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Microsoft Word - ver41 技術発表会の原稿(H27)

この台風による和歌山県全域での被害をみると, 人的被害は, 死者 56 人 ( うち災害関連死 6 人 ), 行方不明者 5 人, 負傷者 9 人, 物的被害は, 全壊 371 棟, 半壊 1,842 棟, 一部破損 171 棟, 床上浸水 2,680 棟, 床下浸水 3,147 棟, 浸水被害 1

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地すべり学会関西支部大豊地すべり調査 調査報告 メンバー高知大学笹原克夫, 日浦啓全 ( 名誉教授 ) 徳島大学西山賢一京都大学松浦純生, 末峯章, 土井一生国土防災技術 ( 宮本卓也, 井上太郎 相愛山崎尚晃, 松田誠司 四国トライ松尾俊明, 吉村典宏長崎テクノ 讃岐利夫木本工業株西森興司町田博一

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実施概要 平成 5 年度第 回災害対策等緊急事業推進費 ( 主な対策の ). 梅雨前線に伴う豪雨により被害を受けた地域における対策 5 件 674 百万円 ( 国費 ) 具体的には ()~(5) のとおり () 河川 ( 補助 ) (5) 国道 ( 直轄 ) よどがわすいけいふるかわ 平成 5 年

アンカー工設置のり面の 健全性評価に関する研究 報告 平成 22 年 9 月 10 日プロジェクトリーダー神戸大学名誉教授沖村孝

土木学会論文集の完全版下投稿用

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の設置に加え 崩壊斜面の周辺に伸縮計 地盤傾斜計等を設置し計測データによる監視を行うとともに 定点カメラによる視覚的監視を行っている なお 地震動や雨量 各観測計器に基準値を設け 基準値超過時の作業中止基準を定め運用している 2.2, 崩壊地内の無人化機械による施工崩壊斜面上部に残る不安定土砂の崩壊

Microsoft Word - ★ 紀の川市西脇地区斜面崩落に関する調査検討会報告書(最終案)

溶結凝灰岩を含む火砕流堆積物からなっている 特にカルデラ内壁の西側では 地震による強い震動により 大規模な斜面崩壊 ( 阿蘇大橋地区 ) や中 ~ 小規模の斜面崩壊 ( 南阿蘇村立野地区 阿蘇市三久保地区など ) が多数発生している これらの崩壊土砂は崩壊地内および下部に堆積しており 一部は地震時に

1.2 主な地形 地質の変化 - 5 -

地域のために

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労働災害発生状況

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国土技術政策総合研究所 研究資料

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第 4 章特定産業廃棄物に起因する支障除去等の内容に関する事項 4.1 特定支障除去等事業の実施に関する計画 (1) 廃棄物の飛散流出防止ア廃棄物の飛散流出防止対策当該地内への雨水浸透を抑制し 処分場からの汚染地下水の拡散防止を図るとともに 露出廃棄物の飛散流出防止を図るため 覆土工対策を実施する

リサーチ ダイジェスト KR-051 自然斜面崩壊に及ぼす樹木根系の抑止効果と降雨時の危険度評価に関する研究 京都大学大学院工学研究科社会基盤工学専攻特定教授杉山友康 1. はじめに 鉄道や道路などの交通インフラ設備の土工施設は これまでの防災対策工事の進捗で降雨に対する耐性が向上しつつある一方で

Microsoft Word  クロノ技術積算基準(案).doc

【論文】

6. 現況堤防の安全性に関する検討方法および条件 6.1 浸透問題に関する検討方法および条件 検討方法 現況堤防の安全性に関する検討は 河川堤防の構造検討の手引き( 平成 14 年 7 月 ): 財団法人国土技術研究センター に準拠して実施する 安全性の照査 1) 堤防のモデル化 (1)

融雪等による道路斜面災害の調査・評価手法に関する研究(2)

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1.3 風化 侵食状況

Microsoft Word - 2-3目次.doc

Microsoft PowerPoint - 第14回地盤防災.ppt

Microsoft PowerPoint - CS立体図による危険地把握e(HP用)

危険度判定評価の基本的な考え方 擁壁の種類に応じて 1) 基礎点 ( 環境条件 障害状況 ) と 2) 変状点の組み合わせ ( 合計点 ) によって 総合的に評価する 擁壁の種類 練石積み コンクリートブロック積み擁壁 モルタルやコンクリートを接着剤や固定材に用いて 石又はコンクリートブロックを積み

7-2 材料 (1) 材料一般 1. アンカーの材料は JIS などの公的機関の規格により保証されているものか もしくは所要の品質や性能を有していることを確認したものとする 2. アンカーの材料を組み立てる場合には 各材料は他の材料に悪影響を与えないことを確認したものを使用する 1) 材料に関する一

- 14 -

Microsoft PowerPoint - 九州支部村上_平成30年7月豪雨

第 3 章切土, 盛土, 大規模盛土, のり面保護工, 自然斜面等 3.1 切土 1. 切土のり面勾配 切土のり面勾配は, のり高及びのり面の土質等に応じて適切に設定するものとします その設定にあたっては, 切土するのり面の土質の確認を前提として, 表.3-1 を標準とします 崖の高さが 5m 以下

新潟県連続災害の検証と復興への視点

横書き 2組

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刈羽村の宅地被害宅地の背面は砂丘で 敷地内の地下水位が浅いことから 液状化に伴う地盤変状が多く発生した この地域は 2004 年新潟県中越地震の際にも 液状化によると考えられる地盤災害が発生しており 被害の大きな住宅は建て替えを行っている 中越地震では地下水の浅い宅地に被害が集中したことから 宅地を

国土技術政策総合研究所 研究資料

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PowerPoint プレゼンテーション

近畿地方整備局 資料配付 配布日時 平成 23 年 9 月 8 日 17 時 30 分 件名土砂災害防止法に基づく土砂災害緊急情報について 概 要 土砂災害防止法に基づく 土砂災害緊急情報をお知らせします 本日 夕方から雨が予想されており 今後の降雨の状況により 河道閉塞部分での越流が始まり 土石流

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熊本地震の緊急調査報告

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西松建設技報

図 -3.1 試験湛水実績図 平成 28 年度に既設堤体と新設堤体が接合された抱土ゾーンにおいて調査ボーリングを実施し 接合面の調査を行った 図 -2.2に示すように 調査ボーリングのコア観察結果からは 新旧堤体接合面における 材料の分離 は認められなかった また 境界面を含む透水試験結果により得ら

(6) 災害原因荒廃渓流の源頭部にある0 次谷の崩壊は 尾根付近から発生している 尾根部は山腹斜面に比べ傾斜が緩やかであるが 記録的な集中豪雨 (24 時間雨量 312.5mm( 平成 30 年 7 月 6 日 6 時 ~ 平成 30 年 7 月 7 日 6 時まで ) 累積雨量 519.5mm(

地すべり防止技術指針及び同解説(提案)

点検対象項目 1 落石 崩壊 1-1 落石 崩壊 (1) 落石 崩壊の安定度調査の考え方 要因に関する評点 対策工に関する評点 履歴に関する評点 評 点 評点の求め方 1 要因は のり面部分と自然斜面部分について別々に評点を求める 2 のり面と自然斜面の対策工の状況に対して評点を加える 3 1と2の

() 過去の災害海岸地区道路は厳しい自然環境下であり, かつ, 脆弱な地質構造を有することから, 豪雨による土砂崩落, 越波, 雪崩などの災害が多いところである. 主な過去の災害の一例を写真 ~4 に添付する. また, この海岸地区道路は異常気象時における規制 ( 土砂崩壊, 地すべり, 雪崩 )

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22年2月 目次 .indd

○○○○○○○の実験

地すべり176号

新都市社会技術融合創造研究会研究プロジェクト 事前道路通行規制区間の解除のあり方に関する研究

深層崩壊危険斜面抽出手法マニュアル(素案)

Microsoft Word - 6.doc

PowerPoint Presentation

地すべり防止施設の長寿命化計画 ( 個別施設計画 ) 策定の手順書 ( 案 ) 農村振興局農村環境課農村振興局防災課 平成 2 8 年 3 月

写真 -1 南阿蘇村阿蘇大橋地区の斜面崩壊発生状況 ( 国際航業株式会社 株式会社パスコ撮影 ) 図 -2 平成 24 年九州北部豪雨災害時及び熊本地震時の土砂移動分布図 図 -3 平成 24 年九州北部豪雨災害時及び熊本地震時の土砂移動分布図 ( 阿蘇山外輪部の一部を拡大 ) 図 -2に示すとおり

あなたの宅地は大丈夫か -地震による谷埋め盛土造成地被害事例と安全性調査方法-

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新潟県中越沖地震を踏まえた地下構造特性調査結果および駿河湾の地震で敷地内の揺れに違いが生じた要因の分析状況について

Microsoft PowerPoint - 02 関(HP用).pptx

下図は 緊急復旧工事実施箇所のほか 関東地整における大規模な被災が発生した 箇所を加えた計 78 箇所において 治水地形分類図から基礎地盤微地形を判読したものである 大規模災害が生じた箇所の治水地形分類は 自然堤防 旧河道 旧落掘 氾濫平野が多い 大規模災害箇所 ( 東北 関東 )/ 治水地形分類

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里山の復旧に向けて 新潟県中越地震の概要 平成 16 年 10 月 23 日 17 時 56 分頃 新潟県中越地方を震源とするM6.8の直下型地震 ( 深さ13km) が発生し 旧川口町の震度 7を最大として 小千谷市 旧山古志村 旧小国町で震度 6 強を 長岡市 十日町市 旧栃尾市 魚沼市 刈羽村

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft Word - 005_第4章_工法(作業済)

地質ニュース

平成19年度・地球工学研究所の知的財産に関する報告会 - 資料集

図-2 土砂移動発生箇所 国土地理院の判読結果 4による 図-3 傾斜区分と土砂移動発生箇所 国土地理院の判読結果 4に よる の関係 根谷川 AMeDAS三入観測点 太田川 可部東地区 広島市安佐北区 八木地区 緑井地区 広島市安佐南区 地質区分 産業技術総合研究所シームレス地質図より関 図-4

Microsoft Word - H25地盤支部(山木)

KOIDE_32236.pdf

国土技術政策総合研究所 研究資料

目 次 まえがき 1 1. 道路法面健全性低下のメカニズム 盛土法面 切土法面 自然斜面 3 2. 点検の着目点 着目点とは 盛土法面 切土法面 自然斜面 8 3. 法面の管理 法面管理のフロー 道

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図 1 盛土内の水は安定に悪い 抵抗する力は 分子で抵抗する力 =スベリ面の長さ 粘着力 +スベリ面から上の土の重量 cos( 円弧中心とスベリ面を結ぶ線が鉛直となす角度 ) tan( せん断抵抗角 ) となります ここで 盛土内に水があると抵抗する力から 水圧分をマイナスする必要がありますので 安

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積雪寒冷地における切土のり面の崩壊危険度評価に関する研究


見学箇所図 ( 現地検討会資料より )

A-2 に関する解答のヒント 1. 出題された地形図に示された地域は 埼玉県羽生市南部である ( 市名は地形図中の北西部に記述されている ) 地形図は高度成長期後期の昭和 43 年に修正された縮尺 1:2500 の国土基本図であり 等高線の主曲線は 2mである 2. 出題範囲の大半を占める平らな土地

土層強度検査棒 計測データ例 kn/ m2 45 滑り面の可能性ありとした箇所の条件 : 地下水に飽和していること 及び SS 試験で 100kg 以下で自沈する箇所であること 土層強度検査棒による地盤強度計測結果グラフ 粘着力 計測値 30 T2 O5 25 M4 M3 20 滑り面

分野毎の検討における体制・検討フロー(案)

誌上セミナー若年技術者のための基礎知識土工事切土編 坂田建設株式会社土木本部土木統括部長鈴木正司 土工事の切土とは 土をほぐして撤去することです その撤去された土の下の地盤から見れば 押さえ付けられていた重石 ( 撤去した土のこと ) がなくなってしまうことなのです 簡単に考えると 重石を外された地

資料 -5 第 5 回岩木川魚がすみやすい川づくり検討委員会現地説明資料 平成 28 年 12 月 2 日 東北地方整備局青森河川国道事務所

国土技術政策総合研究所 研究資料

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3) リモコン操作式バックホウ ( セーフティークライマー工法 ) について (1) 他工法との比較検討当該工事現場は 平均斜面勾配 1:0.3( 約 70 度 ) もある凹凸の厳しい崩壊法面であり また斜面には右写真のように根株の浮き上った立木が立ち並び 人力施工による掘削や除根作業は不可能に近い

00 平成 4 年度調査起点 SP=0.0 SP=8.0 SP=9.0 ポリ波状管 φ~5.0m SP=00.0 SP=5 木製路面排水工 SP8.0~SP50.0 待避所 L=4.0m SP=8.0 に小班 SP=.0 SP= SP=6 木製路面排水工 L=4.0m SP=46 木製路面排水工 L

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地すべり地形判読 地すべり地形判読 地すべり地形とは 地すべり地形判読のためには, 地すべりの定義をはっきりさせておく必要がある. まず, 重力を主な駆動力として斜面で発生する物質の移動を 斜面変動 あるいは 砕屑物の集団移動 という. この斜面変動の一形態が地すべりである. 地すべりとは, 斜面物

Transcription:

第3回 門島地すべり対策検討委員会 本文資料 第3回 門島地すべり対策検討委員会資料 (平成 25 年 7 月 16 日) 1 地すべり観測結果 静岡県雨量計 川竹 かわたけ 下記に 現時点での観測結果について整理する 1.1 門島 かどしま 雨量 2013/3/21 に住民より変状発生の通報があり 崩壊発生の誘因としては 3/13 3/14 の 64mm の降 雨 及び 3/18 の 93mm の降雨が想定される 4/23 に崩壊が発生して以来 崩壊の誘因となった雨量と同程度の降雨 連続 70mm 以上 が 5 回 確認されているが 200mm を超えるような極端に大きな降雨は経験していない 図 1.1 雨量計位置図 川竹観測局 100 90 80 (mm) 崩 壊 発生 70 60 50 40 30 20 10 0 3/1 3/4 3/7 3/10 3/13 3/16 3/19 3/22 3/25 3/28 3/31 4/3 4/6 4/9 4/12 4/15 4/18 4/21 4/24 4/27 4/30 5/3 5/6 5/9 5/12 5/15 5/18 5/21 5/24 5/27 5/30 6/2 6/5 6/8 6/11 6/14 6/17 6/20 6/23 6/26 6/29 7/2 7/5 7/8 2013/5/1 2013/6/1 2013/7/1 2013/5/2 2013/6/2 1 2013/7/2 2013/5/3 2013/6/3 2013/7/3 12 2013/5/4 2013/6/4 2013/7/4 17 2013/5/5 2013/6/5 2013/7/5 40 2013/5/6 2013/6/6 2013/7/6 11 2013/5/7 2013/6/7 51 2013/7/7 2013/5/8 2013/6/8 2013/7/8 2013/5/9 2013/6/9 2013/7/9 2013/5/10 1 5 2013/6/10 2013/7/10 2013/5/11 8 5 2013/6/11 6 2013/5/12 2013/6/12 6 2013/5/13 2013/6/13 1 2013/5/14 2013/6/14 2013/5/15 2013/6/15 6 2013/5/16 2013/6/16 74 2013/5/17 2013/6/17 2013/5/18 2013/6/18 2013/5/19 6 2013/6/19 42 2013/5/20 7 2013/6/20 40 2013/5/21 2013/6/21 13 2013/5/22 2013/6/22 2013/5/23 2013/6/23 2013/5/24 2013/6/24 10 2013/5/25 2013/6/25 2013/5/26 2013/6/26 33 2013/5/27 2013/6/27 17 2013/5/28 2013/6/28 3 2013/5/29 15 2013/6/29 2013/5/30 40 2013/6/30 2013/5/31 崩壊発生 検討委員会 住民からの通報 2013/3/1 46 2013/4/1 2 2013/3/2 2013/4/2 14 2013/3/3 2013/4/3 22 2013/3/4 2013/4/4 2013/3/5 2013/4/5 82 2013/3/6 2013/4/6 15 2013/3/7 2013/4/7 2013/3/8 2013/4/8 2013/3/9 2013/4/9 2013/3/10 1 2013/4/10 2013/3/11 2013/4/11 2013/3/12 2013/4/12 2013/3/13 62 2013/4/13 2013/3/14 2 2013/4/14 2013/3/15 2013/4/15 2013/3/16 2013/4/16 2013/3/17 2013/4/17 2013/3/18 93 2013/4/18 2013/3/19 2013/4/19 2013/3/20 7 2013/4/20 7 2013/3/21 2013/4/21 31 2013/3/22 2013/4/22 2013/3/23 2013/4/23 2013/3/24 2013/4/24 74 2013/3/25 2013/4/25 2013/3/26 2013/4/26 2013/3/27 2013/4/27 2013/3/28 1 2013/4/28 2013/3/29 2013/4/29 2013/3/30 2013/4/30 8 2013/3/31 3 住民からの通報 赤字 連続70mm以上の降水量 図 1.2 雨量データグラフ 川竹観測局 表 1.1 雨量計データ一覧 川竹観測局 本文-1

表 1.2 観測結果まとめ (H25.7.7 時点 ) 1.2 地盤伸縮計 崩壊地下流側の落ち残り土塊の亀裂を計測している S-13 及び直背後の S-12 において比較的顕著な変動が観測されている その他の地盤伸縮計では 一時的あるいは部分的な変動が確認されたが 地すべり変動を示す 斜面下方への累積性を持つ顕著な変動は観測されていない 観測種目 計器 設置位置 設置日 総移動量 変動状況 備考 S-5 中央 ( 山側 ): 連続 1-1 H25.4.23 2.1 mm 引張 軽微な引張変位 S-6 中央 ( 中間 ) 連続 1-2 H25.4.23-1.1 mm 圧縮 現在変動なし S-7 中央 ( 谷側 ): 連続 1-3 H25.4.23 2.2 mm 引張 軽微な引張変位 S-8 下流側 ( 山側 ): 連続 2-1 H25.4.27-0.2 mm 圧縮 現在変動なし 1.3 孔内観測 ( パイプ歪計 孔内傾斜計 ) BV-1( パイプ歪計 ): 深度 11m 付近において軽微な変動の累積が確認されるが 他の観測孔における平面的な連続性は確認されていないので局所的な変動と判断する BV-5( パイプ歪計 ): 深度 12m 48m 53mで軽微な変動が確認されるが 累積性に乏しく他の観測孔における平面的な連続性は確認されないことから観測誤差の可能性がある BV-3( 孔内傾斜計 ): 変動は観測されていない D-2( 孔内傾斜計 ): 変動は観測されていない 1.4 移動杭 一定方向に累積性を持つ地すべり変動は観測されていない 1.5 まとめ上記に示す通り 地すべりの多くは 地下水が誘因となって発生するとされるが 当地は崩壊発生後 200mm を越える豪雨を経験していない 現時点で平面的な広がりを持つ地すべり変動の有無については確認されていない 以上のことから 継続観測を実施し変動状況を引き続き監視することが必要である 地盤伸縮計 亀裂部の計測箇所 パイプ歪計 孔内傾斜計 S-9 下流側 ( 谷側 ): 連続 2-2 H25.4.27 0.0 mm 現在変動なし S-10 下流側 ( 山側 ): 連続 3-1 H25.4.27-0.8 mm 圧縮現在変動なし S-11 下流側 ( 谷側 ): 連続 3-2 H25.4.27-3.1 mm 圧縮現在変動なし S-12 最下流側 ( 山側 ): 連続 4-1 H25.4.30-6.1 mm 圧縮圧縮方向の累積変位 S-13 最下流側 ( 谷側 ): 連続 4-2 H25.4.30 15.4 mm 引張引張変動の累積変位 S-14 D ブロック頭部 ( 下流側 上 ) H25.5.8-1.9 mm 圧縮現在変動なし S-15 D ブロック頭部 ( 下流側 下 ) H25.5.8 3.3 mm 引張軽微な引張変位 S-16 D ブロック頭部 ( 中央部 上 ) H25.5.13-5.8 mm 圧縮 S-17 D ブロック頭部 ( 中央部 下 ) H25.5.13-1.4 mm 圧縮 BV-1 崩壊地直背後 H25.5.15 343 μstrain 軽微な累積変位深度 11m BV-5 崩壊地背後 ( 宅地側 ) H25.5.15 BV-3 崩壊地直背後 H25.5.27 - mm 166 μstrain 軽微な累積変位深度 12m 324 μstrain 軽微な累積変位深度 48m -1,094 μstrain 軽微な累積変位深度 53m 全深度で変位なし D-2 Dブロック主測線 (L=40.0m) H6 - mm 全深度で変位なし既往観測孔 A 崩壊地上部斜面 H25.4.23 3.0 mm 回帰累積変位なし B 崩壊地上部斜面 H25.4.23 1.0 mm 回帰累積変位なし C 崩壊地上部斜面 H25.4.23 0.0 mm - 基準点 D D ブロック内部 H25.4.23 2.2 mm 回帰累積変位なし 断続的な圧縮変動が確認されるが 地山の局所的な緩み E D ブロック内部 H25.4.23 1.0 mm 回帰累積変位なし 移動杭観測 F D ブロック内部 H25.5.17 0.5 mm 回帰累積変位なし G D ブロック内部 H25.5.17 2.2 mm 回帰累積変位なし H 再上流 D ブロック地外 H25.5.17 1.4 mm 回帰累積変位なし I 再下流 H25.5.17 1.4 mm 回帰累積変位なし J 最上流 H25.5.17 0.0 mm - 基準点 6 崩壊地上部斜面 H25.4.23 1.4 mm 回帰累積変位なし 7 崩壊地上部斜面 H25.4.23 5.0 mm 回帰累積変位なし 本文 -2

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2. 地すべり対策工 2.1 上部地すべり対策 ( 既存の地すべりブロックの設計 ) 崩壊による安全率の低下分を既往集水井内での追加集水ボーリングによって補う計画とする また 崩壊によって破断した排水ボーリングの復旧を行う 図 2.1 上部地すべり対策工イメージ平面図 本文 -4

表 2.1 各ゾーンの斜面状況と対策工 2.2 崩壊斜面および崩壊堆積土砂対策の設計 斜面状況 不安定化する可能性のある土塊の分布 対策工 崩壊面は褐色化し 土砂化したよ 法枠工+アンカー工 ロックボルト工 崩落面については崩落面の微地形や勾配 地質風化状況などから大きく 4 つのゾーンに分けるこ うな層および風化が進行した岩 Aゾーン とができる (起点 副測線 4) 塊が見られる 勾配は 1:0.7 0.8 程度で 表層 崩壊がしやすい状況にある 落ち残り土塊は除去したうえで 現況勾 配と安定勾配 1:1.0 との間のくさび土塊 が不安定化すると想定して その土塊が将 来的に崩落することの防止および表層崩壊 凹凸の部分は法面整形する予定 の発生を抑える工法を選択する 崩落面の表面は凹凸が少なく比較 法枠工 崩 壊 斜 面 Aゾーン 的平滑であり Aゾーンよりも土 落ち残り土塊は除去するため 不安定化 Bゾーン 砂化した不安定な土塊は少ない する土塊は無いことから 崩落面の浸食防 (副測線 4 勾配は 1:1.0 程度でところどこ 止及びごく表層の崩壊抑止および植生の回 終点) ろに風化が進んでいない岩盤 中 復を目的とした工法を選択する 風化岩 W2 も見られる 崩落面の中に浮島状に現存する土 法枠工 +ロックボルト工 Bゾーン 塊で 植生も残ったままの状態で 今後 緩みの程度やすべり面等の有無を確 ある Cゾーン 認でき次第方針を固める予定 この土塊自体は移動していない 強風化岩及び中風化岩が安定勾配で分布し 副測線 3 が 不安定化しているかどうかは ており B ゾーンと同様に工法を選択する 副測線 5 不明 斜面下方及び下流側の面は急勾配となって Cゾーン 崩壊面に面した箇所は中 弱風化 岩 W2 W3 がみられる いる斜面もあるため表層崩壊の発生を抑え る工法を選択する 崩壊面より発生した礫 土砂が安 山腹工 例 編柵工 息角 35 度程度 で堆積する 堆積土砂が今後大きく崩壊することはない Dゾーン と想定 表面浸食の防止及び植生の回復を目的と 崩壊堆積土砂 し 地山への追随性のある工法を選択 崩壊堆積土砂の裾部はかご枠等で山脚を保 Dゾーン 護したうえで盛土を実施 起点 水路工 副測線 6 崩壊土砂によって埋積した沢部について は 地山への追随性のある構造で水路 例 かご製水路工 を計画する 図 2.2 地すべり平面図 薄い緑のハッチ部分は落ち残りの土塊 横ボーリング工 崩壊前に確認された湧水を処理するため 横ボーリング工を計画する 本文-5

Bゾーン 崩壊面上流側 P3,4 P2 Bゾーン 現況勾配 1:1.0 Aゾーン 現況勾配 1:0.7 0.8 P4 Bゾーンの崩壊面内部の様子 崩壊面の所々で風化が進んでいない P5 岩盤 中風化岩 W2 も見られる Cゾーン 落ち残り土塊 P3 Bゾーンの崩壊面の様子 崩壊面の表面は凹凸が少なく比較的平滑であり Aゾーンよりも土砂化した不安定な土塊は少ない 勾配は 1:1.0 程度でところどころに風化が進んでいない岩盤 中風化岩 W2 も見られる Dゾーン P6 Cゾーン 斜面中腹部 P1 崩壊面全体の様子 P5 Cゾーンの崩壊面の様子 崩壊面の中に浮島状に現存する土塊で 植生も残ったままの状態である Aゾーン 崩壊面下流側 この土塊自体は移動していないが 不安定化しているかどうかは不明 崩壊面に面した箇所は中 弱風化岩 W2 W3 がみられる Dゾーン 崩壊堆積土砂 P2 Aゾーンの崩壊面の様子 崩壊面は褐色化し 土砂化したような層 および風化が進行した岩塊が見られる 勾配は 1:0.7 0.8 程度で 表層崩壊がし やすい状況にある 凹凸の部分は法面整形する予定 P6 Dゾーンの崩壊堆積土砂の様子 崩壊面より発生した礫 土砂が安息角 35 度程度 で堆積する 本文-6