伊那市地域公共交通に関するアンケート結果 平成 26 年 10 月
Ⅰ 調査の概要 1 調査の目的 2 対象者 3 実施方法 4 アンケート内容 5 回収結果 Ⅱ 調査結果の詳細 1 属性 2 公共交通の利用の有無 3 バスを利用した買い物の状況について 4 バスを利用した通院の状況について 5 運賃上限を 200 円に引き下げた場合の利用頻度 6 利用する頻度が増える 新たに利用するようになるのに必要な改善 7 ボランティア移送を使う理由 8 ボランティア移送ではなく公共交通を使う理由 9 ボランティア移送と公共交通が選択できる場合 10 誰の利便性を高めるべきか 11 今後の公共交通事業への公費負担額のあり方 12 路線バスを廃止せざるを得なくなった場合の対策 13 公共交通を維持するために地域でできる取組 - 1 -
Ⅰ 調査の概要について 1 調査の目的地域公共交通の利用者が減少する中 総合的な見直しを行い持続可能な公共交通とするため 利用実態及び交通ニーズに関するアンケート調査を実施しました 2 対象者選挙人名簿を基礎として 20 歳以上の 2,000 名を無作為抽出しました ( 伊那 1,429 名 高遠 329 名 長谷 242 名 ) なお 単に人口比率に基づいて抽出した場合 高遠 長谷の標本数が著しく少なくなってしまうため 合併時の住民意識調査の際の抽出方法を参考に 伊那 高遠 長谷に 200 名ずつ割り当てた上で 残り 1,600 名を人口比率により 10 地区に按分しました 伊那 (1,429) 高遠長谷竜西竜東富県美篶手良東春近西箕輪西春近 377 334 93 160 49 130 144 142 329 242 3 実施方法 郵送による配布 回収 4 アンケート内容 属性( 年齢 性別 世帯構成 職業 居住地区等 ) 移動実態( 目的地 時刻 移動目的 交通手段 移動頻度 ) 公共交通のニーズ( 運賃上限設定 ボランティア移送との関連を含む ) 運行に関する意見など 5 回収結果 配布数 2,000 有効回答数 815 回収率 40.8% 数値の基本的な取り扱いについて 比率は全て百分率(%) で表し 小数点第 2 位を四捨五入して算出しています 各表には無回答を含んでいますが 各グラフにおいては 表現上 無回答を除いている場合があります また 百分率を小数点第 1 位を四捨五入して表示していることがあります - 2 -
Ⅱ 調査結果について 1 属性 (1) 性別回答者の性別構成は 男性 (46.0%) 女性 (53.9%) となっています 回答率についてみると 男性 (38.0%) 女性 (43.3%) と 女性が男性に比べて約 5パーセント高く 女性の方がやや公共交通への関心が高いと考えられます 対象者数項目回答数構成比回答率 男性 987 375 46.0% 38.0% 女性 1013 439 53.9% 43.3% 無回答 1 0.1% 2000 815 100.0% 40.8% - 3 -
(2) 年齢区分回答者の年齢構成は 多い順に 60 代 (25.3%) 50 代 (16.4%) 70 代 (14.5%) となっています 回答率についてみると 60 代 (55.8%) 50 代 (43.8%) 70 代 (40.0%) の順となっており 公共交通を実際に利用している世代又は公共交通の利用を意識する世代の関心が高いものと考えられます 対象者数項目回答数構成比回答率 20 代 196 57 7.0% 29.1% 30 代 265 101 12.4% 38.1% 40 代 279 106 13.0% 38.0% 50 代 306 134 16.4% 43.8% 60 代 369 206 25.3% 55.8% 70 代 295 118 14.5% 40.0% 80 代 233 81 9.9% 34.8% 90 代以上 57 11 1.3% 19.3% 無回答 1 0.1% 2000 815 100.0% 40.8% - 4 -
(3) 世帯構成回答者の世帯構成は 多い順に 2 世代同居 (40.1%) 夫婦のみ (26.4%) 3 世代同居 (13.7%) となっています 単身 90 11.0% 夫婦のみ 215 26.4% 2 世代同居 327 40.1% 3 世代同居 112 13.7% その他 62 7.6% 無回答 9 1.1% 815 100.0% (4) 職業回答者の職業構成は 多い順に 会社員等 (32.9%) 無職 (21.6%) 専業主夫 主婦 (14.5%) となっています 会社員等 268 32.9% 自営業 ( 農林業以外 ) 52 6.4% 農林業 48 5.9% パート アルバイト 105 12.9% 学生 15 1.8% 専業主夫 主婦 118 14.5% 無職 176 21.6% その他 32 3.9% 無回答 1-815 100.0% - 5 -
(5) 居住地区回答者の居住地区は 多い順に 高遠町地区 17.7% 竜東地区 (17.2%) 竜西地区 (15.6%) となっています 回答率についてみると 多い順に 美篶地区 (48.1%) 富県地区 (47.3%) 高遠町地区 (43.8%) となっています 対象者数項目回答数構成比回答率 竜西地区 377 127 15.6% 33.7% 竜東地区 334 140 17.2% 41.9% 富県地区 93 44 5.4% 47.3% 美篶地区 160 77 9.4% 48.1% 手良地区 49 20 2.5% 40.8% 東春近地区 130 52 6.4% 40.0% 西箕輪地区 144 59 7.2% 41.0% 西春近地区 142 58 7.1% 40.8% 高遠町地区 329 144 17.7% 43.8% 長谷地区 242 93 11.4% 38.4% 無回答 1 0.1% 2000 815 100.0% 40.8% - 6 -
(6) 身体状況回答者の身体状況は 多い順に 外出には困難を感じない (91.3%) 杖などを使用して一人で外出する (4.0%) 外出には介助を必要とする (3.1%) となっています 外出には困難を感じない 744 91.3% 杖などを使用して一人で外出する 33 4.0% 外出には介助を必要とする 25 3.1% 身体的に外出は困難な状況である 12 1.5% 無回答 1 0.1% 815 100.0% - 7 -
2 公共交通の利用の有無 ほとんど利用しない が 84.9% と大半を占めており よく利用する は 2.2% に留まっています よく利用する 18 2.2% たまに利用する 41 5.0% あまり利用しない 44 5.4% ほとんど利用しない 692 84.9% 無回答 20 2.5% 815 100.0% 年代別の利用状況を見ると よく利用する と回答した割合が最も高いのは 80 代の 12.7% 次いで 70 代の 3.5% 60 代の 1.0% となっており 高齢者の利用が高いことが見て取れます - 8 -
3 バスを利用した買い物の状況について ( バス利用者のみ回答 ) (1) 頻度 週に2~3 日 が 33.3% と最も高くなっています 毎日 2 6.1% 週に2~3 日 11 33.3% 毎週 4 12.1% 隔週 2 6.1% 毎月 4 12.1% 年に数回 10 30.3% 33 100.0% (2) 行きの出発時刻 午前 9 時 ~ 正午 が 60.6% と最も高くなっています 午前 6 時 ~ 午前 9 時 1 3.0% 午前 9 時 ~ 正午 20 60.6% 正午 ~ 午後 3 時 7 21.2% 午後 3 時 ~ 午後 6 時 3 9.1% 午後 6 時 ~ 午後 9 時 1 3.0% 午後 9 時以後 1 3.0% 33 100.0% (3) 帰りの出発時刻 正午 ~ 午後 3 時 が 39.4% と最も高くなっています 午前 6 時 ~ 午前 9 時 0 0.0% 午前 9 時 ~ 正午 8 24.2% 正午 ~ 午後 3 時 13 39.4% 午後 3 時 ~ 午後 6 時 8 24.2% 午後 6 時 ~ 午後 9 時 4 12.1% 午後 9 時以後 0 0.0% 33 100.0% - 9 -
(4) 買い物先の所在地 竜西地区 52.9% 竜東地区 29.4% と 市街地が大半を占めています 竜西地区 17 52.9% 竜東地区 10 29.4% 富県地区 0 0.0% 美篶地区 0 0.0% 手良地区 0 0.0% 東春近地区 0 0.0% 西箕輪地区 1 2.9% 西春近地区 1 2.9% 高遠町地区 4 11.8% 長谷地区 0 0.0% 33 100.0% - 10 -
( 参考 ) 居住地と買い物先の関係 行先全体の半数を占める竜西地区には 高遠 長谷を含めた市内各地から訪れてい ることがわかります 居住地区東西西高竜竜富美手長春箕春遠西東県篶良谷買い物先近輪近町 竜西地区 4 7 0 1 0 0 2 1 1 1 竜東地区 6 3 0 1 0 0 0 0 0 0 富県地区 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 美篶地区 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 手良地区 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 東春近地区 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 西箕輪地区 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 西春近地区 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 高遠町地区 0 0 0 0 0 0 0 0 1 3 長谷地区 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 10 10 0 2 0 0 3 2 2 4 買い物先 居住地区 - 11 -
4 バスを利用した通院の状況について ( バス利用者のみ回答 ) (1) 頻度 毎月 が 48.3% と最も高くなっています 毎日 2 6.9% 週に2~3 日 4 13.8% 毎週 1 3.4% 隔週 3 10.3% 毎月 14 48.3% 年に数回 5 17.2% 29 100.0% (2) 行きの出発時刻 午前 9 時 ~ 正午 が 55.2% と最も高くなっています 午前 6 時 ~ 午前 9 時 10 34.5% 午前 9 時 ~ 正午 16 55.2% 正午 ~ 午後 3 時 3 10.3% 午後 3 時 ~ 午後 6 時 0 0.0% 午後 6 時 ~ 午後 9 時 0 0.0% 午後 9 時以後 0 0.0% 29 100.0% (3) 帰りの出発時刻 正午 ~ 午後 3 時 が 46.4% と最も高くなっています 午前 6 時 ~ 午前 9 時 0 0.0% 午前 9 時 ~ 正午 9 32.1% 正午 ~ 午後 3 時 13 46.4% 午後 3 時 ~ 午後 6 時 6 21.4% 午後 6 時 ~ 午後 9 時 0 0.0% 午後 9 時以後 0 0.0% 28 100.0% - 12 -
(4) 通院先の所在地 竜西地区 39.3% 竜東地区 35.7% と 市街地が大半を占めています 竜西地区 11 39.3% 竜東地区 10 35.7% 富県地区 0 0.0% 美篶地区 0 0.0% 手良地区 0 0.0% 東春近地区 0 0.0% 西箕輪地区 0 0.0% 西春近地区 0 0.0% 高遠町地区 5 17.9% 長谷地区 2 7.1% 28 100.0% - 13 -
( 参考 ) 居住地と通院先の関係 居住地区東西西高竜竜富美手長春箕春遠西東県篶良谷通院先近輪近町 竜西地区 3 4 0 1 0 0 2 0 0 1 竜東地区 5 3 0 1 0 0 0 1 0 0 富県地区 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 美篶地区 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 手良地区 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 東春近地区 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 西箕輪地区 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 西春近地区 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 高遠町地区 0 0 0 0 0 0 0 0 5 0 長谷地区 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 8 7 0 2 0 0 2 1 5 3 通院先 居住地区 - 14 -
5 運賃上限を 200 円に引き下げた場合の利用頻度 現在利用しておらず 引き続き利用しない が 65.3% と最も高くなっています なお 現在の利用状況にかかわらず 利用する回数が増える 利用するようになる と回答した割合は合わせて 22.0% 利用する回数は変わらない 利用しない と回答した割合は合わせて 69.7% となっています すでに利用しているが さらに利用する回数が増える 21 2.6% すでに利用しているが 利用する回数は変わらない 36 4.4% 現在は利用していないが 利用するようになる 158 19.4% 現在利用しておらず 引き続き利用しない 532 65.3% その他 ( 自由記述 ) 57 7.0% 無回答 11 1.3% 815 100.0% - 15 -
居住地区別では 現在は利用していないが 利用するようになる と回答した割合が最 も高かったのは長谷地区の 29.3% であり 次いで高遠地区の 23.3% 竜東地区の 22.8% とな っている 年代別では 現在は利用していないが 利用するようになる と回答した割合が最も高 かったのは 70 代の 30.1% であり 次いで 20 代の 24.6% 60 代の 23.9% となっている - 16 -
6 利用する頻度が増える 新たに利用するようになるのに必要な改善 ( 複数回答 ) 必要な改善としては 多い順に 運行本数を増やす (27.0%) 運行コースを変更する (17.4%) 運賃を安くする (15.6%) となっています 一方 どのように改善しても利用頻度は増えない または利用しない (26.6%) も高い割合を示しています 運賃を安くする 182 15.6% 運行本数を増やす 314 27.0% 運行コースを変更する 203 17.4% どのように改善しても利用頻度は増えない または利用しない 310 26.6% その他 ( 自由記述 ) 114 9.8% 無回答 41 3.5% 1164 100.0% - 17 -
7 ボランティア移送を使う理由 ( ボランティア移送利用者のみ ) 地元の人で頼みやすいため 4 33.3% 自宅から目的地まで直接送迎してくれるため 3 25.0% 料金が安いため 2 16.7% その他 ( 自由記述 ) 2 16.7% 自宅と目的地を結ぶバス路線がないため 1 8.3% 12 100.0% - 18 -
8 ボランティア移送ではなく 公共交通を使う理由 ( 公共交通利用者のみ ) 最も多いのは 都合のよい便があるため (27.6%) 次いで ボランティア移送について知らなかったため 運賃を支払うことで気兼ねなく利用できるため (17.2%) の 2 項目が同数で続いています 都合の良い時間の便があるため 8 27.6% 運賃を支払うことで気兼ねなく利用できるため 5 17.2% ボランティア移送について知らなかったため 5 17.2% 住んでいる地区でボランティア移送を行っていないため 4 13.8% 住んでいる地区のボランティア移送では 目的地まで片道しか利用できないため 2 6.9% その他路線バス等が便利だから 2 6.9% 利用要件に合わないため 1 3.4% 住んでいる地区のボランティア移送では 買い物には利用できないため 1 3.4% 時刻表で決められたとおりに運行しているため 1 3.4% 29 100.0% - 19 -
9 ボランティア移送と公共交通が選択できる場合 どちらを利用するか ボランティア移送 (42.0%) が 公共交通 (38.7%) を 4 パーセントほど上回っています ボランティア移送 342 42.0% 公共交通 315 38.7% 無回答 158 19.4% 815 100.0% 10 誰の利便性を高めるべきか ( 複数回答 ) 多い順に 高齢者 (35.4%) 障害者 (24.9%) 学生 (22.6%) となっており 交通不便者のための利便性を高めるべきとの意見が多いことが読み取れます 高齢者 747 35.4% 障害者 526 24.9% 学生 477 22.6% 観光客 177 8.4% 社会人 135 6.4% その他 ( 自由記述 ) 37 1.8% 無回答 13 0.6% 2112 100.0% - 20 -
11 今後の公共交通事業への公費負担額のあり方 現状の支出額を維持する中での内容の見直し (60.0%) が大半を占めています 選択項目 回答数構成比 現状の税金支出額を維持する中で 内容の見直しをしてほしい 489 60.0% 公共交通事業への税金支出額は 他の事業を縮小することなく 現在よりももっと増やすべきである 121 14.8% 公共交通事業への税金支出額は もっと縮小しても良い 78 9.6% 伊那市が行う他の事業を縮小して それによって確保した税金 額を公共交通事業に充てるべきである ( 自由記述あり ) 51 6.3% 無回答 40 4.9% その他 ( 自由記述 ) 36 4.4% 815 100.0% - 21 -
12 伊那市が運行経費を負担している路線バスを廃止せざるを得なくなった場合の対策多い順に 福祉タクシー券の拡充 (38.5%) デマンドタクシーへの置き換え (30.7%) ボランティア移送の拡充 (20.0%) となっています 民間タクシー事業者を中心とした交通体系とし タクシー料金の一部を税金で負担する制度 ( 福祉タクシー券 ) を拡充する 314 38.5% デマンドタクシーに置き換える 250 30.7% 地域の助け合いによる ボランティア移送の仕組みを拡充する 163 20.0% 無回答 37 4.5% その他 ( 自由記述 ) 26 3.2% そのような状態になれば 行政は公共交通について対応をするべきではない 25 3.1% 815 100.0% - 22 -
13 公共交通を維持するために地域でできる取組 ( 複数回答 ) 多い順に 地域住民による協議会の立ち上げ (45.1%) 地域行事の際などの積極的な活用 (39.5%) となっています 地域住民による協議会を立ち上げ 公共交通の運行 ( 経路 時間など ) について主体的に考え 提言する 454 45.1% 地域の行事などの際に 積極的に利用する 398 39.5% 運賃収入で賄えない経費 ( 赤字分 ) について 地域住民から協賛金を募って支える 96 9.5% その他 ( 自由記述 ) 59 5.9% 無回答 67-1074 100.0% - 23 -