1 納税義務者法人は 基準法人税額につき 復興特別法人税を納める義務があります ( 復興財源確保法 42) なお 人格のない社団等及び法人課税信託の受託者である個人についても 復興特別法人税を納めることとなる法人とみなすこととされています ( 復興財源確保法 411) ( 注 ) 法人税の納税義務の

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( 復興特別法人税制度の具体的内容 ) 復興特別法人税制度の具体的な内容は 次のとおりです 1 納税義務者法人は 基準法人税額につき 復興特別法人税を納める義務があります ( 復興財源確保法 42) なお 人格のない社団等及び法人課税信託の受託者である個人は 法人とみなすこととされています ( 復興

目 次 問 1 法人税法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 1 問 2 租税特別措置法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 3 問 3 法人税法における当初申告要件 ( 所得税額控除の例 ) 5 問 4 法人税法における適用額の制限 ( 所得税額控除の例 ) 6

別表六 ( 一 ) 所得税額の控除に関する明細書 1 この明細書の用途この明細書は 法人が当期中に支払を受ける利子及び配当等並びに懸賞金等及び償還差益について課された所得税の額について 法第 68 条第 1 項 (( 所得税額の控除 ))( 復興財源確保法第 33 条第 2 項 (( 復興特別所得税

収益事業開始届出 ( 法人税法第 150 条第 1 項 第 2 項 第 3 項 ) 1 収益事業の概要を記載した書類 2 収益事業開始の日又は国内源泉所得のうち収益事業から生ずるものを有することとなった時における収益事業についての貸借対照表 3 定款 寄附行為 規則若しくは規約又はこれらに準ずるもの

1 繰越控除適用事業年度の申告書提出の時点で判定して 連続して 提出していることが要件である その時点で提出されていない事業年度があれば事後的に提出しても要件は満たさない 2 確定申告書を提出 とは白色申告でも可 4. 欠損金の繰越控除期間に誤りはないか青色欠損金の繰越期間は 最近でも図表 1 のよ

租税特別措置法 ( 昭和三十二年法律第二十六号 ) 第十条の二 第四十二条の五 第六十八条の十 租税特別措置法 ( 昭和三十二年法律第二十六号 ) ( 高度省エネルギー増進設備等を取得した場合の特別償却又は所得税額の特別控除 ) 第十条の二青色申告書を提出する個人が 平成三十年四月一日 ( 第二号及

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

[Q1] 復興特別所得税の源泉徴収はいつから行う必要があるのですか 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までの間に生ずる所得について源泉所得税を徴収する際 復興特別所得税を併せて源泉徴収しなければなりません ( 復興財源確保法第 28 条 ) [Q2] 誰が復興特別所

Microsoft Word - 最新版租特法.docx

税額控除限度額の計算この制度による税額控除限度額は 次の算式により計算します ( 措法 42 の 112) 税額控除限度額 = 特定機械装置等の取得価額 税額控除割合 ( 当期の法人税額の 20% 相当額を限度 ) 上記算式の税額控除割合は 次に掲げる区分に応じ それぞれ次の割合となります 特定機械

9 試験研究費の額に係る法人税額の特別控除額 2 10 還付法人税額等の控除額 3 11 退職年金等積立金に係る法人税額 4 12 課税標準となる法人税額又は個別帰属法人税額及びその法人税割額 の5の欄 ) リース特別控除取戻税額( 別表 1(2) の5の欄又は別表 1(3)

186C008地方法人税法案

平成23年度税制改正の主要項目

Microsoft Word - zeisyou9記載の手引.doc

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Microsoft Word - 02手引(説明).doc

<88F38DFC E8F8A93BE92BC914F979D985F837D E815B816A>

Microsoft Word - zeisyou6記載の手引.doc

作成する申告書 還付請求書等の様式名と作成の順序 ( 単体申告分 ) 申告及び還付請求を行うに当たり作成することとなる順に その様式を示しています 災害損失の繰戻しによる法人税 額の還付 ( 法人税法 805) 仮決算の中間申告による所得税 額の還付 ( 法人税法 ) 1 災害損失特別勘

第20号様式記載要領

復興特別法人税の創設 第 5 章復興特別法人税第 6 章復興債の発行等第 7 章復興特別税の収入の使途等附則 2 法案成立までの経緯 ⑴ 法案提出までの経緯平成 23 年 7 月 29 日に東日本大震災復興対策本部で決定された 東日本大震災からの復興の基本方針 に基づき 東日本大震災からの復旧 復興

第 20 号様式の記載について 1 この申告書の用途等 (1) この申告書は 仮決算に基づく中間申告 ( 連結法人以外の法人が行う中間申告に限ります ) 確定した決算に基づく確定申告及びこれらに係る修正申告をする場合に使用します (2) この申告書は 堺市長に 1 通 ( 提出用及び入力用 ) を提

準用する政令第 6 条の 25 第 1 号に定める金額 11 市町村民税の 申告書 空欄は 次のように記載します (1) 法人税の中間申告書に係る申告の場合は 中間 (2) 法人税の確定申告書 ( 退職年金等積立金に係るものを除きます ) 又は連結確定申告書に係る申告の場合は 確定 (3) (1)

余金の額の減少に伴うものを除きます 以下同じです ) 若しくは利益の配当又はいわゆる中間配当 ( 資本剰余金 の額の減少に伴うものを除きます 以下同じです ) を した場合には その積立金の取崩額を 減 2 に記載するとともに 繰越損益金 26 の 増 3 の金額に含まれることになります なお この

< F2D93C192E894F A8893AE91A E7B8D7397DF>

第一法基通改正7

連結法人の(法人事業税・法人都民税)の概要

「平成20年版 法人税申告書の記載の手引」別表五(一)

●東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法案

3 平成 25 年 4 月に給与の支給規程を改訂し 平成 24 年分 10 月にまでさかのぼって実施する こととなり 平成 25 年 4 月の給与支給日に支払うこととなった平成 24 年 10 月から平成 25 年 3 月までの給与改訂差額 A 3 1 給与所得の収入金額の収入すべき時期は 契約又は

11 市町村民税の申告書 空欄は 次のように記載します (1) 法人税の中間申告書に係る申告の場合は 中問 (2) 法人税の確定申告書 ( 退職年金等積立金に係るものを除きます ) 又は連結確定申告書に係る申告の場合は 確定 (3) (1) 又は (2) に係る修正申告の場合は 修正中間 又は 修正

【修正】07_別表五~.indd

「図解 外形標準課税」(仮称)基本構想

Microsoft Word - _ doc

< 条文構成及び各条の要旨 > 条項趣旨内容 第 1 章 総則 1 趣旨 この法律により課する地方法人税について その納税義務者 課税の対象 税額の計算の方法 申告及び納付の手続 さらにはその納税義務の適正な履行を確保するため必要な事項をこの法律に定める旨を規定しています 2 定義 内国法人 外国法

松戸市市税条例等の一部を改正する条例 ( 松戸市市税条例の一部改正 ) 第 1 条松戸市市税条例 ( 平成 27 年松戸市条例第 12 号 ) の一部を次のように改正する 第 11 条中 及び第 2 号 を 第 2 号及び第 5 号 に それぞれ当該各号 を 第 1 号から第 4 号まで に改め 掲

き一 修正申告 1 から同 ( 四 ) まで又は同 2 から同 ( 四 ) までの事由が生じた場合には 当該居住者 ( その相続人を含む ) は それぞれ次の 及び に定める日から4 月以内に 当該譲渡の日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し かつ 当該期限内に当該申告書の提出により納付

第 6 号様式記載の手引 H この申告書の用途等 (1) この申告書は 仮決算に基づく中間申告 ( 連結法人以外の法人が行う中間申告に限ります ) 確定した決算に基づく確定申告及びこれらに係る修正申告をする場合に使用します なお 事業税及び地方法人特別税に係る仮決算に基づく中間

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

( 相続時精算課税適用者の死亡後に特定贈与者が死亡した場合 ) (6) 相続時精算課税適用者 ( 相続税法第 21 条の9 第 5 項に規定する 相続時精算課税適用者 をいう 以下 (6) において同じ ) の死亡後に当該相続時精算課税適用者に係る特定贈与者 ( 同条第 5 項に規定する 特定贈与者

とともに 繰越損益金 26 の 増 3 の金額に含まれることになります なお この場合に会社法第 445 条第 4 項の規定により積み立てた剰余金の配当に係る利益準備金の額は 利益準備金 1 の 増 3 に記載します ⑸ 平成 22 年 10 月 1 日以後に適格合併に該当しない合併により完全支配関

Microsoft Word - メルマガQ&A(23.8.1問2)利益剰余金の資本組入(父確認中)

別表五(一) 利益積立金額及び資本金等の額の計算に関する明細書

二法人税法施行規則第六十一条の三第一号ロ及びハ並びに第二号ロ及びハ並びに第六十一条の五第一号ハ及びヘ並びに第二号ハ及びヘに掲げる勘定科目内訳明細書ホ別表に掲げる明細書 ( 当該明細書に記載されている事項又は記載すべき事項の内訳に係る部分に限る ) 四省令第五条第二項の規定により同項に規定する添付書面

に限る ) は その追徴すべき不足税額 ( 当該減額更正前に賦課した税額から当該減額更正に基因して変更した税額を控除した金額 ( 還付金の額に相当する税額を含む ) に達するまでの部分に相当する税額に限る 以下この項において同じ ) については 次に掲げる期間 ( 令第 4 8 条の9の9 第 4

Microsoft Word - _ doc

第68回税理士試験 消費税法 模範解答(理論)

間の初日以後 3 年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間 6 高額特定資産を取得した場合の納税義務の免除の特例事業者 ( 免税事業者を除く ) が簡易課税制度の適用を受けない課税期間中に国内における高額特定資産の課税仕入れ又は高額特定資産に該当する課税貨物の保税地域からの引取り ( 以下 高

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

第11 源泉徴収票及び支払調書の提出

<4D F736F F D C8E7396AF90C582CC82A082E782DC82B E31312E3195CF8D58816A>

●租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律案

Microsoft Word - _ doc

繰越損益金 26 欄記載要領注意事項 定により積み立てた剰余金の配当に係る利益準記載した金額を 当期の備金の額は 利益準備金 1 の 増 3 に記載増減 の 増 3 に 印します を付して記載します ( そ ⑷ 平成 22 年 10 月 1 日以後に適格合併に該当しの積立額は 翌期においない合併によ

第 20 号様式記載の手引 この申告書の用途等 () この申告書は 仮決算に基づく中間申告 ( 連結法以外の法が行う中間申告に限ります ) 確定した決算に基づく確定申告及びこれらに係る修正申告をする場合に使用します (2) この申告書は 事務所又は事業所 ( 以下 事務所等 といいます ) 所在地の

適用時期 法人の平成 26 年 4 月 1 日以後に開始する事業年度分の法人税について適用されます 改正措法附則案 使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例 ( 法人が支出した使途秘匿金の額に 40% の割合を乗じて計算した金額をその納付すべき法人

第 20 号様式記載の手引 1 この申告書の用途等 (1) この申告書は 仮決算に基づく中間申告 ( 連結法人以外の法人が行う中間申告に限ります ) 確定した決算に基づく確定申告及びこれらに係る修正申告をする場合に使用します (2) この申告書は 事務所又は事業所 ( 以下 事務所等 といいます )

得金額から除かれているので 所得割の課税標準となる総所得金額には含まれ ないものであること 得金額から除かれているので 所得割の課税標準となる総所得金額には含まれ ないものであること ア 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) 第 3 条第 1 項に規定する一般利 ア 租税特別措置法

上場株式等の配当等に対する課税

【表紙】

< F2D8B4C8DDA82CC8EE888F882AB816989FC90B38CE3816A2E6A7464>

(100分の9.7)

人であった法人は 記載しないでください また 千葉市内に恒久的施設を有する外国法人は 記載しないでください ア別表 1(1) を提出する法人 別表 1(1) の 10 の欄の金額 ( ただし 別表 1(1) の 10 の欄の上段に記載された金額 ( 使途秘匿金の支出の額の 40% 相当額 ) がある

TAC2017.indb

Microsoft Word - 本文.docx

(100分の9.7)

対応別表一覧表

Microsoft Word - _ doc

欄記載のしかた留意事項 6 代表者自署押印 及び 経理責任者自署押印 この申告書の作成時における法人の業務を主宰している者及び経理の責任者 ( 外国法人にあっては この法律の施行地にある資産若しくは事業の管理又は経営の責任者及び経理の責任者 ) が自署し 押印します 2 以上の都道府県に事務所等を有

欄 記載のしかた 留意事項 9 期末現在の資本金の額又は出資金の額 ( 解散日現在の資本金の額又は出資金の額 ) 期末 ( 中間申告の場合にあっては その計算期間の末日 ) 現在又は解散日現在における資本金の額又は出資金の額を記載します 資本金の額又は出資金の額は 法人税の明細書 ( 別表 5(1)

第20号様式記載の手引

H27記載の手引(溶込版)

法人税制改正詳解 CONTENTS はしがき 第 1 章平成 23 年 12 月改正 第 1 節 法人税率の引下げ 2 1 改正の趣旨及び内容 2 2 税率引下げの必要性 5 3 実効税率の計算への改正の影響 7 4 適用関係 8 5 実効税率と復興特別法人税との関係 8 6 法

目 次 セットアップ前に 1 税制改正の概要 2 プログラムの変更内容 3 改正別表 7 別表一 ( 一 ) 平成 26 年 10 月 1 日以後開始事業年度分 9 別表一 ( 二 ) 平成 26 年 10 月 1 日以後開始事業年度分 21

<4D F736F F D BA692E88B7982D18AD698418B4B92F D F4390B382C882B5816A2E646F63>

第20号様式記載の手引

消費税法における個別対応方式と一括比例配分方式 河野惟隆 1 はじめに本稿の課題は 個別対応方式と一括比例配分方式とで 課税仕入れ等の税額の合計額が如何よう になるか つまり その大小関係は如何ようになるか ということを 明らかにすることである これを 次のように 条件を追加しながら 次のような順序

議案用 12P

 

Microsoft Word - NO.2 株式の譲渡 2.docx

平成19年度 法人の減価償却制度の改正のあらまし

欄記載のしかた留意事項 7 この申告の基礎 法人税に係る修正申告 更正 決定又は再更正を基礎にして修正申告をする場合は 法人税に係る修正申告書を提出し 又は更正 決定若しくは再更正を受けた年月日 ( 当該法人が連結子法人である場合又は連結子法人であった場合には 当該法人との間に連結完全支配関係がある

<4D F736F F F696E74202D20819B90C590A78E9197BF F6394C5816A2E707074>

改正 ( 事業年度の中途において中小企業者等に該当しなくなった場合等の適用 ) 42 の 6-1 法人が各事業年度の中途において措置法第 42 条の6 第 1 項に規定する中小企業者等 ( 以下 中小企業者等 という ) に該当しないこととなった場合においても その該当しないこととなった日前に取得又

第 6 号様式記載の手引 1 この申告書の用途等 (1) この申告書は 仮決算に基づく中間申告 ( 連結法人以外の法人が行う中間申告に限ります ) 確定した決算に基づく確定申告及びこれらに係る修正申告をする場合に使用します なお 事業税及び地方法人特別税に係る仮決算に基づく中間申告は その税額が予定

確定 ( 中間 ) 申告書 ( 第 20 号様式 ) 記載の手引 1 この申告書は 仮決算に基づく中間申告 ( 連結法人以外の法人が行う中間申告に限ります ) 確定した決算に基づく確定申告及びこれらに係る修正申告をする場合に使用します 2 この申告書は 市内の主たる事務所又は事業所 ( 以下 事務所

< F2D90AD97DF91E695538E6C8F5C8BE38D C8BBB93C195CA8F8A93BE90C582C98AD682B782E990AD97DF82CC88EA959482F089FC90B382B782E990AD97DF816A2E6A7464>

時価で譲渡したものとみなされ所得税が課税され かつ その所得税は相続税の課税価格の計算上被相続人の債務として控除されていることにより 所得税と相続税の負担の調整は済んでいますので この特例の適用は受けられません 2 取得費に加算される金額平成 26 年度の改正前は 相続財産である土地等の一部を譲渡し

< F2D B4C8DDA82CC8EE888F E82AF8D9E82DD>

平成20年2月

(3) (1) 又は (2) に係る修正申告の場合は 修正中間 又は 修正確定 10 法人税法の規定によ 次に掲げる法人税の申告書を提出する法人の区分ごとに それ (1) 連結法人又は連結法 って計算した法人税額 ぞれに定める法人税の申告書の欄の金額を記載します 人であった法人は 記 1 (1) 別

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

(100分の9.7)

【問】適格現物分配に係る会計処理と税務処理の相違

(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

試験研究費 9,, 7,, Check7 14,, 14,, Check8 7,, 2,, 14,, 6,, 6,, 税務弘報

た後に その賦課した税額が増加したときに限る ) は その追徴すべき不足税額 ( 当該減額更正前に賦課した税額から当該減額更正に基因して変更した税額を控除した金額 ( 還付金の額に相当する税額を含む ) に達するまでの部分に相当する税額に限る 以下この項において同じ ) については 次に掲げる期間

Microsoft Word - 文書 1

(100分の9.7)

H30 記載の手引(溶込版)

Transcription:

復興特別法人税の概要 ( 改訂版 ) 東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法関係 平成 26 年 5 月 国税庁 平成 23 年 12 月 2 日に公布された東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法 ( 平成 23 年法律第 117 号 ) により創設された復興特別法人税制度は 平成 26 年 3 月 31 日に公布された所得税法等の一部を改正する法律 ( 平成 26 年法律第 10 号 以下 平成 26 年改正法 といいます ) により改正されました ( この改正の詳細については 国税庁ホームページ (www.nta. go.jp) に掲載している 復興特別法人税の改正の概要 ( 平成 26 年 5 月 ) をご覧ください ) このパンフレットでは 平成 26 年度税制改正を踏まえた復興特別法人税の概要を説明しています ( 注 )1 このパンフレットの内容は 平成 26 年 4 月 1 日現在の法令に基づき作成しています ( 地方法人税の創設及び国際課税原則の見直し ( 総合主義から帰属主義への変更 ) に伴う復興特別法人税関係法令の改正に係る説明は省略しています ) 2 このパンフレットにおいて使用している次の省略用語は それぞれ次に掲げる法令を示します 復興財源確保法 平成 26 年改正法による改正後の東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法旧復興財源確保法 平成 26 年改正法による改正前の東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法改正復興特別法人税令 復興特別法人税に関する政令の一部を改正する政令 ( 平成 26 年政令第 151 号 ) 復興特別法人税令 改正復興特別法人税令による改正後の復興特別法人税に関する政令改正復興特別所得税令 復興特別所得税に関する政令の一部を改正する政令 ( 平成 26 年政令第 150 号 ) 復興特別所得税令 改正復興特別所得税令による改正後の復興特別所得税に関する政令 ( 復興特別法人税制度の概要 ) 復興特別法人税制度は 法人が その各事業年度の所得の金額に対する基準法人税額に 10% の税率を乗じて計算した復興特別法人税を 法人税と同じ時期に申告 納付することとされているものであり 復興特別法人税の課税事業年度において 利子など一定の所得に課された復興特別所得税の額などがある場合には 所定の金額を控除した後の金額を納付することとされています また 復興特別法人税の額の計算上控除しきれない復興特別所得税の額がある場合には 復興特別法人税の課税事業年度に該当する場合に限り その還付を受けるための復興特別法人税の申告書を提出することができることとされています イメージ図 復興特別法人税の課税事業年度 復興特別法人税申告書 法人税額 法人税額の 10% 復興特別法人税額 控除しきれない復興特別所得税の額がある場合 法人税額の 10% 復興特別所得税額の控除など所定の税額控除 納付税額 復興特別所得税額の控除など所定の税額控除 還付金額 - 1 -

1 納税義務者法人は 基準法人税額につき 復興特別法人税を納める義務があります ( 復興財源確保法 42) なお 人格のない社団等及び法人課税信託の受託者である個人についても 復興特別法人税を納めることとなる法人とみなすこととされています ( 復興財源確保法 411) ( 注 ) 法人税の納税義務のない法人 ( 例えば 公益法人等及び人格のない社団等で収益事業を行わないものや国内源泉所得を有しない外国法人 ) や清算所得に対する法人税を課されている平成 22 年 9 月 30 日以前に解散した内国普通法人等 ( 法人税申告書別表二十 ( 一 ) 又は別表二十 ( 二 ) を使用する法人 ) は基準法人税額を有しませんので 納めるべき復興特別法人税の額は生じません ( 平成 22 年 9 月 30 日以前に解散した内国普通法人等の取扱いについては 10 ページの 7⑴ 参照 ) 基準法人税額の意義 基準法人税額とは 次に掲げる法人の区分に応じそれぞれに掲げる金額をいいます ( 復興財源確保法 44) ⑴ 単体申告法人法人税の課税標準である各事業年度の所得の金額につき 法人税法その他の法人税の税額の計算に関する法令の規定 ( 次に掲げる規定を除きます ) により計算した法人税の額 ( 附帯税の額を除きます ) 1 法人税法第 67 条 (( 特定同族会社の特別税率 )) 第 68 条 (( 所得税額の控除 )) 第 69 条 (( 外国税額の控除 )) 第 70 条 (( 仮装経理に基づく過大申告の場合の更正に伴う法人税額の控除 )) 第 70 条の 2(( 税額控除の順序 )) 及び第 144 条 (( 外国法人の所得税額控除 )) 2 租税特別措置法第 3 章第 5 節 (( 使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例 )) 及び第 5 節の 2 (( 土地の譲渡等がある場合の特別税率 )) ⑵ 連結申告法人連結親法人の法人税の課税標準である各連結事業年度の連結所得の金額につき 法人税法その他の法人税の税額の計算に関する法令の規定 ( 次に掲げる規定を除きます ) により計算した法人税の額 ( 附帯税の額を除きます ) 1 法人税法第 81 条の 13(( 連結特定同族会社の特別税率 )) 第 81 条の 14(( 連結事業年度における所得税額の控除 )) 第 81 条の 15(( 連結事業年度における外国税額の控除 )) 第 81 条の 16(( 仮装経理に基づく過大申告の場合の更正に伴う法人税額の連結事業年度における控除 )) 及び第 81 条の 17(( 連結事業年度における税額控除の順序 )) 2 租税特別措置法第 3 章第 17 節 (( 連結法人に使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例 )) 及び第 18 節 (( 連結法人の土地の譲渡等がある場合の特別税率 )) 基準法人税額は 法人税申告書別表一 ( 一 ) を使用する法人の場合 次の算式により計算した金額となります ( 算式 ) 基準法人税額 = 別表一 ( 一 ) 2 欄 - 別表一 ( 一 ) 3 欄 + 別表一 ( 一 ) 5 欄 2 納税地復興特別法人税の納税地は 法人税の納税地と同じです ( 復興財源確保法 461) 3 課税事業年度及び課税標準法人税額 ⑴ 課税事業年度復興特別法人税の課税の対象となる事業年度 ( 以下 課税事業年度 といいます ) は 一定の場合を除き 法人の平成 24 年 4 月 1 日から平成 26 年 3 月 31 日までの期間 ( 以下 指定期間 といいます ) 内に最初に開始する事業年度開始の日から同日以後 2 年を経過する日までの期間内の日の属する事業年度とされています ( 復興財源確保法 40 十 451) - 2 -

イメージ図 24.4.1 指定期間 26.3.31 3 月末決算法人 24.4.1 25.3.31 26.3.31 課税事業年度 課税事業年度 9 月末決算法人 24.10.1 25.9.30 課税事業年度 課税事業年度 26.9.30 ⑵ 課税標準法人税額復興特別法人税の課税標準は 各課税事業年度の課税標準法人税額とされており 各課税事業年度の課税標準法人税額は 一定の場合を除き 各課税事業年度の基準法人税額とされています ( 復興財源確保法 471 2 本文 ) ( 注 ) 課税標準法人税額に 1,000 円未満の端数があるとき 又はその全額が 1,000 円未満であるときは その端数金額又はその全額が切捨てとなります ( 国税通則法 1181) ⑶ 新設法人等の場合の課税事業年度等イ新設法人等の場合の課税事業年度指定期間内に設立された法人など次の表に掲げる法人の場合には それぞれ次の表の 課税事業年度 欄の事業年度が課税事業年度となります ( 復興財源確保法 45 472 復興特別法人税令 3) 法人課税事業年度最後の課税事業年度の対象期間 ( 新設法人 ) 1 指定期間内に設立された法人 (2 から 5 までに掲げる法人を除きます )( 復興財源確保法 452 一 ) ( 収益事業開始法人 ) 2 公益法人等及び人格のない社団等で指定期間内に新たに収益事業を開始したもの (4 及び 5 に掲げる法人を除きます )( 復興財源確保法 452 二 ) ( 普通法人等へ移行した公益法人等 ) 3 公益法人等 ( 収益事業を行っていないものに限ります ) で指定期間内に普通法人又は協同組合等 ( 以下 普通法人等 といいます ) に該当することとなったもの (5 に掲げる法人を除きます )( 復興財源確保法 452 三 ) ( 新たに課税対象となる外国法人 ) 4 指定期間内に法人税法第 141 条第 1 号から第 3 号まで ( 外国法人に係る各事業年度の所得に対する法人税の課税標準 ) に掲げる外国法人又は同条第 4 号に掲げる外国法人 ( 同号イ又はロに掲げる国内源泉所得を有するもの に限ります ) のいずれかに新たに該当することとなった外国法人 (5 に掲げる法人を除きます )( 復興財源確保法 452 四 ) 指定期間内の日の属する事業最後の課税事業年度開始の日年度 ( 復興財源確保法 452 一 ) から指定期間の末日までの期間ただし 法人が次の場合に該 その開始した日から指定期間の末日までの期間内の日の属する事業年度 ( 復興財源確保法 452 二 ) その該当することとなった日から指定期間の末日までの期間内の日の属する事業年度 ( 復興財源確保法 452 三 ) その該当することとなった日から指定期間の末日までの期間内の日の属する事業年度 ( 指定期間の初日前に開始した事業年度を除きます )( 復 興財源確保法 452 四 ) 当する場合には それぞれ次の期間となります ( 復興財源確保法 472 二 ) 1 指定期間の末日以前に合併により解散した場合最後の課税事業年度開始の日から当該合併の日の前日までの期間 2 指定期間の末日前に残余財産が確定した場合最後の課税事業年度開始の日から当該残余財産の確定の日までの期間 - 3 -

法人課税事業年度最後の課税事業年度の対象期間 ( 合併法人等 ) 5 次のイ又はロの法人イ適格合併 ( 被合併法人が基準法人 *1 であるものに限ります ) が 当該被合併法人又は合併法人の課税対象期間 ( 次の ( イ ) 又は ( ロ ) に掲げる法人の区分に応じそれぞれ次に掲げる期間をいいます ) 内に行われた場合の当該合併法人 ( 復興財源確保法 45 2 五イ ) ( イ ) 指定期間の初日の属する事業年度を有する法人 (( ロ ) の法人を除きます ) その法人のその指定期間の初日以後最初に開始する事業年度開始の日から同日以後 2 年を経過する日までの期間 ( ロ ) 指定期間内に設立された法人 公益法人等で指定期間内に新たに収益事業を開始したもの 公益法人等 ( 収益事業を行っていないものに限ります ) で指定期間内に普通法人等に該当することとなったもの及び指定期間内に法人税法第 141 条第 1 号から第 3 号までに掲げる外国法人又は同条第 4 号に掲げる外国法人 ( 同号イ又はロに掲げる国内源泉所得を有するものに限ります ) のいずれかに新たに該当することとなった外国法人指定期間 次の 1 及び 2 に掲げる期間内の日の属する事業年度 ( 復興財源確保法 452 五 復興特別法人税令 31 一 ) 1 当該法人の適格合併 ( 新設合併を除きます ) の日前の期間のうち 課税対象期間 *2 に含まれる期間 2 当該法人の適格合併の日以後の期間のうち その適格合併に係る基準法人課税対象期間 *3 に含まれる期間 *4 最後の課税事業年度 *5 のうち 左記 1 及び 2 に掲げる期間に含まれる期間 ( 復興財源確保法 472 三 復興特別法人税令 41) ロ連結親法人又は当該連結親法人による連結完全支配関係にある連結子法人のイに掲げる課税対象期間内の日の属する法人税法第 15 条の 2 第 1 項 ( 連結事業年度の意義 ) に規定する連結親法人事業年度の期間内に当該連結子法人が同法第 4 条の 5 第 1 項又は第 2 項 ( 連結納税の承認の取消し等 ) の規定により同法第 4 条の 2 ( 連結納税義務者 ) の承認を取り消された場合における当該連結子法人 ( 復興財源確保法 45 2 五ロ ) ( 事業年度変更等法人 ) 6 1 から 5 までに掲げる法人以外の法人で 事業年度の変更その他の事由により 各課税事業年度の月数の合計が 24 月を超えるもの 次の 1 及び 2 に掲げる期間内の日の属する事業年度 ( 復興財源確保法 452 五 復興特別法人税令 31 二 ) 1 当該法人の連結納税の承認を取り消された日前の期間のうち 当該法人に係る連結親法人の課税対象期間に相当する期間 ( その承認を受けた日前の期間にあっては 当該法人の課税対象期間 ) に含まれる期間 2 当該法人の連結納税の承認を取り消された日以後の期間のうち 指定期間に含まれる期間 指定期間内に最初に開始する事業年度開始の日から同日以後 2 年を経過する日までの期間内の日の属する事業年度 ( 復興財源確保法 451) 最後の課税事業年度のうち 左記 1 及び 2 に掲げる期間に含まれる期間 ( 復興財源確保法 472 三 復興特別法人税令 41) 最後の課税事業年度開始の日から当該法人の指定期間内に最初に開始する事業年度開始の日以後 2 年を経過する日までの期間 ( 復興財源確保法 47 2 一 ) - 4 -

ロ新設法人等の場合の最後の課税事業年度の課税標準法人税額上記イの表に掲げる法人の各課税事業年度のうち最後の課税事業年度の課税標準法人税額は ⑵ にかかわらず 次の算式により計算した金額となります ( 復興財源確保法 472 ただし書 復興特別法人税令 4) ( 算式 ) 課税標準法人税額 = 基準法人税額 上記イの表の 最後の課税事業年度の対象期間 の月数最後の課税事業年度の月数 ( 注 )1 上記算式の月数は 暦に従って計算し 1 月に満たない端数を生じたときは これを 1 月とします ( 復興財源確保法 473) 2 最後の課税事業年度以外の課税事業年度の課税標準法人税額は ⑵ によります 用語の説明等 *1 基準法人とは 適格合併に係る被合併法人又は合併法人 ( 新設の適格合併にあっては その適格合併に係る各被合併法人 以下 *1 において 被合併法人等 といいます ) のうち 適格合併の直前の資本金の額又は出資金の額 ( 以下 *1 において 資本金の額等 といいます ) が最も多い法人をいいます ( 復興特別法人税令 34) この場合において 次のときは 次によります ⑴ 適格合併が内国法人の適格合併である場合において その適格合併に係る被合併法人等のうちに資本若しくは出資を有しない法人があるとき 又は資本金の額等が最も多い法人が 2 以上あるときその適格合併に係る被合併法人等又は当該 2 以上の法人のうち その適格合併の日の前日の属する事業年度 ( 合併法人にあっては その適格合併の直前に終了した事業年度 ) 終了の時における確定した決算に基づく貸借対照表に計上されている総資産 ( 公益法人等にあっては 収益事業に係る資産 ) の帳簿価額が最も多い法人を資本金の額等が最も多い法人とします ( 復興特別法人税令 35) ⑵ 適格合併が外国法人の適格合併であるときその適格合併に係る被合併法人等である外国法人のうち その国内にある資産につき ⑴ に準じて計算した帳簿価額が最も多い外国法人を資本金の額等が最も多い法人とします ( 復興特別法人税令 36) ⑶ 適格合併に係る被合併法人等である公益法人等の全てが収益事業に係る資産を有しないとき 又は適格合併に係る被合併法人等である外国法人の全てが国内にある資産を有しないとき基準法人は これらの適格合併に係る合併法人とします ( 復興特別法人税令 37) *2 課税対象期間とは 上記の表の 法人 欄の 5 のイに掲げる課税対象期間をいい 1 公益法人等で指定期間内に新たに収益事業を開始した法人のその開始した日前の期間 2 公益法人等 ( 収益事業を行っていないものに限ります ) で指定期間内に普通法人等に該当することとなった法人のその該当することとなった日前の期間 3 指定期間内に法人税法第 141 条第 1 号から第 3 号までに掲げる外国法人又は同条第 4 号に掲げる外国法人 ( 同号イ又はロに掲げる国内源泉所得を有するものに限ります ) のいずれかに新たに該当することとなった外国法人のその該当することとなった日前の期間を除きます 以下同じです ( 復興特別法人税令 31 一イ ) *3 基準法人課税対象期間とは その適格合併が行われなかったとした場合にその適格合併に係る基準法人の課税対象期間となる期間をいい その基準法人のその適格合併の日の前日の属する事業年度が指定期間の初日前に開始した事業年度である場合にはその適格合併の日から同日以後 2 年を経過する日までの期間とします ( 復興特別法人税令 31 一ロ ) *4 適格合併の日の属する事業年度が指定期間の初日前に開始した事業年度である場合には この基準法人課税対象期間に含まれる期間は その含まれる期間の末日の翌日から同日以後合併非課税月数 ( その適格合併の日から同日の属する事業年度終了の日までの期間の月数をいいます ) を経過する日までの期間をその含まれる期間に加えた期間とします ( 復興特別法人税令 32) 上記の月数は 暦に従って計算し 1 月に満たない端数を生じたときは これを切り捨てます ( 復興特別法人税令 33) *5 適格合併 ( その適格合併に係る基準法人の課税対象期間内に行われたものに限ります ) の日が当該法人の課税対象期間の末日後の日である場合において 当該末日の属する事業年度後の事業年度のうちにその適格合併により課税事業年度に該当することとなるものがあるときは その末日の属する事業年度及びその適格合併の日の属する事業年度についても 最後の課税事業年度とみなされます ( 復興特別法人税令 42) 課税事業年度及び課税標準法人税額については 12 ページ以降の事例も参考としてください - 5 -

4 税額の計算 ⑴ 復興特別法人税の額復興特別法人税の額は 次の算式により計算した金額となります ( 復興財源確保法 48) ( 算式 ) 復興特別法人税の額 = 課税標準法人税額 10% ⑵ 復興特別所得税額の控除復興特別所得税額の控除は 次に掲げる法人の区分に応じ それぞれに記載したとおり行うこととなりますが この控除を受ける場合には 復興特別法人税申告書 修正申告書又は更正請求書に控除を受けるべき金額及びその計算に関する明細を記載した書類 ( 復興特別法人税申告書別表二 ) を添付する必要があります ( 復興財源確保法 495) なお 復興特別所得税の額は 原則として復興特別法人税の額から控除することとされ 法人税の額から控除することはできません ただし 平成 26 年 4 月 1 日以後に開始する各事業年度 ( 課税事業年度を除きます ) において源泉徴収をされた復興特別所得税の額は 法人税の額から控除をされるべき所得税の額とみなすこととされています ( 復興財源確保法 332 旧復興財源確保法 453 復興特別所得税令 132) したがって 法人税の申告を行う際に 所得税の額と合わせて復興特別所得税の額を控除することができます ( 注 ) 平成 22 年 9 月 30 日以前に解散した内国普通法人等の取扱いについては 11ページの7⑵を参照してください イ単体申告法人内国法人が各課税事業年度において復興財源確保法第 10 条第 4 号イ及びロに掲げる所得につき課される復興特別所得税の額は 公社債の利子 剰余金の配当等に係るものについては元本の所有期間であん分をし これら以外のものについては全額を控除対象とするなど法人税の額から控除する所得税の額の取扱いに準じて 当該課税事業年度の復興特別法人税の額から控除されます ( 復興財源確保法 491 復興特別法人税令 514 法人税法施行令 140の2 租税特別措置法施行令 26の111) なお 復興特別所得税は所得税と併せて源泉徴収されますので 控除を受けるべき金額の計算の基礎となる復興特別所得税の額は 源泉徴収された 所得税及び復興特別所得税の額 に 2.1 を乗じて計算した金額となります ( 復興財源確保法 286) ロ及びハにおいて同じです 102.1 ( 注 ) 内国法人である公益法人等又は人格のない社団等が収益事業以外の事業又はこれに属する資産から生ずる所得につき課される復興特別所得税の額については 復興特別法人税の額から控除することはできませんので ( 復興財源確保法 492) この復興特別所得税の額の還付を受けるために復興特別法人税申告書を提出することはできません (9 ページの 5⑷ 参照 ) ロ連結申告法人連結親法人が各課税事業年度において復興財源確保法第 10 条第 4 号イ及びロに掲げる所得につき課される復興特別所得税の額及び当該連結親法人による連結完全支配関係にある連結子法人が当該課税事業年度終了の日の属する連結事業年度において当該所得につき課される復興特別所得税の額は 連結所得に対する法人税の額から控除する所得税の額の取扱いに準じて 当該連結親法人の当該課税事業年度の復興特別法人税の額から控除されます ( 復興財源確保法 493 復興特別法人税令 52 法人税法施行令 140 の 2 155 の 26 租税特別措置法施行令 26 の 111) ハ外国法人外国法人が各課税事業年度において法人税法第 141 条各号 (( 外国法人に係る各事業年度の所得に対する法人税の課税標準 )) に掲げる外国法人の区分に応じ当該各号に定める国内源泉所得で復興財源確保法第 10 条第 5 号イ及びロに掲げる所得 ( 所得税法第 161 条第 5 号に掲げる配当等で復興特別法人税令第 5 条第 3 項で定めるものを除きます ) につき課される復興特別所得税の額は 法人税の額から控除する所得税の額の取扱いに準じて 当該課税事業年度の復興特別法人税の額から控除されます ( 復興財源確保法 494 復興特別法人税令 514 法人税法施行令 140 の 2 租税特別措置法施行令 26 の 111) ( 注 )1 所得税法第 215 条 ( 非居住者の人的役務の提供による給与等に係る源泉徴収の特例 ) の規定により所得税の徴収が行われたものとみなされる場合には その所得税の額につき復興特別所得税の徴収が行われたものとみなすこととされていますが ( 復興財源確保法 284) このみなされる金額については 復興特別法人税の額から控除する復興特別所得税の額から除くこととされています ( 復興財源確保法 4914) - 6 -

2 外国法人である公益法人等又は人格のない社団等が収益事業以外の事業又はこれに属する資産から生ずる国内源泉所得につき課される復興特別所得税の額については 復興特別法人税の額から控除することはできませんので ( 復興財源確保法 4924) この復興特別所得税の額の還付を受けるために復興特別法人税申告書を提出することはできません ⑶ 外国税額の控除外国税額の控除は 次に掲げる法人の区分に応じ それぞれに記載したとおり行うこととなりますが この控除を受ける場合には 復興特別法人税申告書 修正申告書又は更正請求書に控除を受けるべき金額及びその計算に関する明細を記載した書類 ( 単体申告法人にあっては復興特別法人税申告書別表三 連結申告法人にあっては復興特別法人税申告書別表三及び別表三付表 ) を添付する必要があります ( 復興財源確保法 505) イ単体申告法人復興特別法人税申告書を提出する内国法人が各課税事業年度において法人税法第 69 条第 1 項 (( 外国税額の控除 )) の規定の適用を受ける場合において 当該課税事業年度の控除対象外国法人税の額 ( 租税特別措置法第 66 条の 7 第 1 項 (( 内国法人に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の益金算入 )) 及び第 66 条の 9 の 3 第 1 項 (( 特殊関係株主等である内国法人に係る特定外国法人の課税対象金額等の益金算入 )) の規定により控除対象外国法人税の額とみなされるものを含みます ) が法人税法第 69 条第 1 項の控除限度額を超えるときは 次の算式により計算した復興特別法人税控除限度額を限度として その超える金額は当該課税事業年度の復興特別法人税の額から控除されます ( 復興財源確保法 501 復興特別法人税令 61 法人税法施行令 142) ( 算式 ) 復興特別法人税控除限度額 = 復興特別法人税の額 国外所得割合 国外所得割合 = 当該事業年度の国外所得金額当該事業年度の所得金額 ( 注 )1 算式中の 復興特別法人税の額 は その計算の基礎となった基準法人税額のうちに租税特別措置法第 42 条の 4 第 11 項 ( 連結納税の承認を取り消された場合の試験研究費の額に係る法人税額 ) など一定の規定により加算された金額が含まれている場合には 当該基準法人税額からその加算された金額を控除した残額を基準法人税額とみなして計算した復興特別法人税の額となります ( 復興特別法人税令 61) 2 内国法人である公益法人等又は人格のない社団等が収益事業以外の事業又はこれに属する資産から生ずる所得につき納付する控除対象外国法人税の額については 復興特別法人税の額から控除することはできません ( 復興財源確保法 504) 3 控除対象外国法人税の額は まず 法人税の控除限度額の範囲内で法人税の額から控除され 控除しきれなかったものは 復興特別法人税控除限度額の範囲内で復興特別法人税の額から控除されますが なお控除しきれなかったものは 道府県民税の額及び市町村民税の額から控除されることになります また 当該事業年度の道府県民税の額及び市町村民税の額からもなお控除しきれなかった残額 ( 控除限度超過額 ) は 前 3 年内事業年度 ( 当該事業年度開始の日前 3 年以内に開始した各事業年度をいいます ) の法人税 道府県民税及び市町村民税の控除余裕額のうち当該事業年度に繰り越されたもの ( 繰越控除限度額 ) を充当することにより控除され なお控除しきれなかった残額 ( 繰越控除対象外国法人税額 ) は 翌事業年度に繰り越されることになります ( 復興財源確保法 631 法人税法 6923) ロにおいても同様です ( 復興財源確保法 631 法人税法 81 の 1523) ロ連結申告法人復興特別法人税申告書を提出する連結親法人が各課税事業年度において法人税法第 81 条の 15 第 1 項 (( 連結事業年度における外国税額の控除 )) の規定の適用を受ける場合又は当該連結親法人による連結完全支配関係にある連結子法人が当該課税事業年度終了の日の属する連結事業年度において同項の規定の適用を受ける場合において 当該連結親法人の当該課税事業年度の個別控除対象外国法人税の額 ( 租税特別措置法第 68 条の 91 第 1 項 (( 連結法人に係る特定外国子会社等の課税対象金額等の益金算入 )) 及び第 68 条の 93 の 3 第 1 項 (( 特殊関係株主等である連結法人に係る特定外国法人の課税対象金額等の益金算入 )) の規定により個別控除対象外国法人税の額とみなされるものを含みます 以下ロにおいて同じです ) が当該連結親法人の連結控除限度個別帰属額を超えるとき 又は当該連結子法人の当該連結事業年度の個別控除対象外国法人税の額が当該連結子法人の連結控除限度個別帰属額を超えるときは 当該課税事業年度の復興特別法人税控除限度額で当該連結親法人又は当該連結子法人に帰せられる金額として 次の算式により計算した - 7 -

復興特別法人税の控除限度個別帰属額を限度として その超える金額は当該課税事業年度の復興特別法人税の額から控除されます ( 復興財源確保法 5023 復興特別法人税令 623 法人税法施行令 155 の 28) ( 算式 ) 復興特別法人税の控除限度個別帰属額 復興特別法人税控除限度額 = 復興特別法人税の額 連結国外所得割合 連結国外所得割合 = ( 注 )1 算式中の 個別国外所得金額 とは 法人税法施行令第 155 条の 28 第 3 項 ( 連結控除限度額の計算 ) に規定 する連結国外所得金額につき各連結法人に帰せられる金額が 0 を超えるものをいいます ( 復興特別法人税 令 62 法人税法施行令 155 の 30) = 復興特別法人税控除限度額 当該連結事業年度の連結国外所得の金額当該連結事業年度の連結所得金額 個別国外所得金額個別国外所得金額の合計額 2 算式中の 復興特別法人税の額 は その計算の基礎となった基準法人税額のうちに租税特別措置法第 68 条の 9 第 11 項 ( 連結納税の承認を取り消された場合の試験研究費の額に係る法人税額 ) など一定の規定により加算された金額が含まれている場合には 当該基準法人税額からその加算した金額を控除した残額を基準法人税額とみなして計算した復興特別法人税の額となります ( 復興特別法人税令 63) ⑷ 税額控除の順序復興特別所得税の額及び外国税額の復興特別法人税の額からの控除については まず外国税額の控除をした後において 復興特別所得税の額の控除をすることになります ( 復興財源確保法 51) 5 申告及び納付等 ⑴ 申告法人は 各課税事業年度終了の日の翌日から 2 月以内に 税務署長に対し 復興特別法人税申告書を提出しなければなりません ただし 課税標準である課税標準法人税額がない場合には 復興特別法人税申告書を提出する必要はありません ( 復興財源確保法 531) なお 連結親法人の復興特別法人税申告書には 復興特別法人税の負担額として帰せられる金額又は復興特別法人税の減少額として帰せられる金額及びこれらの金額の計算の基礎を記載した書類を添付しなければならないこととされています ( 復興特別法人税に関する省令 12) ( 注 )1 清算中の内国法人につきその残余財産が確定した場合には 残余財産の確定の日の属する課税事業年度に係る復興特別法人税申告書は 当該課税事業年度終了の日の翌日から 1 月以内 ( 当該翌日から 1 月以内に残余財産の最後の分配又は引渡しが行われる場合には その行われる日の前日まで ) に提出する必要があります ( 復興財源確保法 532) 2 法人税法第 141 条第 1 号から第 3 号まで ( 外国法人に係る各事業年度の所得に対する法人税の課税標準 ) に掲げる外国法人が国税通則法第 117 条第 2 項 ( 納税管理人 ) の規定による納税管理人の届出をしないでこれらの号に掲げる外国法人のいずれにも該当しないこととなる場合又は法人税法第 141 条第 4 号に掲げる外国法人が同法第 138 条第 2 号 ( 国内源泉所得 ) に規定する事業で国内において行うものを廃止する場合には 当該外国法人は復興特別法人税申告書を当該課税事業年度終了の日の翌日から 2 月を経過した日の前日とその該当しないこととなる日又はその廃止の日とのうちいずれか早い日までに提出する必要があります ( 復興財源確保法 533) 3 法人税法第 75 条若しくは第 75 条の 2 ( 確定申告書の提出期限の延長等 ) ( これらの規定につき同法第 145 条第 1 項 ( 外国法人への準用 ) において準用する場合を含みます ) 又は第 81 条の 23 若しくは第 81 条の 24 ( 連結確定申告書の提出期限の延長等 ) の規定により同法第 74 条第 1 項 ( 確定申告 ) 又は第 81 条の 22 第 1 項 ( 連結確定申告 ) の規定による申告書の提出期限が延長されている場合には 復興特別法人税申告書の提出期限は その延長された提出期限となります ( 復興財源確保法 534) なお 復興特別法人税申告書の提出期限の延長の適用を受けた場合には 所定の計算に基づく利子税を納付する必要があります ( 復興財源確保法 5345) ⑵ 青色申告法人税の申告書を青色申告書により提出することにつき税務署長の承認を受けている場合又は法人税の連結納税を行うことにつき国税庁長官の承認を受けている場合には 復興特別法人税申告書及び当該申告書に係る修正申告書について 青色申告書により提出することができます ( 復興財源確保法 581) - 8 -

⑶ 納付復興特別法人税の額があるときは 復興特別法人税申告書の提出期限までに その復興特別法人税を国に納付する必要があります ( 復興財源確保法 55) ⑷ 復興特別所得税額の還付控除をされるべき復興特別所得税の額で 復興特別法人税の額の計算上控除しきれなかったものがあるときは その控除しきれなかった復興特別所得税の額の還付を受けることができます ( 復興財源確保法 53 56) また 課税標準法人税額がない場合においても 課税事業年度において控除をされるべき復興特別所得税の額があるときは 復興特別法人税申告書を提出することにより その復興特別所得税の額の還付を受けることができます ( 復興財源確保法 54 56) ただし 平成 26 年 4 月 1 日以後に開始する各事業年度 ( 課税事業年度を除きます ) において源泉徴収をされた復興特別所得税の額は 法人税の申告において 6 ページ 4⑵ ただし書による控除を行ってもなお控除しきれなかった金額について還付を受けることができます ⑸ 連帯納付の責任連結子法人は 連結親法人の各課税事業年度の復興特別法人税 ( 当該連結子法人と当該連結親法人との間に連結完全支配関係がある期間内に納税義務が成立したものに限ります ) について 連帯納付の責任を負うこととされています ( 復興財源確保法 611) 6 連結法人の復興特別法人税の個別帰属額の計算連結親法人又は各連結子法人に各課税事業年度又は当該課税事業年度終了の日の属する連結事業年度の復興特別法人税の負担額として帰せられる金額又は復興特別法人税の減少額として帰せられる金額は 次の算式によります ( 復興財源確保法 521) ( 算式 ) ⑴ 当該課税事業年度の法人税負担帰属額がある場合イ法人税負担帰属額 > 減算調整額のとき法人税負担帰属額 *1 - 減算調整額 *2 = 復興特別法人税の負担額として帰せられる金額 ロ法人税負担帰属額 < 減算調整額のとき減算調整額 *2 - 法人税負担帰属額 *1 = 復興特別法人税の減少額として帰せられる金額 ⑵ 当該課税事業年度の法人税減少帰属額がある場合法人税減少帰属額 *1 + 減算調整額 *2 = 復興特別法人税の減少額として帰せられる金額 用語の説明等 *1 法人税負担帰属額又は法人税減少帰属額は 次の算式によります ( 復興財源確保法 522) 法人税負担帰属額 =(1 + 2)- (3 + 4) ( マイナスの場合は 0) 法人税減少帰属額 =(3 + 4)- (1 + 2) ( マイナスの場合は 0) 1 から 4 までは それぞれ次の金額をいいます ( 復興財源確保法 522 一 ~ 四 ) 1 連結親法人又は連結子法人の課税事業年度又は当該課税事業年度終了の日の属する連結事業年度の個別所得金額 適用法人税率 ( 注 ) 10% ( 復興財源確保法 522 一 ) 2 3 4 連結納税の承認の取消しがあった場合の税額控除に係る加算額のうち連結親法人又は連結子法人に帰せられる金額 連結親法人又は連結子法人の課税事業年度又は当該課税事業年度終了の日の属する連結事業年度の個別欠損金額 調整前連結税額から控除される税額控除額のうち連結親法人又は連結子法人に帰せられる金額 10% ( 復興財源確保法 522 二 ) 適用法人税率 ( 注 ) 10% ( 復興財源確保法 522 三 ) 10% ( 復興財源確保法 522 四 ) - 9 -

( 注 ) 連結親法人が法人税法第 81 条の 12 第 2 項 ( 各連結事業年度の連結所得に対する法人税の税率 ) 又は租税特別措置法第 68 条の 8 第 1 項 ( 同項の表の第 2 号及び第 3 号に係る部分に限ります ) 若しくは第 68 条の 108 第 1 項 ( 中小企業者等である連結法人の法人税率の特例等 ) の規定の適用を受ける連結親法人である場合には 各課税事業年度の連結所得の金額につき法人税法第 81 条の 12 並びに租税特別措置法第 68 条の 8 第 1 項及び第 68 条の 100 第 1 項の規定により計算した法人税の額の当該連結所得の金額に対する割合 ( 連結所得の金額がない課税事業年度にあっては 法人税法第 81 条の 12 第 2 項又は租税特別措置法第 68 条の 8 第 1 項の表の第 2 号及び第 3 号に規定する年 800 万円以下の金額に対して適用される税率 ) を 算式の 適用法人税率 として計算します ( 復興財源確保法 523) *2 減算調整額は 次の算式によります ( 復興財源確保法 521 一 二 復興特別法人税令 72) 減算調整額 = 復興財源確保法第 49 条第 3 項 ( 復興特別所得税額の控除 ) の規定による控除をされるべき金額のうち連結親法人又は各連結子法人に帰せられる一定の金額 ( 注 ) + 復興財源確保法第 50 条第 2 項 ( 外国税額の控除 ) の規定により控除される金額のうち連結親法人又は各連結子法人に帰せられる部分の金額 ( 注 ) この場合の一定の金額とは 連結親法人又は各連結子法人が当該課税事業年度又は当該課税事業年度終了の日の属する連結事業年度において課された復興特別所得税の額のうち 次に掲げる区分に応じ 次に掲げる金額の合計額をいいます ( 復興特別法人税令 71) ⑴ 公社債の利子等 剰余金の配当 利益の配当及び剰余金の分配又は集団投資信託 ( 合同運用信託を除きます ) の収益の分配に対する復興特別所得税次に掲げる場合の区分に応じ それぞれ次に掲げる金額イ控除復興特別所得税額を個別法により計算した場合その計算した金額の合計額ロ控除復興特別所得税額を銘柄別簡便法により計算した場合銘柄ごとに連結親法人又は各連結子法人の復興特別所得税の額に控除復興特別所得税額割合 ( その銘柄ごとの連結親法人又は各連結子法人の復興特別所得税額の合計額のうちにその銘柄ごとの控除を受ける復興特別所得税の額の占める割合をいいます ) を乗じて計算した金額の合計額 ⑵ ⑴ に掲げるもの以外の復興特別所得税その全額の合計額 課税事業年度の課税標準法人税額がない場合で 復興財源確保法第 56 条第 1 項 (( 復興特別所得税額の還付 )) 又は第 59 条第 1 項 (( 確定申告に係る更正等による復興特別所得税額の還付 )) の規定による還付を受けたときは 連結親法人又は各連結子法人に復興特別法人税の負担額として帰せられる金額はないものとされ 復興特別法人税の減少額として帰せられる金額は 次の金額とされます ( 復興財源確保法 521 ただし書 ) ( 算式 ) 復興特別法人税の減少額として帰せられる金額 また 連結親法人の課税事業年度が 3⑶ イの表に掲げる法人の最後の課税事業年度である場合の法人税負担帰属額及び法人税減少帰属額は 次の算式によります ( 復興財源確保法 524) ( 算式 ) 法人税負担帰属額法人税減少帰属額 = = 復興財源確保法第 49 条第 3 項 (( 復興特別所得税額の控除 )) の規定による控除をされるべき金額のうち連結親法人又は各連結子法人に帰せられる一定の金額 ( 上記 *2 の減算調整額の ( 注 ) の金額 ) 上記 *1 により 3⑶イの表の 最後の課税事業年度の対象期間 の月数 計算した金額最後の課税事業年度の月数 ( 注 ) 上記算式の月数は 暦に従って計算し 1 月に満たない端数を生じたときは これを 1 月とします ( 復興財源確保法 473) 7 平成 22 年 9 月 30 日以前に解散した内国普通法人等の取扱い平成 22 年 9 月 30 日以前に解散した内国法人である普通法人又は協同組合等 ( 以下 内国普通法人等 といいます ) であって 清算所得に対する法人税を課されるものの取扱いは次のとおりとなります ⑴ 復興特別法人税の申告復興特別法人税が課される基準法人税額は各事業年度の所得に対する法人税の額とされており ( 復興財源確保法 44) 清算所得に対する法人税の額は基準法人税額となりません したがって 復興特別法人税の課税標準である課税標準法人税額がないこととなりますので 復興特別法人税申告書を提出する必要はありません ( 復興財源確保法 531 ただし書 ) - 10 -

⑵ 復興特別所得税額の控除又は還付清算所得に対する法人税を課されている平成 22 年 9 月 30 日以前に解散した内国普通法人等が清算中に課された復興特別所得税の額は 清算所得に対する法人税 ( 清算中の各事業年度の所得に係る法人税を含みます ) の額から控除されるべき所得税の額とみなすこととされています ( 所得税法等の一部を改正する法律 ( 平成 22 年法律第 6 号 ) 附則 29 の 2) したがって 復興特別所得税の額の還付を受けるために復興特別法人税申告書を提出することはできませんが 清算事業年度予納申告書 ( 法人税申告書別表二十 ( 一 )) 又は清算確定申告書 ( 法人税申告書別表二十 ( 二 )) により法人税の申告を行う際に 所得税の額と合わせて復興特別所得税の額を控除し 控除しきれなかった金額については清算確定申告において還付を受けることができます 法人税における復興特別法人税等に係る主な取扱い 1 復興特別法人税額の損金不算入法人が納付する復興特別法人税の額は 法人税における各事業年度の所得の金額の計算上 損金の額に算入されません ( 復興財源確保法 631 法人税法 381) 2 復興特別法人税額から控除又は還付をされる復興特別所得税額の損金不算入復興特別法人税の額から控除又は還付をされる復興特別所得税の額に相当する金額は 法人税における各事業年度の所得の金額の計算上 損金の額に算入されません ( 復興財源確保法 631 法人税法 40 81 の 7) 3 復興特別所得税額の還付金の益金不算入法人が 控除しきれない復興特別所得税の額の還付を受けた場合には その還付金は法人税における各事業年度の所得の金額の計算上 益金の額に算入されません ( 復興財源確保法 631 法人税法 261 三 ) 4 特定同族会社の特別税率復興特別法人税の額は 特定同族会社の特別税率の制度における留保金額から控除され 復興特別法人税の額の還付金額は 留保金額に含まれる還付金等の益金不算入額から除かれます ( 復興財源確保法 631 法人税法 673 81 の 132) 5 連結子法人の個別帰属額等の届出連結子法人の復興特別法人税の負担額として帰せられる金額又は復興特別法人税の減少額として帰せられる金額は 各連結事業年度の連結法人税の個別帰属額の届出書 に記載する必要があります ( 復興財源確保法 631 法人税法 81 の 251) 6 他の連結法人へ支払う復興特別法人税の減少額等の損金不算入連結法人が他の連結法人に復興特別法人税の減少額として当該他の連結法人に帰せられる金額を支払う場合又は他の連結法人が連結法人に復興特別法人税の負担額として当該他の連結法人に帰せられる金額を支払う場合には これらの支払う金額は 法人税における各連結事業年度の連結所得の金額の計算上 損金の額に算入されません ( 復興財源確保法 631 法人税法 3834 81 の 3) 7 他の連結法人から受け取る復興特別法人税の負担額等の益金不算入連結法人が他の連結法人から復興特別法人税の負担額として当該他の連結法人に帰せられる金額を受け取る場合又は他の連結法人が連結法人から復興特別法人税の減少額として当該他の連結法人に帰せられる金額を受け取る場合には これらの受け取る金額は 法人税における各連結事業年度の連結所得の計算上 益金の額に算入されません ( 復興財源確保法 631 法人税法 2645 81 の 3) - 11 -

( 参考 ) 復興特別法人税の課税事業年度及び課税標準法人税額 事例 1 原則年 1 回 9 月末決算法人 24.4.1 指定期間 26.3.31 事 2 年 例 事業年度 24.10.1 25.9.30 26.9.30 X1 X2 A B 課税事業年度の説明 指定期間内に最初に開始する事業年度開始の日 (24.10.1) から同日以後 2 年を経過する日 (26.9.30) までの期間内の日の属する事業年度が課税事業年度となることから 25/9 期及び 26/9 期が課税事業年度となります ( 復興財源確保法 451) ( 注 ) 年 2 回 ( 例えば 3 月 31 日 9 月 30 日 ) 決算法人の場合には 指定期間内に最初に開始する事業年度開始の日 (24.4.1) から同日以後 2 年を経過する日 (26.3.31) までの期間内の日の属する事業年度が課税事業年度となることから 24/9 期 25/3 期 25/9 期及び 26/3 期が課税事業年度となります ( 復興財源確保法 451) 各課税事業年度の課税標準法人税額 各課税事業年度の課税標準法人税額は 次のとおりとなります 1 25/9 期 (24.10.1~25.9.30) X 1 = A 2 26/9 期 (25.10.1~26.9.30) X 2 = B ( 注 ) 復興特別法人税の課税標準である各課税事業年度の課税標準法人税額は 各課税事業年度の基準法人税額となります ( 復興財源確保法 4712 本文 ) ( 注 ) 部分は各課税事業年度を示します ( 以下同じです ) また A B はそれぞれの課税事業年度の基準法人税額 (2 ページの 1 参照 ) を X 1 X 2 は課税標準法人税額を示します ( 以下同じです ) - 12 -

事例 2 新設法人の場合指定期間内 (24.7.1) に設立された年 1 回 12 月末決算法人 24.4.1 指定期間 26.3.31 事 例 事業年度 24.7.1 24.12.31 25.12.31 26.12.31 X1 X2 X3 A B C 課税事業年度の説明 指定期間内に設立された法人 ( 事例 3 から事例 6 までの法人を除きます 以下事例 2 において同じです ) については 指定期間内の日の属する事業年度が課税事業年度となることから 24/12 期 25/12 期及び 26/12 期が課税事業年度となります ( 復興財源確保法 452 一 ) 各課税事業年度の課税標準法人税額 各課税事業年度の課税標準法人税額は 次のとおりとなります 1 24/12 期 (24.7.1~24.12.31) Ⅹ 1 = A 2 25/12 期 (25.1.1~25.12.31) Ⅹ 2 = B 3 26/12 期 (26.1.1~26.12.31) 3 Ⅹ 3 = C 12 ( 注 ) 指定期間内に設立された法人の各課税事業年度のうち 最後の課税事業年度の課税標準法人税額は 基準法人税額に 当該最後の課税事業年度 (26.1.1~26.12.31) の月数 (12 月 ) のうちに当該最後の課税事業年度開始の日 (26.1.1) から指定期間の末日 (26.3.31) までの期間 (3 月 ) の占める割合を乗じて計算します ( 復興財源確保法 47 2 二 ) なお 最後の課税事業年度の月数 又は 最後の課税事業年度開始の日から指定期間の末日までの期間の月数 に 1 月未満の端数が生ずる場合には その端数は 1 月に切り上げます ( 以下同じです )( 復興財源確保法 473) - 13 -

事例 3 収益事業開始の場合指定期間内 (25.7.1) に新たに収益事業を開始した年 1 回 12 月末決算法人 24.4.1 指定期間 26.3.31 事 例 事業年度 25.7.1 開始 25.1.1 25.12.31 26.12.31 X1 X2 A B 課税事業年度の説明 公益法人等及び人格のない社団等で指定期間内に新たに収益事業を開始したもの ( 事例 5 及び事例 6 の法人を除きます 以下事例 3 において同じです ) については その開始した日 (25.7.1) から指定期間の末日 (26.3.31) までの期間内の日の属する事業年度が課税事業年度となることから 25/12 期及び 26/12 期が課税事業年度となります ( 復興財源確保法 45 2 二 ) ( 注 ) 公益法人等又は人格のない社団等が事業年度の中途において新たに収益事業を開始した場合には その開始した日から同日の属する事業年度終了の日までの期間が事業年度とみなされます ( 法人税法 141 十九 ) 各課税事業年度の課税標準法人税額 各課税事業年度の課税標準法人税額は 次のとおりとなります 1 25/12 期 (25.7.1~25.12.31) X 1 = A 2 26/12 期 (26.1.1~26.12.31) 3 Ⅹ 2 = B 12 ( 注 ) 公益法人等及び人格のない社団等で指定期間内に新たに収益事業を開始したものの各課税事業年度のうち 最後の課税事業年度の課税標準法人税額は 基準法人税額に 当該最後の課税事業年度 (26.1.1~26.12.31) の月数 (12 月 ) のうちに当該最後の課税事業年度開始の日 (26.1.1) から指定期間の末日 (26.3.31) までの期間の月数 (3 月 ) の占める割合を乗じて計算します ( 復興財源確保法 472 二 ) - 14 -

事例 4 収益事業を行っていない公益法人等が普通法人等に該当することとなった場合指定期間内 (25.4.1) に普通法人等に該当することとなった年 1 回 12 月末決算法人 24.4.1 指定期間 26.3.31 事 例 事業年度 25.4.1 該当 25.1.1 25.12.31 26.12.31 X1 X2 A B 課税事業年度の説明 収益事業を行っていない公益法人等で指定期間内に普通法人又は協同組合等に該当することとなったもの ( 事例 6 の法人を除きます 以下事例 4 において同じです ) については その該当することとなった日 (25.4.1) から指定期間の末日 (26.3.31) までの期間内の日の属する事業年度が課税事業年度となることから 25/12 期及び 26/12 期が課税事業年度となります ( 復興財源確保法 452 三 ) ( 注 ) 公益法人等が事業年度の中途において普通法人又は協同組合等に該当することとなった場合には その事業年度開始の日からその該当することとなった日の前日までの期間及びその該当することとなった日からその事業年度終了の日までの期間が事業年度とみなされます ( 法人税法 141 二十 ) 各課税事業年度の課税標準法人税額 各課税事業年度の課税標準法人税額は 次のとおりとなります 1 25/12 期 (25.4.1~25.12.31) Ⅹ 1 = A 2 26/12 期 (26.1.1~26.12.31) 3 Ⅹ 2 = B 12 ( 注 ) 収益事業を行っていない公益法人等で指定期間内に普通法人又は協同組合等に該当することとなったものの各課税事業年度のうち 最後の課税事業年度の課税標準法人税額は 基準法人税額に 当該最後の課税事業年度 (26.1.1~26.12.31) の月数 (12 月 ) のうちに当該最後の課税事業年度開始の日 (26.1.1) から指定期間の末日 (26.3.31) までの期間の月数 (3 月 ) の占める割合を乗じて計算します ( 復興財源確保法 472 二 ) - 15 -

事例 5 外国法人が新たに国内に恒久的施設 (P.E.) を設置した場合指定期間内 (25.7.15) に恒久的施設を設置した年 1 回 12 月末決算法人 24.4.1 指定期間 26.3.31 事 例 事業年度 25.7.15 設置 25.1.1 25.12.31 26.12.31 X1 X2 A B 課税事業年度の説明 指定期間内に新たに国内に恒久的施設を設置した外国法人 ( 事例 6 の法人を除きます 以下事例 5 において同じです ) については その設置した日 (25.7.15) から指定期間の末日 (26.3.31) までの期間内の日の属する事業年度が課税事業年度となることから 25/12 期及び 26/12 期が課税事業年度となります ( 復興財源確保法 452 四 ) ( 注 ) 外国法人が事業年度の中途において国内に恒久的施設を設置した場合には その事業年度開始の日からその設置した日の前日までの期間及びその設置した日からその事業年度終了の日までの期間が事業年度とみなされます ( 法人税法 141 二十三 ) 各課税事業年度の課税標準法人税額 各課税事業年度の課税標準法人税額は 次のとおりとなります 1 25/12 期 (25.7.15~25.12.31) Ⅹ 1 = A 2 26/12 期 (26.1.1~26.12.31) 3 Ⅹ 2 = B 12 ( 注 ) 指定期間内に新たに国内に恒久的施設を設置した外国法人の各課税事業年度のうち 最後の課税事業年度の課税標準法人税額は 基準法人税額に 当該最後の課税事業年度 (26.1.1~26.12.31) の月数 (12 月 ) のうちに当該最後の課税事業年度開始の日 (26. 1.1) から指定期間の末日 (26.3.31) までの期間の月数 (3 月 ) の占める割合を乗じて計算します ( 復興財源確保法 472 二 ) - 16 -

事例 6-1 被合併法人が基準法人となる適格合併の場合合併法人及び被合併法人が指定期間の初日の属する事業年度を有し 基準法人となる被合併法人の基準法人課税対象期間が合併法人の課税対象期間よりも先に開始する場合で 合併法人の課税対象期間内 (25.10.1) に適格合併した合併法人及び被合併法人合併法人年 1 回 12 月末決算法人被合併法人年 1 回 6 月末決算法人 24.4.1 指定期間 26.3.31 課税対象期間 2 年 事 例 合併法人事業年度 25.1.1 25.12.31 X1 X2 26.12.31 A B 25.10.1 適格合併 被合併法人 ( 基準法人 ) 事業年度 24.7.1 X3 25.6.30 X4 26.6.30 C D 基準法人課税対象期間 2 年 ⑴ 合併法人の課税事業年度は 次のイ及びロの期間内の日の属する事業年度とされます イ合併法人の適格合併の日前の期間のうち 当該合併法人の課税対象期間に含まれる期間 (25.1.1~25.9.30) ロ合併法人の適格合併の日以後の期間のうち その適格合併に係る基準法人課税対象期間に含まれる期間 (25.10.1~26.6.30) 課税事業年度の説明 ( 注 )1 課税対象期間とは 指定期間の初日以後最初に開始する事業年度開始の日から同日以後 2 年を経過する日までの期間 (25.1.1~26.12.31) をいいます 2 基準法人課税対象期間とは その適格合併が行われなかったとした場合にその適格合併に係る基準法人の課税対象期間となる期間 (24.7.1~26.6.30) をいいます したがって 25/12 期及び 26/12 期が課税事業年度となります ( 復興財源確保法 452 五 復興特別法人税令 3) ⑵ 被合併法人の課税事業年度は 事例 1 原則と同様に 25/6 期及び 25/9 期となります ( 注 ) 法人が事業年度の中途において合併により解散した場合には その事業年度開始の日から合併の日の前日までの期間が事業年度とみなされます ( 法人税法 141 二 ) - 17 -

各課税事業年度の課税標準法人税額は 次のとおりとなります 各課税事業年度の課税標準法人税額 ( 合併法人 ) 1 25/12 期 (25.1.1~25.12.31) Ⅹ 1 = A 2 26/12 期 (26.1.1~26.12.31) 6 Ⅹ 2 = B 12 ( 注 ) 合併法人の最後の課税事業年度 (26.1.1~26.12.31) の対象期間は 最後の課税事業年度のうち 上記課税事業年度の説明のイ及びロの期間 (25.1.1~26.6.30) に含まれる期間 (26.1.1~26.6.30) とされますので 最後の課税事業年度の課税標準法人税額は 基準法人税額に 当該最後の課税事業年度の月数 (12 月 ) に当該含まれる期間の月数 (6 月 ) の占める割合を乗じて計算します ( 復興財源確保法 472 三 復興特別法人税令 4) ( 被合併法人 ) 3 25/6 期 (24.7.1~25.6.30) X 3 = C 4 25/9 期 (25.7.1~25.9.30) X 4 = D - 18 -

事例 6-2 被合併法人が基準法人となる適格合併の場合合併法人及び被合併法人が指定期間の初日の属する事業年度を有し 基準法人となる被合併法人の基準法人課税対象期間が合併法人の課税対象期間よりも後に開始する場合で 合併法人の課税対象期間内 (26.1.1) に適格合併した合併法人及び被合併法人合併法人年 1 回 6 月末決算法人被合併法人年 1 回 9 月末決算法人 24.4.1 指定期間 26.3.31 課税対象期間 2 年 事 例 合併法人事業年度 24.7.1 X1 25.6.30 26.6.30 X2 X3 27.6.30 A B C 26.1.1 適格合併 被合併法人 ( 基準法人 ) 事業年度 24.10.1 X4 25.9.30 X5 26.9.30 D E 基準法人課税対象期間 2 年 ⑴ 合併法人の課税事業年度は 次のイ及びロの期間内の日の属する事業年度とされます イ合併法人の適格合併の日前の期間のうち 当該合併法人の課税対象期間に含まれる期間 (24.7.1~25.12.31) ロ合併法人の適格合併の日以後の期間のうち その適格合併に係る基準法人課税対象期間に含まれる期間 (26.1.1~26.9.30) 課税事業年度の説明 ( 注 )1 課税対象期間とは 指定期間の初日以後最初に開始する事業年度開始の日から同日以後 2 年を経過する日までの期間 (24.7.1~26.6.30) をいいます 2 基準法人課税対象期間とは その適格合併が行われなかったとした場合にその適格合併に係る基準法人の課税対象期間となる期間 (24.10.1~26.9.30) をいいます したがって 25/6 期 26/6 期及び 27/6 期が課税事業年度となります ( 復興財源確保法 45 2 五 復興特別法人税令 3) ⑵ 被合併法人の課税事業年度は 事例 1 原則と同様に 25/9 期及び 25/12 期となります ( 注 ) 法人が事業年度の中途において合併により解散した場合には その事業年度開始の日から合併の日の前日までの期間が事業年度とみなされます ( 法人税法 141 二 ) - 19 -

各課税事業年度の課税標準法人税額は 次のとおりとなります 各課税事業年度の課税標準法人税額 ( 合併法人 ) 1 25/6 期 (24.7.1~25.6.30) Ⅹ 1 = A 2 26/6 期 (25.7.1~26.6.30) Ⅹ 2 = B 3 27/6 期 (26.7.1~27.6.30) 3 X 3 = C 12 ( 注 ) 合併法人の最後の課税事業年度 (26.7.1~27.6.30) の対象期間は 最後の課税事業年度のうち 上記課税事業年度の説明のイ及びロの期間 (24.7.1~26.9.30) に含まれる期間 (26.7.1~26.9.30) とされますので 最後の課税事業年度の課税標準法人税額は 基準法人税額に 当該最後の課税事業年度の月数 (12 月 ) に当該含まれる期間の月数 (3 月 ) の占める割合を乗じて計算します ( 復興財源確保法 472 三 復興特別法人税令 4) ( 被合併法人 ) 4 25/9 期 (24.10.1~25.9.30) X 4 = D 5 25/12 期 (25.10.1~25.12.31) X 5 = E - 20 -

事例 6-3 連結子法人が離脱した場合連結子法人が指定期間の初日の属する事業年度を有する場合で 連結親法人の課税対象期間内 (26.1.1) に離脱した連結子法人連結親法人年 1 回 9 月末決算法人連結子法人年 1 回 9 月末決算法人 24.4.1 指定期間 26.3.31 事 例 連結事業年度 課税対象期間 2 年 24.10.1 25.9.30 26.9.30 連結子法人事業年度 26.1.1 連結離脱 25.10.1 26.9.30 X1 X2 連結申告 A B 課税事業年度の説明 連結子法人の課税事業年度は 次のイ及びロの期間内の日の属する事業年度とされます イ連結子法人の離脱の日前の期間のうち 当該法人に係る連結親法人の課税対象期間に相当する期間 ( その承認を受けた日前の期間にあっては 連結子法人の課税対象期間 ) に含まれる期間 (24.10.1~25.12.31) ロ連結子法人の離脱の日以後の期間のうち 指定期間に含まれる期間 (26.1.1~26. 3.31) ( 注 ) 課税対象期間とは 指定期間の初日以後最初に開始する事業年度開始の日から同日以後 2 年を経過する日までの期間 (24.10.1~26.9.30) をいいます したがって 単体申告を行う事業年度のうち 25/12 期 ( 連結法人として単体申告 ) 及び 26/ 9 期が課税事業年度となります ( 復興財源確保法 452 五 復興特別法人税令 3) ( 注 ) 連結子法人が連結事業年度の中途において連結親法人との間に当該連結親法人による連結完全支配関係を有しなくなった場合には その連結事業年度開始の日からその有しなくなった日 ( 離脱日 ) の前日までの期間 当該離脱日からその連結事業年度終了の日までの期間及びその終了の日の翌日から当該翌日の属する事業年度終了の日までの期間が事業年度とみなされます ( 法人税法 141 八 ) - 21 -

各課税事業年度の課税標準法人税額 各課税事業年度の課税標準法人税額は 次のとおりとなります 1 25/12 期 (25.10.1~25.12.31) Ⅹ 1 = A 2 26/9 期 (26.1.1~26.9.30) 3 Ⅹ 2 = B 9 ( 注 ) 連結子法人の最後の課税事業年度 (26.1.1~26.9.30) の対象期間は 最後の課税事業年度のうち 上記課税事業年度の説明のイ及びロの期間 (24.10.1~26.3.31) に含まれる期間 (26.1.1~26.3.31) とされますので 最後の課税事業年度の課税標準法人税額は 基準法人税額に 当該最後の課税事業年度の月数 (9 月 ) に当該含まれる期間の月数 (3 月 ) の占める割合を乗じて計算します ( 復興財源確保法 472 三 復興特別法人税令 4) - 22 -

事例 7 事業年度変更の場合年 1 回 9 月末決算から年 1 回 3 月末決算に事業年度変更した法人 (26.4.1 変更 ) 24.4.1 指定期間 26.3.31 事 2 年 例 事業年度 24.10.1 25.9.30 26.4.1 変更 26.9.30 27.3.31 X1 X2 X3 A B C 課税事業年度の説明 指定期間内に最初に開始する事業年度開始の日 (24.10.1) から同日以後 2 年を経過する日 (26.9.30) までの期間内の日の属する事業年度が課税事業年度となることから 25/9 期 26/ 3 期及び 27/3 期が課税事業年度となります ( 復興財源確保法 451) ( 注 ) この事例では 事業年度変更により 各課税事業年度の月数の合計が 24 月を超えることになります 12 月 (25/9 期 )+6 月 (26/3 期 )+12 月 (27/3 期 ) = 30 月 > 24 月 各課税事業年度の課税標準法人税額 各課税事業年度の課税標準法人税額は 次のとおりとなります 1 25/9 期 (24.10.1~25.9.30) Ⅹ 1 = A 2 26/3 期 (25.10.1~26.3.31) X 2 = B 3 27/3 期 (26.4.1~27.3.31) 6 X 3 = C 12 ( 注 ) 事業年度変更により 各課税事業年度の月数の合計が 24 月を超える法人の最後の課税事業年度の課税標準法人税額は 基準法人税額に 当該最後の課税事業年度 (26.4.1~27. 3.31) の月数 (12 月 ) のうちに当該最後の課税事業年度開始の日 (26.4.1) から当該法人の指定期間内に最初に開始する事業年度開始の日 (24.10.1) 以後 2 年を経過する日 (26. 9.30) までの期間 (26.4.1~26.9.30) の月数 (6 月 ) の占める割合を乗じて計算します ( 復興財源確保法 472 一 ) - 23 -