2 添付書類 : 別冊海上自衛隊の部隊等の大規模災害派遣時の基準 写送付先 : 運用局長 陸上幕僚長 海上幕僚長 航空幕僚長 各方面総監 航空 総隊司令官 航空支援集団司令官

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第 1 章実施計画の適用について 1. 実施計画の位置づけ (1) この 南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画 に基づく宮崎県実施計画 ( 以下 実施計画 という ) は 南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 14 年法律第 92 号 以下 特措法 と

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発災後 消防庁長官から被災都道府県以外の都道府県の知事等に電話等により連絡し 行うこととなる しかし 大規模地震においては 通信インフラ等に様々な障害が発生する可能性があり その場合には 緊急消防援助隊の出動に支障が生じることが考えられる このため 一定震度以上の大規模地震等が発生した場合に効力が発

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として本件対象文書にかがみを加えたものを特定した 本件開示請求に対しては, 法 11 条に規定する開示決定等の期限の特例を適用し, まず, 平成 27 年 4 月 20 日付け防官文第 6779 号により, かがみについて開示決定を行った後, 同年 9 月 3 日付け防官文第 号により

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目次 はじめに P3 1 災害 緊急の範囲 P3 2 時間と場所を考慮した対応の必要性 P3 3 時間ごとの対応 P4 4 場所ごとの対応 P5 5 デジタルサイネージの提供コンテンツ P6 6 緊急時を意識したデジタルサイネージシステム P6 7 情報の切替 復帰の条件 P7 8 緊急運用体制 P

1/5 総括調査票 事案名 (36) 予備自衛官制度の運用 調査対象予算額 平成 24 年度 :8,049 百万円平成 23 年度 :8,081 百万円 所管防衛省組織防衛本省会計一般会計 調査区分 取りまとめ財務局 本省調査 - 1 調査事案の概要 事案の概要 予備自衛官制度は いざという時に必要

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関をいう (3) 派遣部隊等訓令第 7 条第 1 項及び第 5 項の規定により区域指揮官の協力の依頼に応じ 航空救難実施のため派遣された自衛隊の部隊等をいう (4) 部外機関防衛省以外の国及び地方公共団体並びに民間団体の機関をいう (5) 拡大通信捜索時間超過機について航空交通管制部 (ACC) 及

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3 歯科医療 ( 救護 ) 対策 管内の歯科医療機関の所在地等のリスト整理 緊急連絡網整備 管内の災害拠点病院 救護病院等の緊急時連絡先の確認 歯科関連医薬品の整備 ( 含そう剤等 ) 自治会 住民への情報伝達方法の確認 病院及び歯科診療所での災害準備の周知広報 - 2 -

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病院機構災害医療センター ( 以下 災害医療センター という ) に DMAT 事務局を設置する 都道府県は 通常時に DMAT 運用計画の策定 医療機関等との協定の締結等を行い 災害時に 計画に基づき DMAT を運用し 活動に必要な支援 ( 情報収集 連絡 調整 人員又は物資の提供等 ) を行う

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Transcription:

1 統幕運 2 第 170 号 25. 10. 10 ( 宛先別記 ) 殿 統合幕僚長 ( 公印省略 ) 海上自衛隊の部隊等の大規模災害派遣時の基準について ( 通達 ) 標記について 自衛隊の災害派遣に関する訓令 ( 昭和 55 年防衛庁訓令第 28 号 ) 及び自衛隊の災害派遣に関する達 ( 平成 18 年自衛隊統合達第 20 号 ) によるほか 海上自衛隊の部隊等の大規模災害派遣時の基準を別冊のとおり定める 本基準の運用については 下記のとおりであり 平成 25 年 10 月 10 日から使用を開始する 海上自衛隊の部隊等の大規模災害派遣時の基準 ( 試行案 )(25. 4.5) は平成 25 年 10 月 10 日をもって廃止する 各部隊の長等は 所要の措置を講じられたい 記 1 大規模な災害が予想される災害を対象とする 2 災害への対応は 次の各号に掲げる事項を基本とする (1) 発災直後の情報収集は 地震等の発生時における自衛隊の部隊等による被害情報の収集等について ( 通達 )( 統幕運 2 第 78 号 24.4.26) による (2) 大臣が大規模震災と指定した場合は 大臣の命により 大規模震災災害派遣計画を発動する 分類番号 :J1-J11 保存期間 :10 年 保存期間満了日 :37.3.31

2 添付書類 : 別冊海上自衛隊の部隊等の大規模災害派遣時の基準 写送付先 : 運用局長 陸上幕僚長 海上幕僚長 航空幕僚長 各方面総監 航空 総隊司令官 航空支援集団司令官

3 ( 宛先 ) 自衛艦隊司令官各地方総監教育航空集団司令官練習艦隊司令官システム通信隊群司令官海上自衛隊警務隊司令印刷補給隊司令東京音楽隊長海上自衛隊東京業務隊司令海上自衛隊各学校長海上自衛隊補給本部長自衛隊大湊病院長自衛隊横須賀病院長自衛隊舞鶴病院長自衛隊呉病院長自衛隊佐世保病院長

統幕運 2 第 170 号 (25.10.10) 別冊 海上自衛隊の部隊等の大規模災害派遣時の基準 統合幕僚監部 分類番号 :J1 J11 保存期間 :10 年 保存期間満了日 :37.3.31

目次 第 1 総則 1 1 目的 1 2 略称 1 3 用語の定義 1 第 2 基本構想 1 第 3 各部隊の基本任務 1 1 海災 R 部隊 1 2 自衛艦隊 2 3 システム通信隊群 2 4 その他の部隊 2 第 4 実施 2 1 全般 2 2 応急対策活動等 2 3 その他 3 第 5 後方支援及び広報 4 1 後方支援 4 2 広報 5 第 6 指揮及び通信 5 1 指揮 5 2 通信 5

1 第 1 総則 1 目的地震 津波その他の大規模な災害に対する災害派遣が予想される事態 ( 以下 大規模災害 という ) が発生した場合における海上自衛隊の対処に関する基準を定め もって迅速かつ組織的に大規模な災害派遣 ( 以下 大規模災害派遣 という ) に移行することを目的とする 2 略称本基準を 海災 R 計画 と略称する 3 用語の定義用語定義被災地方隊災害発生地域を警備区域とする地方隊被災地方総監災害発生地域を警備区域とする地方総監自衛艦隊 被災地方隊を除く地方隊 練習艦隊及び教育航派遣元部隊空集団被災地方隊及び派出元部隊から派出された兵力により構海災 R 部隊成され 被災地方総監の指揮を受ける災害派遣部隊 第 2 基本構想 1 被災地方総監は 大規模災害が発生したと判断した場合 隷下部隊及び派出元部隊から派出された兵力をもって海災 R 部隊を編成し 自衛艦隊及び被災地方隊を除く各地方隊並びに陸上自衛隊 航空自衛隊の部隊と協同で 関係機関と密接に連絡調整しつつ 人命救助を第一義とする災害派遣を実施する 2 派出元部隊の長は 防衛警備 海外派遣任務等に必要な兵力を除き 派出可能な兵力を海災 R 部隊に派出する 被災地域が2 以上の地方隊の警備区にかかる場合 自衛艦隊司令官が 兵力配分を統制する 3 災害発生地域を警備区域とする地方総監部の被害 ( 人的 施設等 ) が甚大であり 被災地方総監部が災害派遣部隊を指揮することができない場合は 大臣が別に命じる 4 大規模震災災害派遣が発動された場合は 速やかに大規模震災災害派遣に関する計画に移行する 第 3 各部隊の基本任務 1 海災 R 部隊

2 (1) 主として艦船及び航空機による地震発生地域等の沿岸部及び離島の情報収集 (2) 人命救助を第一義とする要請による災害派遣活動 ( 自主派遣を含む ) (3) 陸上 航空自衛隊及び関係機関に対する協力及び支援 2 自衛艦隊 (1) 海災 R 部隊への兵力派出及び被災地域が2 以上の地方隊の警備区にかかる場合の兵力配分統制 (2) 主として固定翼航空機による地方隊の警備区を越える地震発生地域の沿岸部及び離島の情報収集 ( 広域捜索 ) (3) 主として輸送艦 補給艦及び固定翼航空機による地方隊の警備区を越える輸送 ( 広域輸送 )( 統合輸送を含む ) (4) 艦船に対する洋上補給支援等 3 システム通信隊群 (1) 部隊通信の確保 (2) 必要に応じ関係機関に対する通信支援 4 その他の部隊 (1) 自隊近傍の初期における応急対策活動 (2) 海災 R 部隊 被災部隊等に対する兵力の派出及び所要の支援 (3) 差し出し装備品等の準備及び輸送等所要の支援 第 4 実施海災 R 部隊を基幹として 次に掲げる事項により対処する 1 全般 (1) 発災後 派出元部隊の長は 速やかに災害派遣活動のための準備を開始し 所要の兵力を被災地方総監に派出する (2) 発災後 災害発生地域に所在する指定部隊等の長は 被害状況に関する情報の収集及び自隊の近傍における応急対策活動を実施するとともに 当該部隊等の施設等における被害拡大の局限及び基地機能の回復を図る (3) 大規模震災指定後 大臣の命により 大規模震災災害派遣に関する計画に移行する 2 応急対策活動等 (1) 被災地方総監は 主として次の応急対策活動を実施する ア速やかに可能な限りの手段を講じて 被災状況を早期に把握するとともに 関係部隊等への情報配布を行う

3 イ海災 R 部隊の集結までの間 災害発生地域及びその周辺に所在する部隊等の 兵力をもって 被災地域及び同周辺海域並びに自隊近傍の人命救助を主体とし て応急対策活動を実施する ウ応急対策活動の態勢の充実に従い 被災地域 同周辺海域及び離島に対する 救援物資の緊急輸送等を含む応急対策活動に移行し 応急対策活動の態勢を拡 大する この場合 必要に応じ臨時基地を開設する (2) 災害発生地域に所在するその他の指定部隊等の長は 発生後 速やかに被害状 況に関する情報の収集及び自隊近傍の初期における応急対策活動を実施すると ともに 海災 R 部隊 被災部隊等に対する所要の支援を実施する (3) 被災地方総監及び災害発生地域に所在するその他の指定部隊等の長が実施す る自隊近傍における応急対策活動は おおむね次のとおりである ア被害状況の把握 イ人命救助活動救助 救急活動並びに消防及び水防活動ウ応急医療及び救護艦船への負傷者の収容及び救護班の派遣エ港湾 水路の調査等オ航空機及び艦船による緊急輸送活動人員 物資 復旧用資器材 広域援助隊 被災者等の輸送カ生活支援給食 給水 防疫活動等キ広域医療搬送 各基地等による広域医療搬送拠点の運営支援 人員輸送等 (4) 災害発生地域以外に所在する指定部隊等の長は 大規模災害発生の情報を入手 したときは 速やかに差し出し装備品等の準備を実施するとともに 海災 R 部隊 又は被災部隊等に対する所要の兵力の派出 輸送等の支援を実施する (5) 自衛艦隊司令官は 海災 R 部隊への兵力の派出等をするとともに 必要に応じ 海災 R 部隊及び災害発生地域に所在するその他の部隊に対する所要の支援を実 施する (6) システム通信隊群司令は 応急通信系の仮設等により速やかに部内通信系の確 保に努めるとともに 必要に応じ関係機関に対する通信支援を実施する 3 その他 (1) 自隊の被害復旧については 指揮及び通信機能その他応急対策活動に必要な機 能の確保を優先する (2) 陸 空自衛隊との協力 支援は 次表に掲げる事項を基本として 密接に連絡

4 調整し 実施する 部隊協力 支援事項海上自衛隊海上輸送等陸上自衛隊情報の提供通信支援等航空自衛隊航空輸送等 (3) 海上保安庁との協力 支援は 海上における災害派遣に関する協定 (34.2. 12) 等により実施する (4) 警察との協力 支援は 大規模災害に際しての警察及び自衛隊の相互協力に関する協定 (8.1.17) 等により実施する (5) 消防との協力 支援は 大規模災害に際しての警察及び自衛隊の相互協力に関する協定 (8.1.17) 等により実施する (6) 発災後 被災地方総監は 都道府県災害対策本部に連絡官を派遣するとともに 必要に応じ関係機関に連絡官を派遣し 所要の連絡調整を実施する (7) 災害時における航空機運航上の保安については 災害時における救援航空機等の安全対策マニュアル (8.1.26) による (8) 災害派遣活動における航空法 ( 昭和 27 年法律第 231 号 ) 第 81 条の2( 捜索又は救助のための特例 ) の解釈については 災害派遣活動における回転翼航空機の場外離着陸について ( 通知 )( 海幕運第 5357 号 7.12.25) による 第 5 後方支援及び広報 1 後方支援 (1) 海災 R 部隊に対する後方支援を優先して実施する (2) 被災地方総監は 必要に応じ臨時基地を開設する (3) 自衛艦隊 被災地方隊を除く各地方隊 教育航空集団等は 差し出し装備品等の準備を実施するとともに 海災 R 部隊 被災部隊等に対する後方支援を実施する (4) 補給本部は必要に応じて 所要の司令部に前進調整所を設置し 所要の後方支援に関し 物品の統制 調整等を実施する (5) 各造修補給所の初度における差し出し装備品等の出庫準備の基準を次表のとおりとするほか その他の部隊については 各部隊等の長の定めるところによる

5 差し出し装備品等準備の基準糧食 ( 貯糧品 ) 安全在庫基準を除く在庫量糧食 ( 非常用糧食 ) 在庫量のうち 隊務に支障のない範囲毛布在庫量のうち 隊務に支障のない範囲古品又は再用古品で在庫量のうち業被服務に支障のない範囲医療品安全在庫基準を除く在庫量流出油処理器材等可能な範囲 (6) 差し出し装備品等の無償貸付及び譲与の手続については 海上自衛隊補給実施要領 ( 補本装補第 2072 号 (18.2.27) による 2 広報海上幕僚監部及び被災地方総監部は 広報態勢を強化するとともに状況に応じて独立して活動が可能な広報グループを派出し 被害の状況 自衛隊の活動状況その他必要な事項について 報道機関 被災者等に対して適切に広報を実施し 民心の安定を図るとともに 隊員の士気の高揚に努めるものとする なお 実施については 海上自衛隊の災害派遣時の広報活動について ( 依命通達 ) ( 海幕総第 1272 号 39.3.5) による 第 6 指揮及び通信 1 指揮海上自衛隊の部隊と陸 空自衛隊の部隊及び関係機関との関係は 協力関係とする 2 通信 (1) システム通信隊群司令は 海上自衛隊 ( 海上幕僚監部を除く ) 全般にわたる応急通信を統制し 運用する (2) 海上自衛隊通信規則 ( 平成元年海上自衛隊第 42 号 ) 第 34 条に定める各通信系統制官は 発災後 積極的に通信障害の探知に努め 障害を発見したときは 状況に応じ得るよう復旧に当たる (3) 初期連絡波衛星通信系及び作戦支援系へ入系するとともに 次表のとおりとする

6 区分 電波 記事 MF A1A J3E 2665KHz 158.35MHz VHF F3E 33.41MHz は 他の防災機関所 F3E 158.35MHz 属の無線局と通信を UHF A3E 325.4MHz 行う場合に限る (4) 特設通信系の構成特設通信系は 各海災 R 部隊指揮官 自衛艦隊司令官等及びシステム通信隊群司令の調整により構成する (5) 通信管制線が切断した場合は 管制を実施している通信所から直接発信する (6) 陸 空自衛隊との通信は 自衛隊相互の無線通信の実施について ( 通達 )( 海幕通第 1048 号 50.3.10) による (7) 海上保安庁との通信は 海上における災害派遣に関する協定 (34.2.12) 及び海上自衛隊と海上保安庁との電気通信の協力に関する基本協定 (34.11. 26) による (8) 警察との通信は 治安出動の際における自衛隊と警察との通信の協力に関する細部協定の実施に関する通達 ( 海幕防通第 352 号 33.12.9) を準用する (9) 都道府県及び市町村の災害対策本部等と海災 R 部隊との特設通信系を構成する場合は 次表のとおりとする 構成区間回線構成依頼者海災 R 部隊 ~ 所要の都道府県 市町村の被災地方総監災害対策本部等 (10) 電波法 ( 昭和 25 年法律第 131 号 ) 第 52 条第 4 項に規定する非常通信については 各通信所 ( 無線局 ) が状況に応じて協力する