食肉製品の高度化基準 一般社団法人日本食肉加工協会 平成 10 年 10 月 7 日作成 平成 26 年 6 月 19 日最終変更 1 製造過程の管理の高度化の目標事業者は 食肉製品の製造過程にコーデックスガイドラインに示された7 原則 12 手順に沿ったHACCPを適用して製造過程の管理の高度化を

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図 12 HACCP の導入状況 ( 販売金額規模別 ) < 食品販売金額規模別 > 5,000 万円未満 ,000 万円 ~1 億円未満 億円 ~3 億円未満

目 次 I. 手引きの目的... 1 II. 高度化計画 と 高度化基盤整備計画 の選択... 1 III. 高度化基盤整備の内容... 2 IV. 融資対象 V. 高度化計画 高度化基盤整備計画 の書き方 別添 1 [ 卵製品 ] 高度化基盤整備事項確認項目... 別添 1

4-3-1節類製造作業_実施計画モデル例_

前文 この文書の最初の項では コーデックス規格委員会により採択された危害分析 重要管理点 (HACCP) システムの原則について説明している 第 2 項では適用の詳細は食品の取扱い状況によって異なる可能性があることを認識して このシステムの適用のための一般的なガイドラインを示している 1) HACC

事業概要 事業概要 確認日 1. 事業概要の把握 従業員数 操業日数 操業時間 約 名 約 日 午前 時 ~ 午後 時 製造銘柄数 製造数量( 単位をそれぞれ選択 ) 約 銘柄 月産 kg 日産 約 トン 組織図 工場全体図 設備リスト 帳簿書類リスト 製品リスト 別添 1 組織 体制図のとおり別添

高度化計画及び高度化基盤整備計画認定業務規程 ( 総則 ) 第 1 条公益財団法人日本食肉生産技術開発センター ( 以下 開発センター という ) が行う 食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措置法 ( 平成 10 年法律第 59 号 )( 以下 法 という ) 第 6 条第 1 項に基づく指定

1.9.1 管理基準の遵守状況を連続的又は相当の頻度で確認をするためのモニタリングの方法を設定し その文書を作成すること 十分なモニタリング頻度を設定することまた 設定した理由を整理しておくこと モニタリングに関する全ての文書と記録は モニタリングを行う担当者及び責任者による

第 4 章 管理体制の整備 HACCP の 7 つの原則 1 危害分析 : 危害の原因の明確化 2 重要管理点の決定 : CCP の判定と決定 3 管理基準の設定 : CCP を管理するための管理基準の設定 4 モニタリング方法の設定 : 適切に管理されているかの確認方法 5 修正処置の設定 : 問

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商品特性と取引条件 商品名 (1) 展示会 商談会シート 記入日 : 最もおいしい時期 (2) 賞味期限 消費期限 (3) 主原料産地 ( 漁獲場所等 )(4) JAN コード (5) 内容量 (6) 希望小売価格 ( 税込 )(7) 1ケースあたり入数 (8) 保存温度帯 (9) 発注リードタイム

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目 次 I. 手引きの目的... 1 II. 高度化計画 と 高度化基盤整備計画 の選択... 1 III. 高度化基盤整備の内容... 2 IV. 融資対象 V. 高度化計画 高度化基盤整備計画 の書き方 別添 1 [ 共通 ] 高度化基盤整備事項確認項目 別添

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仮訳 原文 P2 補遺 E6 (R2) コード 履歴 日付 E6(R2) R1 文書に対する補遺以下の各項に対する追加 : 序文,1.63,1.64, 1.65,2.10,2.13,4.2.5,4.2.6,4.9.0,5.0, 5.0.1,5.0.2,5.0.3,5.0.4,5.0.5,5.0.6,

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3 治験実施計画書目的 当該治験について 治験実施計画書が手順書に従い適切に作成及び改訂されていることを確認する 次の事項を調べる (1) 治験実施計画書の記載項目 ( 再生医療等製品 GCP 省令第 7 条第 1 項に規定する項目 ) (2) 治験実施計画書の作成 改訂の手順と日付 (3) 治験計

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FSMS ISO FSMS FSMS 18

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12_モニタリングの実施に関する手順書 

1-①食品産業品質管理高度化促進資金【リーフレット】

リハビリテーションマネジメント加算 計画の進捗状況を定期的に評価し 必要に応じ見直しを実施 ( 初回評価は約 2 週間以内 その後は約 3 月毎に実施 ) 介護支援専門員を通じ その他サービス事業者に 利用者の日常生活の留意点や介護の工夫等の情報を伝達 利用者の興味 関心 身体の状況 家屋の状況 家

Q4.25 バルク保管用の設備が製品の要求事項に従って設計されていることを保証するシステムの存在 Q4.26 必要な場合 製品を酸化や吸湿から保護するため 保管タンク内に窒素ブランケットシステムや除湿設備が備えられているか Q4.27 ブランケットガスの品質は 製品との適合性があるか Q4.28 必

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食品製造業等におけるミニHACCP承認事業について

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目次 1. 適用範囲 1 2. 引用規格 1 3. 種類 1 4. 性能 2 5. 構造 2 6. 形状 寸法 3 7. 材料 3 8. 特性 4 9. 試験方法 検査 6 ( 最終ページ :11)

指導事項 < 品質保証責任者の業務 > 省 81 省 82 省 83 省 84 施第 2-6(3) 品質管理業務を統括すること 品質管理業務が適正かつ円滑に行われていることを確認すること 必要な場合 総括に文書により報告すること 品質管理業務の実施に当たり 必要に応じ ( 回収 製造販売の停止等 )

10 11 (1) (2) (3)

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い 9以上に達した事業者は 確認申請書 ( 様式第 3 号 ) を保健所長に提出することができる 2 保健所長は 前項の申請に基づき 自己採点の妥当性を確認するものとする 3 保健所長は 前項の結果 自己採点が妥当であると認めた施設に対して 衛生管理向上プログラム終了証 ( 様式第 4 号 ) を交

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このような 衛生管理 していませんか ウチは工場でのルールには厳しく目を光らしているから大丈夫 A. こんな答えは間違いです 建物や製造に必要な機械動線など最新型を導入しているから問題ない ウチは社員教育で衛生に関して教えているから etc... でもそれは本当に感覚や経験則だけでなく 誰もが安心し

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Transcription:

食肉製品の高度化基準 一般社団法人日本食肉加工協会 平成 10 年 10 月 7 日作成 平成 26 年 6 月 19 日最終変更 1 製造過程の管理の高度化の目標事業者は 食肉製品の製造過程にコーデックスガイドラインに示された7 原則 12 手順に沿ったHACCPを適用して製造過程の管理の高度化を図ることとし このための体制及び施設 ( 建物 機械 装置をいう 以下同じ ) の整備を行うこととする まず 高度化基盤整備に取り組んだ上で HACCPを適用した製造過程の管理の高度化を図るという段階を踏んだ取組を行う場合は 将来的にHACCPに取り組むこと又はこれを検討することを明らかにした上で 高度化基盤整備のための体制及び施設の整備を行うこととする (1) 対象となる食品の種類食肉製品を対象とする (2) 対象となる食品の製造過程食肉製品の製造過程の管理の高度化は 次のような加熱食肉製品 ( 加熱後包装 ) 加熱食肉製品 ( 包装後加熱 ) 特定加熱食肉製品 非加熱食肉製品及び乾燥食肉製品についての一般的な製造過程を前提として取り組むものとする なお ( ) は製品の種類によっては必ずしも必要としない工程である 1) 加熱食肉製品 ( 加熱後包装 ) ( マッサージ タンブリング ) ( 充填 結紮 ) 細切 混合 ( 成形 ) 充填 結紮 加熱 ( くん煙 蒸煮等 ) 冷却 ( ブロック化 薄片化 ) 包装 ( 二次加熱 )( 二次冷却 ) 検品 製品保管 出荷 1

2) 加熱食肉製品 ( 包装後加熱 ) ( マッサージ タンブリング ) 検品 細切 混合 検品 ( 成形 ) ( 充填 結紮 ) 加熱 ( 湯煮など ) 冷却 製品保管 出荷 3) 特定加熱食肉製品 ( 調味料等塗布 ) ( 充填 結紮 ) 加熱 ( 焙焼など ) 冷却 包装 検品 製品保管 出荷 4) 非加熱食肉製品 ( マッサージ タンブリング ) ( 食肉の塩抜き ) 細切 混合 ( 充填 結紮 ) 乾燥 熟成 冷却 包装 検品 製品保管 出荷 5) 乾燥食肉製品 ( 充填 結紮 ) 乾燥 熟成細切 混合 充填 結紮 ( 冷却 ) 包装 検品 製品保管 出荷 2 製造過程の管理の高度化の内容に関する基準 (1) 製造過程の管理の高度化を図るための体制の整備の基準以下の事項を満たすことが必要である 1 HACCPチームの編成 2

食肉製品についての知識及び専門的な技術に基づいてHACCPシステムの導入及びその運用を行うチーム ( 以下 HACCPチーム という ) が編成されていること HACCPチームは以下の業務を行う ⅰ)HACCPプランの作成と導入 ⅱ) 従業員の教育訓練 ⅲ)HACCPプランの見直しと修正 ⅳ) 検証の実施と評価 ( 技術の効果の検証 システムとしての稼働状況の検証 ) 2 製品についての記述 食肉製品についての安全性に関する事項を含む製品情報が明確にされていること 3 意図する用途の特定 食肉製品について意図する用途が明確にされていること 4 製造工程一覧図の作成 原材料の受け入れから最終製品の出荷までに至る食肉製品の一連の製造工程の流れを記載した製造工程一覧図が作成されていること 以下に掲げる施設の図面が作成されていること ⅰ) 製造工程における製品等の移動の経路を示す図面及び工場内の施設の配置を示す図面 ⅱ) 従業員の動線を示す図面 ⅲ) 清浄度の区分を示す図面 5 製造工程一覧図の現場での確認 製造工程一覧図の内容が実際の状況と相違ないか確認し 相違点があれば修正することとされている 6 危害要因の分析 ( 原則 1) 製造工程一覧図に従って 製造工程ごとに予測できる危害要因がリスト化され 安全な食品を製造するために管理が必要な危害要因を特定し その管理措置が定められていること 具体的には 以下の項目を記載したリストが作成されていること ⅰ) 危害の発生する可能性のある原材料又は工程 ⅱ) 各原材料又は工程における危害要因又はその概要 ⅲ) 各原材料又は工程における危害の発生要因 ⅳ) 危害の発生を制御するための管理措置 7 重要管理点 (CCP) の決定 ( 原則 2) 危害の発生を防止するため 特に重点的に管理すべき工程が重要管理点として定められていること 加熱食肉製品( 加熱後包装 ) 及び特定加熱食肉製品については加熱処理工程を必須の重要管理点とし 非加熱食肉製品及び乾燥食肉製品については乾燥 熟成処理工程を必須の重要管理点とする 8 管理基準の設定 ( 原則 3) 全ての重要管理点に対し 管理基準が設定されていること 3

管理基準は 危害要因が許容範囲にまで低減されていることを確認するためのものであり 科学的根拠に基づく数値でかつ可能な限りリアルタイムで判断できる指標が用いられていること 9 モニタリング方法の設定 ( 原則 4) 全ての重要管理点に対し 連続的に又は十分な頻度でモニタリングする方法が設定されていること 10 改善措置の設定 ( 原則 5) モニタリングの結果 管理基準からの逸脱が判明した場合に管理状況を正常に戻すための改善措置の方法及び逸脱により影響を受けた製品の適切な処分の方法が定められていること 11 検証方法の設定 ( 原則 6) HACCPシステムが正しく機能しているか否かについての検証方法が定められていること 12 文書化及び記録の保持 ( 原則 7) 危害要因の分析 重要管理点の決定 管理基準の設定等についての手順が文書化され また 重要管理点のモニタリング結果 改善措置 実施された検証手順及びその結果等についての記録をし 保存するための体制が定められていること (2) 製造過程の管理の高度化を図るための施設の整備の基準 (1) の体制の整備に必要となる施設のうち 重要管理点の管理に必要な施設 ( 高度化基盤整備に必要な施設を除く ) の整備の内容が記載されていること 必要に応じ 加熱食肉製品( 加熱後包装 ) 加熱食肉製品( 包装後加熱 ) 及び特定加熱食肉製品の加熱処理工程の温度及び時間を常時監視し 記録する機械 装置を設置することができる 必要に応じ 非加熱食肉製品及び乾燥食肉製品の乾燥 熟成工程の温度及び時間を常時監視し 記録する機械 装置を設置することができる その他必要に応じ 整形 細切 充填 結紮等の作業施設の室温 包装作業施設の室温 原材料保管冷蔵施設 ( 凍結施設を含む ) の室温 製品冷却施設 ( 凍結施設を含む ) の室温 製品保管冷蔵施設 ( 凍結施設を含む ) の室温を常時監視し 記録する機械 装置 原材料及び製造過程にある製品の分析装置 ( 例えば phメーター 水分活性測定装置 金属探知機 ソフトX 線等 ) 等を設置することができる 3 高度化基盤整備の内容に関する基準食肉製品の製造 加工における高度化基盤整備は次の (1)~(3) に掲げる項目とする 以下 (1) (2) (3) の各項目の詳細について別途示す [ 食肉製品 ] 高度化基盤整備事項確認項目 を参照の上 整備 改善に必要となる体制及び施設の整備の内容が記載されていること (1) 組織の運営に関する項目 1 経営者の姿勢に関する事項 2 食品衛生管理者に関する事項 4

3 コンプライアンスに関する事項 4 教育等に関する事項 5 緊急時の対応に関する事項 6 食品防御対策に関する事項 (2) 衛生 品質水準を確保する項目 1 製造施設の周辺環境 仕様 管理等に関する事項以下の点に留意すること 加熱処理工程以降製品保管工程以前の過程を清浄作業区域とし 清浄作業区域は他の区域と原則として隔壁で仕切られていること ただし 隔壁以外の方法により 二次汚染が防止される場合は この限りでない なお 非加熱食肉製品及び乾燥食肉製品については乾燥 熟成処理工程以降製品保管工程以前の過程 加熱食肉製品 ( 包装後加熱 ) 製造専用工場においては充填 結紮 成形工程以降加熱工程以前の過程を清浄作業区域とする 2 食品取扱装置 設備の仕様 設置 管理等に関する事項以下の点に留意すること 原材料の受入れから製品の出荷までの過程が交差しないように 製造過程の原料肉保管冷蔵施設 充填 結紮装置 ( 成形を行う製品については成形装置 ) 加熱処理する際の加熱処理装置 ( 例えばくん煙装置 湯煮装置 ) 製品冷却施設が適切に配置されていること 清浄作業区域内の空気を清浄に保つための設備が備わっていること 3 原材料の受入れ 要件等に関する事項 4 食品取扱者の行動等に関する事項 5 食品の取扱方法に関する事項 6 製造工程 製品の検査 検査施設に関する事項 (3) 消費者の信頼確保のための項目 1 製品の情報の管理に関する事項 2 トレーサビリティに関する事項 3 取引先又は消費者との間での情報の収集及び提供に関する事項 4 その他 (1) 輸出国等が求める衛生管理又は品質管理に関する基準等に対応するための取組輸出を実施又は検討している事業者においては 高度化計画又は高度化基盤整備計画を作成するに当っては 輸出先国等が求める衛生管理又は品質管理の基準等に対応した施設及び体制の整備が計画的に行える内容とすること (2) 高度化された製造過程の管理についての消費者等への情報提供のための取組高度化計画を作成する事業者においては 消費者や取引業者に対し 高度化された製造過程の管理についての情報を提供する取組について 当該計画に記載することが望ましい 5