公共サインガイドライン策定の基本的な考え方

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- 目次 - 1. 基本構想策定の趣旨と役割 1 2. 交通バリアフリー法 2 3. 焼津市移動円滑化基本構想策定体制及び上位計画との関連 4 4. 重点整備地区及び特定経路について 6 5. 地区別の現状把握 整備の目標 心のバリアフリー 24 参考資料 1. 人口と高齢者

1 基本的な整備内容 道路標識 専用通行帯 (327 の 4) の設置 ( 架空標識の場合の例 ) 自 転 車 ピクトグラム ( 自転車マーク等 ) の設置 始点部および中間部 道路標示 専用通行帯 (109 の 6) の設置 ( 過度な表示は行わない ) 専 用 道路標示 車両通行帯 (109)

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以下の項目は必須とする 行先 ( 日本語 英語表記 ) 南アルプスユネスコエコパークロゴマーク 登山道固有カラー線 矢印 ( 単柱型 ) 設置者名 以下の項目を記載することを推奨する 南アルプス国立公園シンボルマーク 南アルプス 中央構造線エリア ジオパークロゴマーク 現在地 ピクトグラム QRコー

○新潟県高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行細則

(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

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山手地区の概要 面積 約50ha 用途地域 工業地域 建ぺい率 60 容積率 200 高さの限度 第一種高度地区 最高限20m 2

4-2

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3-1 道路

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速度規制の目的と現状 警察庁交通局 1

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NITAS の基本機能 1. 経路探索条件の設定 (1) 交通モードの設定 交通モードの設定 とは どのような交通手段のネットワークを用いて経路探索を行うかを設定するものです NITASの交通モードは 大きく 人流 ( 旅客移動 ) 物流( 貨物移動 ) に分かれ それぞれのネットワークを用いた経路

平方・中野久木物流施設地区

便所 縮尺 福祉型便房のある便所の構造 福祉型便房並びに腰掛便座及び手すりの 設けられた便房の構造並びに床置式の小便器の構造 手すり 縮尺 外形 両端部及びわん曲部の構造並びに傾斜路及び階段の両端部の構造 視覚障害者用 床材 縮尺 視覚障害者用床材及び周囲の床材の仕上げ材料 仕上げ方法 色及び形 状

(第14回協議会100630)

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郵便ポスト利用者の安全確保・利便性向上等に関する行政評価・監視 要旨

北部大阪都市計画彩都地区計画 ( 案 ) 北部大阪都市計画彩都地区計画を 次のとおり変更する 1. 地区計画の方針 名称彩都地区計画 位 置 茨木市大字粟生岩阪 大字宿久庄 大字清水 大字佐保 大字泉原 大字千提寺 大字大岩 大字福井 大字大門寺 大字生保 大字安威 山手台一丁目 山手台三丁目 山手

平成 31 年 3 月 22 日北海道管区行政評価局 道の駅 の運営 管理等に関する調査 調査結果に基づく改善通知 北海道管区行政評価局では 道の駅 に求められている各種機能の効果的な発揮を推進する観点から 道の駅 の運営 管理の実態等を調査し その結果を取りまとめ 必要な改善措置について北海道開発

計画的な再開発が必要な市街地 特に一体的かつ総合的に再開発を促進すべき地区 市町名 名称 再開発の目標 土地の合理的かつ健全な高度利用及び都市機能の更新に関する方針 特に整備課題の集中がみられる地域 ( 課題地域 ) 地区名 西宮市 C-4 浜脇 ( 約 175ha) 居住環境の向上 良好な都市景観

都市景観における 屋外広告物に関する ガイドプラン 2017 大阪市

バリアフリー化に対応した歩道の構造基準『歩道における段差及び勾配等に関する基準』

用語集

交通結節点が備えるべき機能を整理すると 最も基本となるものとして があり これに加えて 都市機能の誘導 集積を促進させ 都市内の中心的な拠点地区を形成する 及び 都市の顔 となる 交通結節点の計画 整備の検討においては 先に示した の三種の機能がそれぞれ交通結節性 人の交流や景観等の面で役割を果たし

1. 実現を目指すサービスのイメージ 高齢者や障害者 ベビーカー利用者など 誰もがストレス無く自由に活動できるユニバーサル社会の構築のため あらゆる人々が自由にかつ自立的に移動できる環境の整備が必要 ICT を活用した歩行者移動支援サービスでは 個人の身体状況やニーズに応じて移動を支援する様々な情報

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第 2 章横断面の構成 2-1 総則 道路の横断面の基本的な考え方 必要とされる交通機能や空間機能に応じて, 構成要素の組合せ と 総幅員 総幅員 双方の観点から検討 必要とされる道路の機能の設定 通行機能 交通機能アクセス機能 滞留機能 環境空間 防災空間 空間機能 収容空間 市街地形成 横断面構

公募型プロポーザル方式に関わる手続開始のお知らせ 次のとおり企画提案書の提出を求めます なお 本業務にかかる契約の締結は 当該業務に係る平成 29 年度予算が成立し 予算 の配当がなされることを条件とするものです 平成 29 年 2 月 24 日 世田谷区 1. 業務の概要 (1) 件名平成 29

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区域の整備 開発及び保全に関する方針 地区施設の整備の方針 建築物等の整備の方針 (1) 道路の整備方針区域内外との円滑な交通ネットワークの形成と歩行者等の安全で快適な歩行環境の向上を図るため 街区幹線道路及び区画道路を整備する 生活利便施設や良質な街並みを形成する住宅等の立地を誘導し 地域拠点にふ

寄居町中心市街地活性化基本計画

7-3 上田城南地域 (1) 将来像 ( 将来像 ) 水と緑と多様な都市機能が調和し快適な暮らしの環境が整ったまち ( 基本目標 ) 千曲川をはじめ産川や浦野川 小牧山や上田原古戦場 半過岩鼻など奇景や原風景の残る豊かな自然や農地を大切に保全するとともに 秩序ある都市空間づくりを進めます 良好な住環

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区域の整備 開発及び保全の方針地区整備計画 久世荒内 寺田塚本地区地区計画 名称久世荒内 寺田塚本地区地区計画 位置城陽市久世荒内 寺田塚本及び平川広田 面積約 22.1ha 建 築 物 等 に 関 す る 事 項 地区計画の目標 土地利用の方針 地区施設の整備方針 建築物等の整備方針 地区の区分

区域の整備 開発及び保全に関する方針地区施設の整備の方針建築物等の整備の方針 (2) 公園 緑地の整備方針地域に親しまれる やすらぎと憩いの空間を形成するとともに 西武立川駅から玉川上水に向けて形成される緑のネットワークの拠点となるよう公園や緑地を配置する (3) その他の公共空地の整備方針各敷地の

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デジタルサイネージ災害コンテンツガイドライン

( 対象区域 ) 第 5 地区計画の対象区域は 工業団地 ( 国母工業団地 南部工業団地 機械金属工業団地 ファッション工業団地 ( アリア ディ フィレンツェ ) をいう 以下同じ ) の区域内及び隣接地又は近接地 ( おおむね工業団地から500メートル以内 ) とする ( 区域の設定 ) 第 6

Ⅴ.( 仮称 ) 登大路バスターミナル整備計画 3-3. 平面図 (1) 地上部 1 階平面図 33

第 Ⅱ ゾーンの地区計画にはこんな特徴があります 建築基準法のみによる一般的な建替えの場合 斜線制限により または 1.5 容積率の制限により 利用できない容積率 道路広い道路狭い道路 街並み誘導型地区計画による建替えのルール 容積率の最高限度が緩和されます 定住性の高い住宅等を設ける

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大谷周辺地区 及び 役場周辺地区 地区計画について 木原市街地 国道 125 号バイパス 役場周辺地区 (43.7ha) 美駒市街地 大谷周辺地区 (11.8ha) 地区計画の概要 地区計画とは住民の身近な生活空間である地区や街区を対象とする都市計画で, 道路や公園などの公共施設の配置や, 建築物の

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区域の整備 開発及び保全に関する方針公共施設等の整備の方針 建築物等の整備の方針 1 道路の整備方針 (1) 地区周辺の交通円滑化に資する道路ネットワークの形成及び 東西の主要な道路軸の形成を図るため 地区幹線道路を拡幅整備する (2) 開発に伴い発生する交通を円滑に処理するとともに 新駅整備に伴う

札幌市横断歩道橋横断歩道橋の撤去撤去に関するに関する考え考え方 札幌市が現在管理している横断歩道橋は48 橋あり そのほとんどは昭和 40 年代に建設されています 横断歩道橋は歩行者と車両を分離する構造となっていて 交通安全上重要な役割を果たしてきましたが 近年 周辺環境の変化等の理由により利用者が

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目次 Ⅰ 運用基準の策定にあたって P1 1 策定の目的 P1 2 運用基準の位置づけ P1 Ⅱ Ⅲ 土地利用のあり方 P1 地区計画の活用 P2 1 地区計画とは P2 2 地区計画の活用類型 P2 (a) 地域資源型 P3 (b) マスタープラン適合型 P3 (c) 街区環境整序型 P3 (d)

ウ エ ( エ ) ホーム上に車両ドアの位置を表示する点状ブロックを設置してほしいとの要望があります ( オ ) ホーム上にあるエレベーターの案内サインが少なく, 位置が分かりにくいことが現地調査の 結果, 課題 問題点として挙げられます ( カ ) ホームに設置されている電光式の列車運行案内表示板

通行禁止道路 について 道路標識又は道路標示によるもの 対象にするもの 車両通行止め道路 根拠規定道路標識 道路標示 ( 例 ) 道路交通法第 8 条第 1 項 自転車及び歩行者用道路 標識 302 同法第 8 条第 1 項 標識 325 の 3 歩行者用道路 同法第 8 条第 1 項 標識 325

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Microsoft PowerPoint - 2_「ゾーン30」の推進状況について

区域の整備 開発及び保全に関する方針土地利用の方針 地区施設の整備の方針 地区の立地特性を踏まえ 土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るため 土地利用の方針を以下に定める 1 国際化に対応した業務 商業 宿泊等の多様な機能に加え 氷川神社と連携した江戸文化や赤坂地域の魅力を伝える歴史

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品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)に係る都市計画について

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第 1 はじめに 1 ガイドライン策定の目的安全で安心なまちづくりを進める上で 近年 防犯カメラの設置は広く有用であると認められており 市内においても防犯カメラの設置が進んでいます しかし その一方で 知らないうちに自分の姿が撮影され 目的外に利用されること等に不安を感じる市民の方もいます そこで

本日の説明内容 1 板橋駅西口周辺地区のまちづくり 2 板橋駅西口地区都市計画素案について 1 市街地再開発事業 2 地区計画 3 高度利用地区 4 高度地区 3 今後のスケジュール 1

観光・サービス分科会 本編

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目次

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今後のスケジュールについて 17 年 8 月 ~ 17 年 11 月 ~ 17 年 12 月 ~ NPO 等によるボランティア福祉有償運送を含む STSの普及促進 NPO 等の運行主体に対する実態調査 関係者等からのヒアリング 交通バリアフリー法の見直しの検討 ( 実態調査 ヒアリングを踏まえた )

指定標準 適用区域 建ぺい率 容積率 建築物の高さの最高限度 m 用途地域の変更に あたり導入を検討 すべき事項 ( 注 2) 1. 環境良好な一般的な低層住宅地として将来ともその環境を保護すべき区域 2. 農地等が多く 道路等の都市基盤が未整備な区域及び良好な樹林地等の保全を図る区域 3. 地区計

() 土地の総面積 利用目的別面積 所有する土地の面積は 最小で 90 m 最大で,400m であり 00~400 m との回答が最も多い 駐車場としての利用では 月極駐車場が 309 台分 日貸駐車場では 5 台分となっている 所有する総面積 00m以下 m未満 m未満

国土交通省「歩行空間のバリアフリーに関する情報をデータ化するツール」を提供

ください 5 画像の保存 取扱い防犯カメラの画像が外部に漏れることのないよう 一定のルールに基づき慎重な管理を行ってください (1) 取扱担当者の指定防犯カメラの設置者は 必要と認める場合は 防犯カメラ モニター 録画装置等の操作を行う取扱担当者を指定してください この場合 管理責任者及び取扱担当者

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区域の整備 開発及び保全に関する方針地建築区物等整に関備する計事項画地区計画ガイド八日市出町地区 八日市出町地区 地区計画の内容 名称八日市出町地区地区計画 位 置 金沢市八日市出町の一部 面積地区計画の目標土地利用の方針建築物等の整備方針 約 10.7 ha 本地区は 市中心部の南西約 4kmに位

地区計画とは 地区計画とは 土地や建築物の所有者など地区の皆さんが合意を図りながら道路や公園などの配置 建築物の用途 容積率 高さ 色やデザイン等のルールをきめ細かく定め そのルールに基づいて建築行為等を行うことにより より良いまちづくりをすすめる手法のひとつです 地区の特性に応じて必要な項目を選択

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稲毛海岸5丁目地区

目 次 平方北部物流施設地区地区計画計画書 1P 平方北部物流施設地区地区計画計画図 3P 平方北部物流施設地区地区計画 地区整備計画 の内容の解説 4P (1) 建築物等の用途の制限 5P (2) 建築物の敷地面積の最低限度 6P (3) 建築物等の高さの最高限度 6P (4) 壁面の位置の制限

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金沢都市計画地区計画の変更

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東京都市計画第一種市街地再開発事業前八重洲一丁目東地区第一種市街地再開発事業位置図 東京停車場線 W W 江戸橋 JCT 日本橋茅場町 都 道 一石橋 5.0 特別区道中日第 号線 江戸橋 15.

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第 1 章 公共サインガイドラインの基本的な考え方 1. 基本方針 公共サインの整備を行っていくにあたり 以下の 4 点を基本方針として定める 1 分かりやすいサイン市民や来訪者 誰が見ても分かりやすいサインとなるよう 必要な場所に必要な情報を設置し 目的の施設まで円滑な誘導を図る 公共サイン配置システムにより 移動途中で不安や迷いをなくすために 連続的で必要な場所にサインを配置する 移動のために必要な情報をシンプルに表示し 見やすさを確保する 2 景観に配慮したデザイン市内の公共サインのデザインや表記を統一することにより 良好な景観を創出する 景観や周辺環境との調和に配慮しながら まちなかでの視認性が高いものとするため 不要な機能や装飾を排除したシンプルなデザインとする 3ユニバーサルデザイン高齢者 障害者 外国人等 全ての方にやさしい表示となるよう配慮する 誰もが理解できる分かりやすい図や矢印 ピクトグラムの表示 多言語の表記や使用する文字の書体の読みやすさ等への配慮を行う 4 適切な維持 管理統一された方法や基準で管理することにより 安全かつ良好な状態を保つ 公共サインの管理を一元化し管理台帳を作成するとともに 維持管理について定期点検を行い 情報の更新やサインの維持を行う 3

2. 公共サインガイドラインの対象 公共サインは 街の構成や目的地の位置等を視覚的に分かりやすく表示し 歩行者が安全で快適に行動できるよう適切な情報発信を行う役割を持っている 本ガイドラインは 公共施設の管理者等が 駅から公共施設までの歩行者の誘導案内に必要な公共サインを設置する場合に適用する なお 本ガイドラインでは 案内サイン ( 起点サイン 拠点サイン ) 誘導サイン 名称サインを対象とする 1 案内サイン 主に地図等を用いて周辺の施設等を案 内するもの 2 誘導サイン 目的の場所へ誘導するため 矢印等で施 設へ案内するもの 3 名称サイン 対象施設の前面道路上に設置するもの 施設 資源等の解説 説明を行うものや 特定の場所で規制 警戒等の注意喚起を行うものは 本ガイドラインの対象とはならない 4

3. 公共サインガイドラインの対象施設 公共サインガイドラインの対象とする施設は 原則として不特定多数の人が訪れる本市が管理する 公共施設とする 公共サインの対象施設例 市役所 出張所 連絡所 公民館 図書館等の社会教育施設 保健センター等の保健衛生施設 老人福祉センター等の福祉施設 なお 国や千葉県の施設については 本ガイドラインの適用を受けないが 案内サインの地図上で は表記される また 誘導サインを設置する際は本ガイドラインを参考とすることができる 5

4. 公共サインの適用範囲 1 道路 ( 歩道 ) 上に設置するもの 2 歩行者を対象にするもの 3 都市の地理的な案内や公共施設等への案内をするもの 対象となる公共サインの範囲 適用範囲 適用範囲 駅施設内 駅前広場車道歩道 公園 公共敷地 適用除外 以下のサインは 本ガイドラインの適用を受けないが 参考とすることができる 公園や公共施設の管理者が敷地内に設置 管理するサイン 鉄道事業者が駅施設内に設置 管理するサイン 道路管理者が設置する 道路標識 区画線及び道路標示に関する命令 に規定された標識 車両の運転者向けサイン 6

5. 公共サインの方針 (1) デザインの考え方 公共サインは 道路 ( 歩道 ) 上に設置されるため サインとして必要な機能を果たすとともに 景観に配慮する必要がある そのため サインのデザインに関する方針は次に設定する サイン システムの表現 5 原則 を基本とする 1 サインシステムの表現 5 原則 サインシステムは 特に高齢者や障害者 あるいは外国人等 情報伝達に対する制約を有する 人々にとって 見やすく分かりやすいものとなるように検討する必要がある そのために守るべ き表現上の原則が以下の表現 5 原則である 単純性 情報をできるだけシンプルに表現明瞭性 はっきり見える はっきり読める連続性 人の動きに応じて繰り返す統一性 同じ様式で表現するシステム性 サイン相互の関係性を調整 出典 : 公益財団法人交通エコロジー モビリティ財団 公共交通機関旅客施設のサインシステムガイドブック ( 平成 14 年 ) 2 公共サインの方針 以上から デザインの考え方を次のように設定する 1 情報をできるだけシンプルに表現するとともに サイン形状もシンプルなものとする 2はっきり見えるサインとはっきり読める文字等で表現する 3 人の動きに応じて連続的にサインを配置する 4 公共サインは同じ様式で表現し 汎用性 耐用性のある構造体とする 5サインの適正配置によって 面的な案内誘導とする 7

(2) 公共サインシステムの考え方 本ガイドラインは 市民や来訪者等が起点 ( 駅 ) から目的地まで歩いて移動する場合を想定し サ イン配置の考え方は 次のとおり設定する 起 点 起点 サイン 起点における総合的な情報の提供設置位置駅の出入口付近 駅前広場表示内容案内地図 誘導表示触知案内図 ( 駅前広場がある場合 ) 主要な交差点 拠点 サイン 周辺地区における情報の提供設置位置主要交差点表示内容案内地図 誘導表示 対象施設への分岐点 誘導 サイン 目的地に至る経路情報の提供設置位置案内経路上の交差点 分岐点等表示内容誘導表示 対象となる施設 名称 サイン 目的地情報の提供設置位置前面道路表示内容誘導表示 表サイン配置の基本的な考え方 種別 起点サイン 基本的な考え方 設置位置表示内容配置間隔 駅の出入口付近駅前広場 案内地図誘導表示触知案内図 ( 駅前広場がある場合 ) 駅毎に設置する 拠点サイン主要交差点 案内地図誘導表示 概ね 300m に 1 箇所配置を基本とする 誘導サイン 案内経路上の交差点分岐点等 誘導表示 施設を誘導するにあたり必要な箇所に設置する 名称サイン前面道路 誘導表示 対象施設となる公共施設毎に設置する 8

サイン配置の基本システム図 概ね 300m 概ね 1km 概ね 300m 概ね 300m 鉄道駅 凡例 起点サイン誘導サイン名称サイン 拠点サイン対象となる施設主要な経路 9

(3) 経路の考え方 適切な誘導を行うためには 歩行者の視点で 不安 や 迷い を感じないように設置する必 要がある ルートの設定 起点となる駅から目的地まで 原則として最短ルート又は分かりやすいルートを設定する 船橋市移動円滑化基本構想における特定経路が指定されている場合は 歩行者の安全な移動が確保できる区間として優先的な誘導ルートを設定する 施設への誘導は 最寄駅からを基本とする ただし 複数駅が近接してある場合 必要に応じて最寄駅ではない主要駅 等からも誘導をすることができる 主要駅 ( 船橋駅 西船橋駅 北習志野駅 津田沼駅 ) ルート設定の参考例 男女共同参画センターは 京成線の大神宮下駅が最寄駅であるが 主要駅である船橋 駅からも誘導をすることができる 駅 主要駅 公共施設 公共施設 最短ルート 最寄駅 誘導ルート 参照 : 船橋市 船橋市移動円滑化基本構想 http://www.city.funabashi.lg.jp/kurashi/koutsu/007/p000342.html 10

(4) 設置の考え方 起点サイン 1 起点サイン 起点サインは鉄道駅の出入り口付近又は駅前広場に設置するもので 案内地図 (1km 四方 ) と誘導表示 ( 最大 4 方向 ) により公共施設案内をする バスやタクシーへの乗り換え機能を持つ駅前広場がある場合は 触知案内図を設置する 2 拠点サイン 拠点サイン 拠点サインは主要な交差点に設置するもので 案内地図 (500m 四方 ) と誘導表示 ( 最大 2 方向 ) により公共施設を案内する 拠点サインは概ね 300m 間隔で主要な交差点に設置する 概ね 300m: 地理情報なしに人が歩ける距離といわれている 出典 : 公益財団法人都市づくりパブリックデザインセンターコミュニティーサインに関する研究会 歩行者のためのコミュニティーサイン ( 平成 5 年 ) 主要交差点において 誘導する対象施設が少ない場合 又は道路幅員等から歩行に支障が生 じる恐れのある場合等は現地の状況に応じ 誘導サインとすることができる 3 誘導サイン 誘導サインは案内経路上の交差点や分岐点等 に設置するもので 矢羽により公共施設の誘導 表示をする 誘導サイン 11

4 名称サイン 名称サインは誘導対象の公共施設の前面道路に設置するもので 矢羽により公共施設の誘導表示をする 誘導対象の公共施設が道路上から明らかに判断できる場合は 省略することができる 名称サイン 5 交差点の設置場所 交差点には 案内サイン又は誘導サインの設置は1ヵ所とする ただし 人の流れに応じて複数設置が必要な場合はこの限りではない なお 設置の際の留意点として 歩行者から見て良好な視認性を確保でき かつ通行の支障とならない場所を選定する 交差点設置位置の参考例 案内サイン 誘導サイン 12

6 留意事項 公共サインを設置する場合は 構造計算書等の提出により 安全の確保ができることを確認すること 公共サインの整備箇所周辺において 類似する案内板がある場合 関係者との調整により情報を整理統合し 案内板の増加を極力招かないように留意する 7 その他 道路の幅員 形状から歩行者 車両の通行に支障が生じる恐れがある場合 又は特別な事情があ る場合で 必要とする公共サインが設置できない場合は 別途検討することができる 13

(5) 案内地図の表示の考え方 表示面のサイズ及び表示範囲については 以下のとおりとする 1 地図の範囲 盤面の大きさ 視力の弱い人が表示面から 50 cmの距離で見渡せる範囲が最大で 1m 四方 文字の大きさ 視距離 50 cmでの文字の最小サイズ和文 5 mm 英文 4 mm以上を確保 バリアフリー経路の表示歩道幅員 3mの場合 地図上では以下の通り 3.0 mm (1/1,000) 1.5 mm (1/2,000) 縮尺地図上へのバリアフリー経路の表示 表示施設の文字の記載を考慮すると 1/1,000 程度の大きさ 起点サインは 1m 四方の盤面に 1km 四方を表示範囲とする 拠点サインは 概ね 300m 間隔の設置となるため 500mm 四方の盤面に 500m 四方 を表示範囲とする 出典 : 財団法人道路保全技術センター 地図を用いた道路案内標識ガイドブック ( 平成 15 年 ) 14

1,250 mm 2 表示面の高さ 立っている人と車いす使用者の地図上部の見やすさに配慮し 1,250 mmの高さに盤面の中心 を設置する 近くから見るサインの表示面の範囲 2,000 mm 1,500 mm 1,000 mm 立っている人の視点の高さ床面より 1,560 mm 車いすの視点の高さ床面より 1,175 mm 30 40 30 40 通常視野 表示面の範囲平均の高さ 1,350 mm 通常視野 500 mm 0 mm 0m 1m 水平方向の視方角の範囲 1,500 mm 1,000 mm 500 mm 45 0 mm 500 mm 1,000 mm 1m 四方の表示面を見渡せる視距離は 50 cm 45 1,500 mm 0m 1m 出典 : 社団法人日本建築学会 建築設計資料集成 ( 昭和 55 年 ) 財団法人道路保全技術センター 地図を用いた道路案内標識ガイドブック ( 平成 15 年 ) 15

(6) 多言語表記の考え方 言語表記は 日本語 英語 中国語 ハングルとする 地図内と誘導の表記は 可読性及びレイアウトバランスを考え 日本語と英語とする 凡例の多言語記載は 観光立国実現に向けた多言語対応の改善 強化のためのガイドライン( 国土交通省観光庁 ) 及び 千葉県多言語観光案内板の表記等に関するガイドライン に準拠する なお これらのガイドラインに適当な多言語表記がない場合 英語表記は FUNABASHI OFFICIAL GUIDE( 広報課 ) 中国語とハングルは 多言語防災ガイド& マップ ( 船橋市国際交流協会 ) を参考にする 案内地図と誘導表記の英語表記は FUNABASHI OFFICIAL GUIDE( 広報課 ) に準拠する 表多言語表記の準拠図書 ( 凡例 ) 言語参考図書発行元 英語英語中国語ハングル 千葉県多言語観光案内板の表記等に関するガイドライン観光立国実現に向けた多言語対応の改善 強化のためのガイドライン 千葉県 国土交通省観光庁 表多言語表記の準拠図書 ( 案内地図 誘導表記 ) 言語参考図書発行元参考例 日本語ふなばし市民便利帳広報課船橋市役所 英語 FUNABASHI OFFICIAL GUIDE 広報課 Funabashi City Hall 参照 : 国土交通省観光庁 観光立国実現に向けた多言語対応の改善 強化のためのガイドライン ( 平成 26 年 ) http://www.mlit.go.jp/common/001029742.pdf 千葉県 千葉県多言語観光案内板の表記等に関するガイドライン ( 平成 27 年 ) https://www.pref.chiba.lg.jp/kankou/tagengoannaiban/documents/honsatsu.pdf 16