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1.3 風化 侵食状況 - 13 -

1.3 風化, 侵食状況 (LP: 直後 -1 ヶ月後 ) 本図については, 現時点では精度管理が十分でないため, 今後修正を加える予定 - 14 -

1.3 風化 侵食状況 1.3.1 調査の概要 調査概要 調査結果の概要荒砥沢地すべり地内における侵食の発生源は 主に 40 度前後以上の崖錐堆積物および裸地の崖面となっており それらが湧水や表流水と共に流出して扇状地状の比較的平坦な堆積域および湛水池を形成している 浸食による土砂生産の特徴を以下に列記する 侵食による土砂生産の特徴 1 侵食による土砂生産はリッジでもっとも顕著で 崖面からの全生産量の 6 割に達する 2 地質別の侵食土砂生産量は 最も多量に崖錐を形成している軽石凝灰岩崖錐部で多く 全生産量の 5 割に達する また 軽石凝灰岩では 表面の風化層で小さな断面のリルが多数発生し手いるのに対し 風化凝灰角礫岩様の溶結凝灰岩ではマトリクスを深くえぐるようなリルが発達する 3 傾斜度別の侵食土砂発生量は 崖錐部が多いため 40~50 で 5 割を占め 勾配が急になるにつれて減少してゆく 軽石凝灰岩がほぼ直立している第 2 リッジ北面や頭部滑落崖東側などでは侵食があまりみられない 4 頭部滑落崖やリッジで生産された土砂は 徐々に窪地を埋塞しつつあるが 地表に連続した流出経路がないため 下流域への土砂流出は少ないものと考えられる 地形解析による急勾配斜面の抽出と画像解析による裸地の分布状況より 侵食状況調査箇所のプロットを抽出 選定した < 抽出要件 > 概ね 40 以上の崖面 裸地 ( 植被率 <10) 調査プロットの抽出 1 レーザプロファイラーによる地形解析 2DMC 画像による画像解析を実施 15m メッシュによる傾斜度分布図作成 21m および 5m メッシュによる植被率分布図作成 1 急勾配斜面の抽出概ね 40 以上 2 裸地の抽出と植被状況の把握 侵食状況調査プロット抽出 一般的な土砂流出量の概算推定 浸食状況調査および植生調査 侵食状況の調査定性的 抽出した調査プロットの現地調査 1.3(1) 調査の概要 調査項目 1 斜面形状 ( 幅 斜長 勾配 向き ) 2 リル侵食状況 ( 幅 深さ 長さ ピッチ ) 3 斜面の特性 ( 地質 風化状況 土壌硬度 ) 各調査プロットにおける調査結果を対象地の全面積 ( レーザープロファイラーによる地形解析データ ) へ重み付けし 全生産量の傾向 ( 概算 ) を割り出す 1 地すべり地内のごとの侵食土砂生産量比較 2 地質ごとの侵食土砂生産量比較 3 傾斜角ごとの侵食土砂生産量比較 調査プロット選定斜面性状の把握 侵食状況把握リル幅 深さ 長さ 本数 風化深度の推定深度毎の土壌硬度 リル形状測定 斜面の土壌硬度測定 - 15 -

1.3 2 崖面および地すべり地内の特徴 1 3 2 地すべり地内における崖面および地すべり地内の特徴 DMC画像による画像解析 植被率 レーザープロファイラーによる地形データからの地形解析 傾斜度 植被率() 10 未 10 満 20 20 30 30 40 40 50 50 60 60 70 70 80 80 90 90 10 0 500,000 457,775 400,000 230,425 300,000 200,000 59,67543,42538,12535,05035,60035,50041,55049,900 100,000 0 植被率 傾斜区分 頻度 頻度 累積 16 累積 100.0 80.0 60.0 40.0 20.0 0.0 累計 面積 m2 100.0 80.0 60.0 40.0 20.0 0.0 累計 170,250163,125 180,000 134,750148,275139,000 160,000 140,000 120,000 85,650 85,500 100,000 69,525 80,000 60,000 30,975 40,000 20,000 0 植被率による面積区分 5 未 満 5 8 8 13 13 18 18 23 23 30 30 40 40 45 45 以 上 面積 m2 傾斜区分ごとの面積

1.3.3 調査結果 ~ 地すべり地内における崖面からの土砂生産の傾向 20090903-04 調査 1 調査ポイント図 2 4 3 9 5 6 7 崖面の調査 概略 頭部滑落崖 リッジ No 主体とする地質 平均高さ h (m) 崖面特性 崖面の向き 斜面傾斜 () 土壌硬度 幅 b(m) 深さ d(m) 長さ L(m) ピッチ t(m) 1 軽石凝灰岩 50 南東 60-80 15 0.20 0.20 20 2.00 2,6 軽石凝灰岩 25 北 南 60 23.8 0.05-0.1 平均的なリル性状 0.05-0.1 10-20 1.0-0.3 1 m2当たり侵食土砂生産量 v 1.3(3) 崖面からの土砂生産の傾向 全域における崖面からの侵食土砂生産 ( 定性的換算値 ) ごとの土砂生産量 W(m3) ごとの土砂生産割合 () 崖面にリルが発達, 中 0.000-0.008 589.7 央 ~ 東側南西面では 19.4 あまりみられない 0.0010- 崖面でリルの発達著し 0.0267 200.0 6.6 い, 極めて密集 7 溶結凝灰岩 25 南 50 25 0.1 0.1 15 1.60 0.0038 41.0 1.4 崖面にリルが発達 備考 8 111213 10 1415 16 9 地すべり地内 右側壁 左側壁 3~5 軽石凝灰岩崖錐部 25 北 南 40-60 14.2 0.3-0.2 0.3-0.2 25-15 1.0-1.5 0.0267- 崖錐部主体で 崖面 0.0450 1591.9 52.5 は少ない 8 軽石凝灰岩 50 東 40 17.5 0.4 0.4 25 3.30 0.0242 449.1 14.8 崖面にリルが発達崖面に薄く風化部 ~ 崖錐が分布し, リルが 9 シルト岩 15 東 45 5 0.05 0.05 10 1.00 0.0017 1.9 0.1 発達 18 17 中間部移動体 末端部 10~ 14,16 軽石凝灰岩 30-18 北 45-75 26.3 0.2-0.05 0.2-0.05 20-8 3.75-1.25 0.0053- 崖面にリルが発達, 一 0.0002 142.2 4.7 部崖錐での浸食顕著 15 軽石凝灰岩崖錐部 12 北 60-70 15 0.5 0.3 10 1.70 0.0735 2.4 0.1 17,18 軽石凝灰岩 25-30 南 西 35-50 11.3 0.2-0.1 0.1 20 2.5-3.13 0.0043 15.4 0.5 崖面にリルが発達 合計 平均 0.0243 3033.6 100 平均侵食土砂生産量 (m3/m2) 0.05 0.01 0.00 ごとの面積と平均浸食土砂生産量 侵食土砂生産量 0.04 40 0.04 0.04 ごとの面積の比率 0.03 30 0.03 0.03 ( 平均 0.0243) ( 平均 0.0243) ( 平均 0.0243) 0.02 20 0.02 0.02 頭部滑落崖 リッジ 右側壁 左側壁 中間部移動体 末端部 - 特徴 - 対象斜面の面積は頭部滑落崖 43.6 リッジ 34.9 と合わせて 8 割近くを占める ごとの平均侵食土砂生産量はリッジ 0.0354m3/m2 右側壁 0.0242m3/m2 と顕著となっており 風化侵食の影響を受けやすい条件下にあると判断される 生産土砂量はリッジで約 6 割 頭部滑落崖とリッジを合わせると約 8 割を占める 50 10 0 ごとの面積の比率 () 平均侵食土砂生産量 (m3/m2) 0.05 0.01 0.00 軽石凝灰岩 地質ごとの侵食土砂生産量 溶結凝灰岩 シルト岩 軽石凝灰岩崖錐 - 特徴 - 地質ごとの平均侵食土砂生産は崖錐部で著しく 軽石凝灰岩崖錐部 0.0419m3/m2 となっている 岩盤露頭部分では 軽石凝灰岩が顕著で 0.0111m3/m2 溶結凝灰岩とシルト岩ではやや少ない 平均侵食土砂生産量 (m3/m2) 0.05 0.01 0 傾斜角 (>40) ごとの侵食土砂生産量 侵食土砂生産量 傾斜角ごとの面積比 40~50 50-60 60-70 70~ 傾斜角 30-40 13.5 23-30 14.4 傾斜区分と面積の割合 () LP テ ータより算出 45 以上 40-6.8 45 3.0 18-23 13.1 5 未満 8.3 5-8 8.3 13-18 15.9 8-13 16.6 - 特徴 - 地すべり地内全体では 40 以上の斜面が占める面積比は約 10 その内訳は 40-45 が約 5 割 50-60 が約 3 割 60-70 が約 1 割 70 以上は若干量となっている 角度ごとの平均侵食土砂生産量は斜面傾斜角にほぼ反比例し 緩いほど多く 急なほど少ない 特に 40~60 付近で平均値同等以上と多量に発生していることがわかる 60 50 40 30 20 10 0 抽出した傾斜角 (>40) ごとの面積比 () 調査プロットが浸食の顕著な代表となっているため, 生産土砂量は全量を示すものではない ( 正確な土砂収支はレーサ ーフ ロファイラー測量実施後に確認予定 ) - 17 -

1.3(4) 崖面の土砂生産の傾向 ( データ一覧 ) 1.3.3( 補足 ) 調査詳細データ一覧 20090903-04 調査 崖面のと向き 主体とする地質 斜面幅 B(m) 平均高さ h(m) 斜面形状 面積 s(m2) 斜面傾斜 () 土壌硬度 幅 b(m) 平均的なリル性状 深さ d(m) 長さ L(m) ピッチ t(m) 調査プロット崖面からの侵食土砂生産量 (b*d*l)*b/t w(m3) 1 m2当たり侵食土砂生産量 w/s v(m3) 重み付けによるごとの 1m2 当たり侵食土砂生産量 v'(w/s) 対象面積全域換算 ( 定性的概算値 ) LP データによる侵食崖面の面積 S (m2) 重みづけによるごとの土砂生産量 v*s W(m3) ごとの侵食による土砂生産割合 () 備考 頭部滑落崖 リッジ 西側南東 面 1 軽石凝灰岩 170 50 8,500 60-80 15 0.20 0.20 20 2.00 68.0 0.0080 東側南西 斜面 1 軽石凝灰岩 0.0000 0.0080 0 73,714.7 589.7 19.4 29,417.3 0.0 0.0 第 1 北面 2 軽石凝灰岩 200 25 5,000 60 25 0.1 0.1 20 0.30 133.3 0.0267 6,474.6 172.7 5.7 第 1 南面 1 3 軽石凝灰岩崖錐部 230 25 5,750 45-60 15 0.2 0.3 15 1.00 207.0 0.0360 9,941.6 274.4 9.0 第 1 南面 2 4 軽石凝灰岩崖錐部 70 25 1,750 40 15 0.2 0.2 25 1.50 46.7 0.0267 0.0354 61.9 2.0 第 2 北面 5 軽石凝灰岩崖錐部 450 40 18,000 40-50 12.5 0.3 0.3 20 1.00 810.0 0.0450 27,902.5 1,255.6 41.4 崖面にリルが発達, 中央 ~ 東側南西面ではあまりみられない 崖面でリルの発達著しい, 極めて密集 崖錐部主体で 崖面は少ない 崖錐部主体で 崖面は少ない 崖錐部主体で 崖面は少ない 第 2 南面 6 軽石凝灰岩 100 25 2,500 60 22.5 0.05 0.05 10 1.00 2.5 0.0010 27.3 0.9 崖面にリルが発達 38,273.6 第 2 南面 7 溶結凝灰岩 40 25 1,000 50 25 0.1 0.1 15 1.60 3.8 0.0038 41.0 1.4 崖面にリルが発達 地すべり地内 右側壁 左側壁 中間部移動体 末端部 合計 東面 8 軽石凝灰岩 100 50 5,000 45-60 17.5 0.4 0.4 25 3.30 121.2 0.0242 東面 9 シルト岩 40 15 600 45 5 0.05 0.05 10 1.00 1.0 0.0017 0.0242 0.0017 18,559.7 449.1 14.8 崖面にリルが発達崖面に薄く風化部 ~ 崖錐が分布し, リ 1,092.4 1.9 0.1 ルが発達 西側北面 10 軽石凝灰岩 60 30 1,800 45-55 25 0.2 0.2 15 3.75 9.6 0.0053 30.2 1.0 西側北面 11 軽石凝灰岩 12 18 216 75 27.5 0.05 0.05 8 3.00 0.1 0.0004 3.6 0.1 西側北面 12 軽石凝灰岩 30 30 900 50 27.5 0.05 0.05 8 3.00 0.2 0.0002 15.1 0.5 0.0034 27,114.8 崖面および崖錐にリ中央北面 13 軽石凝灰岩 70 15 1,050 45-70 27.5 0.05 0.05 5 4.38 0.2 0.0002 17.6 0.6 ルが発達 中央北面 14 軽石凝灰岩 30 25 750 60-70 25 0.05 0.05 20 1.25 1.2 0.0016 12.6 0.4 中央北面 15 軽石凝灰岩崖錐部 12 12 144 40 15 0.5 0.3 10 1.70 10.6 0.0735 2.4 0.1 東側北面 16 軽石凝灰岩 150 25 3,750 60-70 25 0.05 0.05 10 0.50 7.5 0.0020 63.0 2.1 緩い崖錐部で深いリルの発達著しい 東側南面 17 軽石凝灰岩 30 25 750 40-50 12.5 0.2 0.1 20 2.50 4.8 0.0064 1,604.6 10.3 0.3 崖面にリルが発達 西側西面 18 軽石凝灰岩 50 30 1,500 35-40 10 0.1 0.1 20 3.13 3.2 0.0021 2,389.7 5.1 0.2 崖面にリルが発達 58,960 1430.8 平均 0.0243 236,486 3,033.6 100.0 調査プロット面積の重み付けによる算出 0.0036-18 -

1.3 5 風化状況写真(1/4 1 3 4 風化侵食状況写真 ② ③ ④ ① ⑤ ⑥ 全 景 写 真 位 置 図 ⑦ ⑨ ⑩ ⑫ 頭 部 滑 落 崖 ⑧ ⑪ 侵食状況 調査プロット全景 ①西側南東面 軽石凝灰岩で侵食が発達 軽石凝灰岩の侵食状況 リルの発達状況 同左 ②中央 東側 侵食があまりみられない 軽石凝灰岩湧水箇所でもほとんど変化なし 西側端部でも 急勾配部では侵食が少ない 柱状節理の発達する硬質な溶結凝灰岩では侵食 はみられない 19

1.3 5 風化状況写真(2/4 1 3 4 風化侵食状況写真 調査プロット全景 ッ リ 侵食状況 ③第1リッジ北面東側の侵食状況 軽石凝灰岩 ③第1リッジ北面の侵食状況 軽石凝灰岩 第1リッジ北面西側では侵食の発達が著しい ジ ッ リ 崖錐部の侵食状況 軽石凝灰岩崖錐部 侵食状況 ④第1リッジ南面では崖錐部での侵食が著しく 急崖部では少ない 調査プロット全景 リルの発達状況 ⑤第2リッジ北面 軽石凝灰岩急崖部には侵食がほとんど見られない 崖錐部では侵食著しい 写真左 崖錐 右 軽石凝灰岩崖面 軽石凝灰岩崖面は直立し侵食がみられない ⑥第2リッジ南面 東側の軽石凝灰岩で侵食の発達が著しい 東端部の溶結凝灰岩 マトリクスが脆く浸食される 軽石凝灰岩部のリル発達状況 西側の溶結凝灰岩は硬質な岩盤で落石顕著 ジ 20

1 3 4 風化侵食状況写真 1.3 5 風化状況写真(3/4 調査プロット全景 侵食状況 側 壁 付 近 ⑦右側壁部 軽石凝灰岩の侵食状況 ⑧左側壁付近 シルト岩の風化侵食状況 右側壁部 リルの発達状況 侵食の見られない軽石凝灰岩 中 央 部 移 動 体 ⑨中央部移動体西側 軽石凝灰岩 軽石凝灰岩 リルの発達状況 調査プロット全景 末 端 部 ⑩中央部移動体東側 軽石凝灰岩主体 ⑪末端部東側 軽石凝灰岩の侵食状況 ⑫末端部西側 軽石凝灰岩の侵食状況 21 軽石凝灰岩のリル発生状況 軽石凝灰岩崖錐部の一部では侵食が著しい 侵食状況

1.3 5 風化状況写真(4/4 1 3 4 風化侵食状況写真 流出経路の状況 写真図 ① ① ② ③ 右 側 壁 側 湛 水 池 と 流 出 経 路 ①頭部滑落崖からの湧水 ②侵食された土砂の堆積 ④湛水池南側は転石群下に潜る ③第1リッジ西側の湛水池 ④ ⑦⑤ ⑥ ⑧ ⑨ ⑩ ⑨湛水池からの流路 ⑧第2リッジ南西側の湛水池 ⑦右側壁側からの流入水 ⑥流出土砂の堆積状況 ⑤第2リッジ西側付近で地表を流下 ⑪ ⑫ ⑩ヒアヒクラ沢への流入前は 転石群下に潜る ⑬ ⑪ヒアヒクラ沢合流点 ⑫ヒアヒクラ合流点南側の湛水池 ⑬荒砥沢ダムへ 流路施工中 流出経路の状況 写真図 ②第1リッジ北側の湛水池 ① ② 左 側 壁 側 湛 水 池 と 流 出 経 路 ④ ③ ①頭部滑落崖からの湧水 ③第1リッジ南側の湛水池 ④左側壁最上部の湛水池 ⑤第2リッジ南側の湛水池 ⑤ ⑥ ⑩末端付近最下部隣の湛水池 ⑦ ⑧ ⑨ ⑩⑪⑫ ⑬ ⑭ ⑮ ⑪湛水池をつなぐ流路 ⑨湛水池をつなぐ流路 ⑧末端付近中間部の湛水池 ⑫末端付近最下部の湛水池 ⑬湛水池から水を抜く集水井 22 ⑦湛水池をつなぐ流路 ⑭ダムへ水を排水する中継井 ⑥末端付近最上部の湛水池 ⑮荒砥沢ダムへ