4きょう取り上げる 3~5のパターンは ユダヤ的に解釈する必要がある 5イエス時代のユダヤ教のラビたちの旧約聖書引用法 * 直接引用とその成就 * その箇所の解釈ではなく 適用である * きょうの3~5 のパターンは すべて適用である 6マタイは 5 つの引用によってイエスのメシア性を証明しようとし

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2013 年 3 月 10 日 ( 日 ) 11 日 ( 月 ) 51 回目 Ⅵ-054 山上の垂訓 山上の垂訓 054 マタ 5:1~2 ルカ 6:17~19 1. はじめに (1) 呼び名について 1マタ 5:1~8:1 は 通常 山上の垂訓 ( 説教 ) と呼ばれる 2しかし この名称は 説教

1 パンの家 という意味 農業生産の豊かな地 ダビデの町とも呼ばれた 2ガリラヤのベツレヘムと区別するために ユダヤのベツレヘムと書かれている 年代 200 軒の家 クリスチャンとイスラム教徒が平和に住んでいる 4 今日 パレスチナ自治区 2 万 2 千人 クリスチャンは迫害に会っている

2012 年 7 月 1 日 ( 日 ) 2 日 ( 月 ) 17 回目 Ⅴ-020~021 バプテスマのヨハネの登場 バプテスマのヨハネの登場 ルカ 3:1~2 マコ 1:2~6 1. はじめに (1) 文脈の確認 1バプテスマのヨハネの誕生 2イエスの誕生 3イエスの幼少期 (2) 今日の箇所は

2 イエスの戒めを守るなら イエスの愛に留まることになる (2) その教えを話した理由は 弟子たちが喜びに満たされるためである 1イエスは 自分が経験している喜びを弟子たちに与えようとしている 2イエスの喜びは 父なる神への従順 ( 喜ばせること ) によって生まれる 3ヘブ 12:2 Heb 12

2011 年 06 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 )26 ローマ人への手紙 7:14~25 律法からの解放 (3) ロマ書 7 章クリスチャン 1. はじめに (1) 聖化 に関する 5 回目の学びである 1 最大の悲劇は 律法を行うことによって聖化を達成しようとすること 2この理解は

2017 年 10 月 8 日 ( 日 ) 9 日 ( 月 ) 15 回さらにすぐれた契約 さらにすぐれた契約 ヘブル 8:1~13 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし (2) ユダヤ教の 3 つの柱

2012 年 1 月 22 日 ( 日 ) 23 日 ( 月 )54 ローマ人への手紙 15:4~13 希望から希望へ 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)14:1~15:13 は 雑多な問題を扱っている 1 超道徳

2011 年 10 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 )42 ローマ人への手紙 11:25~36 拒否の解決 (3) イスラエルの救い 1. はじめに (1)10 月 13 日 ( 木 ) の日没から仮庵の祭りが始まった 1 第 7 の月の 15 日 満月 2 満月を眺めながら イスラエル

(1) 神殿の聖所と至聖所を分ける幕である 1 長さが約 18 メートル 厚さが約 10 センチ 2この幕の内側に入れたのは 大祭司だけである それも年に一度だけ 3 大祭司 アロンの家系 ケハテ氏族 レビ族 イスラエルの民 全人類 (2) この幕が 上から下まで真っ二つに裂けた 1 神の御手がこれ

2011 年 07 月 17 日 ( 日 ) 18 日 ( 月 )29 ローマ人への手紙 8:12~17 聖化の力 ( 聖霊 )(3) 養子の霊 1. はじめに (1) 聖化 に関する 8 回目の学びである 最終回 1 最大の悲劇は 律法を行うことによって聖化を達成しようとすること 2この理解は ク

このメッセージは メシアの義とパリサイ人の義について学ぼうとするものである Ⅰ. 真の信仰者の特徴 (5:13~16) 1. 地の塩 (13 節 ) あなたがたは 地の塩です もし塩が塩けをなくしたら 何によって塩けをつけるのでしょう もう何の役にも立たず 外に捨てられて 人々に踏みつけられるだけで

2 奇跡 3 父 4 聖書 4. メッセージのゴール (1) イエスを誰だと言うか (2) イエスを信じる者の幸いとは何か このメッセージは イエスの業と主張について考えようとするものである Ⅰ. イエスと父は一体である (19~29 節 ) 1. 行動において まことに まことに あなたがたに告げ

2014 年 10 月 7 日 ( 火 ) 60 分で分かる創世記 60 分で分かる創世記 1. はじめに (1) 60 分で分かる〇〇 のシリーズを開始する 11 節 1 節の解説も重要であるが 鳥瞰図的な理解も必要である 2その場合重要なのは センス オブ プロポーション である (2) 創世記

2017 年 2 月 21 日 ( 火 ) 60 分でわかる旧約聖書 (24) エレミヤ書 60 分でわかる旧約聖書 (24) エレミヤ書 1. はじめに (1) 預言者たちの中でのエレミヤの位置づけ 1 預言書を書いた預言者 (the writing prophet) * 王国が南北に分裂して以降

* ユダヤ人の歴史家ヨセフスもまた同じような書き方をしている 5 テオピロは ルカの執筆活動を支援するパトロンであった可能性が高い 6 もしそうなら テオピロはローマ人クリスチャンであったと思われる (2)1~2 節は ルカの福音書の要約である 1 前の書 というのは ルカの福音書 のことである 2

このメッセージは ヨセフとキリストに起こったことは私たちにも起こることを学ぼうとする ものである Ⅰ. 第 1のステップ正直な性格 (2 節 ) 1. ヨセフは 17 歳 (1) ビルハの子ら ( ダン ナフタリ ) (2) ジルパの子ら ( ガド アシェル ) (3) ヤコブは レアの子ら ( ル

Rev 7:1 この後 私は見た 四人の御使いが地の四隅に立って 地の四方の風を堅く押さえ 地にも海にもどんな木にも 吹きつけないようにしていた (1) この後 私は見た 1 物事の時間的流れではなく ヨハネが見た幻の順番を示している 2この幻は 神の裁きが迫っていることを示唆している 3 地の四方

2013 年 3 月 24 日 ( 日 ) 25 日 ( 月 ) 52 回目 Ⅵ-054 八福の教え 八福の教え 054 マタ 5:3~12 ルカ 6:20~26 1. はじめに (1) 文脈の重要性 1 文脈を無視して 山上の垂訓のある言葉を取り出すことが余りにも多い 2イエスは 神の国の福音をも

2010 年 4 月 18 日 ( 日 ) 19 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京出エジプト記 19 出エジ 19 出エジプト記 14 章 15 節 ~15 章 21 節 紅海を渡る 1. 文脈の確認 (1) イスラエルの民は 430 年後にエジプトを脱出した (2) エジプト脱出の記録は

6ユダヤ人は 人種的 宗教的理由によって サマリヤ人を軽蔑した * ユダヤの格言 私の目が サマリヤ人を見ることがないように 7サマリヤ人も ユダヤ人を軽蔑し 敵対した * ユダヤ人がエルサレムから下ることは許したが 上ることは許さなかった 8 現代もサマリヤ人の子孫たちが存在している ( 千名以下

2017 年 2 月 5 日 ( 日 ) 6 日 ( 月 ) 22 回 イスラエルに対する戦い (2) イスラエルに対する戦い (2) 黙 12:7~17 1. はじめに (1) キリストの再臨の前に何が起こるかを見ている 110 章 ~14 章は 挿入箇所である * 物語の進展はなく 状況の説明が

2017 年 7 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 ) 3 回 御使いに勝る御子 (2) 御使いに勝る御子 (2) ヘブル 2:1~9 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし 2 彼らは 迫害と

(2) ロマ 7:1~6 の要約 1 律法の大原則 * 律法は 人に対して権限を持つ * 律法は 死んだ人には権限を持たない 2 結婚関係の例話 * 夫が生きている間は 結婚の律法によって制約されている * それを破れば 姦淫の女と呼ばれる * 夫が死ねば 結婚の律法から解放される * 再婚しても

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創世記5 創世記2章4節b~25

2017 年 7 月 2 日 ( 日 ) 3 日 ( 月 ) 1 回 ヘブル人への手紙のテーマ ヘブル人への手紙のテーマ ヘブル 1:1~3 1. はじめに (1) 著者 1いくつかの名が上げられてきた * パウロ * ルカ ( パウロがヘブル語で書いたものを ルカがギリシア語に翻訳した ) * バ

(1) 千年王国の最後に サタンが底知れぬ所から再び解き放たれる 1 その理由は 再び人類を試すためである 2 神は 人類がいかに堕落しているかを証明される (2) 千年王国にも罪は存在する 1 千年王国が始まった時点では 未信者は存在しない 2 千年王国では ほぼ理想に近いような生活環境が実現する

5 節ごとに 洗礼者ヨハネ 殺される 6:14-15 ( そして ) イエス ( 彼 ) の名が知れ渡ったので ヘロデ王の耳にも入った 人々は言っていた 洗礼者ヨハネが死者の中から生き返ったのだ だから 奇跡を行う力が彼 ( のうち ) に働いている そのほかにも 彼はエリヤだ と言う人もいれば 昔

2018 年 5 月 27 日 ( 日 ) 28 日 ( 月 ) 14 回 ペテロの第 2 のメッセージ (2) ペテロの第 2 のメッセージ (2) 使徒 3:17~26 1. はじめに (1) ペンテコステの日に教会が誕生した 1ペテロの第 1 回目のメッセージにより 3,000 人ほどの人たち

2. アウトライン (1) 過去の回顧 (1~4 章 ) (2) 律法の解説 (5~26 章 ) (3) 未来の展望 (27~30 章 ) (4) 指導者の交代 (31~34 章 ) 3. 結論 (1) 律法の本質 (2) イスラエルの将来 (3) 申命記とイエスの教え 申命記を通して イエスの教え

Heb 11:7 信仰によって ノアは まだ見ていない事がらについて神から警告を受けたとき 恐れかしこんで その家族の救いのために箱舟を造り その箱舟によって 世の罪を定め 信仰による義を相続する者となりました (1) ノアは 神から警告を受けた 1 創 6:17 Gen 6:17 わたしは今 いの

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4 これは皮肉である ヘロデは王のように振る舞い 墓穴を掘る (2) イエスと弟子たちの働きが 評判になっていた 1 それを耳にしたヘロデは 恐れを覚えた 2 罪責感から来る恐れである 2. ヘロデの結論 (14b~16 節 ) 人々は バプテスマのヨハネが死人の中からよみがえったのだ だから あん

創世記5 創世記2章4節b~25

* ダニエル書 3 捕囚期後 (3) * ハガイ書 * ゼカリヤ書 * マラキ書 (5) 預言者たちが語ったメッセージの要約 1 神の主権と聖なるご性質 2 契約の民イスラエルの不従順の罪 3 悔い改めへの招き 4 迫り来る神の裁きと捕囚 5イスラエルの民を攻撃する周辺国への裁き 6 捕囚からのレム

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2010 年 2 月 21 日 ( 日 ) 22 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京出エジプト記 13 出エジ 13 出エジプト記 9 章 13 節 ~10 章 29 節 最後の 3 つの災い 1. 文脈の確認 (1) エジプトに主からの 10 の災いが下る (2)10 の災いの記述は 考え抜

に知恵と英知と知識とあらゆる仕事において 神の霊を満たした (2~3 節 ) (1) ユダ部族のフル その子ウリ その子ベツァルエル 1フルとはモーセの手を両側から支えた 2 人のうちのひとり ( 出 17 章 ) 2フルの孫がベツァルエルである (2) 神の霊を満たした 1 知恵 (wisdom)

一人だったと伝統的に語り継がれている ) 二人には約束の相続人である ボアズという息子がいた ラハブは外国人の売春婦であったが 信仰によって 神聖な約束の系図の中に用いられた ルツ : マタイの福音書 1:5( ルツ 4:8-22) ルツもまた モアブ人の若い女 つまり外国人であった ユダヤ人の夫が

2017 年 8 月 13 日 ( 日 ) 14 日 ( 月 ) 7 回 第 2 の警告 (2) 第 2 の警告 (2) ヘブル 4:1~13 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし 2 彼らは 迫害と誤

* ペリシテ人の古代都市ガザは 前 93 年に破壊され 前 57 年に再建された * この道路は ガザの遺跡を通過し 新ガザに至る荒野の道である 5 ピリポは その命令に従順に従った 2.27b~28 節 Act 8:27b すると そこに エチオピヤ人の女王カンダケの高官で 女王の財産全部を管理し

2008 年 7 月 27 日 ( 日 ) 28 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京創世記 8 創世記 8 創世記 3 章 14 節 ~24 節 アダム契約 イントロ : 1. 前回までの復習 (1) 創世記には 11 の区分 ( トルドット ) がある (2) 第 1のトルドットには 人類の

このメッセージは ヨセフとキリストに 起 こったことは 私 たちにも 起 こることを 学 ぼうとする ものである Ⅰ. 第 1のステップ 正 直 な 性 格 (2 節 ) 1.ヨセフは 17 歳 (1)ビルハの 子 ら(ダン ナフタリ) (2)ジルパの 子 ら(ガド アシェル) (3)ヤコブは レア

一 マリヤへの恵みある教会に 何かというと 恵まれた女よ おめでとう と言う人がいました 女性のための聖書のクラスで 誰かが正しい答えを言ったら 恵まれた女よ おめでとう 感謝なことの証しをしたら 恵まれた女よ おめでとう 誰かが牧師に祈ってもらっている姿を見たら 恵まれた女よ おめでとう 彼女はい

(1) イゼベル 彼にとっては ネバテの子ヤロブアムの罪のうちを歩むことは軽いことであった それどころか彼は シドン人の王エテバアルの娘イゼベルを妻にめとり 行ってバアルに仕え それを拝んだ (1 列 16:31) 1オムリの子アハブは イゼベルと結婚し バアル礼拝をイスラエルに導入した 2 預言者

2012 年 1 月 15 日 ( 日 ) 16 日 ( 月 )53 ローマ人への手紙 14:13~15:3 キリスト者の自由 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)12 章は 基本的には教会内の行動についての勧めであ

としたこと それに対してイエスは 今は 止めないでほしい 正しい ことをすべて行うのは 我々にふさわしいことです ( マタイ 3 15) と 言って ヨハネから洗礼をお受けになったと伝えています しかしマルコ福音書は そういうことは何も伝えていません イエス は ユダヤの全地方から集まって来た大勢の

1 それは キリストにのみ適用される御名である (2) 旧約聖書では 御使いたちは 神の子たち と呼ばれた Job 38:7 そのとき 明けの星々が共に喜び歌い / 神の子たちはみな喜び叫んだ 1 新約聖書では 信者が 神の子たち と呼ばれる ( ヨハ 11:52) 2しかし 御子 ( ヒュイオス

* オバデヤがヨエルやエレミヤよりも前の預言者であることを考えると 前者の可能性が高いと思われる * オバデヤ書は 前 845 年前後に執筆されたと考えてよいだろう 4オバデヤは 小預言書の 12 人の預言者の中で最初に登場する預言者である (4) オバデヤ書のテーマ 1イスラエルに敵対する不信仰な

神学総合演習・聖霊降臨後最終主日                  2005/11/16

2019 年 7 月 28 日 ( 日 ) 29 日 ( 月 ) 70 回 12 人の弟子たちの救い 12 人の弟子たちの救い 使徒 19:1~7 1. はじめに (1) 第三次伝道旅行が始まった 1 使 18:23~21:17( 紀元 53 年の春から 56 年の春 ) 2パウロは ひとりで出かけ

聖書に聞く会 ( 第 2 回 ) マルコによる福音書 1 章 1-8 節 2014 年 5 月 8 日 古本靖久 1 聖歌 60 番 ヨルダンのほとりヨハネはさけべり 2 お祈り 3 テキストの位置 今日の箇所はマルコ福音書のはじめの部分であり この福音書は何について書くのか決定づける所です 特に

5. 章節は後代に付加せられたもので 聖書記述者の考えや霊感は反映されていな いので注意が必要 Ⅰ イエスによる預言 (42~46) 1. マタイ 21:42 は詩篇 118:22 預言からの引用 家を建てる者たちの見捨てた石 それが礎の石になった これは主のなさったことだ 私たちの目には 不思議な

(1) 獣の形状 (1~2 節 ) (2) 獣の復活 (3~4 節 ) (3) 獣の支配 (5~8 節 ) (4) 励ましのことば (9~10 節 ) 3. 結論 : 反キリストはキリストの真似をする 反キリストの働きについて学ぶ Ⅰ. 獣の形状 (1~2 節 ) 1.1 節 Rev 13:1 また

2017 年 6 月 11 日 ( 日 ) 12 日 ( 月 ) 39 回 新しいエルサレムの特徴 ( 後半 ) 新しいエルサレムの特徴 ( 後半 ) 黙 22:1~5 1. はじめに (1) 旧約聖書の預言のハイライトは メシア的王国である 1 黙示 20 章は メシア的王国が千年で終わることを啓

このメッセージは 父なる神について考えようとするものである Ⅰ. 聖書が使用する比喩的言葉 1. 神という言葉について (1) ヘブル語でエロヒム ( エル ) ギリシア語でセオス 1 普通名詞 神々を指す言葉である 2 日本語の神も 多くの神々を指す言葉である 3 聖書の神は どういう神かを示す必

1.1 節 Rev 14:1 また私は見た 見よ 小羊がシオンの山の上に立っていた また小羊とともに十四万四千人の人たちがいて その額には小羊の名と 小羊の父の名とがしるしてあった (1) ヨハネは キリストの再臨後の状況を見ている 1 実際にキリストの再臨が起こるのは 19 章になってからである

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今日 復活日の聖書日課には三人のマリアが出て来ました 日曜日の朝早く イエスの墓に行った二人のマリア マグダラのマリアともうひとりのマリア さらにもうひとりのマリアがその前に登場していました 旧約聖書 出エジプト記第 15 章 20 節です アロンの姉である女預言者ミリアムが小太鼓を手に取ると 他の

2016 年 10 月 2 日 ( 日 ) 3 日 ( 月 ) 7 回 フィラデルフィアの教会 フィラデルフィアにある教会 黙 3:7~13 1. はじめに (1) 黙示録の 3 区分 1 黙 1:19 は 黙示録を 3 区分している Rev 1:19 そこで あなたの見た事 今ある事 この後に起こ

24:24 それで わたしたちの仲間が数人 墓に行って見ますと 果して女たちが言ったとおりで イエスは見当りませんでした 24:25 そこでイエスが言われた ああ 愚かで心のにぶいため 預言者たちが説いたすべての事を信じられない者たちよ 24:26 キリストは必ず これらの苦難を受けて その栄光に入

目次 十字架のことば (1) イントロダクション... 1 Ⅰ. 十字架とはどのようなものか... 2 Ⅱ. イエスはなぜ十字架で死んだのか... 6 結論... 9 十字架のことば (2) 第 1 のことば : 赦しの祈り Ⅰ. この祈りと旧約聖書の関係は? Ⅱ. この祈り

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牧会の祈り

3 章 蝮の裔よ ( ルカ 3:7~14) ルカ福音書講義 (15) そこで 彼から洗礼を受けよう 1) として出て来た民衆 2) に彼は言った 3) 蝮 の裔よ 4) 誰があなた方に 来るべき怒り 5) から逃れるように教えたのか 8 さ あ 悔い改め 6) にふさわしい

2 イエスは大胆に わたしは道です と言われました イエスが歩まれた道です イエスが示された道です 正しく この人を見よ! です それが聖書の教えです 私たちはこの一年間 幸いなみ言葉を心に覚えて進みたいと願います 今日は この年間聖句から次の2 点を考えてみましょう 大切なポイント 1. 勝利者イ

このメッセージは ヨセフが兄たちを見ている目を通して キリストが私たちをご覧になって いる目を学ぼうとするものである Ⅰ. 第一のテスト 1. ヤコブの決断 (1) 激しい飢饉がやって来たので 10 人の息子たちをエジプトに送る (2) ベニヤミンは残す 1 わざわいが彼にふりかかるといけない 2

07/06/17  礼拝メッセージ  近藤修司 牧師

受胎告知 ( ルカ 1:26-38) ルカ福音書講義 (3) か月目 1 に み使いガブリエルが神からナザレ 2 という名のガリラヤの町に遣わされた 27 ダビデの家の出 3 でヨセフという名の男と婚約中 4 のおとめのもとにである おとめの名はマリヤ 5 といった

(2) ダビデの最後の言葉 (23:1~7) サムエル記第二を通して ダビデの生涯の意味について考える Ⅰ. 権威ある座に上るダビデ (1~10 章 ) 1. サウルとヨナタンの死 (1:1~27) (1) 主によって開かれた扉 1 試練の中にありながら ダビデはすべての状況を主に委ねていた 2 彼

いでしょう (1)2 重の質問 1 弟子たちは いくつかのたとえ話とその解き明かしを聞いてきた 2ここでイエスは 弟子たちに考えるチャンスを与えている 3 弟子たちは 奥義としての王国 の性質について考え始める (2) イエスのたとえ話は 弟子たちが想像したものとは大いに異なる 1 種のたとえでは

Ⅰ. 管理人の不正の発覚 (1~2 節 ) 1.1 節 a Luk 16:1 イエスは 弟子たちにも こういう話をされた (1) イエスは 弟子たちに話している 1これは 弟子訓練のためのたとえ話である 2 聴衆が誰かを判断することが たとえ話の解釈のために重要である (2) その周りで パリサイ人

癒しの業と宣教 ( ルカ 4:38~44) 1) ルカ福音書講義 (23) 章 38 イエス 2) は会堂から立ちあがり シモンの家 3) に入った シモンのしゅうとめが 高熱 4) で苦しめられており 彼らは 5) 彼女のことをイエス 6) に願った 39 彼は彼女の枕

2012 年 2 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 )59 ローマ人への手紙総まとめ 総まとめ 1. はじめに (1) 執筆の意図 1 使徒としての使命 * 所々 かなり大胆に書いた (15:15) 2 使徒としての奉仕の原則 * 他人の土台の上に建てない (15:20) * これまで ロ

Ⅱ. 信仰生活の再建 : エズラの指導 (7~10 章 ) 1. エルサレムに到着するエズラ (7~8 章 ) 2. 民の罪を告白するエズラ (9 章 ) 3. 国を清めるエズラ (10 章 ) 結論 : 私たちへの適用 1. 悔い改めの力 2. みことばの力 エズラ記を通して リバイバルの原則につ

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さまいイエス様は生きておられる! ふくいんしょしょうふくいんしょしょうふくいんしょマタイによる福音書 28 章とマルコによる福音書 16 章とルカによる福音書 24 章ふくいんしょしょうかはなしさいわヨハネによる福音書 20 章に書かれているお話の再話 しょうと せいしょものがたり ミニ聖書物語 フ

に住む者に私たちの血の復讐をなさらないのですか (1) ここで場面は 地から天に移行する 1 大患難時代を通して継続している状況の描写である (2) ヨハネは キリストに対する信仰のゆえに殉教の死を遂げた人々の幻を見た 1 彼らは 祭壇の下にいた 2 旧約時代のいけにえの血が祭壇の土台に注がれたこと

2 公 生 涯 に 入 られる 前 に バブテスマのヨハネがイエスのために 道 備 えをしましたが まさに そのよう な 関 係 にある 二 つの 箇 所 と 言 えます 節 をより 詳 しく 教 えるためにこの 系 図 がその 前 に 記 さ れているということです 並 行 箇 所 :

Heb 11:23 信仰によって モーセは生まれてから 両親によって三か月の間隠されていました 彼らはその子の美しいのを見たからです 彼らは王の命令をも恐れませんでした (1) この節は モーセの信仰ではなく モーセの両親の信仰を記録している 1 彼らは その子の美しいのを見た * ギリシア語で ア

2015_12_06 マタイ2:1--2.xdw

2012 年フルクテンバウム フルクテンバウム博士セミナー セミナー 聖書が教える死後の世界 個人的終末論 講師 アーノルド フルクテンバウム博士 通訳 中川健一

聖書 : ピリピ 3:1~3 説教題 : 神の御霊による礼拝 日時 :2017 年 2 月 26 日 ( 朝拝 ) ピリピ人への手紙第 3 章に入ります この手紙は全部で 4 章からなっていますので 今日から後半部に入ることになります パウロは 最後に 私の兄弟たち と始めます この手紙はまだ半分ま

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らしめ ということばが使われています 箴言 13:24 むちを控える者はその子を憎む者である 子を愛する者はつとめてこれを懲らしめる また箴言 22:15 愚かさは子どもの心につながれている 懲らしめの杖がこれを断ち切る また申命記 8:5 あなたは 人がその子を訓練するように あなたの神 主 があ

お話 文芸思潮


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Nah 1:2 主 はねたみ 復讐する神 / 主 は復讐し 憤る方 / 主 はその仇に復讐する方 / 敵に怒りを保つ方 (1) ナホムは 傲慢な町ニネベに対して 滅び の預言を語ろうとしている 1ニネベを滅ぼす神は どういうお方なのかという情報を冒頭に置いている (2) 主 はねたみの神 復讐する神

2009 年 1 月 25 日 ( 日 ) 26 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京創世記 30 創世記 30 創世記 19 章 1 節 ~38 節 ソドムとゴモラの滅び イントロ : 1. 前回までの復習 (1) 神はアブラムを選び 彼とその子孫を通して全人類を救おうとされた (2) それが

よと言っておられます あなたが思っているような安定した生活を送ることはできない 心地よい生活ではない 狐や空の鳥以下の生活であると なぜイエス様ともあろう大先生の生活がこういうものなのでしょう その答えは一言で言えば 私たちのため ということです マルコの福音書 10 章 45 節 : 人の子も 仕

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た 義認 の祝福を述べたものでしょうか しかしこの 1 節は 2 節の頭に なぜなら という言葉があるように 2 節と密接に関連しています ですから 2 節を見て行くことによって 1 節の意味を確かめることができます 2 節が述べていることは何でしょうか それは罪と死の原理からの解放です 私たちが

ことをはたと思い出します クリスマスは キリストのミサです ミサは礼拝することですが 具体的 にはイエス キリストがご降誕されたことを記念して この方を礼拝します 1A 肉体を取られる神先ほど読んだ箇所は 紀元前 734 年から ユダにアハズという王がいた時に 預言者イザヤに与えられた数々の預言の中

人には 非日常性が必要です いつもの生活ではなく これは見たことがない 聞いたことがないという意外性 あるいは奇跡と言ってよいでしょう いつも自分のできること していること中で生きているならば 虚しさが残り 死に至ります しかし これまで経験しなかったこと 知り得ないことを知れば そこに命があり 希

ルカの福音書 3 章 バプテスマ - 神と人との接近 1A 主の道の用意 悔い改めのパブテスマ B 罪の赦しの説教 C 背景 1-6 1D 歴史 1-2 2D 聖書 3-6 2C 内容 D 神の怒り 7-9 2D 悔い改めにふさわしい実 C 目的 -

ダニエル書は終末についてどのように語っているか No.2 御使いガブリエルが告げた 七十週 の預言 聖書箇所 9 章 20 節 ~27 節 はじめに 前回はダニエル書 2 章から バビロンの王ネブカデネザルの見た正夢に ついて学びました その正夢は終わりの日に起こることを示されたものでした ダニエル

日付 単元 テーマ タイトル 2015 年 11 月 29 日 クリスマス イザヤの証し テキストイザヤ 7:14 参照箇所 神さまはともにおられます イザヤ 7 章 9 章 マタイ 1 章 28 章 教師ノート 暗唱聖句 ( 教会で使用している聖書訳を記入して下さい ) マタイ 1:23 AG 日

2007 年 9 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 ) 定 例 会 マタイ1 章 メシアの 誕 生 3. 4 人 の 女 性 の 名 前 が 出 ている (1) 全 員 異 邦 人 (2) 3 人 は 性 的 な 罪 を 犯 した 女 性 1タマルは 舅 ユダによって 子 をもうけた 女

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エジプトからナザレへ マタ 2:13~23 1. はじめに (1) 文脈の確認 1 皇帝アウグストによる人口調査の勅令 2ベツレヘム滞在中の出産 3 羊飼いたちへの告知 4エルサレム上り ( 誕生後の 40 日間の出来事 ) 5 ( イエスの誕生が公けに影響を持ち始める ) (2) 今日の箇所は 3 つの物語に分れる 1ベツレヘムの幼子の虐殺 2ベツレヘムからエジプトへ 3エジプトからナザレへ * 共通した要素 * 最後に 〇〇と言われた事が成就するためであった となる (3) マタ 1~2 章には このパターンが 5 つ出て来る 1マタ 1:22~23( イザ 7:14) このすべての出来事は 主が預言者を通して言われた事が成就するためであった 見よ 処女がみごもっている そして男の子を産む その名はインマヌエルと呼ばれる ( 訳すと 神は私たちとともにおられる という意味である ) 2マタ 2:5~6( ミカ 5:2) 彼らは王に言った ユダヤのベツレヘムです 預言者によってこう書かれているからです ユダの地 ベツレヘム あなたはユダを治める者たちの中で 決して一番小さくはない わたしの民イスラエルを治める支配者が あなたから出るのだから (4) 以上 2 つの例は 最も分かりやすい 1メシア預言の直接引用とその成就 2きょう取り上げる 3~5のパターンは 現代人には難解である 3 解釈学の原則 * 字義通り * 意味はひとつ 1

4きょう取り上げる 3~5のパターンは ユダヤ的に解釈する必要がある 5イエス時代のユダヤ教のラビたちの旧約聖書引用法 * 直接引用とその成就 * その箇所の解釈ではなく 適用である * きょうの3~5 のパターンは すべて適用である 6マタイは 5 つの引用によってイエスのメシア性を証明しようとした 2. アウトライン (1) ベツレヘムの幼子の虐殺 (13~15 節 ) (2) ベツレヘムからエジプトへ (16~18 節 ) (3) エジプトからナザレへ (19~23 節 ) 3. メッセージのゴール (3 つの対比 ) (1) ヘロデ王とサタン (2) イエスとモーセ (3) イエスと私たち信者 このメッセージは イエスがメシア預言を成就する方であることを学ぼうとするものである Ⅰ. ベツレヘムの幼子の虐殺 (13~15 節 ) 1.13~15 節 a 彼らが帰って行ったとき 見よ 主の使いが夢でヨセフに現れて言った 立って 幼子とその母を連れ エジプトへ逃げなさい そして 私が知らせるまで そこにいなさい ヘロデがこの幼子を捜し出して殺そうとしています そこで ヨセフは立って 夜のうちに幼子とその母を連れてエジプトに立ちのき ヘロデが死ぬまでそこにいた (1) 東方の博士たちが帰って行ったとき 1 事態は刻々変化している 2 再び天使が夢でヨセフに現れた (2) 幼子とその母を連れ 1 あなたの息子 とは言わない ヨセフは義父である 2 語順は イエス マリアである イエスがこの物語の中心にいる (3) エジプトに逃げなさい 2

1ベツレヘムからエジプトまでは 100 キロメートルを超える距離 2 当時エジプトは ローマの属州であった ヘロデは手が出せない 3 旧約時代から エジプトは逃れの地であった 4 紀元 1 世紀の頃 エジプトには 100 万人ほどのユダヤ人共同体があった 5 彼らは数世紀にわたってエジプトに住み 神殿やシナゴーグを所有していた 6ヨセフの一家は 同胞の間に住むことができた 7メシアが約束の地を離れたのは この時だけである 8かつて イスラエルの民を奴隷にした国が メシアに逃れの場を提供した (4) そこで ヨセフは立って 夜のうちに幼子とその母を連れてエジプトに立ちのき ヘロデが死ぬまでそこにいた 1ヨセフはすぐに行動を起こした 従順な態度 2 密かにベツレヘムを脱出した 2.15 節 b これは 主が預言者を通して わたしはエジプトから わたしの子を呼び出した と言われた事が成就するためであった (1) マタ 2:15 は ホセ 11:1 を引用している 1ホセ 11:1 は 預言ですらない 2 出エジプトの出来事によって表現されたイスラエルへの神の愛を示している (2) マタイは歴史的事件を取り上げ それを 型 ( タイプ ) として説明している 1 型( タイプ ) があるなら 本体 ( オリジナル ) もある 2 出エジプトとは イスラエルの民 ( 神の子 ) がエジプトから救出された事件 3 本体( オリジナル ) は 御子イエスの救出である 4 エジプト とは ヘロデの脅威 のこと Ⅱ. ベツレヘムからエジプトへ (16~18 節 ) 1.16 節 その後 ヘロデは 博士たちにだまされたことがわかると 非常におこって 人をやって ベツレヘムとその近辺の二歳以下の男の子をひとり残らず殺させた その年齢は博士たちから突き止めておいた時間から割り出したのである (1) ヘロデは騙されたと感じた 3

1 博士たちは 神のことばに従っただけ (2) 怒りの力 1 必要以上の悪を働いている 22 歳以下の男の子を殺した 3ベツレヘムとその近辺は 小さな村落である 4 殺された人数は 20 人前後であろう 2.17~18 節 そのとき 預言者エレミヤを通して言われた事が成就した ラマで声がする 泣き そして嘆き叫ぶ声 ラケルがその子らのために泣いている ラケルは慰められることを拒んだ 子らがもういないからだ (1) マタ 2:18 は エレ 31:15 を引用している 1エレ 31:15 もまた 預言ではない (2) 実際の歴史的事件を取り上げ それを適用 ( 類似点が一つあれば OK) している 1ユダヤ人の息子たちが バビロンに連行されようとしている 2ラマ ( エルサレムの北 ) は 最初の集合地点 そこからバビロンに向かう 3 母親たちがラマで嘆いている 4ラケルは イスラエルの母の象徴 * ヤコブ ( イスラエル ) の最愛の妻 * ラマの近くに葬られた ( 現在のラケルの墓は違う ) * ヨセフとベニヤミンは ラケルの息子たち * 彼らは エジプトで死んだ者と見なされた 5ベツレヘムの母親たちは 自分の息子を失い 嘆き悲しんでいる * 相違点は多い ラマとベツレヘム 捕囚と殺害 * 息子を失ったという意味では 同じ Ⅲ. エジプトからナザレへ (19~23 節 ) 1.19~23 節 a ヘロデが死ぬと 見よ 主の使いが 夢でエジプトにいるヨセフに現れて 言った 立って 幼子とその母を連れて イスラエルの地に行きなさい 幼子のいのちをつけねらっていた人たちは死にました そこで 彼は立って 幼子とその母を連れて 4

イスラエルの地に入った しかし アケラオが父ヘロデに代わってユダヤを治めていると聞いたので そこに行ってとどまることを恐れた そして 夢で戒めを受けたので ガリラヤ地方に立ちのいた そして ナザレという町に行って住んだ (1) ルカ 2:39 との比較 さて 彼らは主の律法による定めをすべて果たしたので ガリラヤの自分たちの町ナザレに帰った 1ルカの説明は 実に簡潔である (2) 再度 天使が夢に現れる 1 ヘロデは死んだ 2 イスラエルの地に帰還せよ (3) ヘロデの死後の状態 1ヘロデ ピリポは テラコニテ地方の国主 2ヘロデ アンテパスは ガリラヤの国主 3アケラオは ユダヤ サマリヤ イドマヤを支配 * 父に似た残忍な人物である (3 千人を殺した ) * 紀元 6 年にローマに行き 王の称号を得ようとした * ユダヤ人たちからの直訴があり 彼は退けられた * これ以降 ユダヤはローマの属州となる * 総督がローマからやって来て 統治する (4) ヨセフは アケラオを恐れた 1イスラエルに地に入ったが ベツレヘムに住むことを恐れた 2ヨセフは ベツレヘムに永住するつもりだったと思われる 3ヨセフが不安に思ったことは 的外れではなかった 4 再度夢で語りかけを受けた ( 天使という言葉が省略されている ) 5ガリラヤ地方なら アンテパスの支配下にあり まだ安全である 6 故郷のナザレに行って住んだ 2.23 節 b これは預言者たちを通して この方はナザレ人と呼ばれる と言われた事が成就するためであった (1) マタ 2:23 は 預言者たち の預言である 1 この方はナザレ人と呼ばれる という預言は旧約聖書にはない 5

(2) これは メシア預言を要約した引用法である 1 預言者が複数形である 2ナザレ人の意味が重要である 彼はナタナエルを見つけて言った 私たちは モーセが律法の中に書き 預言者たちも書いている方に会いました ナザレの人で ヨセフの子イエスです ナタナエルは彼に言った ナザレから何の良いものが出るだろう ピリポは言った 来て そして 見なさい ( ヨハ 1:46~47) 3 紀元 1 世紀のユダヤ人の認識 北は愚か 南は賢い 金持ちになりたければガリラヤへ 賢くなりたければエルサレムへ 4イエスは さげすまれた寒村ナザレで育った 5その背後にあるのは イザ 52~53 章のイメージ 6エルサレム神殿崩壊 (70 年 ) 以降 ユダヤ教の中心はガリラヤに 結論 : メッセージのゴール (3 つの型 ) 1. ヘロデ王とサタン (1) ベツレヘムの幼子の虐殺は 歴史家の記録に残っていない 1ベツレヘムは辺境の地 220 人くらいの幼子は 取るに足りない 3ヘロデの残虐行為は想像を絶する 4 妹のサロメに遺言を残した * ユダヤ人の指導者たちを競技場に集めておき 自分が死んだら殺せ * ユダヤ人たちが 自分の死を喜ぶことのないように (2) ヘロデの性格と行動は 極めてサタン的である 1ともに侵入者である 2ともにメシアに敵対している 3ともに神の民を破壊しようとしている 2. イエスとモーセ (1) 両者の間には 相関関係がある 1ともに 幼児期に死の危険に直面したが 神の介入によって助かった 2ともに 神の民を救うために働いた * モーセは イスラエルの民をエジプトから解放した 6

* イエスがもたらすものは 霊的出エジプトである 3 律法に関して * モーセは律法の仲介者となった モーセの律法 * イエスは 公生涯においてモーセの律法を解き明かされた 山上の垂訓 新しいモーセ * イエスは メシアの律法を与えてくださった 3. イエスと私たち信者 (1) イエスに従う者は イエスが歩まれた道を歩む 1 苦難 拒否 最後は死 2しかし 神の計画はさらにその先に進む 3それは 復活と高揚である (2) ヘブ 12:2~3 信仰の創始者であり 完成者であるイエスから目を離さないでいなさい イエスは ご自分の前に置かれた喜びのゆえに はずかしめをものともせずに十字架を忍び 神の御座の右に着座されました あなたがたは 罪人たちのこのような反抗を忍ばれた方のことを考えなさい それは あなたがたの心が元気を失い 疲れ果ててしまわないためです 7