論理的な読解力を伸ばす授業 - 漢文学習における根拠を明確にした読解 - 1 科目名 国語総合 2 単元名 漢文入門 3 教材名 故事成語 ( 本時の振り返りシート ) 4 単元の内容 単元の目標と評価規準 評価方法 1 単元の目標ア文章の内容や形態に応じた表現の特色に注意して読もうとする ( 関心

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指導内容科目国語総合の具体的な指導目標評価の観点 方法 読むこと 書くこと 対象を的確に説明したり描写したりするなど 適切な表現の下かを考えて読む 常用漢字の大体を読み 書くことができ 文や文章の中で使うことができる 与えられた題材に即して 自分が体験したことや考えたこと 身の回りのことなどから 相

第 1 学年国語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 1 年 2 組教室 学級 1 年 2 組 ( 男子 17 名女子 13 名計 30 名 ) 授業者佐々木朋子 1 単元名いにしえの心にふれる蓬莱の玉の枝 竹取物語 から 2 単元

項目評価規準評価方法状況 C の生徒への対応 関心意欲態度 1 自の考えを持ち 積極的に交流 討論している 2 自らの言葉で 中学生にかりやすく紹介文を書こうとしている 交流 討論で得た仲間の意見を取り入れて 自らの考えを深めるよう促す 参考例を示したり 書き出しを例示したりして 参考にするように指

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第○学年○組 学習指導案

(3) 文語の決まりや音読の仕方を知り, 古文を音読して古文特有のリズムを味わいながら古典の世界に 触れ, 古典には様々な種類の作品があることを知ることができる ( 伝統的な言語文化と国語の特質 に関する事項 ) 3 本単元における言語活動 昔話とその原典である古典を読み比べ, その内容の違いや古文

学習指導要領

学習指導要領

第 2 学年 1 組国語科学習指導案 指導者平方舜 1. 単元名二千五百年前からのメッセージ - 孔子の言葉 - 2. 単元について (1) 単元観本題材に用いられる 論語 は古代中国の思想家 孔子とその弟子たちの言行を記録したものである 簡潔な文章で書かれていて 抽象的なメッセージが多く それゆえ

作中の価値観や人生観がどのように異なっているか または同じところはどこかなどを考えさせる 枕草子 については主に季節感を捉えさせ 自分の季節感を記述し発表したり 互いに鑑賞し合ったりする学習活動としていく さらに 矛盾 では 漢文に慣れるとともに様々な故事成語について知識を深め 我が国の文化に根ざし

学習指導要領

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

5 単元の評価規準と学習活動における具体の評価規準 単元の評価規準 学習活動における具体の評価規準 ア関心 意欲 態度イ読む能力ウ知識 理解 本文の読解を通じて 科学 について改めて問い直し 新たな視点で考えようとすることができる 学習指導要領 国語総合 3- (6)- ウ -( オ ) 1 科学

福翔高等学校「ライティング」学習指導案

第○学年 ○○科指導計画

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の一部のみであるしたがって教科書の本文だけから小説 こころ の全体像を浮かび上がらせることは難しいしかし 掲載された部分だけでも 先生 と という二人の青年の揺れ動く こころ を描き 生徒たちを作品の中に引き込む力は群を抜いたものであると考える高校 3 年生である生徒たちは 心の葛藤というものを多く

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

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価 がら読んでいる 語句には性質や役割の上で類別 規 文章を読んで考えたこ があることを理解している 準 とを発表し合い 一人 指示語や接続語が文と文との意 一人の感じ方につい 味のつながりに果たす役割を理 て 違いのあることに 解し 使っている 気付いている 学 登場人物の思いを想像し 時代の状況

第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

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中学校第 3 学年国語科学習指導案 日時平成 28 年 月 日第 校時対象第 3 学年 組学校名 中学校授業者 1 教材名 故郷 2 単元の目標 情景や人物を描写する語句や表現を読み取り 内容への理解を深めることができる 作品を通して 社会の中での人間の生き方について考え 自分の意見をもつことができ

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し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

国語科学習指導案

平成23年度第2回学力向上対策会議協議資料  <遠野市立綾織小学校>

の 問を提示して定着度を確認していく 1 分けて計算するやり方 70 = =216 2 =6 2 筆算で計算する方法 題材の指導計画 ( 全 10 時間扱い ) ⑴ ⑵ ⑶ 何十 何百 1 位数の計算 1 時間 2 位数 1 位数

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平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

自己紹介をしよう

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補充資料 2-1 単元 Let's Read 1 の指導展開案 (1) 単元 Let's Read 1 A Magic Box 1 の指導展開案(1/5 時間 ) (1) 目標 物語を読んで 場面展開を読み取ることができる 昨日の日記 というトピックに基づき 自分について英語で書いて表現できる (2

今年度の校内研究について.HP

6 指導計画 (7 時間扱い ) (1) 単元の 1: 字手紙 のねらいの確認と受取人決定指導計画 2: 手紙の基本知識の確認と書くことの内容の整理 3: 時候の挨拶作成 ひと文字練習と下書き 4: ひと文字練習と下書き 5: 相互評価 推敲 ( 本時 ) 6: 推敲および清書 7: 清書と宛名書き

Microsoft Word - 【提言2】④新聞70(最終).doc

第 2 章 知 徳 体 のバランスのとれた基礎 基本の徹底 基礎 基本 の定着 教育基本法 学校教育法の改正により, 教育の目標 義務教育の目標が定められるとともに, 学力の重要な三つの要素が規定された 本県では, 基礎 基本 定着状況調査や高等学校学力調査を実施することにより, 児童生徒の学力や学

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

本単元における本質的な問い 芭蕉はどのような思いで おくのほそ道 を書いたのだろうか 永続的理解 芭蕉は俳句の芸術性を高めるため旅に出て, 推敲を重ねて虚構を交えることで文学的価値を高めようとした パフォーマンス課題 江戸時代前期, 松尾芭蕉の書いた俳諧紀行文 おくのほそ道 は, 多くの人に愛され,

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4 単元の評価規準 コミュニケーションへの関心 意欲 態度 外国語表現の能力 外国語理解の能力 言語や文化についての知識 理解 与えられた話題に対し 聞いたり読んだりした 1 比較構文の用法を理解 て, ペアで協力して積極 こと, 学んだことや経 している 的に自分の意見や考えを 験したことに基づき

生徒の活動

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

対象学年教科 科目名担当者名 2 学年松本直稔国語 国語総合 ( 普通科 ) 陶山千穂 高石美穂 ( 外国籍生徒向け ) 使用教科書出版社 : 大修館書店教科書名 : 新編国語総合 国語総合 は現代文 古文 漢文の基礎的な内容を総合した科目である それぞれの分野の文章の読解を通じて 人の生き様や心理

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

作品の情景をよりわかりやすく伝える手だてともなる 指導にあたって 1 では まず 俳句は17 音で作ることや季語を入れることと言ったきまりをおさえる そして 教科書の例を読み 想像した情景や作者の思いを想像し 良いと思うところ 工夫されていると思うところを発表できるようにする 2 の俳句を作る場面で

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ICTを軸にした小中連携

作品の世界に没頭することで 新たな古典の世界への一歩を踏み出し 自分の世界を広げることに 繋がるのではないだろうか 生徒観 9 月に実施した古典学習についての事前アンケートにおいて 古典の学習は楽しいと思いますか の質問に肯定的な解答をした生徒の割合は 19% で その理由としては 昔のことが分かる

H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

d 単元について 第 2 学年 5 組国語科学習指導案単元名 : 謎解きインタビュー記事を書こう教材文 : 走れメロス 男子 21 名女子 16 名計 37 名 指導者水田陽子 単元観本単元は, 中学校学習指導要領国語科第二学年, C 読むこと の指導事項 イ文章全体と部分との関係, 例示や描写の効

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保健体育科学習指導案

授業の構成要素 学び合う授業で育つ 3 つの力 資料 2 基礎 基本の力知識 理解 技能 問題解決力思考力 判断力 表現力 想像力 学ぼうとする力学習意欲 自己有用感 身に付けた知識 技能を活用したり その成果を踏まえた探究活動を行う中で学び合う授業を展開する 教師の役割 < 問題提示の工夫 > 多

主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう 学年 小学校 2 年生 教科 ( 授業内容 ) 国語 ( 主語と述語 ) 情報提供者 品川区立台場小学校 学習活動の分類 B. 学習指導要領に例示されてはいないが 学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの 教材タイプ ビジ

中学校国語科シラバス 3 年間のねらい学習目標国語の授業ではいろいろな言語能力を同時進行で総合的に学習することになる たとえば 作品の感想を発 表する という学習行為一つをとっても 読む 話す 聞く という三つの言語活動が含まれている そういう学習行為を繰り返し行うことによって 高い学力を習得してほ

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第 2 学年英語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 2 年 3 組教室 学級 2 年 3 組 ( 男子 17 名女子 18 名計 35 名 ) 授業者小田島篤史 1 単元名 PROGRAM 7 If You Wish to See

○数学科 2年 連立方程式

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PowerPoint プレゼンテーション

3 僕が蝶を一つ一つつぶしたのは償いのためであとすこれらは 生徒の感想や疑問をもとに教師が設定した人物像 行動 結末の意図に焦点を当てて3つに絞ったそれぞれを賛成 反対 2つの視点から読み進めていくには 討論会の形式で提示すことが有効であ討論会の班編成は まず課題に対して自分が肯定か否定かを考えさせ

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平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

そのために, 児童が感じたおもしろさを分類し, それらを読みの視点として, 物語のおもしろさを見付けながら読むことを通して, より深く登場人物の心情を読み取ったり, 想像豊かに読んだりしながら物語のおもしろさを味わうことができるようにする さらに, 見付けた物語のおもしろさを, で紹介し合う活動を取

展開新出語句を提示するフラッシュカードの代わりに PowerPoint のスライドを利用した ( 写真 2) アニメーション効果で英語から日本語, 次に日本語から英語と提示して意味の定着を図った 単語のみではなく, 反意語や語のつながり ( コロケーション ) も意識させた その後,3 分間で語句を

(3) 計画 学習課題学習内容時間 変わり方のようすをわかりやすく表すにはどうしたらよいか考えよう変わり方が大きいか小さいかを調べるにはグラフのどこに目をつけるとよいのだろう 2つの折れ線グラフからどんなことが分かるだろう折れ線グラフをかこう 変わり方を分かりやすく表す工夫 折れ線グラフの縦軸と横軸

2 児童への事前調査 調 査 事 項 好き どちらかとどちらかというと好きいうと嫌い 嫌い Q1 国語の学習は, 好きですか Q2 説明文の学習は, 好きですか Q3 物語の学習は, 好きですか Q4 話し合う学習は, 好きですか Q

3 人権教育の視点英語科の授業を通して 文化や習慣には多様性があることを理解させる そしてその中から 表現の仕方の違いや考え方の違いに気づかせ 互いに違いを認め合い尊重しながら共に生きようとする態度 他者 文化に興味 関心をもち 良い人間関係を築きながら生活する力を持った生徒を育成したい そこでこの

英語科学習指導案 1 平成 16 年 10 月 26 日 ( 火 ) 第 6 校時 2 年 2 組 D( 男子 6 名 女子 7 名計 13 名 ) 指導者黛ゆかり Andy Fosset 第 1 時間目 (1) 本時のねらい ~ すること と目的語として使われる動名詞の表現に慣れる 英字新聞を話題

Taro-5年研究のまとめ

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

(3) 指導観公民的分野は地理的分野と歴史的分野の学びの積み重ねによるところが大きい 用語や概念も高度化し 生徒の感想にも 難しい と感じるものが多くなっている そこで その難しいと感じる公民の用語などは積極的に用語集を活用し 難しい言葉に対する抵抗感を少しでも和らげるよう授業でも活用している また

新潟市立亀田西中学校

いろいろな衣装を知ろう

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座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

3 題材の目標 (1) (2) 4 題材の評価規準 ( 指導要録の四つの観点 ( 生活や技術への関心 意欲 態度 ) から題材の学習を通して目指す生徒の姿を示します ) 文章の語尾は 評価規準の作成, 評価方法の工夫改善のための参考資料 ( 中学校技術 家庭 ) 平成 23 年 11 月 ( 国立教

41 仲間との学び合い を通した クラス全員が学習に参加できる 授業づくり自分の考えを伝え 友達の考えを聞くことができる子どもの育成 42 ~ペア グループ学習を通して~ 体育における 主体的 対話的で深い学び を実現する授業づくり 43 ~ 子どもたちが意欲をもって取り組める場の設定の工夫 ~ 4

2 各教科の領域別結果および状況 小学校 国語 A 書くこと 伝統的言語文化と国語の特質に関する事項 の2 領域は おおむね満足できると考えられる 話すこと 聞くこと 読むこと の2 領域は 一部課題がある 国語 B 書くこと 読むこと の領域は 一定身についているがさらに伸ばしたい 短答式はおおむ

算数科学習指導案 1 日時平成 24 年 10 月 25 日 ( 木 ) 5 校時 2 学年第 6 学年 8 名 3 単元名比例と反比例 ( 啓林館 ) 4 単元について 本単元は 三原市立和木小学校 指導者荒木美花 本単元のねらいは, 伴って変わる 2 つの数量の中から比例関係や反比例関係にあるも

さらに自ら調べようと意欲を高めるだろう 2 児童観児童は 文字を50 音すべて学習し 少しずつ読める字や書ける字が増えてきた これまでに音読をしたり 想像したことを話したりしながら ある程度のまとまった文章がよめるようになってきている 5 月の教材 とんこととん では 登場人物のしたことを中心に想像

第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

Microsoft Word - 数学指導案(郡市教科部会)

単元の学習を進めるに当たっては, 下記の5つの言語意識を明確にする 相手意識 学級の友達や家の人に 目的意識 動物の赤ちゃんの特徴を分かってもらうために 場面 状況意識 どうぶつの赤ちゃんずかん を作る 方法意識 どうぶつの赤ちゃん で読み取ったことをもとに, カードを作る 評価意識 動物の赤ちゃん

Taro-12事例08.jtd

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる さらに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイ

4.原稿(資料)

国語科第 1 学年熊野町立熊野中学校指導者森島登紀子 単元名 根拠を明確にして書こう 本単元で育成する資質 能力 自ら考え判断する力, 読解力 情報収集能力 1 日 時平成 29 年 11 月 16 日 5 校時 2 場 所 1 年 3 組教室 3 学年 学級第 1 学年 3 組 (27 名男子 1

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豊島高校定時制課程平成 30 年度 年間授業計画 教科国語科科目国語総合対象 1 年 A 組 ~ 1 年 B 組 教科担当者名 教科担当者名 教科担当者名 1 年 A 組 1 年 B 組印 年組年組印 年組年組印 使用教科書 使用教材 新編国語総合東京書籍 適宜プリント等配布 学期 月 指導内容 1

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論理的な読解力を伸ばす授業 - 漢文学習における根拠を明確にした読解 - 科目名 国語総合 2 単元名 漢文入門 3 教材名 故事成語 ( 本時の振り返りシート ) 4 単元の内容 単元の目標と評価規準 評価方法 単元の目標ア文章の内容や形態に応じた表現の特色に注意して読もうとする ( 関心 意欲 態度 ) イ文章の内容や形態に応じた表現の特色に注意して読むこと ( 読む能力 ) ウ文語のきまり 訓読のきまりなどを理解する ( 知識 理解 ) 2 単元の目標設定の理由 本校の生徒は学習に対する苦手意識が強く 本クラスは入学当初の独自アンケートにより古典への苦手意識や嫌悪感を抱いている生徒が 7 名中 5 名在籍していることがかった ( なお 漢文野のみに関する苦手意識のアンケートでは 7 名中 6 名が漢文に対して苦手意識を抱いていることがかった ) その苦手意識解消のため 本文の内容理解に重点を置いた授業を展開することは必須項目である しかし 内容理解のみに傾倒した授業を展開すると 教材が変わればまた同じように読み取りができないということに陥りかねない そのため 年間を通して論理的な読解力を伸ばす授業を展開してきた 文法事項を含めて 根拠を明確にした読解を授業内に取り入れることで 苦手意識を解消させ 今後の学習時に初見の文章に出会った時にも大意を読み取ることができるようにしたいと考えたからである 本教材は 漢文学習の導入教材である 教材の特徴として以下の点がある (ⅰ) 現代の日常になじみの深い内容であり 生徒が親しみやすい (ⅱ) 一文が短く 読解しやすい (ⅲ) 反復音読によって 漢文口調に慣れ親しませやすい (ⅳ) 基本的な漢文訓読の知識を身に付けやすい 以上の教材の特色を意識しながら 漢文訓読に関する既習事項を一つ一つ丁寧に確認しながら読解することで論理的に漢文読解をできるようにさせたい 本クラスは 古典への苦手意識や嫌悪感を抱いている生徒が多く 中学校までの学習内容が定着していない生徒が多い 一方で 学習意欲は高く これまでの授業で文法事項の学習も積極的に行う姿が多く見られ 新しいことを積極的に学ぼうとする意識がある その学習意欲を生かしつつ 既習事項の定着と新規事項の学習とのバランスを考えながら授業をすることで 生徒が力を十に発揮できると考える 漢文の本格的な読解は初めてであるが 読解のための文法事項を指導しつつ 内容を現代の日常生活につなげながら授業をしていき 理解を促したい 3 中心となる学習活動 古典への苦手意識があるため 学習を短く区切って 何について学習する時間であるのか を明確にする必要がある そのため 書き下し文を確認する時間 本文の読みを確認する時間 音読をして漢文口調に慣れ親しむ時間 本文読解をする時間等 明確に時間を区けして学習を展開する 漢文読解は 返り点等の漢文訓読法を駆使しながら 古文の知識も活用して読解をする必要がある そのため 必要に応じて 文語助動詞活用表 を用いて学習する また 現代語訳をする時は 現代の日本語の知識も織り交ぜながら行う必要がある そのため 漢字一字の意味を確認する時に 熟語を作らせて現代語訳につなげたい 4 言語活動の工夫 教師が黒板に本文 ( 訓読文 ) を書き 書き下し文を生徒に板書させる また 漢文口調に慣れ親しませるために 積極的に音読の時間を設ける 読解時には根拠を明確にした読解をさせる 根拠とは 漢文訓読法や基本句法であり 文語助動詞活用表 であり 漢字一字が表す意味に関係した熟語である それらを駆使して自自身で読解したり 仲間とともに考えたりする活動を取り入れる - -

5 評価 関心 意欲 態度 読む能力 知識 理解 評価規準 評価方法 状況 Cの生徒への対応 点検 ( 発言 記述内 容 ) 本文に興味を持ち 読解をしようとしている 2 伝統的な言語文化への興味 関心を広げている 本文の内容を表現の特色に即して根拠を明確にして読み取っている 2 本文の内容を現代の日常生活とつなげて読み取っている 文語のきまりと訓読のきまりを理解している 定期考査 - 2 - 目標達成のための項目を具体的に生徒に伝える 周囲の生徒との交流や教え合いを促す 訓読のきまりや文語助動詞活用表等の既習事項を確認させる 自自身の実体験とつなげたり 周囲の生徒の話を聞いたりして考えるように助言する 文語のきまりと訓読のきまりをノートや教科書で確認させ 読解するように助言する 成果と課題 成果 全ての生徒が積極的に挙手や発言をしていた 2 学習を短く区切ることで苦手な生徒や集中力が継続しない生徒も取り組むことができた ( メリハリのある授業展開をすることができた ) 3 基本的な訓読のきまりを文章の中で指導することにより 生徒も実感の伴った理解ができていた 4 単に知識だけで終わってしまいがちな故事成語の内容理解だけでなく 漢文と現代生活のつながりを考えることで興味や関心を広げることができた 5 古文の時間から活用してきた 文語助動詞活用表 を見ながら漢文の現代語訳を考えている生徒や漢字一字の意味を考えながら現代語訳を考えている生徒が多数おり 学習の継続ができていた 6 故事成語を2 例ずつ読解した中で 例目は全体で読解をしていき 2 例目はグループで読解をするという学習の流れがあったことにより グループ活動が円滑にできていた 目的に応じた学習形態の選択ができていた単元であった 課題 個人で考える時間が十に取れていなかった 2 授業スピードについていけない生徒が若干名いた アドバイス及び留意点 アドバイス 生徒の実態に応じた授業展開をすることは非常に大切である 生徒の実態は 日々の授業での様子 問題演習に取り組む姿勢 定期テストでの記述内容等により捉えるのが一般的である さらに生徒の実態を正確に捉えるための有効な手段として 単元実施前アンケートや各授業後の反省 ( 自由記述が望ましい ) があるため活用したい 2 実態を捉えることができたら 段階に応じた授業形態を選択する 授業形態には様々なものがあるため 教員自身が指導法を研究することを日頃から心がけるようにしたい 3 グループ学習やペア学習は 学習活動形態 ( 指導法 ) の一つであるため 活動自体が目的とならないように その学習活動形態を取り入れる目的を明確にする必要がある 4 読解力は 根拠を明確にした読解を蓄積させることで伸びると考える そのため 既習事項を確認しつつ 新規指導事項を系統的に取り入れていくようにする いずれの場合でも最終的な目標を明確にした上でその目標に向かって日々の授業を展開するようにしたい また 日頃の授業から生徒へ目標を伝え 生徒自身が何を学ぶべきか考えさせるようにしたい 留意点 故事成語は漢文学習の導入教材である 教材の特徴を大いに生かすことができるように指導したい 特に漢文口調に慣れ親しみやすいこと 一文が短く基本的な漢文訓読の知識を身に付けやすいこと 現代の日常生活にも通ずるものがあることは特筆すべき点である 2 授業は知識を学ぶ時間 考えを広げる時間 考えを深める時間等 明確に切りけて指導した方が生徒は活動しやすい ( 中学 年 伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項 )

小中学校との系統性 () ア伝統的な言語文化に関する事項 ( ア ) 文語のきまりや訓読の仕方を知り 古文や漢文を音読して 古典特有のリズムを味わいながら 古典の世界に触れること 2 ( 中学 2 年 伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項 ) () ア伝統的な言語文化に関する事項 ( イ ) 古典に表れたものの見方や考え方に触れ 登場人物や作者の思いなどを想像すること 3 ( 中学 3 年 伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項 ) () ア伝統的な言語文化に関する事項 ( ア ) 歴史的背景などに注意して古典を読み その世界に親しむこと 5 単元の学習概要 時間 各時間の目標 主な学習活動の流れと指導上の留意点 評価規準 評価方法 2 故事成語 2 例を読み 句法や漢字の意味を理解して読解する 故事成語 2 例を読み 句法や漢字の意味を理解して読解する 大器晩成 有備無患 の 2 例の書き下し文を確認する C ア 伝ア ( イ ) * 留意点 教師が訓読文を板書し それを元に代表生徒が書き下し文を板書する 大器晩成 有備無患 を音読する C ア 伝ア ( イ ) * 留意点 何度も音読することで漢文口調に慣れるようにする 読みを確認し 訓読文の横にふりがな等を記述させる 大器晩成 を読解する C ア 伝ア ( ア )( イ ) * 留意点 大器 と 晩成 が比喩しているものを考えさせながら現代語訳する 有備無患 を読解する C ア 伝ア ( ア )( イ ) * 留意点 レ点の訓読法を確認しながら読解させる 歳月不待人 千里之行始於足下 の 2 例の書き下し文を確認する C ア 伝ア ( イ ) * 留意点 教師が訓読文を板書し それを元に代表生徒が書き下し文を板書する 歳月不待人 千里之行始於足下 の音読をする C ア 伝ア ( イ ) * 留意点 何度も音読することで漢文口調に慣れるようにする 読みを確認し 訓読文の横にふりがな等を記述させる 歳月不待人 を読解する - 3 - 訓読文から読解しようとしている 関 点検 ( 記述の確認 ) 文語のきまりと訓読のきまりを理解し 本文の内容を表現の特色に即して根拠を明確にして読み取っている 知 読 本文の内容を現代の日常生活とつなげて読み取っている 読 訓読文から読解しようとしている 関 点検 ( 記述の確認 ) 文語のきまりと訓読のきまりを理解し 本文の内容を表現の特色に即して根拠を明確にして読み取っている 知 読 状況 Cの生徒への対応 次時に注意すること 指名発言をさせる中で 細かくヒントを出していく 周囲の生徒との交流や教え合いを促す 訓読のきまりや文語助動詞活用表等の既習事項を確認させる 机間指導にて記述内容を確認する 指名発言をさせる中で 細かくヒントを出していく 周囲の生徒との交流や教え合いを促す 訓読のきまりや文語助動詞活用表等の既習事項を確認させる 机間指導にて記述内容を確認する

Cア 伝ア ( ア )( イ ) * 留意点 不 が打消しの助動詞であること及び書き下し文の際には ひらがなに直す必要があることを理解させる 歳月 が年月を表すことを理解させる 千里之行始於足下 を読解する C ア 伝ア ( ア )( イ ) * 留意点 之 が助詞であり 書き下し文の際にはひらがなに直す必要があることを理解させる 於 が置き字であることを理解させる 千里 が距離を表すことを理解させる 熟語を作成させて 行 が旅行 ( 旅 ) を表すことを理解させる 現代語訳はグループで考えさせる 本文の内容を現代の日常生活とつなげて読み取っている 読 3 ( 本時 ) 故事成語 2 例を読み 句法や漢字の意味を理解して読解する 青取之於藍而青於藍 不入虎穴不得虎子 の 2 例の書き下し文を確認する C ア 伝ア ( イ ) * 留意点 教師が訓読文を板書し それを元に代表生徒が書き下し文を板書する 青取之於藍而青於藍 不入虎穴不得虎子 の音読をする C ア 伝ア ( イ ) * 留意点 何度も音読することで漢文口調に慣れるようにする 読みを確認し 訓読文の横にふりがな等を記述させる 青取之於藍而青於藍 を読解する C ア 伝ア ( ア )( イ ) * 留意点 於 而 が置き字であることを理解させる 之 は助詞の 之 とは違うことを理解させる 青 と 藍 が比喩しているものを考えさせる 不入虎穴不得虎子 を読解する C ア 伝ア ( ア )( イ ) * 留意点 不 が打消しの助動詞であること及び書き下し文の際には ひらがなに直す必要があることを理解させる 虎穴 と 虎子 が比喩しているものを考えさせる 現代語訳はグループで考えさせる 訓読文から読解しようとしている 関 点検 ( 記述の確認 ) 文語のきまりと訓読のきまりを理解し 本文の内容を表現の特色に即して根拠を明確にして読み取っている 知 読 本文の内容を現代の日常生活とつなげて読み取っている 読 指名発言をさせる中で 細かくヒントを出していく 周囲の生徒との交流や教え合いを促す 訓読のきまりや文語助動詞活用表等の既習事項を確認させる 机間指導にて記述内容を確認する - 4 -

6 第 3 時の学習指導案本時の位置 3 時間目 ( 全 3 時間 ) 本時の学習目標ア教材に興味を持ち 伝統的な言語文化への興味 関心を広げようとしている ( 関心 意欲 態度 ) イ文語のきまりや訓読のきまりを用いて本文を読解し 現代の日常生活と内容をつなげようとしている ( 読む能力 ) 事前の準備 訓読文をノートに書き写させ 訓読文から書き下し文を作成させ ノートに記述させておく 2 生徒に説明するために故事成語と関連のある具体例を考える 導入 0 展開 5 展開 2 2 学習内容 学習活動 指導上の留意点及び評価 漢字学習 ランクアップ漢字 3800に取 り組む 前時までの復習と本時の学習内容と目標の確認 書き下し文の確認と音読をする 青取之於藍而青於藍 を読解する 2 前時までの内容をノートで確認する 3 書き下し文を確認する 4 音読をする 5 現代語訳を考える 6 青 と 藍 が比喩しているものを考える タイマーを用いて 演習時間と答え合わせの時間を明示する 漢字学習の時間に教師が訓読文を板書する 前時までの内容に関する発問をし 本時の目標の確認につなげる 本時の目標 : 故事成語がたとえているものと 現代の日常生活とのつながりを読み取る 代表生徒に 2 例とも板書させ 答え合わせをする 於 而 が置き字であることを確認する 2 例とも繰り返し音読をして漢文口調に慣れさせる 不 が打消しの助動詞であること及び書き下し文の際には ひらがなに直す必要があることを理解させる 目標イに対する評価規準と評価方法 規準 訓読文を書き下し文に直している 方法 点検( 記述の確認 ) 状況 Cの生徒への手立て 訓読のきまり等の既習事項を確認させる 之 は助詞の 之 ではなく 代名詞の 之 であることを理解させる 藍の花 の写真を見せて実感を持たせる 出藍の誉れ を紹介して理解を促す 現代の日常生活とつながりのある例を紹介する 目標アに対する評価規準と評価方法 規準 伝統的な言語文化への興味 関心を広げようとしている 方法 点検( 発言 記述の確認 ) 状況 Cの生徒への手立て 周囲の生徒との交流や教え合いを促す 展開 3 8 不入虎穴不得虎 子 を読解する 7 現代語訳を考える 8 現代語訳をグループで考える (3 ) 9 全体交流で現代語訳を確認 目標イに対する評価規準と評価方法 規準 文語のきまりや訓読のきまりを用いて本文を読解し 現代の日常生活と内容をつなげようとしている 方法 点検( 発言 記述の内容 ) 状況 Cの生徒への手立て 前時までの既習事項を確認させる 文語助動詞活用表 を用いながら現代語訳をするように助言する 各グループ代表生徒に発表させる 青 と 藍 も参考にするように助言する - 5 -

する (5 ) 0 虎穴 と 虎子 が比喩しているものをグループで考える (3 ) 全体交流をする (3 ) 代表生徒に発表させる 虎の子 を紹介して理解を促す 現代の日常生活とつながりのある例を紹介する 目標アに対する評価規準と評価方法 規準 伝統的な言語文化への興味 関心を広げようとしている 方法 点検 ( 発言 記述の確認 ) 状況 C の生徒への手立て 周囲の生徒との交流や教え合いを促す まとめ 5 本時のまとめと振り返りをする 2 本時の理解できたことをまとめる 目標イに対する評価規準と評価方法 規準 文語のきまりや訓読のきまりを用いて本文を読解し 現代の日常生活と内容をつなげようとしている 方法 点検( 発言 記述の内容 ) 状況 Cの生徒への手立て 前時までの既習事項を確認させる 授業者による本時のまとめをする 振り返りシートを配付し 記入後回収する - 6 -