1-5. 地域別の住宅地特性 吹田内における地域別の住宅地特性を把握するため 地域整備の方向 ( 昭和 61 年 (1986 年 )) において示されている地域区分及び住居表示の町丁目ごとに 土地 建物及び人口 世帯に関する指標を分析しました 図 1-5-1 吹田の地域区分 表 1-5-1 吹田の地域区分 地域名 面積 (ha) 人口 ( 人 ) 世帯数 ( 世帯 ) JR 以南 495 42,167 18,521 片山 岸部 426 47,957 19,617 豊津 南吹田 536 54,618 25,851 462 66,501 26,979 山田 千里丘 545 68,744 24,360 737 64,678 25,472 万国博記念公園 大阪大学 410 3,264 1,046 人口及び世帯数は 平成 12 年 (2000 年 ) 国勢調査による * 第 3 次総合計画の地域別計画では 民の生活実態や自主的な活動範囲などを配慮し 地域区 分の見直しが行われていますが ここでは 地域整備の方向 で示されている従来の地域区分 により 既に集計を加え整理したデータをもとに分析を行っています * エリアの大部分が非住宅用途の町丁目については 図示していません 31
(1)JR 以南地域 域の南端に位置し JR 東海道本線と安威川 神崎川にはさまれた地域で 水運に恵まれていたことから交通の要衝として発展し 内でも早くから開けていた地域です 旧集落のまちなみや由緒ある社寺等が存在しており 昭和初期に実施された耕地整理による整然とした地区や 住宅 商業 工業が混在する地区のほか 大学のキャンパスもみられます 1 土地 建物 旧街地のため 老朽化した木造建物の建て詰まった地区が面的に広がっています 持家戸建住宅が多く地域体に分布していますが 住宅規模はあまり広くありません 2 人口 世帯 単身世帯率や高齢化率 高齢単身 高齢夫婦世帯率が高くなっています 単身世帯率や高齢化率の高い地区が JR 吹田駅の南側に広がっています 図 1-5-2 建物用途類型 ( 町丁目別 ) 図 1-5-3 木造建物床面積率 ( 地域別 ) 0 20 40 60 0.3 22.3 17.5 23.7 20.5 14.0 34.5 37.0 * 木造建物床面積 / 建物床面積 資料 : 平成 11 年 (1999 年 ) 都計画基礎調査 図 1-5-4 木造建ぺい率 ( 地域別 ) 0 2 4 6 8 10 0.0 2.0 4.2 4.3 4.9 3.7 7.8 8.5 * 木造建物床面積比率 平均建ぺい率 * 建物用途を住居系 商業系 工業系 その他施設系に分類し それぞれの割合が 50% 以上の地区を類型化 ( いずれも 50% 未満の地区は混在型とした ) 資料 : 平成 11 年 (1999 年 ) 都計画基礎調査 資料 : 平成 11 年 (1999 年 ) 都計画基礎調査 32
(2) 片山 岸部地域 名神高速道路とJR 東海道本線との間の中東部を占め 千里丘陵のすそ野にあたる地域で 良質の粘土が得られたことから窯跡をはじめとした歴史的資源が多く存在しています 自然発生的に開発された地区が多く 旧集落や農地と混在した地区もみられ 幹線道路沿いには比較的大きな工場もみられます 1 土地 建物 住居型の建物が多く 幹線道路の沿道以外に広く分布しています 老朽化した木造建物が多く JR 吹田駅の北側に広く分布しています 持家戸建住宅がかなり多く 地域体に分布しています 2 人口 世帯 名神高速道路沿いの街地に 世帯人員の多い地区がみられます 図 1-5-5 木造建ぺい率 ( 町丁目別 ) 図 1-5-6 老朽建物床面積率 ( 地域別 ) 0 10 20 30 40 17.1 9.6 16.1 8.7 10.1 24.2 23.6 27.5 * 昭和 40 年 (1965 年 ) 以前建物床面積 / 建物床面積 資料 : 平成 11 年 (1999 年 ) 都計画基礎調査 図 1-5-7 分譲マンション販売戸数 ( 地域別 ) 0 1,000 2,000 3,000 ( 戸 ) 0 261 962 1,390 9,856 2,384 2,372 2,487 * 木造建物床面積比率 ( 木造建物床面積 / 建物床面積 ) 平均建ぺい率 ( 建物建築面積 / 町丁目面積 ) 資料 : 平成 11 年 (1999 年 ) 都計画基礎調査 * 一部計画含む * 平成 11 年 (1999 年 )1 月 ~16 年 (2004 年 )5 月に販売された分譲マンション戸数 資料 : 関西圏分譲マンション売れ行き速報 33
(3) 豊津 南吹田地域 名神高速道路とJR 東海道本線との間の南西部を占める地域で 地下水が豊富であったことから水にゆかりのある史跡が多く存在しています の開発や万国博覧会の開催とあわせて地下鉄御堂筋線が延伸され 土地区画整理事業により商業 業務機能が集積していますが 周辺部には旧集落の面影を残したまちなみや閑静な住宅地もみられます 1 土地 建物 交通 生活利便性が高いことから 賃貸マンションが多くなっています 単身 小規模世帯が多いため 規模の狭い住宅が多くなっています 区画整理事業地区内の低未利用地を活用した住宅の供給が活発で 分譲マンションの販売 賃貸マンションの募集ともに多くなっています 2 人口 世帯 人口 世帯数とも増加しており 特に世帯数の増加が著しくなっています 単身世帯が多く 世帯人員は内で最も少なくなっています 図 1-5-8 民間賃貸マンション募集戸数 ( 地域別 ) 0 500 1,000 1,500 2,000 ( 戸 ) 104 25 268 239 366 3,640 1,428 1,210 * 平成 16 年 (2004 年 )10 月 13 日に掲載された賃貸マンション入居募集資料 :ISIZE 住宅情報 図 1-5-9 持家共同住宅率 ( 地域別 ) 0 20 40 60 80 100 5.4 12.5 8.4 20.1 16.2 22.5 48.2 78.1 * 持家共同住宅居住世帯数 / 住宅に住む一般世帯数 図 1-5-10 持家戸建住宅率 ( 地域別 ) 図 1-5-11 住宅規模 ( 地域別 ) 0 10 20 30 40 50 0.1 23.0 20.8 19.7 17.4 16.4 32.5 38.8 0 20 40 60 80 100 ( m2 / 世帯 ) 69.4 65.3 67.3 59.8 70.1 78.9 73.6 77.1 * 持家戸建住宅居住世帯数 / 住宅に住む一般世帯数 * 住宅床面積 / 住宅に住む一般世帯数 34
(4) 地域 域の中央部 と名神高速道路の間に位置する地域で 尾根筋や谷筋に古くから集落が形成され 歴史的なまちなみが多く残されています 阪急千里線の開通に伴い開発された郊外住宅地や関西で初めての公団住宅 大学のキャンパスもみられ 近年の土地区画整理事業により住宅地としての土地利用が進んでいます 1 土地 建物 住居型の建物が多く 地域体に分布しています 交通利便性が高く大学も立地するため 民間賃貸マンションが多くなっています 関西大学周辺では学生向けの賃貸マンションが多く 住宅規模は狭くなっています 区画整理事業地区内での住宅供給が活発で 賃貸マンションの募集が多くみられます 2 人口 世帯 マンションの販売 募集が多いため 人口 世帯数とも急激に増加しています 関西大学の周辺に 単身世帯の多い地区がみられます ファミリー世帯や学生が多く 高齢化率や高齢単身 夫婦世帯率は低くなっています 図 1-5-12 人口増減 ( 地域別 ) 図 1-5-13 人口増減 ( 町丁目別 ) -10 0 10 20-1.0-1.2-0.4-7.9 1.5 4.5 12.5 251.0 * 平成 7 年 (1995 年 ) から平成 12 年 (2000 年 ) までの人口増減 / 平成 7 年 (1995 年 ) 人口資料 : 国勢調査 図 1-5-14 高齢化率 ( 地域別 ) 0 5 10 15 20 25 3.7 12.9 13.7 11.3 8.7 8.9 18.5 19.1 *65 歳以上人口 / 人口 * 平成 7 年 (1995 年 ) から平成 12 年 (2000 年 ) までの人口増減 / 平成 7 年 (1995 年 ) 人口資料 : 国勢調査 35
(5) 山田 千里丘地域 域の東部に位置し 万博記念公園とに接する地域で 古くから街道沿いに大きな集落が形成されていたことから 有形 無形の歴史的資源が数多く残されています 旧集落の周辺には民間事業者による戸建住宅地が形成されていますが 公的主体や民間による中高層共同住宅も多くみられます 1 土地 建物 住居型の建物が多く 地域体に分布しています 旧集落地もありますが 地域体での老朽化はそれほど進んでいません 分譲マンションがかなり多く 住宅タイプは 持家共同住宅型 となっています ファミリー向け住宅や旧集落地に大規模住宅が多く 住宅規模は広くなっています 低未利用地や社宅跡地での開発が活発で 分譲マンションの販売が多くなっています 2 人口 世帯 ファミリー世帯が多いため世帯人員が多く 高齢化率や高齢単身 夫婦世帯率は低くなっています 図 1-5-15 高齢化率 ( 町丁目別 ) 図 1-5-16 世帯数増減 ( 地域別 ) -10 0 10 20-2.2 7.1 3.4 4.6 4.7 13.3 15.2 279.0 * 平成 7 年 (1995 年 ) から平成 12 年 (2000 年 ) までの世帯数増減 / 平成 7 年 (1995 年 ) 世帯数 資料 : 国勢調査 図 1-5-17 世帯人員 ( 地域別 ) 0 1 2 3 4 ( 人 / 世帯 ) 2.5 2.3 2.4 2.1 2.5 2.8 2.5 3.1 *65 歳以上人口 / 人口 * 人口 / 世帯数 36
(6) 地域 域の北西部に位置し 昭和 30 年代の高度経済成長期に日本ではじめてのニュータウン建設が行われた地域で 8つからなる住区にはそれぞれ戸建住宅や共同住宅 商業施設や社会教育施設等が計画的に配置されています 公的主体によって供給された住宅が多く 戸建住宅では規模の大きいものが多くみられます 1 土地 建物 高度経済成長期に供給された住居型の建物が多く 老朽化が進んでいます 住宅タイプは 公共賃貸住宅型 ですが 戸建住宅も多く 共同住宅と戸建住宅は地区ごとに区分されています 低未利用地や社宅跡地を活用した分譲マンションの販売が多くなっています 2 人口 世帯 世帯分離が進んでいるため人口が急激に減少しており 世帯数も減少しています 単身世帯率は低いものの 世帯分離で若年層が転出しているため高齢化率が高く 高齢単身 夫婦世帯率も高くなっています 図 1-5-18 世帯人員 ( 町丁目別 ) 図 1-5-19 単身世帯率 ( 地域別 ) 0 20 40 60 32.0 38.8 32.9 46.9 33.5 18.6 23.2 10.1 * 単身世帯数 / 世帯数 図 1-5-20 ファミリー (18 歳未満の子供のいる ) 世帯率 ( 地域別 ) 0 20 40 60 80 25.9 18.6 24.8 19.1 30.8 34.2 24.5 54.1 * 人口 / 世帯数 *18 歳未満の子供のいる世帯数 / 世帯数 37
(7) 万国博記念公園 大阪大学地域 域の北端に位置し 昭和 36 年 (1961 年 ) の大阪大学の移転計画や昭和 45 年 (1970 年 ) に開催された日本万国博覧会の会場のために開発された地域です 現在も土地利用の大部分が万博記念公園と大学で占められています 1 土地 建物 地域の大部分が大学のキャンパスと公園であるため 住居系床面積の割合は極めて低くなっています 住宅の大半は 分譲マンションとなっています 2 人口 世帯 住宅が少ないため 人口 世帯数ともに少なくなっています 図 1-5-21 単身世帯率 ( 町丁目別 ) 図 1-5-22 高齢夫婦世帯率 ( 地域別 ) 0 5 10 15 5.9 8.9 6.4 5.2 3.7 3.9 8.2 2.4 * 高齢夫婦世帯数 ( 夫婦とも 65 歳以上 )/ 世帯数 図 1-5-23 高齢単身世帯率 ( 地域別 ) 0 5 10 15 1.8 6.9 8.4 6.6 4.4 4.7 5.6 12.2 * 単身世帯数 / 世帯数 * 高齢単身世帯数 (65 歳以上 )/ 世帯数 38
図 1-5-24 住宅タイプ類型 ( 町丁目別 ) * 住宅タイプを持家戸建 持家共同 民間賃貸共同 公共賃貸 給与共同に分類し それぞれの割合が 50% 以上の地区を類型化 ( いずれも 50% 未満の地区は混在型とした ) 39