1 研究主題設定の理由 2

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半田市地域福祉計画 市民対面アンケート調査報告書 平成 21 年 10 月

第(  )学年 国語科「         」年間指導計画

<小学校 生活科>

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

■「札幌市の人たちの昔のくらし《(8時間)

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

PISA 型読解力と国語科の融合 -PISA 型読解力とワークシート- ( ア ) 情報を取り出す PISA 型読解力ア情報の取り出しイ解釈ウ熟考 評価エ論述 情報を取り出す力 とは 文章の中から無目的あるいは雑多に取り出すことではない 目的つまりこの場合は学習課題に沿って 自己の判断を加えながらよ

第 4 学年算数科学習指導案 平成 23 年 10 月 17 日 ( 月 ) 授業者川口雄 1 単元名 面積 2 児童の実態中条小学校の4 年生 (36 名 ) では算数において習熟度別学習を行っている 今回授業を行うのは算数が得意な どんどんコース の26 名である 課題に対して意欲的に取り組むこ

解答類型

2年生学級活動(性に関する指導)指導案

Taro-4年 総合 指導案(最終)

Microsoft Word - 社会科

第 4 学年算数科指導案 平成 28 年 11 月 2 日 ( 水 ) 第 5 校時場所 4 年 2 組男子 22 名女子 10 名指導者垣見遥 ともなって変わる量 思考力 判断力 表現力の育成 ~ 児童の考えを引きだす算数的活動の工夫 ~ 1 単元名 ともなって変わる量 2 単元の目標 ともなって

中学校第 3 学年社会科 ( 公民的分野 ) 単元名 よりよい社会をめざして 1 本単元で人権教育を進めるにあたって 本単元は 持続可能な社会を形成するという観点から 私たちがよりよい社会を築いていくために解決すべき課題を設けて探究し 自分の考えをまとめさせ これらの課題を考え続けていく態度を育てる

単元の目標 カレーライスを作ることに興味 関心をもち, 進んで活動する カレーライスの作り方を調べ, 作り方, 材料, 用具を発表することができる カレーライス作りの活動を通して, 食材を知ったり, 道具を使う仕事にふれたりして, 生活経験を豊かにする 人との関わりを通してコミュニケーション能力を身

「標準的な研修プログラム《

3. 単元計画 (10 時間 ) 1 5 年生の学習を振り返ろう 散らばりの様子を表にすると 平均だけ 一番大きい数字は 平均で比べてみると ではわからなかった資料の特徴がいろ いろと見えてくるね 2 平均を使えば比べることができた ( 合計 ) ( 個数 )= 平均だった紙飛行機とばし大会に出ます

ICTを軸にした小中連携

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4. 題材の評価規準 題材の評価規準 については, B 日常の食事と調理の基礎 (2),(3), D 身近な消費生活 と環境 (1) の 評価規準に盛り込むべき事項 及び 評価規準の設定例 を参考に設定して いる 家庭生活への関心 意欲 態度 お弁当作りに関心をもち, おか 生活を創意工夫する能力

平成18年度

(2) 授業者が学びの見通しを持つ ( 学習目標の明確化 ) 問題解決的な学習に取り組む際, どのような場面で, どのようにして, どのような力を子どもたちに付けるのか, 単元や授業における目標を明確にして学びを見通しておくことが大切です 目標が不明確であると, 作業や体験などの活動そのものに, 子

国語科学習指導案様式(案)


( ) 単元計画 ( 全 6 時間 ) 段階 主な学習活動と内容 指導上の留意点 配時 私たちが食べているものは, どこからきて 既習を想起できるように, 農業や いるか考える 水産業の学習内容を掲示しておく 給食の献立から調べた食料自給率から, 給食の献立から調べた食料自給率本つ気づいたことや疑問

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Microsoft PowerPoint - syogaku [互換モード]

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

実践 報告書テンプレート

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平成27年度 高等学校家庭科 研究の実際(5)

3. ➀ 1 1 ➁ 2 ➀ ➁ /

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2 単元の目標 廿日市市 についての魅力を目的意識や相手意識を明確にして地域内外に発信することができる 自分たちの住む 廿日市市 に愛着をもつことができる 3 単元の評価規準 学習方法 自分自身 他者や社会 課題発見力 思考力 判断力 表現力 主体性 自らへの自信 対象と積極的にかかわる中で, 課題

教育調査 ( 教職員用 ) 1 教育計画の作成にあたって 教職員でよく話し合っていますか 度数 相対度数 (%) 累積度数累積相対度数 (%) はい どちらかといえばはい どちらかといえばいいえ いいえ 0

環境 体制整備 4 チェック項目意見 事業所評価 生活空間は 清潔で 心地よく過ごせる環境になっているか また 子ども達の活動に合わせた空間となっているか クーラーの設定温度がもう少し下がればなおよいと思いました 蒸し暑く感じました お迎え時に見学させて頂きますが とても清潔だと思

彩の国埼玉県 埼玉県のマスコット コバトン 科学的な見方や考え方を養う理科の授業 小学校理科の観察 実験で大切なことは? 県立総合教育センターでの 学校間の接続に関する調査研究 の意識調査では 埼玉県内の児童生徒の多くは 理科が好きな理由として 観察 実験などの活動があること を一番にあげています

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第6学年2組 理科学習指導案

=平成22年度調査結果の概要===============

(3) 資料について本資料は混雑したお店で孫が積んである段ボールを崩してしまい困っているおばあさんの代わりに わたし とその友達の友子が 整理していると 事情の知らない店員に叱られてしまう その後 おばあさんにお礼を言われたが わたし と友子はすっきりしないで帰る 数日後 店員からお詫びの手紙が来た

あったらいいな ! こんなあそび場 (わたしの町大好き)

社会科学習指導案

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内容 児童 経験したことや調べたことから選んで話す 内容 ( 考え ) を分かりやすく話す はっきりした発音で声の大きさを考えて話す 丁寧な言葉を使って話す 相手の顔を見ながら話す 大事なこと

Microsoft Word - 原稿【市教委指摘訂正済】

第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

第3学年 理科学習指導案

(2) 記録用サポートブックの作り方 記録用サポートブックは 一般様式 を使って書きます 一般様式 は 項目 本人の状況 支援方法 の 3 つの枠からできています 様式一般様式支援者 : 場所 : 日付 : < 項目 > 例 ) 話を聞く( 授業中 ) 使い ポイント 方 気になるな 困ったな と思

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

Microsoft Word - åł½èªžç§‚2å¹´2çµ—ã••ï¼™ã†¤ã†®ã†łã†¤ã‡†ã†—ã‡™ã†‘ã‡›ã†¹ã‡‹ã†ƒã••ã•„ã†µã‡“ã†Šã†“ã†¯ã•†ã†©ã‡fiㆪㆬㆮ㕓æ„⁄尔桋


加須市審議会等の会議の公開に関する要綱の運用の手引

子葉と本葉に注目すると植物の成長の変化を見ることができるという見方や, 植物は 葉 茎 根 からできていて, それらからできているものが植物であるという見方ができるようにしていく また, 学んだことを生かして科学的なものの見方を育てるために, 生活の中で口にしている野菜も取り上げて観察する活動を取り

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

3 時限目日本にあるブラジル生まれの食べ物を知る 4 時限目なぜピラルクがへっているのかを考えて, 自分たちに何ができるのか考える 一部が隠れた写真を使い, 日本にあるブラジルのものを考える活動を行う 感想を交流する ピラルクがへっているのかを考えて, 自分たちに何ができるのか考える活動を行う 感想

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5. 単元指導目標単元の目標 ( 子どもに事前に知らせる ) 小数 整数の意味を考えよう 小数 整数の計算の仕方を見つけ 計算できるようになろう 子どもに事前に知らせる どうまとめるのか 何を ( どこを ) どうするのか ( 作業 教える 考えさせる ) 何についてまとめるのか 1. 小数 整数の

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

3 第 3 学年及び第 4 学年の評価規準 集団活動や生活への関心 意欲態度 集団の一員としての思考 判断 実践 学級の生活上の問題に関心 楽しい学級をつくるために を持ち 他の児童と協力して意 話し合い 自己の役割や集団と 欲的に集団活動に取り組もう してよりよい方法について考 としている え 判

スライド 1

平成20年度 努力点研究

質問項目 1 ICT 活用講座 の開催によって抽出された成果や課題について資料 今日の ICT 活用講座 での学習内容や経験を将来教員になった時に授業で生かしてみたいと思いますか? 6 5 について それは具体的にどのような場面ですか? 写真を拡大したり 隠したりするところ 1 イ IC

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

3 4 すみれちゃんはどこでおねえさんになったのだろうか について考える 前時のカードからすみれちゃんの行動や様子について確認する すみれちゃんがかわったきっかけを読む 行動の変化前後での場面の様子について想像する わたしはおねえさん のすみれちゃんのきらりと光るところ抜き出し 理由

トコラージュ というメディアの形態を提案する 本単元では 説明文の 構成メモ をフォトコラージュの形でまとめる このことにより 資料を活用して説明文を書くことが容易になる フォトコラージュとは次に示すように 2 枚以上の写真と それに対する説明文を対応させた情報伝達の形式である 本学級では 社会科の

第 3 学年道徳学習指導案 1 主題名どうすることが正しいか 1-(3) 勇気 平成 27 年 9 月 11 日 ( 金 ) 第 3 学年 2 組 34 名 授業者久米亨 2 資料名 思いきって言ったらどうなるの? ( 出典 : 光文書院 ) 3 主題設定の理由 (1) ねらいとする価値について中学

詳細に伝えるためにインタビューやアンケートを実施して情報を収集したりする活動を設定することにする 整理する 場面では,CM のテーマをもとに集めた情報の中から伝えたいことが受け手にしっかりと伝えることができる情報を選択する また, 選択肢した情報を加工しながら, 伝えたいことが伝わりやすい CM の

交通手段を安くしてほしいです 問 9( まちづくりの方向性 ) 総合計画アンケート集計 高校生 バス 電車などが高い 本数が少ない 買い物をする場所が少ない 中 高生の意見をふまえたまちづくりをしてほしい 電車とかバスの値段とか安くなるといい 他わ別にこのままで 自然豊かでさかんなまち 電車ちんを安

3 児童の意識の流れ 友達の名前をおぼえよう みんなであそぼう 3 友達と名前カード を交換したよ 初めて お話できた 子がいるよ 友達が増えたよ 学校に行くのが楽しいな 他のクラスの子ともお友達になりたいな 握手すると心が あったかくなるね 学校たんけんをしよう 9 校長先生の お部屋があったよ

3 参加しやすい工夫 ( 効果的な周知や会議運営 ( 開催時間 委員の構成等 ) の工夫 ) 4 名柳田委員 猪瀬委員 庄司委員 小橋委員 2 名関口副会長 高柴委員 1 名櫻井委員 関口副会長 パブリックの後の説明会 意見交換会の開催検討の方向性は 担当課の工夫がある 高柴委員 このバスを望んでい

けて考察し, 自分の考えを表現している 3 電磁石の極の変化と電流の向きとを関係付けて考え, 自分の考えを表現している 指導計画 ( 全 10 時間 ) 第 1 次 電磁石のはたらき (2 時間 ) 知 1, 思 1 第 2 次 電磁石の強さが変わる条件 (4 時間 ) 思 2, 技 1, 知 2

~ 情報モラル教育実践集 2~ 実施日 平成 27 年 9 月 4 日 ( 金 ) 第 4 学年 学級活動 指導項目 1 情報社会の倫理 b2 ー 1 自分の情報や他人の情報を大切にする 1 東京オリンピックのエンブレムを見せ, 今, どんなこと が話題にな 授業の流れ っているか考える 2 エンブ

Microsoft Word - 9概要(多保田春美).docx

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スライド 1 鳥取県小学校教育研究会社会部 第 31 回夏季研修会 第 4 学年部会 教材開発 ~ 我が国や地域の伝統 文化や営み等に触れ 我が国や地域に対する愛情を醸成する教材の開発 ~ 綿口和頼 鳥取市立用瀬小学校

4 研究主題との関連 自分を見つめ 友達の思いを大切にする子供の育成 道徳授業の充実を通して 研究主題に迫るために 4 年生では子供たちの目指すべき児童像を 自分の思いを見つめる子 友達の思いに気付く子とした また 目指すべき具体的な児童像を 資料の世界観に浸り 登場人物に自分を重ねながら登場人物の

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

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7 学習指導過程 段階 導入 学習活動 1 友達との絆 について考える 2 教材 心のレシーブ の範読を聞いて話し合う 主な発問と予想される児童の心の動き 友達との絆 を深めるためには何が大切だと思いますか 困っていたら助けること 一緒に遊ぶこと 仲良くすること チーム分けの時, どこかやる気のない

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2、協同的探究学習について

<小学校 生活科>

(2) 各学年の目標 ア 知識 に関する目標 社会生活についての総合的な理解 第 3 学年 身近な地域や市区町村の地理的環境 地域の安全を守るための諸活動や地域 の産業と消費生活の様子 地域の様子の移り変わりについて 人々の生活と の関連を踏まえて理解する 第 4 学年 県の地理的環境の特色 地域の

とで児童に活動の見通しを持たせ, 自分で課題を立て情報を集め整理し, 発表する等に取り組めるようにしていきたい 調査計画の場面では, 目的に照らしてどのような調査をしていくことがよいのか児童にしっかりと考えさせたい 例えば, データはどう集めたらよいのか, アンケートを実施する場合には, 誰にアンケ

ここからは保護者の方がお答えください なお 鍵については お子さんがつけた1から 23 の番号でお書きください 5 生きていく世界を開いていく鍵 の中で どの 鍵 について 学校で特に力を入れて指導してほしいですか 理 由も一緒にお書きください 複数回答可 6 生きていく世界を開いていく鍵 の中で

(4) 指導にあたってア言語活動を充実させる視点から 調べてわかったことや疑問点をカードにまとめさせ 整理し 学習のまとめにつなげるようにする イ写真や文章だけでなく 映像資料も準備し 児童の興味 関心が高まるようにする ウ具体的な聞き取りが可能な場面では 家庭に協力をお願いして聞き取りをさせたり

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きるか, 必要なものを取捨選択したり, 試したり見立てたり工夫したりしながら, 自分が選んだおもちゃや楽器をつくる できたおもちゃや楽器を交流し, 友達とアドバイスしあいながら, 改良したり, 遊び方を工夫したりして, よいものにしようとする おもちゃフェスティバルを開き実際に遊び, みんなが楽しく

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消費者教育のヒント集&事例集

プローブ情報を活用した 通れたマップ 実証実験アンケート調査結果 ( 速報版 ) 2018 年 3 月 14 日 ( 水 ) 政策統括官付 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism アンケート結果 ( 車いす使用者の 通れたマップ

Transcription:

平成 29 年度研究協議会 現代社会の諸課題に対応した 小学校社会科の教材 実践開発 - 社会に対する認識を深め, 選択 判断する力を育成する授業を通して - 徳島県鳴門教育大学附属小佐藤章浩中尾梓 1

1 研究主題設定の理由 2

少子高齢化 過疎化 自然災害 情報化の波 etc 現代社会の諸課題 認識 選択 判断 する力 3

2 研究内容 4

研究内容 1 現代社会の諸課題に対応した内容を扱う単元開発 ア, 第 3 学年における 市の様子の移り変わり の単元開発及び実践 イ, 第 4 学年における 県の自然災害 の単元開発及び実践 ウ, 第 5 学年における 産業の情報化 の単元開発及び実践 ( 平成 30 年度予定 ) 5

研究内容 2 社会に対する認識の深まりと, 選択 判断する力の高まりを目指す場面設定と手立て ア, 子供の 認識 と 判断 が相互に作用する授業場面の設定 イ, 社会に対する認識を深め, 選択 判断する力を高める具体的手立て 6

研究内容 3 学びや変容を自覚できる自己評価と, 教師の見取りの方略 ア, 授業展開中における自他の考えの可視化 イ, 社会に対する認識と, 選択 判断する力の評価の工夫 7

3 実践事例 Ⅰ 調べよう徳島市の昔と今 ( 第 3 学年市の様子の移り変わり ) 8

単元構成 調べよう徳島市の昔と今 ( 全 17 時間 ) 1 単元の学習問題をつくる (1 時間 ) 2 予想をし, 調べ方を話し合う (1 時間 ) 3 調べる (10 時間 ) 文献資料 統計資料 見学調査など 4 単元のめあてについて話し合う (2 時間 ) 今の徳島市を な市と言うなら? < 認識と判断が相互に作用する授業場面 > 5 本時 1 市のくらしやすさを話し合う (1 時間 ) 6 本時 2 今後の市について話し合う (2 時間 ) 9

研究内容 1 単元開発について 市役所 企画政策課の方 地域の方 ( 公民館の方 ) 市交通局の方 福祉施設の方 10

研究内容 1 単元開発について 文献資料や 過去の 写真資料 地域副読本 統計資料 11

単元の流れ 1~ 単元の学習問題をつくる 単元の学習問題徳島市の様子やくらしがどのようにかわったのか調べよう 12

単元の流れ 2~ 予想をして調べ方を話し合う 調べる観点に分類 交通 公共施設 人の数 ( 人口 ) 土地の使われ方 ( 土地利用 ) くらしの道具 13

単元の流れ 3~ 調べる 14

単元の流れ 4~ 単元のめあてについて話し合う 安心 便利 なども出たけど, さみしい なども出たなあ 徳島市ってくらしやすくなっているのかな? 15

研究内容 2 ア 認識 と 判断 が相互に作用する授業場面の設定 みんなにとって, くらしやすい徳島市にしたいと思っています 市役所企画政策課の方 みんなはどう考えるんだろう? 子どもの中に 問い が芽生える 16

研究内容 2 ア 認識 と 判断 が相互に作用する授業場面の設定 本時 1 市の課題 市の特長 17

研究内容 2 ア 認識 と 判断 が相互に作用する授業場面の設定 本時 2 市に見られる課題を ふまえて選択 判断 18 市役所の方

研究内容 2 イ具体的手立て 見方 考え方が働く資料提示 19

研究内容 2 イ具体的手立て 焦点化する問いかけ さらにくらしやすい市に するにはどうすればいい? 特に 大事なのは? 市役所の方 20

研究内容 3 ア授業展開中における自他の考えの可視化 ワークシート ネームカード 考えの立ち位置の可視化 21

3 実践事例 Ⅱ 防災ブックをつくろう 地震災害から人々を守るために ( 第 4 学年県の自然災害 ) 22

徳島県被害想定 ( 震度分布 ) 23

単元構成防災ブックをつくろう ( 全 14 時間 ) ー地震災害から人々を守るためにー 1 単元の学習問題をつくる (1 時間 ) 2 予想をし, 調べ方を話し合う 3 調べる (7 時間 ) (2 時間 ) 文献資料 統計資料 見学調査など 24

単元構成 防災ブックをつくろう ( 全 14 時間 ) ー地震災害から人々を守るためにー 4 単元のめあてについて話し合う (1 時間 ) 徳島県では地震災害から人々を守るために, どのような取り組みをしているのだろう < 認識と判断が相互に作用する授業場面 > 5 とくしまゼロ作戦課の取り組みのうち, どの取り組みを優先するべきか話し合う (1 時間 ) 課題をふまえて, 今の自分 ( たち ) にできることについて話し合う 6 防災ブックにまとめよう (1 時間 ) 25

研究内容 1 単元開発について 徳島県庁とくしまゼロ作戦課 渭北消防分団 徳島県立防災センター 渭北地区自主防災組織 26

研究内容 1 単元開発について 過去に対処してきた地震災害 について 文献資料 新聞記事 27

研究内容 1 単元開発について 今後, 起こりうるであろう地震災害 について HP や新聞記事 校内や地域の実地調査 28

単元の流れ 1~ 単元の学習問題をつくる 単元の学習問題徳島県では地震災害から人々の命やくらしを守るためにどのような取り組みをしているのだろう 29

単元の流れ 2~ 予想をして調べ方を話し合う 調べる観点に分類 過去に対処してきた地震災害 今後, 起こりうるであろう地震災害 家庭 学校の中 地域 学校周辺 徳島市 徳島県 30

単元の流れ 3~ 調べる 31

単元の流れ 3~ 調べる 32

単元の流れ 3~ 調べる 33

単元の流れ 4 ~ 単元の学習問題について話し合う ~ 34

研究内容 2 ア 認識 と 判断 が相互に作用する授業場面の設定 どの取り組みを優先すべきだろう 子どもの中に 問い が芽生える 35

研究内容 2 ア 認識 と 判断 が相互に作用する授業場面の設定 本時 1 協力 連携 県の課題 36

研究内容 2 ア 認識 と 判断 が相互に作用する授業場面の設定 本時 1 県の課題 今の自分 徳島県の防災に見られる 課題をふまえた選択 判断 37

研究内容 2 イ具体的手立て 見方 考え方が働く資料提示 背面掲示 短冊カード 38

研究内容 2 イ具体的手立て 焦点化する問いかけ 自分 ( たち ) にできることは 39

研究内容 3 ア授業展開中における自他の考えの可視化 ネームカード 短冊カード 40

単元の流れ 5~ 広げ 深める ~ 41

単元の流れ 5~ 広げ 深める ~ 42

43

研究内容 3 学びや変容を自覚できる自己評価と, 教師の見取りの方略 ア, 授業展開中における自他の考えの可視化 イ, 社会に対する認識と, 選択 判断する力の評価の工夫 3 年生 市の様子の移り変わり を例に 44

研究内容 3 イ社会に対する認識と, 選択 判断する力の評価の工夫 45

認識の深まりの分析 ( 抽出児 ) A 児 事前アンケート本時 12 の前単元後 空気がきれいでお店がたくさんあり, 人が多い市 外国の人もたくさんいるので, 外国の人にも人気がある 人口が少ない市 大型スーパーやポッポ街のような大きな店はあるけど, 地域の小さなスーパーは少なくなっているから 人口が少ない市 大型スーパーなどの大きな店はたくさんあるけど, 小さなコンビニエンスストアのような店は人口が少ないから, 少なくなっていると思うから これからは子育ての施設を増やすことをすると, 人口が増えると思った 子育ての施設を増やすと安心して赤ちゃんが産めて, 人口が増えるから 46

認識の深まりの分析 ( 抽出児 ) B 児 事前アンケート本時 12 の前単元後 子どもから大人まで遊べる やさしい市 新町川を守る会の方がみんなのために川がきれいになるまで努力したり, 外国から来た人が困らないようにするバスに外国語で書いたりしているから 単元前の自分の考えを比べてみると, 駅や道など一番心にのこったもの については チュチュチュロス などを書いていたけど, 今は, 子育て安心ステーション, ノンステップバスが心に残った 昔と比べて今の徳島市はみんながくらしやすい市だなと思われていると思う 困っている人のためにつくった子育て安心ステーションなど困ってしまう人がなくなるくらい, いい市になってい ると思う 子どもが少なくなってきて 47 いるので, 子どもがくらしやすい町になるように

選択 判断する力の高まりの分析 ( 抽出児 ) C 児本時 1の学習前本時 1の学習後 判断の視点の増加 自分にとってはあんまりだけど, みんなの気もちを考えると, 暮らしやすくもちょっとなっているのかなと思う 駅前のお店が増えたりしているから 徳島市は自然が減ったり, 水の生き物が減ったりして暮らしにくくなったり, 交通が少なくなったりしているけど, 取り組みや子育て安心ステーションができたりして, 暮らしやすくなったりもしていると思う また, 高齢者のためのこともしている 48

選択 判断する力の高まりの分析 ( 抽出児 ) F 児本時 1の学習前本時 1の学習後 ノンステップバスを取り入れているのはいいと思ったけど, 昔より子どもが少なくなったりしているから, 今からはお年よりの施設などが多くなって, 逆に学校が少なくなっていくと思った 根拠の具体化 私は徳島市はよいところもあるけど, 問題点もあると思う よいところは子どものことを預けることができる施設や, お年よりの方のためにリハビリを手伝ってあげるところがあるから 問題点は, お店などがシャッターが閉まり, どんどん買い物をするところが減っている 49

選択 判断する力の高まりの分析 ( 抽出児 ) B 児本時 2の学習前本時 2の学習後 閉店したお店を使って新しい建物を作るのがいいと思った お金も無駄にしないし, お店を壊した人の気持ちになってみると全部壊してしまったら, それは見れないけど, その建物のまま新しい建物を建てたらその人が少しでも役にたてたら嬉しいと思うから 課題をふまえた判断 私が特に大事だと思ったのは, 閉店したお店を使って新しいお店を作るのがいいなと思ったけど, 地域のバスがいいなと思った なぜなら, 徳島市の市バスの本数が減ってしまって, 車を持っていない方が困る という問題点があるけど, みんなで協力して, お年寄りなどが困らなくて, みんなが暮らしやすい市になると思うから 50

選択 判断する力の高まりの分析 ( 抽出児 ) C 児本時 2の学習前本時 2の学習後 考えの比較 水と緑の絵をみてもらうことで, ぼくたちの市もこういう感じになったらいいなと思うから, 自然を増やすことに役立つと思う 水と緑はすごく大切なのでこれにした 他の人の話を聞いてみると, バスがまずないと移動できないので, 地域のバスも二番にいいのではないかなと思った 外国の人も増えてきていて, 徳島市が汚い市だと外国の人も来ないし, 人も増えていかないと思ったので, 水と緑は徳島市をにぎやかにしていくためには人を増やせると思ったのでいいと思った 51

選択 判断する力の高まりの分析 ( 抽出児 ) F 児本時 2の学習前本時 2の学習後 判断する力の高まり? どうしてかと言うと, 商店街にたくさんの人が集まると徳島市のことを色々知ってもらえるのでそういう風なイベントをたくさんの人に見てもらえたりすると世界に広がったりするかもしれないから イベントがいいと思ったけど, S さんや O さんの意見を聞いて地域バスもいいなと思った たしかに, 降りる場所が決まっていないからいろいろなところにいけるなどと思い, 便利だと思う また, ファミサポもいいなと思う 52

よりよい社会のイメージの分析 ( 抽出児 ) 事前アンケート 単元後 E 児 事件が起きないように 徳島市の様子やくらしがどのように変わったのかというと, ふれあい健康館や子育て安心ステーションなどができて, 住みやすくなったと思う でも, 昔と比べて町の様子はにぎやかじゃなくなったと思う なぜなら, 店はシャッターが閉まっている店が多くなったりしているから 徳島市をもっとにぎやかな町にできるように, わたしもできるようなことで役立つことをしたい 53

よりよい社会のイメージの分析 ( 抽出児 ) 事前アンケート 単元後 G 児 公園や遊ぶところをふやしてほしい 自然や動物などを少し増やしてほしい 単元の前よりか徳島市は少し便利な市と思う所がたくさんある 単元の前は, 徳島市はちょっとしか便利じゃないと思っていたけど, この単元で色々な話を聞いて, 少し便利だと感じるようになった なぜ少しだけ便利になったかと言うと, 子育てのための施設ができたり, バスでもノンステップバスができたり, 公共施設が増えたり, ふれあい健康館ができたりして少し便利だけど, お金がたくさんかかったりして, 少し不便なところがあるけど, もう少し工夫されてもう少し便利になったら, もっと外国人の方や県外の方が来てくれたりして, 便利でにぎやかな市になると思う 54

4 成果と課題 55

4 成果と課題 市の様子の移り変わり 県の自然災害 という現代社会の課題に目を向ける教材の開発ができた 子どもの認識と判断が相互に作用する展開や手立てを事例的に解明できた 特に 選択 判断する力 の高まりを見取る方策に課題が残った 56