- 医薬品の適正使用に欠かせない情報です 必ずお読み下さい - 効能 効果 用法 用量 使用上の注意 等改訂のお知らせ 抗悪性腫瘍剤 ( ブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤 ) ( 一般名 : イブルチニブ ) 2016 年 12 月 この度 抗悪性腫瘍剤 イムブルビカ カプセル 140 mg ( 以下標記製品 ) につきまして 再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫 の効能追加承認を取得したことに伴い 効能 効果 用法 用量 使用上の注意 等を一部改訂致しましたので お知らせ申し上げます 標記製品は ブルトン型チロシンキナーゼの阻害作用を有する抗悪性腫瘍剤です 本邦では 2016 年 3 月 28 日に 再発又は難治性の慢性リンパ性白血病 (CLL)[ 小リンパ球性リンパ腫 (SLL) を含む ] の効能 効果で承認を取得し 同年 3 月 31 日に 再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫 の適応追加申請を行いました また 本剤の 再発又は難治性の CLL(SLL 含む ) 再発又は難治性の MCL に関する効能 効果については米国 欧州を含む 76 の国または地域で承認されています (20 16 年 7 月 31 日現在 ) 今後のご使用に際しましては 下記の改訂部分にご留意の上 改訂添付文書をご参照下さいますようお願い申し上げます 自主改訂部 : 追記箇所 効能 効果 効能 効果 1) 再発又は難治性の慢性リンパ性白血病 ( 小再発又は難治性の慢性リンパ性白血病 ( 小リンリンパ球性リンパ腫を含む ) 2) 再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫パ球性リンパ腫を含む ) 用法 用量 1) 再発又は難治性の慢性リンパ性白血病 ( 小リンパ球性リンパ腫を含む ) 通常 成人にはイブルチニブとして 420mg を 1 日 1 回経口投与する なお 患者の状態により適宜減量する 2) 再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫通常 成人にはイブルチニブとして 560 mg を 1 日 1 回経口投与する なお 患者の状態により適宜減量する 用法 用量 通常 成人にはイブルチニブとして 420mg を 1 日 1 回経口投与する なお 患者の状態により適宜減量する Janssen Pharmaceutical K.K. 2016
用法 用量に関連する使用上の注意 1) 用量調節の目安回復後の再開時投与量発現慢性リンパ性マントル細胞回数白血病リンパ腫 1 回 1 日 1 回 420mg 1 日 1 回 560mg 2 回 1 日 1 回 280mg 1 日 1 回 420mg 3 回 1 日 1 回 140mg 1 日 1 回 280mg 4 回投与中止 2)~3) 4) ボリコナゾール又はエリスロマイシンと併用する場合には 本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるため イブルチニブとして140 mg を1 日 1 回経口投与すること ( 相互作用 薬物動態 の項参照 ) 使用上の注意 3. 相互作用 2) 併用注意 ( 併用に注意すること ) 薬剤名等臨床症状 措置方法機序 危険因子 CYP3A 阻害作用を有する薬剤 インジナビルネルフィナビル 本剤の血中濃度が上昇し 副作用が増強されるおそれがあるので CYP 3A 阻害作用のない薬剤への代替を考慮すること やむを得ず併用する際には 本剤の減量を考慮するとともに 患者の状態を慎重に観察し 副作用の発現に十分注意すること ( 用法 用量に関連する使用上の注意 薬物動態 の項参照 ) これらの薬剤の CYP3A 阻害作用により 本剤の代謝が阻害される 用法 用量に関連する使用上の注意 1) 用量調節の目安発現回数回復後の再開時投与量 1 回 1 日 1 回 420mg 2 回 1 日 1 回 280mg 3 回 1 日 1 回 140mg 4 回投与中止 2)~3) 使用上の注意 3. 相互作用 2) 併用注意 ( 併用に注意すること ) 薬剤名等臨床症状 措置方法機序 危険因子 CYP3A 阻害作用を有する薬剤 インジナビルネルフィナビル 本剤の血中濃度が上昇し 副作用が増強されるおそれがあるので CYP 3A 阻害作用のない薬剤への代替を考慮すること やむを得ず併用する際には 本剤の減量を考慮するとともに 患者の状態を慎重に観察し 副作用の発現に十分注意すること ( 薬物動態 の項参照 ) これらの薬剤の CYP3A 阻害作用により 本剤の代謝が阻害される 4. 副作用再発又は難治性の成熟 B 細胞性腫瘍患者を対象とした国内第 Ⅰ 相試験において 本剤が投与された 15 例全例 (100%) に副作用が認められた 主な副作用は 好中球減少症 8 例 (53.3%) 貧血 7 例 (46.7%) 発疹 6 例 (40.0%) 血中ビリルビン増加 6 例 (40.0%) 白血球減少症 5 例 (33.3%) 下痢 5 例 (33.3%) 口内炎 5 例 (33.3%) 等であった ( 承認時 ) 再発又は難治性の慢性リンパ性白血病及び小リンパ球性リンパ腫患者を対象とした海外第 Ⅲ 相試験において 本剤が投与された 195 例中 177 例 (90.8%) に副作用が認められた 主な副作用は 下痢 70 例 (35.9%) 悪心 35 例 (17.9%) 好中球減少症 31 例 (15.9%) 関節痛 28 例 (14.4%) 発疹 24 例 (12.3%) 等であった ( 承認時 ) 再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫患者を 2 4. 副作用再発又は難治性の成熟 B 細胞性腫瘍患者を対象とした国内第 Ⅰ 相試験において 本剤が投与された 15 例全例 (100%) に副作用が認められた 主な副作用は 好中球減少症 8 例 (53.3%) 貧血 7 例 (46.7%) 発疹 6 例 (40.0%) 血中ビリルビン増加 6 例 (40.0%) 白血球減少症 5 例 (33.3%) 下痢 5 例 (33.3%) 口内炎 5 例 (33.3%) 等であった ( 承認時 ) 再発又は難治性の慢性リンパ性白血病及び小リンパ球性リンパ腫患者を対象とした海外第 Ⅲ 相試験において 本剤が投与された 195 例中 177 例 (90.8%) に副作用が認められた 主な副作用は 下痢 70 例 (35.9%) 悪心 35 例 (17.9%) 好中球減少症 31 例 (15.9%) 関節痛 28 例 (14.4%) 発疹 24 例 (12.3%) 等であった ( 承認時 ) 副作用の頻度については 再発又は難治性の慢
対象とした国内第 Ⅱ 相試験において 本剤が投与された 16 例中 15 例 (93.8%) に副作用が認められた 主な副作用は 下痢 5 例 (31.3%) 口内炎 4 例 (25.0%) 貧血 4 例 (25.0%) 血小板減少症 3 例 (18.8%) 食欲減退 3 例 (18.8%) 発疹 3 例 (18.8%) 疲労 3 例 (18.8%) 等であった ( 承認時 ) 再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫患者を対象とした海外第 Ⅲ 相試験において 本剤が投与された 139 例中 115 例 (82.7%) に副作用が認められた 主な副作用は 下痢 27 例 (19.4%) 疲労 22 例 (15.8%) 血小板減少症 20 例 (14.4%) 好中球減少症 18 例 (12.9%) 貧血 15 例 (10.8%) 発疹 14 例 (10.1%) 筋痙縮 14 例 (10.1%) 等であった ( 承認時 ) 副作用の頻度については 再発又は難治性の慢性リンパ性白血病及び小リンパ球性リンパ腫患者を対象とした海外第 Ⅲ 相試験並びに再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫患者を対象とした海外第 Ⅲ 相試験の本剤群の集計に基づき記載した また 当該試験で認められていない副作用については頻度不明とした 1) 重大な副作用 (1) 出血 : 脳出血 ( 頻度不明 ) 消化管出血 (0.3%) 等の重篤な出血があらわれることがあり 死亡に至った例が報告されている 患者の状態を十分に観察し 異常が認められた場合には 本剤の休薬 減量 投与中止等の適切な処置を行うこと ( 用法 用量に関連する使用上の注意 の項参照 ) (2) (3) 感染症 : 肺炎 (9.0%) 敗血症(2.4%) 等の重篤な感染症があらわれることがある また B 型肝炎ウイルス 結核 帯状疱疹等の再活性化があらわれることがあるので 患者の状態を十分に観察し 異常が認められた場合には 本剤の休薬 減量 投与中止等の適切な処置を行うこと ( 用法 用量に関連する使用上の注意 の項参照 ) (4) (5) 骨髄抑制 : 貧血 (10.5%) 好中球減少症 (14.7%) 血小板減少症(11.4%) 等の重篤な骨髄抑制があらわれることがあるので 本剤投与に際しては定期的に血液検査を行う等 患者の状態を十分に観察し 異常が認められた場合には 本剤の休薬 減量 投与中止等の適切な処置を行うこと ( 用法 用量に関連する使用上の注意 の項参照 ) (6) 不整脈 : 心房細動 (2.7%) 心房粗動 3 性リンパ性白血病及び小リンパ球性リンパ腫患者を対象とした海外第 Ⅲ 相試験の本剤群の集計に基づき記載した また 当該試験で認められていない副作用については頻度不明とした 1) 重大な副作用 (1) 出血 : 脳出血 消化管出血 ( 頻度不明 ) 等の重篤な出血があらわれることがあり 死亡に至った例が報告されている 患者の状態を十分に観察し 異常が認められた場合には 本剤の休薬 減量 投与中止等の適切な処置を行うこと ( 用法 用量に関連する使用上の注意 の項参照 ) (2) (3) 感染症 : 肺炎 (11.8%) 敗血症 (2.1%) 等の重篤な感染症があらわれることがある また B 型肝炎ウイルス 結核 帯状疱疹等の再活性化があらわれることがあるので 患者の状態を十分に観察し 異常が認められた場合には 本剤の休薬 減量 投与中止等の適切な処置を行うこと ( 用法 用量に関連する使用上の注意 の項参照 ) (4) (5) 骨髄抑制 : 貧血 (10.3%) 好中球減少症 (15.9%) 血小板減少症 (9.2%) 等の重篤な骨髄抑制があらわれることがあるので 本剤投与に際しては定期的に血液検査を行う等 患者の状態を十分に観察し 異常が認められた場合には 本剤の休薬 減量 投与中止等の適切な処置を行うこと ( 用法 用量に関連する使用上の注意 の項参照 ) (6) 不整脈 : 心房細動 (2.6%) 心房粗動 (1.0%) 等の重篤な不整脈があらわれる
(0.6%) 等の重篤な不整脈があらわれることがあるので 本剤投与に際しては定期的に心機能検査 ( 十二誘導心電図検査等 ) を行う等 患者の状態を十分に観察し 異常が認められた場合には 本剤の休薬 減量 投与中止等の適切な処置を行うこと ( 用法 用量に関連する使用上の注意 の項参照 ) (7) 腫瘍崩壊症候群 (0.3%) (8)~(11) 2) その他の副作用 10% 以上 10% 未満 5% 未満頻度不明 5% 以上 皮膚および皮下組織障害 発疹 挫傷 点状出血 そう痒症 血管浮腫紅斑 蕁麻疹 爪破損 ことがあるので 本剤投与に際しては定期的に心機能検査 ( 十二誘導心電図検査等 ) を行う等 患者の状態を十分に観察し 異常が認められた場合には 本剤の休薬 減量 投与中止等の適切な処置を行うこと ( 用法 用量に関連する使用上の注意 の項参照 ) (7) 腫瘍崩壊症候群 ( 頻度不明 ) (8)~(11) 2) その他の副作用 皮膚および皮下組織障害 10% 以上 発疹 挫傷 点状出血 10% 未満 5% 以上 5% 未満頻度不明 血管浮腫 蕁麻疹 紅斑 そう痒症 8. 過量投与徴候 症状 : 海外臨床試験において 1680mg を投与後に Grade4 注 ) の肝酵素上昇 (AST(GOT) 及び ALT(GPT)) が報告されている また 本剤の推奨用量を超える用量を投与した際に 敗血症 ヘモグロビン減少 白血球数減少 疲労 下痢 悪心 便秘 消化不良 胃食道逆流性疾患 喀血 挫傷等が認められている 8. 過量投与徴候 症状 : 海外臨床試験において 1680mg を投与後に Grade4 注 ) の肝酵素上昇 (AST(GOT) 及び ALT(GPT)) が報告されている また 1 回 420mg を超える用量を投与した際に 敗血症 ヘモグロビン減少 白血球数減少 疲労 下痢 悪心 便秘 消化不良 胃食道逆流性疾患 喀血 挫傷等が認められている 4
改訂理由 効能 効果 用法 用量 の項 再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫の適応症を取得したことから 効能 効果 及び 用法 用量 の項に追記しました 用法 用量に関連する使用上の注意 の項再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫の適応症を取得したことに伴い 用法 用量に関連する使用上の注意 1) の項において 再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫患者における副作用発現時の用量調節基準を追記しました また シミュレーションの結果より 本剤とボリコナゾール又はエリスロマイシンを併用する際には本剤は 140mg1 日 1 回への減量が推奨されることから ボリコナゾール又はエリスロマイシン併用時には 140mg までの減量が必要であることを明確にするため 用法 用量に関連する使用上の注意 4) として追記しました 副作用 の項再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫患者を対象とした臨床試験における副作用発現状況を追記しました なお 重大な副作用 及び その他の副作用 の項における発現頻度については 再発又は難治性の慢性リンパ性白血病及び小リンパ球性リンパ腫患者を対象とした海外第 Ⅲ 相試験並びに再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫患者を対象とした海外第 Ⅲ 相試験の本剤群の集計に基づき記載しました また 爪破損 について 臨床試験及び製造販売後における副作用発現状況を踏まえ その他の副作用 として追記しました 過量投与 の項過量投与時に認められた主な事象は 海外における製造販売後の使用経験において 各適応症の推奨用量を超えて投与されたときに認められた事象を挙げています 今までは 国内で承認されている 再発又は難治性の慢性リンパ性白血病 ( 小リンパ球性リンパ腫を含む ) の用法 用量である 1 回 420mg を踏まえ 1 回 420mg を超える と記載していましたが 今回 承認された 再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫 の用法 用量を踏まえ 本剤の推奨用量を超える と記載整備しました 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 の項も改訂していますので 添付文書をご参照ください 今回の 使用上の注意 の改訂内容につきましては 医薬品安全対策情報(Drug Safety Update)No. 256(2017 年 1 月発行 ) に掲載される予定です 最新添付文書情報は医薬品医療機器総合機構情報提供ホームページ (http://www.pmda.go.jp/) に掲載されていますので あわせてご利用ください 5