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IrDA 型赤外線タグ仕様 Specification of IrDA infrared active tag

目次 (Table of Contents) はじめに...3 規定範囲...3 本書の位置付け...3 参照規定...3 用語定義...3 1. IrDA 型赤外線タグの物理層規定...4 1.1. 概要...4 1.2. バイトフォーマット...5 1.2.1. パルス幅許容値...5 1.2.2. ビットサンプルタイミング...7 1.3. フレームフォーマット...8 1.4. 送出タイミング変更機能...9 1.5. ucode 書き換えに対するセキュリティ機能...9 2. 赤外線タグフレームフォーマット規定...10 2.1. フレームフォーマット...10 2.2. Mode1...10 2.3. Mode2...11 2.3.1. 実施例...12 2

IrDA 型赤外線タグ仕様 Specification of IrDA infrared active tag はじめに 規定範囲 赤外線タグから発信する光信号ならびに, 赤外線タグフレームフォーマットに関し て本仕様書で規定する. 本書の位置付け 本書は IrDA 型赤外線タグにおける ucode 発信用の光信号の変調方式,ucode 発信用のフレームフォーマットを規定する. 参照規定 [1] ユビキタス ID センター, ucode 解決プロトコル,910-S221, 2006. [2] IrDA Physical Layer Specification v1.4 www.irda.org 用語定義 IrDA Infrared Data Association ( www.irda.org)[2] により策定されている赤外線データ通信仕様 IrDA 型赤外線タグ IrDA 赤外線通信を用いたアクティブタグである. 定期的に ucode を含むデータを送信し, 受信した機器にて ucode を取得することが可能である. 本書では以降, 言及がなければ単に赤外線タグという場合,IrDA 型を指すこととする. CRC (Circular Redundancy Check) エラー検出を行うためのアルゴリズムのひとつ.IrDA の規格で 16 ビット CRC-CCITT の方式を採用する規定となっている. 3

1. IrDA 型赤外線タグの物理層規定 1.1. 概要赤外線信号による ucode を送出する赤外線タグの信号は,IrDA-SIR 規格のサブセットとなっている. 赤外線タグの赤外線信号はタグからの出力方向のみで, タグへの赤外線信号入力についての取り扱いは本規定には含まない. また, 通信速度はネゴシエーションは行わず, 常に 115.2kbps 一定とする. ピーク波長は 850nm~950nm が許容されているが, 赤外線タグでは 880nm を推奨波長とする. 一般的な IrDA-SIR 送受信ブロックを利用した赤外線タグの構成図を図 1 に示す. 本規定では, 下段の着色の部分は規定しないため, なくても構わない.Codec の入力側は一般的な調歩同期シリアル信号である. Codec LED Driver/Receiver 3/16 th Pulse OutPut Driver Width Modulator & LED IR Out Edge Detector And Pulse Width De-Modulator Detector & Receiver IR In 1 Serial IO 2 Digital 3 Optical Interface Interface Signals 図 1: IrDA 送受信ブロック図 信号説明 1. Codec ブロックにはシリアルビットストリームが入出力される. 2. Digital 信号は, シリアルビットストリームを RZI 符号化した, 電気的なパルス信号である. 論理値 0 をパルスあり, 論理値 1 をパルスなしとして表す. 3. Optical 信号は,LED/PIN が生成 / 変換する光学信号である. 4

1.2. バイトフォーマット各バイトは 1 スタートビット ( 論理値 0 ),LSB ファースト 8 データビット, パリティビットなし,1 ストップビット ( 論理値 1 ) で構成. スタートビットパルス ( 論理値 0 ) を同期信号とする調歩同期方式である.Codec モジュールがシリアルビットストリームの 3/16 ビットタイムパルス RZI (Return to Zero Invert) 符号化を行う. RZI 符号化例 転送データ Start Data Stop Bit 8Bit Bit LSB MSB 0 1 0 1 0 0 1 1 0 1 IR Data (RZI) 1ビット 3/16 タイム ビットタイム 図 2: RZI 符号化 1.2.1. パルス幅許容値赤外線タグの通信速度は, 表 1 の IrDA-SIR で可能な通信速度のうち, 色付けの部分は利用せず,115.2kbps 固定とする. Nominal Pulse 幅は, 各 1 ビットタイムの 3/16 期間である.IrDA-SIR では通信速度をネゴシエーションするプロトコルが規定されているが, 利用しない. 表 1 パルス幅許容値 5

通信速度 Nominal Pulse 幅 Minimum Pulse 幅 Maximum Pulse 幅 9.6k bps 19.53 μs 1.41 μs 22.13 μs 19.2k bps 9.77 μs 1.41 μs 11.07 μs 38.4k bps 4.88 μs 1.41 μs 5.96 μs 57.6k bps 3.26 μs 1.41 μs 4.34 μs 115.2k bps 1.63 μs 1.41 μs 2.23 μs 6

1.2.2. ビットサンプルタイミング Codec 部分では, 送信データビットストリームを通信速度の 16 倍クロックでサンプ リングし,0 検出時には 3 サンプリングクロック分のパルスを生成する. IR 送信タイミング例 16 クロックサイクル 送信データ Ir Data 3 クロックサイクル 図 3: 送出信号の生成 7

1.3. フレームフォーマット IrDA 規格に準拠し,uID 情報を転送するフレームフォーマットを以下に規定する. 0xC0 0xC0 BOF(Begin Of Frame) PayLoad LSB CRC MSB CRC 0xC1 0xC1 16Bit CRC-CCITT EOF(End Of Frame) 図 4: フレームフォーマット BOF を検出し,EOF までを 1 フレームとみなす. ペイロード部が IrDA 型赤外線タグ仕様 による形式で ucode 情報である. ペイロード部に続いて, ペイロード部について計算された CRC-CCITT コードが付与される. 赤外線タグを受信する場合, 受信フレームの CRC チェックを行う. CRC チェック誤りの場合, フレームを破棄する. ペイロード部に BOF(0xC0),EOF(0xC1),ESCAPE(0x7D) が含まれた場合には, IrDA の通信方式に則り,0x7D および, 元のコードにと 0x20 を XOR したデータの2バイトを送信する. ( 例. 0xC0 0x7D 0xE0, 0xC1 0x7D 0xE1, 0x7D 0x7D 0x5D ) 8

1.4. 送出タイミング変更機能 赤外線タグの基本動作は, フレームデータを一定間隔で繰り返し送出する. この送出タイミングは, 一般的には 1 秒間に数回であるが, 取り付ける場所の環境や目的により調整する必要がある. したがってフレームデータ送出間隔を現場で容易に変更できる機能を具備することとする. 具体的例としては, 赤外線タグに備えるスイッチによる変更, リモコン装置などによる変更, またはネットワークあるいはその他の制御装置に接続されるような場合は, ネットワークや制御装置からコマンド等により変更できてもよい. 1.5. ucode 書き換えに対するセキュリティ機能 赤外線タグが発信する場所 ucode は安易に書き換えられては困る. したがって, 赤外線タグが発信する ucode が一般の人やちよっとしたいたずらで安易に変更できないようなセキュリティ措置をとることを必要とする. このため,ucode の設定を容易にアクセスできる位置に DIP スイッチなどで変更できるようにしてはならない. セキュリティは高い方が望ましいが, 最低限専用の治具などで変更できるような構造をとることとする. 9

2. 赤外線タグフレームフォーマット規定 2.1. フレームフォーマット フレームフォーマットは,2 種類のモードを規定する.Mode1 は ucode を送信する だけのモードであり,Mode2 は ucode 解決プロトコル [1] に対応したモードである. 2.2. Mode1 図 5:Mode1 フレームフォーマット データペイロードの先頭 2 バイトをヘッダ ID とし, UC のコードを割り当てる. データペイロード 3 バイト以降に ucode が格納される. uid 情報はビッグエンディアンである. 10

2.3. Mode2 赤外線タグのフレームフォーマットを規定する. 赤外線タグで用いる IrDA 規格に 準拠し, フレームフォーマットを次のように規定する. 図 6:Mode2 フレームフォーマット BOF を検出し,EOF までを 1 フレームとみなす. 最初 4 バイト, 最後 4 バイトがフレームを構成するためのデータであり, その間に挟まれている部分 ( 着色部分 ) に uid 情報が入れられている. データペイロードの先頭 2 バイトをヘッダ ID とし, uc のコードを割り当てる. データペイロード 3バイト以降に uid 情報が格納される.uID 情報はビッグエンディアンである. TagID にデータの種類の情報を与える.ID は ucode 解決プロトコル [1] にて規定している. Len にてデータ長を与える. 単位はバイトとする. 11

CRC-CCITT コードが付与されている. 受信フレームの CRC チェックを行い誤りの場合フレームを破棄する. uid 情報に BOF(0xC0),EOF(0xC1),ESCAPE(0x7D) が含まれた場合には,IrDA の通信方式に則り,0x7D と元のコードに 0x20 で XOR したデータの2バイトで送信する. ( 例. 0xC0 0x7D 0xE0, 0xC1 0x7D 0xE1, 0x7D 0x7D 0x5D ) 2.3.1. 実施例 フレームフォーマットにおいて,uID 情報部分の例を示す. 64bit ID を運ぶ場合 HmacSHA1 署名を運ぶ場合 12

24bit ID と HmacSHA1 署名を運ぶ場合 24bit ID を 3 つ運ぶ場合 13

索引 C き CRC...4 規定範囲... 4 M さ Mode1...10 Mode2...11 あ IrDA 型赤外線タグ...4 参照規定... 4 ふ フレームフォーマット...10 ほ 本書の位置付け... 4 14