平成 24 年度下半期消費者動向調査 食の志向等に関する調査結果 1 食に関する志向 2 国産品かどうかを気にかけるか 3 国産食品の輸入食品に対する価格許容度 4 プライベートブランド商品に関する意識 調査要領 調査時期平成 25 年 1 月 1 日 ~1 月 11 日調査方法インターネット調査全国の 2 歳代 ~7 歳代の男女 2, 人 ( 男女各 1, 人 ) インターネット調査であるため 回答者はインターネット利用者に限られる 詳しい調査結果を当公庫農林水産事業ホームページ (http://www.jfc.go.jp/) に掲載しています トップページから 刊行物 各種調査結果 農林水産事業による調査 消費者動向等調査 の順でご覧ください < 調査に関するお問い合わせ > 日本政策金融公庫農林水産事業情報戦略部 TEL 3-327-5585 平成 25 年 3 月
1 食に関する志向 健康志向が調査開始以来最高 特に7 歳代の上昇顕著 消費者の健康志向は46.3% で 食に対する健康意識の高まりを示す結果となった 前回調査で反転上昇した食費を節約する経済性志向は 依然厳しい雇用環境等を背景に 今回調査でも39.3% と前回調査並みの高い水準となった 年代別にみると 7 歳代の健康志向は7.5% となり 調査開始以来初めて7 割を超えた 6 歳代の 59.4% と比べ11.1ポイント上回っており 7 歳代での健康志向の高まりが顕著となっている 前回調査で若年層を中心に大幅な上昇となった経済性志向は 全年代で概ね横ばいとなった 6 歳代及び7 歳代のシニア世代においては 引き続き手作り志向の回答割合が高い中で 簡便化志向が徐々に高まっている 従来シニア世代は他の年代に比べ簡便化志向は低い傾向にあったが 食品製造や小売段階における高齢化対応においても注目すべき動向といえる 図 1 現在の食の志向 ( 上位 ) の推移 (2 つまで回答 ) 6 5 4 3 2 1 % 平成 22(21) 年 12 月 平成 23(211) 年 7 月 平成 24(212) 年 1 月 平成 24(212) 年 7 月 平成 25(213) 年 1 月 44.9 45.7 46.3 35.5 39.7 43.8 34.4 39.3 38.1 36.5 21.7 26.9 33.1 28. 19.5 27.5 28. 25.9 26.7 28.5 23.1 14.7 17. 19.9 17.3 17.1 14.1 16. 12.4 13.6 健康志向 経済性志向 簡便化志向 手作り志向 安全志向 国産志向 図 2 年代別の現在の食の志向 ( 上位 )/ 平成 25(213) 年 1 月調査 8 % 2 代 3 代 4 代 5 代 6 代 7 代 7.5 7 6 59.4 56.9 47.5 47.8 5 46.8 41.9 4.9 3.4 29.9 37.8 4 37.2 32.7 27.4 21.5 18.1 31. 24.6 17.3 33.5 3.6 13.4 1.9 3 24. 24.9 21.2 23.4 17.1 15.5 17.7 2 15.8 14.9 15.9 15.5 11. 1 4.6 健康志向 経済性志向 簡便化志向 手作り志向 安全志向 国産志向 図 3 年代別の経済性志向と簡便化志向の推移 % 平成 24(212) 年 1 月平成 24(212) 年 7 月平成 25(213) 年 1 月 7 56.9 6 57.3 46.9 52.2 4.6 36.1 45.7 47.8 5 47.5 43.2 37.8 44.2 29.9 4.7 4.9 4 37.2 37.2 25.4 33.5 29.3 18.3 31.5 32.7 14.9 3 24.6 26.4 24.3 24. 13.7 21.3 21.2 2.8 2 17.3 13.9 15.8 11.4 1 2 2 代 3 代 4 代 5 代 6 代 7 代 2 代 3 代 4 代 5 代 6 代 7 代 経済性志向 簡便化志向
2 国産品かどうかを気にかけるか 国産志向上昇 国産品 = 安全 への信頼が2 半期連続改善 食料品を購入するときや外食するときに国産品かどうか気にかける割合は 調査開始以来最低となった前回調査から改善し それぞれ73.2%(2.6ポイント上昇 ) 27.1%(2.ポイント上昇 ) となった 国産食品に対するイメージについては 安全である と回答した割合が68.3% と前回調査から6.4ポイント上昇し 国産 = 安全 への信頼が2 半期連続で改善した 図 4 食料品を購入するとき / 外食するときに国産品かどうかを気にかけるか ( 食料品を購入するとき ) 平成 24(212) 年 1 月 74.1 21.9 4.1 平成 24(212) 年 7 月 7.6 26.9 2.6 平成 25(213) 年 1 月 73.2 23.2 3.6 % 1% 2% 3% 4% 5% 6% 7% 8% 9% 1% 気にかける気にかけない食料品は購入しない ( 外食するとき ) 平成 24(212) 年 1 月 32.9 58.3 8.8 平成 24(212) 年 7 月 25.1 66.7 8.3 平成 25(213) 年 1 月 27.1 64.3 8.7 % 1% 2% 3% 4% 5% 6% 7% 8% 9% 1% 気にかける気にかけない外食しない 図 5 国産原料の食品 / 輸入食品に対するイメージ ( 価格 ) 平成 24(212) 年 1 月 平成 24(212) 年 7 月 平成 25(213) 年 1 月 国産食品 1.7 28.3 5.5 26. 6.5 25.2 7.1 68.6 68.4 平成 24(212) 年 1 月平成 24(212) 年 7 月平成 25(213) 年 1 月 輸入食品 66. 63.4 64.3 28.9 29.3 28.4 5.2 7.3 7.4 安いどちらともいえない高い 安いどちらともいえない高い 国産食品 ( 安全面 ) 1.6 輸入食品 平成 24(212) 年 1 月 平成 24(212) 年 7 月 平成 25(213) 年 1 月 56.5 61.9 68.3 38.8 4.8 34.5 3.7 27.9 3.9 平成 24(212) 年 1 月平成 24(212) 年 7 月平成 25(213) 年 1 月 3. 2.7 59.4 58.8 55. 39.1 38.2 42.4 安全であるどちらともいえない安全面に問題がある 安全であるどちらともいえない安全面に問題がある 3
3 国産食品の輸入食品に対する価格許容度 3 割超の高価格でも国産食品を選ぶ消費者増加 割高でも国産品を選ぶと回答した割合は54.4% と調査開始以来最低となった前回調査から3.2ポイント上昇した 品目別にみると 全ての品目において割高でも国産品を選ぶと回答した割合が前回調査から増加しており 特に 3 割高を超える価格でも国産品を選ぶ との回答の増加が目立つ 普段抵抗なく買っている輸入食品について聞いたところ 特に乳製品などの加工食品についてはいずれの品目も前回調査から低下しており 消費者の国産志向が回復する中で輸入食品への抵抗感が増している結果となった 図 6 国産食品の輸入食品に対する価格許容度の推移 平成 24(212) 年 1 月 17.2 8.1 58.6 % 17.6 15.7 25.5 15.9 平成 24(212) 年 7 月 14.5 6.9 14.3 51.2 % 15.5 32.1 16.7 平成 25(213) 年 1 月 16.5 6.9 14.6 16.4 3.5 15.2 54.4 % % 1% 2% 3% 4% 5% 6% 7% 8% 9% 1% 3 割高を超える価格でも国産品を選ぶ 3 割高までなら国産品を選ぶ 2 割高までなら国産品を選ぶ 1 割高までなら国産品を選ぶ 同等の価格なら国産品を選ぶ 国産品へのこだわりはない 図 7 品目別の国産食品の輸入食品に対する価格許容度 / 平成 25(213) 年 1 月調査 米野菜きのこ果物牛肉豚肉鶏肉魚介類 34. 8.1 71.7 % 17.9 8. 16.5 61.3 % 17.1 6.9 14.9 56.4 % 11.4 5.7 13.2 16. 46.3 % 12.7 7. 14.5 15.2 49.4 % 13.1 6.7 14. 16.4 5.2 % 13.9 6.5 14.3 16.1 5.8 % 11.6 6.1 14. 17. 48.7 % 15.2 14.4 18.9 17.5 34.6 3.3 31.8 31.5 32.8 22. 6.3 29.4 9.3 31.5 12.1 19.1 2.3 18. 17.7 18.5 % 1% 2% 3% 4% 5% 6% 7% 8% 9% 1% 3 割高を超える価格でも国産品を選ぶ 3 割高までなら国産品を選ぶ 2 割高までなら国産品を選ぶ 1 割高までなら国産品を選ぶ 同等の価格なら国産品を選ぶ 国産品へのこだわりはない 図 8 普段抵抗なく買っている輸入食品 ( 複数回答 ) 6 4 2 % 平成 24(212) 年 7 月平成 25(213) 年 1 月 5.8 48.9 49.1 44.9 45.8 45.1 41.4 42.6 加工食品 42.2 37.1 4.7 35.9 36.436.1 36.534.6 29.4 31.8 27.4 23.2 22.6 21.9 2.3 24. 19.1 18.7 13.6 15.1 1.3 11.1 4 米 野菜 きのこ 果物 牛肉 豚肉 鶏肉 魚介類 乳製品 冷凍野菜 冷凍食品 果汁飲料 めん類 菓子 酒類
4 プライベートブランド商品に関する意識 PB 商品購入ポイントは 安さ PB 商品を利用するときの基準は 価格の安さ が82.3% と突出し 低価格が最大の購入ポイントとなっていることが分かった 以下 おいしさ (47.3%) 安全性の高さ (32.2%) が続いた 一方 通常のメーカー商品を利用するときの基準は おいしさ が62.4% と最も多く 消費者は味を重視していることが分かった 以下 価格の安さ (39.1%) 安全性の高さ (39.%) が続いた 図 9 PB 商品 / 通常のメーカー商品を利用するときの基準 ( 上位 2 つ回答 ) 2 4 6 8 1 % 価格の安さおいしさ安全性の高さ国産原材料の使用環境への配慮見た目のよさ健康に良い高級感その他 14.3 19.4 7.2 4.2 6.8 15. 5.5 7.6 1.1 11. 3.5 32.2 39.1 39. 47.3 62.4 82.3 PB 商品 メーカー商品 図 1 年代別の利用するときの基準 (PB 商品 ) % 2 代 3 代 4 代 5 代 6 代 7 代 1 87. 88.5 82.9 82.3 78. 8 73.4 6 4 2 56.6 56.3 56.7 47.7 47.5 35.9 37.7 29.1 32.1 25.6 25.3 26.5 23.6 7.5 1.3 1.1 13.2 価格の安さおいしさ安全性の高さ国産原材料の使用 ( 通常のメーカー商品 ) 1 % 2 代 3 代 4 代 5 代 6 代 7 代 8 69. 7.7 67.9 65.5 6 4 2 45.2 45.7 45.8 38.4 31.2 27.3 54.5 45. 48.2 42.7 38.1 37.8 34.5 34.1 32. 28.5 16.3 17.7 9.6 12.3 価格の安さおいしさ安全性の高さ国産原材料の使用 5
4 プライベートブランド商品に関する意識 約 6 割の消費者は安価でもメーカー商品並み それ以上の品質求める すべての品目において 通常のメーカー商品と同等かそれ以上の品質で 価格が安いPB 商品 を求める消費者が約 6 割を占めた 一方で 通常のメーカー商品を下回る品質で メーカー商品より価格が安いPB 商品 を求める消費者は1 割に満たない結果となった これらは 節約のためにPB 商品を選択するが 同時にメーカー商品並み あるいはそれ以上の品質も求める消費者意識の表れとみられる 図 11 PB 商品に求める品質及び価格の水準 2.4 食肉加工品 8.2 63.2 12.3 13.9 2.4 牛乳 乳製品 8.2 64.9 12.3 12.2 2.2 水産食品 7.7 62.7 13.4 14. 漬物加工品 8.3 62.8 12.4 14. 2.9 味噌 醤油 7.8 61.2 12.7 15.4 砂糖 8.1 62.1 12.6 14.7 2.2 小麦粉 8.4 63. 12.4 14. パン 9.1 63.5 12.7 12.2 菓子 9.5 65. 12.3 1.7 2.3 油 8.2 62.3 13. 14.2 2.2 めん類 8.7 64.5 12.6 12. 2.3 冷凍食品 8.4 64. 12.9 12.4 2.3 飲料 8.9 64. 12.6 12.2 2.7 酒類 8.2 57.1 13.1 18.9 通常のメーカー商品を下回る品質だが 通常のメーカー商品より価格が安い PB 商品通常のメーカー商品と同等かそれ以上の品質で 通常のメーカー商品より価格が安い PB 商品 通常のメーカー商品と同等かそれ以上の品質で 通常のメーカー商品と価格が同等である PB 商品素材や製法等へのこだわりにより通常のメーカー商品を上回る品質で 通常のメーカー商品より価格が高い PB 商品 PB 商品は購入したくない 6
4 プライベートブランド商品に関する意識 価格差 1 割以上でPB 商品を選択する消費者が約半数 同等の品質のPB 商品と通常のメーカー商品が並べて販売されている場合に PB 商品を購入しようと考える価格水準は PB 商品が1 割以上安ければ購入する 回答が44.7% と最も多く 以下 2 割以上安ければPB 商品を購入する 26.2% 3 割以上安ければPB 商品を購入する 11.8% となった PB 商品を購入するときに 製造者 名を購入の判断材料としているかを聞いたところ 判断材料としている 回答は38.2% となった 年代別にみると 年代が高くなるにつれ判断材料としている回答割合が増える結果となっており 特に 7 歳代では約半数が判断材料としていることが分かった 図 12 PB 商品を購入しようと思う価格水準 11.8 26.2 44.7 9.5 6.6 PB 商品が 3 割以上安ければ PB 商品を購入する PB 商品が 2 割以上安ければ PB 商品を購入する PB 商品が 1 割以上安ければ PB 商品を購入する PB 商品がほぼ同じ価格でも ( ほぼ同じ価格なら ) PB 商品を購入する PB 商品が 1 割 ~3 割以上高くても PB 商品を購入する PB 商品は購入しない 1.2 図 13 PB 商品を購入時 製造者 名を購入の判断材料としているか 38.2 % 判断材料としている 判断材料としていない 61.8 % 図 14 年代別の 製造者 名を購入の判断材料としているか 2 代 25.6 74.4 3 代 4 代 5 代 6 代 7 代 33.4 37.7 39.9 44.5 47.1 66.6 62.3 6.1 55.5 52.9 判断材料としている 判断材料としていない 7
4 プライベートブランド商品に関する意識 今後のPB 商品選択は おいしさ 安全性 健康に良い PB 商品を主に購入している場所を聞いたところ 総合スーパーが55.4% と突出した PB 商品の開発強化や品揃えの拡充を積極的に進める総合スーパーが PB 商品市場拡大のけん引役となっていることを裏付ける結果となった 今後 PB 商品 通常のメーカー商品それぞれに求めることを聞き 現在利用するときの基準 (P5 図 9) の回答割合と比較したところ PB 商品では おいしさ ( 現在の基準 47.3% 今後求めること53.2%) 通常のメーカー商品では 価格の安さ ( 現在の基準 39.1% 今後求めること44.9%) を今後重視する割合が高まる傾向となった また 安全性の高さ 健康に良い はPB 商品 通常のメーカー商品いずれにおいても今後重視する割合が高まった 図 15 PB 商品を主に購入する場所 (1 つのみ回答 ) 2 4 6 % 総合スーパー 食品スーパー 26.6 55.4 総合スーパーが市場をけん引 コンビニ 生協 7.7 6.8 百貨店.3 その他 3.2 今後 PB 商品及び通常のメーカー商品に求めること ( 上位 2 つ選択 ) 図 16 今後 PB 商品 / 通常のメーカー商品に求めること ( 上位 2 つ回答 ) 2 4 6 8 1 % 価格の安さ おいしさ 安全性の高さ 44.9(39.1) 53.2 (47.3) 6.2 (62.4) 39.5 (32.2) 44.5 (39.) 76.3 (82.3) 国産原材料の使用環境への配慮見た目のよさ健康に良い 3.2 (7.2) 3.6 (4.2) 4.1 (6.8) 7.1 (15.) 12.1 (14.3) 17.6 (19.4) 8.5 (5.5) 11.5 (7.6) ( ) は図 9の 現在の利用するときの基準 の回答割合 ( ) は図 2の 現在 利用する時の基準 の回答割合 PB 商品 高級感 2. (1.1) 9.7 (11.) 通常のメーカー商品 その他 1.2 1. この冊子に使われている紙は 日本の森林を育てるために間伐材を積極的に使用しています