資料 -2 空き家実態調査 中間報告

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目次 Ⅰ 特定空家等 ( 老朽危険空き家 ) の認定基準について 1 Ⅱ 老朽危険空家等に対する対応 5 Ⅲ その他報告事項について 6 ( 添付資料 ) 1 特定空家等に対する措置 に関する適切な実施を図るために必要な指針 ( ガイドライン ) 抜粋 8 2 ガイドライン [ 別紙 1]~[ 別紙

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本判断基準案に掲載されている個々の情報 ( 文章 写真 イラストなど ) は 大分県及び佐伯市並びに第三者が有する著作権により保護されています 私的使用のための複製 や 引用 など著作権法上認められた場合を除き 無断で転載 複製 改変などはできません 2

< 被害認定フロー ( 地震による被害木造 プレハブ > 第 次調査 ( 外観による判定 一見して住家全部が倒壊 一見して住家の一部の階が全部倒壊 地盤の液状化等により基礎のいずれかの辺が全部破壊 いずれかに いずれにも ( 傾斜による判定 全壊 外壁又は柱の傾斜が/ 以上 ( % 以上 ( 部位

その他の法令等 消防法京都市火災予防条例道路法廃棄物の処理及び清掃に関する法律 対象 状況屋外における火災予防上危険なもの ( 火災の危険が迫っている場合のみに限定 ) 空き家, 空き地で火災予防上危険なもの認定区域内に生じている道路の交通に支障を及ぼすおそれのある行為自己所有地でごみ ( 一般廃棄

平成 24 年 7 月 26 日 区長会議 老朽家屋問題検討部会 経過とりまとめ報告書 ~ たたき台 ~ 1. 検討部会等開催状況 (1) 平成 24 年 3 月 16 日幹事区 ( 西成区 生野区 東淀川区 ) 打合せ各区の現状および課題を共有し 関係局を交えての検討会のあり方について議論 (2)

危険度判定評価の基本的な考え方 擁壁の種類に応じて 1) 基礎点 ( 環境条件 障害状況 ) と 2) 変状点の組み合わせ ( 合計点 ) によって 総合的に評価する 擁壁の種類 練石積み コンクリートブロック積み擁壁 モルタルやコンクリートを接着剤や固定材に用いて 石又はコンクリートブロックを積み

空家

第 7 章鹿児島県と連携した耐震改修促進法による指導及び助言等 国の基本方針では 所管行政庁はすべての特定建築物の所有者に対して法に基づく指導 助言を実施するよう努めるとともに 指導に従わない者に対しては必要な指示を行い その指示に従わなかったときは 公表すべきであるとしている なお 指示 公表や建

練馬区空き家等対策に関する基本的な方針


砥部町特定空家等に対する措置に関する要綱

(3) 基本的な方向空家はあくまで所有者に管理責任があることから 所有者等が周辺の生活環境に悪影響を及ぼす特定空家等を生み出さないこと また 特定空家等の状態にあるものについては 所有者等が自発的に改善を行うことを本市の特定空家等対策の基本とする このため 所有者等の維持管理義務に関する意識の向上

空家等対策の推進に関する特別措置法に基づく立入検査の実施について ( 通知 ) 貴の所有 ( 管理 ) する下物件 ( 建築物又はそれに付属する工作物及びその敷地を含む 以下同じ ) について 空家等対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 26 年法律第 12 7 号 以下 法 という ) 第 9

○登米市空き家等の適正管理に関する条例 (素々案)

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国土技術政策総合研究所研究資料

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目 次 第 1 はじめに 1 第 2 特定空家等に対する措置 の市町村において望まれる基本姿勢 2 第 3 特定空家等に対する措置に係る作業フロー 3 第 4 空家等 及び 特定空家等 の定義 5 第 5 実施体制及び住民からの相談体制の整備 6 第 6 空家等の所有者等に関する情報の把握 9 第

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目 次 第 1 計画の目的と対象 2 1. 計画策定の背景 2. 計画の目的 3. 計画期間 4. 計画の対象 5. 計画の改訂について第 2 大阪市の空家の現状 5 1. 大阪市の空家 ( 住宅用途 ) の状況 2. 空家の発生の経緯等第 3 空家等対策の基本的な方針と目標 基本的な方

調査番号 5 調査年度平成 7 年度 施設名久米図書館棟名称本体棟 所管部課生涯学習部図書館 No 土地データ所在地津山市中北下 7 敷地面積 m 建物データ 行政機能図書館建築年度 99 年築年数 年 建物の主構造鉄筋コンクリート造延床面積 6.6m 階 図書館 書庫 展示室 事務室

空き家調査 (Survey123 版) テンプレート利用ガイド

定期調査項目 (H20 国土交通省告示第 282 号より ) 改正 : 平成 28 年 6 月国土交通省告示第 703 号 番号調査項目調査方法判定基準 1 敷地及び地盤 (1) 地盤 地盤沈下等による不陸 傾斜等の状況 目視により確認する 建築物周辺に陥没があり 安全性を著しく損ねていること (2

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3-1 2 修繕工事の実態 ( ヒアリング ) 計画修繕は 定期点検等で明らかになった建物の劣化の補修のため 調査 診断 修繕計画の作成 工事の実施へと 区分所有者の合意を形成しつつ 進められる 当勉強会で実施したヒアリングより 管理会社による点検 定期点検は 1 回 / 年の頻度で行っている 目視

空き家数の推移と種類別内訳 住宅 土地統計調査 ( 総務省 ) によれば 空き家の総数は この 20 年で 1.8 倍 (448 万戸 820 万戸 ) に増加 空き家の種類別の内訳では 賃貸用又は売却用の住宅 等を除いた その他の住宅 ( いわゆる その他空き家 ) がこの 20 年で 2.1 倍

( 定義 ) 第 2 条この条例において 次の各号に掲げる用語の意義は 当該各号に定めるところによる (1) 老朽危険家屋家屋の老朽度に係る認定の申請を行った家屋で 別表に掲げる家屋の老朽度の判定基準による各評点の合計点数が50 点を超え 認定を受けたものをいう (2) 老朽危険家屋所在地老朽危険家

本市の現状 P6~23 富士見市では これまで微増だった人口も平成 37 年をピークに人口減へ! ( 世帯の小規模化や人口減少により空家等の増加が見込まれる...) < 富士見市の種類別空き家数の推移 > その他の住宅売却用の住宅賃貸用の住宅 二次的住宅 空き家率 10,000 ( 戸 %) 14.

目次 第 1 章計画の趣旨等 1 計画策定の背景 1 2 計画の位置付け 1 3 空家の定義 1 第 2 章本市の人口と空家等の状況 1 人口 世帯 2~3 2 住宅総数と空家数 3 3 住宅の建築時期と腐朽 破損の状況 4~5 4 調査結果の集計概要 6~11 第 3 章空家等対策に係る基本的な方

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記入上の注意 1 施設点検表 ( 統括表 ) 施設点検入力シート 写真帳 のシートの 黄色のセル のみ記入してください 2 施設点検表 ( 統括表 ) シートの主な不具合点には 特に無し や 無し 等の入力は行わないでください シート名の変更は行わないでください 非表示になっているシートがあります

田野町老朽建築物除却事業費補助金交付要綱 ( 趣旨 ) 第 1 条この要綱は 田野町各事業補助金交付規則 ( 平成 25 年規則第 9 号 ) に基づき 田野町老朽建 築物除却事業費補助金の交付に関し 必要な事項を定めるものとする ( 目的 ) 第 2 条この要綱は 倒壊や火災等により周囲の住民に被

3. 議事 ⑴ 空家等対策の推進に関する特別措置法 について 報告 空家等対策特別措置法は 今後 公布の日から起算して 3 か月を超えない範囲内で 政令 で定める日から施行することとされている 立入調査等を規定する第 9 条第 2 項から第 5 項ま で また具体的な措置等を規定する第 14 条 過

設計162 外壁リフォーム事前調査の方法標準施工法外壁リフォームモエンサイディング重ね張り工法モエンサイディング張り替え工法モエンサイディング張り替え工法 外張り断熱センターサイディング重ね張り工法設計屋根リフォームセンタールーフ重ね葺き工法アルマ重ね葺き工法参考資8-1 適用条件 8-2 屋根リフ

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設計壁リフォーム標準施工法外壁リフォームモエンサイディング重ね張り工法モエンサイディングモエンサイディングセンターサイディング屋根リフォームセンタールーフアルマ8-1 適用条件 8 屋根リフォームの設計 1) 適合対象建築物昭和 56 年の建築基準法新耐震基準に適合する木造建築物 昭和 56 年 5

三鷹市空き家等調査報告書

(基本方針中表紙)

議案第○○号

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4 市長は 第 2 項の通知書の交付を受けた者より公開による意見聴取の申し入れがあった場合は 法第 14 条第 7 項の規定により交付を受けた者に対し 通知書 ( 様式第 10 号 ) により意見聴取の期日及び場所を通知するものとする 5 市長が命令を行ったときは 法第 14 条第 11 項及び第

地域住宅計画 計画の名称地域住宅計画都道府県名三重県作成主体名計画期間平成 17 年度 ~ 22 年度 1. 地域の住宅政策の経緯及び現況 当該地域は 三重県の南部に位置し 人口約 25,000 人 世帯数約 8,400 世帯の地域である は伊勢志摩国立公園の玄関口として 観光及び水産業を中心に発展

郵便ポスト利用者の安全確保・利便性向上等に関する行政評価・監視 要旨

目次 ( )

議案第○○号

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申請者等の概要 1. 申請者 氏名又は名称のフリガナ 氏名又は名称 住所 電話番号 2. 代理者 氏名又は名称のフリガナ 氏名又は名称 住所 電話番号 3. 建築主 氏名又は名称のフリガナ 氏名又は名称 住所 電話番号 4. 設計者 資格 ( ) 建築士 ( ) 登録 号 氏名 建築士事務所名 (

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共同住宅の空き家について分析-平成25年住宅・土地統計調査(速報集計結果)からの推計-

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資料 1 SAMPLE

様式及び記入例 (3) 点検結果一覧表 ( その 1) 半田市橋梁点検 補修設計業務 橋梁諸元 定期点検結果 整理番号 橋梁 ID 橋梁名 橋梁形式 径間 長根橋 ( 上流側 ) PC 単純プレテンホロー桁橋 1 橋種 PC 橋 有効 橋長 幅員 橋面積 (m) (m) (m2) 供

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目次 第 1 章計画の趣旨 1 1 背景 1 2 計画の目的 1 3 計画の位置づけ 1 第 2 章計画の方針 1 1 計画の対象区域 1 2 空き家の定義 2 3 計画期間 2 4 計画の目標 2 第 3 章勝央町における空家等の現状 課題 2 1 勝央町の人口推計から 2 (1) 総人口の推移

60 第 3 章 空き家 空き地への法的対応 解 説 1 空家対策特別措置法に基づく処置空家対策特別措置法では 特定空家等 に該当する建物については 市町村長が建物所有者に対して 建物の修繕や除却を命じることができるとしています ここにいう 特定空家等 とは 適切な管理が行われていない空家等のうち特

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ア建築物の部材等が落下し 飛散するおそれのある状態イ建築物の老朽化又は台風等の自然災害により 倒壊又は損傷するおそれのある状態ウ建築物の外壁 窓等が剥落し 建築物の外部から内部が見通せる状態エ竹木その他の土地の定着物が 道路との境界線を越え通行の妨げになっている状態オ物が大量に堆積されている状態カね

Ⅲ 診断判定モデル住宅事例 建物概要 2 階建て木造住宅延べ床面積 53 m2 1 昭和 56 年 6 月以降 2 地盤は普通か良い 3 鉄筋コンクリート基礎 4 屋根は軽い 5 健全である 6 壁量多い 7 筋かいあり 8 壁のバランスが良い 9 建物形状はほぼ整形 10 金物あり 老朽度 診断結

表紙

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第 Ⅱ ゾーンの地区計画にはこんな特徴があります 建築基準法のみによる一般的な建替えの場合 斜線制限により または 1.5 容積率の制限により 利用できない容積率 道路広い道路狭い道路 街並み誘導型地区計画による建替えのルール 容積率の最高限度が緩和されます 定住性の高い住宅等を設ける

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平井二丁目付近地区地区計画の概要 平井二丁目付近地区地区計画の概要をお示しします 詳しくは 同封の 平井二丁目付近 地区計画書 計画図 をご確認ください 地区計画の区域地区計画の対象区域は 下図のとおりです 平井二丁目付近地区 ( 約 28.6ha) 江戸川区平井一丁目 平井二丁目及び 小松川三丁目

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●空家等対策の推進に関する特別措置法案

さいたま市消防用設備等に関する審査基準 2016 第 4 渡り廊下で接続されている場合の取り扱い 155 第 4 渡り廊下で接続されている場合の 取り扱い

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資料 1 3 小規模附属物点検要領 ( 案 ) の制定について Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

目次 第 1 章計画の趣旨 1. 計画策定の背景と目的 2. 計画の性格 3. 対象地区 4. 計画期間 第 2 章本市の現状と推計 1. 住宅 土地統計調査の結果 2. 本市の空家の状況 3. 今後の推計 第 3 章基本的な方針 1. 計画の方向性 2. 所有者の適正な管理の促進 第 4 章推進す

草 津 市 景 観 形 成 ガイドライン 71

速度規制の目的と現状 警察庁交通局 1

はじめに平成 26 年 11 月 27 日に公布された 空家等対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 26 年法律第 127 号 以下 法 という ) においては 空家等の所有者又は管理者 ( 以下 所有者等 という ) が 空家等の適切な管理について第一義的な責任を有することを前提としつつ 法第

東京都建築基準法施行細則による調査の項目等 平成 28 年 5 月 31 日東京都告示第 1711 号 ( 平成 20 年東京都告示第 443 号の一部を改正 ) 別表 ( い ) 調査項目 ( ろ ) 調査方法 ( は ) 判定基準 一 (1) 地盤地盤沈下等による不敷陸 傾斜等の状況地及び地盤

3 事前通知書に記載する命ずるに至った事由は 根拠となる法令の条項及び当該特定空き家等の状態並びに当該特定空き家等が周辺にどのような悪影響を及ぼしていか及びその結果どのような措置を命ぜられているのか等について 所有者等が理解できるように 明確に記載しなければならない 4 事前通知書に記載する意見書の

事例: 大牟田市老朽危険家屋等除却促進事業 中心市街地老朽建築物除却促進事業 事業の目的 市民の安心 安全の確保と住環境の改善及び良好な景観の促進を図ることを目的とする 周辺住環境等を悪化させ放置されている木造若しくは軽量鉄骨造の建築物又事業の概要 はその部分で 大牟田市が定める判定基準を満たしたも

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大谷周辺地区 及び 役場周辺地区 地区計画について 木原市街地 国道 125 号バイパス 役場周辺地区 (43.7ha) 美駒市街地 大谷周辺地区 (11.8ha) 地区計画の概要 地区計画とは住民の身近な生活空間である地区や街区を対象とする都市計画で, 道路や公園などの公共施設の配置や, 建築物の

はじめに 宅地建物取引業法の解釈 運用の考え方 ( 国道交通省通知 ) においては 宅地建物取引業者 ( 以下 宅建業者 という ) は 媒介契約の締結に先立ち 媒介業務を依頼しようとする者に対して 不動産取引の全体像や受託しようとする媒介業務の範囲について書面を交付して説明することが望ましい (

( 定義 ) 第 2 条この条例において 次の各号に掲げる用語の意義は それぞれ当該各号に定めるところによる (1) 空き家等本市の区域内に所在する建物その他の工作物で 正当な権限を有する者の用に現に継続して供されていないもの及びその敷地並びに空き地 ( 原則として農林業用地を除く 以下同じ ) を

空家等指導要綱 ( 案 ) 新旧対照表 ( 旧 ) 第 1 回協議会 ( 案 ) ( 新 ) 第 2 回協議会 ( 案 ) ( 目的 ) ( 趣旨 ) 第 1 条この告示は 空家等対策の推進に第 1 条この告示は 空家等対策の推進に関関する特別措置法 ( 平成 26 年法律第 127 号 する特別措

鉄筋コンクリート造 ( 第 1 面 ) 中古マンション建物調査報告書 ( 既存住宅状況調査 ) 作成日 2018 年 4 月 10 日 建物名称 様邸 調査依頼主 調査立会者 会社名 担当者 会社名 担当者 株式会社アネストブレーントラスト

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申請者等の概要 1. 申請者 氏名又は名称のフリガナ 電話番号 2. 代理者 氏名又は名称のフリガナ 電話番号 3. 建築主 氏名又は名称のフリガナ 電話番号 設計者 資格 ( 1 級 ) 建築士 ( 建設大臣 ) 登録 号 氏名 建築士事務所名 ( 1 級 ) 建築

三郷市景観計画の届出等について ( 概略版 ) 平成 30 年 1 月 4 三郷市都市デザイン課計画景観係 概要 三郷市は 地域で育まれ まちづくりで形成された良好な景観とともに 課題となる景観も有しております さらには 近年 駅及び三郷インター周辺において新

3-3 新旧対照表(条例の審査基準).rtf

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2 賦課期日において 勧告に基づく必要な措置が講じられた場合等には 住宅用地特例が適用除外されないことから 空き家担当部局とも十分連携を図る必要がある ( 別添 特定空家等に対する措置 に関する適切な実施を図るために必要な指針 ( ガイドライン ) 参照 ) 3 特定空家等として勧告された場合 当該

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資料 -2 空き家実態調査 中間報告

1. 現地調査の方法 1) 空き家候補の整理 下記 3つの情報に基づき 市全域の空き家候補 ( 現地調査対象建物 ) の抽出を行った 表 1-1 空き家候補抽出方法基情報調査者調査範囲調査方法空き家候補数 ( 戸 ) 空き家コンテンツ草津市 :H27.11 ゼンリン市全域 住宅地図会社調査員が目視調査で空き家と判定した建物 ( 共同住宅は全戸空き住戸のみ ) 427 平成 27 年度草津市調査草津市市全域住宅地図と上水道閉栓情報を基に目視調査 108 近隣情報 - - 現地調査の際に 周辺住民から得た情報 40 合計 575 2) 現地調査 : 空き家確認 空き家候補について道より外観目視で表札や郵便受け 電気 ガスメーター等を確認 ( 表 1-2 空き家判定項目参照 ) 3) 現地調査 : 危険度判定 ( 空き家候補のうち空き家と判定した建物について実施 ) 判定基準 : 特定空家等に対する措置に関するガイドライン ( 国土交通省 ) を参考にして ~Dの 4 段階に分類判定内容 : 基礎や建物の傾斜 屋根 外壁 ( 表 1-3 建物の危険度判定項目参照 ) 及び建物以外の構造物である塀 柵 門の劣化や破損状況 衛生面 景観面に影響を及ぼす樹木や雑草 ごみの堆積の状況等 ( 表 1-4 周囲への影響判定項目参照 ) について調査最終判定区分 : 建物に係る損傷状態 (~D) をもとに 周囲への影響判定も踏まえ危険度の高い方から~D の4 段階評価 2-1

4) 現地調査 : 判定項目 表 1-2 空き家判定の項目 調査項目指標 1 表札有無 2 郵便受け 郵便物は溜まっていない 郵便物が溜まっている ふさがれているまたは無い 表 1-4 周囲への影響判定の項目 3 電気メーター動いている動いていない 4-1 ガスメーター動いている動いていない 4-2 ガスボンベボンベ有ボンベ無 5 売り貸しの表示有無 6 その他 雨戸開いている閉まっている 雑草等繁茂管理されている繁茂している 侵入防止の措置無有 自動車 自転車の放置 無有 調査項目判定木造非木造 屋根の落下 外壁の剥落の可能性有 6 周囲への影響度 C ガラス 扉 枠材等が外れている または著しく損傷しているもの 7 開口部 門 塀にひび割れ 破損が生じているもの 傾斜しているもの ( 目視で明らかなもの ) 8-1 塀 柵 門 擁壁のひび割れ ( 著しいもの ) 剥離 鉄筋の露出が見られるもの 8-2 擁壁 立木の腐朽 倒壊江枝折れ等が生じ 近隣の道路 家屋等に大量に散らばっているもの 9 立木 立木が道路等にはみ出し 歩行者等の通行を妨げているもの ( 手入れ有または敷地外への突出なし ) 手入れがされておらず 敷地外に突出しているもの 10 雑草 手入れがされていない ( 手入れ有 ) ごみ堆積物があり 敷地外まで溢れている 11ごみ堆積物 ごみ堆積物があるが 敷地内で収まっている ( ごみ堆積物なし ) 敷地内のごみで臭気の発生があるもの 12 衛生面 多数のネズミやハエが発生し 近隣住民の日常生活に支障があるもの 1 基礎 表 1-3 建物危険度判定の項目 調査項目判定木造非木造 2 建物の傾斜 3 屋根 4 外壁 5 工作物 基礎にひび割れが目立つ C 一部にひび割れが生じている一部にひび割れが生じている D C D C D 基礎がない 基礎 土台の変形 破損 腐敗が著しい シロアリ被害が著しい 不同沈下が生じている 基礎 土台の腐朽 破損 変形が目立つ 問題なし 明らかに傾斜し 倒壊等のおそれがある ( 建物の傾きが高さに比例して概ね 1/20 を超える ) 全体的に傾斜している 一部に傾斜が見られる 問題なし 屋根が著しく変形したものまたは穴が開いているもの屋根ぶき材料に著しい脱落があるもの軒裏板 たる木等が腐朽しているまたは著しく脱落しているもの 屋根ぶき材料に多少の脱落があるものまたは軒の垂れ下がったもの ( たわみ ) ( 瓦ぶき屋根においては 瓦にずれが生じているもの ) 軒裏板 たる木等の一部に脱落があるもの 屋根ふき材の一部に剥落またはズレがある問題なし 外壁の仕上げ材料の脱落 腐朽 破損により著しく下地が露出しているもの壁を貫通する穴が生じているもの 仕上げ材の剥落 腐朽 破損により 一部下地が露出している ひび割れが著しい 崩落している 外壁の仕上げ材料の錆やひび割れが発生している C ひび割れ 錆が発生しているが危険性はない 一部にひび割れが生じている 看板 給湯施設 屋上水槽 バルコニー 手すり等で落下の危険性が高いもの 看板 給湯施設 屋上水槽 バルコニー 手すり等の支持部分が著しく腐食している C 看板 給湯施設 屋上水槽 バルコニー 手すり等の支持部分が多少腐食している 2-2

2. 危険度判定の事例 危険度判定 ( 危険度が高く解体が必要 ) の事例倒壊や建築資材の飛散等の危険が切迫しており 危険度が極めて高い 危険度 イメージ写真大阪府ガイドライン抜粋 危険度判定 ( 老朽化が激しい ) の事例 ただちに倒壊や建築資材の飛散等の危険性はない が 維持 管理が行き届いておらず 損傷が激しい 危険度 イメージ写真大阪府ガイドライン抜粋 2-3

危険度判定 C ( 一部修繕が必要 ) の事例 維持 管理が行き届いておらず 損傷もみられるが 当面の危険性はなく 一部修繕により再利用が可能 危険度 C イメージ写真大阪府ガイドライン抜粋 危険度判定 D ( 問題なし ) そのまま又は小規模の修繕により再利用が可能 2-4

3. 実態調査結果 1) 確認された空き家数 調査期間 : 平成 28 年 7 月 21 日 ~8 月 10 日 空き家候補数 :575 戸 内 空き家 :402 戸 除却済 :68 戸 居住あり :105 戸 402 戸について危険度判定を実施した 表 3-1 調査結果 ( 単位 : 戸 ) 空き家 除却 居住あり 合計 402 68 105 575 2) 建物の危険度判定 空き家数 :402 戸 判定 ( 危険度高い ) : 4 戸 判定 ( 老朽化が激しい ) : 12 戸 C 判定 ( 一部修繕が必要 ) : 36 戸 D 判定 ( 問題なし ) :329 戸 判定不能 : 21 戸 道から建物を詳細に目視できず判定不能な空き家 3) 周囲への影響判定 周囲に影響を与える空き家 : 精査が必要 4) 特定空家等 ( ) 候補 著しく保安上危険 衛生上有害等の空家等 危険度の高い 判定の建物は 4 戸 (1%) です 図 3-1 建物の危険度判定結果 2-5

5) 空き家の分布状況 戸数 ( 戸 ) 率 (%) 市街化区域 292 73% 市街化調整区域 110 27% 合計 402 100% 2 新市街地 ( 上笠 平井エリア ) 危険度判定 評価建物(4 戸 ) 1 点在しており地域的な特徴はない 2 特定空家認定には 詳細調査が必要 空き家の分布 1 旧中心市街地 ( 東海道 中山道沿い ) 2 新市街地 ( 上笠 平井エリア ) が着目される 空き家の多くが市街化区域内に存在する (73%) 1 旧中心市街地 ( 東海道 中山道沿い ) 2-6