( 再評価 ) 資料 2-3-1 関東地方整備局事業評価監視委員会 ( 平成 25 年度第 4 回 ) 一般国道 号 千代田石岡バイパス 平成 25 年 7 月 30 日 国土交通省関東地方整備局
目 次 1. 位置図 1 2. 事業の目的と計画の概要 2 3. 事業進捗の状況 5 4. 事業の必要性に関する視点 7 5. 費用対効果 10. 事業進捗の見込みの視点 12 7. 今後の対応方針 ( 原案 ) 13
1. 位置図 栃木県 茨城県 長野県 群馬県 国道 号千代田石岡バイパス 4 埼玉県 山梨県 東京都 神奈川県 : 再評価 1 事業採択後 3 年以上経過した時点で未着工 2 事業採択後 5 年以上が経過した時点で継続中の事業 3 準備 計画段階で 3 年間が経過している事業 4 再評価実施後 3 年間が経過している事業 5 社会経済情勢の変化等により再評価の実施の必要が生じた事業 : 事後評価 千葉県 1
下土田南牛久駅西出口東京水戸市牛久沼東2. 事業の目的と計画の概要 国道 号バイパス ( 牛久市 ~ 茨城町 ) 全体事業の概要 国道 号沿線は市街化の発展 産業の発展により 交通需要が増大したため 激しい渋滞が発生 国道 号バイパスは これらの混雑を緩和し 交通安全を確保することを目的としており 昭和 44 年度より順次事業化し 整備を実施中 国道 号バイパスの全体概要 牛久土浦バイパス L=15.3km 土浦バイパス L=8.8km 千代田石岡バイパス L=15.7km 未事業区間 L=8.9km 茨城町バイパス L=8.3km 至事業中 みどり野団地西未事業化区間 学園都市南入口主要渋滞箇所田宮町2/4 供用中 2/4 供用中 学園大通り入口未事業化 2/4 4/4 区間供用中供用中 上高津高架橋南詰中村陸橋下L=1.5km 2/4 供用中 L=4.1km 学園大橋南4/4 3/4 供用中供用中 L=1.4km L=1.0km 真鍋跨道橋号バイパス中貫入口中貫工業団地入口未事業化区間下稲吉再評価対象区間 恋瀬橋北L=5.8km 山王台未事業化区間 旭台一丁目未事業化区間 茨城東高校北2/4 4/4 供用中供用中 L=3.2km 小鶴西L=2.3km L=1.km L=0.8km L=1.4km 矢頭南至2
2. 事業の目的と計画の概要 (1) 目的 一般国道 号の交通混雑緩和 茨城空港へのアクセス機能の強化 (2) 計画の概要 いばらきけん いちかわ 区間 : 自 ) 茨城県かすみがうら市市川 いばらきけんいしおかしひがしおおはし至 ) 茨城県石岡市東大橋 計画延長 : 5.8km 幅員 : 一般部 30.0m 橋梁部 25.5m 道路規格 : 第 3 種第 1 級 設計速度 : 80km/h 車線数 : 4 車線 事業化 : 平成 10 年度 事業費 : 約 272 億円 計画交通量 : 7,700~21,100 台 / 日 至水戸市至東土浦市中つちうらしなかぬき標準横断図一般部橋梁部 土工部 ( 盛土 :4 車線区間 ) 土工部 ( 切土 :4 車線区間 ) 平面図 一般国道 号千代田石岡バイパス L=15.7km 貫す石岡市みがうら市い 自かちかわ橋位置図 市川再評価対象区間延長 5.8km 石岡市役所 石岡市東大いしおかしひがしおおはし至石岡市東大橋いしおかしひがしおおはし7,700/ 日 小美玉市 茨城空港北 IC かすみがうら市 京凡例計画交通量 ( 台 / 日 ) 3 千代田石岡 IC 茨城空港 自衛隊百里基地 21,100/ 日
2. 事業の目的と計画の概要 国道 号現道の交通特性 千代田石岡バイパスと並行する国道 号の交通特性は 周辺地域内に起終点のある内々交通が 9% 周辺地域内に起終点のどちらかがある内外交通が 54% 周辺地域を通過する外々交通が 37% となっている 国道 号の主な利用 OD( 国道 号を利用する交通の結びつき ) 茨城県 栃木県 内々交通 3 (9%) 石岡市 外々交通 139 (37%) 小美玉市 国道 号 OD 内訳 周辺地域 ( 内々 ) 国道 号 OD 内訳 周辺地域とその他地域 ( 内外 ) 通過交通 ( 外々 ) 合計 H17 交通量比率 ( 百台 / 日 ) 3 9% 20 54% 周辺地域 茨城県 17 44% 周辺地域 その他県 39 10% 周辺地域とは 石岡市 かすみがうら市 小美玉市 H17 道路交通センサスの現況 OD 調査結果を基に算出 139 37% 380 100% 内々交通が9%54 %37 %内外交通が外々交通が千葉県 内外交通 20 (54%) かすみがうら市 千代田石岡バイパス延長 5.8km ( 単位 : 百台 / 日 ) 凡例内々交通内外交通外々交通 埼玉県 4
つちうらしなか再評価対象区間 L=5.8km ぬきいちかわ東3. 事業進捗の状況 (1) 事業の経緯 平成 9 年 3 月 : 都市計画決定 [ 土浦市中貫地先 ~ 石岡市東大橋地先 :L=15.7km] 平成 10 年度 : 事業化 [ かすみがうら市市川地先 ~ 石岡市東大橋地先 :L=5.8km] 平成 10 年 月 : 地域高規格道路指定 ( 百里飛行場連絡道の一部として : 常磐道千代田石岡 IC~ 都計道村上 六軒線 L= 約 7km) 平成 10 年 12 月 : 地域高規格道路の整備区間に指定 [ かすみがうら市市川地先 ~ 石岡市東大橋地先 :L=5.8km] 平成 15 年度 : 用地買収着手 平成 1 年度 : 工事着手 土浦市中貫千代田石岡 IC 自かすみがうら市市川21,100 台 / 日 - 18,000 台 / 日 3,851 台 / 日 一橋石岡市()石岡田伏土浦線至至岩間 IC 石岡市役所 石岡市東大いしおかしひがしおおはし小美玉市 上段 : 計画交通量 (H42) 下段 :H22 センサス交通量 ( 平日 24 時間 ) 至 号千代田石岡バイパス L=15.7km 水戸市一般国道 かすみがうら市 京 恋瀬川橋 東田中高架橋 玉里高架橋 至石岡市東大橋いしおかしひがしおおはし7,700 台 / 日 - 凡 例橋梁部土工部現地盤高 縦断図 5
土浦北IC東京3. 事業進捗の状況 (2) 周辺の状況 石岡市内を縦断する国道 号を中心に石岡市街地が形成されている 国道 号から国道 号などが放射状に伸びている 平成 22 年 3 月に茨城空港が開港し 茨城空港テクノパークの整備など 空港を核とした地域振興が期待されている 千代田石岡バイパスの整備により 茨城空港への利便性や 隣接する茨城空港テクノパーク ( 臨空型の産業団地 ) の物流機能の強化 企業活動の活性化が期待される 至岩間 IC 至水戸市 石岡小美玉 SIC 柏原工業団地 石岡市役所 石岡市 茨城空港 自衛隊百里基地 千代田石岡 IC 茨城空港 玉里工業団地 テクノパーク至かすみがうら市 再評価対象区間一般国道 号千代田石岡バイパス L=5.8km 小美玉市至霞ヶ浦 かすみがうら市
水戸市千代田石岡IC東京おかしひがしおおはしかわ4. 事業の必要性に関する視点 (1) 国道 号の交通渋滞の緩和 当該区間の並行区間である国道 号 ( 現道 ) 区間の損失時間は 21. 千人時間 / 年 km であり 全国平均 (2.3 千人時間 / 年 km ) の約 10 倍である 恋瀬橋北 ~ 山王台交差点及び旭台一丁目交差点は 茨城県移動性 安全性向上委員会 により主要渋滞箇所に特定されている 千代田石岡バイパスの整備により 現道区間の通過交通の転換に伴う円滑化が図られ 渋滞緩和が見込まれる 千代田石岡バイパスに並行する現道の損失時間の発生状況 凡例 0~ 50 50~100 100~200 200~ 単位 : 千人時間 / 年 km 平面交差点主要渋滞箇所 現道の損失時間 :21. 千人時間 / 年 km ( 全国平均 :2.3 千人時間 / 年 km) 主要渋滞区間 写真 1 山王台交差点の交通状況 至東京 写真 2 貝地交差点の交通状況 至東京 至自3 貝地府茨い七至城県茨か城す県み石が う岡ら市市市川再評価対象区間一般国道 号千代田石岡バイパス L=5.8km 資料 :H21 民間プローブデータ国山王台旭台一恋瀬橋北ばらきけんいち2 1 4 いばらきけんいし 東大橋 至撮影 :H25. 至水戸市 写真 3 恋瀬橋北交差点の交通状況 撮影 :H25. 至水戸市 至東京 撮影 :H25. 至水戸市 写真 4 旭台 1 丁目付近の交通状況至東京 至水戸市 撮影 :H25. 7
水戸市茨城県石岡市東大橋いばらきけんいしおかしひがしおおはし市市4. 事業の必要性に関する視点 (2) 国道 号の安全性の向上 千代田石岡バイパスの並行区間である国道 号現道の平均死傷事故率は 120.1 件 / 億台 km であり 全国平均 (1 02.0 件 / 億台 km) の約 1.2 倍である 山王台交差点の死傷事故率は 353.1 件 / 億台 km であり 全国平均の約 3 倍となっている 追突や出会頭の事故といった 渋滞や沿道利用を要因とする事故が約 8 割発生している 千代田石岡バイパスの整備により 現道区間の通過交通の転換に伴う交通の円滑化が図られ 交通事故の減少が見込まれる 千代田石岡バイパスに並行する現道の死傷事故の発生状況 事故類型 現道の死傷事故率 :120.1 件 / 億台 km( 全国平均 :102.0 件 / 億台 km) 東京 : 0~50 : 50~100 : 100~200 : 200~ ( 単位 : 件 / 億台 km) 平面交差点再評価対象区間至資料 : 交通事故データ (H19-H22) 千代田石岡IC(7%) 山王台交差点 :19 件 /4 年死傷事故率 353.1 件 / 億台 km ( 全国平均の約 3 倍 ) (0.4%) 国府七恋瀬橋北貝地 いばらきけんいち川かわ山王台一般国道 号千代田石岡バイパス L=5.8km 旭台一自茨城県かすみがうら至 至17 件 9 件 (4%) 37 件 (15%) 1 件 10 件 (4%) 19 件 (70%) 追突や出会頭の死傷事故が約 8 割 (243 件中 18 件 ) 資料 : 交通事故データ (H19-H22) 8
いしおかしひがしおおはしいちかわ東京潮来市4. 事業の必要性に関する視点 (3) 残事業の概要 千代田石岡バイパスの用地取得率は 89%(H25.5 月時点 面積ベース ) 現在 石岡市中津川 ~ 石岡市東田中 ( 区間 2) 小美玉市栗又四ケ ~ 石岡市東大橋 ( 区間 4) で橋梁工事 ( 下部工 ) 改良工事を推進中 自かすみがうら市市川至 (一)飯岡再評価対象区間一般国道 号千代田石岡バイパス L=5.8km 石岡線至石岡市東大橋至 工事進捗状況 前回評価時 H22 工事 (2/4 車線 ) 工事 (4 車線 ) 用地 恋瀬川橋 区間 1 Ⅰ 東田中高架橋 区間 2 玉里高架橋 区間 3 Ⅱ 区間 4 用地進捗率 77% ( 全体 ) Ⅰ 東田中高架橋 下部工工事着手中工事着手前撮影 : 平成 24 年 3 月 Ⅱ 東大橋地区 改良工事着手中工事着手前撮影 : 平成 23 年 12 月 地元説明会の状況 撮影 : 平成 24 年 12 月 撮影 : 平成 24 年 9 月 今回評価時 H25 工事 (2/4 車線 ) 工事 (4 車線 ) 用地 完成済 工事中 用地取得中 未着手 用地進捗率 89% ( 全体 ) 平成 24 年度までに延べ 18 回の地元説明会を開催 9
5. 費用対効果 ( 計算条件 ) 総便益 (B) 道路事業に関わる便益は 平成 42 年度の交通量を 整備の有無それぞれについて推計し 費用便益分析マニュアル に基づき 3 便益を計上した 3 便益 : 走行時間短縮便益 走行経費減少便益 交通事故減少便益 総費用 (C) 当該事業に関わる建設費と維持管理費を計上した 計算条件 参考 : 前回評価 (H22) 基準年次 : 平成 25 年度 平成 22 年度 供用予定年次 : 平成 41 年度 平成 41 年度 分析対象期間 : 供用後 50 年間 供用後 50 年間 基礎データ : 平成 17 年度道路交通センサス 平成 17 年度道路交通センサス 交通量の推計時点 : 平成 42 年度 平成 42 年度 計画交通量 :7,700~21,100 台/ 日 7,800~21,300 台/ 日 総便益 : 約 429 億円 約 399 億円 事業費 : 約 272 億円 約 272 億円 費用便益比 :1.5 1. 10
5. 費用対効果 事業全体 便益 (B) 走行時間走行経費交通事故総便益短縮便益減少便益減少便益 37 億円 45 億円 17 億円 429 億円 費用便益比 (B/C) 経済的内部収益率 (EIRR) 費用 (C) 事業費維持管理費総費用 2 億円 20 億円 28 億円 1.5 5.3% 残事業 便益 (B) 走行時間走行経費交通事故総便益短縮便益減少便益減少便益 37 億円 45 億円 17 億円 429 億円 費用便益比 (B/C) 経済的内部収益率 (EIRR) 費用 (C) 事業費維持管理費総費用 78 億円 20 億円 98 億円 4.4 12.5% 注 1) 便益 費用については 平成 25 年度を基準年とし 社会的割引率を 4% として現在価値化した値である 注 2) 費用及び便益額は整数止めとする 注 3) 費用及び便益の合計額は 表示桁数の関係で計算値と一致しないことがある 注 4) 便益の算定については 将来交通需要推計手法の改善について 中間とりまとめ に示された第二段階の改善を反映している 11
. 事業進捗の見込みの視点 平成 10 年度に事業化し 平成 15 年度から用地着手 平成 1 年度工事着手 千代田石岡バイパスの用地取得率は89%( 平成 25 年 5 月末 面積ベース ) 今後 引き続き用地の取得を推進するとともに 早期供用に向け事業促進を図る 事業の計画から完成までの流れ 年度 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H1 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H2 H27 H28 H29 H30 H31 H32 H33 H34 H35 H3 H37 H38 H39 H40 H41 都市計画決定 都市計画決定 事業化 事業化 測量 測量設計調査 測量 測量 測量 測量 設計 用地説明 設計 設計用地 設計 埋蔵文化財調査 用地交渉 工事 ( 区間 1)2.km ( かすみがうら市市川 ~ 石岡市中津川 工事 ( 区間 2)1.7km ( 石岡市中津川 ~ 石岡市東田中工事 ( 区間 3)0.7km ( 石岡市東田中 ~ 小美玉市栗又四ケ ) 工事 ( 区間 4)0.8km ( 小美玉市栗又四ケ~ 石岡市東大橋 ) 調査着手 区間 1 着手 11% 18% 30% 38% 工事着手 改良 改良 区間 2 着手 58% 区間 3 着手 7% 工事着手 区間 4 着手 7% 80% 87% 89% 橋梁橋梁改良改良改良 改良 橋梁橋梁橋梁橋梁 工事着手 工事着手 改良改良改良改良 改良 改良改良改良改良舗装舗装 改良 改良舗装舗装 改良改良舗装 改良改良改良改良改良改良改良改良改良改良改良改良改良改良改良舗装 供用開始年次 前回再評価 今回再評価 供用開始年次は 費用便益費算定上設定した年次である 12
7. 今後の対応方針 ( 原案 ) (1) 事業の必要性等に関する視点 千代田石岡バイパスに並行する国道 号 ( 現道 ) の損失時間は 21. 千人時間 / 年 km であり 全国平均 (2.3 千人時間 / 年 km) の約 10 倍 千代田石岡バイパスに並行する国道 号 ( 現道 ) の死傷事故率は 120.1 件 / 億台 km であり 全国平均 (102.0 件 / 億台 km) の約 1.2 倍 また 山王台交差点付近では 353.1 件 / 億台 km であり 全国平均の約 3 倍の死傷事故が発生している 千代田石岡バイパスは 百里飛行場連絡道路の一部として指定されているなど 地域構造 地域連携を強化する路線である 百里飛行場連絡道路沿道には 茨城空港が立地しており 千代田石岡バイパスの整備により茨城空港の利便性や 隣接する茨城空港テクノパークの物流機能の強化 企業活動の活性化が期待される (2) 事業進捗の見込みの視点 平成 10 年度に事業化し 平成 15 年度から用地着手 平成 1 年度工事着手 千代田石岡バイパスの用地取得率は 89%( 平成 25 年 5 月末 面積ベース ) 今後 引き続き用地の取得を推進するとともに 早期供用に向け事業促進を図る (3) 都道府県 政令市からの意見 茨城県知事からの意見 一般国道 号千代田石岡バイパスは, 石岡市内に混入する通過交通を分散することにより, 交通渋滞の緩和, 安全性の確保や常磐道千代田石岡 IC から茨城空港へのアクセス性向上, 物流機能の強化 企業活動の活性化, 地域産業の振興に大きく寄与するなど事業の必要性が高く, 継続は妥当と考える このため, より一層のコスト縮減を図りながら, 早期完成に向け事業を推進されたい (4) 対応方針 ( 原案 ) 事業継続とする 本事業は 交通混雑緩和 茨城空港へのアクセス機能の強化の観点から 事業の必要性 重要性は高く 早期の効果発現を図ることが適切である 13