(2) ダビデの最後の言葉 (23:1~7) サムエル記第二を通して ダビデの生涯の意味について考える Ⅰ. 権威ある座に上るダビデ (1~10 章 ) 1. サウルとヨナタンの死 (1:1~27) (1) 主によって開かれた扉 1 試練の中にありながら ダビデはすべての状況を主に委ねていた 2 彼

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聖書 :Ⅱ サムエル 20:1~26 説教題 : シェバの反乱 日時 :2019 年 2 月 10 日 ( 夕拝 ) サムエル記第二は 24 章までありますが 最後の 21~24 章は 20 章までと区別されます 最後の 4 章はサムエル記を閉じるにあたっての結びあるいは付録の部分です ですから今日

2015 年 9 月 8 日 ( 火 ) 60 分でわかる旧約聖書 (9) サムエル記第一 60 分でわかる旧約聖書 (9) サムエル記第一 1. はじめに (1) 書名 1 本来は サムエル記 という一書である 2 七十人訳が便宜的に第一と第二に分けた 3それ以降 その習慣が定着した ( ヘブル語

2013 年 3 月 10 日 ( 日 ) 11 日 ( 月 ) 51 回目 Ⅵ-054 山上の垂訓 山上の垂訓 054 マタ 5:1~2 ルカ 6:17~19 1. はじめに (1) 呼び名について 1マタ 5:1~8:1 は 通常 山上の垂訓 ( 説教 ) と呼ばれる 2しかし この名称は 説教

2. アウトライン (1) 過去の回顧 (1~4 章 ) (2) 律法の解説 (5~26 章 ) (3) 未来の展望 (27~30 章 ) (4) 指導者の交代 (31~34 章 ) 3. 結論 (1) 律法の本質 (2) イスラエルの将来 (3) 申命記とイエスの教え 申命記を通して イエスの教え

2017 年 10 月 8 日 ( 日 ) 9 日 ( 月 ) 15 回さらにすぐれた契約 さらにすぐれた契約 ヘブル 8:1~13 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし (2) ユダヤ教の 3 つの柱

2012 年 1 月 22 日 ( 日 ) 23 日 ( 月 )54 ローマ人への手紙 15:4~13 希望から希望へ 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)14:1~15:13 は 雑多な問題を扱っている 1 超道徳

2018 年 5 月 27 日 ( 日 ) 28 日 ( 月 ) 14 回 ペテロの第 2 のメッセージ (2) ペテロの第 2 のメッセージ (2) 使徒 3:17~26 1. はじめに (1) ペンテコステの日に教会が誕生した 1ペテロの第 1 回目のメッセージにより 3,000 人ほどの人たち

2014 年 10 月 7 日 ( 火 ) 60 分で分かる創世記 60 分で分かる創世記 1. はじめに (1) 60 分で分かる〇〇 のシリーズを開始する 11 節 1 節の解説も重要であるが 鳥瞰図的な理解も必要である 2その場合重要なのは センス オブ プロポーション である (2) 創世記

は サウル王の 4 男イシュ ボシェトを王に立てましたが 彼が家来に殺され るとダビデに服することになり 彼はイスラエル全部族の王になりました 彼 はそれから 33 年間イスラエル全土を統治しました ( サムエル下 5:1~5) 彼は要害の地エルサレムに都を移し 神の臨在の象徴である神の箱を迎え入れ

2017 年 7 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 ) 3 回 御使いに勝る御子 (2) 御使いに勝る御子 (2) ヘブル 2:1~9 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし 2 彼らは 迫害と

2 1. 神の 恵み によって 誇れる人 1) ギデオン ギデオンという人は勇士として知られていますが 元々はそうではありませんでした むしろ彼は臆病者でありました 彼はミデアン人の襲撃を恐れ 酒ぶねの中で 隠れるようにして小麦を打っていました 士師記 6 章 6:14 すると 主は彼に向かって仰せ

そして誰よりも一番の餌食となったのはアブサロム自身でした 9 節で彼はダビデの家来たちとバッタリ出くわし 逃げ始めますが 何と騾馬が大きな樫の木の茂った枝の下を通った時 アブサロムの頭が樫の木に引っかかり 彼は宙づりになってしまいます そして彼が乗っていた騾馬はそのまま行ってしまった 14 章にあっ

2011 年 10 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 )42 ローマ人への手紙 11:25~36 拒否の解決 (3) イスラエルの救い 1. はじめに (1)10 月 13 日 ( 木 ) の日没から仮庵の祭りが始まった 1 第 7 の月の 15 日 満月 2 満月を眺めながら イスラエル

2 イエスの戒めを守るなら イエスの愛に留まることになる (2) その教えを話した理由は 弟子たちが喜びに満たされるためである 1イエスは 自分が経験している喜びを弟子たちに与えようとしている 2イエスの喜びは 父なる神への従順 ( 喜ばせること ) によって生まれる 3ヘブ 12:2 Heb 12

に知恵と英知と知識とあらゆる仕事において 神の霊を満たした (2~3 節 ) (1) ユダ部族のフル その子ウリ その子ベツァルエル 1フルとはモーセの手を両側から支えた 2 人のうちのひとり ( 出 17 章 ) 2フルの孫がベツァルエルである (2) 神の霊を満たした 1 知恵 (wisdom)

Heb 11:7 信仰によって ノアは まだ見ていない事がらについて神から警告を受けたとき 恐れかしこんで その家族の救いのために箱舟を造り その箱舟によって 世の罪を定め 信仰による義を相続する者となりました (1) ノアは 神から警告を受けた 1 創 6:17 Gen 6:17 わたしは今 いの

1 それは キリストにのみ適用される御名である (2) 旧約聖書では 御使いたちは 神の子たち と呼ばれた Job 38:7 そのとき 明けの星々が共に喜び歌い / 神の子たちはみな喜び叫んだ 1 新約聖書では 信者が 神の子たち と呼ばれる ( ヨハ 11:52) 2しかし 御子 ( ヒュイオス

* ダニエル書 3 捕囚期後 (3) * ハガイ書 * ゼカリヤ書 * マラキ書 (5) 預言者たちが語ったメッセージの要約 1 神の主権と聖なるご性質 2 契約の民イスラエルの不従順の罪 3 悔い改めへの招き 4 迫り来る神の裁きと捕囚 5イスラエルの民を攻撃する周辺国への裁き 6 捕囚からのレム

2008 年 7 月 27 日 ( 日 ) 28 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京創世記 8 創世記 8 創世記 3 章 14 節 ~24 節 アダム契約 イントロ : 1. 前回までの復習 (1) 創世記には 11 の区分 ( トルドット ) がある (2) 第 1のトルドットには 人類の

2017 年 6 月 11 日 ( 日 ) 12 日 ( 月 ) 39 回 新しいエルサレムの特徴 ( 後半 ) 新しいエルサレムの特徴 ( 後半 ) 黙 22:1~5 1. はじめに (1) 旧約聖書の預言のハイライトは メシア的王国である 1 黙示 20 章は メシア的王国が千年で終わることを啓

2014 年 10 月 7 日 ( 火 ) 60 分で分かる創世記 (2) イスラエルの歴史 (12~50 章 ) 1アブラハム (12:1~25:18) 2イサク (25:19~26:35) 3ヤコブ (27:1~36:43) 4ヨセフ (37:1~50:26) 3. 結論 (1) 創世記とキリス

Rev 7:1 この後 私は見た 四人の御使いが地の四隅に立って 地の四方の風を堅く押さえ 地にも海にもどんな木にも 吹きつけないようにしていた (1) この後 私は見た 1 物事の時間的流れではなく ヨハネが見た幻の順番を示している 2この幻は 神の裁きが迫っていることを示唆している 3 地の四方

2011 年 07 月 17 日 ( 日 ) 18 日 ( 月 )29 ローマ人への手紙 8:12~17 聖化の力 ( 聖霊 )(3) 養子の霊 1. はじめに (1) 聖化 に関する 8 回目の学びである 最終回 1 最大の悲劇は 律法を行うことによって聖化を達成しようとすること 2この理解は ク

2010 年 4 月 18 日 ( 日 ) 19 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京出エジプト記 19 出エジ 19 出エジプト記 14 章 15 節 ~15 章 21 節 紅海を渡る 1. 文脈の確認 (1) イスラエルの民は 430 年後にエジプトを脱出した (2) エジプト脱出の記録は

2017 年 2 月 21 日 ( 火 ) 60 分でわかる旧約聖書 (24) エレミヤ書 60 分でわかる旧約聖書 (24) エレミヤ書 1. はじめに (1) 預言者たちの中でのエレミヤの位置づけ 1 預言書を書いた預言者 (the writing prophet) * 王国が南北に分裂して以降

新約聖書の学び

Microsoft Word - 09_Jeremiah_2.docx

(1) 神殿の聖所と至聖所を分ける幕である 1 長さが約 18 メートル 厚さが約 10 センチ 2この幕の内側に入れたのは 大祭司だけである それも年に一度だけ 3 大祭司 アロンの家系 ケハテ氏族 レビ族 イスラエルの民 全人類 (2) この幕が 上から下まで真っ二つに裂けた 1 神の御手がこれ

2013 年 3 月 24 日 ( 日 ) 25 日 ( 月 ) 52 回目 Ⅵ-054 八福の教え 八福の教え 054 マタ 5:3~12 ルカ 6:20~26 1. はじめに (1) 文脈の重要性 1 文脈を無視して 山上の垂訓のある言葉を取り出すことが余りにも多い 2イエスは 神の国の福音をも

Ⅱ. 信仰生活の再建 : エズラの指導 (7~10 章 ) 1. エルサレムに到着するエズラ (7~8 章 ) 2. 民の罪を告白するエズラ (9 章 ) 3. 国を清めるエズラ (10 章 ) 結論 : 私たちへの適用 1. 悔い改めの力 2. みことばの力 エズラ記を通して リバイバルの原則につ

2009 年 1 月 25 日 ( 日 ) 26 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京創世記 30 創世記 30 創世記 19 章 1 節 ~38 節 ソドムとゴモラの滅び イントロ : 1. 前回までの復習 (1) 神はアブラムを選び 彼とその子孫を通して全人類を救おうとされた (2) それが

2017 年 7 月 2 日 ( 日 ) 3 日 ( 月 ) 1 回 ヘブル人への手紙のテーマ ヘブル人への手紙のテーマ ヘブル 1:1~3 1. はじめに (1) 著者 1いくつかの名が上げられてきた * パウロ * ルカ ( パウロがヘブル語で書いたものを ルカがギリシア語に翻訳した ) * バ

束の地カナンに入ることが許されなかった 9 死を前にして ヨシュアを後継者に任命し 120 歳でモアブのネボ山で死んだ 10 モーセという人は 地上のだれにもまさって非常に謙遜であった ( 民数記 12:3) 11 自分を しもべとして神の家全体のために忠実でした ( ヘフ ル 3:5) 新約聖書に

創世記5 創世記2章4節b~25

3 仲介者としての祭司たちが存在していた (2) 新約時代の状態 1すべての信者が まことの聖所に入ることができる * 天の聖所で 神の臨在の前に出ることができる 2これは 万人祭司の教えである 3 訳文の比較 こういうわけですから 兄弟たち 私たちは イエスの血によって 大胆にまことの聖所に入るこ

神学総合演習・聖霊降臨後最終主日                  2005/11/16

2011 年 06 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 )26 ローマ人への手紙 7:14~25 律法からの解放 (3) ロマ書 7 章クリスチャン 1. はじめに (1) 聖化 に関する 5 回目の学びである 1 最大の悲劇は 律法を行うことによって聖化を達成しようとすること 2この理解は

2017 年 8 月 13 日 ( 日 ) 14 日 ( 月 ) 7 回 第 2 の警告 (2) 第 2 の警告 (2) ヘブル 4:1~13 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし 2 彼らは 迫害と誤

2 奇跡 3 父 4 聖書 4. メッセージのゴール (1) イエスを誰だと言うか (2) イエスを信じる者の幸いとは何か このメッセージは イエスの業と主張について考えようとするものである Ⅰ. イエスと父は一体である (19~29 節 ) 1. 行動において まことに まことに あなたがたに告げ

4きょう取り上げる 3~5のパターンは ユダヤ的に解釈する必要がある 5イエス時代のユダヤ教のラビたちの旧約聖書引用法 * 直接引用とその成就 * その箇所の解釈ではなく 適用である * きょうの3~5 のパターンは すべて適用である 6マタイは 5 つの引用によってイエスのメシア性を証明しようとし

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* オバデヤがヨエルやエレミヤよりも前の預言者であることを考えると 前者の可能性が高いと思われる * オバデヤ書は 前 845 年前後に執筆されたと考えてよいだろう 4オバデヤは 小預言書の 12 人の預言者の中で最初に登場する預言者である (4) オバデヤ書のテーマ 1イスラエルに敵対する不信仰な

2017 年 2 月 5 日 ( 日 ) 6 日 ( 月 ) 22 回 イスラエルに対する戦い (2) イスラエルに対する戦い (2) 黙 12:7~17 1. はじめに (1) キリストの再臨の前に何が起こるかを見ている 110 章 ~14 章は 挿入箇所である * 物語の進展はなく 状況の説明が

は歯が痛くなるとズキンズキンとして何をしていても繰り返し襲って来る痛みに悩まされますが そのように 絶えず痛みがある と言わずにいられないような痛みを感じ続けていた 一体それはどんな悲しみ 痛みだったのでしょうか それが同胞ユダヤ人の不信仰に関することでした パウロがどんなに同胞 同国人のことを思っ

6ユダヤ人は 人種的 宗教的理由によって サマリヤ人を軽蔑した * ユダヤの格言 私の目が サマリヤ人を見ることがないように 7サマリヤ人も ユダヤ人を軽蔑し 敵対した * ユダヤ人がエルサレムから下ることは許したが 上ることは許さなかった 8 現代もサマリヤ人の子孫たちが存在している ( 千名以下

2010 年 2 月 21 日 ( 日 ) 22 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京出エジプト記 13 出エジ 13 出エジプト記 9 章 13 節 ~10 章 29 節 最後の 3 つの災い 1. 文脈の確認 (1) エジプトに主からの 10 の災いが下る (2)10 の災いの記述は 考え抜

このメッセージは 父なる神について考えようとするものである Ⅰ. 聖書が使用する比喩的言葉 1. 神という言葉について (1) ヘブル語でエロヒム ( エル ) ギリシア語でセオス 1 普通名詞 神々を指す言葉である 2 日本語の神も 多くの神々を指す言葉である 3 聖書の神は どういう神かを示す必

Heb 11:23 信仰によって モーセは生まれてから 両親によって三か月の間隠されていました 彼らはその子の美しいのを見たからです 彼らは王の命令をも恐れませんでした (1) この節は モーセの信仰ではなく モーセの両親の信仰を記録している 1 彼らは その子の美しいのを見た * ギリシア語で ア

2012 年 7 月 1 日 ( 日 ) 2 日 ( 月 ) 17 回目 Ⅴ-020~021 バプテスマのヨハネの登場 バプテスマのヨハネの登場 ルカ 3:1~2 マコ 1:2~6 1. はじめに (1) 文脈の確認 1バプテスマのヨハネの誕生 2イエスの誕生 3イエスの幼少期 (2) 今日の箇所は

っていたので 死んでしまいました けれども彼女は その死んだ子をもう一人の女の赤ん坊と夜 寝ている間に摩り替えたのです けれども その女は いいえ生きているが私の子で 死んでいるのはあなたの子です と言い張りました それで二人は王の前で言い合いになりました 第三の目撃者 証人は他にはおらず ソロモン

(Microsoft Word - \202Q\203T\203\200\203G\203\21317\217\31523\220\337\201i13\224N\201j.doc)

2012 年 1 月 15 日 ( 日 ) 16 日 ( 月 )53 ローマ人への手紙 14:13~15:3 キリスト者の自由 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)12 章は 基本的には教会内の行動についての勧めであ

(1) 千年王国の最後に サタンが底知れぬ所から再び解き放たれる 1 その理由は 再び人類を試すためである 2 神は 人類がいかに堕落しているかを証明される (2) 千年王国にも罪は存在する 1 千年王国が始まった時点では 未信者は存在しない 2 千年王国では ほぼ理想に近いような生活環境が実現する

牧会の祈り

* ユダヤ人の歴史家ヨセフスもまた同じような書き方をしている 5 テオピロは ルカの執筆活動を支援するパトロンであった可能性が高い 6 もしそうなら テオピロはローマ人クリスチャンであったと思われる (2)1~2 節は ルカの福音書の要約である 1 前の書 というのは ルカの福音書 のことである 2

ヨハネの手紙講解 神のあかし ヨハネの手紙第一 5:1~21 1. 油注がれた者 新改訳改訂第 3 版 Ⅰヨハネ 5:1 イエスがキリストであると信じる者はだれでも 神によって生まれたのです 生んでくださった方を愛する者はだれでも その方によって生まれた者をも愛します イエスがキリストであると信じる

バプテスマのヨハネが逮捕されました その詳細はこのマルコの福音書 6 章に記されていますが ここではイェシュアが福音を宣べ伝え始めるきっかけとなっているように記されています つまりヨハネが捕らえられることと イェシュアがガリラヤに行って福音を宣べ伝え始めることには何等かの結びつきがあるということです

1 パンの家 という意味 農業生産の豊かな地 ダビデの町とも呼ばれた 2ガリラヤのベツレヘムと区別するために ユダヤのベツレヘムと書かれている 年代 200 軒の家 クリスチャンとイスラム教徒が平和に住んでいる 4 今日 パレスチナ自治区 2 万 2 千人 クリスチャンは迫害に会っている

このメッセージは ヨセフとキリストに起こったことは私たちにも起こることを学ぼうとする ものである Ⅰ. 第 1のステップ正直な性格 (2 節 ) 1. ヨセフは 17 歳 (1) ビルハの子ら ( ダン ナフタリ ) (2) ジルパの子ら ( ガド アシェル ) (3) ヤコブは レアの子ら ( ル

このメッセージは メシアの義とパリサイ人の義について学ぼうとするものである Ⅰ. 真の信仰者の特徴 (5:13~16) 1. 地の塩 (13 節 ) あなたがたは 地の塩です もし塩が塩けをなくしたら 何によって塩けをつけるのでしょう もう何の役にも立たず 外に捨てられて 人々に踏みつけられるだけで

2008 年 7 月 13 日 ( 日 ) 14 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京創世記 6 創世記 6 創世記 2 章 4 節 b~25 エデンの園に置かれた人 イントロ : 1. 前回の復習 : ここまでで創造の 7 日間について学んだ (1) カオスからの創造であった (2) 神は 6

1.1 節 Rev 14:1 また私は見た 見よ 小羊がシオンの山の上に立っていた また小羊とともに十四万四千人の人たちがいて その額には小羊の名と 小羊の父の名とがしるしてあった (1) ヨハネは キリストの再臨後の状況を見ている 1 実際にキリストの再臨が起こるのは 19 章になってからである

ヘブル人への手紙1章

一人だったと伝統的に語り継がれている ) 二人には約束の相続人である ボアズという息子がいた ラハブは外国人の売春婦であったが 信仰によって 神聖な約束の系図の中に用いられた ルツ : マタイの福音書 1:5( ルツ 4:8-22) ルツもまた モアブ人の若い女 つまり外国人であった ユダヤ人の夫が

私自身 OIC に来てまだ 2 年弱です ですから この教会の歴史は少ししか知りません けれども 神は OIC の歴史のすべてをご存じです 創立当時から 神ご自身がこの教会を支えてこられました そして この教会に来た人 去っていった人すべての心をご存じです この 42 年の歴史をとおして 神は OI

創世記5 創世記2章4節b~25

* ペリシテ人の古代都市ガザは 前 93 年に破壊され 前 57 年に再建された * この道路は ガザの遺跡を通過し 新ガザに至る荒野の道である 5 ピリポは その命令に従順に従った 2.27b~28 節 Act 8:27b すると そこに エチオピヤ人の女王カンダケの高官で 女王の財産全部を管理し

人には 非日常性が必要です いつもの生活ではなく これは見たことがない 聞いたことがないという意外性 あるいは奇跡と言ってよいでしょう いつも自分のできること していること中で生きているならば 虚しさが残り 死に至ります しかし これまで経験しなかったこと 知り得ないことを知れば そこに命があり 希

5. 章節は後代に付加せられたもので 聖書記述者の考えや霊感は反映されていな いので注意が必要 Ⅰ イエスによる預言 (42~46) 1. マタイ 21:42 は詩篇 118:22 預言からの引用 家を建てる者たちの見捨てた石 それが礎の石になった これは主のなさったことだ 私たちの目には 不思議な

聖書 : ピリピ 3:1~3 説教題 : 神の御霊による礼拝 日時 :2017 年 2 月 26 日 ( 朝拝 ) ピリピ人への手紙第 3 章に入ります この手紙は全部で 4 章からなっていますので 今日から後半部に入ることになります パウロは 最後に 私の兄弟たち と始めます この手紙はまだ半分ま

(2) ロマ 7:1~6 の要約 1 律法の大原則 * 律法は 人に対して権限を持つ * 律法は 死んだ人には権限を持たない 2 結婚関係の例話 * 夫が生きている間は 結婚の律法によって制約されている * それを破れば 姦淫の女と呼ばれる * 夫が死ねば 結婚の律法から解放される * 再婚しても

PowerPoint Presentation

イエスさまの公的な活動は 2 年から 3 年と言われます その短い時間の中で人々に与えた影響は 考えられないほど大きいものでした ここに今日 わたしたちが集まって礼拝しているのも そのせいです けれどもその 2 年ないし 3 年のイエスさまの活動はずっと順調であったわけではありません イエスを愛し慕

Microsoft Word - ◎中高科

らしめ ということばが使われています 箴言 13:24 むちを控える者はその子を憎む者である 子を愛する者はつとめてこれを懲らしめる また箴言 22:15 愚かさは子どもの心につながれている 懲らしめの杖がこれを断ち切る また申命記 8:5 あなたは 人がその子を訓練するように あなたの神 主 があ

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た 義認 の祝福を述べたものでしょうか しかしこの 1 節は 2 節の頭に なぜなら という言葉があるように 2 節と密接に関連しています ですから 2 節を見て行くことによって 1 節の意味を確かめることができます 2 節が述べていることは何でしょうか それは罪と死の原理からの解放です 私たちが

1 説 教 聖日礼拝 北浜チャーチ 黒田 禎一郎 2017 年 6 月 4 日 ( 日 ) 主 題 : すべてを感謝しましょう! テキスト :1コロサイ人への手紙 3 章 17 節 はじめに たった一度しかない人生 私たちはどのように生きているでしょうか? 生き方を知っている人は幸いです しかし 多

Copyright (c) 2014 Makoto Minagawa All Rights Reserved Small Voice 細きほそき こえ聲 聖書研究 大いなる強き風山を裂き岩石を砕きしが風の中にはエホバ在さざりき 風の後に地震ありしが地震の中にはエホバ在さざりき 又地震の後に火ありしが

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4 これは皮肉である ヘロデは王のように振る舞い 墓穴を掘る (2) イエスと弟子たちの働きが 評判になっていた 1 それを耳にしたヘロデは 恐れを覚えた 2 罪責感から来る恐れである 2. ヘロデの結論 (14b~16 節 ) 人々は バプテスマのヨハネが死人の中からよみがえったのだ だから あん

(1) イゼベル 彼にとっては ネバテの子ヤロブアムの罪のうちを歩むことは軽いことであった それどころか彼は シドン人の王エテバアルの娘イゼベルを妻にめとり 行ってバアルに仕え それを拝んだ (1 列 16:31) 1オムリの子アハブは イゼベルと結婚し バアル礼拝をイスラエルに導入した 2 預言者

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Japanese Living Bible Old Testament 2 Samuel

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ダニエル書は終末についてどのように語っているか No.2 御使いガブリエルが告げた 七十週 の預言 聖書箇所 9 章 20 節 ~27 節 はじめに 前回はダニエル書 2 章から バビロンの王ネブカデネザルの見た正夢に ついて学びました その正夢は終わりの日に起こることを示されたものでした ダニエル

大阪インターナショナルチャーチ アリステア・マッケナ師 2015/4/12

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牧会の祈り

第二に 聖さを得るために 私たちはすべての人との平和を追い求めなければなりません 私たちの思いの内にある敵対心や闘争心などを放っておかず 平和的に生きるように努めなければなりません へブル書の著者は このことについて 非常に厳しく警告しています 私たちが神の聖さにあずかる者とならない限り 主を見るこ

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2012 年フルクテンバウム フルクテンバウム博士セミナー セミナー 聖書が教える死後の世界 個人的終末論 講師 アーノルド フルクテンバウム博士 通訳 中川健一

2.7~11 節 この 人 たちが 行 ってしまうと イエスは ヨハネについて 群 衆 に 話 しだされた あな たがたは 何 を 見 に 荒 野 に 出 て 行 ったのですか 風 に 揺 れる 葦 ですか でなかったら 何 を 見 に 行 ったのですか 柔 らかい 着 物 を 着 た 人 ですか

一 マリヤへの恵みある教会に 何かというと 恵まれた女よ おめでとう と言う人がいました 女性のための聖書のクラスで 誰かが正しい答えを言ったら 恵まれた女よ おめでとう 感謝なことの証しをしたら 恵まれた女よ おめでとう 誰かが牧師に祈ってもらっている姿を見たら 恵まれた女よ おめでとう 彼女はい

剣 弓 帯まで与えました ヨナタンはサウル王の子であり 普通に考えれば次の王です その彼がダビデを愛し ダビデを認めて 自分の権利を喜んでダビデに与えた ここにヨナタンの賞賛すべき信仰が示されています この後触れる今日のテーマに関係することですが ダビデに嫉妬する人がいるとするなら それはこのヨナタ

神殿とは 神の住まいです 自分の中に神が住まわれたということが救いであり このよ うにしてイエス様とつながっているから イエス キリストを知ることができるようになる のです 神とのつながりを断ち切ることはできない わたしは彼らに永遠のいのちを与えます 彼らは決して滅びることがなく また だれ もわた

2012 年 2 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 )59 ローマ人への手紙総まとめ 総まとめ 1. はじめに (1) 執筆の意図 1 使徒としての使命 * 所々 かなり大胆に書いた (15:15) 2 使徒としての奉仕の原則 * 他人の土台の上に建てない (15:20) * これまで ロ

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Ⅰ. 管理人の不正の発覚 (1~2 節 ) 1.1 節 a Luk 16:1 イエスは 弟子たちにも こういう話をされた (1) イエスは 弟子たちに話している 1これは 弟子訓練のためのたとえ話である 2 聴衆が誰かを判断することが たとえ話の解釈のために重要である (2) その周りで パリサイ人

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60 分でわかる旧約聖書 (10) サムエル記第二 1. はじめに (1) 書名 1 本来は サムエル記 という一書である 2 七十人訳が便宜的に第一と第二に分けた 3それ以降 その習慣が定着した ( ヘブル語聖書も同様 ) 4サムエルが最初に登場し 中心人物として活躍するので この名が付いた (2) 内容 1サムエル記全体は 前 1120 年頃から約 150 年間の出来事を記している 2サムエル記から列王記までの歴史書の流れ * 単独の王国 ( ユダ族のみ ) * 統一王国 (12 部族すべて ) * 統一王国 ( ソロモンが継承 ) * 単独の王国 ( ユダ族とベニヤミン族 ) 2. アウトライン Ⅰ. 権威ある座に上るダビデ (1~10 章 ) 1. サウルとヨナタンの死 (1:1~27) 2. ヘブロンでの即位 (2:1~4:12) 3. 統一王国の王として統治 (5:1~10:19) (1) エルサレム遷都 (5:1~25) (2) 神の箱の移動 (6:1~23) (3) ダビデ契約の締結 (7:1~29) (4) 外敵に対する勝利 (8:1~18) Ⅱ. 権威ある座から転落するダビデ (11~20 章 ) 1. バテ シェバとウリヤに対する罪 (11:1~12:31) 2. 家族問題 (13:1~14:33) 3. アブシャロムの謀反 (15:1~20:26) Ⅲ. 補足説明 (21~24 章 ) 3. 結論 ( 物語の背後に神学的意味がある ) (1) ダビデ契約 (7:1~29) 1

(2) ダビデの最後の言葉 (23:1~7) サムエル記第二を通して ダビデの生涯の意味について考える Ⅰ. 権威ある座に上るダビデ (1~10 章 ) 1. サウルとヨナタンの死 (1:1~27) (1) 主によって開かれた扉 1 試練の中にありながら ダビデはすべての状況を主に委ねていた 2 彼はサウルの死を望んではいなかった 3そのダビデのために 突如扉が開かれた 4 時が良くても悪くても 主に信頼することを学ぼうではないか (2) ダビデの悲しみ 1アマレク人の若者が 褒賞目当てに サウルとヨナタンの訃報をもたらした 2ダビデは 深い悲しみと哀悼の意を表わした 演技ではない 3アマレク人の若者は 処刑された (3) 弓の歌 1ダビデは サウルとヨナタンのために哀歌を作った 2これをユダの子らに教えるように命じた 33 連から成る哀歌で 各連の始まりが ああ 勇士たちは倒れた である 2. ヘブロンでの即位 (2:1~4:12) (1) 主の指示を仰ぐ 1 次の行動に移るために 主にお伺いを立てる 2 主はダビデに ヘブロンを示された * ユダ部族の中心の町 父祖アブラハムの墓のある町 (2) 油注ぎ 1ヘブロンの長老たちは ダビデに油を注ぎ 王とした 2 預言者サムエルによる油注ぎに続く第 2 の油注ぎであった 3ダビデは ユダの家 だけのための王となった 4この時からヘブロンがダビデ王国の首都となった 5サムエルによって油注がれ 主の霊の注ぎを受けたのは 十数年も前のこと 6ヘブロンで油注ぎを受けた時 ダビデは 30 歳になっていた 7 主の器は 一朝一夕で完成するものではない 2

(3) ダビデの忍耐 1 彼が統一王国の王になるのに さらに 7 年半かかった 2ダビデを有能な王 またより成長した主の器に育てるための神の計画 3ダビデは メシアであるイエスの型である 4イエスはメシアとしての油注ぎを受けていたが 民は信じなかった 5ダビデは統一王国の王としての油注ぎを受けていたが 民は認めなかった 3. 統一王国の王として統治 (5:1~10:19) (1) エルサレム遷都 (5:1~25) 1サウルの息子イシュ ボシェテの死 2イスラエルの 10 部族の長老たちがダビデに油を注ぎ 王として迎えた 3ダビデが油注ぎを受けるのは これが 3 度目 4ダビデの在位期間は 40 年 ( ヘブロンで 7 年 6 ヶ月 エルサレムで 33 年 ) 530 歳で王となり 70 歳まで王として統治した 6エルサレム遷都の理由 * 中間の町 * 防衛上の理由 * ギホンの泉 7 神ご自身がエルサレムを神の都として選ばれた (2) 神の箱の移動 (6:1~23) 1 神の箱はキルヤテ エアリムのアビナダブの家に安置されたままであった 2 神の箱をエルサレムに運び上ることは 国家的な事業であった 3ダビデはイスラエルの精鋭 3 万人集め この事業に当たろうとした 4 前王のサウルは 神の命令と神の箱を顧みようとしなかった 5ダビデは 神の命令と神の箱に対する敬意を表明した 6ダビデは 神の箱を新しい車に載せて運んだが これが問題であった 7ウザは 神の箱に手を伸ばしたため その場で即死した 82 度目は モーセの律法が命じるとおりにレビ人たちが主の箱を担いだ 9このときダビデは 主の前で力の限り踊った 10さげすんだ妻のミカルは 生涯子を産むことがなかった 11 神の箱は 所定の天幕の真中に安置された (3) ダビデ契約の締結 (7:1~29) 1 ダビデは 神の箱のために神殿を建てたいと願う 2 預言者ナタンを通して主のことばが届けられる 3

3 戦士ダビデではなく ダビデから出る世継ぎの子が神殿を建設する 4それに続いて ダビデ契約が締結される * 無条件契約 永遠の契約である * アブラハム契約やシナイ契約に匹敵するほど重要な契約である (4) 外敵に対する勝利 (8:1~10:19) 1ペリシテ 2モアブ 3 北方の小国ツォバ 4ダマスコのアラム Ⅱ. 権威ある座から転落するダビデ (11~20 章 ) 1. バテ シェバとウリヤに対する罪 (11:1~12:31) (1) 誘惑の舞台設定 1 年が改まり 雨季から乾季に入ると 戦争ができる状態になる 2アモン人との戦いが再開された (10:14 で一時中断していた戦い ) 3ダビデは 将軍ヨアブを指揮官とし 自分はエルサレムの王宮に留まった 4それが ダビデが誘惑に会うための舞台を用意した (2) 罪の内容 1 バテ シェバと姦淫の罪を犯した 2 ウリヤを殺害した (3) 罪の結果 1 側近の信頼を失った * 将軍ヨアブの暴走が始まった 2 民の信頼を失った 3 国家でも個人でも 正義を行えば祝され それに反すれば呪われる (4) 預言者ナタンの糾弾と詩 51 篇 1 自分が犯した罪は 何よりも主に対するものであった 2 自分には 弁解の余地がない 3 罪の結果 聖霊が取り去られ 自分は神の臨在から切り離された 4しかし 神の恵みによって神に立ち返ることができると信じる 4

(5) バテ シェバを妻に迎える 1 最初の子は死ぬ 2 次に生まれたのがソロモンである 2. 家族問題 (13:1~14:33) (1) 家族内での近親相姦と兄弟殺しの悲劇 1アムノンが異母妹であるタマルを強姦する 2アブシャロムは 2 年後に長兄アムノンを暗殺する (2) ダビデはアブシャロムに対してあいまいな態度を取る 1 息子のことである 2 自分自身も問題を犯した 3. アブシャロムの謀反 (15:20:26) (1)4 年かけて準備し ヘブロンで蜂起した 1 ユダ族の人たちの心を掴む作戦 (2) ダビデの都落ち 1 敵と味方が明らかになる (3) アブシャロムの死 1 ヨアブは王の命令に背いて アブシャロムを殺した (4) ダビデの復権 1 ダビデは最後まで ヨアブに対して強い態度を取ることができなかった 2 ヨアブに弱みを握られているから Ⅲ. 補足説明 (21~24 章 ) 結論 : 歴史的事件の内にある神学的意味 1. ダビデ契約 (7:1~29) (1)2 サム7:4~17( ソロモンに焦点を合わせた契約内容 ) 2Sa 7:14 わたしは彼にとって父となり 彼はわたしにとって子となる もし彼が罪を犯すときは わたしは人の杖 人の子のむちをもって彼を懲らしめる 5

(2)1 歴 17:7~14( メシアに焦点を合わせた契約内容 ) 1Ch 17:13 わたしは彼にとって父となり 彼はわたしにとって子となる わたしはわたしの恵みをあなたの先にいた者から取り去ったが わたしの恵みをそのように 彼から取り去ることはない 1Ch 17:14 わたしは 彼をわたしの家とわたしの王国の中に とこしえまでも立たせる 彼の王座は とこしえまでも堅く立つ (3) ダビデ契約の本質 ( 無条件契約 ) 1アブラム契約の 子孫 の条項に関係している 2ユダ族の中のどの家系からメシアが誕生するかを明らかにした 3ダビデの息子の 1 人が王座を確立し 神殿を建設する 4その息子は 罪を犯したなら罰を受けるが王位から退けられることはない 5メシアはダビデの家系から出る 6その王国は 永久に確立される ( メシア的王国 ) 2. ダビデの最後の言葉 (23:1~7) 2Sa 23:1 これはダビデの最後のことばである / エッサイの子ダビデの告げたことば / 高くあげられた者 / ヤコブの神に油そそがれた者の告げたことば / イスラエルの麗しい歌 2Sa 23:2 主 の霊は 私を通して語り / そのことばは 私の舌の上にある 2Sa 23:3 イスラエルの神は仰せられた / イスラエルの岩は私に語られた / 義をもって人を治める者 / 神を恐れて治める者は 2Sa 23:4 太陽の上る朝の光 / 雲一つない朝の光のようだ / 雨の後に / 地の若草を照らすようだ 2Sa 23:5 まことにわが家は このように神とともにある / とこしえの契約が私に立てられているからだ / このすべては備えられ また守られる / まことに神は 私の救いと願いとを / すべて 育て上げてくださる 2Sa 23:6 よこしまな者は / いばらのように みな投げ捨てられる / 手で取る値うちがないからだ 2Sa 23:7 これに触れる者はだれでも / 鉄や槍の柄でこれを集め / その場で これらはことごとく / 火で焼かれてしまう (1) 遺言ではなく ダビデの最後の詩 最後の預言という意味である 1 主の霊 ( 聖霊 ) によって霊感を受けて語ったものである (2) この詩の内容 6

1 名君とは 公義と敬虔をもって人々を治める王のことである * そのような王は さん然と輝く朝日のようであり 雨に濡れた若草を照らす日の光のようである * それは ダビデの子である主イエスの生涯を預言したことばでもある 2 彼は 自らの生涯を振り返り 自分が完璧でも義なる王でもなかったと感じている 3しかし とこしえの契約 ( ダビデ契約 ) のゆえに 不十分な自分でも主の守りの中にあることを信じ 主に感謝している 4さらに 主は自分の救いを完成してくださるとの信仰を告白している 5 最後に彼は よこしまな支配者は人々に害と苦痛しか与えない存在であり それに触れる者は傷を負わされるだけである その者には苛酷なさばきと 滅亡とが待っている と預言している 7