中医協総 再生医療等製品の医療保険上の取扱いについて 再生医療等製品の保険適用に係る取扱いについては 平成 26 年 11 月 5 日の中医協総会において 以下のとおり了承されたところ < 平成 26 年 11 月 5 日中医協総 -2-1( 抜粋 )> 1. 保険適

Similar documents
査を実施し 必要に応じ適切な措置を講ずること (2) 本品の警告 効能 効果 性能 用法 用量及び使用方法は以下のとお りであるので 特段の留意をお願いすること なお その他の使用上の注意については 添付文書を参照されたいこと 警告 1 本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること 及び本品

審査結果 平成 23 年 4 月 11 日 [ 販 売 名 ] ミオ MIBG-I123 注射液 [ 一 般 名 ] 3-ヨードベンジルグアニジン ( 123 I) 注射液 [ 申請者名 ] 富士フイルム RI ファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 11 月 11 日 [ 審査結果

(事務連絡)公知申請に係る前倒し保険適用通知

<4D F736F F F696E74202D2097D58FB08E8E8CB1838F815B834E F197D58FB E96D8816A66696E616C CF68A4A2E >

鑑-H リンゼス錠他 留意事項通知の一部改正等について

の状態により適宜減量する 成人 A 法 : 他の抗悪性腫瘍剤との併用において ブスルファンとして 1 回 0.8 mg/kg を生理食塩液又は 5% ブドウ糖液に混和 調製して 2 時間かけて点滴静注する 本剤は 6 時間毎に 1 日 4 回 4 日間投与する なお 年齢 患者の状態により適宜減量す

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

スライド 1

審査結果 平成 26 年 1 月 6 日 [ 販 売 名 ] ダラシン S 注射液 300mg 同注射液 600mg [ 一 般 名 ] クリンダマイシンリン酸エステル [ 申請者名 ] ファイザー株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 8 月 21 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 7


01-06(別紙3-1)B大阪大学医学部附属病院 実施届出書 HGF遺伝子による血管新生遺伝子治療

日本内科学会雑誌第96巻第4号

1. 医薬品リスク管理計画を策定の上 適切に実施すること 2. 国内での治験症例が極めて限られていることから 製造販売後 一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は 全 症例を対象に使用成績調査を実施することにより 本剤使用患者の背景情報を把握するとともに 本剤の安全性及び有効性に関するデータを

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として


Ⅲ-3 試用医薬品に関する基準 平成 10 年 1 月 20 日公正取引委員会届出改定平成 13 年 3 月 19 日公正取引委員会届出改定平成 16 年 5 月 25 日公正取引委員会届出改定平成 17 年 3 月 29 日公正取引委員会届出改定平成 26 年 6 月 16 日公正取引委員会 消費

<4D F736F F D B A814089FC92F982CC82A8926D82E782B95F E31328C8E5F5F E646F63>

< F2D CF6926D905C90BF82C98C5782E992CA926D88C4>

DRAFT#9 2011

タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年

審査報告 (1) 別紙 平成 29 年 4 月 3 日 本申請において 申請者が提出した資料及び医薬品医療機器総合機構における審査の概略等は 以下 のとおりである 申請品目 [ 販売名 ] ジャドニュ顆粒分包 90 mg 同顆粒分包 360 mg [ 一般名 ] デフェラシロクス [ 申請者 ] ノ

医薬品の基礎研究から承認審査 市販後までの主なプロセス 基礎研究 非臨床試験 動物試験等 品質の評価安全性の評価有効性の評価 候補物質の合成方法等を確立 最適な剤型の設計 一定の品質を確保するための規格及び試験方法などの確立 有効期間等の設定 ( 長期安定性試験など ) 医薬品候補物質のスクリーニン

薬生機審発 0521 第 1 号令和元年 5 月 21 日 都道府県各保健所設置市衛生主管部 ( 局 ) 長殿特別区 厚生労働省医薬 生活衛生局医療機器審査管理課長 ( 公印省略 ) チサゲンレクルユーセルの最適使用推進ガイドラインについて 経済財政運営と改革の基本方針 2016( 平成 28 年

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号

審査結果 平成 26 年 2 月 7 日 [ 販売名 ] 1 ヘプタバックス-Ⅱ 2 ビームゲン 同注 0.25mL 同注 0.5mL [ 一般名 ] 組換え沈降 B 型肝炎ワクチン ( 酵母由来 ) [ 申請者名 ] 1 MSD 株式会社 2 一般財団法人化学及血清療法研究所 [ 申請年月日 ]

医科_第20次(追加)審査情報提供(広報用)

審査結果 平成 25 年 9 月 27 日 [ 販売名 ] アナフラニール錠 10 mg 同錠 25 mg [ 一般名 ] クロミプラミン塩酸塩 [ 申請者名 ] アルフレッサファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 5 月 17 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 4 月 26 日開

< F2D C D838A8BDB92CA926D2E6A7464>

リンパ腫グループ:リンパ腫治療開発マップ

葉酸とビタミンQ&A_201607改訂_ indd

ともに 申請者が承認審査のスケジュールに沿って法令上求められる製造体制を整備することや承認後円滑に医療現場に提供するための対応が十分になされることで 更なる迅速な実用化を促すものである この制度では 原則として新規原理 新規作用機序等により 生命に重大な影響がある重篤な疾患等に対して 極めて高い有効

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

用法・用量DB

<4D F736F F D2082A8926D82E782B995B68F E834E838D838A E3132>

(別添様式)

Microsoft Word - all_ jp.docx

中医協総 医薬品及び医療機器の費用対効果評価に関する取扱いについて 1 既収載品に係る費用対効果評価の手続き (1) 対象品目の指定中央社会保険医療協議会の定める以下の選定基準に基づき 費用対効果評価専門部会において指定 公表されたものとする 次の全ての要件を満たす品

Microsoft Word _2180AMY10104_K104_1.doc

薬事法等の一部改正に伴う特許法施行令改正に係る事前評価書

未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類

る として 平成 20 年 12 月に公表された 規制改革推進のための第 3 次答申 において 医療機器開発の円滑化の観点から 薬事法の適用範囲の明確化を図るためのガイドラインを作成すべきであると提言したところである 今般 薬事法の適用に関する判断の透明性 予見可能性の向上を図るため 臨床研究におい

膿疱性乾癬の効能追加 ( 承認事項の 部変更承認 ) に伴う改訂 改訂内容 ( 該当部のみ抜粋 ) 警告 1.~3. 4. 関節リウマチ患者では, 本剤の治療を行う前に, 少なくとも 1 剤の抗リウマチ薬等の使用を十分勘案すること. また, 本剤についての十分な知識とリウマチ治療の経験をもつ医師が使

Microsoft Word (発出版)適正使用通知案(冷凍アブレーション)

大学院博士課程共通科目ベーシックプログラム

医師主導治験 急性脊髄損傷患者に対する顆粒球コロニー刺激因子を用いたランダム化 プラセボ対照 二重盲検並行群間比較試験第 III 相試験 千葉大学大学院医学研究院整形外科 千葉大学医学部附属病院臨床試験部 1

緒言

No.6 セルジーン株式会社の依頼による未治療のびまん性大細胞型 B 細胞性リンパ腫患者を対象 とした CC-5013( レナリドミド ) の第 3 審議内容 : 安全性報告および治験実施状況報告に関して 治験継続の妥当性が審議された No.7 アステラス製薬株式会社依頼の急性骨髄性白血病を対象とす

白血病治療の最前線

適応病名とレセプト病名とのリンクDB

要望番号 ;Ⅱ-286 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 特定非営利活動法人日本臨床腫瘍学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 33 位 ( 全 33 要望

保医発 第 9 号平成 2 9 年 3 月 2 日 地方厚生 ( 支 ) 局医療課長都道府県民生主管部 ( 局 ) 国民健康保険主管課 ( 部 ) 長都道府県後期高齢者医療主管部 ( 局 ) 後期高齢者医療主管課 ( 部 ) 長 殿 厚生労働省保険局医療課長 ( 公印省略 ) 公知申

(事務連絡)公知申請に伴う前倒し保険適用通知廃止

DRAFT#9 2011

はじめに 日本で最初の造血幹細胞移植が行われたのは 1974 年ですが 199 年代に入ってから劇的にその件数が増え 近年では年間 5, 件を超える造血幹細胞移植が実施されるようになりました この治療法は 今日では 主に血液のがんである白血病やリンパ腫 あるいは再生不良性貧血などの根治療法としての役

451) 議題 3. ファイザー の依頼による白血病患者を対象とした SKI-606 の第 Ⅲ 相試験 ( 整理番号 :476) 議題 4. 武田バイオ開発センター の依頼による第 Ⅰ 相試験 ( 整理番号 : 487) 議題 5. ノバルティスファーマ の依頼による肺動脈性肺高血圧症患者を対象とし

減量・コース投与期間短縮の基準


モビコール 配合内用剤に係る 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 モビコール 配合内用剤 有効成分 マクロゴール4000 塩化ナトリウム 炭酸水素ナトリウム 塩化カリウム 製造販売業者 EA ファーマ株式会社 薬効分類 提出年月 平成 30 年 10 月 1.1. 安全

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1

BA_kanen_QA_zenpan_kani_univers.indd

要望番号 ;Ⅱ 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1) 1. 要望内容に関連する事項 要望 者 ( 該当するものにチェックする ) 優先順位 学会 ( 学会名 ; 日本ペインクリニック学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 2 位 ( 全 4 要望中 )

分類

Microsoft Word - H _概要_.doc

添付文書情報 の検索方法 1. 検索条件を設定の上 検索実行 ボタンをクリックすると検索します 検索結果として 右フレームに該当する医療用医薬品の販売名の一覧が 販売名の昇順で表示されます 2. 右のフレームで参照したい販売名をクリックすると 新しいタブで該当する医療用医薬品の添付文書情報が表示され

検体採取 患者の検査前準備 検体採取のタイミング 記号 添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料 採取量 測定材料 P EDTA-2Na( 薄紫 ) 血液 7 ml RNA 検体ラベル ( 単項目オーダー時 ) ホンハ ンテスト 注 外 N60 氷 MINテイリョウ. 採取容器について 0

使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) 1 2X X 重要な基本的注意 1TNF 2TNF TNF 3 X - CT X 4TNFB HBsHBcHBs B B B B 5 6TNF 7 8dsDNA d

生命倫理88_資料6

(別添様式)

保医発 第 1 号平成 2 9 年 6 月 2 6 日 地方厚生 ( 支 ) 局医療課長都道府県民生主管部 ( 局 ) 国民健康保険主管課 ( 部 ) 長都道府県後期高齢者医療主管部 ( 局 ) 後期高齢者医療主管課 ( 部 ) 長 殿 厚生労働省保険局医療課長 ( 公印省略 ) 公

本日の講演内容 1. PMDA コンパニオン診断薬 WG 2. 本邦におけるコンパニオン診断薬の規制 3. 遺伝子パネルを用いた NGS コンパニオン診断システム 1 2 規制上の取扱い 評価の考え方 2

untitled

(別添様式1)

PowerPoint プレゼンテーション

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル

ポイント 急性リンパ性白血病の免疫療法が更に進展! -CAR-T 細胞療法の安全性評価のための新システム開発と名大発の CAR-T 細胞療法の安全性評価 - 〇 CAR-T 細胞の安全性を評価する新たな方法として これまでの方法よりも短時間で正確に解 析ができる tagmentation-assis

2. 各検討課題に関する論点 (1) 費用対効果評価の活用方法 費用対効果評価の活用方法について これまでの保険給付の考え方等の観点も含め どう考 えるか (2) 対象品目の選定基準 1 費用対効果評価の対象とする品目の範囲 選択基準 医療保険財政への影響度等の観点から 対象となる品目の要件をどう設

小児の難治性白血病を引き起こす MEF2D-BCL9 融合遺伝子を発見 ポイント 小児がんのなかでも 最も頻度が高い急性リンパ性白血病を起こす新たな原因として MEF2D-BCL9 融合遺伝子を発見しました MEF2D-BCL9 融合遺伝子は 治療中に再発する難治性の白血病を引き起こしますが 新しい

症例報告書の記入における注意点 1 必須ではない項目 データ 斜線を引くこと 未取得 / 未測定の項目 2 血圧平均値 小数点以下は切り捨てとする 3 治験薬服薬状況 前回来院 今回来院までの服薬状況を記載する服薬無しの場合は 1 日投与量を 0 錠 とし 0 錠となった日付を特定すること < 演習

Microsoft Word - H _概要_.doc

議題 3. ファイザー の依頼による白血病患者を対象とした SKI-606 の第 Ⅲ 相試験 ( 整理番号 :476) 議題 4. 武田バイオ開発センター の依頼による第 Ⅰ 相試験 ( 整理番号 : 487) 議題 5. ノバルティスファーマ の依頼による肺動脈性肺高血圧症患者を対象とした QTI

1. 今回の変更に関する整理 効能 効果及び用法 用量 ( 添付文書より転載 ) 従来製剤 ( バイアル製剤 ) と製法変更製剤 ( シリンジ製剤 ) で変更はない 効能 効果 用法 容量 B 型肝炎の予防通常 0.5mL ずつ4 週間隔で2 回 更に 20~24 週を経過した後に1 回 0.5mL

スライド 1

がんのウイルス療法とは がんのウイルス療法とは がん細胞のみで増えることができるウイルスを感染させ ウイルスが直接がん細胞を破壊する治療法です ウイルス療法では 遺伝子工学技術を用いてウイルスゲノムを 設計 して がん細胞ではよく増えても正常細胞では全く増えないウイルスを人工的に造って臨床に応用しま

平成 28 年度診療報酬改定情報リハビリテーション ここでは全病理に直接関連する項目を記載します Ⅰ. 疾患別リハビリ料の点数改定及び 維持期リハビリテーション (13 単位 ) の見直し 脳血管疾患等リハビリテーション料 1. 脳血管疾患等リハビリテーション料 (Ⅰ)(1 単位 ) 245 点 2

301226更新 (薬局)平成29 年度に実施した個別指導指摘事項(溶け込み)

Microsoft PowerPoint - 01 法案説明.pptx

米国で承認された エロツズマブ という新薬について Q&A 形式でご紹介します Q&A の監修は 新潟県立がんセンター新潟病院内科臨床部長張高明先生です Q1: エロツズマブという薬が米国で承認されたと聞きましたが どのような薬ですか? エロツズマブについてエロツズマブは 患者さんで増殖しているがん

白血病(2)急性白血病

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社

PT51_p69_77.indd

白血病治療の最前線

TTP 治療ガイド ( 第二版 ) 作成厚生労働科学研究費補助金難治性疾患政策研究事業 血液凝固異常症等に関する研究班 ( 主任研究者村田満 ) 血栓性血小板減少性紫斑病 (thrombotic thrombocytopenic purpura:ttp) は 緊急に治療を必要とする致死的疾患である

ダラツムマブってどんな薬? 初発の患者さん ( 初めて治療を受ける患者さん ) の治験募集についてー 米国で承認された ダラツムマブ という新薬について Q&A 形式でご紹介します Q&A の監修は 名古屋市立大学病院血液 腫瘍内科診療部長飯田真介先生です Q1 ダラツムマブという薬が米国で承認され

< F2D F289BF8AEE8F808D908EA CA926D>

遺伝子治療用ベクターの定義と適用範囲


希少疾病用医薬品指定品目一覧表の注釈 ( 平成 29 年 12 月 21 日現在 ) 助成期間厚生労働大臣から希少疾病用医薬品の指定を受けた品目の開発企業が 医薬基盤 健康 栄養研究所に助成金交付申請を行い 前年度までに助成金が交付された期間 ( 単位 : 年 ) を示しています 医薬基盤 健康 栄

はじめに 本講演内容は PMDA の公式見解ではなく 演者個人の見解に基づいた内容であること をご了承下さい 2

京都府立医科大学附属病院

Microsoft Word _ASH2012 Data Press Release.docx

Transcription:

中医協総 - 3 3 1. 3. 2 7 再生医療等製品の医療保険上の取扱いについて 再生医療等製品の保険適用に係る取扱いについては 平成 26 年 11 月 5 日の中医協総会において 以下のとおり了承されたところ < 平成 26 年 11 月 5 日中医協総 -2-1( 抜粋 )> 1. 保険適用に係る今後の対応について 再生医療等製品の保険適用に関する当面の間の対応 薬事法改正後に承認 ( 条件 期限付承認を含む ) された再生医療等製品については 保険適用の希望のあった個別の製品の特性を踏まえ 医薬品の例により対応するか 医療機器の例により対応するかを 薬事承認の結果を踏まえて判断 薬価算定組織又は保険医療材料専門組織で償還価格について検討 上記検討の結果を踏まえ 中医協総会で薬価基準又は材料価格基準に収載するかを審議 再生医療等製品に関する知見が蓄積した後の対応 再生医療等製品の保険上の取扱いに関し 独自の体系を作るかどうかなどに ついて 引き続き中医協総会で検討 平成 31 年 3 月 26 日に以下の再生医療等製品が薬事承認され 製造販売業者より保険収載を希望する旨の申出がなされている <キムリア点滴静注 > 製造販売業者 : ノバルティスファーマ株式会社一般的名称 : チサゲンレクルユーセル適応症 : 再発又は難治性の CD19 陽性の B 細胞性急性リンパ芽球性白血病 再発又は難治性の CD19 陽性のびまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫 <コラテジェン筋注用 4mg> 製造販売業者 : アンジェス株式会社一般的名称 : ベペルミノゲンペルプラスミド適応症 : 標準的な薬物治療の効果が不十分で血行再建術の施行が困難な慢性動脈閉塞症 ( 閉塞性動脈硬化症 バージャー病 ) における潰瘍の改善 今般 平成 26 年の中医協了承に基づき これらの再生医療等製品の取扱い について審議するもの 1

再生医療等製品の取扱いについて 類別ヒト細胞加工製品 ( ヒト体細胞加工製品 ) 一般的名称 収載希望者 チサゲンレクルユーセル ノバルティスファーマ株式会社 販売名キムリア点滴静注形状 成遺伝子組換えレンチウイルスベクターを用いて CD19 を特異的に認識するキメラ抗原分 分量等受容体発現遺伝子を患者由来の T 細胞に導入承認区分新再生医療等製品 ( 希少疾病用再生医療等製品 ) 1. 再発又は難治性の CD19 陽性の B 細胞性急性リンパ芽球性白血病 ただし 以下のいずれかの場合に限る 初発の患者では標準的な化学療法を 2 回以上施行したが寛解が得られない場合 再発の患者では化学療法を 1 回以上施行したが寛解が得られない場合 同種造血幹細胞移植の適応とならない又は同種造血幹細胞移植後に再発した場合 2. 再発又は難治性の CD19 陽性のびまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫 ただし 以下効能 効果のいずれかの場合であって 自家造血幹細胞移植の適応とならない又は自家造血幹又は性能細胞移植後に再発した患者に限る 初発の患者では化学療法を 2 回以上 再発の患者では再発後に化学療法を 1 回以上施行し 化学療法により完全奏効が得られなかった又は完全奏効が得られたが再発した場合 濾胞性リンパ腫が形質転換した患者では通算 2 回以上の化学療法を施行し 形質転換後には化学療法を 1 回以上施行したが 形質転換後の化学療法により完全奏効が得られなかった又は完全奏効が得られたが再発した場合 ( 一部省略 ) 投与直前に本品を解凍し 適応症に応じて下記のとおり単回静脈内投与する (1) 再発又は難治性の CD19 陽性の B 細胞性急性リンパ芽球性白血病に用いる場合通常 25 歳以下 ( 投与時 ) の患者には 体重に応じて以下の投与量を単回静脈内用法及び用投与する 量又は使用 体重 50kg 以下の場合には CAR 発現生 T 細胞として 0.2 10 6 ~5.0 10 6 個 /kg 方法 体重 50kg 超の場合には CAR 発現生 T 細胞として 0.1 10 8 ~2.5 10 8 個 ( 体重問わず ) (2) 再発又は難治性の CD19 陽性のびまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫に用いる場合通常 成人には CAR 発現生 T 細胞として 0.6 10 8 ~6.0 10 8 個 ( 体重問わず ) を単回静脈内投与する 医療保険上の取扱い ( 案 ) 本品目については 審査報告書において 医薬品と同様に薬理的作用による治療効果を期待して 点滴で静脈内に投与される再生医療等製品 とされており また 静脈内に点滴で投与する点も医薬品のような投与法であることから 医薬品の例により対応することとし 薬価算定組織において償還価格について検討し 中央社会保険医療協議会総会において薬価基準への収載について審議することとしてはどうか 2

製品概要 販売名 使用目的 キムリア点滴静注本品はCAR-T 細胞療法に使用される再生医療等製品であり 患者末梢血由来の T 細胞の遺伝子を改変してキメラ抗原受容体 (CAR) を発現させたものである 医薬品と同様に薬理的作用による治療効果を期待して 点滴で静脈内に投与される 本品に導入されるCARは 主に B 細胞で発現する糖タンパク質の CD19を特異的に認識する一本鎖抗体ドメイン 及び細胞内シグナル伝達ドメイン等から構成される 一本鎖抗体ドメインがCD19を発現した細胞を認識すると 細胞内シグナル伝達ドメインに増殖 標的細胞に対する攻撃 及び細胞の持続 残存等に関する信号が伝達される これらの作用により 本品は CD19 陽性のB 細胞性の腫瘍において 腫瘍細胞を死滅させる効果が長期に持続することが期待されている 主な使用方法 主な有用性 承認条件 再発又は難治性のCD19 陽性のB 細胞性急性リンパ芽球性白血病の小児患者では 従来の標準治療では深い寛解の持続が難しい場合もある 3 歳 ( スクリーニング時 )~21 歳以下 ( 初回診断時 ) の再発又は難治性のB 細胞性急性リンパ芽球性白血病患者を対象とした国際共同第 II 相試験において 主要評価項目とされた全寛解率 ( 完全寛解又は血球数回復が不十分な完全寛解 ) は中間解析時点 (N=50) で82.0%[98.9% 信頼区間 :64.5%, 93.3%] であった また 再発又は難治性のCD19 陽性のびまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫の患者では 従来の標準治療ではそれまでの治療に抵抗性であったり 再発を繰り返す場合もあることから 治療選択肢が限られる 18 歳以上の再発又は難治性の成人びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫患者を対象とした国際共同第 II 相試験において 主要評価項目とされた奏効率 ( 完全奏効又は部分奏効 ) は 中間解析時点 (N=51) で58.8%[99.06% 信頼区間 :39.8%, 76.1%] であった 1. 緊急時に十分対応できる医療施設において 造血器悪性腫瘍及び造血幹細胞移植に関する十分な知識 経験を持つ医師のもとで サイトカイン放出症候群の管理等の適切な対応がなされる体制下で本品を使用すること 2. 国内での治験症例が極めて限られていることから 製造販売後 一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は 全症例を対象に使用の成績に関する調査を実施することにより 本品使用患者の背景情報を把握するとともに 本品の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し 本品の適正使用に必要な措置を講じること 3

再生医療等製品の取扱いについて 類別遺伝子治療用製品 ( プラスミドベクター製品 ) 一般的名称 ベペルミノゲンペルプラスミド 収載希望者 アンジェス株式会社 販売名形状 成分 分量等承認区分 コラテジェン筋注用 4mg 1 バイアル (1.6mL) 中にベペルミノゲンペルプラスミド 4mg を含有新再生医療等製品 参考 条件及び期限付承認(5 年 ) 効能 効果 又は性能 標準的な薬物治療の効果が不十分で血行再建術の施行が困難な慢性動脈 閉塞症 ( 閉塞性動脈硬化症及びバージャー病 ) における潰瘍の改善 用法及び用量 又は使用方法 通常 成人には 投与対象肢の虚血部位に対して 1 カ所あたり本品 0.5 mg を 8 カ所に 4 週間間隔で 2 回筋肉内投与する (1 回総計 4 mg) なお 臨床症状が残存する場合には 2 回目投与の 4 週後に 3 回目の投与を行うこともできる また 投与に際しては 日局生理食塩液で希釈し 希釈後の 1 カ所あたりの薬液量は 3 ml とし 投与対象筋が小さい場合には 2 ml まで減じてよい 医療保険上の取扱い ( 案 ) 本品目については 審査報告書において 医薬品と同様に薬理的な作用による治療効果を期待して開発された とされており また 筋肉内に注射して投与する点も医薬品のような投与法であることから 医薬品の例により対応することとし 薬価算定組織において償還価格について検討し 中央社会保険医療協議会総会において薬価基準への収載について審議することとしてはどうか 4

製品概要 販売名 使用目的 主な使用方法 コラテジェン筋注用 4mg 本品は ヒト肝細胞増殖因子を発現するプラスミド DNA を主成分とする再生医療等製品である 標準的な薬物治療の効果が不十分で血行再建術の施行が困難な慢性動脈閉塞症 ( 閉塞性動脈硬化症及びバージャー病 ) における潰瘍の改善を目的とし 医薬品と同様に薬理的な作用による治療効果を期待して 筋肉内に投与される 1. 血管造影 CTA MRA 超音波検査等の画像診断により虚血領域を同定した上で投与部位を決定する 2. 投与の際には 薬液が確実に筋肉内に注入されたことを超音波検査で確認しながら行う 3. 投与対象肢の虚血部位に対して 1 カ所あたり本品 0.5mg を 8 カ所に 4 週間間隔で 2 回筋肉内投与する (1 回総計 4mg) なお 臨床症状が残存する場合には 2 回目投与の 4 週後に 3 回目の投与を行うこともできる 2 つの国内試験及び 1 つの臨床研究では 複数の潰瘍がある場合は原則として最大潰瘍を評価対象潰瘍とし 本品 4mg が 2 回あるいは 3 回投与された 本品初回投与から 12 週後の評価対象潰瘍の完全閉鎖率は 閉塞性動脈硬化症では 50.0%(7/14 例 ) バージャー病では 60.0%(6/10 例 ) であった 閉塞性動脈硬化症を対象とした試験におけるプラセボ投与群の評価対象潰瘍の完全閉鎖率は 20.0%(1/5 例 ) であった 主な有用性 本品投与群 プラセボ群 試験名 対象 評価例数 完全閉鎖 評価例数 完全閉鎖 ASO 第 Ⅲ 相試験 閉塞性動脈硬 14 7 5 1 化症 TAO 一般臨床試験 バージャー病 9 5 - - 先進医療 B 臨床研究バージャー病 1 1 - - 承認条件 1. 重症化した慢性動脈閉塞症に関する十分な知識 治療経験を持つ医師のもとで 創傷管理を複数診療科で連携して実施している施設で本品を使用すること 2. 条件及び期限付承認後に改めて行う本品の製造販売承認申請までの期間中は 本品を使用する症例全例を対象として製造販売後承認条件評価を行うこと 5