[ 地区計画における地区施設道路等の整備効果に関する分析 ] まちづくりプログラム MJU09061 津田あゆみ はじめに 1-1 研究の目的と背景都市計画区域内においては地域地区制 ( ゾーニング ) による土地利用規制が行われている これらの土地利用規制は規制がなかった場合に用途や高さの混在によ

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地区計画による地区施設道路等の整備効果に関する分析 目次 第 1 章はじめに 研究の目的と背景 先行研究と本研究の位置づけ... 2 第 2 章地区計画制度の概要 地区計画制度の背景 地区計画制度の位置づけ 地

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第 Ⅱ ゾーンの地区計画にはこんな特徴があります 建築基準法のみによる一般的な建替えの場合 斜線制限により または 1.5 容積率の制限により 利用できない容積率 道路広い道路狭い道路 街並み誘導型地区計画による建替えのルール 容積率の最高限度が緩和されます 定住性の高い住宅等を設ける

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大谷周辺地区 及び 役場周辺地区 地区計画について 木原市街地 国道 125 号バイパス 役場周辺地区 (43.7ha) 美駒市街地 大谷周辺地区 (11.8ha) 地区計画の概要 地区計画とは住民の身近な生活空間である地区や街区を対象とする都市計画で, 道路や公園などの公共施設の配置や, 建築物の

地区計画とは 地区計画とは 土地や建築物の所有者など地区の皆さんが合意を図りながら道路や公園などの配置 建築物の用途 容積率 高さ 色やデザイン等のルールをきめ細かく定め そのルールに基づいて建築行為等を行うことにより より良いまちづくりをすすめる手法のひとつです 地区の特性に応じて必要な項目を選択

指定標準 適用区域 建ぺい率 容積率 建築物の高さの最高限度 m 用途地域の変更に あたり導入を検討 すべき事項 ( 注 2) 1. 環境良好な一般的な低層住宅地として将来ともその環境を保護すべき区域 2. 農地等が多く 道路等の都市基盤が未整備な区域及び良好な樹林地等の保全を図る区域 3. 地区計

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Microsoft Word - ●決定⑤地区計画-2.docx

区域の整備 開発及び保全に関する方針地区施設の整備の方針建築物等の整備の方針 (2) 公園 緑地の整備方針地域に親しまれる やすらぎと憩いの空間を形成するとともに 西武立川駅から玉川上水に向けて形成される緑のネットワークの拠点となるよう公園や緑地を配置する (3) その他の公共空地の整備方針各敷地の

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本日の説明内容 1 板橋駅西口周辺地区のまちづくり 2 板橋駅西口地区都市計画素案について 1 市街地再開発事業 2 地区計画 3 高度利用地区 4 高度地区 3 今後のスケジュール 1

山手地区の概要 面積 約50ha 用途地域 工業地域 建ぺい率 60 容積率 200 高さの限度 第一種高度地区 最高限20m 2

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Microsoft Word - (新)滝川都市計画用途地域指定基準121019

区域の整備 開発及び保全に関する方針 地区施設の整備の方針 建築物等の整備の方針 (1) 道路の整備方針区域内外との円滑な交通ネットワークの形成と歩行者等の安全で快適な歩行環境の向上を図るため 街区幹線道路及び区画道路を整備する 生活利便施設や良質な街並みを形成する住宅等の立地を誘導し 地域拠点にふ

Microsoft Word - 岡崎駅南リーフレット案【最終】

第2章

本町二・四・五・六丁目地区の地区計画に関する意見交換会


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立川市絶対高さを定める高度地区指定に関する検討方針 平成 26 年 5 月 立川市 0

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旧(現行)

地区計画パンフレットP.1

目次 Ⅰ 運用基準の策定にあたって P1 1 策定の目的 P1 2 運用基準の位置づけ P1 Ⅱ Ⅲ 土地利用のあり方 P1 地区計画の活用 P2 1 地区計画とは P2 2 地区計画の活用類型 P2 (a) 地域資源型 P3 (b) マスタープラン適合型 P3 (c) 街区環境整序型 P3 (d)

区域の整備 開発及び保全に関する方針 江戸川一丁目地区地区計画 計画書 計画決定 H 江戸川区告示第 433 号 計画変更 H 江戸川区告示第 27 号 計画変更 H 江戸川区告示第 482 号 名称江戸川一丁目地区地区計画 位置 江戸川区江戸川一丁目 江戸

千里ニュータウン地区の今後の土地利用の考え方 豊中市 はじめに市は 平成 4 年 (1992 年 )7 月に 千里ニュータウン地区住環境保全に関する基本方針 ( 以下 基本方針 という ) を策定し 同地区内で計画される建築物などに対して その用途をはじめ 建築物の建て方 ( 容積率 建ぺい率 高さ

北部大阪都市計画彩都地区計画 ( 案 ) 北部大阪都市計画彩都地区計画を 次のとおり変更する 1. 地区計画の方針 名称彩都地区計画 位 置 茨木市大字粟生岩阪 大字宿久庄 大字清水 大字佐保 大字泉原 大字千提寺 大字大岩 大字福井 大字大門寺 大字生保 大字安威 山手台一丁目 山手台三丁目 山手

都市計画図 平河町二丁目東部地区(PDF)

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金沢都市計画地区計画の変更

2

計画書

□高度地区見直し案

平井二丁目付近地区地区計画の概要 平井二丁目付近地区地区計画の概要をお示しします 詳しくは 同封の 平井二丁目付近 地区計画書 計画図 をご確認ください 地区計画の区域地区計画の対象区域は 下図のとおりです 平井二丁目付近地区 ( 約 28.6ha) 江戸川区平井一丁目 平井二丁目及び 小松川三丁目

区域の整備 開発及び保全の方針地区整備計画 久世荒内 寺田塚本地区地区計画 名称久世荒内 寺田塚本地区地区計画 位置城陽市久世荒内 寺田塚本及び平川広田 面積約 22.1ha 建 築 物 等 に 関 す る 事 項 地区計画の目標 土地利用の方針 地区施設の整備方針 建築物等の整備方針 地区の区分

その他当該区域の整備 開発及び保全に関する方針 近隣商業地区では 周辺地域との調和のとれた緑のネットワークの形成を図るため 敷地内の緑化や屋上緑化 壁面緑化を推進し その他の地区においても 緑豊かで潤いのある環境を創出するため 敷地内の緑化を推進する 位置東久留米市南沢五丁目地内 面積約 6.3ha

(2) 路地街区 ア路地街区の内部で 防火性の向上と居住環境の改善を図るため 地区施設等に沿った建築物の高さの最高限度及び壁面の位置の制限を定めることにより 道路斜線制限を緩和し 3 階建て耐火建築物の連続した街並みを形成する イ行き止まりの路地空間では 安全性の確保のため 2 方向の避難を目的とし

東京都市計画第一種市街地再開発事業前八重洲一丁目東地区第一種市街地再開発事業位置図 東京停車場線 W W 江戸橋 JCT 日本橋茅場町 都 道 一石橋 5.0 特別区道中日第 号線 江戸橋 15.

藤沢市地区計画運用基準 施行平成 30 年 4 月 1 日 る 本運用基準は, 地区計画の届出に際しての審査の画一化及び円滑化を図るため, 必要な事項を定め 項目第 1 建築物等の用途の制限に関する事項第 2 建築物の容積率の最高限度に関する事項第 3 建築物の建蔽率の最高限度に関する事項第 4 建

1. 目的 本町の第 3 次総合計画において 本町の将来像である ( みんなが主役 やすらぎと健康福祉のまち ) の実現に寄与すべく 本町の市街化調整区域における地区計画の運用にかかる基本的な方針を示すため 市街化調整区域における地区計画運用指針 ( 以下 運用指針 という ) を策定しました この

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1 目的 建築基準法第 68 条の 5 の 5 第 1 項及び第 2 項に基づく認定に関する基準 ( 月島地区 ) 平成 26 年 6 月 9 日 26 中都建第 115 号 建築基準法 ( 昭和 25 年法律第 201 号 以下 法 という ) 第 68 条の 5 の 5 第 1 項 及び第 2


PowerPoint プレゼンテーション

都市計画図 外神田二・三丁目地区(PDF)

多摩都市計画地区計画の決定(多摩市決定)

< 地区整備計画の内容 > 項目 \ 地区区分 沿道地区 住宅地区 建物の用途 近隣商業地域が指定されている区域でパチ - ンコ店やゲームセンター等の遊戯施設の建築は禁止します 建物の高さ 20m 15m の最高限度 敷地面積の 65m2 最低限度 建物の壁等の位置 高さ2.5mまでを0.6m 後退

都市計画の概要

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地区区分とまちづくり方針 D

(第14回協議会100630)

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(案)

計画的な再開発が必要な市街地 特に一体的かつ総合的に再開発を促進すべき地区 市町名 名称 再開発の目標 土地の合理的かつ健全な高度利用及び都市機能の更新に関する方針 特に整備課題の集中がみられる地域 ( 課題地域 ) 地区名 西宮市 C-4 浜脇 ( 約 175ha) 居住環境の向上 良好な都市景観

1. 研究の目的 東日本大震災の発生や台風 集中豪雨による災害の頻発をふまえ 災害対応 危機管理のための被害想定やハザードマップの作成が各地で進んでいる 不動産評価にも災害リスクが考慮されつつある一方で ハザードマップの公表や警戒区域の指定が不動産価値の低下につながることを懸念する声もある しかし

また, 区域外の道路部分については, 区域内の道路の整備後に, 交通量等の利用状況をみて, 検討していきます 4 常磐自動車道の側道沿いの一方通行の道路について, 一方通行の制限を解除できないのか また, この道路の交通量についても調査を実施した上で, 区域外の道路の整備をしなければならないのではな

地区計画の届出とは

目次 ( )

市街地再開発事業による社会的便益の分析

第 43 回四日市市都市計画審議会 第 80 号議案関連資料 1. 四日市都市計画地区計画の変更 ( 小古曽地区地区計画の決定 ) に関する地権者からの都市計画提案書について ( 関連資料 -1) 2. 小古曽地区地区計画比較表 ( 都市計画提案と地区計画決定 ) ( 関連資料 2) 1

江戸川五丁目付近地区 地区計画(素案)説明会

Microsoft PowerPoint - プレゼン資料

公津西地区地区計画運用基準

Ⅰ 用途地域指定の基本方針 1 用途地域別 市街地像 と指定の基本方針 1 2 境界の設定 4 3 用途地域見直しの時期 5 4 その他の地域地区や地区計画の活用 6 Ⅱ 用途地域の指定基準 第一種低層住居専用地域 7 第二種低層住居専用地域 9 第一種中高層住居専用地域 11 第二種中高層住居専用

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世田谷区

用途地域の指定のない地域の建築形態規制\(素案\)

別紙 1 国都計第 号平成 28 年 6 月 13 日 各都道府県知事各指定都市の長殿 国土交通省都市局長 ( 公印省略 ) 宿泊施設の整備に着目した容積率緩和制度の創設について 訪日外国人旅行者数 2,000 万人の目標達成が視野に入ってきたことを踏まえ 本年 3 月 30 日に 明日

( 対象区域 ) 第 5 地区計画の対象区域は 工業団地 ( 国母工業団地 南部工業団地 機械金属工業団地 ファッション工業団地 ( アリア ディ フィレンツェ ) をいう 以下同じ ) の区域内及び隣接地又は近接地 ( おおむね工業団地から500メートル以内 ) とする ( 区域の設定 ) 第 6

多摩都市計画地区計画の決定(多摩市決定)

調布都市計画地区計画の変更(調布市決定)

Microsoft Word - 09池町通り.doc

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3-1 道路

周南4市市街化調整区域における地区計画運用指針

能勢町市街化調整区域における地区計画のガイドライン

地区計画の目標 安全な避難経路の確保と地域にふさわしい合理的な土地利用と建替えの誘導を図り 良好な街並みの形成と住 商 工が調和する安全で魅力ある複合市街地の形成を目指します 5 つの地区区分と 6 つの建替えルール ( 地区整備計画 ) 地区の特徴や都市計画に基づき 区域内を5 地区に区分していま

用途地域変更の考え方 ( 素案 ) 1 駅 駅前広場 アクセス道路沿道の土地利用の促進 駅 北側沿道 25m 以内及び沿道南側街区を近隣商業地域へ変更 18

平井二丁目付近地区のまちづくり 平井二丁目付近地区は JR 平井駅南東部の都市計画道路放射第 15 号線に接し 都市計画道路補助第 120 号線が南北に通るなど 交通利便性が高く 旧中川沿川のうるおいある環境を感じられる地区です しかし 耕地整理により形成された街区内などでは 幅員 4.0m 未満の

神宮外苑地区計画

調布都市計画深大寺通り沿道観光関連産業保護育成地区の概要

届出の手引き

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区域の整備 開発及び保全に関する方針公共施設等の整備の方針 建築物等の整備の方針 1 道路の整備方針 (1) 地区周辺の交通円滑化に資する道路ネットワークの形成及び 東西の主要な道路軸の形成を図るため 地区幹線道路を拡幅整備する (2) 開発に伴い発生する交通を円滑に処理するとともに 新駅整備に伴う

目 次 流山インターチェンジ北部物流センター地区地区計画計画書 1P 流山インターチェンジ北部物流センター地区地区計画計画図 3P 流山インターチェンジ北部物流センター地区地区計画運用基準 4P 地区整備計画の運用について 運用基準の解説 5P 6P (1) 建築物等の用途の制限 6P (2) 建築

地区整備計画書地区整備計画建築物等に関する事項地区の区分 地区の名称地区の面積 建築物等の用途の制限 建築物の敷地面積の最低限度 建築物の延べ床面積の敷地面積に対する割合の最高限度建築物の建築面積の敷地面積に対する割合の最高限度 壁面の位置の制限 独立住宅地区 A 約 21.9 ha (1) 長屋

1. 市街化調整区域における地区計画ガイドライン策定の目的市街化調整区域は 市街化を抑制すべき区域であるとともに 豊かな自然環境を育成 保全すべき区域である そのため 都市計画法において開発行為や建築行為が厳しく制限されている 本市都市計画マスタープランにおいても 将来都市構造の基本的な考え方の一つ

新しいまちづくりのために

国土技術政策総合研究所 研究資料

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市街化調整区域内における地区計画について


都市計画富ヶ谷二丁目地区地区計画

エ建替え後の建築物の絶対高さ制限を超える建築物の部分の水平投影面積の合計は 現に存する建築物又は現に建築の工事中の建築物の絶対高さ制限を超える建築物の部分の水平投影面積の合計を超えないこと オ建替え後の建築物の絶対高さ制限を超える建築物の部分の水平投影部分の形状は 現に存する建築物又は現に建築の工事

大阪市再開発地区計画にかかる

都市計画図 飯田橋駅西口地区(PDF)

Transcription:

[ 地区計画における地区施設道路等の整備効果に関する分析 ] まちづくりプログラム MJU0906 津田あゆみ はじめに - 研究の目的と背景都市計画区域内においては地域地区制 ( ゾーニング ) による土地利用規制が行われている これらの土地利用規制は規制がなかった場合に用途や高さの混在によって生じる外部性を制御するための規制であり 外部性をコントロールするための規制と考えられる 都市が成熟していく過程で より高度な土地利用の誘導が必要になってきていること 都市住民の選好が多様化してきているなかで 地域地区制 ( ゾーニング ) による土地利用規制では限界があり 地区計画制度による規制の重要性が高まってきている 東京都 区内の既成市街地では 住宅地区商業地区を問わず 地区計画を活用した市街地整備が進められている 地区計画制度は 建物の形態 容積 高さに関する規制を強化または緩和するだけでなく 地区整備計画に公園 道路等の位置及び属性を定めることにより公共施設の整備手法としても活用されている 既成市街地において地区計画を活用した市街地整備を進める場合に 地区施設クラス ( 幅員 6 m~8m 程度 ) の道路整備を進めることで地価増進という効果は得られているか あるいはどのような道路空間整備なら地価は増進するのかを分析することは 今後地区計画策定による市街地整備を進めていくにあたって有用であると考えられる そのため 本研究では地区計画における道路空間整備が地価に与えた影響 さらに幅員や策定範囲 策定手法による影響を分析する - 先行研究和泉 (998 999) は千代田区という都心区を対象として 用途別容積型 + 街並誘導型地区計画制度を併用した地区計画が有意に地価を上昇させることを示した 谷下 長谷川 清水 (009) は 世田谷区の戸建住宅地区での地区計画は 地区計画に敷地面積の最低限度制限がある場合に土地価格は高く ない場合には低く 指定容積率より厳しい容積率制限がある場合はさらに低くなることを示した さらには 地区計画における地区施設クラスの道路整備手法に着目して 地区計画策定による影響を分析した研究はまだない そのため 地区施設クラスの道路整備を定めた地区計画に着目して分析を行う - 研究対象東京都 区内の住宅地及び商業地で地区整備計画を策定した地区計画を対象とする ただし 容積緩和型 ( 誘導容積型 容積適正配分型 用途別容積型 ) 再開発型 一体開発型 区画整理事業に伴う地区計画は容積緩和及び開発事業が地価に影響を与えると考えられるため 分析対象から除外する 04 地区 487.5ha を対象とする 地区計画制度の概要 - 地区整備計画地区計画は都市計画法に基づいた制度であり 都市計画決定の手続きにより市町村が決定する 地区計画では 地区整備計画 を定めることができる 地区整備計画で策定できる事項 地区施設に関する事項 ( 道路 公園 広場 緑地 ) 用途の制限 容積率の最高限度 最低限度 建ぺい率の最低限度 敷地面積の最低限度 建築面積の最低限度 壁面の位置の制限 工作物の設置の制限 高さの最高限度 最低限度 形態 意匠の制限 垣又はさくの構造の制限 樹林地 草地等の保全 - 地区計画の実現方策地区計画は 届出 勧告による緩やかな規制である 勧告は強制力を持たない仕組みであることから 違反しても罰則規定はない しかし 地区整備計画定められた事項のうち特に重要なものについて建築基準法に基づく条例 の制限として定めることができる 建築条例で定められた内容は建築確認の審査事項となり 建築基準法に基づき是正命令を行うことができる 都市計画法 58 条の 建築基準法 69 条の 第 項 用途の制限 容積率 建ぺい率 敷地面積の最低限と 壁面の位置の制限 高さの最高限度等を定めることができる 既存道路 既存道路 地区施設の道路 地区整備計画で 位置及び幅員を定 める ( 既存 新設 拡幅 ) 壁面の位置の制限 地区整備計画で 位置及び 道路境界線 ( または中心線 ) からの後退距離を定める

地区計画が地価に与える影響の理論分析地区計画は 策定地区に対して便益と費用をともにもたらす 地区計画が策定地区外にもたらす影響をとりあえず捨象すれば 地区計画策定による便益と費用のいずれが大きいかは地価に対して与える影響がプラスかマイナスかで判断できる 和泉 (998) は 都心区型地区計画策定における容積率増大の効果に関して (a) 当該敷地の利用可能容積増大による高度利用効果 (b) 隣接敷地の利用可能容積率拡大による環境効果 (c) 地区全体計画的市街地更新による環境効果がそれぞれ土地資産価値へ影響を与えるとしている 個別敷地収益 隣接敷地効果 地区全体効果 地区計画策定による土地資産価値の変動効果 当該敷地の利用可能敷地 利用可能容積増大 減少による収益性効果 個別敷地の収益性効果 プラス要因 隣地敷地の道路整備 容積率の規制強化または緩和 高さ制限による環境効果 個別敷地毎にもたらされる効果 地区計画による規制または規制緩和は個別敷地 隣接敷地 地区全体にそれぞれにプラス要因とマイナス要因の影響を与える プラス要因がマイナス要因よりも大きければ地価が増進するといえる 容積率緩和による収益性向上 隣接敷地による効果 マイナス要因 容積率規制強化による収益性低下 最高高さ制限による収益性低下 道路敷地分の建築敷地が減少することによる収益性低下 隣接敷地の道路空間等が確保されることによる通風 採光の確保 隣接敷地の床面積増加に 隣接敷地の道路空間等が確伴う通風 採光の悪化保されることによる延焼防止 隣接敷地の最高高さ制限による採光の確保 容積率規制強化による環境の向上 道路空間等確保による防災性向上 歩道確保による歩行者の快適性向上 道路 壁面後退空間確保による街並み及び環境の向上 歩車道分離による歩行者の安全性向上 高さ統一による美観の向上 車道確保による車両通行アクセスの向上 環境改善効果 地区全体での 計画的市街地 更新による環 境効果 地区全体の効果 地区内に一律にもたらされる効果 容積率規制緩和による建て詰まりに伴う環境悪化 容積等緩和で高容積建築物と中低容積建築物が混在することによる環境悪化 車道確保により通過交通量が増大したことによる歩行者の安全性低下 4 地区計画による道路整備等が地価に与える影響の実証分析 4- 検証する仮説既成市街地の道路整備手法として 地区計画により地区施設道路等 を整備することは地価にどのような影響を与えるかを検証する 道路整備等が環境に与える影響が大きいと思われる低層住宅地 商業地を分析対象とする 低層住宅地 低層住宅地の地区計画は 密集市街地における防災性向上 良好な戸建住宅地における住環境保全 基盤整備が未整備な土地の住環境改善を目的としている これらの地区計画では 地区施設道路 や壁面の位置の制限は延焼防止 安全な避難路の確保 良好な街並み空間の形成のために策定されている 地区施設道路の整備は通過交通の増加によるマイナス効果をもたらすが 地区施設道路または壁面の位置の制限による道路空間整備は 延焼防止 消防困難区域の解消 通風 採光の住環境改善等のプラス効果がより大きいのではないか 仮説 地区施設道路の策定は地価を増進させる 仮説 壁面の位置の制限は地価を増進させる 商業地 商業地の地区計画は 駅前の商業集積地における環境向上 商店街の活性化の目的としている 地区施設道路は交通利便性の向上のために 壁面の位置の制限は歩行者の快適性 安全性 回遊性向上のために策定されている 工作物の設置の制限を併せて策定することで 歩道と一体となった利用が可能となる 地区施設道路策定による道路整備は 交通利便性が向上するメリットが大きいのではないか 壁面の位置の制限による歩行者空間整備は 歩行者の快適性向上や回遊性をもたらし 商業空間改善効果が大きいのではないか 仮説 地区施設道路の策定は地価を増進させる 仮説 4 壁面の位置の制限は地価を増進させる 検証の方法ヘドニック アプローチにより分析する 地区施設道路 壁面の位置の制限を策定した効果を検証する さらに 整備範囲 幅員による効果を検 地区施設道路または壁面の位置の制限を地区施設道路等という 地区施設に策定された道路または歩行者空間を 地区施設道路という

証し 何が地価に影響を与えているかを検証する 整備範囲については 地区計画内の 本以上の道路を策定した計画と 本以下の計画の比較を行う 幅員については おおむね 8m 幅員の道路を含む地区計画と 6m 以下の道路のみの地区計画の比較を行う さらに 地区計画内のメイン動線となる道路に着目して 整備手法により地価に与える影響を検証する 4- 説明変数東京都 区内の平成 0 年地価公示データ及び平成 0 年都道府県地価調査を用いて 地区計画が土地価格に与える影響について分析を行う 被説明変数 P: 地価 ( 千円 / m ) 説明変数 : 地価に影響を与える変数タ ミー変数下記を策定している地区計画内は R: 最高高さ規制強化 R: 容積率の緩和 R: 容積率の規制強化 D: 地区施設道路 ( 新設または拡幅 ) D: 壁面の位置の制限 E: 地区施設道路 ( 同上 ) または壁面位置の制限 F: 本以上の道路に地区施設道路または壁面の位置の制限 G:8m(6m より大きい ) 幅員の地区施設道路 または道路中心線から m より大きい壁面位置の制限 または道路境界線から m より大きい壁面位置の制限 H: メイン道路を地区施設道路 H: メイン道路に壁面の位置の制限 H: メイン道路を地区施設道路とするとともに 壁面の位置の制限 定数項 7.0 *** 6.48 5.575 *** 8.0 ln( 東京駅までの時間距離 ) -0.85 *** -7.56-0.094 *** -.7 ln( 最寄駅距離 ) -0.50 *** -4.94-0.068 *** -0.6 ln( 敷地面積 ) 0. *** 9.44 0.6 *** 9.9 指定容積率 0.008 0.6 0.6 ***.40 ln( 全面道路幅 ) 0.06 *** 6.6 0.7 *** 5.47 区ダミー R( 高さ制限強化ダミー ) 0.054.0-0.067-0.58 R( 容積率緩和ダミー ) 該当なし -0.9 -.4 R( 容積率規制強化ダミー ) 該当なし 0.. E( 地区施設 OR 壁面ダミー ) 0.9 ***.80 0.67 *** 4.74 F( 本以上地施 OR 壁面ダミー ) - - -0.546 *** -.06 0.96 0.85 50 07 ( 注 )***,**,* はそれぞれ%,5%,0% で統計的に有意であることを示す 定数項 7.49 *** 6.67 5.609 *** 8.9 ln( 東京駅までの時間距離 ) -0.9 *** -7.74-0.095 ** -.40 ln( 最寄駅距離 ) -0.50 *** -4.97-0.069 *** -0.5 ln( 敷地面積 ) 0. *** 9.0 0.6 *** 9.9 指定容積率 0.00 0.45 0.6 ***.4 ln( 全面道路幅 ) 0.0 *** 6.5 0. *** 5.6 区ダミー R( 高さ制限強化ダミー ) -0.0-0. -0.5 -.9 R( 容積率緩和ダミー ) 該当なし -0.87-0.65 R( 容積率規制強化ダミー ) 該当なし -0.065-0.4 E( 地区施設 OR 壁面ダミー ) 0.9 ***.49 0.587 ***.99 G(8m 幅地施 OR 壁面ダミー ) -0.48 ** -.9-0.07 * -.89 0.969 0.85 50 07 ( 注 )***,**,* はそれぞれ%,5%,0% で統計的に有意であることを示す 定数項 7.45 *** 6.80 5.586 *** 7.8 ln( 東京駅までの時間距離 ) -0.90 *** -7.7-0.096 *** -.9 ln( 最寄駅距離 ) -0.50 *** -5.05-0.069 *** -0.4 ln( 敷地面積 ) 0.0 *** 9.6 0.6 *** 9.4 指定容積率 0.005 0.5 0.59 ***.07 ln( 全面道路幅 ) 0.07 *** 6.65 0.5 *** 5.6 区ダミー R( 高さ制限強化ダミー ) 0.078 *.7 0.059 0.56 R( 容積率緩和ダミー ) 該当なし -0.074-0.6 R( 容積率規制強化ダミー ) 該当なし -0.00-0.0 H( メイン地区施設ダミー ) 0.06 0.7 該当なし H( メイン壁面制限ダミー ) 0.4 *.85 0.67 *.78 H( メイン地施 AND 壁面ダミー ) 0.66 ***.6 0.099 0.7 0.969 0.850 50 07 ( 注 )***,**,* はそれぞれ%,5%,0% で統計的に有意であることを示す 4- 分析結果 () 低層住宅地 定数項 7.5 *** 6.64 5.58 *** 7.76 ln( 東京駅までの時間距離 ) -0.88 *** -7.64-0.098 *** -.45 ln( 最寄駅距離 ) -0.5 *** -5.07-0.068 *** -0.7 ln( 敷地面積 ) 0. *** 9.47 0.64 *** 9.6 指定容積率 0.006 0.0 0.59 ***.04 ln( 全面道路幅 ) 0.08 *** 6.67 0.5 *** 5. 区ダミー R( 高さ制限強化ダミー ) 0.07.50 0.4. R( 容積率緩和ダミー ) 該当なし 0.0 0. R( 容積率規制強化ダミー ) 該当なし 0.095 0.50 D( 地区施設ダミー ) 0. ***.94-0.05-0.4 0.964 0.8500 50 07 ( 注 )***,**,* はそれぞれ%,5%,0% で統計的に有意であることを示す 定数項 7.046 *** 6.48 5.60005 *** 8.0 ln( 東京駅までの時間距離 ) -0.8445 *** -7.55-0.09506 *** -.40 ln( 最寄駅距離 ) -0.485095 *** -4.78-0.0685687 *** -0.45 ln( 敷地面積 ) 0.454 *** 9.4 0.66668 *** 9.8 指定容積率 0.00887 0.4 0.598959 ***.5 ln( 全面道路幅 ) 0.04906 *** 6.5 0.648 *** 5.44 区ダミー R( 高さ制限強化ダミー ) 0.084685 *.80-0. -.08 R( 容積率緩和ダミー ) 該当なし -0.9-0.67 R( 容積率規制強化ダミー ) 該当なし -0.05-0. D( 壁面位置の制限ダミー ) 0.7 ***.0 0.408 ***.6 0.965 0.859 50 07 ( 注 )***,**,* はそれぞれ%,5%,0% で統計的に有意であることを示す 地区施設道路の策定 壁面の位置の制限の策定がともに地価にプラスの影響を与える結果を得た ( どちらも % 水準で有意 ) さらに内容に着目すると メイン道路に壁面の位置の制限を策定 または 壁面の位置の制限を策定するとともに地区施設道路を策定すると地価にプラスの影響を与えるという結果を得た ( それぞれ 0% 水準 % 水準で有意 ) しかし 8m 幅員の道路整備等はそれらの道路を含まない地区計画と比較してマイナスの影響を与えるという結果を得た (5% 水準で有意 ) 中高層住宅地でも同分析を行ったが 地区施設道路の策定 壁面の位置の制限の策定は地価に有意に影響しないという結果を得た () 商業地地区施設道路の策定は有意な結果を得られなかった 壁面の位置の制限の策定は地価にプラスの影響を与える結果を得た (% 水準で有意 ) しか

し 本以上の道路に計画を策定すると 本以下の計画と比較してマイナスの影響となった (% 水準で有意 )8m 幅員の拡幅を行うと 行わない地区計画と比較してマイナスの影響となった (0% 水準で有意 ) メイン動線となる道路に壁面の位置の制限を策定すると地価にプラスの影響を与えるという結果を得た (0% 水準で有意 ) 5 結果の考察 () 低層住宅地仮説 地区施設道路の策定は地価を増進させる は有意に実証された 低層住宅地では道路整備が防災性向上 安全な避難路の確保 通風 採光等の確保による住環境改善をもたらす 道路整備は 通過交通の増加等のデメリットも同時にもたらすが プラス効果の方が大きいことが示された 仮説 壁面の位置の制限は地価を増進させる は有意に実証された 壁面の位置の制限により 壁面後退空間が確保されることは 防災性向上 通風 採光等の確保 街並みの改善等の効果がある 低層住宅地では 厳しい土地利用規制によって建築物の更新が抑制され セットバックが行われる機会が限られていることから道路空間が十分に整備されていない場合が少なくない このような場合には 地区計画手法を活用することによって地区施設クラスの道路空間を整備していくことで防災性向上 住環境改善等の効果が得られると考えられる 低層住宅地の中には 良好な戸建住宅地における住環境維持保全を目的とした地区計画や密集市街地における防災性の向上を目的とした地区計画が策定されているところがある 良好な戸建住宅地によって 壁面の位置の制限を策定することは 通風 採光を確保し良好な住環境を維持保全することができる また 壁面後退空間を緑化し 道路沿道に良好な街並みを形成する効果がある 密集市街地では多くの 4m 未満の道路があることから 道路空間を整備することは 防災性の向上や安全な避難の確保等の環境改善効果がある さらに 沿道の建替えが促進され 建築物の耐火率が高まり 地区全体の防災性が向上する これらのように 低層住宅地では 道路空間の整備が住環境の向上に大きく寄与する () 商業地仮説 地区施設道路の策定は地価を増進させる ことは有意な結果を得られなかった 仮説 4 壁面の位置の制限の策定は地価を増進 させる ことは有意に実証された 壁面の位置の制限は 歩行者の回遊性 快適性の向上に寄与し 地価を増進させる効果があるといえる しかし 商業地においても 8m 幅員の道路等はマイナスとなり 広幅員の道路による車両増加等によるデメリットが 道路空間整備のメリットよりも大きいと考えられる また 道路拡幅のメリットとして 容積率の増加があげられるが 指定容積率が 400% の地区では 6m 道路が 8m 道路に拡幅される場合の容積率の増加が大きいとはいえない これが 8m 道路に拡幅しても地価増進効果が得られていないことの要因の一部となっていると推測される さらに 本以上の道路整備等がマイナス 本以下の道路整備等はプラスの影響となったことは 一定の範囲内での道路整備等が地価を増進させ 過剰な道路整備は地価の増進に寄与しないとことを示している また メイン動線となる道路に壁面の位置の制限を策定することは 地価にプラスの影響を与える 商業地における複合市街地形成を目的とした地区計画では 壁面の位置の制限による統一した壁面線が良好な環境や街並みの維持保全に寄与するといえる また 商業集積地や商店街の活性化を目的とした地区計画では 壁面の位置の制限による歩行空間の確保により 歩行者の回遊性や快適性を向上させ 商業空間の活性化の効果があると考えられる そして 地区内の主要な動線となる道路に計画を策定すると 地価増進の効果があるといえる 商店街において 壁面の位置の制限を策定することは 商業空間の向上に効果があるといえる さらに 壁面の位置の制限は建築条例を策定することによって法的強制力をもたせることができる このために 地区施設の道路と比較して壁面の位置の制限は整備される実現可能性が高いことも地価増進に寄与していると考えられる 6 政策的含意についての検討 () 地価増進に寄与する道路整備等のあり方既成市街地の低層住宅地では 道路整備手法として地区計画の地区施設道路を活用していくことが望ましいと考える 密集市街地においては防災街区地区計画を活用して地区施設道路を整備していくことが望まれる 商業地においては 地区施設道路として道路または歩行者空間の整備を行うよりも 壁面の位置の制限による歩行者空間を活用していくことが望ましい しかし 住宅地商業地ともに広幅員の道路は過剰な規制となることをふまえて計画策定を行うことが求められる 4

() 低層住宅地における道路の整備のあり方低層住宅地では道路整備による防災性向上等のプラス効果がある 一方で 道路敷地分の建築敷地面積が減少して土地の収益性が低下するマイナス効果がある 地区計画策定により 地区全体では地価が増進しても 個別土地所有者ごとに道路土地負担分のコストは異なる 土地負担分のコストが地価増進のプラス効果を上回る土地所有者は過大な負担となる このような土地所有者に対し 地価増進効果以上に道路敷地を負担するコストに応じて 道路等用地費または整備費の補償を行うことを提言する () 地区計画の評価手法の確立地区計画の策定を行うのは市町村であるが ほとんどの市町村は地区計画策定後の整備進捗状況を把握していない しかしながら 地区計画策定の効果を検証するためには 整備進捗状況を把握する必要がある 現在は策定された地区計画をその後の進捗状況に照らして評価する仕組みがない 地区計画に見直しの必要が生じたとしても 市町村には見直しを行うインセンティブが働かない このために一旦策定された地区計画はその後の整備進捗状況とは無関係に維持される そこで 他の都市計画事業の場合と同様に 策定から一定の年数毎に整備進捗状況を把握して 地区計画の効果を評価する仕組みを確立すべきである さらに 整備進捗状況に関する情報を公開することが必要である 7 今後の課題本研究では 地区計画による規制内容をとらえて地価への影響を実証分析しているが 厳密にはそれぞれの地区計画の整備進捗状況で地価への影響は異なる 整備進捗状況を考慮した分析により 一層精緻な分析結果が得られる また さらなる分析として地区計画策定前から策定後にかけての時系列の価格変化を捉え 道路敷地負担のある土地とない土地で比較分析を行うと 各地区計画の効果について より深い知見を得られるものと考えられる 主な参考文献和泉洋人 (998) 地区計画策定による土地資産価値増大効果の計測 都市住宅学 号,~0 和泉洋人 (999) 地区計画による容積率緩和がもたらす土地資産価値変動効果の計測 都市住宅学 7 号,4~5 谷下雅義 長谷川貴陽史 清水千弘 (009) 景観規制が戸建住宅価格に及ぼす影響 計画行政 (),7~79 5