音響解析プログラム WAON 最新開発動向と適用例のご紹介 サイバネットシステム株式会社 メカニカル CAE 事業部 WAON 推進室
アジェンダ 1. 会社紹介 2. WAON とは? 3. なぜ WAON なのか? 4. 各種適用例のご紹介 5. 最新開発動向 2
1. 会社紹介サイバネットシステム ( 株 ) メカニカル CAE 事業部 音響 構造 熱 電磁場 熱流体 衝突 板成形 樹脂流動などの各種解析 プリポスト 可視化など 機械系 CAE を提供 応用システム第 1 事業部 MATLAB 製品により データ解析 可視化 制御関連 信号処理 金融解析などのソリューションを提供 応用システム第 2 事業部光学設計 解析 電子 電機回路設計 パッケージ基盤解析などのソリューション群を提供 ITソリューション部マルチメディアWeb 会議 eラーニング ライセンス管理などビジネス支援ツール群を提供 新規事業統括部 ナノデバイス設計等今後発展する技術分野への支援及び最適化設計を提供 3
2.WAON とは 境界要素法 (BEM) による音響解析ソフトウェア 波動性の考慮 周波数応答解析 ソルバーとして FMBEM を使用可能 シンプルで使いやすい GUI 4
2.WAON とは FMBEM( 高速多重極境界要素法 ) ソルバーを世界に先駆けて商用化した音響解析ソフトウェア FMBEM ソルバーを使用することにより 通常の BEM よりも計算効率が格段に向上 少ないメモリ 少ない計算時間 従来不可能であった 大規模モデル 高周波数領域の計算が可能に! 東京大学佐久間准教授の研究グループとの共同開発 日本発の製品 ( サイバネット自社開発ソフトウェア ) 日本語 GUI マニュアルの充実 ( ベリフィケーション 理論マニュアル ) 産学連携 最先端の研究成果を 現場へ 5
3. なぜ WAON なのか? 境界要素法 (BEM) 音響解析では最もポピュラーな解析手法 対象物表面を要素分割 モデル作成が比較的容易 要素サイズは解析周波数の波長から定まる ( 一般的に 1 波長を 6 分割する長さ ) BEM の課題 計算負荷が高い 非対称フルマトリクス 計算に多くのメモリを必要とする 自由度の 2 乗に比例 計算時間が非常に多くかかる 自由度の 3 乗に比例 ( 直接解法 ) 自由度の 2 乗に比例 ( 反復解法 ) 大規模 高周波数領域の計算が困難 6
3. なぜ WAON なのか? 高速多重極境界要素法 (FMBEM) を採用 従来のBEMの課題に対する解決策 演算回数を減らしたい 必要メモリを減らしたい 従来の BEM FMBEM 全要素間のすべての関係を解く必要がある メモリ 計算時間は自由度の 2 乗で増加 大規模 高周波数問題は困難 全要素間の相互作用を計算する必要がない メモリ 計算時間は自由度に対して線形で増加 大規模 高周波数問題でも高いパフォーマンス 7
3. なぜ WAON なのか? 従来の境界要素法 (BEM) に比べて高速計算 少メモリ 計算自由度に対して線形に増加 ( 通常の BEM は指数関数的に増加 ) 使える環境とメモリ Windows(2GB) UNIX(8GB) UNIX 8CPU 従来のBEM 10,000 20,000 60,000 8
3. なぜ WAON なのか? WAON のメリット 計算が速い 計算に必要なメモリが少ない 大規模問題が解ける ( 巨大な対象物 高周波数領域 ) Windows マシン 1 台で計算可能 解の精度は通常の BEM と全く同じ 音響 BEMメッシュへのコースニングが不要 ( メッシュを粗く作り直す作業が不要 ) 工数削減 境界条件の精度向上 シンプルで使い易い GUI 9
4. 適用例のご紹介 大規模 高周波領域の解析を短時間で解析可能に! 自動車業界 エンジン放射音解析 スクーターのエンジン周りの音圧および音響パワーの算出 84,000 自由度モデル 解析周波数 4.5 khz 10
4. 適用例のご紹介 大規模 高周波領域の解析を短時間で解析可能に! 自動車業界 エンジン放射音解析 スクーターのエンジン周りの音圧および音響パワーの算出 84,000 自由度モデル 解析周波数 4.5 khz 必要メモリ (4.5kHz) Conventional BEM : 113 GB WAON : 3 GB 計算時間約 1 時間 (1 ステップあたり ) 11
4. 適用例のご紹介 大規模 高周波領域の解析を 自動車業界 車室内音場解析 短時間で解析可能に! ドライバー耳元付近の音圧 解析周波数 :1,000Hz 24,000 自由度モデル 12
4. 適用例のご紹介 大規模 高周波領域の解析を 自動車業界 車室内音場解析 短時間で解析可能に! ドライバー耳元付近の音圧 解析周波数 :1,000Hz 24,000 自由度モデル 必要メモリ量 (1000Hz) Conventional BEM : 2.3 GB WAON : 300 MB CPU Time [s] 3000 2500 2000 1500 1000 500 0 FMBEM Conventional BEM 0 500 1000 Frequency [Hz] 13
4. 適用例のご紹介 空間的大規模問題の適用例 ~ その 1~ 鉄道車輌周りの騒音解析 ( 全長 20m) 解析自由度数 :74,272 解析周波数 :50Hz~400Hz 20m 14
4. 適用例のご紹介 空間的大規模問題の適用例 ~ その 1~ 鉄道車輌周りの騒音解析 ( 全長 20m) 解析自由度数 :74,272 解析周波数 :50Hz~400Hz 必要メモリ量 :1.2GB 計算時間 :1,747sec 鉄道車輌周りの音圧分布 (200Hz) 15
4. 適用例のご紹介 空間的大規模問題の適用例 ~その2~ 船舶周りの音場解析 ( 全長約 70m) 解析自由度数 :73,600 解析周波数 :600Hz 1000Hz 70m 16
4. 適用例のご紹介 空間的大規模問題の適用例 ~その2~ 船舶周りの音場解析 ( 全長約 70m) 解析自由度数 :73,600 解析周波数 :600Hz 1000Hz 必要メモリ量 :1.8GB 7,705sec 船舶周りの音圧分布 (600Hz) 17
4. 適用例のご紹介 高周波数領域問題の適用例 ~その1~ ソナー ( モデル最大長 0.06m) 解析自由度数 :154,884 解析周波数 :1MHz 反射板 6cm 境界要素メッシュ 発音体 直径 2cm 観測点メッシュ 18
4. 適用例のご紹介 高周波数領域問題の適用例 ~その1~ ソナー ( 最大長 0.06m) 解析自由度数 :154,884 解析周波数 :1MHz 必要メモリ :5.2GB 解析時間 :9,439sec 振動版と反射板の間の定在波の分布 (1MHz) 19
4. 適用例のご紹介 高周波数領域問題の適用例 ~その2~ 頭部伝達関数 (HRTF) 解析自由度数 :240,000 解析周波数 :20Hz~20KHz 20
4. 適用例のご紹介 高周波数領域問題の適用例 ~その2~ 頭部伝達関数 (HRTF) 解析自由度数 :240,000 解析周波数 :20Hz~20KHz 必要メモリ量 :5GB 計算時間 : およそ 1 時間 (20KHz) 21
5. 最新開発動向 新機能 高速 Conventional BEM ソルバー 2008 年 3 月リリース 従来の Conventional BEM ソルバーに比べ大幅に高速化を実現 10,000 自由度程度のモデルであれば FMBEM を上回るパフォーンス 問題によりソルバーを使い分けることが可能 低周波数領域の問題 高周波数領域の問題でもモデル寸法が小さい問題 22
5. 最新開発動向 新機能 構造 - 音響連成解析機能 (Conventional BEM) 構造 - 音響 音響 - 構造 - 音響といった連成問題に適用可能 適用分野 スピーカー振動板のような剛性の低い構造物 壁の透過音など 2008 年 9 月末リリース予定 23
5. 最新開発動向 構造 - 音響連成解析適用例 スピーカー放射音解析 スピーカーコーンを連成モデルとして構造音響連成解析を実行 スピーカーコーンについて ANSYS による固有値解析結果を実施 結果評価点 120 1 [m] より実現象に近い解析が可能に Sound Pressure Level [db] 100 80 60 40 20 0 A-S-E Couple UnCouple 1 10 100 1000 Frequency [Hz] 24
まとめ 境界要素法 (BEM) の現状と課題 計算負荷が高い 自由度に対して必要メモリは 2 乗 計算時間は 2~3 乗で増加 WAON の登場により 境界要素法 (BEM) による解析効率が格段に向上 これまで不可能であった解析が可能に!! 大規模モデル 高周波数領域の計算が可能に!! 解析時間の短縮を実現!! 連成解析機能のリリースにより適用範囲が拡大 是非ベンチマーク 評価貸出で効果をご確認ください 25
デモンストレーション 展示ブースにてデモンストレーションをご覧いただけます 是非お立ち寄りください 26
ご清聴ありがとうございました. 27