(3) 生徒観本クラスは 全体的に明るく活発で 指示されたことには素直に取り組む生徒が多い また 準備や片付け等も用具係や体育委員を中心に自主的に行う様子が伺える しかし ちょっとした困難にぶつかったり おもしろくないと感じるとすぐに投げ出してしまう生徒もいる また 運動能力や体力についてはやや差が

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上体おこし長座体前屈反復横跳持久走三年女子 上体おこし長座体前屈反復横跳持久走三年男子 力ンド力ンド幅跳び幅跳び保健体育科学習指導案 指導者三和中学校小浦麻美日時平成 23 年 9 月 30 日 ( 金 ) 第 5 校時 ( 三良坂中学校体育館 ) 学年三和中学校第 3 学年 23 名 ( 男子 9

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高等学校第 2 学年保健体育科学習指導案 日時 : 平成 25 年 月 日 ( ) 第 校時対象 : 東京都立 高等学校第 2 学年 組男子 名 1 単元名 体つくり運動 2 単元の目標 (1) 次の運動をとおして 体を動かす楽しさや心地よさを味わい 健康の保持増進や体力の向上を図り 目的に適した運

表紙(中学校)単独

平成25~27年度間

< 体力テストの結果 > ( 全国平均は平成 4 年度 は全国平均以下を示す ) 握力上体起こし長座体前屈反復横跳びシャトルラン 50m 走立ち幅跳びソフトボール投げ 学級男子 7.kg 0.6 回 34.5cm 45.3 回 58.6 回 9.4 秒 55.9cm 6.m 全国男子 6.7kg 9

指導観指導にあたっては 基本となる回転技に取り組み 自己の能力に適した技が安定してできるようにするとともに 発展技にも挑戦できるようにする その際には 友達の動きを見て技のポイントに気づき 伝えあったりしながら意識して練習できるようにする 運動は 柔軟性が要求される運動であり 体を痛めたりうまく回れ

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

中・高 <運動の領域>

平成 27 年度全国体力 運動能力 運動習慣等調査愛媛県の結果概要 ( 公立学校 ) 調査期間 : 調査対象 : 平成 27 年 4 月 ~7 月小学校第 5 学年 ( 悉皆 ) 中学校第 2 学年 ( 悉皆 ) 男子 5,909 人男子 5,922 人 女子 5,808 人女子 5,763 人 本

市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

新潟市立亀田西中学校

第2学年1組 家庭科学習指導案

平成 26 年度 全国体力 運動能力 運動習慣等調査の概要 平成 27 年 1 月 四條畷市教育委員会

上に食に関する指導の充実が求められている 食環境の乱れが社会的課題とっている今日 中学生が食生活の自立を目指した学習をすることは大切なことであるので 本時は 自分や家族の食生活の中で見付けた問題点の改善に自主的に取り組むことができるように 指導を進めることにした 指導に当たっては これまでの学習を踏

3 目標チームの目標や自己の能力に適した練習を見付けて取り組み, 個人的技能や集団的技能を生かしながら, 相手チームに応じた作戦を立てて, 練習やゲームに取り組むことができるようにする 個人的技能や集団的技能の向上を目指して, 仲間と協力して学習することができる また勝敗に対して公正な態度をとること

単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

調査結果の概要

「埼玉発世界行き」高校生留学奨学金交付要綱

体育に関するアンケート (8 月 24 名実施 ) では 体をうごかすことやうんどうはすきですか という質問に対して はい まあまあすき と答えた児童は 22 名 あまりすきではない と答えた児童が 2 名で きらい と答えた児童はいなかった どんなうんどうがすきですか という質問では 水遊び ボー

平成 27 年度 全国体力 運動能力 運動習慣等調査の概要 平成 28 年 3 月 四條畷市教育委員会

3 第 3 学年及び第 4 学年の評価規準 集団活動や生活への関心 意欲態度 集団の一員としての思考 判断 実践 学級の生活上の問題に関心 楽しい学級をつくるために を持ち 他の児童と協力して意 話し合い 自己の役割や集団と 欲的に集団活動に取り組もう してよりよい方法について考 としている え 判

Microsoft Word - ○指導計画例(高校:ソフトボール)

スライド 1

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スライド 1

Taro-711.器械運動C.jtd

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

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第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

Taro-12事例08.jtd

p 札幌市小学校).xls

集団対集団での攻防を繰り返しながら 得点を取り合い勝敗を競うことを楽しむ運動である 自分たちで作戦を考え 協力してシュートをすることが楽しい運動である 自分が思う通りにボールを動かせるようになることが楽しい運動である イ児童から見た特性 勝つことが楽しい運動である シュートが決まると嬉しい運動である

4. 題材の評価規準 題材の評価規準 については, B 日常の食事と調理の基礎 (2),(3), D 身近な消費生活 と環境 (1) の 評価規準に盛り込むべき事項 及び 評価規準の設定例 を参考に設定して いる 家庭生活への関心 意欲 態度 お弁当作りに関心をもち, おか 生活を創意工夫する能力

Microsoft Word - ☆【指導主事修正】H21推薦指導案(小学校体育)

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

保健体育科学習指導案

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

3. ➀ 1 1 ➁ 2 ➀ ➁ /

鈴谷小学校

技能面では,2 年生までの経験の差で 前転についても 前転がりはできるが 前転となると苦しいこや 後転については 手をつくことが難しい子もいる 側方倒立回転は 上手な子もいるが イメージが無い子が多い 年生のこの時期のこの単元通して, マット運動の基礎基本である倒立を 壁倒立が一人でできるというとこ

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Taro-6学習指導案(事例①小学校

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2年生学級活動(性に関する指導)指導案

エキスパート養成 指導案

1 単位対象学年 組 区分 1 年 必修 奥村秀章 黒尾卓宏 晝間久美 保健体育 保健 我が国の健康水準 健康であるための成立要因や条件について理解させ 飲酒や喫煙等の生活習慣について考える 薬物乱用 感染症 エイズの予防対策の重要性について認識させる ストレス社会への対処の仕方や身

第 4 学年算数科学習指導案 平成 23 年 10 月 17 日 ( 月 ) 授業者川口雄 1 単元名 面積 2 児童の実態中条小学校の4 年生 (36 名 ) では算数において習熟度別学習を行っている 今回授業を行うのは算数が得意な どんどんコース の26 名である 課題に対して意欲的に取り組むこ

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英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

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() 態度 思考 判断に関する学習体験状況 学期に体つくり運動やボール運動 ( 型 キャッチバレーボール ) の学習を行ったところ 個人としては めあてをもち その解決方法を考え 練習したり振り返ったりする流れをつかむことができてきた しかし 学習のねらいやチームの特徴に応じためあてを立てたり 具体

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保健体育科学習指導案 平成 26 年 6 月 19 日 ( 木 ) 第 4 校時体育館 第 3 学年 3 4 組男子 25 名女子 12 名 羽生市立西中学校教諭飯塚賢明 1 単元名球技バレーボール ( ネット型 ) 2 運動の特性 (1) 一般的特性バレーボールはネット型の種目で ネットを境に相対

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3 題材の目標 (1) (2) 4 題材の評価規準 ( 指導要録の四つの観点 ( 生活や技術への関心 意欲 態度 ) から題材の学習を通して目指す生徒の姿を示します ) 文章の語尾は 評価規準の作成, 評価方法の工夫改善のための参考資料 ( 中学校技術 家庭 ) 平成 23 年 11 月 ( 国立教

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Microsoft Word - 中学保健体育(宮前中 下館文雄、伊豆倉明子先生)

項目評価規準評価方法状況 C の生徒への対応 関心意欲態度 1 自の考えを持ち 積極的に交流 討論している 2 自らの言葉で 中学生にかりやすく紹介文を書こうとしている 交流 討論で得た仲間の意見を取り入れて 自らの考えを深めるよう促す 参考例を示したり 書き出しを例示したりして 参考にするように指

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

p 旭川市.xls

解答類型

学校体育と幼児期運動指針の概要について

H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

授業の構成要素 学び合う授業で育つ 3 つの力 資料 2 基礎 基本の力知識 理解 技能 問題解決力思考力 判断力 表現力 想像力 学ぼうとする力学習意欲 自己有用感 身に付けた知識 技能を活用したり その成果を踏まえた探究活動を行う中で学び合う授業を展開する 教師の役割 < 問題提示の工夫 > 多

平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

活実態と関連を図りながら重点的に指導していきたい また, 栄養教諭による給食献立の栄養バランスや食事によるエネルギー量を基盤として, グループごとに話合い活動を取り入れるなどの指導の工夫を行いたい また, 授業の導入にアイスブレイクや, カード式発想法を取り入れることにより, 生徒が本気で語ることが

山梨県立白根高等学校 タバタ式補強運動 補強運動を行い体力を総合的に高める インターバルトレーニングを行い全身持久力を高める 5 月に実施した新体力テスト ( 上体起こし ) を 月に再測定して 回目では 5 月の回数よりも 月の回数が向上 維持した生徒の割合を 60% 以上にする 5 月に実施した

小学校第 6 学年 体育科学習指導案 C 陸上運動 ( ア 短距離走 リレー ) 日 時 平成 30 年 6 月 7 日 ( 木 ) 第 6 校時 場 所 運動場 学 年 第 6 学年 ( 男子 6 名, 女子 4 名, 計 10 名 ) 単元名 挑め! 自己新記録 ~ 弾んで! 前へ! リズムよく

平成 28 年度全国体力 運動能力 運動習慣等調査愛媛県の結果概要 ( 公立学校 ) 調査期間 : 調査対象 : ( 悉皆 ) 平成 28 年 4 月 ~7 月 小学校第 5 学年 中学校第 2 学年 男子 5,688 人 女子 5,493 人 男子 5,852 人 女子 5,531 人 本調査は

平成20年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果(概要)

第6学年1組体育科学習指導案

た, 導入で扱うイメージキャラクターについて, デザインやネーミングの意図, 理由について疑問や関心を持つことにより, より北広島町に興味を持つことが可能となる その他, 調べる際に新聞記事を利用することにより, 記事をスクラップすることができる 記録性 に優れ, 疑問を解決するための手立て, 情報

小学校 第○学年 学級活動(給食)指導案

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都立小岩高等学校 全日制

<ICTの活用 > 第 3 時でデジタルカメラを使い子ども達の制作途中の作品を撮影し, 大型テレビを活用して提示する 道具の使い方の工夫を分かりやすく示したり, 作品の面白さを紹介したりすることで 自分の作品にも取り入れてみたい という活動への意欲付けになると考える 2 題材の目標 粘土を切ったりけ

第4学年算数科学習指導案

第6学年体育科学習指導案

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16体育【授業】

いろいろな衣装を知ろう

平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

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20情報【授業】

主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう 学年 小学校 2 年生 教科 ( 授業内容 ) 国語 ( 主語と述語 ) 情報提供者 品川区立台場小学校 学習活動の分類 B. 学習指導要領に例示されてはいないが 学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの 教材タイプ ビジ

○数学科 2年 連立方程式

Microsoft Word - 研究協議会資料(保健分野学習指導案)

指導方法等の改善計画について

教科【    】 内容および観点別の分析

4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

(3) 指導について本単元のねらいは 体の発育 発達について その一般的な現象や思春期の体の変化などについて理解できるようにすること 体をより良く発育 発達させるための生活のしかたについて理解できるようにすること である そのねらいを達成するため 児童が学習に興味 関心をもち 意欲的に取り組むことが

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童は 2 人いる これらの児童はベースボール型の技能は高いが, その他の児童特に女子児童は, ボールを捕ったり投げたり, バットでボールを打つなどの経験はほとんどない 休み時間や昼休みなどに, 校庭で男女仲よく遊ぶ姿が見られるが, 外遊びの頻度には男女共通して個人差が大きい 3 人の女子児童が体を動

Transcription:

第 2 学年 3 組保健体育科学習指導案 平成 26 年 10 月 15 日 ( 水 ) 第 5 校時戸田市立笹目中学校 2 年 3 組在籍生徒数男子 19 名女子 20 名指導者教諭飯田有希増田周平幸山年宏 1 単元名 体つくり運動 2 単元について (1) 指導観体力を高めるための要素には 体の柔らかさ 巧みな動き 力強い動き 動きを持続する能力の 4 つがあり これらをバランスよく身に付けることが 生涯にわたって運動を親しむ土台となり 生きる力 につながる 授業として行う体力を高める運動は 体力を直接高めることをねらいとしている 運動の得意不得意に関係なく 自分の体力に応じ 運動を工夫しながら行うことのできる運動領域である 特に 運動に自信のない生徒にとっては 他の単元と比べても技能差が少なく 比較的取り組みやすい運動である 体つくり運動を通して 体力の高まりを実感させ 運動に自信を 持って取り組む生徒の育成を目指し 教材づくりを進める 仲間と学び合う学習 を通して 運動の楽しさや喜びにつながるような関わり合いを育てたい できなかったことができるようになったり 記録が伸びたりする背景には 仲間同士の豊かな関わり合いが存在する 意図的に学び合う場面を設定し 体力を高めるコツや工夫を発見し 共有していく活動を通して 仲間同士で達成感を味わうことのできる授業を目指す 具体的な学習形態としては 動きの高め方の理解 豊かに関わり合い を意図した協調学習に取り組み エキスパート活動 ジグソー活動 を基本学習として位置付ける エキスパート活動では 各グループから 1 人ずつ 3 つの場に分かれ それぞれの場に提示された課題に基づき活動する 同じ課題に取り組む仲間との情報交換を行うことで 自分のグループの仲間に教えるために必要な情報を共有することを意図している ジグソー活動では エキスパート活動を通して理解したことを 自分のグループの仲間に 教えたり 運動しながら確認したり 運動のコツを考え合ったりしながら体力の高め方を学ぶ (2) 教材観体つくり運動は 体ほぐしの運動と体力を高める運動で構成され 自他の心と体に向き合って 体を動かす楽しさや心地よさを味わい 心と体をほぐしたり 体力を高めたりすることができる領域である 今回取り組む 体力を高める運動は, 体力の向上を直接のねらいとして行われる運動で, 体の柔らかさを高めるための運動 巧みな動きを高めるための運動 力強い動きを高めるための運動 動きを持続する能力を高めるための運動があり これらを自己の体力に応じて組み合わせて運動の計画に取り組むことで体力の高まりを実感することができる また, 運動を通して仲間と協力したり, 励まし合ったりすることができる運動である

(3) 生徒観本クラスは 全体的に明るく活発で 指示されたことには素直に取り組む生徒が多い また 準備や片付け等も用具係や体育委員を中心に自主的に行う様子が伺える しかし ちょっとした困難にぶつかったり おもしろくないと感じるとすぐに投げ出してしまう生徒もいる また 運動能力や体力についてはやや差があり 幼少期からの運動経験や機会の不足があると考えられる 現在運動部に加入している生徒は 男子 :15 人 女子 :14 人 計 29 人で 運動部に加入していない生徒の中でも 学校外のスポーツクラブチームに加入している生徒は男子が 4 人おり 大半の生徒は 現在運動に触れている 1 学期に行ったアンケート調査の結果によると 体育が好きですか という問いに対し 好き :24 人 普通 :11 人 好きではない :4 人 体を動かす事が好きですか という質問には 好き :31 人 普通 :7 人 好きではない 1 人と 体育や運動をすることには好意的な回答をする生徒が多い しかし どんな種目が好きですか という質問に対し 球技 :18 人 器械運動 :7 人 陸上競技 :7 人 ダンス :6 人 水泳 :1 人であり 球技の種目については バスケットボールやバレーボール サッカー等が大半を占めた また ほとんどの生徒が 好き と回答している種目に対しては 得意 と感じているようだ その反面 好きではない と回答している種目に対しては あまりやったことがない 苦手 という理由を書いており 実際にあまり意欲的に取り組む姿勢は見られない 体つくり運動においても 好意的な回答はほとんど得られなかった 今年度の新体力テストの結果 (2 年生 ) 握力 (kg) 上体起こし ( 回 ) 長座体前屈 (cm) 反復横とび ( 回 ) 持久走 ( 秒 ) 50m 走 ( 秒 ) 立ち幅跳び (cm) ハンドボール投げ (m) 男子 女子 県 H25 29.75 30.29 46.32 52.16 377.89 7.90 198.10 21.79 笹目中 H26 30.54 31.75 44.24 53.32 382.93 7.91 199.36 19.54 県 H25 24.60 26.36 48.27 46.38 278.60 8.67 171.90 13.68 笹目中 H26 24.64 26.14 47.33 48.45 293.67 8.87 173.51 11.85 : 県平均よりも上回っている項目 : 県平均よりも下回っている項目 上記の新体力テストの結果をみると 男子は半数で県平均を上回り 女子は 3 種目しか上回れなかった 男女ともに長座体前屈 持久走 50m 走 ハンドボール投げで県平均を下回り 学校全体としての課題となる 体つくり運動の 4 つの領域の取り組みを通して 来年度の数値アップに向けて取り組んでいく 単元の目標及び評価規準 (1) 単元の目標 1 積極的に取り組むとともに 分担した役割を果たそうとすることなど 健康 安全に気を配ることができるようにする ( 関心 意欲 態度 ) 2 課題に応じた運動の取り組み方を工夫できるようにする ( 思考 判断 )

3 体力を高め 目的に適した運動を身に付け 組み合わせることができるようにする ( 運動 ) 4 体つくり運動の意義と行い方 運動の組み立て方などを理解できるようにする ( 知識 理解 ) (2) 単元の評価規準 関心 意欲 態度思考 判断技能知識 理解 体つくり運動の楽しさや心地よさを味わうことができるよう 分担した役割を果たそうとすることなどや 健康 安全に留意して 学習に積極的に取り組もうとしている 1 仲間と教え合ったり助け合ったりして 学習に積極的に取り組もうとしている 2 分担した役割を果たそうとしている 3 仲間の学習を援助しようとしている 4 健康 安全に留意している ねらいに応じて 体の柔らかさ 巧みな動き 力強い動き 動きを持続する能力を高めるための運動を組み合わせるとともに 学習課題に応じた運動の取り組み方を工夫している 学習活動に即した評価規準 1 関節や筋肉の働きに合った合理的な運動のコツや工夫を見付けている 2 ねらいや体力に応じて効率よく高める運動例の組み合わせ方を見付けている 3 仲間と協力する場面で 分担した役割に応じた活動の仕方を見付 けている 体つくり運動の意義と行い方運動の計画の立て方などを理解している 1 体つくり運動の意義について 理解したことを言ったり書き出したりしている 2 体つくり運動の行い方について 学習した具体例を挙げている 3 運動の計画の立て方について 理解したことを言ったり書き出したりしている 4 指導計画 ( 本時 4 / 7 ) 段階 は じめ 5 0 分 1 学習活動 体つくり運動の意義を理解する 学習のねらいや進め方を理解する 学習カードの使い方を知る 指導上の留意点 ( 指導 評価規準 ) 体つくり運動の意義を理解し 学習の見通しをもとう! 単元の目標やねらい 体つくり運動の特性や学習の進め方 学習資料の活用方法 評価について理解させる 身体的な体力向上のためだけの運動ではなく 友達から教わったり 自分で考えたりして体力の高め方が分かった 友達と関わり合う中で上達した 自信が持てるようになった という実感が持てるような授業を目指していくことを伝え理解させる 体つくり運動の意義について 理解したことを言ったり書き出したりしている 知 1

なか 1 5 0 分 3 なか 2 5 0 分 2 協調学習 仲間と協力し 運動のコツや工夫を見付けて体力を高めよう! エキスパート活動 グループのメンバーが 巧みな動き 力強い動き 動きを持続する能力 の 3 つの場に分かれ それぞれの場での課題に取り組む 学習カードに 課題の対しての 分かったことを記録する ジグソー活動 エキスパート活動で学んできたことを他のメンバーに伝えたり 運動しながら確認したり 他に工夫がないかを考え合ったりしながら 体力の高め方を学ぶ 自己の体力分析と課題設定 自己の体力の実態 日常生活を踏まえて 高めたい体力要 素を選択する 運動のねらいや仕方 運動強度 時間 回数等を理解する 運動の原則の理解や運動の計画の作成 合理的な計画となるよう 運動の種類 強度 時間 回数等について 仲間同士で積極 それぞれの場において エキスパート活動 の課題を提示し 運動のねらいをもたせる 提示資料や学習カードに 動きや課題解決のヒントになるポイントを載せ 意識して取り組めるようにする それぞれの運動の場で 課題の解決に向けた取り組みがなされているか 運動のコツや工夫に気付くことができるよう発問や助言を行い 思考を誘導していく グループで意見を交わしながら運動できるよう 肯定的な声かけを奨励する 生徒側からの気付きや工夫を積極的に広め 実感させ 全体へ共有 発展させる ジグソー活動 では 互いに高め合えるよう肯定的な雰囲気で学習が進むように 伝え方や励まし方の手本を最初に指導する 一生懸命な生徒 協力し合っている生徒を積極的に称賛するとともに 記録や動きが高まった要因を発問す ることで 学んで身に付けてきたコツを実感させる 上手く伝えられない生徒のいるグループでは 教師が進行役となり示範し ポイントを伝えられるようにする 仲間と教え合ったり助け合ったりして 学習に積極的に取り組もうとしている 関 1 分担した役割を果たそうとしている 関 2 関節や筋肉の働きに合った合理的な運動のコツや工夫を見付けている 思 1 仲間と協力する場面で 分担した役割に応じた活動の仕方を見付けている 思 3 思 3 目的に適した運動を組み合わせ 運動の計画を立てて積極的に取り組もう! 自己の体力の課題に応じた運動を選択しているかを確認しながら取り組ませる これまで見付けてきた動きのコツや工夫の仕方を基に 運動強度や時間 回数等を決め 複数の運動を組み合わせて取り組ませる グループ ( ペア ) で活動させ 仲間と協力し励まし合いながら運動させる グループ ( ペア ) ごとに 安全に留意しながら協力して場を準備させる 仲間の学習を援助しようとしている 関 3 健康 安全に留意している 関 4

的にアドバイスし合う ねらいや体力に応じて効率よく高める運動例の組み合わせ方を見付けている 思 2 体つくり運動の行い方について 学習した具体例を挙げている 知 2 まとめ 5 0 分 1 学習の成果 ( 高まった体力 運動の計画 ) を発表しよう! 高まった体力や自己の運動計画を発表し合う 単元の学習を振り返り 学習のまとめをする 自己の体力や目的に応じた運動の計画を立て 取り組んだ結果の成果を発表し合い 評価させる 体力の向上を支えた仲間の存在を強調し 仲間と共に運動することで体力が高まっていく実感をもたせるようにする 自己の体力について考え 運動を継続して実践していくことの大切さを伝える 運動の計画の立て方について 理解したことを言ったり書き出したりしている 知 3 5 本時の展開 CoREF 知識構成型ジグソー法を用いた協調学習授業授業案 に記載

東京大学大学発教育支援コンソーシアム推進機構 (CoREF) 知識構成型ジグソー法を用いた協調学習授業授業案 学校名 : 戸田市立笹目中学校授業者 : 飯田有希増田周平幸山年宏教材作成者 : 飯田有希増田周平幸山年宏 授業日時平成 26 年 10 月 15 日 ( 水 ) 教科 科目等保健体育 学年 年次第 2 学年児童生徒数 39 人 実施内容体つくり運動本時 / 全時数 4/ 7 授業のねらい ( 本時の授業を通じて児童生徒に何を身につけてほしいのか この後どんな学習につなげるために行うか ) 本時の授業のねらいは 自己や仲間の体力に応じ 運動の仕方を工夫している ことである 意図的に学び合う場面を設定し 体力を高めるコツや工夫を発見し 共有していく活動を通して 仲間同士で達成感を味わわせたい メインの課題 ( 授業の柱となる ジグソー活動で取り組む課題 ) 体力を高める運動の体の柔らかさ 巧みな動き 力強い動き 動きを持続する能力を高めるための運動を行う 3つの能力を高めるための運動を協調学習 ( エキスパート活動 ジグソー活動 ) に取り組む 児童生徒の既有知識 学習の予想 ( 対象とする児童生徒が 授業前の段階で上記の課題に対してどの程度の答えを出すことができそうか また どの点で困難がありそうか ) 体の柔らかさ 巧みな動き 力強い動き 動きを持続する能力について それぞれの運動のコツをつかむ 運動のコツみたいなものはつかめても それを言葉にして仲間に伝えるということに困難を感じる生徒は多いと思われる 課題に対してのコツを発見し 仲間に伝えるとともに さらに運動の工夫や組み合わせについても考えさせ 取り組みたい また 体力を高めるための正確な運動になっているかどうかを確認しあいながら取り組ませたい 期待する解答の要素 ( 本時の最後に児童生徒が上記の課題に答えるときに 答えに含まれていてほしい要素 本時の学習内容の理解を評価するための規準 ) 体の柔らかさを高める運動については 仲間と力を合わせながら行うことで楽しく また大きくリズミカルに全身や体の各部位を曲げ伸ばしすると柔軟性を高めることができる 巧みな動きを高める運動については タイミング バランス リズミカルにうごくための工夫が理解できる 力強い動きを高める運動については 自己の体重 人や物などの抵抗を負荷として それらを動かしたり 移動したりすることによって力強い動きを高めることができる 無理のない運動強度と反復回数を選ぶことができる 動きを持続する能力を高める運動については 中学生期が持久力の向上に期待できる 一つの運動又は複数の運動を組み合わせて一定の時間に連続して 回数を反復して行うための工夫することで高まる 各エキスパート < 対象の児童生徒が授業の最後に期待する解答の要素を満たした解答を出すために 各エキスパートで押さえたいポイント そのために扱う内容 活動を書いてください >

A 巧みな動き : ラダーを使用し 設定した空間を正確に 素早く リズミカルに移動する B 力強い動き :V 字バランスを行う 腕力 腹筋 背筋等の筋力を高める C 動きを持続する能力 : エアロビクスを行い 動きを持続する能力を高める ジグソーで分かったことを踏まえて次に取り組む課題 学習内容より正確な運動となるような工夫 回数や時間などの負荷を変えて行ってみたり コツをつかむためのエキスパート ジグソー活動をより活発に行う 自己や仲間の体力や体の状態に応じ 運動の行い方を適切に選んでいる をねらいとする 前後の学習と本時の関連時間取り扱う内容 学習活動前時協調学習 ( エキスパート ) で3つの体力を高める運動に取り組む A 巧みな動き ( ラダーステップ ) B 力強い動き (V 字バランス ) C 動きを持続する能力 ( エアロビクス ) 本時エキスパート ジグソー活動を経て 3つの体力を高める運動の仕方を工夫して取り組む (ABC) A 巧みな動き ( ラダーステップ ) B 力強い動き (V 字バランス ) C 動きを持続する能力 ( エアロビクス ) 次時 3つの体力を高める運動をさらに工夫し 体力や体の状態に応じて運動の行い方を適切に選んで取り組む (ABC) 到達してほしい目安動きのコツや運動の工夫の仕方を見つけている 自己や仲間の体力に応じ 運動の仕方を工夫している 自己や仲間の体力や体の状態に応じ 運動の行い方を適切に選んでいる 上記の一連の学習で目指すゴール 自己や仲間と協力しながら 自分たちに合った運動方法を見つけ コツを発見し工夫したり 仲間と の共同感を味わわせたい

本時の学習活動のデザイン 時間 学習活動 支援等 6 分 < 導入 > 素早く集合させ 元気のよい挨拶で学習がスタ 1 集合 整列 挨拶 健康観察を行う ートできるようにする 2 準備運動 ( 体ほぐし運動 ) を行う 柔軟性が高まるよう伸びているところを意識 ランニング 体操 2 人組しっぽとり できるような 肩や脚などの可動域が広がるよ うな声掛けをする < 課題提示 > 仲間と協力し 運動のコツや工夫を見付けて体力を高めよう! 13 分 13 分 13 分 5 分 < エキスパート活動 > 1 巧みな動きを高める運動 ラダーステップ 2 力強い動きを高める運動 V 字バランス 3 動きを持続する能力を高めるための運動 エアロビクス < ジグソー活動 > エキスパート活動で学習したことを自分のグループに教え 取り組む < クロストーク > 取り組みの実践例や感じたことなどを全体の前で発表し合う < 活動の振り返りとまとめ > 1 学習のまとめをする 手本となるグループの紹介 学習カードに記録を記入 2 後片付け 整理運動 ( 体ほぐし運動 ) をする 3 次時の予告 挨拶 掲示資料や学習カードに動きや課題解決のヒントになるポイントを載せ いつでも意識して取り組めるようにする 前時のジグソー活動で上手くいった点やそうでなかった点を確認させ 新たな動きのコツや運動の工夫を検討させたり 伝え方を修正させたりする 仲間と協力する場面で 分担した役割に応じた活動の仕方を見付けている 思 3 努力を要する生徒への手立て 自分やグループに合った条件を一緒に検討し 自分の担当した運動に自信を持ってグループに提案できるようにアドバイスする 十分満足と判断できる生徒への発展的な内容 エキスパート活動で学んできた内容を ジグソー活動のグループでさらに工夫させ取り組ませる ジグソータイムで動きに高まりの見られたグループを紹介し 動きのコツや運動の工夫を学び合わせる 協調学習で学んできたことを次時からの学習に生かし チームでさらに動きを高めていけるよう意欲化を図る グループの人数や組み方 エキスパート活動 13 人 3グループ ジグソー活動 3 人 13グループ 欠席者がいた場合は適宜グループを調整するが エキスパート活動 ジグソー活動共に 2 人以下にならないようにする