2018/08/02 第 12 回千葉大学病院千葉県地域連携の会 分科会 A 提携機関制度 竹内公一
千葉大学病院の提携機関? 提携機関制度 構想の背景 提携機関制度 と当院の役割 当院のベッドコントロール 千葉大学病院の連携の問題は? 提携機関 の取り組み
前提となる環境の変化の確認 入院需要の変化 手術需要の変化 ケアすべき疾病の変化 急性期に決着がつかない疾病の増加 医療計画地域包括ケア地域医療構想 4
入退院と手術 入院している患者数は減少傾向にある 入院する人数 ( 退院患者数 ) は増えている 退院患者数ベースの推計によると 今後手術を伴う退院患者数は 少なくとも 2025 年までの間は増加傾向 手術種類別の傾向としては 非侵襲手術の割合が大きく増加しており この傾向は今後も続く 患者は楽だが 設備が高価 病院経営は? 5
取り組みには役割分担がある 医療計画 必要な人が 医療を利用できるようにするための計画 普通の人が医療機関にアクセスすることを想定 どれだけ整備されているか? という視点で評価 ないなら作る 二次医療圏都道府県という単位 地域包括ケア 高度な医療を必要とするわけではないが 必要なケアを提供 医療的ケアは手段のひとつ ケアの提供者の連携としてモデル化 生活文化に根ざした取り組み 市町村中学校区という単位 地域医療構想 6
地域医療構想の位置付け 医療計画の 策定手法 であるが それ以上の意義がある 医療計画 病床機能 高度急性期急性期回復期慢性期 在宅医療 地域医療構想 地域包括ケア 7
地域医療構想と病床機能報告制度 地域医療構想 2025 年の過不足のない医療 ( 入院 ) 役割分担 ( 機能分担 ) と連携 基準病床必要病床 ( 既存病床許可病床 ) 数 が 経営的な波紋を投げかけている 厚労省が定める基準で構想を作る全国統一の式
病床機能報告制度 その病院がどんな病院か? その病棟がどんな病棟か? 病床機能報告では 病院の各病棟における看護体制の 1 単位をもって病棟と取り扱います 背景 看護配置が診療報酬の根拠病棟単位で算定が決まる その病床がどんな病床か?
報告マニュアルというものがある 報告が難しい 特定入院料の例が示されている 診療科診療報酬病態などとは別の考え
https://www.pref.chiba.lg.jp/kenfuku/keikaku/kenkoufukushi/documents/vision2803.pdf
千葉大学病院 高度急性期 775 急性期 25 https://www.pref.chiba.lg.jp/iryou/byousyoukinou/28chibakenniki.html
千葉大学病院
千葉大学病院は紹介 逆紹介で成り立っている
地域 慢性期 何かあったら 回復期 急性期 提携機関制度 高度急性期 かかりつけ 医療 介護 在宅 生活支援 介護予防などの各分野において 患者さんに診療の継続性やサービスの質の担保を提供するため 一定の基準を満たした信頼のおける事業者と提携します
千葉大学病院の取り組みを 知ってください 当院のベッドコントロール 千葉大学病院の連携の問題は? 提携機関 の取り組み
千葉大学病院 千葉大学病院における病床管理の 現状と課題 看護部病床管理 再開発担当 井上智香子 Copyright by Chiba University Hospital.
千葉大学病院 概要 入院病床 : 850 床 平成 29 年度稼働率 : 87.1% 1 日あたりの入院患者数 : 60~70 人 入院病床を有する診療科 : 37 診療科 部門 入院病棟数 : 21 病棟 平均在院日数 12.47 日 ( 一般床 ) 看護必要度 ( 一般病棟 ; 基準値 28%) : 31.6% Copyright by Chiba University Hospital.
千葉大学病院 病床配置図 入院病床を有する診療科 37 診療科 部門 21 病棟 にし棟 階 病床数内訳 診療科 11 46 46 整形外科 10 45 37 耳鼻咽喉 頭頸部外科 4 泌尿器科 3 放射線科 1 共通 9 45 14 歯科 顎 口腔外科 31 脳神経外科 46 21 心臓血管外科 8 23 泌尿器科 2 共通 7 46 43 肝胆膵外科 3 共通 46 20 食道 胃腸外科 6 25 眼科 1 共通 5 46 46 食道 胃腸外科 4 40 18 ICU 4 CCU 10 救急科 1 人工腎臓部 7 共通 計 360 階 3 2 1 計 みなみ棟病床数診療科内訳 52 14 小児外科 28 小児科 1 形成 美容外科 9 共通 24 18 周産期母性科 6 MFICU 27 9 NICU 18 GCU 103 階 10 9 8 7 6 ひがし棟病床数診療科内訳 25 2 特別個室 S 3 特別個室 A 12 特別個室 B 3 特別個室 C 4 麻酔 疼痛 緩和医療科 1 特別個室 D 46 11 形成 美容外科 15 アレルギー 膠原病内科 5 腎臓内科 14 皮膚科 1 共通 46 44 消化器内科 2 和漢診療科 42 25 血液内科 5 BCR 7 消化器内科 4 腫瘍内科 1 共通 46 16 呼吸器内科 27 呼吸器外科 1 総合診療科 2 共通 46 18 呼吸器内科 5 25 神経内科 3 共通 4 45 45 精神神経科 3 46 15 糖尿病 代謝 内分泌内科 30 循環器内科 1 感染症内科 2 45 27 婦人科 9 乳腺 甲状腺外科 1 形成 美容外科 6 循環器内科 1 冠動脈疾患治療部 1 共通 計 387 Copyright by Chiba University Hospital.
千葉大学病院 基本的な病床管理 入退院の決定は医師 1 手術日 検査日等が決まっている患者は その予定に合わせて入院日を決定 2 1 以外は 入院予定リストに基づき ベッドの空き具合を見て入院を決定 3 クリニカルパスが適応される患者は 入院時に退院予定も概ね決まるが パス適応患者は 10% 以下 4 診療経過等を診て 退院日を決定 入院病床の決定は優先病床の看護師長入院決定 転入予定患者一覧を見て 優先病床の看護師長が患者の病室希望や 看護必要度等を鑑みて 入院病床を決定 Copyright by Chiba University Hospital.
千葉大学病院 概要 入院病床 : 850 床 平成 29 年度稼働率 : 87.1% 740 床 1 日あたりの入院患者数 : 60~70 人 入院病床を有する診療科 : 37 診療科 部門 入院病棟数 : 21 病棟 110 床も空いてたら ベッドコントロールできるでしょ!? 平均在院日数 12.47 日 ( 一般床 ) 看護必要度 ( 一般病棟 ; 基準値 28%) : 31.6% Copyright by Chiba University Hospital.
千葉大学病院 一般病棟 : 46 床 稼働率 87.1% ; 40 床 6 床空いてる? 一般病棟の 1 日平均入院患者数 3~4 人 緊急入院 医療 看護必要度 患者の病床希望 ベッドコントロールけっこう大変 Copyright by Chiba University Hospital.
千葉大学病院 共通病床 空床利用のための申し合わせ事項 共通病床 空床利用の基本的な考え方 受け入れに際し優先病床に空きがない場合 重症度や専門性 病棟の特性 ( 内科系 外科系 小児 母性系 救急科 ) を考慮し 軽症者を後方利用するなどして 共通病床または空床を利用する 共通病床 空床の利用にあたっては 診療科医師は速やかに病棟に行き必要な指示を行うとともに 毎日回診して看護師と情報を共有し 円滑に適切に対応する 共通病床 空床の利用は原則 7 日以内とし 空床ができ次第優先病床への転棟を考慮するが 患者への影響等を考慮して 当事者間で利用日数を延長してもかまわない Copyright by Chiba University Hospital.
千葉大学病院 空床利用ミーティング 参加者 : 病床管理担当師長 ( 継続看護推進委員会メンバー ) 輪番の看護師長 共通病床 空床利用を依頼する側の師長 開催日時 : 平日 10:00~ 共通病床 空床利用依頼件数 : 30 件 / 月 Copyright by Chiba University Hospital.
千葉大学病院 病床管理の課題 空床利用ミーティングでの入院病床の調整では 限界がある 退院調整 転院調整の円滑化 外来 ~ 入院 ~ 外来の連携 転院 施設入所が必要な場合 地域連携 Copyright by Chiba University Hospital.
千葉大学病院 転院における課題 当院としての準備不足 診療の継続等に関する意思決定支援の不足 大学病院での治療は終了しても みたことが無い疾患 医療処置に対応できない Best Supportive Care へ移行する患者の受入れ施設が少ない 感染症があるという理由で受入れてもらえない Copyright by Chiba University Hospital.
第 12 回千葉県地域連携の会 入院 / 転院に関する地域連携についての調査 対象 地域連携の会の出欠の回答があった機関のうち メールで依頼が可能な機関 回答数 96 看護師ケアマネージャー MSW の回答が多かった
対応可能な処置 ケア内容 回答数 63
千葉大学病院に依頼する際に課題を感じた経験 連携する医療機関 回答数 66
千葉大学病院から患者 / 利用者の受け入れを依頼された際に課題を感じた経験 連携する医療機関 回答数 60
介護 福祉施設等 ( 医療機関を除く ) との連携について 課題を感じた経験
千葉大学病院の連携には 改善の余地がある 医療機関との連携には課題が多い介護福祉施設等との連携は 医療機関との連携よりも課題が多い 医療のスキルの問題もあるが コミュニケーションに課題がある 千葉大学病院については連携窓口ややり方がバラバラである
現状から提携機関へ提携の基本概念 千葉大学病院と 1 対 1 の提携 グループへの参加ではない 病院レベル診療科 ( 病棟 ) レベル医師レベルの異なるレベルの連携を活用 これまでの連携を強化し 強みにしていく
千葉大学病院の提携機関
異なるレベルの連携を活用 連携の複雑化を 制度 で回避 円滑化
地域 慢性期 何かあったら 回復期 急性期 提携機関制度 高度急性期 かかりつけ 医療 介護 在宅 生活支援 介護予防などの各分野において 患者さんに診療の継続性やサービスの質の担保を提供するため 一定の基準を満たした信頼のおける事業者と提携します
千葉大学病院提携機関で高度な地域医療 介護を実現 千葉大学病院の講習受講 サービスの質の担保 連携体制の整備 診療の継続性の確保 各職種間の職員相互研修 理解し合える関係の構築など 患者の意志を尊重した医療の提供 地域包括ケアシステムの構築に寄与 地域医療構想の推進に寄与
病院まで行けば! 病院からどう出るか? 千葉大学病院の資源を適切に利用 千葉大学病院の患者を引き受けて 質の良い医療を提供してほしいというお願い
提携機関制度 ~ 登録までの流れ ~ ソーシャルワーカー舛田梓
1. 流れ 相談申し込み 施設訪問 提携内容について個別にご相談 44
1. 流れ 提携機関申請書作成 千葉大学病院病院長が承認 提携機関登録証を送付 ~ 提携開始 ~ 45
個別に提携内容を検討します 例 ) 心大血管リハビリを必要とする方の受入れ可能消化器内科の疾患なら 急性期治療から対応できる形成外科での処置が必要な方の対応は是非相談を次の手術までの待機期間の入院可能千葉大学病院内で共有し 転機支援に役立てます 46
2. 提携機関に登録されたら 当院通院 入院中の患者様やご家族にも提携機関としてご紹介させていただきます 定期的にお互いにフィードバックをしながら よりよい連携のあり方 協同のあり方の 改善や工夫をしていけると幸いです 47
千葉大学病院では千葉県全域の患者さんが集まり治療を受けています 当院は高度先進医療を担当しており 当院での治療の目処がたった患者さんは各地 域でそれぞれに治療やリハビリを継続しながら更にその先の生活に向けた準備など を行っていくことになります 平均在院日数が短縮化する中で 不安 混乱 期待などが入り交ざった患者さんや家族が次の治療の場や療養の場を選択していくことは容易なことではありません そのような状況にある患者さんが適切な医療資源を安心して活用できるよう歩みを始めることとしました おたがいが連絡をとり協力しあう 連携 の更に一歩先の ともに助け合い協同し成 長していくことができる 提携 を目指します