平成18年度

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図 Ⅳ-1 コマドリ調査ルート 100m 100m 100m コマドリ調査ルート 図 Ⅳ-2 スズタケ調査メッシュ設定イメージ 17

1 巡目調査 ( 平成 3~7 年度 ) 2 巡目調査 ( 平成 8~12 年度 ) ゲンジボタルの確認された調査地区 (1 巡目調査 2 巡目調査 ) 6-61

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技術発表 (2) FS センターに飛来する野鳥の種類 - 果樹園での自然共生型の鳥害対策を目指して - 農学部高橋是成

長野県環境保全研究所研究報告 4:87-91(2008) 資料 長野県環境保全研究所飯綱庁舎敷地の鳥類相 1 堀田昌伸 1996 年から 2007 年にかけて, 長野県環境保全研究所飯綱庁舎の敷地で 163 日, 鳥類相を調査し,26 科 74 種の鳥類を確認した. 繁殖のために夏鳥が渡来する 4

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Q3 現在の川幅で 源泉に影響を与えないように河床を掘削し さらに堤防を幅の小さいパラペット ( 胸壁 ) で嵩上げするなどの河道改修を行えないのですか? A3 河床掘削やパラペット ( 胸壁 ) による堤防嵩上げは技術的 制度的に困難です [ 河床掘削について ] 県では 温泉旅館の廃業補償を行っ

ヌギ, イヌシデなどの落葉広葉樹に, スギなどの針葉樹が混じっている. 林床は一部が公園化されているため, アズマネザサなどに覆われた地域はおよそ半分ほどである. 成顕寺の森は, 流山市駒木にある社寺林であり, 面積は約 1haである. シラカシを中心とする常緑広葉樹とサクラ, ケヤキなどの落葉広葉

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第5章 調査方法

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SG A-16013

万博公園探鳥会2012年度の記録

2002年度

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(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図


水質

2. 大和川について が 難波津 現在の大阪 から船で大和川をさか 奈良県には奈良盆地のほぼ全域を流域とし 大阪 のぼり 初瀬川から三輪山麓の海石榴市 つばい 平野を西に横切って大阪湾に注ぐ全長68kmの一級 ち に上陸 飛鳥の宮に至ってから1400年となる 河川である大和川が流れている 記念すべき

中井町緑の基本計画(概要版)

表 1 竜西地区で観察された鳥類種 番号 RDB 観察種名 個体数観察回数 番号 RDB 観察種名個体数観察回数 1 アオゲラ シメ アオサギ ジュウイチ アカゲラ スズメ アカハラ

アマミノクロウサギ保護増殖事業計画 平成 27 年 4 月 21 日 文部科学省 農林水産省 環境省

コスジマグソコガネ捕獲個体 (6/16) 17 個体 ライトトラップ BOX15 糞トラップ 2 任意 - 獣糞内 -0 移動例 (6/16) オオコオイムシ捕獲個体 (6/21) 105 個体 ( 成虫 : 子持ち 16 子無し 38 幼虫 51) コスジマグソコガネ捕獲個体 (6/22-23)

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淀川水系流域委員会第 71 回委員会 (H20.1 審議参考資料 1-2 河川管理者提供資料

7-3 上田城南地域 (1) 将来像 ( 将来像 ) 水と緑と多様な都市機能が調和し快適な暮らしの環境が整ったまち ( 基本目標 ) 千曲川をはじめ産川や浦野川 小牧山や上田原古戦場 半過岩鼻など奇景や原風景の残る豊かな自然や農地を大切に保全するとともに 秩序ある都市空間づくりを進めます 良好な住環

目 次 桂川本川 桂川 ( 上 ) 雑水川 七谷川 犬飼川 法貴谷川 千々川 東所川 園部川 天神川 陣田川

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: 調査地域 予測地域 図 現地調査による重要な動植物種と環境類型区分図との重ね合わせ結果 重要な種の保護の観点から 確認地点は表示しない 5-45

参考資料 ( 美祢都市計画区域 ) 目次 1. 区域区分の二次検討 25 23

4. 堆砂

BWG NO.: 遠江の鳥バードウォッチングガイド静岡県西部の身近な探鳥地 の探鳥地番号です 御前崎海岸探鳥会 ( 御前崎市 ) 9/11( 日 ) 難易度 BWG No.40 御前崎海岸大海原を望みながらの探鳥会です 沢山のシギ チドリが見られるでしょう クロサギ オオミズナギドリに出会えるといい

本編_淀川水系淀川右岸ブロック河川整備計画(変更)第2章.doc

(7) 鳥類 調査は 6 月 9~10 月 1 月に実施した 調査は 対象地区の面積 地形を考慮して決定した定量 的観察 ( ルートセンサスまたは定点観察 ) と 調査範囲を任意に踏査して出現種を記録する任意観察の2 手法によって出現種の把握に努めた また 調査実施時には 主に植生の違いを考慮した環

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3-3 現地調査 ( カレイ類稚魚生息状況調査 ) 既存文献とヒアリング調査の結果 漁獲の対象となる成魚期の生息環境 移動 回遊形態 食性などの生活史に関する知見については多くの情報を得ることができた しかしながら 東京湾では卵期 浮遊期 極沿岸生活期ならびに沿岸生活期の知見が不足しており これらの

ンゴ類及びその他底生生物 ) の生息状況を観察した ジグザグに設置したトランセクト ( 交差することのないよう, かつ, 隣り合う調査線の視野末端が重複するように配置された調査線 ) に沿って ROV を航走させ トランセクト上に宝石サンゴがあった場合は 位置 種 サイズ等を記録した 同時に海底の操

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Microsoft PowerPoint - ⑪(福井(国))砂礫河原再生事業の現状と対応

1 ほ乳類 浅間山の動物 南アルプスの ニホンジカ (1) ニホンカモシカ ウシ科 ( 離山 ) 人を見ても逃げなくなっている ( 南アルプス北沢峠 ) 日本固有のカモシカで 本州 四国 九州の山地にのみ分布しています 主に標高 1000m 以上の山林に暮らし

長崎県の鳥類 40 長崎県産鳥類の年間生息状況 種名 チゴモズ モズ アカモズ タカサゴモズ オオモズ オオカラモズ 亜種名 1 月 上旬 72 中旬 39 下旬 月 上旬 31 1 中旬 下旬 23 3 月 上旬 21 中旬 29 下旬 36 4 月 上旬 9 中旬 1

第 2 章横断面の構成 2-1 総則 道路の横断面の基本的な考え方 必要とされる交通機能や空間機能に応じて, 構成要素の組合せ と 総幅員 総幅員 双方の観点から検討 必要とされる道路の機能の設定 通行機能 交通機能アクセス機能 滞留機能 環境空間 防災空間 空間機能 収容空間 市街地形成 横断面構

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目次 Ⅰ 運用基準の策定にあたって P1 1 策定の目的 P1 2 運用基準の位置づけ P1 Ⅱ Ⅲ 土地利用のあり方 P1 地区計画の活用 P2 1 地区計画とは P2 2 地区計画の活用類型 P2 (a) 地域資源型 P3 (b) マスタープラン適合型 P3 (c) 街区環境整序型 P3 (d)

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新川水系新川 中の川 琴似発寒川 琴似川洪水浸水想定区域図 ( 計画規模 ) (1) この図は 新川水系新川 中の川 琴似発寒川 琴似川の水位周知区間について 水防法に基づき 計画降雨により浸水が想定される区域 浸水した場合に想定される水深を表示した図面です (2) この洪水浸水想定区域図は 平成

最初にオスが羽化して、続いてメスが羽化する

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Ⅳ 騒音・振動の状況

目次 1. 市街化調整区域の土地利用方針について... 1 (1) 策定の目的... 1 (2) 方針の位置付け 市街化調整区域の課題 土地利用の方針... 3 (1) 土地利用の基本的な方針... 3 (2) 地区ごとの土地利用方針 開発計画等の調整

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慶佐次川モニタリング計画 ( 案 ) 平成 29 年 2 月 ( 平成 30 年 2 月 ) 慶佐次川自然環再生協議会 2-59

(1) 久慈川水系の水質概況 久慈川は 茨城県 福島県 栃木県の県境に位置する八溝山地 ( 標高 1,022m) に源を発する全長 124km 流域面積 1,490km 2 を有する一級河川である 里川 山田川 浅川など多くの支川が合流し 日立市と東海村の境を経て太平洋に注いでいる 久慈川流域は 上

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問 2. 現在 該当区域内に居住していますか 1. 居住している % 2. 居住していない % 無回答 % % 単位 : 人 1.9% 32.7% 65.4% 1. 居住している 2. 居住していない無回答 回答者のうち 居住者が約 65

2 緑地の配置計画

第1章 高病原性鳥インフルエンザ発生の概要

研 究 成 果 シルトを多く含んだ藻類を 水生昆虫は食べるのでしょうか シルトが堆積していても 平気で食べる種もいれば あまり食べない種もいるようです 背景と目的 河川では 土壌侵食や地滑り 河岸崩壊によって濁水が いない付着藻類を食べる反面 シルトが多く堆積した付着 藻類はあまり食べない可能性が示

水質

目次 第 1 章高須川流域と河川の概要 流域の概要 過去の水害 治水事業の経緯... 5 第 2 章高須川の現状と課題 治水の現状と課題 河川の利用及び河川環境の現状と課題 河川水の利用.

2. 急流河川の現状と課題 2.1 急流河川の特徴 急流河川では 洪水時の流れが速く 転石や土砂を多く含んだ洪水流の強大なエネルギー により 平均年最大流量程度の中小洪水でも 河岸侵食や護岸の被災が生じる また 澪筋 の変化が激しく流路が固定していないため どの地点においても被災を受ける恐れがある

( 対象区域 ) 第 5 地区計画の対象区域は 工業団地 ( 国母工業団地 南部工業団地 機械金属工業団地 ファッション工業団地 ( アリア ディ フィレンツェ ) をいう 以下同じ ) の区域内及び隣接地又は近接地 ( おおむね工業団地から500メートル以内 ) とする ( 区域の設定 ) 第 6

田辺市役所環境白書 < 平成 9 年度版 > より抜粋 背戸川水質検査結果まとめ 背戸川排水路水質浄化対策事業水質検査結果を平成 3 年 10 月より平成 8 年 7 月まで の水質検査結果をまとめた (1) 背戸川排水路の水質結果 BOD 除去率 61% BOD の除去率を単純に平均してみると 浄

目 次 本 編. 地 価 公 示 価 格 一 覧 表 ページ. 地 価 公 示 価 格 選 定 替 廃 止 等 一 覧 7ページ 3. 地 価 公 示 地 価 調 査 共 通 地 点 の 価 格 一 覧 表 8ページ 資 料 編 4. 宇 都 宮 市 ( 用 途 地 域 別 ) 均 価 格 変 動

柳町 邦光 図 1. 調査地および拡大図 繁殖期を過ぎた夏季および積雪で餌の少なくなる冬季には, これらが減少する傾向にある ( 例えば柳町, 2011). これらの諸点を踏まえ, 本研究では秋季と春季に行った. 秋季は夏鳥が南の地域への渡去を始める 9 月から, 冬鳥が渡来して里山に定着する12

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1 章夏季のイベントにおける暑熱環境 (3) 夏季のイベントにおける暑熱環境 (3) 夏季のイベントにおける暑熱環境 イベント会場の中や周辺では 熱中症が発生するリスクが高い状況が存在します 本項目では どのような状況 で熱中症が発生しやすくなるか 実際に屋内外の複数施設で測定したデータに基づいて考


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市街化調整区域の土地利用方針の施策体系 神奈川県 平塚市 神奈川県総合計画 神奈川県国土利用計画 平塚市総合計画 かながわ都市マスタープラン 同地域別計画 平塚市都市マスタープラン ( 都市計画に関する基本方針 ) 平塚都市計画都市計画区域の 整備 開発及び保全の方針 神奈川県土地利用方針 神奈川県

総合計画及び国土利用計画アンケート調査結果 平成 20 年度 地域別構想 土地利用の方向性について 上位3つ ①無秩序な開発を抑制し 農地等は極力保全する ②主要な沿道等への店舗の立地を進め 利便性を高める ③身近な公園 生活道路 下水道などの生活環境基盤を整備する 住みよい 25.6% 22.9%

北杜市 ( 長坂 IC 付近 ) 低い盛土構造 ( 植栽 ) 高さ 5~7m 程度の盛土 ( 土を盛って造る道路 ) です この写真は高速道路沿いの一般道からを見上げています 盛土の斜面に草木を植えて覆っています 中央自動車道の例 盛土 一般道 一般道 植栽 盛土 1

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とから, オオサンショウウオの保全対策を行う必要がある. そこで, 事業の一環として, オオサンショウウオ保護池 ( 以下 保護池 という.) を設置し, 河川内工事に伴うオオサンショウウオの一時保護を行うとともに, 学識者の指導 助言を得ながら, 保護したオオサンショウウオについて生態調査を行い,

農業用水質基準 農林水産技術会議昭和 46 年 10 月 4 日 項目 ph( 水素イオン濃度 ) COD( 化学的酸素要求量 ) SS( 浮遊物質 ) DO( 溶存酸素 ) T-N( 全窒素濃度 ) EC( 電気伝導度 ) As( ヒ素 ) Zn( 亜鉛 ) Cu( 銅 ) 基準値 6.0~7.5

PowerPoint プレゼンテーション

第 1 章環境監視調査の項目及び調査の手法 1.1 調査項目及び調査時期 平成 28 年度に実施した事後調査の調査項目及び調査時期を表 に 調査 工程を表 に示します だみ 大気質 表 平成 28 年度に実施した環境監視調査の調査項目

Transcription:

平成 29 年度 仙台市カジカガエル生息調査 業務報告書 平成 29 年 9 月 仙台市 1

2

目 次 1 調査概要 1 1-1 名称 1 1-2 目的 1 1-3 対象地域 1 1-4 調査期間 1 1-5 調査内容 1 2 調査結果 3 2-1 現地調査地点の選定 3 2-2 現地調査の結果 6 2-3 市民から寄せられたカジカガエルの生息情報 39 2-4 市内におけるカジカガエルの生息確認位置 41 2-5 カジカガエルの鳴き声の録音結果 44 2-6 ドローンによる動画撮影の結果 45 3 考察 48 3-1 カジカガエルの繁殖について 48 3-2 市内におけるカジカガエルの生息状況 51 3-3 自然体験の場としての評価 53 3-4 カジカガエルの保全に向けて 54 資料編 詳細図用の索引図現地調査によるカジカガエル確認位置図市内におけるカジカガエル確認位置図自然体験の場としての評価 3

4

1 調査概要 1-1 名称 平成 29 年度仙台市カジカガエル生息調査業務 1-2 目的日本の固有種で 清流の環境指標種でもあるカジカガエルは その美しい鳴き声から 広瀬川のカジカガエルと野鳥 として 日本の残したい音風景 100 選 ( 環境省 ) に選定されている 市民の生きものへの関心や愛着を深め 生物多様性の保全を図るため 本種やその生息地である里地里山の魅力を発信する啓発事業 ( 生物多様性保全推進事業 ) を実施するにあたり その基礎資料として活用するため 市域におけるカジカガエルの最新の生息状況を把握することを目的とする 1-3 対象地域 仙台市全域 1-4 調査期間 平成 29 年 4 月 11 日 ~ 同年 9 月 29 日 1-5 調査内容 (1) 調査方法 航空写真によりカジカガエルの生息地として良好と思われる地点や 過去にカジカガエルの生息が確認された地点について 調査候補地点 として抽出した 調査候補地点 は 名取川 広瀬川 七北田川の各水系 15 地点以上 計 56 地点を抽出した 現地調査候補地点 の中から 以下の基準により 現地調査地点 として計 30 地点を選定した 1 可能な限り市域全域を把握できるように調査地点を配置する 2 市民が足を運ぶことを想定し アクセスが比較的容易な地点を抽出する 3 周辺施設へのヒアリング等により確認が可能な地点は除く (2) 現地調査 (1) により選定した 現地調査地点 において 以下の項目について カジカガエルの生息及び生息環境の確認を行った 調査は カジカガエルがよく鳴く時期 時間帯を考慮の上 行った なお 鳴き声が確認された場合には録音を行うとともに 可能な場合には個体の写真

を撮影した ( 調査項目 ) カジカガエルの生息の有無及び概数( 目視又は鳴き声による ) 調査地点の環境( カジカガエルの生息環境としての評価を含む ) 自然体験の場としての活用の可能性( アクセス性 親水性 ) カジカガエル以外の生きものの確認状況等 (3) ドローンを用いた生息地環境の撮影 (2) の調査結果を踏まえ 自然体験の場として活用が可能であり かつ カジカガエルの生息地として最も良い環境だと考えられる1 地点において ドローンを用いた生息地環境の撮影を行った (4) 報告書作成調査結果等について 以下のとおり整理した なお 市ホームページ等を通じて 市内におけるカジカガエルの生息情報を募り 平成 29 年 5 月 ~ 同年 7 月までに寄せられた情報についても 合わせて整理した 1 調査候補地点及び現地調査地点の位置及び状況等 2 現地調査結果 ( 地点ごとの詳細な調査結果を含む ) 3 市民から寄せられたカジカガエルの生息情報 4 鳴き声の録音結果 5ドローンによる動画撮影の結果 6 調査結果等を踏まえた考察 2

2 調査結果 2-1 現地調査地点の選定現地調査にあたり 広瀬川 名取川 七北田川の各水系において 過去のカジカガエルの生息情報や航空写真を基に 現地調査候補地点 として 56 地点を抽出した これらの中から アクセス性や周辺施設の状況等により 30 地点を 現地調査地点 として選定した 現地調査候補地点 及び 現地調査地点 の一覧を表 2-1 に 位置図を図 2-1 に示す 連番地点名座標 表 2-1(1) カジカガエルの現地調査候補地点と現地調査実施地点 過去の生息情報 アクセス性 周辺施設 1 広 1 38.235184, 140.889692 有り容易 車は困難 1 現地調査地点 2 広 2 有り容易 車は困難片平市民センター実施しない 3 広 3 有り容易 車可東北大学植物園実施しない 4 広 4 38.266446, 140.858643 付近に有り容易 車可 2 5 広 5 38.26944, 140.841361 有り容易 車可 3 6 広 6 38.266131, 140.814602 有り容易 車可 4 7 広 7 有り容易 車可実施しない 8 広 8 38.278572, 140.763824 無し容易 車可 5 9 広 9 無し容易 車可実施しない 10 広 10 38.276646, 140.726653 無し容易 車可 6 11 広 11 38.280794, 140.701419 無し容易 車可 7 12 広 12 無し容易 車可宮城西市民センター実施しない 13 広 13 38.316462, 140.707717 無し容易 車可 8 14 広 14 上流側に有り容易 車可実施しない 15 広 15 38.369507, 140.662476 下流側に有り容易 車可 9 16 広 16 上流側に有り容易 車可実施しない 17 広 17 38.315774, 140.66991 有り容易 車可 10 18 広 18 有り容易 車可実施しない 19 広 19 38.304188, 140.662887 無し容易 車可 11 20 広 20 38.305789, 140.629236 無し容易 車可 12 21 広 21 38.31861, 140.624202 無し容易 車可 13 22 広 22 38.328888, 140.602832 無し容易 車可 14 23 広 23 無し容易 車可作並湯ノ駅 Lasanta 実施しない 24 名 1 無し容易 車可実施しない 25 名 2 38.208628, 140.841732 有り容易 車可 15 26 名 3 有り容易 車可生出市民センター実施しない 27 名 4 38.226017, 140.78171 無し容易 車可 16 28 名 5 38.215018, 140.756643 有り容易 車可 17 29 名 6 無し容易 車可秋保 里センター 湯元市民センター実施しない 30 名 7 無し容易 車可実施しない 31 名 8 38.244592, 140.692276 下流側に有り容易 車可 18 32 名 9 無し容易 車可実施しない 33 名 10 有り容易 車可秋保市民センター実施しない 34 名 11 38.267915, 140.650005 無し容易 車可 19 35 名 12 38.269334, 140.624266 無し容易 車可 20 3

連番地点名座標 表 2-1(2) カジカガエルの現地調査候補地点と現地調査実施地点 過去の生息情報 アクセス性 周辺施設 現地調査地点 36 名 13 上流側に有り容易 車可秋保大滝植物園実施しない 37 名 14 38.272924, 140.567989 上流側に有り容易 車可 21 38 名 15 上流側に有り徒歩実施しない 39 名 16 下流側に有り容易 車可実施しない 40 名 17 無し容易 車可実施しない 41 七 1 無し容易実施しない 42 七 2 38.320704, 140.85961 無し容易 車可 22 43 七 3 無し容易 車可実施しない 44 七 4 38.329285, 140.810711 付近に有り容易 車可 23 45 七 5 無し容易 車可実施しない 46 七 6 38.334226, 140.779654 無し容易 車可 24 47 七 7 38.347935, 140.799615 付近に有り容易 車可 25 48 七 8 38.355302, 140.783833 無し容易 車可 26 49 七 9 無し容易 車可実施しない 50 七 10 無し容易 車可実施しない 51 七 11 38.363341, 140.756161 無し容易 車可 27 52 七 12 38.389967, 140.776262 やや下流に有り 容易 車可 28 53 七 13 38.385312, 140.750174 無し容易 車可 29 54 七 14 38.366677, 140.71197 無し容易 車可 30 55 七 15 無しやや難実施しない 56 七 16 無し容易 車可実施しない 網がけは現地調査を実施しない地点である 4

この地図は 国土地理院長の承認を得て 同院発行の電子地形図 ( タイル ) を複製したものである ( 承認番号平成 29 情複 第 830 号 ) 図 2-1 現地調査候補地点と現地調査実施地点

2-2 現地調査の結果現地調査の結果 カジカガエルの生息が確認された地点は 30 地点中 18 地点であった 調査結果を表 2-2 及び図 2-2に 地点ごとの詳細な調査結果については 表 2-3~ 表 2-32に示す 水系ごとの内訳では 広瀬川における確認が最も多く 14 地点中 12 地点で生息が確認された 次いで名取川水系 (7 地点中 4 地点 ) 七北田川水系(9 地点中 2 地点 ) の順であった 水系 広瀬川 名取川 表 2-2(1) カジカガエル生息確認調査結果一覧 カジカガエル確地点調査実施日地名等認状況番号鳴き声目視 1 回目 2 回目 座標 広 1 若林区河原町 広瀬橋下流 - - 2017/5/20 2017/7/14 38.235184, 140.889692 広 4 青葉区川内澱橋通 澱橋下流 5-2017/6/9 38.266446, 140.858643 広 5 青葉区八幡 牛越橋上流 6-2017/6/9 38.26944, 140.841361 広 6 青葉区折立 2-2017/6/9 38.266131, 140.814602 広 8 青葉区愛子中央 開成橋 3-2017/6/4 38.278572, 140.763824 広 10 青葉区上愛子 柿崎橋付近 1-2017/6/4 38.276646, 140.726653 広 11 青葉区上愛子 陸前白沢駅付近 1-2017/6/4 38.280794, 140.701419 広 13 青葉区大倉新天狗橋付近 4-2017/5/20 38.316462, 140.707717 青葉区大倉定 広 15 義 湯川合流部 - 3 2017/5/20 38.369507, 140.662476 付近 広 17 青葉区大倉青下川 - 1 2017/5/20 38.315774, 140.66991 広 19 青葉区作並セイコウ大橋付近 - - 2017/6/4 2017/7/14 38.304188, 140.662887 広 20 青葉区新川新川川 4 2 2017/6/4 38.305789, 140.629236 広 21 青葉区作並 相生橋付近 4-2017/6/4 38.31861, 140.624202 青葉区新川 北 広 22 沢南沢の合流点 6-2017/6/4 38.328888, 140.602832 付近 名 2 太白区富田 名取川頭首工下流 - - 2017/5/7 2017/6/25 38.208628, 140.841732 名 4 太白区茂庭本郷付近 - - 2017/5/7 2017/6/25 38.226017, 140.78171 名 5 太白区茂庭 赤石橋下流 6-2017/5/7 38.215018, 140.756643

水系 名取川 七北田川 表 2-2(2) カジカガエル生息確認調査結果一覧 カジカガエル確地点調査実施日地名等認状況番号鳴き声目視 1 回目 2 回目 座標 名 8 太白区秋保町境野羽山付近 10 10 2017/5/7 38.244592, 140.692276 太白区秋保町長 名 11 袋 小滝沢橋付 - - 2017/6/3 2017/7/14 38.267915, 140.650005 近 名 12 太白区秋保町馬場 深野橋上流 2 2 2017/6/3 38.269334, 140.624266 太白区秋保町馬 名 14 場 穴戸沢合流 5-2017/6/9 38.272924, 140.567989 部付近 七 2 泉区上谷刈 長命橋 - - 2017/5/19 2017/6/26 38.320704, 140.85961 七 4 泉区小角 鼻毛橋付近 - - 2017/5/19 2017/6/26 38.329285, 140.810711 七 6 泉区西田中 西田中川 2-2017/5/19 38.334226, 140.779654 七 7 泉区根白石 根白石中学校付近 - - 2017/5/19 2017/6/26 38.347935, 140.799615 泉区福岡 長谷 七 8 倉川との合流部 - - 2017/5/19 2017/6/26 38.355302, 140.783833 付近 七 11 泉区福岡 七北田ダム下流 - - 2017/5/19 2017/6/26 38.363341, 140.756161 七 12 泉区朴沢 長谷倉川支流 - - 2017/5/19 2017/6/26 38.389967, 140.776262 七 13 泉区福岡 清川 - - 2017/5/20 2017/6/26 38.385312, 140.750174 七 14 泉区福岡 七北田ダム上流 4-2017/6/11 38.366677, 140.71197 1 回目の調査で確認できなかった地点については 時期をずらし 2 回目の調査を行った 7

この地図は 国土地理院長の承認を得て 同院発行の電子地形図 ( タイル ) を複製したものである ( 承認番号平成 29 情複 第 830 号 )

表 2-3 カジカガエル生息確認調査結果 ( 広 1) 水系番号地名等調査日時天候 広瀬川広 1 若林区河原町 広瀬橋下流 2017 年 5 月 20 日 5:20~6:00 晴れ 生息無し鳴き声 ( ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有台可 無 ) 観察会収容人数 ( 20 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 市街化区域を流れる大河川 石の突き出た瀬と礫河原があるが 周囲の樹林からは孤立し ている 幼生が流れて来て一時的に定着することはあるかもしれないが カジカガエルが 恒常的に生息するのは難しいと考えられる オオヨシキリ スズメ ハシブトガラス マガモ セグロセキレイ ツバメ モズ ウミ ネコ アオサギ ハクセキレイを確認 写真

表 2-4 カジカガエル生息確認調査結果 ( 広 4) 水系番号地名等調査日時天候 広瀬川広 4 青葉区川内澱橋通 澱橋下流 2017 年 6 月 9 日 7:10~7:40 晴れ 生息有り鳴き声 (5 ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有台可 無 ) 観察会収容人数 ( 30 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 市街化区域を流れる大河川 石の突き出た瀬と礫河原があり 小規模ながら一部河岸の樹 林と連続している カジカガエルの生息場所としてまずまずの環境である ヒヨドリ コゲラ キジバト ウグイス スズメ ハシブトガラス セグロセキレイ ト ビ カルガモ ツバメ イカルチドリ ウミネコ ハクセキレイを確認 写真 10

表 2-5 カジカガエル生息確認調査結果 ( 広 5) 水系番号地名等調査日時天候 広瀬川広 5 青葉区八幡 牛越橋上流 2017 年 6 月 9 日 8:00~8:50 晴れ 生息有り鳴き声 (6 ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 50~60 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 30 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 市街化区域を流れる大河川 石の突き出た瀬と礫河原があり 周囲の樹林とも連続してい る カジカガエルの生息場所として良好な環境である トビ ウミネコ ヒヨドリ ウグイス スズメ ハクセキレイ ハシブトガラス シジュ ウカラ ホトトギス セグロセキレイ カワラヒワ ツバメ メジロ アオゲラ カワセ ミ ガビチョウを確認 写真 11

表 2-6 カジカガエル生息確認調査結果 ( 広 6) 水系番号地名等調査日時天候 広瀬川広 6 青葉区折立 2017 年 6 月 9 日 9:15~10:00 晴れ 生息有り鳴き声 (2 ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有台可 無 ) 観察会収容人数 ( 15 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 市街化区域を流れる大河川 石の突き出た瀬が多く 礫河原もあり 周囲の樹林とも連続 している カジカガエルの生息場所として良好な環境である ウミネコ ヒヨドリ ハクセキレイ ツバメ シジュウカラ ホトトギス スズメ コゲ ラを確認 写真 12

表 2-7 カジカガエル生息確認調査結果 ( 広 8) 水系番号地名等調査日時天候 広瀬川広 8 青葉区愛子中央 開成橋付近 2017 年 6 月 4 日 16:08~16:55 晴れ 生息有り鳴き声 (3 ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 2~3 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 0 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 石の突き出た瀬と礫河原があり 周囲の樹林とも連続している カジカガエルの生息場所 としてまずまずの環境である ただし 河川沿いにイノシシ用の侵入防止柵が張り巡らさ れており 河川へのアプローチは困難な状況である スズメ ウグイス ホオジロ ハクセキレイ ツバメ カワウ ウミネコ ハシブトガラ ス トビを確認 写真 13

表 2-8 カジカガエル生息確認調査結果 ( 広 10) 水系番号地名等調査日時天候 広瀬川広 10 青葉区上愛子 柿崎橋付近 2017 年 6 月 4 日 15:15~15:45 曇り 生息有り鳴き声 ( 1 ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 5 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 5 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 石の突き出た瀬と礫河原があり 周囲の樹林とも広く連続している カジカガエルの生息 場所として良好な環境と思われるが 両岸が断崖で水面までの距離があり 鳴き声は聞き づらい イワツバメ アマツバメ トビ マガモ ヒヨドリ ハクセキレイ カワウ シジュウカ ラを確認 写真 14

表 2-9 カジカガエル生息確認調査結果 ( 広 11) 水系番号地名等調査日時天候 広瀬川広 11 青葉区上愛子 陸前白沢駅付近 2017 年 6 月 4 日 14:25~15:00 曇り 生息有り鳴き声 ( 1 ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有台可 無 ) 観察会収容人数 ( 15 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 石の突き出た瀬や礫河原が少なく水深が総じて深い 周囲の樹林とは広く連続している カジカガエルは生息しているが 水深が深く幼生の生息環境として不向きであることや 石の突き出た瀬が少ないことから 生息数はあまり多くないと考えられる ヒヨドリ ツバメ ハシブトガラス カワウ アオゲラ ヤマガラ カワラヒワ オオル リ カワガラス エナガ シジュウカラ イワツバメを確認 写真 15

表 2-10 カジカガエル生息確認調査結果 ( 広 13) 水系番号地名等調査日時天候 広瀬川広 13 青葉区大倉 新天狗橋付近 2017 年 5 月 20 日 17:00~17:40 晴れ 生息有り鳴き声 ( 4 ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 2 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 15 人 ) 写真 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 石の突き出た瀬と礫河原があり 周囲の樹林とも広く連続している 谷が深いため水面まで 光が届きにくい箇所があり カジカガエルの幼生の餌が育ちにくい可能性があるが 生息環 境としてはまずまずの状況である ただし 両岸が断崖で水面までのアプローチが困難であ り 鳴き声は聞きづらい ハシブトガラス ヒヨドリ ウグイス サンショウクイ オオルリ キビタキ キセキレイ メジロ コゲラ イカル カルガモ カワラヒワ ノスリ カワウ ホオジロ アオゲラを 確認 16

表 2-11 カジカガエル生息確認調査結果 ( 広 15) 水系番号地名等調査日時天候 広瀬川広 15 青葉区大倉定義 湯川合流部付近 2017 年 5 月 20 日 18:05~19:00 晴れ 生息有り鳴き声 ( ) 目撃 ( 成体 :3 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 50 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 30 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 石の突き出た瀬と礫河原があり 周囲の樹林とも広く連続している カジカガエルの生息場 所として良好な環境である ただし 川までの距離があり 水面まで降りるルートも無いた め鳴き声は聞きづらい ガビチョウ イワツバメ カワガラスを確認 写真 17

表 2-12 カジカガエル生息確認調査結果 ( 広 17) 水系番号地名等調査日時天候 広瀬川広 17 青葉区大倉 青下川 2017 年 5 月 20 日 15:35~16:50 晴れ 生息有り鳴き声 ( ) 目撃 ( 成体 :1 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 5 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 10 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 岩盤質の瀬が多く 石の突き出ている箇所は少ない 礫河原は少し見られ 周囲の樹林とは 広く連続している 樹陰により水面まで光が届きにくい箇所があり カジカガエルの幼生の 餌が育ちにくい可能性があるが 生息環境としてはまずまずの状況である ヒヨドリ サンショウクイ キセキレイ トビ メジロ オシドリ ヤマガラ キジバト ホオジロ ノスリ ウグイス カワセミを確認 写真 18

表 2-13 カジカガエル生息確認調査結果 ( 広 19) 水系番号地名等調査日時天候 広瀬川広 19 青葉区作並 セイコウ大橋付近 2017 年 6 月 4 日 13:09~13:45 曇り 生息無し鳴き声 ( ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 10 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 10 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 石の突き出た瀬と礫河原があり 周囲の樹林とも広く連続している カジカガエルの生息し 得る良好な環境と思われるが 両岸が断崖で水面までのアプローチが困難であり 鳴き声は 聞きづらい キセキレイ カワガラス ツバメ ヒヨドリ ハシボソガラス トビを確認 写真 19

表 2-14 カジカガエル生息確認調査結果 ( 広 20) 水系番号地名等調査日時天候 広瀬川広 20 青葉区新川 新川川 2017 年 6 月 4 日 11:30~12:00 曇り 生息有り鳴き声 ( 4 ) 目撃 ( 成体 :2 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有台可 無 ) 観察会収容人数 ( 10 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 石の突き出た瀬と礫河原があり 周囲の樹林とも広く連続している カジカガエルの生息場 所として良好な環境である ただし 川原まで降りるルートが無くアクセス性は良くない アオゲラ アマツバメ ハシブトガラス ヒヨドリ イワツバメ コゲラ シジュウカラ キセキレイ ノスリを確認 写真 20

表 2-15 カジカガエル生息確認調査結果 ( 広 21) 水系番号地名等調査日時天候 広瀬川広 21 青葉区作並 相生橋付近 2017 年 6 月 4 日 10:40~11:20 晴れ 生息有り鳴き声 ( 4 ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 30 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 30 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 石の突き出た瀬と礫河原があり 周囲の樹林とも連続している カジカガエルの生息場所と して良好な環境である 水際までの距離が近く河川にも下りやすいが 国道沿いのため自動 車の走行音があり 鳴き声は聞こえにくい ハシブトガラス ヒヨドリ ウグイス サンショウクイ オオルリ キビタキ キセキレイ メジロ コゲラ イカル カルガモ カワラヒワ ノスリ カワウ ホオジロ アオゲラを 確認 写真 21

表 2-16 カジカガエル生息確認調査結果 ( 広 22) 水系番号地名等調査日時天候 広瀬川広 22 青葉区新川 北沢南沢の合流点付近 2017 年 6 月 4 日 9:05~10:10 晴れ 生息有り鳴き声 ( 6 ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 13 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 15 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 石の突き出た瀬と礫河原があり 周囲の樹林とも広く連続している カジカガエルの生息場 所として良好な環境である 車でアプローチするには未舗装林道が長いが 仙山線の奥新川 駅からは比較的近く 電車を利用してのアクセスには便利な場所である 川へのアクセスも 容易で トイレと東屋があり 観光客が多い オオムシクイ ヒヨドリ ミソサザイ ハシブトガラス ウグイス ジュウイチ ニホンザ ル ( 糞 ) を確認 写真 22

表 2-17 カジカガエル生息確認調査結果 ( 名 2) 水系番号地名等調査日時天候 名取川名 2 太白区富田 名取川頭首工下流 2017 年 5 月 7 日 16:00~16:45 晴れ 生息無し鳴き声 ( ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 8 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 30 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 快濶な大河川で石の突き出た瀬と礫河原があり 河岸の樹林とも連続している カジカガエ ルが生息し得る環境ではあるが 調査時には確認出来なかった セグロセキレイ ハクセキレイ カルガモ イカルチドリ イソシギ アオサギ カワウ ガビチョウ イワツバメ ウグイス オオヨシキリ ダイサギ ツバメ ヒヨドリ コゲラ トビ アオジ アマツバメ キジを確認 写真 23

表 2-18 カジカガエル生息確認調査結果 ( 名 4) 水系番号地名等調査日時天候 名取川名 4 太白区茂庭 本郷付近 2017 年 5 月 7 日 15:10~15:35 晴れ 生息無し鳴き声 ( ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有台可 無 ) 観察会収容人数 ( 5 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 水量が乏しく伏流しており ほとんど流れが無い状態であった カジカガエルの生息は困難 と考えられる ハシブトガラス ヒヨドリ メジロ シジュウカラ ウグイスを確認 写真 24

表 2-19 カジカガエル生息確認調査結果 ( 名 5) 水系番号地名等調査日時天候 名取川名 5 太白区茂庭 赤石橋下流 2017 年 5 月 7 日 13:40~14:50 晴れ 生息有り鳴き声 ( 6 ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 20 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 20 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 石の突き出た瀬と礫河原があり 周囲の樹林とも連続している カジカガエルの生息場所と して良好な環境である 水際まで下りやすく アクセス性は良い メジロ キジバト ミサゴ セグロセキレイ カワウ カルガモ ハシボソガラス ツバメ ヒヨドリ ウグイスを確認 写真 25

表 2-20 カジカガエル生息確認調査結果 ( 名 8) 水系番号地名等調査日時天候 名取川名 8 太白区秋保町境野羽山付近 2017 年 5 月 7 日 12:50~13:15 晴れ 生息有り鳴き声 ( 10 ) 目撃 ( 成体 :10 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 20 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 15 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 石の突き出た瀬と礫河原があり 流れも変化に富んでいる 周囲の樹林とも広く連続してい る カジカガエルの生息数も多く 生息場所として良好な環境である 近くに公衆トイレ 駐車場があり 川遊びやバーベキュー等の行楽客が訪れる可能性が高い エナガ カワラヒワ トビ ハシブトガラス コゲラ ウグイス アオゲラ ヒヨドリ ヤ マセミを確認 写真 26

表 2-21 カジカガエル生息確認調査結果 ( 名 11) 水系番号地名等調査日時天候 名取川名 11 太白区秋保町長袋 小滝沢橋付近 2017 年 6 月 3 日 15:30~16:00 曇り 生息無し鳴き声 ( ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 20 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 20 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 支流の小河川 石の突き出た瀬があり 周囲の樹林と広く連続しているが 水面が完全に鬱 閉して光が届きにくい状態であり カジカガエルの幼生の餌となる付着藻類は育ちにくい環 境であり カジカガエルの生息はやや難しい状況と考えられる ハシブトガラス ツバメ カワラヒワ ヒヨドリを確認 写真 27

表 2-22 カジカガエル生息確認調査結果 ( 名 12) 水系番号地名等調査日時天候 名取川名 12 太白区秋保町馬場 深野橋上流 2017 年 6 月 3 日 16:30~17:20 晴れ 生息有り鳴き声 ( 2 ) 目撃 ( 成体 :2 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 20 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 20 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 石の突き出た瀬と礫河原があり 流れも変化に富んでいる 周囲の樹林とも広く連続してい る カジカガエルの生息場所として良好な環境である 近くに公衆トイレ 駐車場があり 川遊びやバーベキュー等の行楽客が訪れる可能性が高い ガビチョウ ウグイス キセキレイ ヒヨドリ メジロ カワウ カワガラス ハシブトガ ラスを確認 写真 28

表 2-23 カジカガエル生息確認調査結果 ( 名 14) 水系番号地名等調査日時天候 名取川名 14 太白区秋保町馬場 穴戸沢合流部付近 2017 年 6 月 9 日 12:50~13:15 晴れ 生息有り鳴き声 ( 5 ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 5 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 10 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 石の突き出た瀬と礫河原があり 周囲の樹林とも広く連続している カジカガエルの生息場 所として良好な環境である 昼野橋東側に川に降りるルートがあり アクセス性がよく 交 通量もさほど多くないので鳴き声も聞きやすい ウグイス ヒヨドリ ホトトギス トビ サシバ ツツドリ ヤマセミ ニホンザル ( 糞 ) を確認 写真 29

表 2-24 カジカガエル生息確認調査結果 ( 七 2) 水系番号地名等調査日時天候 七北田川七 2 泉区上谷刈 長命橋付近 2017 年 5 月 19 日 9:50~10:15 晴れ 生息無し鳴き声 ( ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 5 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 15 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 石の突き出た瀬は多くないが 礫河原があり 周囲の樹林とも連続している 水質は上流部 の工事の影響で濁り気味である 濁りさえなければカジカガエルの生息の可能性も考えられ る環境ではあるが 調査時に確認は出来なかった ヒヨドリ カルガモ ヒバリ ウグイス キジ ハクセキレイ スズメ シジュウカラ ハ シボソガラス カワセミを確認 写真 30

表 2-25 カジカガエル生息確認調査結果 ( 七 4) 水系番号地名等調査日時天候 七北田川七 4 泉区小角 鼻毛橋付近 2017 年 5 月 19 日 10:40~11:00 晴れ 生息無し鳴き声 ( ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 2 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 10 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 石の突き出た瀬や礫河原があり 周囲の樹林とも連続している 水質はやや濁り気味である 濁りさえなくなればカジカガエルが生息し得る環境であるが 調査時に確認は出来なかっ た スズメ トビ ハクセキレイ ツバメ ハシボソガラス キジを確認 写真 31

表 2-26 カジカガエル生息確認調査結果 ( 七 6) 水系番号地名等調査日時天候 七北田川七 6 泉区西田中 西田中川 2017 年 5 月 19 日 11:20~12:05 晴れ 生息有り鳴き声 ( 2 ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 5 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 10 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 水田地帯と山間部を流れる区間の推移帯にあたる小河川 下流側は護岸されているが 上流 側は自然河岸で 石の突き出た瀬や礫河原があり 周囲の樹林とも連続している 当概地点 よりも上流側はカジカガエルの生息条件が整っているが 河川が小規模なので生息数は多く ないと思われる 小規模な河川なので川には下りやすくアクセス性は良い 静かな環境なの で鳴き声も聞きやすい ハクセキレイ ヒヨドリ キジ カワラヒワ シジュウカラ セグロセキレイを確認 写真 32

表 2-27 カジカガエル生息確認調査結果 ( 七 7) 水系番号地名等調査日時天候 七北田川七 7 泉区根白石 根白石中学校付近 2017 年 5 月 19 日 12:25~12:40 晴れ 生息無し鳴き声 ( ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 2 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 15 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 農耕地を流れる小河川で 両岸が護岸されている 石の突き出た瀬が少しあるが 周囲の樹 林からは離れている カジカガエルの生息は難しい状況と思われる スズメ キジ ツバメ ハシブトガラスを確認 写真 33

表 2-28 カジカガエル生息確認調査結果 ( 七 8) 水系番号地名等調査日時天候 七北田川七 8 泉区福岡 長谷倉川との合流部付近 2017 年 5 月 19 日 12:55~13:15 晴れ 生息無し鳴き声 ( ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 5 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 10 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 石の突き出た瀬や礫河原があり 周囲の樹林とも一部連続している 河道内の護岸工事中で 水質はやや濁り気味であった 工事が終わればカジカガエルが生息し得る環境であるが 調 査時に確認は出来なかった カワウ キジ カワラヒワ スズメ ハクセキレイ イワツバメ カルガモ セグロセキレ イ ウグイスを確認 写真 34

表 2-29 カジカガエル生息確認調査結果 ( 七 11) 水系番号地名等調査日時天候 七北田川七 11 泉区福岡 七北田ダム下流 2017 年 5 月 19 日 13:30~13:55 晴れ 生息無し鳴き声 ( ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有台可 無 ) 観察会収容人数 ( 0 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 七北田ダム下流で 両岸が断崖になっている 石の突き出た瀬や礫河原が少しあり 周囲の 樹林とも連続している 谷が深いため水面まで光が届きにくい箇所があり カジカガエルの 幼生の餌が育ちにくい可能性がある カジカガエルの生息環境としてはまずまずの状況であ るが 調査時に確認は出来なかった イノシシ除けの防護柵が張り巡らされており 河川へ のアプローチは困難である サンショウクイ ヒヨドリ ウグイスを確認 写真 35

表 2-30 カジカガエル生息確認調査結果 ( 七 12) 水系番号地名等調査日時天候 七北田川七 12 泉区朴沢 長谷倉川支流 2017 年 5 月 19 日 15:05~15:30 晴れ 生息無し鳴き声 ( ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有 5 台可 無 ) 観察会収容人数 ( 10 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 長谷倉川支流の小河川 石の突き出た瀬が多く 礫河原があり 周囲の樹林とも連続してい るが 水面が完全に鬱閉した状態であり カジカガエルの幼生の餌となる付着藻類は育ちに くい環境である 水量も僅かで夏季には渇水の可能性があり カジカガエルの生息はやや難 しい状況と思われる キビタキを確認 写真 36

表 2-31 カジカガエル生息確認調査結果 ( 七 13) 水系番号地名等調査日時天候 七北田川七 13 泉区福岡 清川 2017 年 5 月 20 日 17:00~17:40 晴れ 生息無し鳴き声 ( ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有台可 無 ) 観察会収容人数 ( 5 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 山間の小渓流で 石の突き出た瀬が多く 礫河原があり 周囲の樹林とも連続しているが 水面が鬱閉した箇所が多く カジカガエルの幼生の餌となる付着藻類はやや育ちにくい可能 性がある カジカガエルの生息の可能性も考えられる環境ではあるが 調査時に確認は出来 なかった ヒヨドリ ホオジロを確認 写真 37

表 2-32 カジカガエル生息確認調査結果 ( 七 14) 水系番号地名等調査日時天候 七北田川七 14 泉区福岡 七北田ダム上流 2017 年 6 月 11 日 10:50~11:15 晴れ 生息有り鳴き声 ( 4 ) 目撃 ( 成体 : 幼体 : 幼生 : 卵 : ) 生息環境 石の突き出た瀬 ( 多 中 少 無 ) 石河原 ( 有 無 ) 周辺樹林との繋がり ( 有 無 ) 水質 ( 良 中 不良 ) 護岸 ( 有 一部有 無 ) 総合判定 ( 最適 適 中 やや不適 不適 ) アクセス性アプローチ ( 良 中 不良 ) 鳴き声確認のしやすさ ( 良 中 不良 ) 駐車スペース ( 有台可 無 ) 観察会収容人数 ( 10 人 ) 親水性景観 ( 良 中 不良 ) 騒音 ( 多 中 少 ) 備考 七北田ダム上流の本川 石の突き出た瀬が多く 礫河原があり 周囲の樹林とも連続してい る カジカガエルの生息場所として良好な環境であるが アプローチのための林道が崩れて いて 車両でのアクセスは出来ない状態である ヒヨドリ ウグイス ノジコ エナガ ハシブトガラス ホトトギスを確認 写真 38

2-3 市民情報によるカジカガエルの確認位置現地調査と並行して 市ホームページ等を通じ 市民からカジカガエルの生息情報を募ったところ 表 2-33 及び図 2-3 に示すとおり 36 件 ( 同一箇所の重複や大まかな地名情報のみのものを含む ) の情報が寄せられた 36 件中 29 件が広瀬川水系やその支流での生息情報であり 中でも市中心部にほど近い 青葉山周辺の情報が多かった 名取川水系の二口渓谷 秋保温泉付近や 太白山周辺を流れる支流の笊川での生息情報が 6 件得られた なお 現地調査の結果と同様に 七北田川水系では生息数が少ないことが示唆された 表 2-33(1) 市民から寄せられたカジカガエルの生息情報一覧 No 確認日確認時刻水系場所座標 青葉区川内追廻付近 ( 竜の口 ) 38.250186, 140.858728 1 2017/4/29 9:30 頃広瀬川青葉山テニスコート奥の沢 2 2017/5/3 10:00-15:00 頃広瀬川愛宕堰下流の瀬 38.245172, 140.882022 3 2017/4/25 17:00-18:00 頃広瀬川八幡 6 丁目 38.268257, 140.837436 4 2017/4/25 16:00 頃広瀬川牛越橋 38.266173, 140.844117 5 2017/5/6 18:00-19:00 頃広瀬川赤門 38.237235, 140.815466 6 2017/5/3 - 名取川太白山自然観察の森 38.229091, 140.829363 太白区御堂平 10-45 自宅の前 38.260036, 140.859071 7 2017/4/28~ 毎日名取川の笊川 8 2017/5/18 12:30 頃広瀬川国際センター駅 2 階テラスから 38.247523, 140.859071 9 2017/4/28 15:50 頃 広瀬川 青葉区土樋 38.237235, 140.874386 10 2017/5/19 8:00 頃 名取川 太白区自然観察の森のすぐ裏 38.334118, 140.815466 の川 11 2017/5/15 6:00 頃 広瀬川 作並温泉岩松旅館の露天風 38.278616, 140.612032 呂 12 2017/5/22 8:30 頃 広瀬川 芋沢川 ( 仙台市青葉区向田入 38.246647, 140.791002 口の明仙橋付近 ) 向田線 米ヶ袋 3 丁目と向山 2 丁目に挟 38.291478, 140.871701 13 2017/5/20 10:30-10:45 広瀬川 まれた区間 ( 広瀬川左岸側の散策道を県工業高から縛り地蔵尊の少し手前の区間 ) 14 2017/5/22 日中 広瀬川 熊ヶ根橋の下 38.247099, 140.686729 15 2017/5/23 夕方 ~ 広瀬川青葉区土樋広瀬川愛宕緑地 38.262096, 140.874101 16 2017/5/19~ 19:30 頃広瀬川仲ノ瀬橋上流 38.247418, 140.860113 17 2017/5/22 19:00 頃広瀬川米ヶ袋 3 丁目工業高校付近 38.250186, 140.869103 青葉区川内追廻付近 ( 竜の口 ) 38.23104, 140.858728 18 2017/5/22 20:30 頃広瀬川青葉山テニスコート奥の沢 19 2017/5/28 9:00 頃名取川秋保天守閣自然公園名取川 38.275014, 140.710815 大沢橋上流 ( スーパーマーケッ 38.257971, 140.792396 20 2017/5/31 15:00 頃広瀬川トの駐車場から ) 21 2017/6/6 19:00 頃広瀬川広瀬川大橋下 38.250186, 140.860152 22 2017/6/6 19:15 頃広瀬川青葉山テニスコート奥 38.277463, 140.858728 23 2017/6/6 日中広瀬川落合三丁目付近 38.238102, 140.782682 24 2017/6/8 21:00 頃名取川 笊川 ( 佐保山 太白山自然観察の森より 200m ほど 調整池 ) 38.250186, 140.819835 39

表 2-33(2) 市民から寄せられたカジカガエルの生息情報一覧 No 日付 確認時刻 水系 場所 座標 25 2017/6/11 11:00 頃 広瀬川 広瀬川鳴合橋下流西仙台病 38.275439, 140.744493 院付近 26 2017/6/12 19:15 頃 広瀬川 牛越橋 38.266901, 140.843647 27 2017/6/12 19:15 頃 広瀬川 牛越橋下流 川内三十人町付 38.264888, 140.845616 近 28 2017/6/12 19:00 頃 広瀬川 広瀬川澱緑地 ( 宮城県知事公 38.266875, 140.857289 館前 ) 29 2017/6/12 19:15 頃 広瀬川 広瀬川澱緑地ゲートボール場 38.265246, 140.854494 付近 30 2017/6/14 11:00 頃 広瀬川 片平公園 38.253233, 140.86955 31 2017/6/17 10:30 頃広瀬川大倉ダム周辺 ( 青下川支流?) 38.319876, 140.678969 32 2017/6/20 15:00 頃広瀬川 33 2017/6/29 21:00 頃広瀬川 34 2017/7/1 21:00 頃名取川 35 2017/7/9 15:00 頃広瀬川 36 2017/5/18 16:00 頃鳴瀬川 青葉区新川字土手下 ( 新川川 ) 芋沢川 ( 仙台市青葉区向田入口の明仙橋付近 ) 向田線太白区秋保町馬場字本小屋 ( 名取川支流の大行沢 ) 広瀬川宮城県工業高校付近 ( 米ヶ袋 ) いずみ墓園入口ゲート付近の沢 38.305939, 140.629232 38.278616, 140.791002 38.273739, 140.544258 38.247188, 140.869642 38.374970, 140.807176 座標 ( 位置情報 ) は 寄せられた情報を参考に求めたものであるため 実際に市 民が確認した地点からずれている場合がある 40

2-4 市内におけるカジカガエルの生息確認位置現地調査結果及び市民から寄せられた生息情報を合わせた仙台市内におけるカジカガエルの生息確認位置は 図 2-4 に示すとおりである 広瀬川水系では上流域から市街化された地域まで広く見られ 名取川では上流域から中流域まで生息していることが分かった 一方 七北田川においては 本川では生息地点が見つからず 支流と七北田ダム上流側の 2 箇所のみの確認であった この他 鳴瀬川水系の宮床川の支流において 1 箇所のみ確認された 41

この地図は 国土地理院長の承認を得て 同院発行の電子地形図 ( タイル ) を複製したものである ( 承認番号平成 29 情複 第 830 号 )

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43 この地図は 国土地理院長の承認を得て 同院発行の電子地形図 ( タイル ) を複製したものである ( 承認番号平成 29 情複 第 830 号 )

2-5 カジカガエルの鳴き声の録音結果現地調査によりカジカガエルが確認されたのは30 地点中 18 地点であり その中で鳴き声が確認されたのは16 地点であった ( 残り2 地点は目視による確認 ) これらの鳴き声が確認された全ての地点 (16 地点 ) において 鳴き声の録音を行った 録音に用いたのは一般に会議の録音等に使用されるICレコーダーであり 一部の地点では一眼レフデジタルカメラにより動画と共に音声の記録を行った ただし 鳴いている場所が離れていた 川の音に比べて鳴き声の音量が弱い 短時間の鳴き声であった等の理由から録音できなかった箇所もあり 実際に録音できたのは表 2-34 に示す9 地点であった これらの音声データ 一部画像データは 巻末に添付した 表 2-34 カジカガエルの鳴き声のデータ一覧 地点名 録音メディア 録音日 ファイル形式 広瀬川 6 ICレコーダー 2017/6/9 MP3 形式 広瀬川 13 ICレコーダー 2017/5/20 MP3 形式 広瀬川 20 ICレコーダー 2017/6/4 MP3 形式 広瀬川 22 ICレコーダー 2017/6/4 MP3 形式 名取川 5 ICレコーダー 2017/5/7 MP3 形式 名取川 8 デジタル一眼レフカメラ 2017/5/18 Quick Timeムービー 名取川 12 デジタル一眼レフカメラ 2017/5/18 Quick Timeムービー 名取川 14 ICレコーダー 2017/6/4 MP3 形式 七北田川 6 ICレコーダー 2017/5/19 MP3 形式 岩上で鳴くカジカガエル (2017/6/9 名取川 )

2-6 ドローンによる動画撮影の結果カジカガエルが多く確認され 仙台市内における代表的かつ良好な生息地となっている 名取川 8 の地点( 太白区秋保町境野羽山付近 ) において 小型無人機 ( ドローン ) による河川の空中撮影 ( 動画撮影 ) を行った 撮影方法はカジカガエルの生息場所となっている河川沿いを 地上高約 2m の高度で上流に向かって飛行した後 高度 50m まで上昇して下流方向に飛行しながら撮影するというものである 撮影にあたっては DJI 社の Phantom 3 Professional を使用した 撮影した動画は巻末に添付すると共に 撮影した動画から代表的な地点の写真を切り出し 以下に示す 表 2-35 ドローンによる動画撮影の実施状況撮影日撮影時間平成 29 年 8 月 1 日 7:00~8:35 撮影中のドローン (DJI 社の Phantom 3 Professional を使用 ) 45

ドローンによる撮影画像 1 写真下端中央から右側にかけての 水中から石が突き出た箇所には特に多くのカジカガエルが見られ 鳴き声が確認された なお 写真左側のツルヨシの生育する水際は 流れが緩やかであるため 出水等の際の幼生の避難場所として重要である ドローンによる撮影画像 2 当概地区の中では流れの早い区間である 左側の浅瀬には 7 月頃に多数の幼生が見られたほか 撮影当日 ( 平成 29 年 8 月 1 日 ) には 右岸側の岩陰で幼生から変態したばかりの 1.5cm 前後の幼体 ( 子ガエル ) が複数見られた 46

ドローンによる撮影画像 3 高度 50m からの全景 流れの変化に富み 水面から岩が突き出た瀬や礫河原が広がっているほか 水辺と周辺の樹林とが一体となっており 川沿いに広く連続しているのが分かる 水質も概して綺麗であり 水面に陽が射すので カジカガエルの幼生の餌となる付着藻類も充分に育つことが出来る カジカガエルの生息環境として理想的な環境と言える 47

3 考察 3-1 カジカガエルの繁殖についてカジカガエルの鳴き声は繁殖期に聞かれ 繁殖のために河川に集まった雄は 流れの中にある岩の上などに縄張りを構えて フィフィフィ と聞こえる美しい声で鳴き 雌を誘引する 鳴き声は日没後の夜間に活発になるが 繁殖のピーク時には朝夕を中心に日中にも鳴き声が聞かれる 繁殖時期は 雪解け水が納まった頃から始まり 仙台市内においては 早い場所では概ね 4 月下旬頃から 7 月頃まで鳴き声が聞かれ 繁殖のピークは 5 月下旬 ~6 月上旬頃である 繁殖期には 夜になって雄のいる岩に雌が近づくと 雄が飛び乗るようにして雌の背中にしがみつき 雌は雄を背負ったまま水中の岩の隙間などに産卵する 1 回の産卵数は 200 ~600 個前後と言われている 卵は数日 ~ 十数日程度で孵化し 幼生 ( オタマジャクシ ) は水底に沈んだ石等に付いた付着藻類を食べて成長する 餌となる藻類は浅瀬に多いため カジカガエルの多い河川では岸際の浅瀬にビッシリと幼生が並ぶ様子も見られる 幼生は口器が吸盤状になっていて 石に貼りつくようにして流されるのを防ぐことが出来るほか 体に比べて相対的に尾が長く 遊泳力にも適している 幼生が変態して上陸する時期は水温や餌の量によっても左右されるが 一般には 7 月 ~ 9 月頃とされる 本調査においては 7 月 14 日に 名取川中流部 ( 名 8) で幼体が上陸を始めるのが確認された 同箇所では 8 月 1 日には水の中に幼生が見られなくなっていたことから 7 月中には変態 上陸を終えたと考えられる 上陸した幼体は水際付近で過ごし 尾が完全に吸収されると 川を離れて 周辺の樹林や崖地等で生活するようになる その後 雄は産まれた翌々年に成熟し 繁殖期になると川にやってきて繁殖活動を開始する 雌の成熟は更に遅く 4 年目に成熟して繁殖を開始すると考えられている 夜間に岩上で鳴くカジカガエルの雄 (2017/7/15 名取川 ) 48

抱接するカジカガエル (2017/6/3 名取川 ) 上が雄で下が雌 ( カジカガエルは雌の方が顕著に大きい ) カジカガエルの幼生 (2017/6/23 名取川 ) 49

カジカガエルの幼生 ( 左の 2 個体 ) と変態したばかりの幼体 ( 右 )(2017/7/14 名取川 ) カジカガエルは産卵時期が長いため 写真のように同じ川でも様々な成長段階の幼生 幼体が見られることがある カジカガエルの幼体 (2017/7/14 名取川 ) 変態したばかりで まだ尾が僅かに残っている 50

3-2 市内におけるカジカガエルの生息状況仙台市内におけるカジカガエルの生息する主な河川は 広瀬川 名取川 七北田川の各水系である それぞれの水系ごとの状況は以下のとおりである (1) 広瀬川広瀬川は一級河川名取川の支流であり 流域の全てが仙台市内を流れている 仙台市中心部を流れる清流として知られ 仙台市のシンボルともいえる河川である 上流域の渓谷部から中流域にかけて段丘崖がよく発達し 市街地に近い場所においても自然の断崖と段丘斜面の樹林がよく残された自然豊かな河川である 広瀬川では 1960 年代頃に 水質汚濁等によりカジカガエルが一時姿を消してしまったが 1968 年から 3 年間 栗駒町の小中学生が捕獲したカジカガエルを放流し あわせて排水の規制や下水道の整備等による水質保全に努めたことにより 定着し増えて行ったと言われている ( 参考文献 : 宮城県の両生類 は虫類 宮城野生動物研究会 2000 年 ) カジカガエルの生息域は 上流部の作並温泉付近から 仙台市中心部にほど近い愛宕橋付近まで 上流域から中流域にかけて広く生息している このほか支流である大倉川 新川川 芋沢川等においても生息している 現地調査においても 14 地点中 12 地点で確認され 市民から寄せられた生息情報でも 36 件中 30 件が広瀬川であった 広瀬川では とりわけ中流域にあたる青葉山周辺での生息情報が多く 人口 100 万人以上もの大都市でありながら 市街地付近でもカジカガエルが生息していることが大きな特徴となっている (2) 名取川名取川は仙台市南部を流れる一級河川名取川の本川であり 仙台市 名取市のほか 流域の一部には川崎町 村田町 岩沼市が含まれている 上流域には二口渓谷があり 磐司岩 秋保大滝等の名所や 秋保温泉郷を有するほか 河川沿いの多くは山林や農地が広がっているなど 仙台市内の河川の中でもとりわけ自然度が高く 自然景観にも優れた河川である カジカガエルは 上流部の二口渓谷付近から中流域である秋保温泉のやや下流にかけての範囲に生息しており とりわけ秋保温泉付近から二口渓谷付近までには数多く生息している 現地調査では 7 地点中 4 地点で確認された 1 地点あたりの生息数が多く とりわけ 名 8 の地点では現地調査を行った全地点の中で最も生息数が多かった なお 名取川では 過去にカジカガエルが人為的に放流されたという実績が無く この地域に昔から生息しているカジカガエル個体群が今も根付いていると考えられる この点でも貴重な生息河川と言える (3) 七北田川 七北川は仙台市の北東部を流れる二級河川であり 流域の大半は仙台市であるが 下流 51

域の一部には多賀城市も含まれる 上流域は山林に覆われた渓谷になっており 中流域は段丘崖となっているが 河道の幅が総じて狭く 出水等による水位の増減が大きいことが想定される また 中流域は周囲に水田等の農地や住宅が多いことが特徴となっている 本調査で確認されたカジカガエルの生息地点数は 3 つの水系の中で最も少なく 現地調査では 10 地点中 2 地点の確認であった また 市民から寄せられた生息情報においても 七北田川水系の生息情報は得られなかった 七北田川は前述したように河道の幅が狭く 出水等の際に流されやすいと考えられることや 周囲の樹林の連続性の面で欠けることなどから カジカガエルの生息 繁殖の場としては やや不向きな面があると考えられる また 七北田川水系の支流は農地や住宅地を流れる水量の乏しい河川が多く これらについてもカジカガエルの生息にはやや厳しい環境と考えられる 52

3-3 自然体験の場としての評価現地調査結果に基づき カジカガエルの生息数や生息環境としての評価に加え 当該生息地点のアクセス性 ( 観察のため水際付近まで行きやすいか ) 親水性( 景観の状況や騒音の有無 ) 観察者の収容可能人数等を踏まえ 各調査地点について 自然体験の場としての評価を行った これらの結果を表 3-1 に示す 広瀬川水系では 広 4 広 5 広 22 の各地点 名取川水系では 名 8 名 12 の各地点が 自然体験の場として最も適していると評価した また 広 6 広 21 名 5 名 14 等も適していると評価した 一方 七北田川水系では 広瀬川 名取川と比較して自然体験の場として適した場所がほとんど無く 適した地点としては 七 6 の地点程度であった これらの位置を図 3-1 に示す 河川 広瀬川 名取川 地点 番号 表 3-1(1) カジカガエ ル確認数 各調査地点の自然体験の場としての評価 生息環境としての評価アクセス性 親水性 収容可能 人数 自然体験の場 としての評価 広 1-20 広 4 5 30 広 5 6 30 広 6 2 15 広 8 3 0 広 10 1 5 広 11 1 15 広 13 4 15 広 15 3 30 広 17 1 10 広 19-10 広 20 6 10 広 21 4 30 広 22 6 15 名 2-30 名 4-5 名 5 6 20 名 8 20 15 名 11-20 名 12 4 20 名 14 5 10 53

河川 七北田 川 表 3-1(2) 地点 番号 カジカガエルを通じた自然体験 自然学習の場としての適否 カジカガエ ル確認数 生息環境としての評価アクセス性 親水性 収容可能 人数 自然体験の場 としての評価 七 2-10 七 4-10 七 6 2 10 七 7-10 七 8-10 七 11-0 七 12-10 七 13-5 七 14 4 10 凡例 : 特に適している : 適している : あまり適していない 不適である カジカガエル確認数 : 鳴き声や目撃数を実数で記述アクセス性 : 河川敷への降りやすさ 鳴き声の観察のしやすさ親水性 : 景観の良さ 人工音の有無等を考慮収容人数 : 観察会等を実施した場合 何人程度収容できるかをおおよその実数で記述 54

この地図は 国土地理院長の承認を得て 同院発行の電子地形図 ( タイル ) を複製したものである ( 承認番号平成 29 情複 第 830 号 )

3-4 カジカガエルの保全に向けてカジカガエルが生息するための環境条件としては 主に以下の点が挙げられる 繁殖場所 幼生の生活場所となる河川と成体の生息場所となる森林とが連続し 一体となって保全されていること 河川と森林との間に 交通量の多い道路や 護岸された水路等の障害物がないこと 雄が縄張りを構えて雌を呼ぶ鳴き声を発するための 水中から突き出た石が多い開けた瀬があること 開けた明るい河川で 水質が綺麗であり 水底まで光が充分に届き 幼生の餌となる付着藻類が充分に生育できる河川であること 幼生は水中の岩に付着した藻類を餌とし 岩などに貼りつくようにして休息するため 底質は砂や泥ではなくて岩や礫であることが望ましい 幼生は流れの中で生息するのに適応しているが 大規模な出水等があると流されてしまうこともあるため 平水時の生息場所となる水深の浅い瀬の他に 大雨の際に避難できる緩流部 ( 水際の抽水植物群落 ) 流れの緩衝部となるような渕などがあるなど 流れの変化に富む多様な河川であることが望ましい 本調査の結果 現在 仙台市内のカジカガエルは 概ね良好な生息状況にあるものと考えられた 今後もカジカガエルの鳴き声が響く良好な環境を保全するためには 上記の生息環境の条件に留意し その生息環境を維持 保全することが重要である 具体的には 保水力が高い広葉樹を含め 周囲の森林環境を保全し 河川の水位の安定性を維持することが望まれる また 水の濁りが生じるとカジカガエルの幼生の餌となる付着藻類の生育を阻害してしまうため 河道内の工事など 長期間にわたって水の濁りを発生させるような行為は極力避けることが望ましい 特にカジカガエルの幼生の生息期間である 5~7 月には注意が必要である カジカガエルの鳴き声の美しさや 大都市でありながら 市街地付近でもカジカガエルが生息している本市の良好な環境について 市民の理解や関心を深めることも重要である 今後も ホームページやポスター 観察会等を通じた啓発に努めることが望まれる

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