平成 30 年度 品川区学力定着度調査 の結果から明らかになった課題と学力向上に向けた取組 ( 国語 ) 1. 国語の定着状況についての概要 どの学年もほとんどすべての項目において 目標値を上回った 昨年度から取り組んできた 文章を書き表す際の 言葉の正しい使い方の指導 が 言葉についての知識 理解

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(6) 調査結果の取扱いに関する配慮事項調査結果については 調査の目的を達成するため 自らの教育及び教育施策の改善 各児童生徒の全般的な学習状況の改善等につなげることが重要であることに留意し 適切に取り扱うものとする 調査結果の公表に関しては 教育委員会や学校が 保護者や地域住民に対して説明責任を果

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(2) 国語科 国語 A 国語 A においては 平均正答率が平均を上回っている 国語 A の正答数の分布では 平均に比べ 中位層が薄く 上位層 下位層が厚い傾向が見られる 漢字を読む 漢字を書く 設問において 平均正答率が平均を下回っている 国語 B 国語 B においては 平均正答率が平均を上回って

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H

平成 30 年度 品川区学力定着度調査 の結果から 明らかになった課題と学力向上に向けた取組 品川区学力定着度調査 の趣旨 (1) 学習指導要領に示された教科の目標や内容の実現状況を把握し 教育課程や指導方法等に関わる区の課題を明確にすることで その充実 改善を図るとともに 区の教育施策に生かす (

第 2 章 知 徳 体 のバランスのとれた基礎 基本の徹底 基礎 基本 の定着 教育基本法 学校教育法の改正により, 教育の目標 義務教育の目標が定められるとともに, 学力の重要な三つの要素が規定された 本県では, 基礎 基本 定着状況調査や高等学校学力調査を実施することにより, 児童生徒の学力や学

今年度は 創立 125 周年 です 平成 29 年度 12 月号杉並区立杉並第三小学校 杉並区高円寺南 TEL FAX 杉三小の子

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第 3 学年 2 組算数科学習指導案 1 単元名たし算とひき算の筆算 指導者永田佳江 2 単元について (1) 単元観 該当する学習指導要領の内容 A 数と計算 A(2) 加法, 減法 (2) 加法及び減法の計算が確実にできるようにし, それらを適切に用いる能力を伸ばす 本単元で扱う たし算とひき算

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の

平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

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平成 26 年度 高知県学力定着状況調査結果の概要 速報版 平成 27 年 2 月 高知県教育委員会

国語 A では, 領域別, 観点別, 問題形式別に見て, どの区分においても全国平均を上回り, 高い正答率でした しかし, 設問別でみると全国および新潟県平均正答率を下回った設問が, 15 問中 1 問, 新潟県の平均正答率を下回った設問は,15 問中 1 問ありました 設問の概要関屋小新潟県全国

2 生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査 児童生徒に対する調査 学校意欲 学習方法 学習環境 生活の諸側面等に関する調査 学校に対する調査 指導方法に関する取組や人的 物的な教育条件の整備の状況等に関する調査 2

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平成 30 年 1 月平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果と改善の方向 青森市立大野小学校 1 調査実施日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) 2 実施児童数第 6 学年 92 人 3 平均正答率 (%) 調 査 教 科 本 校 本 県 全 国 全国との差 国語 A( 主として知識

解禁日時新聞平成 30 年 8 月 1 日朝刊テレビ ラジオ インターネット平成 30 年 7 月 31 日午後 5 時以降 報道資料 年月日 平成 30 年 7 月 31 日 ( 火 ) 担当課 学校教育課 担当者 義務教育係 垣内 宏志 富倉 勇 TEL 直通 内線 5

平成 21 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 21 年 10 月 2 日 ( 金 ) 教務部 平成 21 年 4 月 21 日 ( 火 )AM8:50~11:50 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (95 名 ) 教科に関す

30年度『品川区学力調査』の結果より明らかになった成果・課題と学力向上に向けた取組

(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

問 題

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる さらに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイ

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県海草地方 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

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小学校における県平均正答率との比較 市と県の平均正答率の差を比べると 国語 A B 算数 A B 理科のすべての教科 領域 区分で 5ポイント以上の差のものはなくなった 国語 A 市 :68.2% 県 :70.1% 差 :-1.9ポイント 国語 B 市 :49.6% 県 :53.6% 算数 A 市

2 調査結果 (1) 教科に関する調査結果 全体の平均正答率では, 小 5, 中 2の全ての教科で 全国的期待値 ( 参考値 ) ( 以下 全国値 という ) との5ポイント以上の有意差は見られなかった 基礎 基本 については,5ポイント以上の有意差は見られなかったものの, 小 5 中 2ともに,

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平成 28 年度埼玉県学力 学習状況調査各学年の結果概要について 1 小学校 4 年生の結果概要 ( 平均正答率 ) 1 教科区分による結果 (%) 調査科目 羽生市 埼玉県 国語 算数 分類 区分別による結果 < 国語 > (%) 分類 区分 羽生市 埼

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5 学習到達度調査の基本的な考え方学習到達度調査では 各教科の設問ごとに 目標値 を定め 児童 生徒の 正答率 がこの 目標値 に対して -5ポイント以上から +5ポイント未満の間であった場合 目標値と同程度としている 目標値 学習指導要領に示された内容について標準的な時間をかけて学んだ場合 設問ご

2 児童観復習プリントから 乗法の交換法則 4 7=7 乗法の結合法則 = 加減混合の式や乗除混合の式の計算はできていると考えられる しかし 分配法則 6 10=6 9+ や 7 8=7 9 はできない児童が数名いて 定着していないことが分かる また 計算の仕方は理解してい

ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会

4 調査結果について (1) 教科に関する調査の結果 ( 公立 ) の平均正答率を % として換算した市内の領域 観点 問題形式別正答率 グラフの途切れは, 問題が出題されなかった項目 < 小学校 > : 概要 : 課題 : 今後の学習ポイント国語 A( 基礎 ) 国語 B( 活用 ) 話すこと聞く

平成 25 年度学力定着状況確認問題の結果について 概要版 山口県教育庁義務教育課 平成 2 6 年 1 月 1 実施概要 (1) 目 的 児童生徒の客観的な学力状況の経年的な把握と分析を通して 課題解決に向けた 指導の工夫改善等の取組の充実を図る全県的な検証改善サイクルを確立し 県内す べての児童

2 各教科の領域別結果および状況 小学校 国語 A 書くこと 伝統的言語文化と国語の特質に関する事項 の2 領域は おおむね満足できると考えられる 話すこと 聞くこと 読むこと の2 領域は 一部課題がある 国語 B 書くこと 読むこと の領域は 一定身についているがさらに伸ばしたい 短答式はおおむ

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

平成 22 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 22 年 4 月 20 日 ( 火 )AM8:50~11:50 平成 22 年 9 月 14 日 ( 火 ) 研究主任山口嘉子 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (105 名 )

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県和歌山市 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

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平成 30 年度全国学力 学習状況調査の結果について ( 速報 ) 1. 調査の概要 実施日平成 30 年 4 月 17 日 ( 火 ) 調査内容 1 教科に関する調査 ( 国語 A 国語 B 算数 数学 A 算数 数学 B 理科 (3 年に 1 回 )) A 問題 : 主として知識に関する問題 B

平成18年度「島根県学力調査」の調査結果

○数学科 2年 連立方程式

目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

全国学力・学習状況調査の指導改善策

(3) 将来の夢や目標を持っていますか 平成 29 年度 平成 28 年度 平成

平成 28 年度山梨県学力把握調査 結果分析資料の見方 調査結果概況 正答数分布グラフ 分布の形状から児童生徒の解答状況が分かります 各学校の集計支援ツールでは, 形状だけでなく, 県のデータとの比較もできます 設問別正答率 無解答率グラフ 設問ごとの, 正答率や無解答率が分かります 正答率の低い設

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p.1~2◇◇Ⅰ調査の概要、Ⅱ公表について、Ⅲ_1教科に対する調査の結果_0821_2改訂

の 問を提示して定着度を確認していく 1 分けて計算するやり方 70 = =216 2 =6 2 筆算で計算する方法 題材の指導計画 ( 全 10 時間扱い ) ⑴ ⑵ ⑶ 何十 何百 1 位数の計算 1 時間 2 位数 1 位数

調査結果及び考察 1 国語 (1) 結果全国正答率との比較 1 国語 A( 知識 ) 話す 聞く 書くこと 読むこと 言語事項 勧興小 佐賀県 全国 国語 B( 活用 ) 1 話す 聞く 書くこと 読む

平成 30 年度全国学力 学習状況調査 北見市の結果等の概要 Ⅰ 調査の概要 1 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析するとともに教育施策の成果と課題を検証し その改善を図り 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等

国際数学・理科教育動向調査(TIMSS2015)のポイント

(2) 教科の問題結果から見られる特徴 基礎的な内容を問う問題については おおむね成果が見られるが 記述式の問 題や基礎的な内容を問う問題の一部に 依然として課題が見られる 主な成果主な課題 ( は問題形式による課題 ) 国語 学年別漢字配当表に示されている漢字を 指定された箇所の正しい筆順を示すこ

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

平成20年度

算数でも 知識 (A) 問題 活用 (B) 問題とも 全領域で全国平均を上回りました A 問題では 14 問中 12 問が全国平均を上回り うち8 問が5ポイント以上上回りました 下回った2 問は 直径と円周の長さの関係理解 と 除法で表す2 量関係の理解 でした B 問題では 10 問中 9 問が

2. 教科別結果の見方各学年の教科別の結果については 教科全体 及び 基礎 と 活用 の結果について示しています また 横須賀市の結果と共に 調査全体の数値を載せています 調査全体について : 同じ問題を受検した全国の児童全体です 学年や教科によって違いますが 母数は 13 万人から 20 万人とな

(4) 学校の規則を守っていますか (5) いじめは, どんな理由があってもいけないことだと思いますか

主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう 学年 小学校 2 年生 教科 ( 授業内容 ) 国語 ( 主語と述語 ) 情報提供者 品川区立台場小学校 学習活動の分類 B. 学習指導要領に例示されてはいないが 学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの 教材タイプ ビジ

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

2 全国 埼玉県 狭山市の平均正答率 ( 教科に関する調査の結果 ) ( 単位 %) (1) 小学校第 6 学年 教科ごとの区分 教科 狭山市 埼玉県 全国 国語 A 国語 B 算数 A 算数 B 学習指導要領の

M28_回答結果集計(生徒質問紙<グラフ>)(全国(地域規模別)-生徒(公立)).xlsx

①H28公表資料p.1~2

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

2 生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査 児童生徒に対する調査 学校意欲 学習方法 学習環境 生活の諸側面等に関する調査 学校に対する調査 指導方法に関する取組や人的 物的な教育条件の整備の状況等に関する調査 2

1 単元名 分数 ( 全 10 時間 ) 教材名 分数をくわしく調べよう ( 東京書籍 4 年下 ) 第 4 学年算数科学習指導案平成 26 年 11 月 26 日 ( 水 ) 5 校時 4 年 1 組 ( 男子 13 名 女子 10 名計 23 名 ) 指導者上田稚子 ( 学習指導要領 ) A 数

平成21年度全国学力・学習状況調査の結果分析(非公表資料)

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

<算数>   平成16年度「児童・生徒の学力向上を図るための調査」からみた課題及び指導法改善のポイント

第 3 学年算数科学習指導案 日時対象学校名授業者会場 平成 27 年 7 月 8 日 ( 水 )5 校時 13:40~14:25 第 3 学年均等割クラス 19 名町田市立町田第六小学校 2 階 3 年 1 組教室 1 単元名 かけ算の筆算 ( 学校図書 みんなと学ぶ小学校算数 3 年上 ) 2

国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

平成 26 年度島根県学力調査の概要及び分析について 浜田市教育委員会 平成 26 年度島根県学力調査について島根県及び浜田市の調査結果及び分析をお知らせします 今回の調査で測れるのは学力の一部であり このことを踏まえて 単に数値のみで序列化された過度の競争につながることがないよう留意をお願いします

< 中学校 3 年生 > [ 国語 ] 主として 知識 に関する題 主として 活用 に関する題 ともに, 全国平均をやや上回る状況でした [ 数学 ] 主として 知識 に関する題 は全国平均をやや上回り, 主として 活用 に関する題 はやや下回る状況でした 数学 A 資料の活用 の領域は, 全国平均


2、協同的探究学習について

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第 4 学年算数科学習指導案 平成 23 年 10 月 17 日 ( 月 ) 授業者川口雄 1 単元名 面積 2 児童の実態中条小学校の4 年生 (36 名 ) では算数において習熟度別学習を行っている 今回授業を行うのは算数が得意な どんどんコース の26 名である 課題に対して意欲的に取り組むこ

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2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

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平成 30 年度 品川区学力定着度調査 の結果から明らかになった課題と学力向上に向けた取組 品川区学力定着度調査 の趣旨 (1) 学習指導要領に示された教科の目標や内容の実現状況を把握し 教育課程や指導方法等に関わる区の課題を明確にすることで その充実 改善を図るとともに 区の教育施策に生かす (2) 各学校は 教育課程や指導方法に関わる自校の課題 解決策を明確にするとともに 調査結果を経年で把握することで 児童 生徒一人一人の学力の向上を図る (3) 区民に対し 区立学校における児童 生徒の学力等の状況について 広く理解を求める 1 調査日平成 30 年 4 月 19 日 ( 木 ) 2 調査対象品川区立学校第 2~9 学年の全児童 生徒 3 調査内容 (1) 教科に関する調査 調査の趣旨に基づき 学習指導要領に定める内容について 基礎 基本および活用の力を測る問題で構成 < 第 2 3 学年 > 国語 算数 < 第 4~6 学年 > 国語 社会 算数 理科 < 第 7~9 学年 > 国語 社会 数学 理科 英語 芳水小学校

平成 30 年度 品川区学力定着度調査 の結果から明らかになった課題と学力向上に向けた取組 ( 国語 ) 1. 国語の定着状況についての概要 どの学年もほとんどすべての項目において 目標値を上回った 昨年度から取り組んできた 文章を書き表す際の 言葉の正しい使い方の指導 が 言葉についての知識 理解 技能 及び 書く能力 の伸びにつながったと考えている 1 全体的にどの領域も目標値 全国平均ともに上回っているが 校内の平均正答率として 活用の中の表現力が低い傾向があり課題が見られる 高得点をとる児童と 全体的な理解が不足している児童の差の大きさも見られる 2 求められている情報を取り出し 適切な言葉で表現したり 目的や必要に応じて文章を的確に書いたりすることに課題が見られる 3 国語辞典の使い方やローマ字のつづりの理解が不十分な児童がいる 1 資料と文章から求められている情報を正しく読み取り 適切な内容を補って文章を書くことが苦手な児童が多い また 自分の意見を書くのではなく 適切な内容を書く ということに難しさがあったと考えられる 2 自分の意見や考えをもつことはできるが その理由を具体的に書き表すことや 指定された文字数の長さで文章の内容を整理して書くことが苦手な児童が多い 3 国語辞典の 見出し語 が五十音順に並んでいることは理解をしているものの 見出し語 が動詞 形容詞は終止形 ( 言い切りの形 ) で 形容動詞は語幹で示されていること等の特別なきまりが定着していない ローマ字の特別なきまり ( 拗音 長音 促音 人名や地名は大文字で始める等 ) がきちんと整理して理解できていない 1 言葉の意味や役割を意識し 文法や文章構成を考えながら文章を読んだり書いたりすることができるように日常的に指導を継続していく 2 どの学習においても 目的を明確にしながら適切な言葉を使って文章を書く活動を取り入れたり 自分の考えを書いたりする際 なぜそのように考えたかを明確にさせ 理由を具体的 3 に書かせるよう指導する 英語でアルファベットの大文字 小文字の学習を行っている 英語とローマ字の違いに触れながら 学校生活のいろいろな場面 ( 例えば コンピューターのローマ字入力等 ) で使い慣れていくようにする

平成 30 年度 品川区学力定着度調査 の結果から明らかになった課題と学力向上に向けた取組 ( 社会 ) 1. 社会の定着状況についての概要 ほとんどすべての項目で目標値を上回っている 基礎 活用 ともに全学年で目標値に達している 授業で学習内容を新聞にまとめる活動やグループで考えを深める活動に取り組んだ 学習のまとめごとに自分の言葉で表現することや自分の考えをもつことに取り組んできたことが 基礎学力の定着や思考力の伸びにつながったと考えられる 1 提示された複数の資料から必要な情報を選びとることに課題がある それらを比較したり 様々な情報から総合的に判断し答えを導き出したりすることができていない 2 基本的な知識の定着はしているが 関連した知識や発展的な知識の理解に課題がある 3 地図を読み取る活動に課題がある 1 複数の資料が提示されている場合 どの資料を使うことが適切なのか判断できない 一つの資料から一つのことを読み取ることはできても 複数の資料から総合的に答えを導き出すことを苦手だと する児童が多い 2 各単元の大まかな理解はできているが 既習事項それぞれを関連づけて理解することができいない 3 地図記号の理解が不十分である また 知識と問題の情報を統合して活用する力に課題がある て 1 主題図やグラフの読み取りのやり方を確実にできるように指導する 教科書や資料集の主題図やグラフの読み取りを授業中に必ず確認するようにする まとめた表から分かったことを表現する学習 ( 考察 ) を充実して指導する 2 社会の中で起きたこと等 社会的な事象にどのような背景があるのかを一人一人に考えさせる そのことにより 社会的事象には必ず原因 背景があることに気が付かせ 自分の言葉でまとめることで思考力を高めると共に 知識の定着を図る 3 地図帳を活用し 資料からどんなことがわかるのか どう読み取ればよいのか手順を示し 自力で解決できるように指導する

平成 30 年度 品川区学力定着度調査 の結果から明らかになった課題と学力向上に向けた取組 ( 算数 ) 1. 算数の定着状況についての概要ほとんどすべての項目で目標値を上回っている 学校全体で 毎時間学習のねらいを明確にし 自力解決の後 友達同士で自分のやり方を伝え合ったり 友達の考えを自分の言葉で説明したりする時間を取り入れている それにより 友達に説明する活動をおこなうことで学習内容が整理され 計算の仕方などの理解が進み 今回の結果につながったと考えられる 1 文章問題を解くための加法 減法の立式は概ねできているものの 問題の場面を見て情報を読み取り 立式して答えを求めることに課題が見られる 2 加法の式の中で 最初に計算をする という意味のかっこ ( ) の使い方が理解できておらず 正しく立式ができないという課題が見られる 3 問題の場面を理解し 乗法や除法の式の意味を解釈して理由を説明したり 与えられた情報を読み取り 数量関係を理解しながら求めた理由を言葉で説明したりすることが苦手である 1 文章問題について あわせて や ちがいはいくつでしょうか などの言葉をもとに問題場面を把握し 式を立てることはできており 2 年生になってからも授業の中でそれを活用して課題に取り組む児童が多かった しかし ひとつの場面に複数の情報が存在する場合に 課題解決のために必要な情報を選ぶという場面になると どれが必要なものかの判断がうまくできなかったと考えられる 2 学年全体の傾向として 計算の仕方を説明する活動が苦手である 今回の加法の問題についても 結合法則の計算手順を説明する活動であったため 計算の技能が身に付いているだけでなく 計算の意味や計算手順を順序立てて説明する力が必要である 3 立式することや答えを導き出すことは概ねできているが その理由を言葉で説明することに対し 苦手意識が高い児童が多いため 記述の問題の無回答が 30% 以上だったことが考えられる 1 授業中文章問題を解くときに 問題を解くために必要な部分にアンダーラインを引かせるなど 文章から必要な情報を取り出す活動に慣れさせる 2 図や式 言葉を使って 計算の仕方を説明する活動を増やす 説明の仕方の型を示すなどの手立てをとり 計算の技能だけでなく 計算の意味や計算手順を順序立てて説明する力を高めていく 友達同士で発表し合ったりする活動も増やし 経験を積む 3 計算の技能や速さだけでなく 計算の意味や計算方法を順序立てて説明する力を高めていくために お互いに解き方を説明させるなど 根拠をもって答え導きことができるよう指導する

平成 30 年度 品川区学力定着度調査 の結果から明らかになった課題と学力向上に向けた取組 ( 理科 ) 1. 理科の定着状況についての概要ほとんどすべての項目で目標値を上回っている 特に 観察 実験を行う際や結果 まとめ 学習感想を書く際など 実験方法や手順を全てノートに記したこと 学習用語を意識して使うこと が 自然事象についての知識 理解 の定着につながったと考えている 1 表から ゴムを長く伸ばすほど物を動かす働きが大きいことを読み取ることができていない 2 金属のあたたまり方を確かめる実験を構想し 指摘することができていない 3 ふりこのきまりから 速さを変える方法を推察することができていない 4 食塩は温度によって溶ける量があまり変わらないことを理解することができていない 1 番号を選択したり学習用語を答えたりする問題と異なり 記述式の問題であったことで正答率が落ちたと考えられる 2 解答形式が記述式であったことで 正確に答えられなかったことが考えられる また 知識として金属のあたたまり方を知っていても それを確かめるためにはどうすればよいか という視点で知識を習得できていない 3 ふりこが一往復する時間とふれはばの関係は理解しているものの 条件や道具が変化したため ふりこのきまりと関連付けて考えることができなかったと考えられる 4 食塩が水に溶けることは理解できていても 食塩と水の温度や量との関係性を理解できていない また グラフから数値正しく読み取り その結果になる理由を言葉で説明することができない児童が多い 記述式であったため 正確に答えることができなかったことも考えられる 1 観察や実験を正確に実施するためには 道具を安全に正しく使えるようにする必要がある 2 学期から 留意点や道具の使い方の手順などを教師が手本を示したり 動画で確認したりすると共に そうすることの理由を考える時間を設けるよう指導する 2 物の体積と重さの実験結果を整理させ 塩や砂糖などの身の回りにある物に体積を同じにしたときの重さの違いを考えられるよう 上記と同様 学期から実験結果をまとめた表から分かったことを表現する学習 ( 考察 ) を充実して指導する 書けない児童には 問題の答えが何になるかを問い 問題に正対した表現で書けるようにする 3 実験の結果を表やグラフにまとめたり そこから分かったことを考察したりする時間を確保する また 実験のしくみや結果から考察できることなどをしっかりまとめ 定着させるよう指導する 4 授業において思考の流れを大切にし 観察 実験の方法がなぜその手順になるのか 理由を実験や観察から分かったことを説明したり 発展させて考えたりする機会を設ける