第 3 学年 学級活動学習指導案 平成 18 年 6 月 30 日 ( 金曜日 ) 第 5 時限指導者二階堂聡 1 題 材 夏休みに向けて1 学期の学習を振り返ろう 2 題材について 生徒にとって, 夏休みの過ごし方はそれぞれである 部活動に熱中する生徒, 夏期 講習に参加し, 学力向上に努める生徒, 中には無計画に時間を過ごしてしまう生徒も いる しかし, 3 年生にとっては中学校生活最後の夏休みであり, 高校受験に向けて, 特に学習についての関心が高い この夏休みの過ごし方で今後の進路が大きく変わる といっても過言ではない 3 年生にとって, この夏休みにおける学習計画は共通の関 心事である また, 期末試験も終わり, 成績も意識するこの時期, だれもが今後の進 路について真剣に考えている 学級という集団にありながら, 自分のことで頭がいっ ぱいという生徒も少なくない しかも, その不安や悩みをだれにも相談することもで きずにいるという場合が多い そこで, 学級での話合い活動を通して, だれもが同じような不安や悩みをもってい ることに気付き, 夏休みの学習計画に生かすために本題材を設定した 生徒は高校受験と言えば, 個人の問題と思いがちだが, 学習に対する不安や悩みは 共通するところが多い そのために, まず1 学期の学習の取り組みを振り返り, 計画 通りできなかったことや困っていることについて, 一人一人の不安や悩みを出し合う ことで, みんなが同じような問題を抱えていることに気付かせていきたい その上で, 解決方法について学級で話し合い, 級友との話合いの中で, 一人で考えているときに は気付かなかった解決の糸口を見付け, 具体的な自分の悩みの解決に生かせるように させたい 3 指導計画と評価計画 (2 時間完了 ) 指 導 計 画 評 価 計 画 区指導 学 習 内 容 学習活動における 評価方法 分の場 評価基準 事帰 成績をよくするためにはどうしたら これまでの自分の学話合いの り いいか という悩みの解決方法を学級全 習を振り返ることがで様子 前の 体で話し合い, 出た意見を計画委員会で きる ( 技能 表現 ) 会 まとめる 計画委員会がまとめた成績をよくする 悩みの解決策を考え付箋紙を ための6つの要素について学級全体で確 て解決方法をたくさん書く様子 認し, 解決方法を全員で考え, 付箋紙に 出すことができる 書き出す ( 思考 判断 ) 考えた解決策を小集団ごとでまとめ, 級友と共に解決策を分類化し 本 学 取り組みやすいもの と 効果があり 考えて話し合うことがたプリン 級 そうなもの で分類化する その後, 取 できる ト - 1 -
時 活 り組みにくいが, 効果がありそうなもの ( 技能 表現 ) 話合いの 動 に着目し, どうしたら取り組めるように 自分の悩みは自分一様子 なるのかを小集団ごとで話し合う 人ではなく, 共通した悩みであることに気付くことができる ( 関心 意欲 態度 ) 小集団ごとの解決方法を参考に, 自分 夏休みや2 学期以降用紙の記 事学 の悩みにおきかえて解決方法を考える どのように学習に取り述内容 級 組んでいきたいか書く 後活 ことができる 動 ( 技能 表現 ) 4 本時の指導 () 1 目 標 1 学期の学習方法で困ったことやできなかったことは, 自分一人の問題では なく, 共通した問題点であることに気付くことができる ( 関心 意欲 態度 ) 1 学期の学習方法で困ったことやできなかったことを出し合い, 解決策を共 に考えることができる ( 技能 表現 ) () 2 準 備 付箋紙 付箋紙を分類するためのシート ( 小集団数 6 枚 ) () 3 指導課程 時間 学 習 活 動 指導上の留意点 評価の観点と方法 1 分 1 本時の学習内容を理 本時はこれまでの学習の 解し, 確認する 悩みを振り返り, 成績をよくするためにどのように学習に取り組んでいくとよいかの解決策をを考えることを知る 6 分 2 成績をよくするための6つの要素について確認し, 分類シートでの分類の方法を理解する < 今回の悩みの説明 > これまで中間テストや期末テストの時に悩みを書き出して, グループごと で解決方法を考えてきましたが, 学習の悩みに共通しているのは 成績をよ くしたい ということがわかってきました そこで, 帰りの会などを利用して, 成績をよくするためにはテスト以外に - 2 -
何に取り組めばいいか, みんなで話し合い, その意見をもとに計画委員会でまとめました その結果, 成績をよくするにはテストも含めて, アテストの取り組みイ宿題の取り組みウノート作りエ授業中の態度オ提出物カテストがない教科の作品 6つが大切ではないかということが計画委員会の話合いで出てきました それでは, まずこの6つを, 成績をよくするのに 効果がありそうなもの という視点と 取り組みやすいもの という視点で, 今からみんなで分類をしてみたいと思います 分類シートの (A)~(D) の部分の説明をして,( A) に入りそうなものは何か というような質問をして, 学級全体に挙手にて意見を求める < 生徒の答えから予想される分類シート> 効果性 高 取り組み易 B ノート D 提出物 授業態度 A C 作品 難 テスト (A) 取り組みにくいが効果性が高い部分 (B) 取り組みやすく効果性が高い部分 (C) 取り組みにくく効果性も低い部分 (D) 取り組みやすいが効果性が低い部分 低 特に今日は (B) の 取り組みやすくて効果があるもの の中からいちばん取り組みやすい ノートの作り方 と (A) の 取り組みにくいが, 効果があるもの の中から テストの取り組み について, 話し合いたいと思います 3 小集団ごとに ノー 特に ノート作り については, 提出の多い 国 トの作り方 と テス 語 社会 英語 について考えます トの取り組み の2つ テスト については, 教育相談でいちばん困 に割り振り, 小集団ご っていた 理科 数学 英語 について考えてい とで解決方法を考える きたいと思います 教卓 小集団 5 国語 小集団 6 英語 小集団 3 社会 小集団 4 数学 小集団 1 英語 小集団 2 理科 ノートの作り方 テストの取り組み < 小集団ごとの課題 > それでは付箋紙に解決策を書いてもらいます 付箋紙は一人 3 枚ずつ渡してありますが, 今, 自分がやっていること これができたらいいなということ できないこと こうしたらできたを書いてください 時間は 10 分間です - 3 -
10 分 () 1 付箋紙に解決方法 試験の順位が悪くない生 を書き出す 徒もいると思うが, 悩んでいる生徒のために考えてほしいということを伝える 机間指導の中で, 抽象的 問題点を考え, 解 な答え ( 例 : 頑張ればいい ) 決方法がたくさん出 や一般論のような答え ( 例 すことができたかを : 計画的に進めればいい ) 付箋紙を書く様子か と書いている生徒には, 具 らとらえる 体的に答えを考えるように ( 思考 判断 ) 助言する 今から各自で書いた付箋紙をグループごとでまとめ, それから分類シートの (A)~(D) のどこにあたるかを話合いで決めていってください 10 分 () 2 小集団を作り, 各 小集団ごとに座席を近づ 級友も同じような 自が考えた解決方法 け, 分類シートを集めた座 悩みを抱えているこ をまとめる そして, 席の中央あたりにおき, 全 とに気付いているか 分類シートに分類す 員が話しやすいようにする を, 分類するための る 最初に同じような考えを 話合いの様子からつ まとめて, その後, 分類の かむ 作業に入るように指示する ( 技能 表現 ) < 評価基準 > A: 級友も同じような考えをもっていることに気付き, 自分の意見を発表できる B: 分類シートにあるそれぞれの解決方法について, 自分の意見を発表し, 分類できる 4 (A) の部分にある 分類ができたら,( A) の部分を見てください 解決策について, どう 例 すると克服できるかを 国語のテストの取り組みで, 話し合う 文法の問題を解けるようにする 4 分 () 1 一つの解決方法を というのがあったとします 例にとって, 何を話 取り組みにくいと思いますが, 具体的に何をする し合うかを例示する と少しでも取り組みやすくなると思いますか ( 挙手で聞く ) < 予想される生徒の答え> 問題集をたくさん解く - 4 -
1 年生のところから復習する 少しでも具体的な答えを考えることで, 取り組みにくい問題が取り組みやすくなると思います このように, 取り組みにくいものを少しでも取り組みやすくするような話合いをしてください 10 分 () 2 (A) の部分にあ 取り組みにくいものの克 小集団の話合いの る解決策について, 服策は違う色の付箋紙に書 中で, 級友と共に問 どうすると克服でき いて貼っていくことを指示 題を解決しようとし るかを話し合う する ているか話合いの様子からつかむ ( 思考 判断 ) < 評価基準 > A: 級友の意見も参考にしながら, 取り組みにくい解決方法を取り組みやすく改善することができる B: 取り組みやすい解決方法を発表することができる 7 分 5 小集団ごとの発表を グループで話し合ったことを発表をしてもらい 聞く たいと思います あらかじめ机間指導中に選んでおいた小集団を指名して発表させる 1 分 6 教師の話 発表へのコメントをする 分類したプリントは, 教室に掲示して, 次時の授業のために参考にできるようにしておく 1 分 7 次時の予告 次の時間は, 今日考えた解決方法や他の小集団の解決方法を聞いて自分の悩みにおきかえて解決方法を考 えることを予告しておく - 5 -