立川市絶対高さを定める高度地区指定に関する検討方針 平成 26 年 5 月 立川市 0

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PowerPoint プレゼンテーション

調布都市計画深大寺通り沿道観光関連産業保護育成地区の概要

東京都市計画高度地区変更(練馬区決定) 【原案(案)】

指定標準 適用区域 建ぺい率 容積率 建築物の高さの最高限度 m 用途地域の変更に あたり導入を検討 すべき事項 ( 注 2) 1. 環境良好な一般的な低層住宅地として将来ともその環境を保護すべき区域 2. 農地等が多く 道路等の都市基盤が未整備な区域及び良好な樹林地等の保全を図る区域 3. 地区計

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旧(現行)

東京都市計画用途地域の変更 ( 東京都決定 ) 都市計画用途地域を次のように変更する ( 中野区分 ) 種類面積容積率建ぺい率 第一種低層住居専用地域 第 二 種 低層住居 専用地域 /10 15/10 4/10 5/10 外壁の後退距離の限度 建築物の敷

別紙 40 東京都市計画高度地区の変更 都市計画高度地区を次のように変更する 面積欄の ( ) 内は変更前を示す 種類面積建築物の高さの最高限度又は最低限度備考 第 1 種 約 ha 建築物の各部分の高さ ( 地盤面からの高さによる 以下同じ ) は 当該部分から前面道路の反対側の境界線 高度地区

□高度地区見直し案


名前 第 1 日目 建築基準法 2 用途規制 1. 建築物の敷地が工業地域と工業専用地域にわたる場合において 当該敷地の過半が工業地域内であると きは 共同住宅を建築することができる 2. 第一種低層住居専用地域内においては 高等学校を建築することができるが 高等専門学校を建築する ことはできない

Microsoft Word - ●決定⑤地区計画-2.docx

Microsoft Word - (新)滝川都市計画用途地域指定基準121019

目次 Ⅰ 運用基準の策定にあたって P1 1 策定の目的 P1 2 運用基準の位置づけ P1 Ⅱ Ⅲ 土地利用のあり方 P1 地区計画の活用 P2 1 地区計画とは P2 2 地区計画の活用類型 P2 (a) 地域資源型 P3 (b) マスタープラン適合型 P3 (c) 街区環境整序型 P3 (d)

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1. 目的 本町の第 3 次総合計画において 本町の将来像である ( みんなが主役 やすらぎと健康福祉のまち ) の実現に寄与すべく 本町の市街化調整区域における地区計画の運用にかかる基本的な方針を示すため 市街化調整区域における地区計画運用指針 ( 以下 運用指針 という ) を策定しました この

都市計画の概要

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都市計画変更素案に関する説明会 建築規制の変更に関する説明会 特定整備路線補助 29 号線 井 東 込区間 (JR 横須賀線 区界 ) 沿道 日時 : 平成 29 年 8 3 ( ) 場所 : 品川区 伊藤 学校 前方右側に手話通訳者を配置しております 必要な方はお近くの席にお移り願います 1 本日

2

スライド 1

本日の説明内容 1 板橋駅西口周辺地区のまちづくり 2 板橋駅西口地区都市計画素案について 1 市街地再開発事業 2 地区計画 3 高度利用地区 4 高度地区 3 今後のスケジュール 1

目次 方針策定の背景 1-1. 用途地域指定の基本的な考え方 1-2. 住居系 [ 第一種低層住居専用地域 ] [ 第二種低層住居専用地域 ] [ 第一種中高層住居専用地域 ] [ 第二種中高層住居専用地域 ] [ 第一種住居地域 ] [ 第二種住居地域 ] [ 準住居地域 ] [ 田園住居地域 ]

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大谷周辺地区 及び 役場周辺地区 地区計画について 木原市街地 国道 125 号バイパス 役場周辺地区 (43.7ha) 美駒市街地 大谷周辺地区 (11.8ha) 地区計画の概要 地区計画とは住民の身近な生活空間である地区や街区を対象とする都市計画で, 道路や公園などの公共施設の配置や, 建築物の

筑豊広域都市計画用途地域の変更 ( 鞍手町決定 ) 都市計画用途地域を次のように変更する 種類 第一種低層住居専用地域 第二種低層住居専用地域 第一種中高層住居専用地域第二種中高層住居専用地域 面積 約 45ha 約 29ha 建築物の容積率 8/10 以下 8/10 以下 建築物の建蔽率 5/10

第 Ⅱ ゾーンの地区計画にはこんな特徴があります 建築基準法のみによる一般的な建替えの場合 斜線制限により または 1.5 容積率の制限により 利用できない容積率 道路広い道路狭い道路 街並み誘導型地区計画による建替えのルール 容積率の最高限度が緩和されます 定住性の高い住宅等を設ける

計画書

(2) 路地街区 ア路地街区の内部で 防火性の向上と居住環境の改善を図るため 地区施設等に沿った建築物の高さの最高限度及び壁面の位置の制限を定めることにより 道路斜線制限を緩和し 3 階建て耐火建築物の連続した街並みを形成する イ行き止まりの路地空間では 安全性の確保のため 2 方向の避難を目的とし

Microsoft Word - 高度地区技術基準(H _HP公開用).doc

絶対高さ制限を定める高度地区についてのQ&A

市街化調整区域内における地区計画について

エ建替え後の建築物の絶対高さ制限を超える建築物の部分の水平投影面積の合計は 現に存する建築物又は現に建築の工事中の建築物の絶対高さ制限を超える建築物の部分の水平投影面積の合計を超えないこと オ建替え後の建築物の絶対高さ制限を超える建築物の部分の水平投影部分の形状は 現に存する建築物又は現に建築の工事

東京都市計画高度地区の変更 都市計画高度地区を次のように変更する 2 建築物の各部分の高さは 当該部分から前面道路の反対側の境界線又は隣地境界線までの真北方向の水 資料 5 面積欄の ( ) 内は変更前を示す 種 類 面積 建築物の高さの最高限度又は最低限度 備考 約 ha 建築物の各部分の高さ (


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区域の整備 開発及び保全に関する方針地区施設の整備の方針建築物等の整備の方針 (2) 公園 緑地の整備方針地域に親しまれる やすらぎと憩いの空間を形成するとともに 西武立川駅から玉川上水に向けて形成される緑のネットワークの拠点となるよう公園や緑地を配置する (3) その他の公共空地の整備方針各敷地の

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高度地区計画書

第2章

3. 市街化調整区域における地区計画の基本的な考え方 3. 市街化調整区域における地区計画の基本的な考え方 4. 地区計画の策定に当たっての留意点 4. 地区計画の策定に当たっての留意点 このガイドラインに示す事項以外に 開発許可の要件を満たすことが 2. このガイドラインに示す事

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Ⅰ 用途地域指定の基本方針 1 用途地域別 市街地像 と指定の基本方針 1 2 境界の設定 4 3 用途地域見直しの時期 5 4 その他の地域地区や地区計画の活用 6 Ⅱ 用途地域の指定基準 第一種低層住居専用地域 7 第二種低層住居専用地域 9 第一種中高層住居専用地域 11 第二種中高層住居専用

阪神間都市計画新住宅市街地開発事業の変更(兵庫県決定)

スライド 1

山手地区の概要 面積 約50ha 用途地域 工業地域 建ぺい率 60 容積率 200 高さの限度 第一種高度地区 最高限20m 2

1

最高限度1 制限の緩和 (1) この規定の適用による隣地との関係等による緩和に関する措置は 次の各号に定めるところによる ただし イの規定については 北側の前面道路又は隣地との関係についての建築物の各部分の高さの最高限度 ( 以下 斜線型高さ制限 という ) が定められている場合において その高さを

1. 市街化調整区域における地区計画ガイドライン策定の目的市街化調整区域は 市街化を抑制すべき区域であるとともに 豊かな自然環境を育成 保全すべき区域である そのため 都市計画法において開発行為や建築行為が厳しく制限されている 本市都市計画マスタープランにおいても 将来都市構造の基本的な考え方の一つ

( 対象区域 ) 第 5 地区計画の対象区域は 工業団地 ( 国母工業団地 南部工業団地 機械金属工業団地 ファッション工業団地 ( アリア ディ フィレンツェ ) をいう 以下同じ ) の区域内及び隣接地又は近接地 ( おおむね工業団地から500メートル以内 ) とする ( 区域の設定 ) 第 6

目      次


( 趣旨 ) 第 1 条この条例は, 建築基準法 ( 昭和 25 年法律第 201 号 以下 法 という ) 第 50 条及び第 52 条第 5 項の規定により, 周辺環境との調和のとれた斜面地建築物の敷地の利用を図り, もってその周辺における良好な居住環境の確保に資するため, 斜面地建築物の階数に

Microsoft Word - 別添資料

豊中市千里ニュータウン地区住環境保全に関する基本方針 1. 経過と方針千里ニュータウンは 昭和 36 年 (1961 年 ) から昭和 44 年 (1969 年 ) にかけて開発された わが国で初めての大規模なニュータウンです このニュータウンは 単なる大量の住宅建設にとどまらず

鹿嶋市都市計画法の規定による市街化調整区域における

東京都市計画第一種市街地再開発事業前八重洲一丁目東地区第一種市街地再開発事業位置図 東京停車場線 W W 江戸橋 JCT 日本橋茅場町 都 道 一石橋 5.0 特別区道中日第 号線 江戸橋 15.

用途地域の指定のない地域の建築形態規制\(素案\)

区域の整備 開発及び保全に関する方針 地区施設の整備の方針 建築物等の整備の方針 (1) 道路の整備方針区域内外との円滑な交通ネットワークの形成と歩行者等の安全で快適な歩行環境の向上を図るため 街区幹線道路及び区画道路を整備する 生活利便施設や良質な街並みを形成する住宅等の立地を誘導し 地域拠点にふ

Microsoft Word - 1_表紙目次.doc


都市計画法に基づく手続きの予定スケジュール 岩手県事前協議 平成 8 年 5 月 ~7 月 住民説明会 平成 8 年 8 月 9 日 都市計画案の縦覧 ( 意見書の提出期間 ) 平成 8 年 9 月 5 日 ~9 月 0 日 釜石市都市計画審議会 平成 8 年 0 月中旬 岩手県本協議 平成 8 年

地区計画の届出とは

(3) 集落地域整備法 ( 昭和 62 年法律第 63 号 ) 第 3 条に規定する集落地域 ( 同法第 4 条第 1 項に規定する集落地域整備基本方針が策定された場合にあっては 同条第 2 項第 1 号に掲げる事項の内容に該当する集落地域に限る ) (4) 農地法 ( 昭和 27 年法律第 229

能勢町市街化調整区域における地区計画のガイドライン


P19-20.ai

大阪狭山市市街化調整区域における地区計画のガイドライン(案)

その他当該区域の整備 開発及び保全に関する方針 近隣商業地区では 周辺地域との調和のとれた緑のネットワークの形成を図るため 敷地内の緑化や屋上緑化 壁面緑化を推進し その他の地区においても 緑豊かで潤いのある環境を創出するため 敷地内の緑化を推進する 位置東久留米市南沢五丁目地内 面積約 6.3ha

案の理由書 1 南大浜地区本地区は石垣島の南部に位置し 字大浜 字真栄里 字平得の3 字を含み 用途地域が指定されている市街地の東側に隣接する地区です 本地区は 農振農用地区域が除外されたことにより 農業的土地利用と都市的土地利用が混在し 道路 公園 下水道等の都市基盤整備が不十分なまま無秩序な開発

1801長岡の都市計画.indd

千里ニュータウン地区の今後の土地利用の考え方 豊中市 はじめに市は 平成 4 年 (1992 年 )7 月に 千里ニュータウン地区住環境保全に関する基本方針 ( 以下 基本方針 という ) を策定し 同地区内で計画される建築物などに対して その用途をはじめ 建築物の建て方 ( 容積率 建ぺい率 高さ

第 5 地区拠点地区計画の区域には 次に掲げる区域及び地域は含まないものとする (1) 農業振興地域の整備に関する法律 ( 昭和 44 年法律第 58 号 以下 農振法 という ) 第 8 条第 2 項第 1 号に規定する農用地区域 (2) 農地法 ( 昭和 27 年法律第 229 号 ) による農

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平成21年12月11日(金)9:00~


Microsoft Word - 岡崎駅南リーフレット案【最終】

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目次 1. 市街化調整区域の土地利用方針について... 1 (1) 策定の目的... 1 (2) 方針の位置付け 市街化調整区域の課題 土地利用の方針... 3 (1) 土地利用の基本的な方針... 3 (2) 地区ごとの土地利用方針 開発計画等の調整

(4) 農業振興地域の整備に関する法律 ( 昭和 44 年法律第 58 号 ) 第 8 条第 2 項第 1 号に規定する農用地区域 (5) 農地法 ( 昭和 27 年法律第 229 号 ) による農地転用が許可されないと見込まれる農用地 (6) 森林法 ( 昭和 26 年法律第 249 号 ) 第

第 2 章建築の基礎知識 第 1 章では 都市計画法を中心に 一定の範囲や広域的な観点から設けられたまちづくりのルールを解説しました 第 2 章では まちづくりの中でも 建築物の建築 に焦点を当てて それに関するルールを解説します 1 建築基準法 皆さんは 庭など敷地にゆとりがあり 頑丈で 部屋には

上野原市規則第××号

目次 ( )

日本橋・東京駅前地区

3. 同意方針 3-1. 共通事項 (1) 上位計画との整合性 ( ア ) 地区計画が 都市計画区域マスタープラン等における土地利用の基本的な考え方と整合していること ( イ ) 地区計画が 市町都市計画マスタープラン等と整合していること 考え方 市街化調整区域は 本来市街化を抑制する区域であること

用途地域変更の考え方 ( 素案 ) 1 駅 駅前広場 アクセス道路沿道の土地利用の促進 駅 北側沿道 25m 以内及び沿道南側街区を近隣商業地域へ変更 18

1 総合設計 一定規模以上の敷地面積及び一定割合以上の空地を有する建築計画について 特定行政 庁の許可により容積率 斜線制限などの制限を緩和する制度である 建築敷地の共同化や 大規模化による土地の有効かつ合理的な利用の促進と 公開空地等公共的な空地 空間の 確保による市街地環境の改善を図ることを目的

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PowerPoint プレゼンテーション

などについては連たんの戸数に含めることはできません また 建築物の敷地相互の間隔とは 相互の敷地端からの直線距離です (2) 本市では 昭和 46 年 3 月 15 日から市内を市街化区域と市街化調整区域に区分する 線引き を行っています ( 法第 3 3 条第 4 項の条例で定める建築物の敷地面積

地区計画とは 地区計画とは 土地や建築物の所有者など地区の皆さんが合意を図りながら道路や公園などの配置 建築物の用途 容積率 高さ 色やデザイン等のルールをきめ細かく定め そのルールに基づいて建築行為等を行うことにより より良いまちづくりをすすめる手法のひとつです 地区の特性に応じて必要な項目を選択

地区計画パンフレットP.1

目次 1. 策定の目的と位置づけ (1) 策定の目的 1 (2) 市街化調整区域における地区計画運用基準の位置づけ 1 2. 市街化調整区域における土地利用方針の基本的な考え方 (1) 市街化調整区域における土地利用方針 2 (2) 市街化調整区域における地区計画の運用にあたっての基本的な考え方 3

3. 地区計画が定められない区域 (1) 松山市市街化調整区域の整備 保全の方針 の開発行為を認めない区域 (2) 風致地区及び 緑地 公園等の都市計画に定められた都市施設の区域 (3) 災害等の発生の恐れがある地域で 関係法令等により規制されている区域 4. 地区計画で定める内容 (1) 地区計画

Microsoft Word - 条例.doc

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泉南市市街化調整区域における地区計画に関する運用基準

( 法第 33 条第 4 項の条例で定める建築物の敷地面積の最低限度 ) 第 3 条法 34 条第 8 号の3に規定する開発行為を行う場合における建築物の敷地面積の最低限度は, 法第 33 条第 4 項の規定に基づき,250 平方メートルとする ただし, 市長が良好な住居等の環境の形成又は保持のため

立川基地跡地昭島地区に関する 都市計画素案説明会

Transcription:

立川市絶対高さを定める高度地区指定に関する検討方針 平成 26 年 5 月 立川市 0

高度地区 とは都市計画法に基づく地域地区の一種で 市街地の環境の維持又は土地利用の増進を図るために 建築物の高さの最高限度又は最低限度を定めるものです 絶対高さ とは 建てることができる建築物の高さの最高限度のことをいいます 1 背景 市は 無秩序な開発の抑制や適切な土地利用の誘導など計画的な市街地の形成を図るため 地域の特性を踏まえたまちの将来像やまちづくりの方針等を具体的に示し 立川市都市計 画マスタープラン を策定 ( 平成 13 年 3 月策定 平成 23 年 3 月改定 ) しております 立 川市都市計画マスタープランでは まちづくりの新たな展開 の計画的な土地利用の誘導 施策の一つとして 建物高さのルールの導入を検討するとしています また 自然 文化 街並み等に配慮した景観づくりを計画的に推進し 豊かな地域社会の 実現に寄与するため 景観法に基づく景観行政団体として 立川市景観計画 の運用 ( 平 成 24 年 10 月 1 日より ) をしています 現在市内における建築物の高さに関する規制としては 第一種低層住居専用地域や風致地 区 1 地区計画 2 による建築物の高さの最高限度 道路 隣地 北側からの斜線制限 3 4 日影規制等があります 高度地区には 絶対高さ制限型 と北側隣地への日照等を考慮した 斜線制限型 があり ます この 斜線制限型 の高度地区では 敷地の規模や形状により 高層な建築が可能で あることから 近年 多摩地域において 絶対高さ制限型 高度地区を導入する自治体が増 加しています 本市においても 良好な市街地環境の維持 保全及び形成を図るため 新たな高さに関す るルールとして絶対高さを定める高度地区の指定に向けて検討方針案を取りまとめること としました 2 指定の目的 現状の建築物の高さが形成する街並みの維持や 突出した建築物が建築されることを予防 し 良好な市街地環境を形成するため 絶対高さを定める高度地区を指定します 1

3 現在の建築物の高さに関する規制 現在市では 建築物の高さに関する規制として 斜線制限 日影規制の他 風致地区や地 区計画による建築物の高さの最高限度があります 斜線制限 下記のとおり 道路 隣地 北側からの 3 種類の斜線制限があります 2

日影規制 日影規制は中高層の建物により生ずる日影を一定の時間内に抑えることにより 周辺の居住環境を保護しようとするものです 市では下記のとおり 東京都日影による中高層建築物の高さの制限に関する条例 に基づき 規制を行っています 対象区域及び日影の時間は上記条例で定められており 規制の対象時間は 一年のうちで太陽が最も南に傾くため日影が長くなる冬至の日の午前 8 時から午後 4 時までの 8 時間で測定します 3

4 指定の考え方 1 高度地区の種類 斜線の制限 併用型の高度地区 既存の斜線制限型高度地区 ( 第 1 種高度地区 第 2 種高度地区 第 3 種高度地区 ) に連動して制限値を設定し 斜線 + 絶対高さの高度地区を指定します 絶対高さのみの高度地区 これまで 斜線制限型高度地区が指定されていなかった地区で 工業地域及び商業地域に絶対高さのみの高度地区を指定します 絶対高さ建築できる範囲北側隣地境界線絶対高さ建築できる範囲 真北方向 2 建築物の高さの制限の検討について 既定の第 1 種高度地区 中高層住宅に係る良好な住環境を保護し 後背地または隣接する低層住宅地の住環 境に配慮した高さを検討します 既定の第 2 種高度地区 日常生活に必要な商業施設等の都市機能と住宅が調和 または住工が調和し 後背 地の低層住宅地の住環境に配慮した高さを検討します 既定の第 3 種高度地区 地域の生活圏の中心として 日常生活にかかわる商業施設等の都市機能の集積を図 る高さを検討します 既定の高度地区なしの工業地域 住工農が調和する高さを検討します 既定の高度地区なしの商業地域 都市機能の充実を図る高さを検討する区域 ただし 既定の用途地域 5 6 建ぺい率及び容積率 7 との整合が図れるように検討 していくものとします 3 対象区域について 原則として 市内全域に指定します ただし 下記の区域については指定の対象外とします 都市開発諸制度 8 の活用を促進する区域 ( 土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図る区域のため ) 9 高度利用地区 ( 土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図る地区のため ) 10 市街化調整区域 ( 都市計画区域のうち 市街化を抑制すべき区域のため ) 第一種低層住居専用地域 ( 既に用途地域の指定において 絶対高さ 10m または 12m と定められているため ) 4 北側隣地境界線

5 絶対高さを定める高度地区指定対象区域図 凡例 対象区域 既定の第 1 種高度地区 既定の第 2 種高度地区 既定の第 3 種高度地区既定の工業地域 高度なし 既定の商業地域 高度なし 対象外区域 都市開発諸制度の活用を促進する地区 高度利用地区 市街化調整区域第一種低層住居専用地域 ( 既に用途地域の指定において 絶対高さ 10m または 12m と定められている区域 ) 5

6 指定の規定を適用しないもの 適用の除外 1) 都市計画で定めるもの 11 地区計画 一団地の住宅施設等の都市計画において高さの最高限度を定めた区域に おいては その最高限度を高度地区で定めた高さの最高限度として読み替えることとし ます 2) 制限値を超える既存建築物現に存する建築物または現に建築 修繕もしくは模様替の工事中の建築物が当該規定に適合しない部分を有する場合 ( 以下 既存不適格建築物 12 という ) は当該建築物の部分に対しては 当該規定は適用しないものとします 特例の適用 1) 既存不適格建築物の建替え 既存不適格建築物の建替えについては 原則として制限値の範囲内で建替えを行う ものとするが 現状の範囲内であれば 建替え可能な緩和措置を検討します 2) その他公益上やむを得ないと認められるもの または周囲の状況等により環境上又は土地利用上支障がないと認められるもので かつ 良好な建築計画の建築物等 市長が認めるものについては絶対高さを緩和できる特例措置を検討します 6

立川市の市街地像のイメージ図 A B C D E F G F D H F A: 立川駅周辺の都市開発諸制度の活用を促進する区域 ( 今回 絶対高さを指定しない区域 ) B: 商業地域で現在高度地区指定なし C: 商業地域で現在 3 種高度地区 近隣商業地域で現在 3 種高度地区 D: 近隣商業地域で現在 2 種高度地区 第一種中高層住居専用地域で現在 2 種高度地区 第二種中高層住居専用地域で現在 2 種高度地区 第一種住居地域で現在 2 種高度地区 第二種住居地域で現在 2 種高度地区 E: 準工業地域で2 種高度地区 工業地域で2 種高度地区 F: 第一種低層住居専用地域 ( 既に用途地域の指定において 絶対高さ 10mまたは 12mと定められている区域 ) G: 第一種中高層住居専用地域で現在 1 種高度地区 第二種中高層住居専用地域で現在 1 種高度地区 H: 工業地域で現在高度地区指定なし 上図は市街地像を模式的に示したイメージであり 特定の場所を示しているものではありません 7

用語の解説 1 風致地区 都市の風致を維持するために定められる都市計画の地域地区の一つで 樹林地や水辺地等で構成される良好な自然的景観を形成している土地が指定される 市内では玉川上水風致地区 五日市道風致地区が指定されています 2 地区計画 建築物の建築形態 公共施設その他の配置等からみて 一体としてそれぞれの区域の特性にふさわしい良好な環境の街区を整備し 開発し 及び保全するための計画のこと 市内では 現在 立川駅北口駅前地区地区計画 一番町五丁目地区地区計画 立川基地跡地昭島地区地区計画 西武立川駅南口地区地区計画 立川基地跡地関連地区地区計画 村山工場跡地地区地区計画を定めています 3 斜線制限 良好な市街地環境を図るために 建築物の高さや位置などの形態を規制するもの 斜線制限には 道路 隣地 北側からの 3 種類があります (p3 参照 ) 4 日影規制 中高層の建物により生ずる日影を一定の時間内に抑えることにより 周辺の居住環境を保護しようとするもの 対象区域と日影の時間は東京都日影による中高層建築物の高さの制限に関する条例で定められています 規制の対象時間は 一年のうちで太陽が最も南に傾くため日影が長くなる冬至日の午前 8 時から午後 4 時までの 8 時間となります (p4 参照 ) 5 用途地域 都市計画の地域地区の一つで 目指すべき市街地像に応じて用途別に分類される 12 種類の都市計画の総称のこと 市内では 第一種低層住居専用地域 第一種中高層住居専用地域 第二種中高層住居専用地域 第一種住居地域 第二種住居地域 近隣商業地域 商業地域 準工業地域 工業地域の 9 種類があります 6 建ぺい率 建築物の建築面積の敷地面積に対する割合のこと 7 容積率 建築物の延べ面積 ( 建築物の各階の床面積の合計 ) の敷地面積に対する割合のこと 8 都市開発諸制度 特定街区 再開発等促進区を定める地区計画 高度利用地区 総合設計 のことを指し 公開空地の確保等の公共貢献を行う建築計画に対し 容積や斜線等の形態規制を緩和することで市街地環境の向上に寄与する良好な都市開発の誘導を図る制度 9 高度利用地区 市街地において 土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るための都市計画法に基づく地域地区の一つで 建築物の容積率の最高限度及び最低限度 建ぺい率の最高限度 建築物の最低限度 壁面の位置の制限を定めるもの 市内では 現在 立川基 8

地跡地関連地区 立川駅南口第一地区 立川駅北口西地区に指定されています 10 市街化調整区域 都市計画法による都市計画の一つで 原則として市街化を抑制すべき区域のこと 11 一団地の住宅施設 良好な居住環境を有する住宅と居住者の生活施設を一団の土地の中に集団的に建設することで 都市機能の増進を図ることを目的とした都市施設の一つで 一団地における 50 戸以上の集団住宅及び附帯する通路などの施設のこと 市内では現在 江の島道東 けやき台第 1 富士見町住宅 砂川第 3( 幸町団地 ) 砂川第 4( 柏町団地 ) 砂川第 2( 若葉町団地 ) に指定されています 12 既存不適格建築物 現に存在している建築物又は工事中の建築物がその時点で法令等に適合しない場合に その部分については 当該規定は適用されず 違反建築物とならないような建築物のこと 9