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AI-P003A-R03 2012 年 1 月 1 日改訂 ( 第 3 版 ) *2011 年 7 月 7 日改訂 ( 第 2 版 ) 承認番号 :22300BZX00147000 機械器具 7 内臓機能代用器 高度管理医療機器大動脈用ステントグラフト 70488000 COOK Zenith TX2 TAA エンドバスキュラーグラフト ( メインボディ ) 再使用禁止 警告 1. 適用対象 ( 患者 ) における警告 本品の長期的性能は確立されていない 血管内治療は患者の健康とステントグラフトの機能を評価するために 生涯の定期的フォローアップが必要であることを全ての患者に知らせておく必要がある 特定の臨床所見を持つ患者 ( 例えば エンドリーク 動脈瘤の拡大 またはステントグラフトの構造変化 あるいは位置変化 ) の場合は フォローアップを強化すること 本品の留置後は患者を定期的にモニターし エンドリーク 動脈瘤の拡大 またはステントグラフトの構造変化 あるいは位置変化について調べる必要がある 少なくとも毎年以下のような画像診断を行う必要がある 1 機器の完全性 ( 構成部品間の離断 ステントの破断 またはバーブの離断 ) を検討するための胸部 X 線写真 2 動脈瘤の変化 周囲の血流 開存状態 ねじれ 機器の位置 進行性疾患を検討するための造影 CT 及び単純 CT 検査 腎合併症 またはその他の理由によって造影剤を使用できない場合は ( エンドリークの評価として ) 経食道エコーと組み合わせて胸部 X 線写真や単純 CT 画像によって同様な情報が得られる 動脈瘤の拡大 望ましくない固定部の長さ ( 血管とステントグラフト部品の重複部分 ) の減少 またはエンドリークのある患者には 追加的な血管内治療 または最初の血管内修復の後で標準的開胸外科手術への移行を考慮する必要がある [ 動脈瘤の拡大や持続的なエンドリークの増加 または本品の移動により 動脈瘤の破裂を生じる場合がある ] ステントグラフト内を通る血流の減少 またはエンドリークのある患者は 追加の血管内治療 または外科処置が必要となる場合がある アクセス血管の直径 ( 内壁から内壁まで測定 ) 及び形態 ( 血栓 石灰化 または屈曲 ) は 血管アクセス手技 及び 20Fr から 22Fr のデリバリーシステムに適合していること 強度な石灰化 閉塞 蛇行 あるいは壁在血栓を伴う血管には 本品を大腿動脈に挿入することができない可能性 または塞栓症の危険が増大する可能性がある 術前にノンコントラスト CT を施行し 腸骨動脈や大動脈の石灰化の状況を十分確認すること [ 石灰化により 腸骨動脈にアクセスできない またはステントグラフトが確実に固定 シーリングできないおそれがある ] 術前の CT のスライス層が 3mm より大きい場合 最適なデバイス選択や局所的な狭窄を見落とす可能性がある 2. 使用方法における警告 適切な施設で使用されない場合 本品に対する安全性の担保が不十分であるため 以下の要件を満たす施設で使用すること 1 手術室 または血管手術が可能な設備体制を持つ血管造影室に DSA 装置が常設されていること 2 緊急時の大血管外科手術に対応できる外科医の迅速な対応が得られること 3 ステントグラフト実施基準管理委員会が定める施設基準に適合していること 本品の取り扱いに熟練していない場合は重篤な合併症が発生する可能性があるため 以下の要件を満たす医師が使用すること 1 本品を用いた血管内治療に関する講習等を受講していること 2 血管内治療 及び血管内治療に関連した画像診断解析に対する十分な経験を有すること 3 ステントグラフト実施基準管理委員会が定める実施医基準に適合していること シーリング部位を確保するためにやむなく左鎖骨下動脈を本品で覆う場合 同動脈の転置 またはバイパス術が必要な可能性がある この場合 臨床医は大脳 及び上肢への循環を損なう可能性を考慮すること 手技中は医療機関で定めるプロトコルに基づく全身性抗血液凝固処置を行うこと ヘパリンが禁忌の場合 代替の抗凝固剤を検討すること 本品の使用に際しては添付文書の説明を注意深く読むこと [ 使用方法 警告 及び注意事項に適切に従わない場合 重大な結果をもたらす または患者に重篤な健康被害を与えるおそれがある ] 禁忌 禁止 1. 再使用禁止 2. 再滅菌禁止 [ 品質が劣化するおそれがある ] 3. 適用対象 ( 患者 ) における禁忌 禁止以下の条件のうち 少なくとも 1 つに該当する患者に対しては禁忌とする 医学的禁忌 ステンレススチール ポリエステル はんだ ( すず 銀 ) ポリプロピレン ナイチノール 金に過敏性を有する患者 グラフト感染の危険性を増大させる可能性のある全身性感染症患者解剖学的禁忌 大動脈弓曲率半径が 35mm 未満の場合 局所的な屈曲度が 45 度を超える場合 近位 または遠位固定部位の長さが 25mm 未満の場合 近位側固定部位が逆漏斗型 あるいは遠位側固定部位が漏斗型 ( 固定部位の長さ 25mm にわたって直径が 10% 以上変化している場合 ) 動脈の固定部位で全周性の血栓 または石灰化が見られる場合 4. 使用方法における禁忌 医学的に適応とされない限り 臓器 または四肢に血流を供給する動脈を閉塞するような部位に本品を留置しないこと [ 血管が閉塞するおそれがある ] 重要な弓部分枝血管 ( 左鎖骨下動脈は例外になる可能性がある ) または腸間膜動脈を本品で覆わないこと [ 血管が閉塞するおそれがある ] 5. 原則禁忌 次の患者には適用しないことを原則とするが 特に必要とする場合には慎重に適用すること 1 術前 術後の画像診断と留置後の経過観察を行うことができない または従うことのできない患者 2 術中 及び術後のフォローアップ画像診断に必要な造影剤に耐性がない患者 3 体重 または体躯のため 必要となる画像診断の品質が損なわれる あるいは行うことができない患者 4 制御できない血液凝固障害のある患者 [ 出血した場合 止血が困難となったり タイプ Ⅱ エンドリークが発生するおそれがある ] 次の患者に対する本品の安全性 有効性は確立されていない 大動脈気管支瘻 及び大動脈食道瘻のある患者 大動脈炎 または炎症性動脈瘤のある患者 遺伝性結合組織疾患 ( マルファン症候群やエーラース - ダンロス症候群 ) またはその疑いがある患者 大動脈に解離がある患者 妊娠中 授乳中 または 24 ヶ月以内に妊娠を計画している女性 漏出性 破裂寸前 破裂後の動脈瘤のある患者 18 歳未満の患者 真菌性大動脈瘤のある患者 過去の人工血管留置に起因する仮性大動脈瘤のある患者 全身感染症 ( 例 : 敗血症 ) の患者 外傷性大動脈損傷の患者 壁内血腫 大動脈への導管形成術が必要な患者 過去に胸部下行大動脈領域にステント もしくはステントグラフトによる血管内治療 または外科的治療を受けている患者 形状 構造及び原理等 1. 形状 構造本品には以下の構成品が含まれる 1 ステントグラフトステントグラフトは メインボディ 3 種類 ( 非テーパー型プロキシマルメインボディコンポーネント テーパー型プロキシマルメインボディコンポーネント ディスタルメインボディコンポーネント ) と 補助デバイス 2 種類 ( プロキシマルメインボディエクステンション ディスタルメインボディエクステンション ) があり これらを必要に応じて組み合わせて使用する ステントグラフトは 自己拡張型ステンレススチール製ステントをポリエチレンテレフタレートの織布にポリエチレンテレフタレートとポリプロピレンの縫合糸を用いて縫 1/6

合したものである X 線透視下での視覚化のためにゴールドマーカーを ステントグラフトを血管壁に固定させるためにバーブを組み込んだものがある ステントグラフトはデリバリーシステムに装填されて出荷される 非テーパー型プロキシマルメインボディコンポーネント 1 2 テーパー型プロキシマルメインボディコンポーネント 2 デリバリーシステムデリバリーシステムは 3 種類ある ( プロキシマルデリバリーシステム ディスタルデリバリーシステム ディスタルエクステンションデリバリーシステム ) ステントグラフトは 20Fr または 22Fr のデリバリーシステムを使用して留置する 全てのデリバリーシステムは 0.89mm (0.035inch) のガイドワイヤーに適合し 耐キンク性で親水性コーティングが施された 75cm のシースアセンブリを備える 使用目的 効能又は効果 本品は 以下の解剖学的適用を満たす胸部下行大動脈における動脈瘤を有する患者の血管内治療に使用される 腸骨動脈及び大腿動脈に 必要なデリバリーステムに適合する十分なアクセス経路がある 以下のような動脈瘤の近位と遠位に瘤化していない大動脈部分 ( 固定部位 ) がある 長さが少なくとも 25mm 以上あること 外壁から外壁までの直径が 20mm 以上 38mm 以下であること 近位ネックの長さ (25mm) を確保するために必要な場合 本品の近位端で左鎖骨下動脈を覆うことが可能 なお 腹腔動脈に関しては 必要な場合 露出ステントのみ跨ぐことが可能 品目仕様等 デリバリーシステム接合部強度 デリバリーシステム接合部のトルク : 23N 以上 : 0.068Nm 以上 操作方法又は使用方法等 以下の説明は機器の留置に関する基本的指針である これらの処置方法は変更が必要となる場合がある これらの説明は医師への指標を補助するためのものであり 医師の判断にとって代わるものではない 1. 使用方法 <ステントグラフトのサイズ選択 > ステントグラフトが血管外壁に十分に圧着し 動脈瘤から血流を除外するには 全てのステントグラフトがオーバーサイズされる必要がある (CT により一方の血管外壁からもう一方の外壁を測ったときの血管径よりも大きいサイズを選択する ) このオーバーサイズは本製品における全てのステントグラフトに該当する 過剰なオーバーサイズはステントグラフト 2 1 プロキシマルデリバリーシステム ディスタルデリバリーシステム ディスタルメインボディコンポーネント 1. バーブ付きステント 2. ゴールドマーカー ディスタルエクステンションデリバリーシステム の展開が不完全となり エンドリークの原因となったり この他にキンクやグラフト素材における長軸方向に折れ目ができる可能性 管腔の寸法に変化をきたすことがあり 逆に過小なオーバーサイズはディスタルタイプ I エンドリークの可能性 及びデバイスの移動の危険性増大を伴う ステントグラフトのサイズ選択は血管内腔の直径ではなく 血管外壁からもう一方の外壁を測った血管径により行うこと 全てのステントグラフトは 10%~25% の範囲でオーバーサイズするべきであるが 下記のサイズ選択表を参照すること 基本的にディスタルメインボディコンポーネントをプロキシマルメインボディコンポーネントと重複留置させる場合 それぞれ同じサイズを選択すること サイズ選択表ステント血管径グラフト (mm) 直径 (mm) 注 )1 2 注 )3 非テーパー型プロキシマルメインボディコンポーネント ステントグラフト長 (mm) ディスタルメインボディコンポーネント テーパー型プロキシマルメインボディコンポーネント デリバリーシステム (Fr) 20 22 115 - - 20 21 24 115 - - 20 22 26 134 - - 20 23 26 134 - - 20 24 28 120/140/200 147/207-20 25 30 120/140/200 147/207-20 26 30 120/140/200 147/207-20 27 30 120/140/200 147/207-20 28 32 120/140/200 147/207 160/200 20 29 32 120/140/200 147/207 160/200 20 30 34 127/152/202 136/186 157/197 20 31 36 127/152/202 136/186 157/197 22 32 36 127/152/202 136/186 157/197 22 33 38 127/152/202 136/186 152/202 22 34 38 127/152/202 136/186 152/202 22 35 40 135/162/216 144/198 158/208 22 36 40 135/162/216 144/198 158/208 22 37 42 135/162/216 144/198 158/208 22 38 42 135/162/216 144/198 158/208 22 注 )1 固定部位における 血管外壁からもう一方の外壁を測った際の 最大径 注 )2 血管径は四捨五入する 注 )3 必ずしも上記サイズどおりではなく 他の要因によっても選択す べきサイズは影響される < 留置前の決定要因 > 以下の点を考慮して グラフトのサイズ 形状 組合せを決定する デリバリーシステム挿入のための大腿動脈の選択 大動脈 動脈瘤 及び腸骨動脈の屈曲角度 近位固定部位と遠位固定部位の状態 近位固定部位と遠位固定部位の直径 及び遠位側の腸骨動脈の直径 近位ネックの長さ : 25mm 大動脈の半径 :>35mm 遠位ネックの直径 :20~38mm 近位ネックの直径 :20~38mm 近位ネックの長さを確保するために必要な場合 左鎖骨下動脈を覆うことは可能 ( 点線の領域 ) この場合 臨床医は大脳 及び上肢への循環を損なう可能性を考慮すること < 患者の準備 > 1 麻酔 抗凝固療法について標準的なプロトコルを参照し バイタルサインをモニターする 2 大動脈弓から大腿動脈分岐部までを確認できる X 線透視画像診断 小弯 大弯 遠位ネックの長さ : 25mm 2/6

テーブル上に患者を仰臥位にする 3 標準的な手技で患者の両側大腿動脈を露出する 4 大腿動脈の近位側 及び遠位側の血管管理が適切になるようにする < 準備 / フラッシング > 1 輸送用スタイレットと 先端のプロテクターチューブを取り外す また キャプター弁の後方からピールアウェイシースを剥ぎ取る ( 図 1) 図 4 図 1 2 デリバリーシステムの先端を持ち上げてシース先端付近のサイドポートから溶液が出て来るまで キャプター弁全体をフラッシュする ( 図 2) 引き続きフラッシング液 20cc を全量注入した後 注入を止めてコネクティングチューブの活栓を閉じる 注記 : サイドアームアダプターが止血弁に確実に接続されていることを確認すること 注記 : フラッシュ用にヘパリン加生理食塩水がよく使用される 3 カニューラのハブにヘパリン加生理食塩水の入ったシリンジ ( 構成品外別品目 ) を接続し ダイレーターチップから溶液が出て来るまでフラッシングする ( 図 3) 10 グレイポジショナーが動かないように保持しながら ステントグラフトが完全に拡張し キャプター弁がハンドルとドッキングするまでシースを引き戻す 注記 : シースを引き戻すのが非常に困難な場合 デリバリーシステムを蛇行の少ない位置に置くとシースを引き戻すことができる シースが引き戻り始めるまで非常に慎重に抜去し すぐに止め 元の位置まで戻して留置を継続する 11 ステントグラフトの位置を確認して 必要ならば前方に進め 血管造影でステントグラフトの位置を再度確認する 注記 : 確認造影のために 血管造影用カテーテルがステントグラフトと平行に置いている場合 このカテーテルを使って位置確認の血管造影を行なう 12 緑色のトリガーワイヤーリリース機能のトリガーワイヤーセーフティロックをゆるめる ステントグラフトの近位端が展開するまで トリガーワイヤーをゆっくりと引き抜き ( 図 5) 完全に抜去してインナーイントロデューサーシステムとの遠位側の接続をリリースする 注記 : デリバリーシステムを抜去する前に トリガーワイヤーがすべて抜去されていることを確認すること 図 5 図 2 図 3 4 ハンドルのピンバイスがしっかりと締めてあることを確認する 5 生理食塩水に浸した 4x4 インチガーゼパッドでシースを拭き 親水性コーティングを活性化する シースとダイレーター両方をよく塗らすこと < プロキシマルメインボディコンポーネントの留置 > 1 標準的な手技で 選択した総大腿動脈を 18G の動脈穿刺針 ( 構成品外別品目 ) で穿刺後 以下のデバイス ( 構成品外別品目 ) を挿入する 直径 0.89mm(0.035inch) 長さ 260cm( または 300cm) 15mmJ 型チップ または Bentson ガイドワイヤー 適切なサイズのシース ( 例 :5Fr) フラッシング用ピッグテールカテーテル (X 線不透過性マーカー付きサイジングカテーテル ) 2 適切なレベルで血管造影を行う X 線不透過性マーカーを使用する場合 必要に応じて位置を調節し 血管造影を繰り返す 3 デリバリーシステムが適切なフラッシュ溶液であるヘパリン加生理食塩水でフラッシュされ エア抜きが行われたことを確認する 4 ヘパリンの全身投与を行う また すべてのカテーテルをフラッシュし ヘパリン加生理食塩水ですべてのガイドワイヤーを濡らす カテーテルやガイドワイヤーを交換した後はこの作業を毎回行うこと 5 標準ガイドワイヤーを 0.89mm(0.035inch) 260cm( または 300cm) のスティッフガイドワイヤーに交換し カテーテルを通して大動脈弓まで進める 6 フラッシング用ピッグテールカテーテルとシースを抜去する 注記 : この段階で 血管造影用カテーテルを留置するために反対側の大腿動脈にアクセスすることができる 他の選択肢として上腕からのアプローチも考慮する 7 親水性コーティングを十分活性させたデリバリーシステムをオーバーザワイヤーで挿入し ステントグラフトが適切な位置に到達するまで進める 注記 : ダイレーターチップは体温で柔らかくなる 注記 : ガイドワイヤーをデリバリーシステム内に挿入し易くするために デリバリーシステムのダイレーターチップを多少まっすぐにする必要がある場合がある 8 大動脈弓内のガイドワイヤーの位置を確認し ステントグラフトの正しい位置を確保する 9 シースアセンブリのキャプター弁が開放位置まで回っていることを確認する ( 図 4) 13 ステントグラフト内にガイドワイヤーを残したまま インナーイントロデューサーシステムを抜去する < ディスタルメインボディコンポーネントの留置 ( 必要な場合 )> 1 大腿動脈内に血管造影用カテーテルが使用されている場合 ディスタルメインボディコンポーネントが留置される部位の大動脈の解剖学的構造が判る位置までカテーテルを引き戻す 2 親水性コーティングを十分活性させたデリバリーシステムをオーバーザワイヤーで挿入し プロキシマルメインボディコンポーネントと少なくとも 2 個分 (50mm) 推奨では 3 個 ~4 個分 (75~100mm) のステントが重なるようにステントグラフトを適切な位置に進める プロキシマルメインボディコンポーネントの近位側内側ステントとディスタルメインボディコンポーネントの近位側内側ステントが重ならないようにすること 注記 : ガイドワイヤーをデリバリーシステム内に挿入し易くするために デリバリーシステムのダイレーターチップを多少まっすぐにする必要がある場合がある 3 血管造影で位置を確認し 必要に応じて調節する 4 シースアセンブリのキャプター弁が開放位置まで回っていることを確認する ( 図 4) 5 グレイポジショナーが動かないように保持しながら シースを引き戻し始める 注記 : シースを引き戻すのが非常に困難な場合 デリバリーシステムを蛇行の少ない位置に置くとシースを引き戻すことができる シースが引き戻り始めるまで非常に慎重に抜去し すぐに止め 元の位置まで戻して留置を継続する 6 ステントグラフトが完全に拡張するまでシースを引き戻す キャプター弁がハンドルとドッキングするまでシースを引き戻し続ける 7 白色のトリガーワイヤーリリース機能 ( 数字 (1) の表示 ) のトリガーワイヤーセーフティロックを外し トリガーワイヤーリリース機能を抜去して遠位側の接続をリリースする ( 図 6 図 7) 図 6 図 7 3/6

8 スライディングハンドル ( 数字 (2) の表示 ) のトリガーワイヤーセーフティロックを外して取り除く ( 図 8 図 9) 図 8 図 9 9 デリバリーシステムが動かないように保持しながら 露出ステント部分がリリースされるまで グレイポジショナーとシースと一緒にスライディングハンドルを遠位方向にスライドさせる スライディングハンドルは自動的に定位置にロックするまで遠位方向にスライドさせること ( 図 10 図 11) 図 10 図 11 10 緑色のトリガーワイヤーリリース機能 ( 数字 (3) の表示 ) のトリガーワイヤーセーフティロックをゆるめる ステントグラフトの近位端が展開するまでトリガーワイヤーをゆっくりと引き戻し トリガーワイヤーとトリガーワイヤーリリース機能を抜去する 注記 : デリバリーシステムを抜去する前に トリガーワイヤーがすべて抜去されていることを確認すること 11 ステントグラフト内にシースとガイドワイヤーを残したまま インナーイントロデューサーシステムを抜去する 12 シースアセンブリのキャプター弁を時計回りに止まるまで回して閉じる < メインボディコンポーネントへの圧着バルーンの使用 ( オプション )> 1 以下 もしくは製造メーカーの添付文書に従って圧着バルーンを準備する 1) ワイヤールーメンをヘパリン加生理食塩水でフラッシュする 2) バルーンのエア抜きを行う 2 圧着バルーンの挿入準備にあたり キャプター弁を反時計回りに回して開放位置にする 3 圧着バルーンをインナーイントロデューサーシステムのキャプター弁を通し 近位の固定部位のレベルまでオーバーザワイヤーで前進させ シースを正しい位置に維持する 4 キャプター弁を時計回りに回して圧着バルーンを軽く締めつける 5 近位のグラフト内側のステントの部分で 近位から始めて遠位方向に向けて ( 製造会社の指示通りに ) 希釈した造影剤で圧着バルーンを拡張する 6 必要な場合は プロキシマルメインボディコンポーネントとディスタルメインボディコンポーネントが重なっているところまで圧着バルーンを引き戻して拡張する 7 圧着バルーンを遠位固定部位まで引き戻して拡張する 8 キャプター弁を開き 圧着バルーンを抜去して 血管造影用カテーテルに交換し 確認血管造影を行なう 9 キャプター弁を時計回りに回し 血管造影用カテーテルを軽く締めつける 10 すべてのスティッフガイドワイヤーを取り出すか または交換して 大動脈が本来の形態に戻るようにする < 最終血管造影 > 1 ステントグラフトの直上に血管造影用カテーテルを配置し 正しい位置にあることを確認するとともに 弓部分枝血管の開存性確認のために血管造影を行う 2 エンドリーク またはステントグラフトのキンクがないことを確認し 近位及び遠位マーカーの位置を確認し シース ワイヤー 及びカテーテルを抜去する 注記 : エンドリーク その他の問題が見られる場合は 補助デバイスの添付文書を参照すること 3 標準的な外科的手法で血管を修復し 閉創する 2. 使用方法に関連する使用上の注意 デリバリーシステム挿入中は ガイドワイヤーの位置を保持すること デリバリーシステムを曲げたり キンクさせないこと [ デリバリーシステ ムやステントグラフトを損傷させるおそれがある ] 本品を血管系内で誘導 挿入 観察する際には 常に X 線透視装置を使用すること ステントグラフトのねじれを避けるため デリバリーシステムを回転させないよう 血管の状態に注意して操作すること 常にステントグラフトの位置をモニターし 必要に応じて血管造影を行って位置を確認すること [ シースやガイドワイヤーを引き抜き中に解剖学的形態とステントグラフトの位置が変化する可能性がある ] プロキシマルメインボディコンポーネントのステントグラフト近位内側と ディスタルメインボディコンポーネントの遠位側にはバーブ付きステントが組み込まれている これらの部位で血管治療 及び血管造影の機器を操作するときは 細心の注意を払うこと ガイドワイヤー カテーテル シース またはデリバリーシステムを進めている際に抵抗が感じられた場合は前進を止め 操作を中断して抵抗の原因を調べること 狭窄 血栓の存在 石灰化や蛇行がある箇所では特に注意すること [ 血管 カテーテル ステントグラフトに損傷が生じる場合がある ] 近位のグラフト内側のステントを部分的に留置した後にステントグラフトを遠位に位置変更すると ステントグラフトや血管の損傷を生じる可能性がある シースを引き抜き中に 近位のバーブは露出して血管壁と接触している この段階で本品を前進させることは可能な場合もあるが 後退は大動脈壁の損傷の原因となる可能性がある 動脈瘤内でカテーテル ガイドワイヤー 及びシースを操作する際は注意すること [ 粗雑な操作によって血栓やプラークの破片が剥がれ これが末梢血管や脳血管の塞栓形成や 瘤の破裂の原因となるおそれがある ] ステントグラフトがシース内にある間はシースを前進させないようにすること [ この段階でシースを進めると バーブがイントロデューサーシースを穿孔することがある ] 部分的 または完全に留置した後でステントグラフトをシースに戻さないこと 体内にあるカテーテルが血管等を穿通させないよう デリバリーシステムは回転させながら抜去すること 圧着バルーン使用の際 ステントグラフト外側の動脈内でバルーンを拡張させないこと [ 血管を損傷させるおそれがある ] 石灰化が認められる血管に留置したステントグラフト内での圧着バルーンの拡張は注意すること [ 過度な拡張が血管を損傷させるおそれがある ] 位置を変える前には バルーンが完全に収縮していることを確認すること 止血性を高める場合 圧着バルーンの挿入 及び抜去の際にキャプター弁をゆるめたり 締めたりすることができる ステントグラフトの清潔状態を保つため 及び感染の危険性を減少させるため 準備 及び挿入中の不必要なグラフトの取り扱いは最小限にすること 生理食塩水に浸した 10cm 10cm ガーゼでシースを拭き 親水性コーティングを活性化すること 常にシースを水に濡らしてその働きが最適になるようにすること 使用上の注意 1. 重要な基本的注意 MRI に関する情報非臨床試験において 本品は条件付きで MRI が可能であることが確認されている 次の条件以下である場合 留置後すぐに安全にスキャンを行うことができる < 試験条件 > 静磁場 :3.0T 以下 最大傾斜磁場 :720Gauss/cm GE Electric 社製 3.0T Excite を使用しての非臨床評価は 患者の位置として適当な場所でガウスメーターによる最大傾斜磁場測定値が 720Gauss/cm の条件で行われた ( 患者の位置として適当な場所とは スキャナーの表面付近など 患者が届きやすい場所である ) < 発熱性 > 1.5 テスラシステム 静磁場 :1.5T 15 分間のスキャンにおける全身平均比吸収率 (SAR) の最大値 : 2W/kg( スキャニングシーケンス毎に ) Siemens 社製 1.5T Magnetom (Numaris/4, Software, Version Syngo MR 2002B) を使用した非臨床試験での 15 分間の MR 画像化において 全身平均比吸収率 (SAR)2.8W/kg にて 1.4 以下の温度上昇が生じた 最大全身平均比吸収率 (SAR) は 2.8W/kg で これは 1.5W/kg の熱量測定値に相当する 3.0 テスラシステム 静磁場 :3.0T 15 分間のスキャンにおける全身平均比吸収率 (SAR) の最大値 : 4/6

2W/kg( スキャニングシーケンス毎に ) GE Electric 社製 3.0T Excite (G3.0-052B Software) を使用した非臨床試験においての 15 分間の MR 画像化において 全身平均比吸収率 (SAR) の最大値 3.0W/kg にて 1.9 以下の温度上昇が生じた 最大全身平均比吸収率 (SAR) は 3.0W/kg で これは 2.8W/kg の熱量測定値に相当する < 画像アーチファクト > 画像アーチファクトは 1.5 テスラシステム 及び 3.0 テスラシステムの両方において発生したが GE Electric 社製 3.0T Excite (G3.0-052B Software ボディ RF コイル搭載 高速スピンエコー ) のシーケンスを使用して非臨床試験にてスキャンを行った際 画像アーチファクトは本品を含む解剖学的領域全体に及んでおり 本品の約 20cm 以内の解剖学的構造 及び本品全体とその内腔の画像は不鮮明であった 全てのスキャナにおいて 本品から病変部の距離が大きくなるに従い 画像アーチファクトは小さくなる 頭部 頸部 及び下肢は 画像アーチファクトがない状態でスキャニング可能な場合がある 本品から病変部までの距離によっては 腹部 及び上肢のスキャニングにおいて 画像アーチファクトが見られる場合がある 臨床試験中に本品留置後 MRI を受けた 6 人の患者情報によると これらの患者のいずれからも MRI による有害事象 または機器の不具合は報告されていない さらに 本品は世界中で 3,000 本以上留置されているが 患者から MRI による有害事象 または機器の不具合は報告されていない 治療前にヘリカル造影 3DCT 画像を使用して患者の解剖学的条件を評価することを強く推奨する もしヘリカル造影 3DCT 設備がない場合はその設備がある施設で撮影すること 大動脈直径を計測する際はヘリカル造影 CT の使用を強く推奨する 計測の際は大動脈の血管外壁からもう一方の外壁を計測すること また ヘリカル造影 CT は必ず大血管から大腿骨頭まで 3mm 以下のスライス厚で撮影すること 本品のサイジングに際し 3D 画像により プロキシマル 及びディスタルネック長を評価することを強く推奨する 患者の解剖学的条件に応じて 矢状面 冠状面 及び斜方向で 3D 構築を行うこと ネックが正面視 ( 一般的にアーチ部位で LAO45 度から 75 度の位置 ) できるよう C アームの位置合わせをすること 血管内でのステントグラフトの不正確な留置 またはシーリングは エンドリークや移動 左鎖骨下動脈 左総頚動脈 または腹腔動脈の意図しない閉塞の危険性を高める可能性がある ステントグラフトの固定が適切でない場合 ステントグラフトが移動する危険性が高くなる ステントグラフトの留置が正確でない またはステントグラフトが移動した場合 外科的な血管治療が必要になる場合がある ステントグラフトの留置は 主要脊髄や肋間動脈の起点を覆う箇所では対麻痺 または不全対麻痺の危険が増大する可能性がある ステントグラフトの追加留置が必要になった場合 先に留置しているステントグラフトを損傷させたり 留置位置を阻害することがないようにすること 本品使用中は造影剤の使用量を正確にモニターすること [ 造影剤の過剰使用により 腎不全 あるいは血液透析が必要な腎機能低下をおこすおそれがある 術前に腎不全が見られる患者に対して使用した場合 術後にその危険性が高くなる ] 本品に伴うハザードは 機器関連 ( 不十分な滅菌 毒性 機器の生体内分解等 ) 留置関連 ( 腸骨動脈通過不能 誤留置等 ) 性能関連 ( 移動 ステントの破断 グラフトの感染 遅発性エンドリーク等 ) 疾病関連 ( シーリング部位で動脈瘤が引き続き拡大することによる 瘤破裂 またはエンドリーク等 ) に分類することができる 患者にもたらされるリスクは各ハザードの発生率と結果に依存し 多数の実験 及び臨床における留置で調査された このような血管内修復のリスクを 現在の代替方式の下行大動脈瘤の管理に関連したリスクと比較検討する必要がある 開存が大きい肋間の大動脈分岐部 または大きな側副血管は ステントグラフト埋植後に血流逆行につながる可能性がある 除細動 電気除細動 または心肺蘇生術等の治療は試験において特に評価されなかったが ステントグラフトの移動 または固定に影響する可能性があるため 画像診断で引き続き本品が機能していることを確認すること 2. 不具合 有害事象本品の使用に伴い 以下のような不具合 有害事象が発生する場合がある 1) 不具合 ステントグラフトの誤留置 誤固定 拡張不良 移動 感染 縫合糸の損傷 閉塞 拡張 侵食 穿刺 ステントの破断 グラフトの損耗 バーブの離断 または腐食 ペリグラフトフロー グラフト デリバリーシステムの変形 破損 2) 有害事象 四肢切断 麻酔合併症 及び後遺症 ( 誤嚥等 ) 動脈瘤の拡大 動脈瘤の破裂 及び死亡 穿孔 解離 出血 破裂等の大動脈損傷 及び死亡 大動脈気管支瘻 大動脈食道瘻 動脈血栓 静脈血栓 または仮性動脈瘤 動静脈瘻 出血 血腫 凝固障害 腸合併症 ( 腸閉塞 一過性虚血 梗塞 壊死等 ) 心合併症 及びその後遺症 ( 不整脈 心タンポナーデ 心筋梗塞 うっ血性心不全 低血圧 高血圧等 ) 跛行 ( 臀部 下肢下肢 ) コンパートメント症候群 死亡 浮腫 一過性 または恒久的な虚血や梗塞を伴う ( 大小の ) 塞栓形成 エンドリーク 大腿神経障害 発熱 及び限局性炎症 泌尿生殖器合併症 及び後遺症 ( 虚血 びらん 瘻 失禁 血尿 感染等 ) 肝不全 インポテンス 膿瘍形成 一過性の発熱 疼痛を含む 動脈瘤 機器 アクセス部の感染 リンパ系合併症 及び後遺症 ( リンパ瘻 リンパ嚢腫等 ) 局所性 または全身性の神経学的合併症 及び後遺症 ( 脳卒中 一過性脳虚血発作 対麻痺 不全対麻痺 麻痺等 ) 既存血管の閉塞 肺塞栓症 肺 / 呼吸器系疾患 及び後遺症 ( 肺炎 呼吸不全 長期にわたる挿管等 ) 腎疾患及び後遺症 ( 腎動脈の閉塞 造影剤の腎毒性 腎機能不全 腎不全等 ) 開胸外科手術への移行 感染 疼痛 血腫 仮性動脈瘤 動静脈瘻等の血管アクセス部位の合併症 創傷部合併症 及び後遺症 ( 離開 感染等 ) 血管痙攣 または血管外傷 ( 腸骨大腿血管の切開 出血 破裂 死亡等 ) 3. その他の注意 使用前に包装が開封されていたり 破損 汚染のある場合 また構成品に破損等の異常が見られる場合は使用しないこと 表示の有効期限を過ぎたものは使用しないこと 臨床成績 < 臨床試験 > STARZ-TX2 臨床試験は 開胸外科手術と比較して 胸部下行大動脈瘤 ( 動脈瘤または潰瘍 ) をもつ患者の待期的治療で本品の安全性と有効性を評価するために行った 無作為ではない 同時対象 複数の施設 複数国での試験である 本試験は血管内治療群と開胸外科手術対象群からなる 開胸外科手術対象群は 予定されて登録された患者と遡って登録された患者からなる 開胸外科手術対象群の患者は 本品を用いた血管内修復を受け入れられる生体構造ではないという点を除いて 血管内治療群と開胸外科手術対象群の両方に同一の選択 除外基準を適用した 本試験は 開胸外科手術対象群と比較した血管内治療群について 2 つの主要仮説と 2 つの補助仮説を評価するように設計された 安全性の主要仮説は 30 日の生存の非劣性で 有効性の主要仮説は 30 日の破裂なしの生存 ( つまり無破裂 ) の非劣性である 補助仮説は血管内治療群における臨床的有用性の優越性と 30 日の罹患率の非劣性で あらかじめ指定した 57 の事象を含む罹患率の複合スコアとして表わした 42 の医療機関で合計 160 例の血管内治療患者と 70 例 ( 予定された登録 19 例と遡った登録 51 例 ) の開胸外科手術の対象患者を登録した 内訳は 血管内治療と開胸外科手術の対象患者の両方を登録した 20 の医療機関と 血管内治療患者のみを登録した 16 の医療機関と 開胸外科手術の対象患者のみを登録した 6 の医療機関である 主要仮説と補助仮説をすべて満たした 具体的に 30 日の死亡率は血管内治療群が開胸外科手術対象群に比べて非劣性を示した 30 日の罹患率は血管内治療群が開胸外科手術対象群に比べて非劣性を示した 5/6

血管内治療群と開胸外科手術対象群のどちらにも破裂はなかった 血管内治療群での臨床的有用性は 開胸外科手術対象群に比べてすべて優越性を示した 血管内治療群で開胸外科手術への移行はなく 二次的な治療を要する患者の比率は 血管内治療群と開胸外科手術対象群の間で同様に低かった 大半の血管内治療患者において 12 ケ月時点で動脈瘤 ( 動脈瘤または潰瘍 ) のサイズは安定 または縮小し エンドリーク 移動 機器の完全性の所見結果の比率は 12 ケ月時点で低かった 貯蔵 保管方法及び使用期間等 1. 保管方法水濡れに注意し 日光 蛍光灯 紫外線殺菌装置等の光 高温及び多湿を避けて保管すること 2. 有効期限被包に記載 承認条件 1. 提出された臨床試験における対象患者について 留置後 5 年までの経年毎の解析結果を報告すること 2. 胸部大動脈瘤に対する本品を用いた血管内治療に関する講習の受講等により 本品の有効性及び安全性を十分に理解し 手技等に関する十分な知識 経験を有する医師によって用いられるよう 必要な措置を講じること 3. 胸部大動脈瘤に対する緊急の人工血管置換術ができる体制が整った医療機関で本品が使用されるよう 必要な措置を講じること 包装 1 箱に 1 セット入り 主要文献及び文献請求先 1. Jon S. Matsumura, Richard P. Cambria, Michael D. Dake, Randy D. Moore, Lars G. Svensson, Scott Snyder: International controlled clinical trial of thoracic endovascular aneurysm repair with the Zenith TX2 endovascular graft: 1-year results. J. Vasc Surg 2008;47:247-57 文献請求先 :Cook Japan 株式会社 151-0062 東京都渋谷区元代々木町 30-13 TEL:03-3468-9911 製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称及び住所等 製造販売業者 Cook Japan 株式会社 151-0062 東京都渋谷区元代々木町 30-13 連絡先 TEL: 03-3468-9911 外国製造業者 ウィリアムクックヨーロッパ ( デンマーク ) William Cook Europe ApS. 6/6