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Taro-自立活動とは

3 情緒障害 選択性かん黙等のある児童生徒については 情緒障害の状態になった時期や その要因などに応じて中心となる指導内容が異なります 例えば カウンセリング等を中心とする時期 緊張を和らげるための指導を行う時期 学習空白による遅れなどを補いながら心理的な不安定さに応じた指導を行って自信を回復する時

回数テーマ学習内容学びのポイント 2 過去に行われた自閉症児の教育 2 感覚統合法によるアプローチ 認知発達を重視したアプローチ 感覚統合法における指導段階について学ぶ 自閉症児に対する感覚統合法の実際を学ぶ 感覚統合法の問題点について学ぶ 言語 認知障害説について学ぶ 自閉症児における認知障害につ

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

第 9 章 外国語 第 1 教科目標, 評価の観点及びその趣旨等 1 教科目標外国語を通じて, 言語や文化に対する理解を深め, 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り, 聞くこと, 話すこと, 読むこと, 書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養う 2 評価の観点及びその趣旨

特別な支援を必要とする 子どもの受け入れと対応

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2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

資料3-1 特別支援教育の現状について

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

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(6) 調査結果の取扱いに関する配慮事項調査結果については 調査の目的を達成するため 自らの教育及び教育施策の改善 各児童生徒の全般的な学習状況の改善等につなげることが重要であることに留意し 適切に取り扱うものとする 調査結果の公表に関しては 教育委員会や学校が 保護者や地域住民に対して説明責任を果

S.E.N.S養成カリキュラム(2012年度版)シラバス

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(2) 学習指導要領の領域別の平均正答率 1 小学校国語 A (%) 学習指導要領の領域 領 域 話すこと 聞くこと 66.6(69.2) 77.0(79.2) 書くこと 61.8(60.6) 69.3(72.8) 読むこと 69.9(70.2) 77.4(78.5) 伝統的な言語文化等 78.3(

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

010国語の観点

職業訓練実践マニュアル 発達障害者編Ⅰ

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平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

教科 : 外国語科目 : コミュニケーション英語 Ⅰ 別紙 1 話すこと 学習指導要領ウ聞いたり読んだりしたこと 学んだことや経験したことに基づき 情報や考えなどについて 話し合ったり意見の交換をしたりする 都立工芸高校学力スタンダード 300~600 語程度の教科書の文章の内容を理解した後に 英語

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平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

2 各教科の領域別結果および状況 小学校 国語 A 書くこと 伝統的言語文化と国語の特質に関する事項 の2 領域は おおむね満足できると考えられる 話すこと 聞くこと 読むこと の2 領域は 一部課題がある 国語 B 書くこと 読むこと の領域は 一定身についているがさらに伸ばしたい 短答式はおおむ

1 高等学校学習指導要領との整合性 高等学校学習指導要領との整合性 ( 試験名 : 実用英語技能検定 ( 英検 )2 級 ) ⅰ) 試験の目的 出題方針について < 目的 > 英検 2 級は 4 技能における英語運用能力 (CEFR の B1 レベル ) を測定するテストである テスト課題においては

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第 2 部 東京都発達障害教育推進計画の 具体的な展開 第 1 章小 中学校における取組 第 2 章高等学校における取組 第 3 章教員の専門性向上 第 4 章総合支援体制の充実 13

平成 21 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 21 年 10 月 2 日 ( 金 ) 教務部 平成 21 年 4 月 21 日 ( 火 )AM8:50~11:50 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (95 名 ) 教科に関す

単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

保健体育科学習指導案

1 対象児童 省略 2 児童の実態 省略 発達障害 情緒障害通級指導教室自立活動学習指導案 コミュニケーションに課題のある児童の指導 平成 30 年 11 月 6 日 ( 火 ) 第 5 校時 3 指導観これまでに通級指導教室では 落ち着いた環境の中で 精神的安定を図り 本来持っている能力を発揮し

Taro-① 平成30年度全国学力・学習状況調査の結果の概要について

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Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

いろいろな衣装を知ろう

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県海草地方 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

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PowerPoint プレゼンテーション

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自立活動の内容

主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう 学年 小学校 2 年生 教科 ( 授業内容 ) 国語 ( 主語と述語 ) 情報提供者 品川区立台場小学校 学習活動の分類 B. 学習指導要領に例示されてはいないが 学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの 教材タイプ ビジ


領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

(2) 国語科 国語 A 国語 A においては 平均正答率が平均を上回っている 国語 A の正答数の分布では 平均に比べ 中位層が薄く 上位層 下位層が厚い傾向が見られる 漢字を読む 漢字を書く 設問において 平均正答率が平均を下回っている 国語 B 国語 B においては 平均正答率が平均を上回って

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

H30全国HP

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2 全国 埼玉県 狭山市の平均正答率 ( 教科に関する調査の結果 ) ( 単位 %) (1) 小学校第 6 学年 教科ごとの区分 教科 狭山市 埼玉県 全国 国語 A 国語 B 算数 A 算数 B 学習指導要領の

ICTを軸にした小中連携

41 仲間との学び合い を通した クラス全員が学習に参加できる 授業づくり自分の考えを伝え 友達の考えを聞くことができる子どもの育成 42 ~ペア グループ学習を通して~ 体育における 主体的 対話的で深い学び を実現する授業づくり 43 ~ 子どもたちが意欲をもって取り組める場の設定の工夫 ~ 4

2 調査結果 (1) 教科に関する調査結果 全体の平均正答率では, 小 5, 中 2の全ての教科で 全国的期待値 ( 参考値 ) ( 以下 全国値 という ) との5ポイント以上の有意差は見られなかった 基礎 基本 については,5ポイント以上の有意差は見られなかったものの, 小 5 中 2ともに,

特別支援学級 1 2 組国語科学習指導案 児童 1 年 (1 名 )2 年 (1 名 )3 年 (3 名 ) 4 年 (1 名 )5 年 (2 名 ) 計 8 名指導者藤澤勝利 (T1) 小綿幸子 (T2) 國久伸子 (T3) 1 単元名 ( 題材名 ) 文をつくろう 2 単元 ( 題材 ) につい

①H28公表資料p.1~2

回数 テーマ 内容 2 発達障害のある児童の心理 行動特性 1 学習障害のある人の心理 行動特性 3 発達障害のある児童の心理 行動特性 2 ADHD のある人の心理 行動特性 4 発達障害のある児童の心理 行動特性 3 自閉スペクトラム症のある人の心理 行動特性 5 発達障害に対する支援 1 学習

2 平成 27 年度に終了した研究課題について 研究成果報告書サマリー集や研究成果 ( 別紙 1 参照 ) の内容は 例えば下記のような場面で用いられ 貴機関や学校等での課題の改善に活用できましたか? 活用の場面研修会やセミナー所管する学校 教職員への情報提供関係機関 ( 医療 保健 福祉 教育 労


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資料8-2 各教科等における障害に応じた配慮事項について

フトを用いて 質問項目間の相関関係に着目し 分析することにした 2 研究目的 全国学力 学習状況調査結果の分析を通して 本県の児童生徒の国語及び算数 数学の学習 に対する関心 意欲の傾向を考察する 3 研究方法平成 25 年度全国学力 学習状況調査の児童生徒質問紙のうち 国語及び算数 数学の学習に対

< 算数科 > 金種の弁別をし, 硬貨や紙幣の名称を知る 単一硬貨を使っての合計金額を数える 硬貨が各種混じった中で, 合計金額を数える おつりを伴う正しいお金の出し方を知る 複数の品物の合計金額を概算で見積もることができる 定価, 売値, 割引の意味を知るとともに, 割引後の値段を求める 必要感目

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

6 年 No.22 my summer vacation. 1/8 単元の目標 主な言語材料 過去の表し方に気付く 夏休みの思い出について, 楽しかったことなどを伝え合う 夏休みの思い出について, 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり, 他者に伝えるなどの目的

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平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県和歌山市 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

案3                            ⑤なかまの誘い方(小学校低学年)

■ 第一章 発達障害児に対する適切な指導 ■

トコラージュ というメディアの形態を提案する 本単元では 説明文の 構成メモ をフォトコラージュの形でまとめる このことにより 資料を活用して説明文を書くことが容易になる フォトコラージュとは次に示すように 2 枚以上の写真と それに対する説明文を対応させた情報伝達の形式である 本学級では 社会科の

平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

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平成24年5月17日

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自立活動学習指導案 難聴通級指導教室 ( たいよう教室 )1 人 (6 年男子 1 人 ) 指導者清藤大嗣 1 活動名場に合わせた言い方 ( 人間関係の形成 : コミュニケーション ) 2 活動の目標 言葉には, 相手の立場や周りの状況に合わせた使い方があることを理解し, 大切なポイント ( 言葉の

Q1 診断書等がない子どもへの合理的配慮はどう考えたらよいのか A1 診断書や障がい者手帳等の有無が 合理的配慮の提供に関する判断の基準ではありません 教育支援資料 ( 文部科学省平成 25 年 10 月 ) において 各障がいは以下のように定義されています ( 参考 ) 教育支援資料における各障が

特別支援 高等部

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Microsoft Word - ④「図形の拡大と縮小」指導案

単元の目標 カレーライスを作ることに興味 関心をもち, 進んで活動する カレーライスの作り方を調べ, 作り方, 材料, 用具を発表することができる カレーライス作りの活動を通して, 食材を知ったり, 道具を使う仕事にふれたりして, 生活経験を豊かにする 人との関わりを通してコミュニケーション能力を身

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

山口大学教育学部附属特別支援学校通級指導教室におけるICT 活用研修プログラム開発プロジェクト 通級指導教室における ICT 活用に関するアンケート タブレット端末の活用事例 本校では 地域の特別支援教育の充実に貢献することを目的に 山口県教育委員会 山口大学と連携を図りながら

かいとう児童用聞き取りクイズ : 問題用紙 解答用紙スクリプト 今から 英語聞き取りクイズ をはじめます このクイズは音声を聞いて答えるものです 英語の問題は すべて 2 回ずつ言います 全員がはっきりと良く聞こえるように クイズの間は静かにしましょう か下の の中に 学校名と組を書いてください 学

特別支援教育支援員 サポートガイド 平成 28 年 10 月 1


24 京都教育大学教育実践研究紀要 第17号 内容 発達段階に応じてどのように充実を図るかが重要であるとされ CAN-DOの形で指標形式が示されてい る そこでは ヨーロッパ言語共通参照枠 CEFR の日本版であるCEFR-Jを参考に 系統だった指導と学習 評価 筆記テストのみならず スピーチ イン

解禁日時新聞平成 30 年 8 月 1 日朝刊テレビ ラジオ インターネット平成 30 年 7 月 31 日午後 5 時以降 報道資料 年月日 平成 30 年 7 月 31 日 ( 火 ) 担当課 学校教育課 担当者 義務教育係 垣内 宏志 富倉 勇 TEL 直通 内線 5

5. 単元について本単元は,2 年生 1 学期に学習した ともこさんはどこかな から引き続いての 話す 聞く の学習である ともこさんはどこかな では, 大事なことを落とさずに話したり聞いたりできるようにすることをねらいとして学習してきた 本単元では, これに加えて互いの話をしっかり聞いてやり取りを

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3 学校教育におけるJSLカリキュラム(中学校編)(国語科)4.指導案 6 報告文を書いて発表しよう

中学校 (3 年 ) 国語では A( 知識問題 ) は ほぼ全国平均なみです B( 活用問題 ) は 課題が見られます 数学では A( 知識問題 ) B( 活用問題 ) ともに 課題が見られます 国語 A( 知識に関する問題 ) 国語 B( 知識を活用する問題 ) 言語事項は ほぼ全国平均なみです

「標準的な研修プログラム《

教育調査 ( 教職員用 ) 1 教育計画の作成にあたって 教職員でよく話し合っていますか 度数 相対度数 (%) 累積度数累積相対度数 (%) はい どちらかといえばはい どちらかといえばいいえ いいえ 0

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p.1~2◇◇Ⅰ調査の概要、Ⅱ公表について、Ⅲ_1教科に対する調査の結果_0821_2改訂

表紙(A4)

項目評価規準評価方法状況 C の生徒への対応 関心意欲態度 1 自の考えを持ち 積極的に交流 討論している 2 自らの言葉で 中学生にかりやすく紹介文を書こうとしている 交流 討論で得た仲間の意見を取り入れて 自らの考えを深めるよう促す 参考例を示したり 書き出しを例示したりして 参考にするように指

の間で動いています 今年度は特に中学校の数学 A 区分 ( 知識 に関する問題 ) の平均正答率が全 国の平均正答率より 2.4 ポイント上回り 高い正答率となっています <H9 年度からの平均正答率の経年変化を表すグラフ > * 平成 22 年度は抽出調査のためデータがありません 平

国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

Transcription:

第 3 章 LD ADHD 高機自閉症等の指導内容と自立活動

第 3 章 LD ADHD 高機能自閉症等の指導内容と自立活動 1. 文献からみる LD ADHD 高機能自閉症等の指導の整理 はじめに LD ADHD 高機能自閉症等の子どもたちに対しては 通常の学級 通級指導教室等の様々な機会を捉えて 様々な場で指導が展開されている しかし 現行の学習指導要領では このような子どもたちの指導内容や教育課程については明確に示されていない そこで 本稿では LD ADH D 高機能自閉症等の子どもたちに対してこれまでに発表されている指導内容 方法を整理し 個別 特別な場 で行われている指導内容 方法と自立活動との関係について 整理する LD ADHD 高機能自閉等の子どもたちに対して どの様な指導が行われているのかを整理するために 指導法がまとめられている冊子 研究指定校の報告書など8 冊の中から指導内容 方法のすべてを抽出した 抽出した指導内容 方法を子どもの困難な状態に対応させ 書くこと 聞くこと 算数 話すこと 読むこと 情緒の安定 対人関係 社会性 不注意 限定された興味やこだわり 多動 衝動性 という 10 領域に分類して整理した 聞くこと について指導内容 方法を整理したものを表 1に示した 表 1に示したように指導内容 方法は 指導形態別に 個別 特別な場 通常の学級の中で 小集団 に分けて整理した 例えば 聞くこと の領域の中で いくつかの指示を一度に言われると 憶えておくことができず すぐに忘れる という子どもの困難な状態に対して 個別 特別な場では 複数の指示の聞き取り 復唱 聴写 という学習を行っている 通常の学級の中では 必要な情報を短いことばで端的に伝える 具体物を提示したり 黒板に書いたりして 見て分かりやすい支援を行う ことを実践している このように当然のことではあるが 子どもの困難な状態の対応には 個別 特別な場 通常の学級の中で 小集団 等の指導形態により その指導内容 方法が異なっている 上記のように指導内容 方法を表にまとめていく作業を行っている中で 具体的な指導内容 方法は いくつかの対応の種類に整理することができた 例えば 学習面 ( 書くこと 聞くこと 算数 話すこと 読むこと の領域をまとめた) では スキルの向上 基礎学力の習得 教材の工夫 教示 指示の工夫 動機付け 意欲 達成感 量の調整 具体化 視覚的手がかり スモールステップ 目標の明確さ 学習の手順 見本の提示 等の対応の種類があった 多動 衝動性 の領域における指導内容 方法について 対応の種類を加えたものを表 2に示した 多動 衝動性 の領域では 環境調整 振り返り 見通し 禁止 自己教示 自己決定 教材の工夫 視覚的な手がかり 目標設定 約束 ルール 量の調整 スキルの形成 などの種類が示された 対応の種類では 領域別に特徴的なものと 共通なものが示された たとえば 限定された興味 関心 では 過敏性 が特徴的な対応の種類であった また 対人関係 では 分担 協力の意識 や モデル提示 が特徴的である 一方 各領域に共通して見られた対応の種類は 環境の調整 スキルの形成 などであった 21

表 1 聞くこと の指導内容 方法 領域 困難な状態 指導形態 ( 個別 特別な場 ) 聞く 音を聞き分けるこ 音の聞き出し こと とに困難を示す 音の語中位置弁別 音の異同弁別 正誤弁別 音の比較 照合 読み聞かせ朗読 物語の聞き取り 手拍子の数当て 文字当てごっこ ことば 集めなど興味を持って聞 きたいと思えるゲームな どを設定する しりとり伝言ゲーム なぞなぞ 話を聞いているが 理解に困難を示す 話の意味理解 話を聞いていない 聞き漏らす 全体への指示が分 からない いくつかの指示を 複数の指示の聞き取り 一度に言われると 復唱 覚えておくことが 聴写 できず すぐに忘れ てしまう 教室の外から入っ てくる音や声が気 になる 指導形態 ( 通常の学級の中で ) ことばを意識づけるように話す文字による確認指示代名詞を使わない視覚的な情報を併用する正しい発音を聞かせる教室全体が聞きやすくなるような環境を作る丁寧な言葉かけを行う言葉の意味を図や絵を使って説明する興味を引き出す課題の工夫を行う動作化を通して理解を図るわからない部分の確認周りを静かにして聞きやすい状態にする先生と子どもの距離を短くして集中させる話の流れの見通しを持たせるために 予め要点をあげる その後具体的な説明をする話は 短く はっきり ゆっくり 話す話している人をしっかり見ようと注意を促す板書や具体物 絵を見せながら話すメモをとるように促す視線を合わせながら話す名前を呼びながら話す話した内容を確認する必要な情報を短い言葉で端的に伝える具体物を提示したり 黒板に書いたりなど目でわかりやすい支援を行う座席を前にする興味を引きつけてから話をする注目しやすいように図や絵などを利用して見てわかる教材等を取り入れる 指導形態 ( 小集団 ) しりとり伝言ゲームなぞなぞ動作化を通して理解を図る聴写 22

No.1 23

No.2 24

No.3 25

No.4 26

2.LD ADHD 高機能自閉症等の指導と自立活動との関係 (1) 目的 LD ADHD 高機能自閉症等のある子どもに必要な教育内容として 自立活動 が必要かどうかを明らかにし 必要であるとしたら 実践されている指導内容 方法が 現在設定されている自立活動の項目のどれに該当するのか また現在設定されている自立活動で対応できるかどうかを検討することが目的である (2) 検討の手順 1 1. 文献からみるLD ADHD 高機能自閉症等の指導の整理 で示された指導内容 方法のうち 明らかに通常の学級における配慮事項であるものを除いた 575 件を選出した 2 この 575 件の指導内容 方法について原則として4 名の研究者 ( 一部は3 名 ) が以下のような評価を行った ア. 抽出された全ての指導内容 方法が 自立活動と考えられるか もしくは通常の学級における配慮と考えられるか イ.LD ADHD 高機能自閉症等に必要な自立活動と考えられた指導内容 方法を 現行の自立活動の教育内容に当てはめて分類すると どの項目に該当するのか 第一候補と第二候補の回答を求めた ウ.LD ADHD 高機能自閉症等は新たに支援対象と考えられているものであるため その指導内容 方法は現行の自立活動の教育内容に必ずしも当てはまるとは限らないことが考えられる そのため 当てはまると考えられた現行の指導内容 方法と自立活動の教育内容との適合度を3 段階 ( 適合度 1 から3 3が最も高い適合度 ) で評価した (3) 検討の結果 1 自立活動と考えられる指導内容 方法の割合ア. 自立活動か否かについては 総計で 2,335 回答であった イ. 指導内容 方法が自立活動に当たるとした回答数は 1,799 回答 (77%) であった ウ. 評価者間で自立活動とみるか配慮とみるかについて見解の別れた指導内容 方法があったが 評価者の 2/3 以上 (4 人で評価した場合 3 人以上 3 人で評価した場合 2 人以上 ) が自立活動とした指導内容 方法の件数は 575 件中 399 件 (69%) であり この 399 件の指導内容 方法は自立活動に該当するものと考えてよいと思われた また 評価者全員が自立活動とした指導内容 方法は 354 件 (61%) で 評価者全員が配慮とした指導法は 27 件 (0.5%) であった 27

28

29

30

31

3.LD ADHD 高機能自閉症等に必要な自立活動について ここでは 評定者全員が自立活動と判断しているが 当てはめた自立活動の内容がまちまちで ある ( 評定者間の一致率の低かった ) 指導内容 方法例を示し 一致率および適合度が高くなかったことの理由を報告する (1) 不注意な児童に対する指導として 課題の計画や手順の理解が難しい 児童に対して メモや復唱させて 確認する という指導内容 方法がある この指導内容 方法の自立活動の項目への回答は 言語の受容と表出に関すること ( 適合度 1) 感覚の補助及び代行手段の活用に関すること( 適合度 1) 障害に基づく種種の困難を改善 克服する意欲の向上に関すること ( 適合度 2) 認知や行動の手がかりとなる概念の形成に関すること ( 適合度 1) と4 者それぞれがまちまちな回答であった 復唱させて 確認する 活動は 不注意によって 言語のコミュニケーションが結果的にうまくいかないことを改善するという意味で 最適な内容ではないが 言語の受容と表出に関すること に当てはまらないことはない また 感覚の補助及び代行手段の活用 と回答したのは 不注意ですぐ忘れてしまうことを メモ という代行手段で改善するということで当てはまると考えられたと思われる この場合 感覚 の補助ではなく 注意力 の補助ということになる 障害に基づく困難を改善する意欲 としたのは メモによって不注意による忘れ物の多さを補うことができることを示しており そのような方法によって障害 ( この場合は不注意からくる困難 ) を克服しようという意欲を持たせられる可能性があるのではないかと考えられている 認知や行動の手がかりとなる概念の形成 としたのは メモや復唱することで 忘れ物の少ない行動パターンについての概念形成に役立つと考えられたものである このように 自立活動のどの内容にもある程度当てはまるが どれもそれだけで説明できるものではない この指導内容 方法では 障害による ( この場合 不注意 ) 困難の補助及び代行手段の活用 という自立活動の内容であれば かなり当てはまるのではないかと考えられる (2) 多動 衝動性のある児童に対する指導として多動 衝動性のある児童に対して ロールプレイを用いた指導内容 方法がある 回答は 状況に応じたコミュニケーションに関すること ( 第二候補は 状況の変化への適切な対応に関すること ) 認知や行動の手がかりとなる概念の形成に関すること ( 第二候補は 状況に応じたコミュニケーションに関すること ) 対人関係の形成の基礎に関すること 認知や行動の手がかりとなる概念の形成に関すること と 認知や行動の手がかりとなる概念の形成に関すること とした評価者が2 人いたが 一致率は 50% であった ロールプレイは設定の仕方で多様な目的をもちうるので その目的をどう考えるかで評価が異なってくる 状況に応じたコミュニケーションに関すること は多動 衝動性のある児童がしばしば状況に合わない衝動的な行動を示すことに対して ロールプレイにより状況を把握することを指導する考えた評価した ( 適合度 2) このため 第二候補の 状況の変化への適切な対応に関すること 32

も状況の把握に関連しており 状況の変化に対してロールプレイを通して適応を学ばせることを重要と考えた ( 適合度 2) 認知や行動の手がかりとなる概念の形成に関すること とした評価者は2 人いたが ( 両者とも適合度は1) ロールプレイの役割をより広く捉え 認知や行動のてがかりとなる概念の形成のための指導と考えた ロールプレイはこの目的にも使用できる方法であるので 対人関係の形成の基礎に関すること とした評価者はロールプレイの役割を対人関係の形成の基礎を形成するための指導として捉えた ( 適合度 1) ADHDの児童の多動 衝動性の改善のための指導としてロールプレイを応用する場合には多様な目的で使用可能であるため 様々な項目が該当しうる ロールプレイの場合には 幅広い目的で使われる可能性があるので 自立活動の一つの項目として集約することは難しい 複数の項目に該当することを前提として考えた方がよい指導方法と考えられる ( ちなみに 高機能自閉症の児童のために 場にあった会話 を指導するためのロールプレイについては4 人の評価者全員が 状況に応じたコミュニケーションに関すること としており一致している ) このように検討結果の一致率や適合度の低さは 指導内容 方法が自立活動のどの内容にもある程度当てはまるが それで十分に説明できるものではないことを示している ( 渥美義賢 ) < 文献 > 北海道立特殊教育センター: 研究紀要.17,2004. 北海道立特殊教育センター:PEARLS OF WISDOM -HOW We should care for LD,ADHD,HFA-.2004. 熊本県熊本市慶徳小学校: 一人一人のニーズに応じる教育へ.2004. 東京都文京区立駒本小学校: 高機能自閉症等軽度の障害のある児童の特別な教育的ニーズに応じた教育課程の在り方に関する研究.2004. 神戸市立本山中学校: 通常の学級に在籍するLD ADHD 高機能自閉症等, 特別な教育的配慮が必要な生徒への指導の在り方及び支援の態勢の確立についての研究.2004. 大阪府吹田市立吹田第 2 小学校 : 先生いっしょに考えて- 子どもの理解のために-.2003. 京都府教育委員会:LD ADHD 高機能自閉症支援ガイド- 一人一人の理解と一人一人のニーズに応じた支援のために-.2004. 特別支援教育推進体制モデル事業に係る調査研究運営会議: 特別な支援を必要とする子どもの参考資料.2004. 33