税制改正要望

Similar documents
税制改正要望

<4D F736F F D20819A95BD90AC E937890C590A789FC90B392F18CBE8F918C8B89CA95F18D EE8C9A8BA689EF976C A2E646F6378>

税制改正要望

税制改正要望

(0830時点)PR版

平成 31 年度住宅関連税制改正の概要 ( 一社 ) 住宅生産団体連合会 平成 31 年 3 月 (1) 住宅ローン減税の拡充 ( 所得税 個人住民税 ) 消費税率 10% が適用される住宅取得等をして 2019 年 10 月 1 日から 2020 年 12 月 31 日までの間にその者の居住の用に

スライド 1

平成 30 年度の税制改正に関する要望 一般社団法人全国建設業協会会長近藤晴貞 平素は 建設業界に対し一方ならぬご配慮を賜り 厚く御礼申し上げます 平成 29 年度公共事業関係の当初予算は ほぼ横ばいながら 5 年連続の微増となりました また 国土交通省関係予算では 当初予算で初となる ゼロ国債 を

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

4. 土地 住宅用建物に係る不動産取得税の特例の延長土地や住宅に対する投資を促進し 都市や地域の活力を高める観点から 土地及び住宅用建物に係る軽減税率 3%( 本則 4%) 及び宅地評価土地の取得に係る不動産取得税の課税標準の特例 ( 固定資産税評価額の 1/2) の適用期限 ( 平成 27 年 3

<4D F736F F D2097DF E937890C590A789FC90B D8F912890CE88E491E A>

< F2D95BD90AC E937889FC90B32E6A7464>

平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編_概要

第一住宅関係税制 1. 住宅税制の抜本的な検討 次期消費税引上げまでの期間を活用し 消費税を含めた住宅に係る多重な課税について 抜本的な検討が必要である 良質な住宅ストックの形成に向けて 住宅の取得 保有に係る既存税制と消費税のあり方について 国民にわかりやすい恒久的かつ抜本的な見直しが必要である

< F2D819B89DF8B8E82CC8F5A91EE90C590A789FC90B38A >

< F2D E738BC794B A C8892E >

<4D F736F F D20819A95BD90AC E937892F18CBE8F EE A2E646F6378>

<4D F736F F D2095BD90AC E937890C590A789FC90B382C98AD682B782E D5F E646F63>

(3) 居住用財産の買換えに伴う長期譲渡所得の課税の特例の適用期限 ( 平成 29 年 12 月 31 日 ) を延長する Ⅱ. 時代を先取りするまちづくりの推進税制 1. 国家戦略特区に係る特例の延長 拡充 (1) 我が国の大都市に世界中からヒト モノ カネ 情報を呼び込む魅力的なまちづくりを推進

平成23年度都市・土地・PFI税制改正に対する要望

契約をするとき 契約書に貼る印紙税不動産取引で取り交わす契約書は 印紙税の対象となります 具体的には 不動産の売買契約書や建物の建築請負契約書 土地賃貸借契約書 ローン借入時の金銭消費貸借契約書等がこれに当たります 印紙税の額は 契約書に記載された金額によって決定されます 原則として 収入印紙を課税

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

平成23年度税制改正の主要項目

< F31322D89FC90B390C C18F578D8692C7985E5B315D2E6A74>

平成18年度地方税制改正(案)について

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

やさしい税金教室

所得税確定申告セミナー

平成 31 年度 税制改正の概要 平成 30 年 12 月 復興庁

Microsoft Word 役立つ情報_税知識_.doc

この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

<4D F736F F D2095BD90AC E937890C590A789FC90B D81458D CF092CA8FC892F18F6F>

企業中小企(2) 所得拡大促進税制の見直し ( 案 ) 大大企業については 前年度比 以上の賃上げを行う企業に支援を重点化した上で 給与支給総額の前年度からの増加額への支援を拡充します ( 現行制度とあわせて 1) 中小企業については 現行制度を維持しつつ 前年度比 以上の賃上げを行う企業について

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

平成16年版 真島のわかる社労士

の各種税制優遇を受けやすくする見直しが行われ 入居までに耐震基準に適合するという証明があれば 1 住宅ローン減税 2 住宅取得資金に関する贈与税の非課税措置 3 中古住宅に関する不動産取得税の特例措置の適用が可能となる 耐震基準に適合しない中古住宅を取得し 耐震改修工事を実施した後に入居するような場

Microsoft PowerPoint - ‡g‡o„´“e†iH18’Å’§›ü’³†j0403

障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

<4D F736F F D2095BD90AC E937890C590A789FC90B382C98AD682B782E D5F E646F63>

平成26年度税制改正及び土地住宅政策に関する提言書(案)

平成 28 年 12 月 国土交通省住宅局

<4D F736F F D2095BD90AC E937890C590A789FC90B382C98AD682B782E D5F E646F63>

る 1 減価補償金を交付すべきこととなる被災市街地復興土地区画整理事業において 公共施設の整備改善事業の用に供するために土地等が地方公共団体等に買い取られる場合 2 第二種市街地再開発事業の用に供するために土地等が地方公共団体等に買い取られる場合 (3) 特定住宅被災市町村の区域内にある土地等が 国

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

税金のいろいろ所得税の計算の税金サラリーマン20 生活の税金株式の税金事業の税金不動産の税金贈与の税金相続の税金(2) 適用を受けるための主な要件 取得又は増改築等をした日から6か月以内に居住すること 住宅の床面積が50m 2 以上で取得又は増改築後の家屋の床面積の1/2 以上が居住用であること 中

#210★祝7500【H30税法対策】「登録免許税ほか」優先暗記30【宅建動画の渋谷会】佐伯竜PDF

<4D F736F F D20837A815B B83578C668DDA BD90AC E937890C590A789FC90B382C98AD682B782E D81762E646F63>

要望理由 (1) 政策目的 既存住宅の流通の円滑化を通じ 既存住宅流通 リフォーム市場の拡大 活性化を図る また 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備するとともに 既存住宅の耐震化を促進し 住宅ストックの品質 性能を高め 国民の住生活の向上を目指す (2) 施策の必要性 国民がライフステ

の範囲は 築 20 年以内の非耐火建築物及び築 25 年以内の耐火建築物 ((2) については築 25 年以内の既存住宅 ) のほか 建築基準法施行令 ( 昭和二十五年政令第三百三十八号 ) 第三章及び第五章の四の規定又は地震に対する安全上耐震関係規定に準ずるものとして定める基準に適合する一定の既存

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

3. 改正の内容 法人税における収益認識等について 収益認識時の価額及び収益の認識時期について法令上明確化される 返品調整引当金制度及び延払基準 ( 長期割賦販売等 ) が廃止となる 内容改正前改正後 収益認識時の価額をそれぞれ以下とする ( 資産の販売若しくは譲渡時の価額 ) 原則として資産の引渡

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

<4D F736F F D2095BD90AC E937890C590A789FC90B382C98AD682B782E D5F E646F63>

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

平成 29 年度税制改正要望 平成 28 年 9 月 5 日一般社団法人不動産協会 我が国の経済は緩やかな回復を続けているが 世界経済のリスクなどにより 先行きは不透明な状態となっている 我が国の経済がデフレからの脱却を確実なものとし GDP を拡大していくためには 経済効果の高い大都市が牽引すると

<4D F736F F D F95BD90AC E937890C590A789FC90B D88D38CA981698AAE816A C882C781A A2E646

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

PowerPoint プレゼンテーション

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

【表紙】

< F2D E518D6C8E9197BF >

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

相続税計算 例 不動産等の評価財産の課税評価額が 4 億 8 千万円 生命保険金の受取額が 2 千万円 現金 預金等が 4 千万円 ローン等の債務及び葬式費用等が 3 千万円である場合の相続税を計算します 相続人は妻と 2 人の子供の 3 人です ( 評価額を計算するには専門知識を要します 必ず概算

消費税率引上げを踏まえた住宅取得対策 1 住宅取得については取引価格が高額であること等から 消費税率引上げの前後における駆け込み需要及びその反動等による影響が大きいことを踏まえ 一時の税負担の増加による影響を平準化し 及び緩和するとともに 良質な住宅ストックの形成を促し響国民の豊かな住生活を確保する

住宅取得等資金の贈与に係る贈与税の非課税制度の改正

CONTENTS 第 1 章法人税における純資産の部の取扱い Q1-1 法人税における純資産の部の区分... 2 Q1-2 純資産の部の区分 ( 法人税と会計の違い )... 4 Q1-3 別表調整... 7 Q1-4 資本金等の額についての政令の規定 Q1-5 利益積立金額についての政

PowerPoint プレゼンテーション

3. 住宅税制 消費税率の引上げに伴う一時の税負担の増加による影響を平準化し 及び緩和する観 点から 住宅税利について以下のとおり所要の措置を講じます 住宅ローン減税を平成 26 年 1 月 1 日から平成 29 年末まで 4 年間延長し その期間のうち平成 26 年 4 月 1 日から平成 29

Microsoft Word - H30 市税のしおり最終版

(4) 宅地建物取引士の欠格要件について定める第十八条第一項の五号の二の次に次の号が 付け加えられました 五の三暴力団員等 ( 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第二条第六号に規 定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者 ) (5) 更新日前でも手数料を

「経済政策論(後期)」運営方法と予定表(1997、三井)

Microsoft Word - PPPPFI手法導入における優先的検討に係る指針

収用等の特例 1. 収用特例の利用方法 個人が収用や土地区画整理事業で公共事業に不動産を収用された場合は 以下の 2 つの課税の特例があります 法人の場合も ほぼ同様の特例が措置法 64 条と 65 条の 2 に用意されています 類型個人法人 1 収用等の代替資産取得の特例措置法 33 措置法 64

国土交通大臣 太田昭宏殿 平成 27 年 7 月 27 日 一般社団法人プレハブ建築協会 会長樋口武男 平成 28 年度住宅関連税制及び制度改正要望 昨年 政府は経済再生と財政健全化を両立するため 平成 27 年 10 月に予定していた消費税率 10% の引き上げを平成 29 年 4 月に 1 年半

「経済政策論(後期)《運営方法と予定表(1997、三井)

H28秋_24地方税財源

日本基準基礎講座 有形固定資産

Microsoft PowerPoint - 【別添1】23税制改正の概要.pptx

e. 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( ジュニア NISA) 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した未成年者口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 28 年 4 月 1 日から平成 35 年 12

各年の住宅ローン控除額の算出 所得税から控除しきれない額は住民税からも控除 当該年分の住宅ローン控除額から当該年分の所得税額 ( 住宅ローン控除の適用がないものとした場合の所得税額 ) を控除した際に 残額がある場合については 翌年度分の個人住民税において 当該残額に相当する額が 以下の控除限度額の

<4D F736F F D D CF092CA91E D81698C668DDA A2E646F6378>

IFRS基礎講座 IAS第12号 法人所得税

新設 拡充又は延長を必要とする理由(1) 政策目的 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備する観点や低炭素化 循環型の持続可能な社会の実現の観点から 中古住宅取得や増改築等工事の適用要件の合理化や増改築等工事の対象を拡充することにより 中古住宅の流通促進 住宅ストックの循環利用に資する (

内に 耐火建築物以外の建物についてはその購入の日以前 20 年以内に建築されたものであること 地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるものに適合する一定の中古住宅 を 平成 17 年 4 月 1 日以降に取得した場合には 築年数に関係なく適用が受けられます (56ページ 一

「経済政策論(後期)《運営方法と予定表(1997、三井)

設 拡充又は延長を必要とする理由 関係条文 租税特別措置法第 70 条の 2 第 70 条の 3 同法施行令第 40 条の 4 の 2 第 40 条の 5 同法施行規則第 23 条の 5 の 2 第 23 条の 6 平年度の減収見込額 百万円 ( 制度自体の減収額 ) ( - 百万円 ) 東日本大震

Microsoft Word - FP2級法改正情報 doc

TAC2017.indb

Microsoft Word - g

(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

1 繰越控除適用事業年度の申告書提出の時点で判定して 連続して 提出していることが要件である その時点で提出されていない事業年度があれば事後的に提出しても要件は満たさない 2 確定申告書を提出 とは白色申告でも可 4. 欠損金の繰越控除期間に誤りはないか青色欠損金の繰越期間は 最近でも図表 1 のよ

4. 平成 27 年度税制改正の概要 (1) 住宅の取得に関わる税制 登録免許税 不動産取得税 改正項目ヘ ーシ 改正内容 所有権保存登記 所有権移転登記 所有権の信託 抵当権設定の登記の軽減措置 税率の軽減措置 宅地評価土地の課税標準の軽減措置 軽減税率の適用期限を平成 27 年 3

土地建物等の譲渡(マイホームの売却による譲渡損)編

第 298 回企業会計基準委員会 資料番号 日付 審議事項 (2)-4 DT 年 10 月 23 日 プロジェクト 項目 税効果会計 今後の検討の進め方 本資料の目的 1. 本資料は 繰延税金資産の回収可能性に関わるグループ 2 の検討状況を踏まえ 今 後の検討の進め方につ


Transcription:

平成 3 0 年度税制改正要望 平成 29 年 9 月 22 日 一般社団法人日本建設業連合会

目 次 1. 印紙税の廃止印紙税の廃止 1 2. 建設業の担い手確保 生産性向上促進税制の創設担い手確保 生産性向上に係る税制上の優遇措置の創設 2 3. 有期事業かつ全国多数の工事現場を抱える建設業界として< 地方税 > (1) 納税制度の簡素化など法人地方税の抜本改革 3 (2) 短工期の現場に対する課税の緩和 3 (3) 住民税均等割の損金算入 3 (4) 償却資産税 事業所税の廃止 3 4. 会計基準との乖離の是正 (1) 工事進行基準に関する会計基準との乖離の是正 4 (2) 不動産等に係る減損 評価損の損金算入 4 5. その他法人税制に関する要望 (1) 交際費 寄付金の損金不算入制度の見直し 4 (2) 外形標準課税における資本割の課税標準の見直し 4 (3) 創設当初の意義 ( 土地への投資抑制等 ) を逸している税制の廃止 4 6. 都市 住宅対策促進税制の恒久化等 PFI 事業促進税制の整備等 (1) 都市 住宅対策を促進するための税制 5 (2) 都市のスポンジ化 ( 低未利用土地 ) 対策のための特例措置の創設 9 (3)PFI 事業を促進するための税制 9 参考資料 11

1. 印紙税の廃止 平成 25 年度税制改正により 平成 26 年 4 月から 工事請負契約書に係る印紙税 の大幅な負担軽減措置 が導入され に期限を迎える 工事請 負契約書に係る印紙税については 従来より以下のような理由から速やかに廃 止されるべきと考えており 当該措置の期限をもって印紙税そのものを廃止さ れたい また廃止とならない場合は 少なくとも当該措置の期限を延長のうえ 現行の軽減率を更に拡大していただきたい 消費税との二重課税印紙税は ひとつの請負契約等に関連して消費税とともに課税されており 二重課税である 業種による税負担の不公平工事請負契約書や不動産譲渡契約書等の一部の文書のみに課税されている ( 建物賃貸借契約書や物品売買契約書等については平成元年の改正により課税が廃止 ) 重層請負構造による多重負担建設業においては 重層請負構造により多重に課税されるので 他業種に比して負担が重い 文書課税という課税根拠の不合理金額等の契約内容が同じでも電子契約の場合には課税されない また 書面による契約であっても 課税対象にあたるかどうかの判断が実務上の負担となっている 諸外国との課税状況の比較欧米主要国の経済取引に係わる文書への課税状況を見ても わが国の印紙税のように請負契約書に対して課税する制度はない 建設工事における重層請負構造のイメージ 請負契約書に係る印紙税に関する欧米主要国との比較 国名 印紙税制度の有無 請負契約書に係る印紙税 日本 アメリカ ドイツ イギリス フランス 三次以下の下請企業 1

租税特別措置法による工事請負契約書に係る印紙税の軽減措置税額 平成 26 年 4 月 1 日からまで 契約金額本則税額軽減後税額契約金額本則税額軽減後税額 100 万円超 200 万円以下 200 万円超 300 万円以下 300 万円超 500 万円以下 500 万円超 1000 万円以下 1000 万円超 5000 万円以下 4 百円 2 百円 1 千円 5 百円 2 千円 1 千円 1 万円 5 千円 5000 万円超 1 億円以下 1 億円超 5 億円以下 5 億円超 10 億円以下 10 億円超 50 億円以下 6 万円 3 万円 10 万円 6 万円 20 万円 16 万円 40 万円 32 万円 2 万円 1 万円 50 億円超 60 万円 48 万円 2. 建設業の担い手確保 生産性向上促進税制の創設 担い手確保 生産性向上に係る税制上の優遇措置の創設 法人税 建設業は 社会資本と建築物の円滑な整備や自然災害に対する応災活動などを通じて人々の快適で安心な暮らしを守り 活力ある生産 経済活動を拡大していくために必要な基幹産業である しかし 当業界は他産業に先駆けて極端に高齢化しており 日建連の推計では 建設技能労働者は 2025 年度までの 10 年間で 128 万人が離職すると見込まれている そこで 日建連としては 建設業の供給力を維持し 我が国経済の健全な成長を支えるため 90 万人の新規入職者確保 ( うち 女性 20 万人以上 ) と 35 万人の省人化 を目標とする長期ビジョンを策定し 担い手確保 と 生産性向上 を両輪として業界を挙げて取り組んでいる 担い手確保については 建設技能者の賃金アップ 社会保険への加入促進 女性活躍 週休二日の定着 教育訓練環境の充実等を推進している また 生産性向上については 日建連として 2016 年 4 月に 生産性向上推進要綱 を作成 i-construction を旗印に ロボット技術を活用した無人化建設機械の導入 現場打ちに替わるコンクリートのプレキャスト化 ( 工場生産 ) 企画 設計段階から発注者 設計者 施工者間で 3 次元情報を共有し活用する C IM BIM などを推進し 生産性向上へ向けた施策に注力している これらの活動を更に活性化するため 次の税制を創設されたい 1 労働集約型産業である建設業における 担い手確保 のための投資 具体的には元請企業による下請企業に雇用される優秀な技能労働者への手当支給 技能向上のための研修 女性活躍促進のための現場環境整備等に要した費用について 税制上の優遇措置を創設されたい 2

2 また 生産性の向上に関しては 生産性向上設備投資促進税制を復活させるとともに 無人化施工機械の購入費用や CIM BIM を普及展開するにあたっての費用 ( タブレット端末やソフトウエアの購入費用 ) などについて 税制上の優遇措置の対象とされたい 3. 有期事業かつ全国多数の工事現場を抱える建設業界として < 地方税 > (1) 納税制度の簡素化など法人地方税の抜本改革 法人住民税及び法人事業税については 国 地方を通じた税制抜本改革の中で 他の税目との整理 統合も視野に検討されるべきであり 地方税の抜本改革までの暫定措置として導入された地方法人特別税を廃止することのほか 地方税を国が一括徴収し 各地方自治体へ配分するような制度への移行等を含め 早期に抜本的な改革を図られたい また 早期に抜本的な改革がなされない場合においても 現行の地方法人課税は制度が複雑であり 特に 建設業においては全国多数の現場事務所が短期間で設置 廃止され 他産業に比べて事務負担が大きいことから 本店所在地の都道府県への一括申告 納付等による申告 納付手続の簡素化を図られたい また 現行の法人事業税の制度 ( 課税所得計算及び外形標準課税制度 ) は 煩雑な集計作業を必要としている 例えば 付加価値割の報酬給与計算における会計処理とのズレや国外分算出における煩雑さなど あきらかに企業側の過大な負担に負う処理が散見されるので 簡素な税制となるよう改正されたい (2) 短工期の現場に対する課税の緩和 2,3 か月程度の一時的な現場事務所は現在非課税とされているが 納税者の事務負担に鑑み 1 年程度に緩和されたい (3) 住民税均等割の損金算入 均等割税額を法人税の所得計算上で損金算入を認めていただきたい (4) 償却資産税 事業所税の廃止 償却資産税については 平成 19 年度税制改正における減価償却制度の見直しにより残存価額や償却可能限度額が廃止されたにもかかわらず 償却資産の評価方法については改正が行われず 一物二価の状態を生んでいる また 固定資産と償却資産の区分についての判定や抽出作業が難解で税の明確性に欠けており 申告手続に要する労力並びに税金の負担も大きいので 廃止されたい また 事業所税は 都市計画税との関係が曖昧であり 加え 都市部の活性化に貢献している大企業により多く課税されるという公平感に欠けるものであるので 廃止されたい 3

4. 会計基準との乖離の是正 (1) 工事進行基準に関する会計基準との乖離の是正 工事進行基準の取り扱いについて 税制と 工事契約に関する会計基準 との間に乖離があり 特に以下の点については 実務面において不都合が生じているため是正していただきたい 1 工事進行基準損益の会計と税務の乖離の是正会計基準 税務基準ともに工事進行基準損益の計上においては 請負の対価の額及びその原価の額などを適正に見積もることが求められるが 大会社において監査法人の会計監査を受け 適正 ( 公正妥当 ) な会計処理と認められた工事進行損益については 税務上も容認いただき 会計と税務の乖離をなくしていただきたい 2 請負金未確定の場合の売上計上基準の見直し追加工事等で請負の対価が確定していない場合 会計基準では 当事者間で実質的に合意され かつ 合意の内容に基づいて 対価の額を 信頼性をもって見積もることができることとなった時点で工事収益総額に含めるものとされているが 税制においては法人税法施行令 129 条第 4 項により追加工事等の見積原価額をその対価の額とする旨の規定がある これは 損失が見込まれる工事に工事進行基準が適用されていない時代に制定された条文であり 改正後の現況では 一般に損失が見込まれる工事の場合 同条文に従うと収益の過大計上を招く恐れがあるため 見直しを図られたい (2) 不動産等に係る減損 評価損の損金算入 明確な会計基準に基づく時価評価を行った結果であるので 不動産等に係る減損 評価損について 会計処理に合わせた税務申告処理を認めていただきたい 5. その他法人税制に関する要望 (1) 交際費 寄付金の損金不算入制度の見直し 交際費については 接待飲食費以外の支出においても 全企業を対象として一定限度内での損金算入を認めていただきたい 寄附金については 損金算入限度額の未使用部分を一定の期間 ( 例えば欠損金の繰越控除期間と同様 ) の中で繰越可能とする控除制度を創設されたい (2) 外形標準課税における資本割の課税標準の見直し企業の資本政策の柔軟性を確保し また 市場の活性化を促すため 資本割の課税標準を再度見直し 従来どおり 課税標準から無条件で自己株式を控除することを認めていただきたい (3) 創設当初の意義 ( 土地への投資抑制等 ) を逸している税制の廃止 土地譲渡益に対する追加課税制度 地価税 4

6. 都市 住宅対策促進税制の恒久化等 PFI 事業促進税制の整備等 (1) 都市 住宅対策を促進するための税制 平成 29 年 12 月 31 日またはに適用期限が到来する 以下の各種 特例制度について 優良な住宅ストック形成並びに良好な市街地環境整備の観 点から恒久化または延長を図られたい 1 良好な市街地環境整備を促進するための税制 項目 税目 内容 要望内容 1-1. 新たな物流効率化のための計画に基づき取得した事業用資産に係る特例措置の延長 所得税 法人税 固定資産税 都市計画税 物流分野における労働力不足 より一層の地球温暖化対策の必要性等 昨今の物流をめぐる社会情勢の変化に対応するため 認定事業者が新たな物流効率化のための計画に基づき取得した事業用資産に係る特例措置を延長する 倉庫事業者が所有する倉庫( 施設及び付属設備 ) 所得税 法人税割増償却を5 年間 10% から2 年間延長 固定資産税等 課税標準を5 年間 2 分の1 1-2. 認定誘導施設等整備事業の公共施 立地適正化計画に記載された誘導施設( 医療施設 福祉施設 商業施設等 ) を整備する誘導施 から2 年間延長 設等に係る課税の特例措置の延長 固定資産税 都市計画税 設等整備事業において 誘導施設と共に事業者が整備する公共施設 都市利便施設に係る固定資産税 都市計画税の課税の特例措置を延長する 固定資産税 都市計画税の課税標準(5 年間 ) 4/5を参酌して7/10 以上 9/10 以下の範囲で市町村条例で定める割合を乗じる 1-3. 鉄道事業者等によるバリアフリー施策に係る課税標準の特例措置 固定資産税 都市計画税 鉄道事業者等が取得した固定資産( ホームドアシステム エレベータ ) に係る課税標準の特例措置を延長する 5 年間 2/3に減額 から2 年間延長 1-4. 高規格堤防整備事業に伴い取得する建替家屋に係る課税標準の特例措置の延長 高規格堤防特別区域の公示日から 2 年以内に 代替家屋を取得した場合 課税標準から従前家 屋の価格を控除 5

不動産取得税 1-5. 緊急物資等の輸送確保にむけた港湾における民有護岸等の耐震改修促進のための課税標準の特例措置の延長 固定資産税 民間事業者が所有する護岸等の耐震改修を促進し 大規模地震発生時の航路機能を確保するため 民間事業者が国の無利子貸付制度を活用し 特別特定技術基準対象施設 ( 護岸等 ) を耐震改修する場合における固定資産税の課税標準の特例を延長する 取得後 5 年間 固定資産の課税標準を3 分の2 とする から 3 年間延長 2 優良な住宅ストック形成を促進するための税制 項目 税目 内容 要望内容 2-1. 土地等に係る流通税の特例措置の延長 不動産取得税 土地等の流動化 有効利用の促進等を図るため 以下の特例措置を延長する 宅地評価土地の取得に係る不動産取得税の課税 以降 恒久化 標準の特例措置 2 分の1 控除 不動産取得税の税率の特例 土地 ( 住宅 非住宅 ) 本則 4% 特例 3% 建物 ( 住宅 ) 本則 4% 特例 3% 2-2. 新築住宅に係る税額の減額措置の延長 固定資産税 住宅取得者の初期負担の軽減を通じて 良質な住宅の建設を推進し 居住水準の向上及び良質な住宅ストックの形成を図るため 新築住宅に係る固定資産税の減額措置を延長する 一般の住宅 3 年間税額 2 分の1 マンション 5 年間税額 2 分の1 以降 恒久化 2-3. 居住用財産の買換え等に係る特例措置の延長 所得税 個人住民税 国民一人一人が それぞれのライフステージに応じた住宅を 無理のない負担で円滑に取得できる住宅市場を実現するため 居住用財産の買換え等に係る特例措置を延長する 居住用財産の譲渡に当たり 平成 29 年 12 月 31 日 6

譲渡損が生じた場合 居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除 居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除 譲渡益が生じた場合 譲渡による収入金額 買換資産の取得額 譲渡がなかったものとみなす 譲渡による収入金額 買換資産の取得額 差額分について譲渡があったとみなす 2-4. 特定住宅地造成事業等に係る土地等の譲渡所得の特別控除の延長 所得税 法人税 特定住宅地造成事業のために土地等を譲渡した 場合 譲渡所得から 1,500 万円特別控除する特例 措置を延長する 平成 29 年 12 月 31 日 から 3 年間延長 2-5. 認定長期優良住宅に係る特例措置の延長 登録免許税 不動産取得税 固定資産税 耐久性等に優れ 適切な維持保全が確保される住宅の普及を推進するため 認定長期優良住宅に係る特例措置を延長する 登録免許税保存登記一般住宅特例 0.15% 0.1% 移転登記一般住宅特例 0.3% 戸建て0.2% マンション0.1% 不動産取得税課税標準からの控除額を増額一般住宅特例 1,200 万円 1,300 万円 固定資産税一般住宅特例 (1/2 減額 ) の適用期間の延長戸建て 3 年間 5 年間マンション 5 年間 7 年間 2-6. 買取再販で扱われる住宅の取得に係る特例措置の延長 登録免許税 既存住宅流通 リフォーム市場の環境整備を進め, 国民の住生活の向上を図るとともに, 市場規模の拡大を通じた経済の活性化に資するため 一定の質の向上が図られた既存住宅を取得した場合の登録免許税の特例措置を延長する 移転登記本則 2% 一般住宅特例 0.3% 0.1% 7

2-7. 老朽化マンションの建替え等の促進に係る特例措置の延長 登録免許税 不動産取得税 登録免許税 [ マンション建替え事業 ] 権利変換手続き開始の登記の非課税措置組合が売渡請求等により取得する区分所有権 敷地利用権の登記の非課税措置権利変換後の土地に関する登記の非課税措置 [ マンション敷地売却事業 ] 組合が売渡請求により取得する区分所有権 敷地利用権の登記の非課税措置分配金取得手続開始の登記の非課税措置権利消滅期日後の建物及び土地に関する登記の非課税措置 不動産取得税施行者等に対し 要除却認定マンション及びその敷地を取得した場合の非課税措置 2-8. 認定低炭素住宅の保存登記等に係る登録免許税の特例措置の延長 登録免許税 認定低炭素住宅の所有権の保存登記等に対する登録免許税の税率を一般住宅特例より引き下げ所有権保存 : 一般住宅特例 0.15% 0.1% ( 本則 0.4%) 所有権移転 : 一般住宅特例 0.3% 0.1% ( 本則 2.0%) 2-9. 耐震 バリアフリー 省エネ改修が行われた既存住宅に係る特例措置の延長 固定資産税 住宅の耐震化 バリアフリー化 省エネ化を進め 住宅ストックの性能の向上を図るため 住宅のリフォーム ( 耐震 バリアフリー 省エネ改修 ) をした場合の特例措置を延長する 工事翌年の固定資産税の一定割合を減額耐震 2 分の1 減額バリアフリー 3 分の1 減額省エネ 3 分の1 減額 2-10. 新築家屋の取得の日等に係る特例措置の延長 不動産取得税 新築住宅を宅地建物取引業者等が取得したものとみなす日を 住宅新築の日から1 年を経過したから2 年間延長日に緩和 ( 本則 6ヶ月 ) 住宅用土地に係る不動産取得税の軽減措置を受ける場合の土地取得から新築までの期間要件の特例措置を3 年に緩和 ( やむを得ない事情があると都道府県知事が認める場合は4 年 )( 本則 2 年 ) 8

(2) 都市のスポンジ化 ( 低未利用土地 ) 対策のための特例措置の創設 エリア価値向上に向けた 都市のスポンジ化 対策の推進のため まちなかの低未利用土地などの利用促進や 地域の利便の確保 維持に不可欠な施設の整備 管理の促進を図るための税制上の特例措置を創設されたい (3) PFI 事業を促進するための税制 政府では PPP/PFI 事業について平成 25 年度 ~34 年度の 10 年間で 21 兆円の事業規模目標を掲げ取り組んでいるところであるが さらなる少子高齢 人口減少時代において厳しい財政状況の中 今ある社会資本を維持し 公共投資を安定的に確保するためにも PPP/PFI 事業はより一層事業拡大への注目が集まっている 民間事業者が公共施設を整備 運営する PFI 事業においては 事業スキームが通常の公共事業と異なることにより 結果として民間事業者に課税される部分が出てきており 通常の公共事業とのイコールフッティングの観点からも税制上の手当てが必要であると考えている 政府の方針に従って PFI 事業を推進していくためには 下記のような税制改正が必要と考え要望するものである 1 公共施設等運営権の登録等に係る登録免許税の免除 ( 軽減 ) 措置の拡充 登録免許税 公共施設等運営権制度を活用した事業の円滑な施行及び事業者負担の軽減を図るため 公共施設等運営権に対する抵当権の設定の登録に係る登録免許税について免除措置を創設されたい 2 公共施設等運営権者の株式購入に対する優遇措置の創設 法人税 一般事業法人への投資 ( 株式購入 ) では 法人税支払い後の利益を原資として投資家に配当され 投資家個々の納税の段階でも再度 課税が行われる コンセッション事業に幅広く多様な資金を集めるためには こうした二重課税を回避する仕組みとすることが効果的である 例えば 不動産の証券化に当たって 特定目的会社や投資法人に係る税制上の優遇措置が与えられたように コンセッション事業においても新たな政策的な措置を手当てされたい 3 BOT 方式の PFI 事業における固定資産税等の特例措置の拡充 固定資産税 都市計画税 不動産取得税 BOT 方式による民間と競合しない PFI 事業について 税のイコール フッティングの観点から BTO 方式による PFI 事業と同様に 事業の用に供する資産に係る固定資産税 都市計画税及び不動産取得税を非課税とされたい 4 大規模修繕等に備えた修繕積立金制度の創設 法人税 PFI 事業におけるサービス対価は 5 年 10 年といった一定期間毎の大 9

規模修繕等に備えた費用を含め 事業期間にわたって均等に支払われている 通常の公共事業であれば 大規模修繕の度に工事の発注が行われるため 民間事業者が内部留保しておく必要がないが サービス対価を事業期間中 均等に受け取る PFI 事業者は 大規模修繕に備え 毎年 一定額を積み立てて内部留保している こうした大規模修繕等に備えた内部留保に対する課税は PF I 事業であるが故の税負担であると理解できる したがって 公共事業との税のイコールフッティングの観点から PFI 事業における事業期間全般に渡る修繕積立金制度等の特例措置を創設されたい 10

参考資料 建設投資および就業者数の推移 建設業就労者の高齢化の進行 11