ホテル 旅館等における夜間の自衛消防訓練マニュアル 別添 1 目的このマニュアルは, ホテル 旅館等において夜間火災が発生した場合に, 宿泊者の安全確保を図るために, 自衛消防組織等が対応すべき事項を示し, 防火管理体制の充実を図ることを目的とする 2 対象このマニュアルの対象は, 新たな防火基準適

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資料 1-6 認知症高齢者グループホーム等に係る消防法令等の概要 1 消防法令の概要 主な消防用設備等の設置基準消防用設備等の種別消火器屋内消火栓設備スプリンクラー設備自動火災報知設備消防機関へ通報する設備誘導灯 設置基準規模 構造にかかわらずすべて延べ面積 700 m2以上延べ面積 275 m2以

はじめに 消防法の規定では 一定規模の建物の管理権原者は 防火管理者を定め 消防計画を作成し 防火管理上必要な業務の実施を定めています その中でも 消防計画に基づく訓練の実施は最も重要な事項です 特に特定防火対象物 ( 集会場 スーパー ホテル 病院等の不特定多数の人が出入りする施設 ) には 年

消防法施行規則等の一部を改正する省令等の公布について ( 参考資料 ) 別紙 1 1 改正理由 (1) 背景住宅宿泊事業法 ( 平成 9 年法律第 65 号 ) が平成 30 年 6 月 15 日に施行され 住宅宿泊事業に係る事前の届出が同年 3 月 15 日に開始された ( 住宅宿泊事業法の施行期

( 注 3) 防火区画とは 建築基準法施行令第 112 条に定める基準により設けた区画のほか 耐火構造の床若しくは壁又は防火戸により同法の基準に準じた区画を形成するものも含む また 耐火建築物又は準耐火建築物以外の建築物については 建築基準法施行令第 113 条に定める基準により設けた防火壁を防火区

別添 ( 用語の定義 ) 消防法( 昭和 23 年法律第 186 号 ) 法 消防法施行令( 昭和 36 年政令第 37 号 ) 令 消防法施行規則( 昭和 36 年自治省令第 6 号 ) 規則 特定小規模施設における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令 ( 平成 20

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消防用設備・機械器具等に係る最近の検討状況等

屋内消火栓設備の基準 ( 第 4.2.(3). オ ) を準用すること (2) 高架水槽を用いる加圧送水装置は 屋内消火栓設備の基準 ( 第 4.2.(4). ア イ及びウ ) を準用するほか (1). ア イ及びウの例によること (3) 圧力水槽を用いる加圧送水装置は 屋内消火栓設備の基準 ( 第

(5) 第 1 号から前号までの規定により住宅用防災警報器が設置される階以外の階のう ち 次に掲げるいずれかの住宅の部分 ア床面積が 7 平方メートル以上である居室が 5 以上存する階の廊下 イアに規定する階に廊下が存しない場合にあっては 当該階から直下階に通ずる 階段の上端 ウアに規定する階に廊下

さいたま市消防用設備等に関する審査基準 2016 第 4 渡り廊下で接続されている場合の取り扱い 155 第 4 渡り廊下で接続されている場合の 取り扱い

すぐ連絡! すぐ実施! 杉並消防署からのお知らせ 自衛消防訓練を実施しましょう 自衛消防訓練は 火災が発生した場合に消防隊が現場に到着するまで 自衛消防 活動により 迅速 的確に人命の保護と災害の拡大防止の措置をとれるようにする ことを目的としています 訓練の種別 自主的に訓練することが必要です!

隣地境界線126 第 3 章消防用設備等の設置単位 さいたま市消防用設備等に関する審査基準 消防用設備等の設置単位消防用設備等の設置単位は 建築物 ( 屋根及び柱又は壁を有するものをいう 以下同じ ) である防火対象物については 特段の規定 ( 政令第 8 条 第 9 条 第 9 条の

178 第 3 章消防用設備等の設置単位 さいたま市消防用設備等に関する審査基準 2016 小規模特定用途複合防火対象物 ( 政令別表第 1⒃ 項イに掲げる防火対象物のうち 特定用途に供される部分の床面積の合計が当該部分が存する防火対象物の延べ面積の10 分の1 以下であり かつ 300m2未満であ

資料 2-3 超大規模防火対象物等における自衛消防活動に係る訓練の充実強化方策 ( 案 ) 平成 30 年 10 月 31 日 事務局

保育所の設備及び運営に関する基準 保育室等 屋外 遊戯場 設備 ( 必置 ) 面積設備 ( 必置 ) 面積 調理室 便所 0 1 歳児 乳児室及びほふく室 医務室 2 歳以上児 保育室又は遊戯室 乳児室 ほふく室 3.3m2 / 人 保育室 遊戯室 1.98m2 / 人屋外遊戯場 近隣の都市公園を代

2 病院次のいずれにも該当する病院のうち 相当程度の患者の見守り体制を有するもの ( 火災発生時の消火活動を適切に実施することができる体制を有するものとして総務省令で定めるもの ) 以外のもの ( ア ) 特定診療科名を有するもの ( イ ) 一般病床又は療養病床を有する病院 火災発生時の延焼を抑制

東京都建築安全条例(昭和二十五年東京都条例第八十九号)新旧対照表(抄)

東京都建築安全条例の見直しの考え方

動車車庫については 隣地境界線又は同一敷地内の他の建築物との距離は2m 以上とし 各階の外周部に準不燃材料で造られた防火壁 ( 高さ1.5m 以上 ) を設けること (3m 以上の距離を確保した場合を除く ) に改める 号通知 記 2 自動火災報知設備の設置について の一部改正記 2 中

番号 特定共同住宅等の種類と必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等 二方向避難型特定共同住宅等である (1) 初期拡大抑制性能 ( その 2) 図面番 ア地階を除く階数が 5 以下のもの 消火器具屋外消火栓設備動力消防ポンプ設備 又は住戸用及び共同住宅用非常警報設備 イ地階を除く階数

資料 2-3 障害者施設等の火災対策のあり方 ( 案 ) 1 認知症高齢者グループホーム火災を踏まえた課題 ⑴ 消防機関への通報について長崎市認知症高齢者グループホーム火災 ( 以下 本件火災 という ) では 自動火災報知設備の鳴動後に 火災通報装置の操作が行えず 施設からの通報がなされなかった

松山市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例施行規則平成 26 年 10 月 27 日規則第 65 号 ( 趣旨 ) 第 1 条この規則は, 松山市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例 ( 平成 26 年条例第 52 号 以下 条例 という ) の施行に関し必要な事

第 3 倉庫に係る防火安全対策 1 目的この基準は 近年 倉庫が大規模化し また 作業所的要素が出てくるなど特殊化する傾向が見られることから 倉庫に係る出火防止 延焼拡大防止 避難の安全確保等に係る具体的基準を定めたものである 2 指導対象この基準に基づき指導する防火対象物の範囲は次に掲げるものとす

ウ火元責任者は 自主検査の結果 異常が認められたときは 防火管理者及び防火管理責任者 ( 工事責任者 ) に報告し 指示を受けて対処する (2) 放火対策ア建物の外周部及び階段等には 可燃性の工事用資材又は梱包材等は置かないようにする やむを得ず置く場合は整理整頓し防炎シート等で覆い保管する イ工事

基準19 ハロゲン化物消火設備の設置及び維持に関する基準

平成  年  月  日

目次に記述する項目を以下に示す なお目次にはページ番号を記載すること 1. 建築物の概要 1.1 建築物概要 1.2 付近案内図 1.3 建築計画概要 1.4 設備計画概要 2. 防災計画基本方針 2.1 防災計画上の特徴 2.2 敷地と道路 2.3 避難階の位置 2.4 防火区画 防煙区画 2.5

資料2 保育所における屋外階段設置要件について

2 スプリンクラー設備の設置基準の見直し 消防法施行令第 12 条第 1 項関係 スプリンクラー設備を設置しなければならない防火対象物又はその部分に 次に掲げるもの 火災発生時の延焼を抑 制する機能を備える構造として総務省令で定める構造を有するものを除く で延べ面積が 275 m2未満のものが追加さ

第14 火災通報装置

1 目的 建築基準法第 68 条の 5 の 5 第 1 項及び第 2 項に基づく認定に関する基準 ( 月島地区 ) 平成 26 年 6 月 9 日 26 中都建第 115 号 建築基準法 ( 昭和 25 年法律第 201 号 以下 法 という ) 第 68 条の 5 の 5 第 1 項 及び第 2

( 例 ) 病床数が 60 の場合 職員の総数が5 人以上であり かつ 当該職員のうち宿直勤務者を除いた職員数が2 人以上である体制をいう イ規則第 5 条第 3 項第 1 号に規定する 職員の数 とは 一日の中で 最も職員が少ない時間帯に勤務している職員 ( 宿直勤務者を含む ) の総数を基準とす

民泊の安全措置の手引き ~ 住宅宿泊事業法における民泊の適正な事業実施のために ~ 平成 29 年 12 月 26 日 ( 平成 30 年 3 月 29 日改訂 ) 国土交通省住宅局建築指導課

第2章 事務処理に関する審査指針

ポリカーボネート板に関する建築物の屋根への適用状況

簡易宿所指導基準 都市計画局建築指導部 消防局予防部 健康局健康推進部 当基準は 建築基準法 消防法及び旅館業法を適用するにあたり 建築基準法別表第 1( い ) 欄 (2) 項に掲げる用途 ( ホテル及び旅館に限る ) に供する建築物で かつ 旅館業法第 2 条第 4 項に該当する 簡易宿所営業

認可保育所の整備について

3. 寝所寝台構造基準担当 1. 開放性 ( 客室への 開放性 ) 2. 寝所寝台 の階層等 1 ブース型寝所 2 カプセル型寝台 3 棚状寝所 4 階層式寝台 1 面以上を随時開放す ることができ 出入りす る部分はカーテン等で通 路に有効に開放できるこ と 客室内通路に常時開放 された開口部を設

前アの訓練による他 更に高度な訓練を希望する施設については 別記 2 小規模社会福祉施設訓練マニュアル に基づき訓練を指導するものとする 第 4 実施要領等別図 小規模社会福祉施設の避難訓練等指導要領 のとおりとする 第 5 指導実施時期次に掲げる機会を捉え 指導すること 1 自衛消防訓練 2 防火

ともに 警報を発するものをいう 第三放水型ヘッド等の構造及び性能規則第十三条の四第二項に規定する放水型ヘッド等の構造及び性能は 次に定めるところによる 一放水型ヘッド等の構造は 次によること ( 一 ) 耐久性を有すること ( 二 ) 保守点検及び付属部品の取替えが容易に行えること ( 三 ) 腐食

2 3 階施設 建築基準法第 2 条第 9 号の2に規定する耐火建築物又は同条第 9 号の3に規定する準耐火建築物であること 保育室等が設けられている次の表の欄に掲げる区分ごとに それぞれ同表の右欄に掲げる施設又は設備が1 以上設けられていること 区分施設又は設備 1 建築基準法施行令第 123 条

目次 ( )

第 3 章 1. の既往調査研究 1で紹介した 小規模多機能サービスに関する調査報告書 にも指摘されていたように 小規模多機能サービス事業所の整備にあたっては 建築基準法 消防法上の取り扱いの点で検討の余地を残している これに関して 2006 年 1 月に長崎県大村市の認知症高齢者グループホームで発

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消防法令が改正され 防火防災管理体制が強化されます! ~ 消防法第 8 条の 2 統括防火防災管理者制度 ~ 近年 雑居ビル等で多くの死傷者を伴う火災が相次いで発生していることや東日本大震災での激しい揺れにより 高層ビル等において人的 物的被害が発生したことを受け 防火 防災体制を強化するために消防

新旧対照表 (1/15)

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4. エレベータホール ( 設置する場合 ) 5. エレベーター ( 設置する場合 ) 6. 共用廊下 共用階段 ること 共用玄関等からの見通しが確保されていない場合には 見通しを補完する対策が講じられていること 照明設備 1 共用メールコーナーの照明設備は 床面において50ルクス以上の平均水平面照

認知症高齢者グループホーム等火災対策に係る主な論点

第 6 内装制限 防火材料 地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律 ( 平成 11 年法律第 87 号 ) が平成 12 年 4 月 1 日に施行されたことに伴い これまでの建設省等の通達等の取扱いについては建築主事等 の執務上の取扱いによることとなった 1 防火材料 (1) 不燃材

平成25年中には、放火自殺者を除き火災による死者は1,278人

第 3 点検の期間点検の期間は 次の表の上欄 ( 左欄 ) に掲げる用設備等の等並びに同表中欄に掲げる点検の内容及び方法に応じ 同表下欄 ( 右欄 ) に掲げるとおりとする ただし 特殊用設備等にあっては 法第 17 条第 3 項に規定する設備等設置維持計画に定める期間によるものとする 用設備等の等

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8 避難経路 避難経路とは 廊下 階段 避難上有効なバルコニーその他これに類するものをいう 直接外気に開放されていること 避難上支障のない幅員及び転落防止上有効な高さの手すり等を有し 60 cm以上の幅員を有していること 3 バルコニー等に設ける仕切板等の寸法は 概ね幅 600 mm 高さ 800

第2 令別表第1の取扱い

基準2 消防用設備等の設置単位の取扱いに関する基準

2 屋内消火栓設備

鉄道建築ニュース用原稿 「シャッター」 070928   (社)日本シヤッター・ドア協会

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建築基準法第85条第4項の仮設建築物の許可基準

スプリンクラー設備の設置を要しない有床診療所 病院の考え方 ( 案 ) 資料 入院の常態化の有無 免除される対象 常態的に患者が入院していないと判断 一日平均入院患者数が 1 人未満 常態的に患者が入院していない施設 (1) 入院患者数が一日平均 1 人未満となる 1~ 床の施設 ()

TM 屋内消火栓設備 2. における消火設備の取り扱い 2-1 消火栓設備 屋内消火栓設備 補助用高架水槽 位置表示灯発信機 ( 起動装置 ) 1 号消火栓 易操作性 1 号消火栓 2 号消火栓 リミットスイッチ付開閉弁 ( 起動装置 ) 非常電源 ( 蓄電池 )

特定駐車場用泡消火設備

平成23年度事例集04

1 届出の趣旨工事中に建築物を使用する場合は, 建築基準法に基づいて当該建築物に設置されている避難施設等の機能に支障を来たすことがよくあります もとより建築基準法は, 建築物の最低限の安全性能を定めたものですから, 避難施設等の機能に支障が生じているときに出火したりすれば, 大災害につながるおそれが

Taro-03_H3009_ただし書同意基準

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1600 mm 1200 mm 1200 mm 1600 mm 2200 mm 1200 mm 大阪市建築基準法取扱い要領 2-30 特別避難階段の付室の取扱い 令第 123 条第 3 項 (1) 付室の最小幅員下記のような特別避難階段の付室内の最小幅員は 法定の廊下幅及び階段幅以上とする 非常用

2-21 踊場を共有する階段 令第 23 条令第 121 条府条例第 33 条 図 -1 図 -2 図 -3 UP DN UP DN 3F A 2F 1F DN UP DN UP w w w w 上図のような階段形式のものについては次の通り取り扱う ただし 図 -3 においては 縦方向に A の範囲

平成21年6月1日施行

油漏洩 防油堤内 にて火災発生 9:17 火災発見 計器室に連絡 ( 発見 者 計器室 ) 発見後 速やかに計 器室に連絡してい る 出火箇所 火災の状況及び負傷者の発生状況等を確実に伝え 所内緊急通報の実施 火災発見の連絡を受 けて速やかに所内 緊急通報を実施し 水利の確保 ( 防災セ ンター 動

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学校施設管理について

教授 ) において 本件火災の発生状況や 今後の消防のあり方について検討が行われた 検討会での検討結果を踏まえてとりまとめられた報告書では 火災予防対策として 以下のように提言がなされた 延べ面積 150 m2未満の飲食店にあっては 一部の地方公共団体の火災予防条例により消火器の設置が義務付けられて

Microsoft Word - 法第43条第2項第2号許可基準

第19 排煙設備

ごと又は施行規則第 1 3 条第 1 項第 2 号に規定する小規模特定用途複合防火対象物における特定の用途部分ごとに設置義務が生じるときも同様とする ( 報告及び公表の決定 ) 第 4 条査察員は 立入検査において 公表の対象となる違反を認めた場合は 立入検査結果通知書により署長に報告するものとする

194 第 3 章消防用設備等の設置単位 さいたま市消防用設備等に関する審査基準 共通事項 省令第 12 条の 2 並びに第 13 条第 1 項第 1 号及び第 2 項に規定するスプリンクラー設備を設置するこ とを要しない構造の取り扱いは 次によること ⑴ 省令第 12 条の2で定める

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さいたま市消防用設備等に関する審査基準 2016 第 1 用語の意義 適用範囲 1225 第 1 用語の意義 適用範囲

ホテル火災対策検討部会報告書 ( 概要 ) < 検討の目的及び体制 > 平成 24 年 5 月 13 日 ( 日 ) 広島県福山市において死者 7 名 負傷者 3 名が発生したホテル火災を踏まえ ホテル 旅館等の火災被害拡大防止対策及び火災予防行政の実効性向上等に関する検討を実施 予防行政のあり方に

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議のうえ統括防火管理者として選任し 防火管理上必要な業務の内容について説明をしたうえで 全体についての防火管理業務を行わせなければならない 3 前項の規定により 統括防火管理者を選任したときは 防火管理対象物における管理権原者の主要な者として を代表者として指定し 代表者名をもって届出を行うものとす

番号

鉄道建築ニュース用原稿 「シャッター」 070928   (社)日本シヤッター・ドア協会

申請者等の概要 ( 第二面 ) 1. 申請者 氏名又は名称のフリガナ 氏名又は名称 郵便番号 住所 電話番号 2. 代理者 氏名又は名称のフリガナ 氏名又は名称 建築士事務所名 郵便番号 住所 電話番号 3. 建築主 氏名又は名称のフリガナ 氏名又は名称 郵便番号 住所 電話番号 4. 設計者 資格

火対象物の公表の要否を決定するものとする ( 公表の予告 ) 第 5 条署長は 前条第 4 項の規定により公表が必要であると決定した場合は 公表予告書 ( 第 2 号様式 ) により関係者に対し公表の予告をするものとする 2 前項に規定する公表の予告は 査察規程第 20 条第 1 項に規定する立入検

自動火災報知設備に他階の表示ランプが点灯しています どうすればいいですか? 自動火災報知設備に天井裏の表示ランプが点灯しています どうすればいいですか? 他の階から職員が応援に来ました どうすればいいですか? 居室等を確認するため扉を開けます どのように開ければいいですか? 火災通

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PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション

川越地区消防局 消防署組織図 消防局長 消防局 ( 代 ) 総務課 総務担当 消防団担当 財務担当職員担当 管理担当 予防課 予防担当 査察指導担当 保安担当 警防課 警防担当 装備担当 救急課 0

様式第 2 号の 4 特定共同住宅等省令適用チェックリスト ( その 1) 番号 特定共同住宅等の種類と省令消防用設備等 計画 図面 番号 1 二方向避難 開放型特定共同住宅等である ( 計算書を添付する ) (1) [ 初期拡大抑制性能 ] ア地階を除く階数が 10 以下のもの 消火器具 屋内消火

建築基準法第85条第4項の仮設建築物の許可基準

消防用機器等に関する認証制度の概要 平成 22 年 6 月現在 検定自主表示認定鑑定 根拠条文 消防法第 21 条の 2 ( マーク ) 消防法施行規則別表第三 消防法第 21 条の 16 の 2 ( マーク ) 消防法施行規則別表第四 消防法第 17 条の 3 の 2 消防法施行規則第 31 条の

第 9 屋外貯蔵タンク冷却用散水設備の基準 ( 昭和 57 年 7 月 1 日消防危第 80 号 ) タンクの冷却用散水設備 ( 以下 散水設備 という ) は 次によること 1 散水設備の設置範囲は 危険物規則第 15 条第 1 号に定める技術上の基準に適合しないタンク ( 一部適合しないものにあ

許可及び認定申請等

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ホテル 旅館等における夜間の自衛消防訓練マニュアル 別添 1 目的このマニュアルは, ホテル 旅館等において夜間火災が発生した場合に, 宿泊者の安全確保を図るために, 自衛消防組織等が対応すべき事項を示し, 防火管理体制の充実を図ることを目的とする 2 対象このマニュアルの対象は, 新たな防火基準適合表示制度実施要綱 に規定するホテル 旅館等とする 3 マニュアルの基本的な考え方 (1) ホテル 旅館等の関係者に対し, このマニュアルに基づき, 火災発生時に自衛消防組織等がとるべき最低限必要な行動内容 ( 以下 対応事項 という ) 及びその訓練手順を示す (2) 訓練にあっては, 夜間の勤務体制 ( 最低人員 ) で行うものとする (3) 個々のホテル 旅館等の建築構造, 内装, 消防防災設備等に応じて限界時間を設定し, その限界時間内に全ての対応事項が行われるような体制を整備する 4 限界時間の設定 (1) 火災が発生した階 ( 以下 火災階 という ) とそれ以外の階 ( 耐火建築物の場合は火災階の直上階以上の階, 耐火建築物以外の場合は火災階以外のすべての階 以下 非火災階 という ) とでは, 火災の際の環境悪化時における行動可能時間が異なるため, 火災階と非火災階のそれぞれについて限界時間を設定する (2) 限界時間とは, 出火場所の感知器の発報から, 火煙の発生が自衛消防組織等又は宿泊者等にとって危険なレベルに達する時間をいう したがって, ここでいう限界時間とは, 火災が発生した場合に自衛消防組織等が, 火災の発見, 通報, 初期消火及び避難誘導等の対応事項を行うことができる限界時間でもある (3) 火災階の限界時間火災階の限界時間は表 1 のとおりとする 1 スプリンクラー設備が設置されている対象物にあっては, 火災階の限界時間を 9 分とする 2 スプリンクラー設備が未設置の対象物にあっては, 建築物の構造, 内装等に応じて定める基準限界時間と, 延焼速度を減少させることによって得られる延長時間の和とする

表 1 スプリンクラー設備が設置されている場合 ( 注 1) 9 分スプリンクラー設備が設置されていない場合条件基準時間延長時間とその条件限界時間 内装制限がなされており, 客室と廊下の区画に欄間, ガラリ等がない場合 ( 注 2) 内装制限はなされているが, 客室と廊下の区画に欄間, ガラリ等がある場合 6 分 5 分 寝具が防炎処理され, かつ, 場合 3 分 9 分 場合 2 分 8 分 寝具が防炎処理されている場合 1 分 7 分 寝具が防炎処理され, かつ, 場合 3 分 8 分 場合 2 分 7 分 寝具が防炎処理されている場合 1 分 6 分 内装制限がなされていない 場合 3 分 場合 2 分 5 分 ( 注 1) スプリンクラー設備が設置されている には, 消防法施行規則 ( 以下 規則 という ) 第 13 条に基づきスプリンクラー設備が設置されていない部分があることを含むものとする ( 注 2) 内装制限がなされている とは, 客室の壁 ( 床面からの高さが 1.2m 以下の部分を除く 以下同じ ) 及び天井の室内に面する部分 ( 回り縁, 窓台, その他これらに類する部分を除く 以下同じ ) の仕上げが不燃材料, 準不燃材料又は難燃材料で, 客室から地上に通ずる主たる廊下, 階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げが不燃材料又は準不燃材料でなされている場合をいう 以下同じ (4) 非火災階の限界時間 非火災階の限界時間は, 表 2のとおりとする 表 2 非火災階の基準時間 (= 火災階の限界時間とする ) 延長時間とその条件 非火災階の限界時間 火災階の限界時間 (3 分 ) A 3 分 6 分 B 4 分 7 分 火災階の限界時間 (5 分 ) A 3 分 8 分 B 4 分 9 分 火災階の限界時間 (6 分 ) A 3 分 9 分 B 4 分 10 分 火災階の限界時間 (7 分 ) A 3 分 10 分 B 4 分 11 分 火災階の限界時間 (8 分 ) A 3 分 11 分 B 4 分 12 分 火災階の限界時間 (9 分 ) A 3 分 12 分 B 4 分 13 分 A: 竪穴区画がなされている場合 B: 竪穴区画がなされており, 各室毎に定員担当の火災避難用保護具 ( 呼吸器及び簡易防煙マスク等をいう ) が 設置されている場合

5 対応事項火災発生時に自衛消防組織等がとるべき対応事項は, 次のとおりとする (1) 出火場所の確認自動火災報知設備 ( 以下 自火報 という ) の受信機等により出火場所を確認する 訓練手順 1 出火場所の設定ア 4 階建て以下の場合 3 階以上の階にある客室のうち, 自火報の受信機設置場所より最も遠い客室に設置されている任意の感知器を発報させる イ 5 階建て以上の場合 3 階以上の客室で最上階より 2 階下までの階にある客室のうち自火報受信機設置場所より最も遠い客室に設置されている任意の感知器を発報させる ウ訓練時の状況により, 感知器の発報又は地区音響の鳴動等が困難な場合は, 上記の出火場所を想定した訓練とする 2 出火場所の表示感知器を発報させた客室内に旗等で目印をする 3 出火客室の条件出火客室は, 施錠しておく 4 複数棟ある場合基本的に最大客室を有する棟の客室を出火場所とする 5 自衛消防隊員の待機場所自衛消防隊員は原則として, 自火報の受信機の前で待機すること なお, 仮眠状態で待機することとしている場合は, 自火報発報後 15 秒経過した後に行動すること (2) 現場の確認出火場所に至って, 現場の状況を確認する 訓練手順 1 出火場所の特定受信機の前で待機している者は自ら又は, 他の隊員に指示 ( 肉声, 電話, 無線機等を用いて ) して, マスターキー等を活用し 火災 を表示した警戒区域の各室を開けて室内を確認し, 出火場所を特定する ( ただし, 受信機又は出火室表示灯などで出火客室の特定ができる場合は, 出火客室のみ確認すればよいものとする ) なお, 仮眠状態で待機することとしている者は, 指示されてから 15 秒経過した後に行動を開始する 2 ベル停止の取扱い自動火災報知設備が放送設備と連動していない場合, ベル停止の取扱いは次による ア自衛消防活動の支障となる場合は, 主ベルを停止することができる イ自衛消防隊員のうち最低 1 名が受信機設置場所で活動できる場合には, 現場確認により火災であることが確定されるまでの間は地区ベルを停止することができる ただし, 当該隊員と現場確認の隊員の間で遅滞なく相互に連絡できる手段が講じられていることを条件とする

3 自衛消防隊の装備品等各ホテル, 旅館等の実状に合わせ必要な装備品及び携行品等を, 表 3 を参考に準備する 表 3 ヘルメット 携帯ライト 手袋 柱状安全帯 拡声器 安全靴 防火衣 マスターキー 非常用エレベーター専用キー 消火器 自動火災報知設備の送受話器無線 トランシーバー等 チェーンカッター等 品名備考 担架 簡易 ( 布 ) 担架, 車いす カウンター 命綱付 隊員間の連絡用 客室ドア開放用 避難人数の確認等 4 自衛消防隊員の移動移動の際のエレベーターの使用については, 次による ア非常用エレベーター, 及び常用エレベーターで非常電源又は停電時最寄り階停止装置付きのものは, 火災階の直下階まで使用できるものとする イ非常用エレベーターが設置されている場合は, 優先的に使用することとする ウ火災確認後は, 非常用エレベーター以外のエレベーターは使用しないものとする 5 火災確認時の連絡行動ア火災を確認した者は, その場で 火事だー! と 2 回叫ぶ イ自火報の送受話器, 無線又は非常電話等を使用し, 他の隊員に火災である旨を連絡する (3) 消防機関への通報火災である旨を, 消防機関へ通報する 訓練手順 1 119 番模擬通報と通報時期ア消防機関への通報は, 原則的に現場確認後とする イ通報要領は, 事前に消防局 ( 災害救急指令センター ) の了解を得て, 実際に 119 番通報するのが望ましいが, 内線電話等を利用しての模擬通報でもよいものとする

2 通報内容消防機関への通報内容は, 概ね次の例による 消防通報者 119 番をする はい,119 番消防です 火事ですか, 救急ですか 火事です 場所はどこですか その建物は何階建てですか 燃えているのは 何階ですか 何が燃えているかわかりますか 今日の宿泊客は何名ですか 逃げ遅れた人は いませんか 近所に目標となる建物はありますか 福岡市 区 丁目 番 号 ホテル ( 旅館 ) です 階建ての 階が燃えています 客室のベッドが燃えています 宿泊者 名です 逃げ遅れは今のところわかりません の南側です あなたのお名前と電話番号を教えてください フロント係の です わかりました 消防隊を出動させます 電話は ***-**** です 3 消防機関へ通報する火災報知設備等 ( 以下 火通報等 という ) が設置されている場合は, 火通報等のスイッチを入れることをもって, 消防機関への通報とみなす なお, 火通報等のスイッチを入れるタイミングは, 原則的に現場確認後とする (4) 初期消火 ( 火災階の所要行動 ) 消火器又は屋内消火栓設備により初期消火を行う 訓練手順 1 消火器で初期消火を行う場合自衛消防隊員 1 人以上が放出動作を行い, 放射態勢を 15 秒間維持する 2 屋内消火栓設備等で初期消火を行う場合自衛消防隊員 2 人以上によりホースを延長後, 放水態勢を 30 秒間維持する なお, 易操作性 1 号消火栓,2 号消火栓, 広範囲型 2 号消火栓又は消火用散水栓の場合は,1 人で操作することができる (5) 情報の伝達及び防火区画の形成宿泊客に火災である旨及び避難すべき旨を伝達, 指示するとともに防火区画を形成する 訓練手順 1 放送設備が設けられている場合は非常放送により, 階 近くで, 火災が発生しました お客様は, 従業員の指示に従い, 落ち着いて避難してください と 3 回繰り返す ただし, 訓練を実施するホテル 旅館等に独自の放送文例がある場合は, それによること ができる 2 火災である旨が一斉に伝達される装置がある場合は, 前記 1 の文例に準じて宿泊客に火災である旨を知らせる 3 客室伝達 火事だー! と叫びながら, 客室のドアをたたき火災である旨を知らせる行為を繰り返す この場合, 客室伝達を行う範囲は表 4 のとおりとする 客室伝達 とは, 客室のドアをたたいて, 火災である旨を知らせる行為をいう

表 4 組み合わせ例 条 件 客室内部にスピーカー ( 注 1) 共用部分にスピーカー ( 注 2) 耐火建築物 内装制限客室避難路 水平区画 ( 注 3) 全ての竪穴が竪穴区画 客室からの直接避難 ( 注 4) 安全な階段 ( 注 5) スプリンクラー設置 ( 注 6) 範囲 客室内部に, 非常放送設備等により直接伝達が可能で, かつ, 最終避難経路があるかスプリンクラーが設置されている場合共用部分に非常放送設備が設置されており, 火災階が防火区画によって分割されていて, 上階延焼の恐れが少なく, 上階からの避難路が確保されている場合 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 火災となった 防火区画内 共用部分に非常放送設備が設置されており, 上階延焼の恐れがある程度少なく, 上階からの避難路が確保されている場合共用部分に非常放送設備が設置されており, 上階からの避難路はあるが, 上階延焼の恐れがある場合 上記以外の場合 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 火災階火災階及び直上階火災階以上の階全階 ( 注 1) 客室内部にスピーカー とは, 全ての客室内に, 非常放送設備 ( 一斉式非常放送設備等を含む ) のスピーカー, 火災である旨が一斉に伝達される電話機 ( 非常用構内通報機 ) 等が設置されていることをいう ( 注 2) 共用部分にスピーカー とは, 非常放送設備のスピーカーが消防法令に基づき共用部分に設置されていることをいう ( 注 3) 水平区画 とは, 建築基準法施行令第 112 条第 1 項の規定により又はこれに準じて, 旅館 ホテル等の各階が耐火構造の床若しくは壁又は甲種防火戸で区画されていることをいう なお, 火災となった防火区画内のみ各室伝達を行おうとする場合には, 水平区画を形成する当該旅館 ホテル内の全ての防火戸について, 障害がないことが確認されていなければならない ( 注 4) 客室からの直接避難 とは,3 階以上の全ての客室に避難器具が設置されているか又は3 階以上の全ての客室が安全な避難路を有するベランダ等に面していることをいう ( 注 5) 安全な階段 とは, 竪穴区画がなされている階段又は屋外階段が1 以上設置されていることをいう ( 注 6) スプリンクラー設置 とは, スプリンクラー設備が消防法令に基づき設置されていることをいう

4 防火区画の形成防火区画の形成は表 5 によること 表 5 防火戸の種別 常時閉鎖式の防火戸の場合 火災により煙が発生した場合に自動的に閉鎖する構造の防火戸の場合 火災により温度が急激に上昇した場合に自動的に閉鎖する構造の防火戸の場合 手動で閉鎖する構造の防火戸の場合 条件閉鎖されていること閉鎖障害がないこと 火災階の防火戸は, 全て手動で閉鎖すること また, 火災階以外の階の防火戸は, 閉鎖障害がないこと 竪穴区画を形成する火災階以外の階の全ての防火戸を手動で閉鎖すること 5 ホテル 旅館等が複数棟によって構成されている場合で, 火災発生棟と渡り廊下等により連絡している棟にあっては, 別棟区画を形成すること (6) 避難誘導廊下に出てきた客を, 次に掲げる安全な地点まで避難誘導する 1 耐火建築物の場合ア特別避難階段の附室イ竪穴区画がなされている階段室ウ屋上広場, 安全な地点までの避難路を有するベランダ等 2 耐火建築物以外の場合は, 安全な地上 訓練手順 1 特別避難階段及び竪穴区画された階段室がある場合火災階以上の各階において, 附室又は階段室の入口付近 (1 の階段で可とする ) で ここから逃げてください! と 2 回叫ぶこと ただし, スプリンクラー設備が設置されている場合は, 出火階及びその直上階において上記行為を行えばよいものとする 2 特別避難階段及び竪穴区画された階段室が設置されていない場合火災階以上の各階において, 出火室より最も遠い直通階段の入口付近で ここから逃げてください! と 2 回叫んだ後, 火災階の直下階まで避難誘導する

複合用途の場合に記入マニュアル訓練実施結果記録表 名称 所在地 訓練責任者氏名 連絡先 建物概要 建築面積延べ面積階層 地上地下 m2 m2階階 使用階数階 ~ 階 使用部分の延べ面積 m2 建築構造 耐火 その他 他用途の主たるもの 訓練年月日年月日時分 ~ 時分 限界時間 火災階の限界時間 非火災階の限界時間 分 分 119 番通報 ( 注 1) 分秒 訓練結果 火災階の対応事項終了時間 ( 注 2) 分秒 非火災階の対応事項終了時間 ( 注 3) 分秒 限界時間超過の場合 改善目標日年月日 次回訓練予定日年月日 注 1 自火報が作動してから通報が終わり, 受話器を置いたところまでの時間注 2 自火報が作動してから避難誘導 ( 訓練手順による ) 終了までの時間注 3 火災階以外の部分で行う対応事項のうち, 最も遅い階で最後の行動が終了した時間を記入してください

火災階の限界時間計算フローチャート START スプリンクラー設備が設置されている 客室と廊下の区画に欄間, ガラリ等がない 内装制限がある 寝具類に防炎製品を使用している 寝具類に防炎製品を使用している 9 分 9 分 7 分 8 分 6 分 8 分 6 分 7 分 5 分 3 分