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平成24年12月26日

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して 今後広瀬ダム取水に関わる施設整備に着手する予定です 広瀬ダム水源の取水開始は 平成 25 年度を目標としています 山梨地域の各簡易水道事業は 昭和 27 年度から昭和 39 年度の間で給水を開始しています 水道施設の現状として これらの簡易水道等施設では沢水や湧水を水源としているため 降雨時の

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淀川水系流域委員会第 71 回委員会 (H20.1 審議参考資料 1-2 河川管理者提供資料


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事業の経緯 東京都の工業用水道事業は 地盤沈下を防止するため 地下水の揚水規制に伴う代替水を供給する行政施策として 昭和 39 年 8 月に江東地区 ( 墨田区 江東区及び荒川区の全域と江戸川区及び足立区の一部 ) で給水を開始し 昭和 46 年 4 月には 城北地区 ( 北区 板橋区 葛飾区の全域

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中央新幹線(東京都・名古屋市間)環境影響評価書【神奈川県】

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事業に対する決議平成 25 年 3 月 23 日に 岩手山麓土地改良区の総代会において 平成 26 年度事業着工について議決された また 平成 25 年 4 月 12 日に関係市村及び土地改良区からなる岩手山麓地区国営土地改良事業促進協議会において 平成 26 年度事業着工について決議された その他

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第 11 章 保健衛生 600 人 図 11-1 乳幼児健康診査実施状況 幼児一般検診 1 歳 6ヶ月検診 3 歳児検診 平成 20 年度平成 21 年度平成 22 年度平成 23 年度平成 24 年度平成 25 年度平成 26 年度平成 27 年度 14

水利用と水利権

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中期目標期間の業務実績報告書

( 参考 ) 受水事業所の負担軽減について 今回の料金改定の結果 受水事業所の実給水率 ( 基本使用水量に対する実使用水量の割合 ) が小さいほど値下げ率が高くなり 受水事業所の節水努力がより反映されることとなる 平 成 26 年度の平均実給水率は 58.3% であり 平均約 9.2% の値下げとな

平成 29 年度企業局事業の決算概要について 別紙 1 1 業務量 損益 H30.5 野県企業局 ( 消費税抜き ) 電気事業 増減区分平成 29 年度 (A) 平成 28 年度 (B) (A-B) (A)/(B) 電力量 378 百万 kwh 376 百万 kwh 1 百万 kwh 100.3%

3.HWIS におけるサービスの拡充 HWISにおいては 平成 15 年度のサービス開始以降 主にハローワーク求人情報の提供を行っている 全国のハローワークで受理した求人情報のうち 求人者からインターネット公開希望があったものを HWIS に公開しているが 公開求人割合は年々増加しており 平成 27

ダム事業の検証に係る検討に関する再評価実施要領細目 第 1 目的本細目は 国土交通省所管公共事業の再評価実施要領 ( 以下 実施要領 という ) に基づき 平成 22 年 9 月から臨時的にかつ一斉に行うダム事業の再評価を実施するための運用を定めることを目的とする 第 2 対象とする再評価 1 平成

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対策名 1 温室効果ガスの排出の抑制等に資する設備の選択キ未利用エネルギーの活用のための設備導水 送水 配水等における管路の残存圧力等を利用した小水力発電設備の導入 概要 地形の高低差から生じる水の位置エネルギーがある場所や導水管路 送水管路 配水池入口等で余剰圧力が利用できる場所 あるいは弁の開度

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目 次 1 沿革 1 2 施設の現況 2 3 工業用水道施設整備 4 4 需要の状況 4 5 経営 (1) 財政の概況 7 (2) 料金 10

平成 27 年度水質検査計画 はじめに三条市は 3 箇所の浄水場や管路延長 780 kmの配水管などの水道施設と三条地域水道用水供給企業団 ( 以下 企業団 という ) からの受水で 市内へ水道水を供給しています 浄水場は 信濃川 五十嵐川及び守門の湧水をそれぞれ水源としていますが その水質状況の把

手法 という ) を検討するものとする この場合において 唯一の手法を選択することが困難であるときは 複数の手法を選択できるものとする なお 本規程の対象とする PPP/PFI 手法は次に掲げるものとする イ民間事業者が公共施設等の運営等を担う手法ロ民間事業者が公共施設等の設計 建設又は製造及び運営

1. 概 要 (2) 気象 水象状況 (1) 塩害防除の状況 1 気象 ( 観測地点 ; 利根川河口堰管理所 ) 1 堰上流基準地点 (26km) 表層の塩化物イオン濃度 雨量 上旬 中旬 下旬 総雨量 最多 1 時間雨量 発生日時 最大値 98 ppm ( 4 月 5 日 ) 平均値 71 ppm

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イ使用年数基準で更新する施設 ( ア ) 使用年数基準の設定使用年数基準で更新する施設については 将来の更新需要を把握するためにも 更新するまでの使用年数を定める必要がありますが 現時点では 施設の寿命に関する技術的な知見がないことから 独自に設定する必要があります このため あらかじめ施設を 耐久

森林水文 水資源学 2 2. 水文統計 豪雨があった時, 新聞やテレビのニュースで 50 年に一度の大雨だった などと報告されることがある. 今争点となっている川辺川ダムは,80 年に 1 回の洪水を想定して治水計画が立てられている. 畑地かんがいでは,10 年に 1 回の渇水を対象として計画が立て


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必要量 ( 新規利水 ) の算出の確認について 資料 -3

検討主体が行う必要な開発量の確認結果について (1) 目的 ダム事業の検証に係る検討に関する再評価実施要領細目 第 4 再評価の視点 (2)4 で示されている 必要量の算出が妥当に行われているかを確認する に基づき 必要量の算出方法の確認を行う 1. 確認方法 水道施設設計指針等を参考とし 以下の事項について確認する 1 第 2 回設楽ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場の 検討主体が行う水道用水の必要な開発量の点検 確認について 必要な開発量の確認 資料 4 及び 検討主体が行う農業用水 ( かんがい ) の必要な開発量の点検 確認について 必要な開発量の算出方法の確認 資料 4 に基づき 以下の基本的な事項を確認する 需要量の推定に使用する基本的事項 ( 給水人口 原単位 有収率等 ) の算定方法について 水道施設設計指針等の考え方に基づいたものか確認する 2 事業再評価の状況 公共事業の効果的 効率的な執行及び透明性の確保を図る観点から 行政機関が行う政策評価に関する法律 により 実施されている事業の再評価を実施しているか確認する 3 水需給計画の確認 水の将来需要量とそれに対する水源量の確保計画について 豊川水系における水資源開発基本計画にもとづき確認する 1

検討主体が行う必要な開発量の確認結果について (2) 2. 確認結果 1 水需給計画における需要量の推定に使用する基本的事項の算定方法の状況 Ⅰ. 水道用水 給水人口: 国立社会保障 人口問題研究所 が算定した推計値を採用している 原単位 : 家庭用水 都市活動用水 工場用水について推計 家庭用水は 用途別 (1 飲料 洗面 手洗い2 水洗便 ( 有収水量 ) 所 3 風呂 4 洗濯 5その他家庭用水 ) に推計している 都市活動用水及び工場用水は過去の実績値から時系列傾向分析により推計した値を採用している 有収率: 平野部は上水道実績値を時系列傾向分析により推計 山間部は90% に設定している 負荷率: 至近 10カ年 (H6~H15) の下位 3カ年平均値としている 利用量率: 導水 浄水及び配水過程での損失量として導水ロス5% 浄水及び配水ロス10% を採用している 一日最大取水量: 給水人口 原単位 有収率等により算定されている 河川依存量: 河川以外 ( 地下水 自流 ) の依存量は 近 3カ年の実績平均値を採用している 確保水源の状況: 現時点で 確保されている水源量としている 以上の内容について 水道施設設計指針等に沿って算定されていることを確認した Ⅱ. かんがい用水 取水期間 かんがい面積 : 取水期間は営農計画等を基に決定している かんがい面積は関係土地改良区の賦課台帳面積を基に決定している 単位面積当たりの消費水量 ( 減水深 ): 減水深調査実績を基に算定している 消費水量 : かんがい面積に単位面積当たりの消費水量を乗じて算定している 有効雨量 : 農業農村整備事業計画作成便覧に沿って 実績データを基に算定している 純用水量 : 消費水量から有効雨量を減じて算定している 損失率 ( かんがい効率 ): 農業農村整備事業計画作成便覧に沿って 一般的な標準値としている 粗用水量 : 純用水量に損失率を加味して算定している 確保水源の状況 : 現時点で 確保されている水源量としている 以上の内容について 農業農村整備事業計画作成便覧等に沿って算定されていることを確認した 2

検討主体が行う必要な開発量の確認結果について (3) 2 事業再評価の状況 水道施設整備事業の評価実施要領 に基づき 平成 19 年度に再評価を実施し 事業は継続との評価を受けていることを確認した また これにより 厚生労働省においても国庫補助事業の継続が認められている 3 水需給計画の確認 将来の水需給計画について 水道用水は 厳しい渇水等が発生した場合でも水道用水の安定供給を目指しており 閣議決定された豊川水系における水資源開発基本計画で示されている近年の 20 年に 2 番目の規模の渇水時におけるダム等による供給可能量を考慮した水源量と必要な開発量 (0.179m3/s) が均衡するものとなっている また かんがい用水はかんがい区域で必要としている消費水量を基本とし 有効雨量や確保水源等を考慮し 新規需要量 (0.339m3/s) が算定されており この新規需要量を供給するために必要な水量が開発量となっている 以上のように 検討主体において 1 から 3 を確認し 水道用水の必要量は水道施設設計指針等に沿って 公的な統計データから推計式を作成し推計されていること かんがい用水の必要量は農業農村整備事業計画作成便覧等に沿って 実績データを基に算出していること 水道用水については 事業再評価においても 事業は継続 との評価を受けていることを確認した 3

検討主体が行う必要な開発量の確認結果について (4) 必要な開発量の算定に用いられた推計手法等 ( 愛知県豊川水系水資源開発基本計画需要想定エリア : 水道用水 ) 基本事項 計画目標年次供給区域の確認基本式 平成 27 年愛知県水道用水 : 必要な開発量の供給対象区域は 豊川用水地域一日最大取水量 = 人口 普及率 一人一日平均有収水量 有収率 負荷率 利用量率 基本式各項目の推計手法 : 時系列回帰分析 (S55~H15) 1 給水人口 2 原単位 ( 有収水量 ) 3 有収率 4 負荷率 5 利用量率 点検項目 行政区域内人口 国立社会保障 人口問題研究所 による中位推計値を採用 738 千人 水道普及率平野部は 100% に設定 山間部は時系列傾向分析により推計 100% 家庭用水 平野部 一人一日当たり使用水量原単位を用途別に推計 (1) 飲料 洗面 手洗い (2) 水洗便所 (3) 風呂 (4) 洗濯 (5) その他家庭用水の 5 用途別に推計 各用途別の基準水量等は 節水型製品の普及等を考慮し 公的機関及びメーカー等の公表値を用いて推計 世帯人員等の将来設定値は 実績値から時系列回帰分析により推計 232.8L/ 人 日 (171.9 千 m3/ 日 ) 都市活動用水 平野部 使用水量原単位実績を時系列傾向分析により推計 53.4 千 m3/ 日 工場用水 平野部 工業用水の需要推計 ( 工業統計表における産業中分類別工業用水使用量を 3 業種別に得られた使用水量原単位の実績を基に時系列傾向分析により推計 ) により算出された水道依存量を設定 24.5 千 m3/ 日 山間部 山間部は日平均有収水量原単位実績を時系列傾向分析により推計 - 6 需要想定値 ( 一日最大取水量 ) 基礎データの確認 推計手法の確認 平野部は上水道実績値を時系列傾向分析により推計 山間部は 90% に設定 93.2% 至近 10 カ年 (H6~H15) の下位 3 カ年平均値で一定 79.1% 導水 浄水および配水過程での損失量として導水ロス 5% 浄水および配水ロス 10% を採用 92.3% 需要想定値は 下記の通り算出 一日最大給水量 = 人口 普及率 一人一日平均有収水量 有収率 負荷率で算定されていることを確認 一日最大取水量 = 一日最大給水量 利用量率で算定されていることを確認算定された一日最大取水量を需要想定値として採用 数値 4.42m3/s 指針等との整合 水道施設設計指針に沿って 公的な統計データから設定水道施設設計指針に沿って 公的な統計データから推計式を作成し推計 水道施設設計指針に沿って 公的な統計データから推計式を作成し推計 水道施設設計指針に沿って 公的な統計データから推計式を作成し推計 建設省河川砂防技術基準 ( 案 ) に沿って 公的な統計データから推計式を作成し推計 水道施設設計指針に沿って 公的な統計データから推計式を作成し推計水道施設設計指針に沿って 公的な統計データから推計式を作成し推計水道施設設計指針に沿って 公的な統計データから設定水道施設設計指針に沿って 標準的な値を設定 水道施設設計指針に沿って 公的な統計データから推計式を作成し推計 7 河川依存量 河川以外 ( 地下水 自流 ) の依存量は 近 3 カ年 (H13~H15) の実績平均値を採用 (0.97m3/s) 3.45m3/s - 8 確保水源の状況 現時点で確保されている水源 ( 豊川総合用水事業等 ( 宇連ダム 大島ダム等 )) の状況 ( 水利権 供給可能量等 ) 3.31m3/s (2/20 供給可能量 ) - 9 必要な開発量の確認 需要想定値に対して 河川依存量及び確保水源の状況より 必要な開発量について確認 0.14m3/s (2/20 供給可能量 ) 0.179m3/s ( 開発水量 ) - 8 確保水源の状況 には 設楽ダムから の流水の正常な機能の維持容量 からの放流による河川流況の向上により 現行水源が安定化する水量を含む 9 必要な開発量の確認 における 2/20 供給可能量は 近年の少雨化傾向をふまえ 近年の 20 年に 2 番目の渇水でも年間を通じて供給を可能とする水量 2/20 供給可能量は 平成 18 年 2 月 17 日に閣議決定された豊川水系水資源開発基本計画を踏まえて算出 事業再評価実施状況 実施年度 事業名 工期 B/C 評価結果 H19 愛知県水道用水供給事業 S56~H26 2.2 継続 4

検討主体が行う必要な開発量の確認結果について (5) 必要な開発量の算定に用いられた推計手法等 ( 豊川水系水資源開発基本計画需要想定エリア : かんがい用水 ) 基本式 新規需要水量 ( 不足水量 )= 粗用水量 7- 地区内利用可能量 - 既開発水量粗用水量 7= 純用水量 5/(1- 損失率 6) 純用水量 5= 水田または畑の消費水量 3- 有効雨量 4 点検項目基礎データの確認 算定手法の確認数値指針等との整合 1 取水期間 かんがい面積 取水期間水田作付計画及び畑地かんがい計画は 各市町の農業振興計画等を基に決定 - かんがい面積 豊川用水地区の関係土地改良区の賦課台帳面積を基に決定 水田 6,597ha 畑地 11,145ha 土地改良事業計画設計基準に沿って 実績データを基に一般的な手法で算出 2 単位面積当たりの消費水量 ( 減水深 ) 減水深調査実績を基に算定 ( 大野 ) 平均 14.7mm/ 日 ( 牟呂 ) 平均 27.1mm/ 日 農業農村整備事業計画作成便覧に沿って 実績データを基に一般的な手法で算出 3 消費水量 4 有効雨量 ( 水田 ) 消費水量 = かんがい面積 単位用水量 ( 減水深 ) ( 畑 ) 消費水量 = かんがい面積 日消費水量 水田は日雨量 5mm/ 日未満は対象外とし 5~80mm/ 日の 80% と設定畑は日雨量 5mm/ 日未満は対象外とし 5mm/ 日以上の降雨 80% について TRAM 値 (30mm) を限度として設定 215,540 千 m3/ 年 52,784 千 m3/ 年 5 純用水量純用水量 = 消費水量 3- 有効雨量 4 162,756 千 m3/ 年 農業農村整備事業計画作成便覧に沿って 実績データを基に一般的な手法で算出 農業農村整備事業計画作成便覧に沿って 実績データを基に一般的な標準値で設定 農業農村整備事業計画作成便覧に沿って 実績データを基に一般的な手法で算出 6 損失率 ( かんがい効率 ) 水田 :15% 普通畑 施設畑 :20%( 散水かんがい ) 樹園地 :25%( 散水かんがい ) 水田裏作 :35%( うね間かんがい ) 0.183 農業農村整備事業計画作成便覧に沿って 実績データを基に一般的な標準値で設定 7 粗用水量粗用水量 = 純用水量 5/(1- 損失率 6) 199,189 千 m3/ 年 農業農村整備事業計画作成便覧に沿って 実績データを基に一般的な手法で算出 8 確保水源の状況 現時点で確保されている水源 ( 豊川総合用水事業等 ( 宇連ダム 大島ダム等 )) の状況 ( 水利権 供給可能量等 ) 既開発水量 166,683 千 m3/ 年地区内利用可能量 21,781 千 m3/ 年 - 9 必要な開発量の確認 粗用水量に対して 確保水源の状況より 必要な開発量について確認 10,725 千 m3/ 年 (0.339m3/s) - 8 確保水源の状況 には 設楽ダムから の流水の正常な機能の維持容量 からの放流による河川流況の向上により 現行水源が安定化する水量を含む 5

検討主体が行う必要な開発量の確認結果について ( 参考 ) 人口 ( 千人 ) 900 豊川水系水資源開発基本計画需要想定エリアにおける給水人口の推移 ( 愛知県 ) 800 700 600 500 400 300 実績値 想定値 200 100 0 S55 S56 S57 S58 S59 S60 S61 S62 S63 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H27 S55~H15 H27 は 豊川水系水資源開発基本計画 による値 H16~H21 は 豊川水系における水資源開発基本計画需要実績調査 等による値 6

検討主体が行う必要な開発量の確認結果について ( 参考 ) ( 千 m 3 / 日 ) 200 豊川水系水資源開発基本計画需要想定エリアにおける用途別有収水量 ( 一日平均 ) の推移 ( 愛知県 ) 180 160 家庭用水都市活動用水工場用水 140 120 100 80 60 40 20 0 S55 S56 S57 S58 S59 S60 S61 S62 S63 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 S55~H15 H27 は 豊川水系における水資源開発基本計画 による値 H16~H21 は 豊川水系における水資源開発基本計画需要実績調査 等による値 有収水量 とは 各家庭 工場等で使われ 水道料金収入につながる水量 家庭用水 とは 飲料 洗面 手洗 水洗便所 風呂 洗濯等で家庭で使用するもの 都市活動用水 とは 営業用 官公署 学校 公衆浴場 公共栓等で家庭及び工場以外で使用するもの 工場用水 とは 水道用水を工場で使用するもの 7

検討主体が行う必要な開発量の確認結果について ( 参考 ) 取水量 ( 百万 m3) 250 豊川水系水資源開発基本計画需要想定エリアにおけるかんがい用水 ( 大野 牟呂松原頭首工 ) の推移 年総取水量 ( 実績値 ) 200 150 100 50 0 S60 S61 S62 S63 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 年間総計画水量 S60~H21 は 水資源開発施設等管理年報 による値 年間総計画水量は豊川総合用水事業による値 8

検討主体が行う必要な開発量の確認結果について ( 参考 ) (m 3 /s) 豊川水系の水需要動向と供給計画の状況 ( 愛知県水道用水 ) 豊川水系水資源開発基本計画需要想定エリアにおける水需要動向と供給計画の状況 ( 愛知県水道用水 ) 7.0 6.0 5.0 節水実施状況年度期間 ( 日数 ) 6 月 28 日から 7 月 12 日 (14 日間 ) H14 8 月 29 日から 10 月 8 日 (40 日間 ) 6 月 15 日から 8 月 26 日 (72 日間 ) H17 1 月 25 日から 3 月 3 日 (37 日間 ) 有収率 負荷率 利用量率相当分 ( 未発生分 ) 有収率 負荷率 利用量率相当分 ( 計画 ) 有収率 負荷率 利用量率相当分 ( 実績 ) 一日平均有収水量 ( 計画 ) 一日平均有収水量 ( 実績 ) 水源量 ( 設楽ダムの効果 ) 水源量 ( 完成ダム等 近年 2/20 供給可能量 ) 受水自治体所有水源 ( 自流水 ) 受水自治体所有水源 ( 地下水 ) 4.0 節水 節水 3.0 2.0 1.0 0.0 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H27 2/20 供給可能量 供給計画 有収率 負荷率 利用量率相当分 ( 未発生分 ) は 一日平均有収水量 ( 実績 ) に 計画有収率 計画負荷率 計画利用量率を用いて算出 受水自治体所有水源 ( 自流水及び地下水 ) は 受水する自治体が所有するものである 水源量 ( 完成ダム等 近年 2/20 供給可能量及び設楽ダムの効果 ) は 近年の 20 年で 2 番目の渇水でも年間を通じて供給が可能となる水量 水源量 ( 設楽ダムの効果 ) は 新規利水 と 流水の正常な機能の維持容量からの放流による河川流況の向上により現行水源が安定化する水量 の合計値 2/20 供給可能量は 平成 18 年 2 月 17 日に閣議決定された豊川水系における水資源開発基本計画を踏まえて算出 有収水量 とは 各家庭 工場等で使われ 水道料金収入につながる水量 一日最大取水量の実績は 一日平均有収水量 ( 実績 ) と有収率 負荷率 利用量率相当分 ( 実績 ) の合計値 9