エトジュン マックス ウェーバー著 大塚久雄訳 プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神 1989 年 Max Weber, Die protestantische Ethik und der 'Geist' des Kapitalismus, 1920 第 1 章 問題 1. 信仰と社会の層分化

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創世記5 創世記2章4節b~25

2012 年 1 月 22 日 ( 日 ) 23 日 ( 月 )54 ローマ人への手紙 15:4~13 希望から希望へ 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)14:1~15:13 は 雑多な問題を扱っている 1 超道徳


2013 年 3 月 10 日 ( 日 ) 11 日 ( 月 ) 51 回目 Ⅵ-054 山上の垂訓 山上の垂訓 054 マタ 5:1~2 ルカ 6:17~19 1. はじめに (1) 呼び名について 1マタ 5:1~8:1 は 通常 山上の垂訓 ( 説教 ) と呼ばれる 2しかし この名称は 説教

2012 年 2 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 )59 ローマ人への手紙総まとめ 総まとめ 1. はじめに (1) 執筆の意図 1 使徒としての使命 * 所々 かなり大胆に書いた (15:15) 2 使徒としての奉仕の原則 * 他人の土台の上に建てない (15:20) * これまで ロ

2012 年 1 月 15 日 ( 日 ) 16 日 ( 月 )53 ローマ人への手紙 14:13~15:3 キリスト者の自由 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)12 章は 基本的には教会内の行動についての勧めであ

目次 まえがき 4 日本の教会における祈願日等一覧 6 移動主日 祝祭日表 (2019 年度 ~ 2026 年度 ) 7 聖書新共同訳 の書名と朗読時の表題 8 本書の記号 略号および説明 年度典礼暦と毎日のミサの聖書朗読 11 付録 Ⅰ 典礼暦 (2019 年 12 月 ~ 202

2 イエスの戒めを守るなら イエスの愛に留まることになる (2) その教えを話した理由は 弟子たちが喜びに満たされるためである 1イエスは 自分が経験している喜びを弟子たちに与えようとしている 2イエスの喜びは 父なる神への従順 ( 喜ばせること ) によって生まれる 3ヘブ 12:2 Heb 12

創世記5 創世記2章4節b~25

2011 年 07 月 17 日 ( 日 ) 18 日 ( 月 )29 ローマ人への手紙 8:12~17 聖化の力 ( 聖霊 )(3) 養子の霊 1. はじめに (1) 聖化 に関する 8 回目の学びである 最終回 1 最大の悲劇は 律法を行うことによって聖化を達成しようとすること 2この理解は ク

としたこと それに対してイエスは 今は 止めないでほしい 正しい ことをすべて行うのは 我々にふさわしいことです ( マタイ 3 15) と 言って ヨハネから洗礼をお受けになったと伝えています しかしマルコ福音書は そういうことは何も伝えていません イエス は ユダヤの全地方から集まって来た大勢の

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* ダニエル書 3 捕囚期後 (3) * ハガイ書 * ゼカリヤ書 * マラキ書 (5) 預言者たちが語ったメッセージの要約 1 神の主権と聖なるご性質 2 契約の民イスラエルの不従順の罪 3 悔い改めへの招き 4 迫り来る神の裁きと捕囚 5イスラエルの民を攻撃する周辺国への裁き 6 捕囚からのレム

神学総合演習・聖霊降臨後最終主日                  2005/11/16

* ユダヤ人の歴史家ヨセフスもまた同じような書き方をしている 5 テオピロは ルカの執筆活動を支援するパトロンであった可能性が高い 6 もしそうなら テオピロはローマ人クリスチャンであったと思われる (2)1~2 節は ルカの福音書の要約である 1 前の書 というのは ルカの福音書 のことである 2

2011 年 06 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 )26 ローマ人への手紙 7:14~25 律法からの解放 (3) ロマ書 7 章クリスチャン 1. はじめに (1) 聖化 に関する 5 回目の学びである 1 最大の悲劇は 律法を行うことによって聖化を達成しようとすること 2この理解は

神学総合演習・聖霊降臨後最終主日                  2005/11/16

2011 年 10 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 )42 ローマ人への手紙 11:25~36 拒否の解決 (3) イスラエルの救い 1. はじめに (1)10 月 13 日 ( 木 ) の日没から仮庵の祭りが始まった 1 第 7 の月の 15 日 満月 2 満月を眺めながら イスラエル

2017 年 10 月 8 日 ( 日 ) 9 日 ( 月 ) 15 回さらにすぐれた契約 さらにすぐれた契約 ヘブル 8:1~13 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし (2) ユダヤ教の 3 つの柱

このメッセージは メシアの義とパリサイ人の義について学ぼうとするものである Ⅰ. 真の信仰者の特徴 (5:13~16) 1. 地の塩 (13 節 ) あなたがたは 地の塩です もし塩が塩けをなくしたら 何によって塩けをつけるのでしょう もう何の役にも立たず 外に捨てられて 人々に踏みつけられるだけで

B2 神はどのようなお方か 1Chro.29:10-12 Dt.10:12-13 Ps.95:1-7 B3 イエス キリストはどのようなお方か John.14:8-10 Mk.6:31-56 John.10:30-33 Heb.2: John.4:2-3 2John.7-10 B4 三位

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2008 年 7 月 27 日 ( 日 ) 28 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京創世記 8 創世記 8 創世記 3 章 14 節 ~24 節 アダム契約 イントロ : 1. 前回までの復習 (1) 創世記には 11 の区分 ( トルドット ) がある (2) 第 1のトルドットには 人類の

牧会の祈り

2013 年 3 月 24 日 ( 日 ) 25 日 ( 月 ) 52 回目 Ⅵ-054 八福の教え 八福の教え 054 マタ 5:3~12 ルカ 6:20~26 1. はじめに (1) 文脈の重要性 1 文脈を無視して 山上の垂訓のある言葉を取り出すことが余りにも多い 2イエスは 神の国の福音をも

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3 仲介者としての祭司たちが存在していた (2) 新約時代の状態 1すべての信者が まことの聖所に入ることができる * 天の聖所で 神の臨在の前に出ることができる 2これは 万人祭司の教えである 3 訳文の比較 こういうわけですから 兄弟たち 私たちは イエスの血によって 大胆にまことの聖所に入るこ


2019 年 7 月 28 日 ( 日 ) 29 日 ( 月 ) 70 回 12 人の弟子たちの救い 12 人の弟子たちの救い 使徒 19:1~7 1. はじめに (1) 第三次伝道旅行が始まった 1 使 18:23~21:17( 紀元 53 年の春から 56 年の春 ) 2パウロは ひとりで出かけ

2017 年 7 月 2 日 ( 日 ) 3 日 ( 月 ) 1 回 ヘブル人への手紙のテーマ ヘブル人への手紙のテーマ ヘブル 1:1~3 1. はじめに (1) 著者 1いくつかの名が上げられてきた * パウロ * ルカ ( パウロがヘブル語で書いたものを ルカがギリシア語に翻訳した ) * バ

2018 年 5 月 27 日 ( 日 ) 28 日 ( 月 ) 14 回 ペテロの第 2 のメッセージ (2) ペテロの第 2 のメッセージ (2) 使徒 3:17~26 1. はじめに (1) ペンテコステの日に教会が誕生した 1ペテロの第 1 回目のメッセージにより 3,000 人ほどの人たち

Rev 7:1 この後 私は見た 四人の御使いが地の四隅に立って 地の四方の風を堅く押さえ 地にも海にもどんな木にも 吹きつけないようにしていた (1) この後 私は見た 1 物事の時間的流れではなく ヨハネが見た幻の順番を示している 2この幻は 神の裁きが迫っていることを示唆している 3 地の四方

(2) ロマ 7:1~6 の要約 1 律法の大原則 * 律法は 人に対して権限を持つ * 律法は 死んだ人には権限を持たない 2 結婚関係の例話 * 夫が生きている間は 結婚の律法によって制約されている * それを破れば 姦淫の女と呼ばれる * 夫が死ねば 結婚の律法から解放される * 再婚しても

Microsoft Word - ◎中高科

2012 年 7 月 1 日 ( 日 ) 2 日 ( 月 ) 17 回目 Ⅴ-020~021 バプテスマのヨハネの登場 バプテスマのヨハネの登場 ルカ 3:1~2 マコ 1:2~6 1. はじめに (1) 文脈の確認 1バプテスマのヨハネの誕生 2イエスの誕生 3イエスの幼少期 (2) 今日の箇所は

(3) まっすぐにしなさい 1 されば衰へたる手 弱りたる膝を強くし ( 文語訳 ) 2ギリシア語の アノルソオウ である 上げる まっすぐにする 強くする 3ルカ 13:13(18 年も病の霊につかれ 腰が曲がって 伸ばすことができない ) Luk 13:13 手を置かれると 女はたちどころに腰が

束の地カナンに入ることが許されなかった 9 死を前にして ヨシュアを後継者に任命し 120 歳でモアブのネボ山で死んだ 10 モーセという人は 地上のだれにもまさって非常に謙遜であった ( 民数記 12:3) 11 自分を しもべとして神の家全体のために忠実でした ( ヘフ ル 3:5) 新約聖書に

全国担当者2009 プレゼン資料

大阪インターナショナルチャーチ アリステア・マッケナ師 2015/6/28

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Ⅱ. 信仰生活の再建 : エズラの指導 (7~10 章 ) 1. エルサレムに到着するエズラ (7~8 章 ) 2. 民の罪を告白するエズラ (9 章 ) 3. 国を清めるエズラ (10 章 ) 結論 : 私たちへの適用 1. 悔い改めの力 2. みことばの力 エズラ記を通して リバイバルの原則につ

2014 年 10 月 7 日 ( 火 ) 60 分で分かる創世記 60 分で分かる創世記 1. はじめに (1) 60 分で分かる〇〇 のシリーズを開始する 11 節 1 節の解説も重要であるが 鳥瞰図的な理解も必要である 2その場合重要なのは センス オブ プロポーション である (2) 創世記

(1) 神殿の聖所と至聖所を分ける幕である 1 長さが約 18 メートル 厚さが約 10 センチ 2この幕の内側に入れたのは 大祭司だけである それも年に一度だけ 3 大祭司 アロンの家系 ケハテ氏族 レビ族 イスラエルの民 全人類 (2) この幕が 上から下まで真っ二つに裂けた 1 神の御手がこれ

4 伝承によれば 彼はクレテ島のゴルティナで監督となり 94 歳で召されたと言われています では 今日は発信人であるパウロと 受信人であるテトスから学びたいと思います 発信人であるパウロはどのような教訓を与えているか また受信人であるテトスがどういう信仰を送ったか大切なポイント 1. 発信人パウロ

ダニエル書は終末についてどのように語っているか No.2 御使いガブリエルが告げた 七十週 の預言 聖書箇所 9 章 20 節 ~27 節 はじめに 前回はダニエル書 2 章から バビロンの王ネブカデネザルの見た正夢に ついて学びました その正夢は終わりの日に起こることを示されたものでした ダニエル

た 義認 の祝福を述べたものでしょうか しかしこの 1 節は 2 節の頭に なぜなら という言葉があるように 2 節と密接に関連しています ですから 2 節を見て行くことによって 1 節の意味を確かめることができます 2 節が述べていることは何でしょうか それは罪と死の原理からの解放です 私たちが

(1) 千年王国の最後に サタンが底知れぬ所から再び解き放たれる 1 その理由は 再び人類を試すためである 2 神は 人類がいかに堕落しているかを証明される (2) 千年王国にも罪は存在する 1 千年王国が始まった時点では 未信者は存在しない 2 千年王国では ほぼ理想に近いような生活環境が実現する

2017 年 8 月 13 日 ( 日 ) 14 日 ( 月 ) 7 回 第 2 の警告 (2) 第 2 の警告 (2) ヘブル 4:1~13 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし 2 彼らは 迫害と誤

2. アウトライン (1) 過去の回顧 (1~4 章 ) (2) 律法の解説 (5~26 章 ) (3) 未来の展望 (27~30 章 ) (4) 指導者の交代 (31~34 章 ) 3. 結論 (1) 律法の本質 (2) イスラエルの将来 (3) 申命記とイエスの教え 申命記を通して イエスの教え

p 中條 岸本酒井 そうした教えを尊重する個人は 何よりもまず 教えを遵守することが彼らにもたらす ( その ) 利点を完全に自覚した ひとりの功利主義者である ( しかし ) 道徳的な規範は別である デュルケームは言う おそらく それら (= 道徳的な規範 ) を侵すと 私たちは不幸な

イエスさまの公的な活動は 2 年から 3 年と言われます その短い時間の中で人々に与えた影響は 考えられないほど大きいものでした ここに今日 わたしたちが集まって礼拝しているのも そのせいです けれどもその 2 年ないし 3 年のイエスさまの活動はずっと順調であったわけではありません イエスを愛し慕

2 奇跡 3 父 4 聖書 4. メッセージのゴール (1) イエスを誰だと言うか (2) イエスを信じる者の幸いとは何か このメッセージは イエスの業と主張について考えようとするものである Ⅰ. イエスと父は一体である (19~29 節 ) 1. 行動において まことに まことに あなたがたに告げ

2010 年 4 月 18 日 ( 日 ) 19 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京出エジプト記 19 出エジ 19 出エジプト記 14 章 15 節 ~15 章 21 節 紅海を渡る 1. 文脈の確認 (1) イスラエルの民は 430 年後にエジプトを脱出した (2) エジプト脱出の記録は

6ユダヤ人は 人種的 宗教的理由によって サマリヤ人を軽蔑した * ユダヤの格言 私の目が サマリヤ人を見ることがないように 7サマリヤ人も ユダヤ人を軽蔑し 敵対した * ユダヤ人がエルサレムから下ることは許したが 上ることは許さなかった 8 現代もサマリヤ人の子孫たちが存在している ( 千名以下

4きょう取り上げる 3~5のパターンは ユダヤ的に解釈する必要がある 5イエス時代のユダヤ教のラビたちの旧約聖書引用法 * 直接引用とその成就 * その箇所の解釈ではなく 適用である * きょうの3~5 のパターンは すべて適用である 6マタイは 5 つの引用によってイエスのメシア性を証明しようとし

なぜ分派があり 争い合ってきたのかという思いがある ここで本題からはそれるが このことについて若干答えておきたい それは 宗教が政治権力と結びつくと排他性を増し 戦争や権力闘争の道具と化すということである それは大平洋戦争終結まで続いた国家神道を見ればわかる 来るものを拒まず 去るものは追わず その

宮川俊行 聖書正典成立史の諸問題 る 正典の基本的特色としてさらに限定性が挙げられる 正典は厳密に限定されており これら 73 書 以外の他の一切の書は排除されている 正典に属するのはこれら 73 書だけであって 世界中の他の 一切の書は非正典書である これ以上つけ足されることも差し引かれることもな

2017 年 7 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 ) 3 回 御使いに勝る御子 (2) 御使いに勝る御子 (2) ヘブル 2:1~9 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし 2 彼らは 迫害と

キリスト教の発展 2016

2011年度 牧羊者 第Ⅳ巻

存在する 弟子訓練は 人が思考 感情 行動において よりキリストに似た者となることを手助けするプロセスである このプロセスは 人が新しく生まれたときから始まり 残る生涯中続くものである このキリストを わたしたちは宣べ伝えており すべての人がキリストに結ばれて完全な者となるように 知恵を尽くしてすべ

牧会の祈り

お話 文芸思潮

カインの性格

聖書に聞く会 ( 第 2 回 ) マルコによる福音書 1 章 1-8 節 2014 年 5 月 8 日 古本靖久 1 聖歌 60 番 ヨルダンのほとりヨハネはさけべり 2 お祈り 3 テキストの位置 今日の箇所はマルコ福音書のはじめの部分であり この福音書は何について書くのか決定づける所です 特に

このメッセージは 父なる神について考えようとするものである Ⅰ. 聖書が使用する比喩的言葉 1. 神という言葉について (1) ヘブル語でエロヒム ( エル ) ギリシア語でセオス 1 普通名詞 神々を指す言葉である 2 日本語の神も 多くの神々を指す言葉である 3 聖書の神は どういう神かを示す必

* オバデヤがヨエルやエレミヤよりも前の預言者であることを考えると 前者の可能性が高いと思われる * オバデヤ書は 前 845 年前後に執筆されたと考えてよいだろう 4オバデヤは 小預言書の 12 人の預言者の中で最初に登場する預言者である (4) オバデヤ書のテーマ 1イスラエルに敵対する不信仰な

1 パンの家 という意味 農業生産の豊かな地 ダビデの町とも呼ばれた 2ガリラヤのベツレヘムと区別するために ユダヤのベツレヘムと書かれている 年代 200 軒の家 クリスチャンとイスラム教徒が平和に住んでいる 4 今日 パレスチナ自治区 2 万 2 千人 クリスチャンは迫害に会っている

07/06/17  礼拝メッセージ  近藤修司 牧師

Heb 11:7 信仰によって ノアは まだ見ていない事がらについて神から警告を受けたとき 恐れかしこんで その家族の救いのために箱舟を造り その箱舟によって 世の罪を定め 信仰による義を相続する者となりました (1) ノアは 神から警告を受けた 1 創 6:17 Gen 6:17 わたしは今 いの

2 エペソ2:20 黙 示 22:18,19 イザヤ8:20 ルカ16:29,31 ガラテヤ1:8,9 Ⅱテモテ3:15,16 第 二 問 2を 見 よ (*) * Ⅱテモテ3:15,16,17が 正 しい(1648 年 版 より) 内 は 英 語 版 が 聖 書 が 直 接 引 用 されていたため

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1.1 節 Rev 14:1 また私は見た 見よ 小羊がシオンの山の上に立っていた また小羊とともに十四万四千人の人たちがいて その額には小羊の名と 小羊の父の名とがしるしてあった (1) ヨハネは キリストの再臨後の状況を見ている 1 実際にキリストの再臨が起こるのは 19 章になってからである

ヘブル人への手紙1章

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聖霊降臨節第 15 主日 [ 平和月間 ] 礼拝説教 そこに愛はあるのか? 要旨 詩編 62 編 2~3 節 2 わたしの魂は沈黙して ただ神に向かう 神にわたしの救いはある 3 神こそ わたしの岩 わたしの救い 砦の塔 わたしは決して動揺しない コリントの信徒への手紙 Ⅰ 12 章 27 節 ~1

癒しの業と宣教 ( ルカ 4:38~44) 1) ルカ福音書講義 (23) 章 38 イエス 2) は会堂から立ちあがり シモンの家 3) に入った シモンのしゅうとめが 高熱 4) で苦しめられており 彼らは 5) 彼女のことをイエス 6) に願った 39 彼は彼女の枕

論文題目 大学生のお金に対する信念が家計管理と社会参加に果たす役割 氏名 渡辺伸子 論文概要本論文では, お金に対する態度の中でも認知的な面での個人差を お金に対する信念 と呼び, お金に対する信念が家計管理および社会参加の領域でどのような役割を果たしているか明らかにすることを目指した つまり, お

2016 年 2 月 14 日川越教会 すべての民と共に 加藤享 [ 聖書 ] ローマの信徒への手紙 15 章 7~13 節だから 神の栄光のためにキリストがあなたがたを受け入れてくださったように あなたがたも互いに相手を受け入れなさい わたしは言う キリストは神の真実を現すために 割礼ある者たちに

2017 年 2 月 21 日 ( 火 ) 60 分でわかる旧約聖書 (24) エレミヤ書 60 分でわかる旧約聖書 (24) エレミヤ書 1. はじめに (1) 預言者たちの中でのエレミヤの位置づけ 1 預言書を書いた預言者 (the writing prophet) * 王国が南北に分裂して以降

受胎告知 ( ルカ 1:26-38) ルカ福音書講義 (3) か月目 1 に み使いガブリエルが神からナザレ 2 という名のガリラヤの町に遣わされた 27 ダビデの家の出 3 でヨセフという名の男と婚約中 4 のおとめのもとにである おとめの名はマリヤ 5 といった

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授業に関する注意事項 批判的なものの見方 考え方を大切にして欲しい それがキリスト教の理解を深めることになる は使用しない 聖書 を随時参照するため 持参すること 訳は何でもよい 聖書はすでに 持っているものがあれば 新たに買う必要はない ただし旧約 新約の両方があるものを用意 参考書 授業内で随時

らしめ ということばが使われています 箴言 13:24 むちを控える者はその子を憎む者である 子を愛する者はつとめてこれを懲らしめる また箴言 22:15 愚かさは子どもの心につながれている 懲らしめの杖がこれを断ち切る また申命記 8:5 あなたは 人がその子を訓練するように あなたの神 主 があ

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いでしょう (1)2 重の質問 1 弟子たちは いくつかのたとえ話とその解き明かしを聞いてきた 2ここでイエスは 弟子たちに考えるチャンスを与えている 3 弟子たちは 奥義としての王国 の性質について考え始める (2) イエスのたとえ話は 弟子たちが想像したものとは大いに異なる 1 種のたとえでは

牧会の祈り

に知恵と英知と知識とあらゆる仕事において 神の霊を満たした (2~3 節 ) (1) ユダ部族のフル その子ウリ その子ベツァルエル 1フルとはモーセの手を両側から支えた 2 人のうちのひとり ( 出 17 章 ) 2フルの孫がベツァルエルである (2) 神の霊を満たした 1 知恵 (wisdom)

Microsoft Word - G229A-一人の人から空の星のように

付録 C の 1 Page 1 of 9 10/26/2003 付録 C クリスチャン ギリシア語聖書における Kyrios 新世界訳聖書は ギリシア語 Kyrios( ) をさまざ

: 目次 : P3 Part1 聖書とは? P4 Part2 神とは? 1 唯一の神 P5 P10 2 イエス キリスト 3 聖霊 P14 4 唯一の神の本質とは? P16 Part3 救いとは? 1 救いをもたらす力 P18 P21 2 救われる ( 義とされる ) 条件 3 信仰と行い この冊子

比喩:その他

第 2 問問題のねらい青年期と自己の形成の課題について, アイデンティティや防衛機制に関する概念や理論等を活用して, 進路決定や日常生活の葛藤について考察する力を問うとともに, 日本及び世界の宗教や文化をとらえる上で大切な知識や考え方についての理解を問う ( 夏休みの課題として複数のテーマについて調

子たちも オリーブ山から神殿を眺めて これはまあ 何とみごとな石でしょう 何とすばらしい建物でしょう ( マルコ 13:1) と感嘆の声を挙げました しかし イエス様は この大きな建物を見ているのですか 石がくずされずに 積まれたままで残ることは決してありません ( マルコ 13:2) と言われたの

5月24日宿題小テスト

Nah 1:2 主 はねたみ 復讐する神 / 主 は復讐し 憤る方 / 主 はその仇に復讐する方 / 敵に怒りを保つ方 (1) ナホムは 傲慢な町ニネベに対して 滅び の預言を語ろうとしている 1ニネベを滅ぼす神は どういうお方なのかという情報を冒頭に置いている (2) 主 はねたみの神 復讐する神

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マックス ウェーバー著 大塚久雄訳 プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神 1989 年 Max Weber, Die protestantische Ethik und der 'Geist' des Kapitalismus, 1920 第 1 章 問題 1. 信仰と社会の層分化 ( 二十世紀初頭のドイツでは ) 企業家や熟練労働者がプロテスタント的色彩を帯びている (p.16) 十六世紀のドイツでも プロテスタンティズムを信仰したのは 裕福な都市の人々だった (p.17) これらの人々が 宗教改革を受け入れるべき素質を備えていたのはなぜだろうか この点については 宗教改革が人間生活に対する教会の支配を排除したのではなくて むしろ従来とは別の形態による支配にかえただけだ ということに留意しなければならない (p.18) しかも 従来の形態による支配 ( カトリシズム ) が ほとんど形式的なものに過ぎなかったのに対し 新しい形態による支配 ( プロテスタンティズム ) は 公的生活と私的生活の全体にわたって厄介な規律を要求するものだった 経済的に発展した地方の人々が プロテスタンティズムの専制的支配を受け入れたのは いったいなぜ だったのか (p.19) 禁欲的であることと 営利活動に携わることには親和関係があるのではないか (p.29) 2. 資本主義の精神 資本主義の精神 という名称が意味をもつような対象は 歴史的個体 でなければならない (p.38) 歴史的個体 : 歴史的現実における諸要素を ある観点から概念的に組み合わせた複合体 資本主義の精神 : 歴史的概念 ( 歴史的 特殊的 ) 直近の類 ( 最近類 )+ 種差 によって定義することはできない 歴史的現実における諸要素を ある観点から概念的に組み立てなければならない 1

暫定的な例示 : ベンジャミン フランクリン ( アメリカ建国の父 ) 自分の資本を増加させることを自己目的と考えるのが各人の義務だという思想 (p.43) 貨幣の獲得を人間に義務づけられた自己目的 すなわち 天職 とみるような見解 (p.83) これに違反することは 義務の不履行 ( 罪 ) だとされている エートス ( 倫理観 ) が表明されている この倫理の最高善は貨幣を獲得することであり それは自己目的と考えられているために 個人の幸福 ( 個人的な合理性 ) と対立して 非合理的なものとして立ち現れている (p.47) われわれの究明すべき点は 資本主義文化の構成要素となっている 天職 ( 自己目的な義務としての職業 ) の観念と 職業労働への献身 ( 個人的には非合理的 ) が どのように生まれたかという問題である (p.94) 3. ルターの天職観念 職業 ( 世俗的な義務 ) を意味する ベルーフ には 召命 ( 自己目的な義務 ) の意味がこめられている ベルーフ は 召命としての職業 すなわち 天職 のことである (p.95) これは聖書の翻訳に由来しており 翻訳者 ( ルター ) の精神に由来している 新しい思想 : 職業は召命であり その遂行こそが神に喜ばれる唯一の道である (p.110) しかし ルターは伝統主義 ( 営利の排斥 ) を脱しなかった (p.125) 宗教改革はルッターの個人的な宗教的展開から切りはなしては考えられず また 彼の人格から長き にわたって深い精神的影響をうけたとはいえ 彼の事業は カルヴィニズムなくしては とうてい外的な 永続性をもちえなかっただろう (p.129) われわれは 近代文化のもつ一定の特徴ある内容のうち どれだけを歴史的原因として宗教改革の影 響に帰属させることができるか ということだけを問題とする (p.135) 第 2 章 禁欲的プロテスタンティズムの天職倫理 1. 世俗内的禁欲の宗教的諸基盤 われわれにとって重要なのは [ ] 宗教的信仰および宗教生活の実践のうちから生み出されて 個々人の 生活態度に方向と基礎をあたえるような心理的起動力をば明らかにすること である (p.140) カルヴァン派 : 予定説 ( ウェストミンスター信仰告白 )(p.146) 神はその栄光を顕わさんとして みずからの決断によりある人々 [ ] を永遠の生命に予定し 他の人々を永遠の死滅に予定し給うた ( 第 3 章 3 節 ) 2

この悲愴な非人間性をおびる教説が その壮大な帰結に身をゆだねた世代の心に与えずにはおかなかった結果は 何よりもまず 個々人のかつてみない内面的孤独化の感情だった (p.156) 牧師も助けえない 聖礼典も助けえない 教会も助けえない 神さえも助けえない 世界の ( 救済のための ) 呪術からの解放 (p.157) ひとつの謎 : 内面的孤独化と分業の両立 隣人愛の結果である 隣人愛は 神の栄光に奉仕するためのものでなければならないから 神 ( 自然法?) によって与えられた天職の遂行のうちに現れる また 神は社会的な秩序の合理的な ( 合目的的な ) 構成を求めるから 分業こそが神の栄光を増すものと考えられた (p.166) 信徒の疑問 : 私はいったい選ばれているのか どうしたら選びの確信が得られるのか (p.172) 勧告 1. 自分は選ばれているのだと考えるように義務づけること (p.178) 選びの確信にみちた 聖徒 が育成された 勧告 2. 確信を得るための方法として 職業労働を教えこむこと (p.179) 勧告 2 の根拠 : 宗教的な特質 ( ルター派と対比して 救済についての教説に現れている ) ルター派 : 神秘的合一 ( 自己の魂のうちに神的なものが現実に入ってくるという感覚 ) カルヴァン派 : 選びの確信 ( 神が自己のうちに働き それが意識にのぼるという感覚 ) 宗教的達人が自分の救われていることを確信しうるかたちは 自分を神の力の容器と感じるか ある いはその道具と感じるか その何れかである 前者 ( ルター派 ) の場合には彼の宗教生活は神秘的な感情 の培養に傾き 後者 ( カルヴァン派 ) の場合には禁欲的な行為に傾く (p.183) 聖徒 たちの生活はひたすら救いの至福という超越的な目標に向けられた が また まさしくそのために現世の生活は 地上で神の栄光を増し加えるという観点によってもっぱら支配され 徹底的に合理化されることになった (p.197) このような合理化は カルヴァン派の信仰に禁欲的な性格を与えることになった (p.198) 西洋的な禁欲は 自然の地位を克服し 人間を非合理的な衝動の力と現世および自然への依存から引き 離して計画的意志の支配に服させ 彼の行為を不断の自己審査と倫理的意義の熟慮のもとにおくことを 目的とする そうした合理的生活態度の組織的に完成された方法 として 出来上がっていた (p.201) こうして生活の聖化は ほとんど事業経営という性格をさえもつものとなりえた 生活全体の徹底し たキリスト教化は カルヴィニズムが生活態度に押しつけたその方法意識の帰結だったのだ (p.214) ところで カルヴァン派以外の禁欲的な運動は 禁欲の宗教的な動機という観点からは カルヴィニズム の首尾一貫性を緩和したものとして現れてくる (pp.219-285) 3

どの教派においてもつねに 宗教上の 恩恵の地位 を [ ] 一つの身分と考え この身分の保持は [ ] 自然 のままの人間の生活様式とは明白に相違した独自な行状による確証 によってのみ保証されう るとした (p.286) このことからして 個々人にとって 恩恵の地位を保持するために生活を方法的に統御し そのなかに 禁欲を浸透させようとする起動力が生まれてきた (p.286) ところで この禁欲的な生活のスタイルは すでに見たとおり 神の意志に合わせて全存在を合理的に 形成するということを意味した [ ] こうして 宗教的要求にもとづく聖徒たちの 自然 のままの生 活とは異なった特別の生活は [ ] 世俗とその秩序のただなかで行われることになった (pp.286-287) このような 来世を目指しつつ世俗の内部で行われる生活態度の合理化 これこそが禁欲的プロテス タンティズムの天職観念が作り出したものだったのだ (pp.287) 2. 禁欲と資本主義の精神 プロテスタンティズムの世俗内的禁欲は 所有物の無頓着な享楽に全力をあげて反対し 消費を とり わけ奢侈的な消費を圧殺した (p.342) その反面 この禁欲は心理的効果として財の獲得を伝統主義的倫理の障害から解き放った 利潤の追 求を合法化したばかりでなく それを [ ] まさしく神の意志に添うものと考えて そうした伝統主義の桎 梏を破砕してしまったのだ (p.342) そして さきに述べた消費の圧殺とこうした営利の解放とを一つに結びつけてみるならば その外面的結果はおのずから明らかとなる すなわち 禁欲的節約強制による資本形成がそれだ 利得したものの消費的使用を阻止することは まさしく それの生産的利用を つまりは投下資本としての使用を促さずにはいなかった (p.344) さて こうした宗教運動が 経済への影響力を全面的に現わすにいたったのは 通例は純粋に宗教的な熱 狂がすでに頂上をとおりすぎ 神の国を求める激情がしだいに醒めた職業道徳へと解体しはじめ 宗教 的根幹が徐々に生命を失って功利的現世主義がこれに代わるようになったとき である (p.355) 宗教的生命にみちていたあの十七世紀が功利的な次の時代に遺産として残したものは 何よりもまず 合法的な形式で行われるかぎりでの 貨幣利得に関するおそろしく正しい [ ] 良心にほかならなかった (p.356) 近代資本主義の精神の いやそれのみでなく 近代文化の本質的構成要素の一つというべき 天職理念 を土台とした合理的生活態度は [ ] キリスト教的禁欲の精神から生まれ出たのだった (p.363) 4

資料 1. 地理 シリア アッシリア パレスチナ バビロニア 資料 2. ユダヤ教の成立 紀元前 1300 年頃ヘブライ人がエジプトからパレスチナに脱出する ( 出エジプト ) 1000 年頃パレスチナにヘブライ王国が建国される ( ダヴィデ王 ソロモン王 ) 932 年 ヘブライ王国が北部と南部に分裂する ( イスラエル王国 ユダ王国 ) 722 年 イスラエル王国がアッシリアに滅ぼされる 587 年 ユダ王国が新バビロニアに滅ぼされる ( バビロン捕囚 ) 538 年 新バビロニアがペルシアに滅ぼされる ( ペルシアの支配 ) 2-1. 出エジプト 神の特別な力が働いたのではないか ヤハウェ信仰が成立 2-2. イスラエル王国の滅亡 ( 神の沈黙 1) ユダヤ人 イスラエル王国は神に対する落ち度によって滅びたのではないか 神に対する落ち度があったということは 神との間に契約 ( 義務と権利の関係 ) があったということであり 義務を履行しなかったということである イスラエル王国は神との契約における義務の不履行 ( 罪 ) によって権利を喪失したのではないか 2-3. ユダ王国の滅亡 ( 神の沈黙 2 バビロン捕囚 ) ユダ王国は神との契約における義務の不履行 ( 罪 ) によって権利を喪失したのではないか 神との断絶 2-4. ペルシアの支配 ペルシアへの提出物として律法 ( 創世記 出エジプト記 レビ記 民数記 申命記 ) が成立 5

資料 3. キリスト教の成立 紀元前 27 年共和政ローマが帝政になる ( ローマ帝国の支配 ) 紀元後 30 年頃イエスの活動と処刑 ( ペトロ的教会の成立 ) 33 年頃パウロの異邦人伝道 ( パウロ的教会の成立 ) 100 年頃旧約聖書の成立 ( 全 39 書 ヘブライ語 ) 300 年頃新約聖書の成立 ( 全 27 書 ギリシア語 ) 3-1. ペトロ的教会の成立 イエスは神の国 ( 神の全面的な介入 ) を告知した イエスは処刑されたが 復活し 弟子たちに顕現した 弟子たちはイエスの顕現 ( 神の部分的な介入 ) を告知し 教会を組織した 3-2. パウロ的教会の成立 それとも 神はユダヤ人だけの神でしょうか 異邦人の神でもないのですか そうです 異邦人の神でもあります 実に 神は唯一だからです この神は 割礼のある者を信仰のゆえに義とし 割礼のない者をも信仰によって義としてくださるのです ( ロマ 3:29-30) 資料 4. キリスト教の発展 紀元後 392 年ローマ帝国のキリスト教国教化 395 年ローマ帝国の東西分裂 476 年西ローマ帝国の滅亡 800 年西ローマ帝国の復興 962 年神聖ローマ帝国の成立 1054 年東方教会と西方教会の分裂 4-1. 宗教改革 (1517 年 ~) ルター派 : 聖書のみ 信仰義認論 万人祭司説 ( アウクスブルク信仰告白 ) カルヴァン派 : 予定説 ( ウェストミンスター信仰告白 ) 神の聖定によって 神の栄光が現われるために ある人間たちとみ使たちが永遠の命に予定され 他の者たちは永遠の死にあらかじめ定められている ( 第 3 章 3 節 ) 4-2. 主要教派 初代教会 東方教会 西方教会 プロテスタント オーソドックスカトリック英国聖公会 メソジストルター派 敬虔派ピューリタン バプテストカルヴァン派 改革派再洗礼派 メノナイト クエーカー 6

資料 5. 新共同訳聖書 おのおの[ ] それぞれ神に召されたときの身分のままで歩みなさい [ ] 割礼を受けている者が召されたのなら 割礼の跡を無くそうとしてはいけません 割礼を受けていない者が召されたのなら 割礼を受けようとしてはいけません 割礼の有無は問題ではなく 大切なのは神の掟を守ることです おのおの召されたときの身分にとどまっていなさい ( 一コリ 07:17-20) 契約をしっかり守り それに心を向け 自分の務めを果たしながら年老いていけ 罪人が仕事に成功す るのを見て 驚きねたむな 主を信じて お前の労働を続けよ 貧しい人を たちどころに金持ちにする ことは 主にとって いともたやすいことなのだ ( シラ 11:20-21) 復讐してはならない あなたの国の人々を恨んではならない あなたの隣人をあなた自身のように愛 しなさい わたしは主である ( レビ 19:17-18) これがたいせつな第一の戒めです あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ という第二の戒め も それと同じようにたいせつです 律法全体と預言者とが この二つの戒めにかかっているのです ( マタ 22:38-40) 資料 6. ウェーバー著 折原浩訳 社会科学と社会政策にかかわる認識の 客観性 ( 岩波文庫 ) 理念型概念は 仮説 そのものではないが 仮説の構成に方向を指示してくれる それは 実在の叙 述そのものではないが 叙述に一義的な表現手段を与えてくれる (p.112) 理念型はむしろ 純然たる理想上の極限概念であることに意義のあるものであり われわれは この極 限概念を規準として 実在を測定し 比較し よってもって 実在の経験的内容のうち 特定の意義ある 構成部分を 明瞭に浮き彫りにするのである (p.119-120) 資料 7. ウェーバー著 中山元訳 世界宗教の経済倫理 ( 日経 BP クラシックス ) 預言の類型 1. 模範預言 ( 救いに到達しうる生活のありかたを模範として生きてみせるもの ) 預言の類型 2. 使命預言 ( 神の名において何らかの要求を現世の人々につきつけるもの ) この使命預言では 敬虔な者は自分を神的なものの入った< 容器 >のようなものを感じるのではなく 神の< 道具 >と感じていた そしてこうした使命預言はある種の神観念と密接な親和関係をそなえていた すなわち 世界を超越し 万物を創造した人格的な神 人間たちを怒り 赦し 愛し 求め 罰するような神の観念と強く結びついていたのである これと対照的なのが模範預言の神の観念である 模範預言の場合には つねにというわけでないが原則として 神は非人格的な最高存在であって ただ瞑想によってしか 神に近づくことはできないとされたのである (p.60) 7

新共同訳聖書旧約聖書 創世記出エジプト記レビ記民数記申命記ヨシュア記士師記ルツ記サムエル記上サムエル記下列王記上列王記下歴代誌上歴代誌下エズラ記ネヘミヤ記エステル記ヨブ記詩編箴言コヘレトの言葉雅歌イザヤ書エレミヤ書哀歌エゼキエル書ダニエル書ホセア書ヨエル書 アモス書オバデヤ書ヨナ書ミカ書ナホム書ハバクク書ゼファニヤ書ハガイ書ゼカリヤ書マラキ書 旧約聖書続編 トビト記ユディト記エステル記 ( ギリシア語 ) マカバイ記一マカバイ記二知恵の書シラ書バルク書エレミアの手紙ダニエル書補遺エズラ記 ( ギリシア語 ) エズラ記 ( ラテン語 ) マナセの祈り 新約聖書 マタイによる福音書マルコによる福音書ルカによる福音書ヨハネによる福音書使徒言行録 ローマの信徒への手紙コリントの信徒への手紙一コリントの信徒への手紙二ガラテヤの信徒への手紙エフェソの信徒への手紙フィリピの信徒への手紙コロサイの信徒への手紙テサロニケの信徒への手紙一テサロニケの信徒への手紙二テモテへの手紙一テモテへの手紙二テトスへの手紙フィレモンへの手紙ヘブライ人への手紙ヤコブの手紙ペトロの手紙一ペトロの手紙二ヨハネの手紙一ヨハネの手紙二ヨハネの手紙三ユダの手紙ヨハネの黙示録 愛は忍耐強い 愛は情け深い ねたまない 愛は自慢せず 高ぶらない 礼を失せず 自分の利益を求めず いらだたず 恨みを抱かない 不義を喜ばず 真実を喜ぶ すべてを忍び すべてを信じ すべてを望み すべてに耐える 愛は決して滅びない [ ] それゆえ 信仰と 希望と 愛 この三つは いつまでも残る その中で最も大いなるものは 愛である ( 一コリ 13:04-13) 8