登下校時の子供の安全確保に関する関係閣僚会議 議事録 1 日時 平成 30 年 6 月 22 日 ( 金 )8:40~8:55 2 場所 総理大臣官邸 3 階南会議室 3 出席者菅内閣官房長官 野田総務大臣 石井国土交通大臣 林文部科学大臣 小此木国家公安委員会委員長 加藤厚生労働大臣 松山内閣府特命担当大臣 西村内閣官房副長官 野上内閣官房副長官 杉田内閣官房副長官 古谷内閣官房副長官補 開出内閣官房内閣審議官 4 議事内容 ( 内閣官房からの説明 ) お配りしている資料 1 登下校防犯プラン ( 案 ) の内容について御説明申し上げます 先月 18 日に開催されました関係閣僚会議における菅内閣官房長官からの御指示を受けまして 約 1か月間 関係省庁が連携の上 有識者の御意見も伺いながら 対策の検証 検討を進めてまいりました 本プランは 各省庁において 対策の具体化を精力的に進めていただいた成果として 政府における登下校時の防犯対策について取りまとめたものです 資料 1-1の概要版を御覧ください まず 1 として 地域における連携の場 を構築してまいります 2 として 防犯の観点から通学路の緊急合同点検を全国で実施し その結果を踏まえ ソフト ハードの両面から 環境の整備 改善を進めてまいります 3 として 不審者情報等につきまして 効果的な見守り等に資するよう 警察 学校間の共有や 地域住民等に対する提供 発信を強化してまいります 4 として 子供が1 人になる 1 人区間 等の 見守りの空白地帯 を埋めるため 担い手の裾野を拡大すること等により 見守りを活性化してまいります 最後に 5 として 子供の危険回避の対策として 子供の発達段階に応じた防犯教育等を推進してまいります 今後も政府一体となって 地方自治体 地域住民等の協力を得つつ 本プランに迅速に取り組んでまいります なお 大阪府北部を震源とする地震を受けたブロック塀等に関する対策につきましては 文部科学省及び国土交通省において 緊急安全点検の実施等 本プランとは別に対応しておりますことを念のため申し上げます 1
( 各大臣からの御発言 ) 小此木国家公安委員会委員長 登下校時における子供の安全を確保するため 今般の 登下校防犯プラン の5 本の柱について 警察としては それぞれ以下の取組を関係機関と連携して推進してまいります まず第 1に 地域における連携の強化 については 今後構築される 地域の連携の場 に参画してまいります 第 2に 通学路の合同点検の徹底及び環境の整備 改善 については 関係者と連携して緊急合同点検を行うとともに 点検により把握された危険箇所について 地域住民と連携して重点的な警戒 見守りを実施してまいります 第 3に 不審者情報等の共有及び迅速な対応 については 警察署と学校との間で不審者情報等の共有を推進するほか 効果的な見守りや保護者等の防犯対策に資するような情報を提供 発信してまいります 第 4に 多様な担い手による見守りの活性化 については いわゆる ながら見守り 等の推進 地域で既に行われている高齢者や現役世代の方々による見守り活動の活性化 子供 110 番の家 車 の支援等に取り組んでまいります 最後に 子供の危険回避に関する対策の促進 については 学校が開催する防犯教室等に協力してまいります 林文部科学大臣 登下校防犯プラン における文部科学省の取組としては 大きく分けまして 通学路の緊急合同点検等の徹底 と 登下校における安全確保対策の強化 の2つです 1つ目の 通学路の緊急合同点検 につきましては 教育委員会 学校 警察 道路管理者 自治体 地域住民等が連携し 9 月末までに 通学路の防犯の観点から緊急合同点検を実施することを要請するものです 点検の結果判明した危険箇所は 関係者で共有し 重点的な警戒 見守りや防犯カメラの設置 防犯まちづくり等の環境の整備 改善につなげることを求め 国としてもそれらを支援していきたいと考えています 2つ目の 登下校時における安全確保対策の強化 は 登下校防犯プラン 全体にわたる文部科学省関係施策をまとめています 見守り活動の限界という課題に対し 裾野を拡大することによる見守り活動の活性化 不審者情報の迅速な共有 家庭や地域を巻き込んだ実践的な防犯教育の充実 登下校の安全確保策の好事例の共有等の様々な観点から 解決のために取り組んでいくこととしています 文部科学省としては 登下校時の児童生徒等の安全の確保のため 本プランの実施に向けて 全力で取り組んでまいります 特に 合同点検については 関係省庁の連携が必要不可欠ですので 御協力をお願いいたします 2
石井国土交通大臣 国土交通省としては 登下校防犯プラン の関係施策を着実に推進してまいります 具体的には 登下校時における防犯対策に関する 地域の連携の場 と 緊急合同点検の実施について 関係省庁と連携して進めてまいります また 防犯まちづくりを進める上でのポイントをわかりやすく解説した 安全で安心なまちづくりのパンフレット を作成し 地方公共団体に対して周知するほか 各地方整備局等に 防犯まちづくりに関する相談窓口 を設置し 地方公共団体における防犯まちづくりへの取組を促進してまいります さらに 市街地整備の一環として社会資本整備総合交付金等を活用した支援を実施してまいります この他 スクールバス等を活用した登下校の安全確保の推進 空き家対策の推進 ながら見守り 等の協力依頼等を進めてまいります 国土交通省としては こうした取組を着実に進めていき 防犯まちづくりを進めてまいりたいと考えています 加藤厚生労働大臣 厚生労働省としては 登下校防犯プラン に沿って 関係各省と連携して 放課後児童クラブへの来所 帰宅時の安全確保に しっかり取り組んでまいります 具体的には 平成 17 年に作成した安全点検リストについて 文部科学省とも連携し 放課後児童クラブだけでなく 放課後子供教室等 放課後児童対策に広く利用できる形に速やかに改訂し 来月上旬には 広く 自治体や放課後児童クラブ事業者等に利用を徹底したいと思います また 登下校時における防犯対策に関する連携の場や通学路の安全点検について 放課後児童クラブ関係者も参画し 地域における連携の強化を図っていきたいと考えております 野田総務大臣 新潟の事件を受けた子供の安全対策を議論する最中 静岡でも 下校時の子供を狙った通り魔事件が発生したことは 非常に残念です 総務省では 登下校時の子供の見守り活動について いわゆる 見守りの空白地帯 における子供の危険を軽減するため 防犯カメラやセンサー等のICTを活用した見守りサービスに関する実証事業や補助事業を進めています こうした先進的な実証事業の成果を 内閣府が新設する 登下校防犯ポータルサイト において紹介するとともに 地方自治体 関係省庁や事業者と連携して こうした取組の横展開を図り 社会実装に向けた取組を強力に進めていきます 3
松山内閣府特命担当大臣 今回の プラン の柱の1つであります 地域における連携の強化 のためには 登下校時の子供の安全確保に関する情報発信を一元化することが重要であると考えます このため 登下校防犯ポータルサイト を新たに設け 今回の プラン に基づく関係省庁の施策や 各地域の取組等の情報を集約し 発信することによって 地域の取組を支援してまいります 子供 若者の育成支援を進める観点から 関係省庁と密接に連携して 登下校時の子供の安全確保を推進してまいります ( 関係閣僚会議として 登下校防犯プラン を決定 ) < プレス入室 > ( 小此木国家公安委員会委員長御発言 ) 本日 登下校時の子供の安全確保に関する今後の対策として 登下校防犯プラン が決定されました 先日も静岡県藤枝市において 下校中の男子児童が襲われる事件が発生するなど 通学路の子供の安全確保は もはや待ったなしの状況であります このため 学校 自治体 警察はもとより 保護者や地域社会の方々が結束し 社会全体で子供を守っていくことが不可欠であると認識しております 警察としては 文部科学省とともに関係府省庁の協力を得ながら 本プランに盛り込まれた 地域における連携の強化 通学路の合同点検の徹底及び環境の整備 改善 不審者情報等の共有及び迅速な対応 子供の危険回避に関する対策の促進 多様な担い手による見守りの活性化 といった各施策に 積極的に取り組んでまいります また 本プランの実施状況の検証についても 今後しっかりと行ってまいります ( 菅内閣官房長官御指示 ) ただ今 小此木大臣から御説明があったとおり 今回のプランは 登下校時における総合的な防犯対策を強化するため 緊急的に取りまとめたものです 今後 本プランに基づき対策を推進していくに当たり 各大臣に取り組んでいただきたい事項 3 点を指示します 第 1は 各省庁が連携した効果的な対策の実施です 対策の内容は多岐にわたります 警察庁 文科省を始め 各省庁が連携し 地域の実情に応じて 最も効果が上がる方法で対策を実施するようお願いします 第 2は 地域に対する支援の強化です 警察 学校 自治体 地域住民等 地域において対策に当たる関係者の連携を促すとともに 通学路の緊急合同点 4
検で明らかとなった 見守りの空白地帯 に関し 現場のニーズを把握した上で 関係省庁における支援の強化をお願いします 第 3は 推進状況の検証の徹底です 関係省庁が確実に進捗状況を把握 共有し 警察庁を中心にその結果を取りまとめ 更なる対策の強化を行うようお願いします 以上 3 点申し上げました 各大臣により 取組を加速化させるようお願いします 以 上 5