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10,000 L 30,000 50,000 L 30,000 50,000 L 図 1 白血球増加の主な初期対応 表 1 好中球増加 ( 好中球 >8,000/μL) の疾患 1 CML 2 / G CSF 太字は頻度の高い疾患 32

1 8 ぜ 表2 入院時検査成績 2 諺齢 APTT ALP 1471U I Fib 274 LDH 2971U 1 AT3 FDP alb 4 2 BUN 16 Cr K4 O Cl g dl O DLST 許 皇磯 二 図1 入院時胸骨骨髄像 低形成で 異常細胞は認め

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表 1 入院時検査所見 11,500L 471 L 17.0 gdl.3 L ph 7.49 PaCO 37.8 mmhg PaO 67.4 mmhg HCO 3.6 meql B E 1. meql 141 meql K 3.9 meql Cl 108 meql Ca 8.4 mgdl P 4.5

研究協力施設における検討例 病理解剖症例 80 代男性 東京逓信病院症例 1 検討の概要ルギローシスとして矛盾しない ( 図 1) 臨床診断 慢性壊死性肺アスペルギルス症 臨床経過概要 30 年前より糖尿病で当院通院 12 年前に狭心症で CABG 施行 2 年前にも肺炎で入院したが 1 年前に慢性

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COPD(慢性閉塞性肺疾患)

血糖高いのは朝食後のため検査項目 下限値上限値 単位名称 9 月 3 日 9 月 6 日 9 月 15 日 9 月 18 日 9 月 21 日 9 月 24 日 9 月 28 日 10 月 1 日 10 月 3 日 10 月 5 日 10 月 9 日 10 月 12 日 10 月 15 日 10 月

呼吸器症例演習

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佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医

基準範囲の考え方 ph 7.35~ mmHg pco2 mmhg po2 mmhg HCO3 mmol/l BE mmol/l 35~45 85~105 60> 呼吸不全 21~28-2~+3 so2(%) 95~99% 静脈 pco2=45mmhg po2=40mmhg 動脈 pco

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参考 9 大量出血や急速出血に対する対処 2) 投与方法 (1) 使用血液 3) 使用上の注意 (1) 溶血の防止 参考 9 大量出血や急速出血に対する対処 参考 11 慢性貧血患者における代償反応 2) 投与方法 (1) 使用血液 3) 使用上の注意 (1) 溶血の防止 赤血球液 RBC 赤血球液

2.27 歳の女性.6 か月前から手指の関節痛があり近医を受診したが, 異常はないと言われ, 非ステロイド抗炎症薬 NSAIDs が投与されていた. 症状は消失と再出現とを繰り返していた.1 か月前から手指だけでなく, 手関節, 膝関節にも関節痛が広がり, 左の第 1 指の関節腫脹がみられるようにな

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エントリーが発生 真腔と偽腔に解離 図 2 急性大動脈解離 ( 動脈の壁が急にはがれる ) Stanford Classification Type A Type B 図 3 スタンフォード分類 (A 型,B 型 ) (Kouchoukos et al:n Engl J Med 1997) 液が血管

Ⅱ 章背景知識 2 呼吸不全の病態生理 呼吸とは, 酸素 (O 2 ) を外気から摂取し細胞内に移送するとともに, 細胞内で産生された二酸化炭素 (CO 2 ) を外気に排出することである 外気と血液間の O 2 CO 2 交換を外呼吸, 血液と細胞間の O 2 CO 2 交換を内呼吸と呼ぶ 肺は,

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症例 A: 30 歳 女性 半年くらい前から徐々に全身倦怠感が増強 診察時の検査で BUN 130 mg/dl ( 正常値 : 9~20) クレアチニン 11.4 mg/dl ( 正常値 : 0.5~1.0) である 症例 B: 38 歳 男性 10 年前から高血圧を指摘され 6 年前から高血圧が悪

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肥満者の多くが複数の危険因子を持っている 肥満のみ約 20% いずれか 1 疾患有病約 47% 肥満のみ 糖尿病 いずれか 2 疾患有病約 28% 3 疾患すべて有病約 5% 高脂血症 高血圧症 厚生労働省保健指導における学習教材集 (H14 糖尿病実態調査の再集計 ) より

心臓血管外科カリキュラム Ⅰ. 目的と特徴心臓血管外科は心臓 大血管及び末梢血管など循環器系疾患の外科的治療を行う診療科です 循環器は全身の酸素 栄養供給に欠くべからざるシステムであり 生体の恒常性維持において 非常に重要な役割をはたしています その異常は生命にとって致命的な状態となり 様々な疾患

呼吸困難を呈し、            臨床的に閉塞性細気管支炎と  診断した犬の2例

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

概要 214 心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖症 215 ファロー四徴症 216 両大血管右室起始症 1. 概要ファロー四徴症類縁疾患とは ファロー四徴症に類似の血行動態をとる疾患群であり ファロー四徴症 心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖 両大血管右室起始症が含まれる 心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖症は ファ

ポプスカイン0.75% 注シリンジ 75mg /10 院 Popscaine 75mg /10 院 / 筒 丸石 薬価 円 / 筒 効 硬膜外麻酔 用 ( 注 )1 回 150mg ( 本剤として20 院 ) までを硬膜外腔に投与 禁 大量出血やショック状態, 注射部位またはその周辺に

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  36 特発性間質性肺炎 臨床調査個人票     (1

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肺高血圧症の診断と治療 ~ サルコイドーシスに合併した 1 症例 ~ 鹿児島大学大学院心臓血管 高血圧内科学 窪田佳代子 2015 年 4 月 18 日 Reprint is prohibited. / 本資料の無断転載 複写を禁じます.-----

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ただ太っているだけではメタボリックシンドロームとは呼びません 脂肪細胞はアディポネクチンなどの善玉因子と TNF-αや IL-6 などという悪玉因子を分泌します 内臓肥満になる と 内臓の脂肪細胞から悪玉因子がたくさんでてきてしまい インスリン抵抗性につながり高血糖をもたらします さらに脂質異常症

糖尿病経口薬 QOL 研究会研究 1 症例報告書 新規 2 型糖尿病患者に対する経口糖尿病薬クラス別の治療効果と QOL の相関についての臨床試験 施設名医師氏名割付群記入年月日 症例登録番号 / 被験者識別コード / 1/12

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めまい

は減少しています 膠原病による肺病変のなかで 関節リウマチに合併する気道病変としての細気管支炎も DPB と類似した病像を呈するため 鑑別疾患として加えておく必要があります また稀ではありますが 造血幹細胞移植後などに併発する移植後閉塞性細気管支炎も重要な疾患として知っておくといいかと思います 慢性

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5. 死亡 (1) 死因順位の推移 ( 人口 10 万対 ) 順位年次 佐世保市長崎県全国 死因率死因率死因率 24 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 位 26 悪性新生物 350

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ロミプレート 患者用冊子 特発性血小板減少性紫斑病の治療を受ける患者さんへ

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対象と方法 本研究は 大阪医科大学倫理委員会で承認を受け 対象患者から同意を得た 対象は ASA 分類 1 もしくは 2 の下肢人工関節置換術が予定された患者で 術前に DVT の存在しない THA64 例 TKA80 例とした DVT の評価は 下肢静脈エコーを用いて 術前 術 3 日後 術 7

72 20 Ope / class Alb g/ cm 47.9kg : /min 112/60m

症例報告書の記入における注意点 1 必須ではない項目 データ 斜線を引くこと 未取得 / 未測定の項目 2 血圧平均値 小数点以下は切り捨てとする 3 治験薬服薬状況 前回来院 今回来院までの服薬状況を記載する服薬無しの場合は 1 日投与量を 0 錠 とし 0 錠となった日付を特定すること < 演習

通常の市中肺炎の原因菌である肺炎球菌やインフルエンザ菌に加えて 誤嚥を考慮して口腔内連鎖球菌 嫌気性菌や腸管内のグラム陰性桿菌を考慮する必要があります また 緑膿菌や MRSA などの耐性菌も高齢者肺炎の患者ではしばしば検出されるため これらの菌をカバーするために広域の抗菌薬による治療が選択されるこ

ストラクチャークラブ ジャパン COI 開示 発表者名 : 高木祐介 演題発表に関連し, 開示すべき COI 関係にある 企業などはありません.

されており これらの保菌者がリザーバーとして感染サイクルに関与している可能性も 考えられています 臨床像ニューモシスチス肺炎の 3 主徴は 発熱 乾性咳嗽 呼吸困難です その他のまれな症状として 胸痛や血痰なども知られています 身体理学所見には乏しく 呼吸音は通常正常です HIV 感染者に合併したニ

Transcription:

1 110B-62 吸入酸素濃度 50% で人工呼吸中の患者 動脈血ガス分析 :ph 7.40,PaCO 2 40 Torr, PaO 2 80 Torr,HCO 3-24 meq/l この患者の P/F PaO 2 /FIO 2 比を求めよ ただし, 小数点以下の数値が得られた場合には, 小数点以下第 1 位を四捨五入すること 解答 : 1 2 3 百 十 一の位 1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 2 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 3 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 2 107B-9 人工呼吸器の設定で動脈血の二酸化炭素分圧を下げるのはどれか a 換気回数を増やす b 一回換気量を減らす c 吸入酸素濃度を上げる d 最高気道内圧を下げる e 持続的気道陽圧法 CPAP を適用する 1

3 次の文を読み,65 67 の問いに答えよ 75 歳の男性 重症肺炎で入院中である 現病歴 :2 週前に肺炎と低酸素血症のため搬入された 救急室で気管挿管を施行され, 集中治療室に 入院となった 既往歴 :53 歳から糖尿病で内服加療中 60 歳から高血圧症で内服加療中 生活歴 : 長男夫婦と同居 妻が 5 年前に脳梗塞のため死亡 家族歴 : 父親が糖尿病 106G-65 入院後, 人工呼吸器管理が長期にわたったため, 本日気管切開術を行い, 引き続き人工呼 吸器管理を行った 1 時間後にアラームが鳴ったため駆けつけると, 人工呼吸器のモニター で気道内圧が上昇しており, 患者の頸静脈は怒張していた この時点で考えるべき病態はどれか 2 つ選べ a 気道閉塞 b 緊張性気胸 c 肺血栓塞栓 d 急性心筋梗塞 e 心タンポナーデ 106G-66 直ちに気管内を吸引したところ, 少量の白色痰が認められた 10 分後, 血圧が 78/42 mmhg に低下した 左前胸部で呼吸音を聴取しない 現時点で認められる可能性が高い所見はどれか a 心膜摩擦音 b wheezes c 左胸部の鼓音 d 腹部の膨隆 e 下腿の浮腫 106G-67 心電図モニター波形上, 心拍数 42/ 分 頸動脈の拍動を触知しない 直ちに行うべき治療として適切なのはどれか 2 つ選べ a 心嚢穿刺 b 胸骨圧迫 c 胸腔穿刺 d ヘパリンの投与 e リドカインの投与 4 109E-30 CO 2 ナルコーシスについて正しいのはどれか a 低酸素血症は伴わない b 病初期には徐脈を呈する c 進行期には散瞳を呈する d 肺胞低換気は原因となる e 急速に PaCO 2 を低下させる必要がある 2

5 次の文を読み,37,38 の問いに答えよ 39 歳の男性 眠気と労作時の息切れとを主訴に来院した 現病歴 : 半年前から昼間の過度の眠気を自覚していた 2 か月前から夜間のいびきがひどくなり呼吸 が止まっていることがあると家族から注意されることが多くなった 2 週前から労作時の息切れを 自覚するため受診した 既往歴 :37 歳時に自転車事故による左大腿骨骨折 生活歴 : 喫煙歴はない 飲酒は機会飲酒 家族歴 : 父親が脳梗塞 現 症 : 意識は清明 身長 165 cm, 体重 105 kg 体温 36.4 脈拍 84/ 分 血圧 160/100 mmhg 呼吸数 16/ 分 眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない 肝 脾を触知しない 下肢に浮腫を認め ない 心音と呼吸音とに異常を認めない 検査所見 : 血液所見 : 赤血球 503 万,Hb 15.1 g/dl,ht 44%, 白血球 9,200, 血小板 23 万 CRP 0.2 mg/dl 動脈血ガス分析(room air):ph 7.32,PaCO 2 72 Torr,PaO 2 50 Torr,HCO 3 36 meq/l 109H-37 この患者の肺胞気 - 動脈血酸素分圧較差 A-aDO 2 として正しいのはどれか なお,P A O 2 肺胞気酸素分圧 =150 PaCO 2 /0.8 とする a 10 Torr b 0 Torr c 10 Torr d 50 Torr e 60 Torr 109H-38 この患者の低酸素血症の原因について正しいのはどれか a 貧血 b シャント c 拡散障害 d 肺胞低換気 e 換気血流比不均等 6 109Ⅰ-1 新生児呼吸窮迫症候群の初期治療で適切なのはどれか a 一酸化窒素吸入 b 気管支拡張薬吸入 c 肺サーファクタント気管内注入 d 抗菌薬静注 e プロスタグランディン E 1 持続静注 7 107Ⅰ-33 急性呼吸促迫症候群について正しいのはどれか 2 つ選べ a 肺の線維化をきたさない b 両側肺野の浸潤影を伴う c 肺血管透過性の低下を特徴とする d びまん性肺胞傷害の病理像を呈する e 敗血症が原因であれば予後は良好である 3

8 106A-16 胸部単純 CT を別に示す この患者の肺機能検査所見として考えられるのはどれか 2 つ選べ a A-aDO 2 正常 b 拡散能低下 c 残気量増加 d 肺活量低下 e 1 秒率低下 9 106A-32 58 歳の女性 頭重感を主訴に来院した 10 年前から時々洗顔時に鼻出血をきたすことがあったが, そのままにしていた 3 か月前からふらつきを自覚するようになった 1 週前から頭重感を自覚し, 次第に増悪してきたため受診した 32 歳時に喀血したことがある 父と弟も, 若年のころから鼻出血を繰り返していたという 意識は清明 身長 156 cm, 体重 55 kg 体温 36.6 脈拍 92/ 分, 整 血圧 108/80 mmhg 呼吸数 14/ 分 SpO 2 92%(room air) 眼瞼結膜に貧血を認めない 舌尖に小出血斑の点在を認める 心音と呼吸音とに異常を認めない 神経学的所見に異常を認めない 血液所見 : 赤血球 498 万,Hb 14.9 g/dl,ht 42%, 白血球 5,200( 桿状核好中球 10%, 分葉核好中球 42%, 好酸球 2%, 好塩基球 1%, 単球 6%, リンパ球 39%), 血小板 22 万,PT 115%( 基準 80 120) CRP 0.2 mg/dl 動 脈血ガス分析 ( 自発呼吸,room air):ph 7.42,PaCO 2 32 Torr,PaO 2 62 Torr,HCO 3 20 meq/l 心電図に異常を認めない 胸部エックス線写真で両側肺野に異常陰影を認める 胸部単純 CT を別に示す この疾患の主な病態として正しいのはどれか a 拡散障害 b 肺胞低換気 c 死腔換気量増加 d 肺内右左シャント e 換気血流比不均等 4

10 108A-25 53 歳の女性 持続する乾性咳嗽を主訴に来院した 2 か月前に感冒様症状が出現し, 咽頭痛と微熱とは消失したが, 乾性咳嗽が持続している 数日前から, 動悸, 息苦しさ及び下腿の浮腫を自覚していた 既往歴と家族歴とに特記すべきことはない 喫煙歴はない 意識は清明 身長 157 cm, 体重 57 kg 体温 36.5 脈拍 112/ 分, 整 血圧 96/50 mmhg 呼吸数 20/ 分 SpO 2 92%(room air) 心音と呼吸音とに異常を認めない 左下腿に浮腫を認める 血液所見 : 赤血球 480 万,Hb 14.0 g/dl,ht 42%, 白血球 6,500, 血小板 26 万 血液生化学所見 : 総蛋白 7.4 g/dl, アルブミン 3.9 g/dl,ast 20 IU/L,ALT 12 IU/L,LD 296 IU/L( 基準 176 353), 尿素窒素 10 mg/dl, クレアチニン 0.7 mg/dl,cea 25 ng/ ml( 基準 5 以下 ) 喀痰細胞診で悪性細胞を認める 胸部エックス線写真(A) と胸部造影 CT(B) とを別に示す この患者にみられるのはどれか a PaCO 2 は上昇する b A-aDO 2 の開大を認める c 肺血流シンチグラムは正常である d 心エコー検査で左室の拡大を認める e 血液検査所見で D ダイマーは正常である A B 5

11 次の文を読み,56 58 の問いに答えよ 60 歳の男性 オートバイで転倒したため搬入された 現病歴 :2 時間前, オートバイで走行中に転倒し大腿部を挟まれた 既往歴 : 特記すべきことはない 現症 : 意識レベルは JCSⅠ-3 身長 160 cm, 体重 60 kg 体温 35.5 脈拍 120/ 分, 整 血圧 80/50 mmhg 呼吸数 24/ 分 SpO 2 98%( リザーバー付マスク 10 L/ 分酸素投与下 ) 表情は苦悶様で左大腿部の痛みを訴えている 顔面は蒼白で, 皮膚は冷たく湿潤している 心音と呼吸音とに異常を認めない 左大腿部に挫滅創と活動性外出血とを認め, 骨が露出している 濃い尿を少量認める 検査所見 : 尿所見 : 比重 1.030, 蛋白 ( ), 糖 ( ) 血液所見 : 赤血球 250 万,Hb 7.0 g/dl,ht 21%, 白血球 13,000( 桿状核好中球 6%, 分葉核好中球 70%, 単球 4%, リンパ球 20%), 血小板 4.5 万 PT 20 秒 ( 基準 10 14),APTT 50 秒 ( 基準対照 32.2) 血液生化学所見: 総蛋白 5.0 g/ dl, アルブミン 3.0 g/dl, 尿素窒素 20 mg/dl, クレアチニン 0.9 mg/dl, 血糖 120 mg/dl,na 145 meq/l,k 5.0 meq/l,cl 109 meq/l 下肢エックス線写真で左大腿骨骨折と左脛骨骨折とを認める 胸部エックス線写真と全身 CT で下肢を除いて異常を認めない 左大腿骨開放骨折に対し, 赤血球濃厚液, 新鮮凍結血漿および濃厚血小板を準備し, 止血, デブリドマン及び骨整復固定術が予定された 急速輸液を行った 108B-56 輸液の組成として適切なのはどれか Na + (meq/l) K + (meq/l) Cl - (meq/l) Lactate - (meq/l) 糖質 (%) a 130 4 109 28 0 b 84 20 66 20 1.5 c 40 35 40 20 10 d 35 25 35 20 4.3 e 0 0 0 0 5 108B-57 最も適切な麻酔法はどれか a 伝達麻酔 c 硬膜外麻酔 e 全身麻酔と硬膜外麻酔の併用 b 全身麻酔 d 脊髄くも膜下麻酔 6

108B-58 術後 2 日目, 呼吸困難を訴えた 意識レベルは JCSⅡ-10 体温 38.0 脈拍 120/ 分, 整 血圧 120/80 mmhg 呼吸数 30/ 分 SpO 2 85%(room air) 眼瞼結膜と体幹皮膚に点状出血を認める 両側の胸部で coarse crackles と wheezes とを聴取する 心エコー検査で壁運動異常はなく, 下大静脈の拡張もない 胸部エックス線写真を別に示す 病態として考えられるのはどれか a 気胸 b 心不全 c 気管支喘息 d 脂肪塞栓症 e 肺血栓塞栓症 12 106D-40 72 歳の男性 1 週前から続く両下肢の冷感と痛みとを主訴に来院した 1 か月前に不安定狭心症に対する冠動脈ステント留置術を受けた 15 年前から糖尿病と高血圧症とで治療中である 喫煙は 15 本 / 日を 50 年間 体温 36.6 脈拍 84/ 分, 整 血圧 140/88 mmhg 呼吸数 18/ 分 両下腿に網状皮斑を認める 足趾にチアノーゼを認める 尿所見 : 蛋白 ( ), 潜血 (±) 血液所見 : 赤血球 380 万,Hb 11.8 g/dl,ht 35%, 白血球 6,600( 桿状核好中球 5%, 分葉核好中球 60%, 好酸球 15%, 単球 5%, リンパ球 15%), 血小板 26 万 血液生化学所見 : アルブミン 4.0 g/dl, 尿素窒素 42 mg/dl, クレアチニン 3.0 mg/dl( 冠動脈ステント留置術前 :1.2 mg/dl) 免疫学所見:CRP 1.5 mg/dl リウマトイド因子 RF 陰性, 抗核抗体陰性 CH 50 19 U/mL( 基準 30 40) 下腿の皮膚生検の H-E 染色標本を別に示す 診断として考えられるのはどれか a Buerger 病 b ANCA 関連血管炎 c コレステロール塞栓症 d 全身性エリテマトーデス e Schönlein-Henoch 紫斑病 7

解答 問題番号 国試番号 正解 1 110B-62 160 2 107B-9 a 106G-65 a, b 3 106G-66 c 106G-67 b, c 4 109E-30 d 5 109H-37 c 109H-38 d 6 109I-1 c 7 107I-33 b, d 8 106A-16 b, d 9 106A-32 d 10 108A-25 b 108B-56 a 11 108B-57 b 108B-58 d 12 106D-40 c 8