理学療法科学 20(:121 125,2005 研究論文 術後早期における人工股関節置換術患者の歩行分析 - 歩行中の股関節伸展角度の減少が重心移動に及ぼす影響 - Gait Analysis of Patients in Early Stages after Total Hip Arthroplasty Surgery Effects of Reduced Hip Extension while Walking on Displacement of the Center of Gravity 南角学 神先秀人 石倉隆 川那辺圭一 中村孝志 MANABU NANKAKU, RPT, HIDETO KANZAKI, RPT, TAKASHI ISHIKURA, RPT, PhD, KEIICHI KAWANABE, MD, TAKASHI NAKAMURA, MD Department of Physical Therapy, Kyoto University Hospital: 54 Kawahara-cho, Shogoin, Sakyo-ku, Kyoto 606-8507, Japan. TEL +81 75-751-3571, FAX +81 75-751-3308, e-mail: nankaku@kuhp.kyoto-u.ac.jp Department of Physical Therapy, Yamagata Prefectural University of Health Sciences Department of Rehabilitation Medicine, Shibata Hospital Department of Orthopedic Surgery, Faculty of Medicine, Kyoto University Rigakuryoho Kagaku 20(: 121 125, 2005. Submitted Nov. 29, 2004. Accepted Feb. 5, 2005. ABSTRACT: The present study was undertaken to examine the effects of reduced hip extension while walking on displacement of the center of gravity in patients soon after total hip arthroplasty (THA). The subjects of this study were 9 women who had undergone unilateral THA 4 weeks previously and 11 healthy women. Using a force plate and a three-dimensional motion analyzer we measured: gait velocity, flexion-extension motion of hip and knee joints, displacement of the center of gravity, positive work volume during each double-supporting phase, and 5) the total internal work done per unit mass and distance walked. In the THA group, the hip extension decreased and flexionextension motion of the knee was absent during the stance phase. When the amount of positive work during each double-supporting phase was analyzed for the THA group, the amount of positive work after the heel contact phase was significantly greater on the operated side than on the intact side. The data obtained concerning the total internal work done per unit mass and distance walked indicated a lack of efficient displacement of the center of gravity. These results suggest that the decrease in hip extension while walking after THA can reduce the upward driving force in pushing off and inhibit knee motion control during the stance phase on the side where surgery was performed, suppressing smooth displacement of the center of gravity. Key words: total hip arthroplasty, gait analysis, displacement of the center of gravity 要旨 : 本研究の目的は, 人工股関節置換術術後早期での歩行中の股関節伸展角度の減少が重心移動に与える影響について検討することである 対象は片側 THA 術後 4 週が経過した女性 9 名と健常女性 11 名であった 床反力計,3 次元動作解析装置を用いて歩行速度, 股 膝関節の屈曲 - 伸展運動, 重心移動, 各両脚支持期における正の仕事量, 一歩行周期及び体重 1 kg 進行距離 1 m 当りの重心の仕事量を算出した THA 群で股関節伸展角度の減少を示し, 立脚期での膝の屈曲 - 伸展運動が認められなかった また,THA 群の各両脚支持期における正の仕事量は, 非術側の踵接地後の正の仕事量が術側と比較して有意に低い値を示した 重心移動に関しては, 術側の立脚中期の重心位置が非術側と比較して有意に高い値を示した 一歩行周期及び体重 1 kg 進行距離 1 m 当りの重心の仕事量の値から効率良い重心移動が行われていないことを示した THA 術後患者の歩行中における股関節伸展角度の減少は, 蹴り出しによる上方への推進力を低下させるとともに, 術側立脚期での膝関節のコントロールを阻害し, 円滑な重心移動を阻害する一因となることが示唆された キーワード : 人工股関節置換術, 歩行分析, 重心移動 京都大学医学部附属病院理学療法部 : 京都府京都市左京区聖護院川原町 54( 606-8507)TEL 075-751-3571 FAX 075-751-3308 山形県立保健医療大学理学療法学科 医療法人柴田病院リハビリテーション科 京都大学医学部整形外科 受付日 2004 年 11 月 29 日受理日 2005 年 2 月 5 日
122 理学療法科学第 20 巻 2 号 I. はじめに近年, セメントレス人工股関節置換術 ( 以下,THAと略 ) 術後のリハビリテーションプログラムにおいて, 術式の改良やX 線所見での短期 中期成績から 1, 早期荷重が容認されるとともに, 入院期間の短縮が図られている 3, このような流れの中で術後早期での歩容上の問題点として, 股関節伸展角度の減少が臨床においてしばしば観察される 歩行中の矢状面での股関節運動域の回復は術後の股関節疾患患者において歩行能力を左右する最も重要な課題の1つである 5) THA 術後長期間経過した症例においても, 歩行中の立脚後期での股関節伸展角度の減少が残存することが指摘されている 6-1 THA 術後患者や高齢者の歩行中における股関節伸展角度の減少が他の歩行のパラメータに与える影響として, 歩行速度や重複歩距離の減少, 骨盤の代償運動, 筋活動パターンの変化などが挙げられている 7-10, 1 歩行速度や重複歩距離の減少を部分的に補うために, 骨盤の前 後傾の代賞運動が生じることはこれまで多く報告されている 8-10, 1 また,Perronら 9) は骨盤の代償運動だけではなく膝や足関節の運動にも影響を及ぼし, 立脚後期に健常人と比較して, 早期に膝関節の屈曲角度が大きくなることを報告している 歩行中の筋活動パターンについては, 立脚後期での膝伸展筋の筋活動の増加が認められている 9) このように歩行中の股関節伸展角度の減少が骨盤を含めた他の関節運動や筋活動に与える影響についての検討はされているが, これらの動きや筋活動の変化に伴う身体の重心移動への影響に関する報告は見当たらず, 不明な点が多い また,THA 術後の歩行に関するこれまでの多くの報告は術後数ヶ月を経過し, すでに一定の歩行パターンができあがった後, すなわち他関節運動や骨盤による代償運動が確立した後の研究が多い 6-1 したがって, 術後早期に歩行分析を行い他関節による代償運動が確立する前に運動療法の立案に役立てる必要性があると考えられる そこでTHA 術後早期における歩行中の股関節伸展角度の減少が重心移動に与える影響について検討した II. 対象と方法 1. 対象片側セメントレスTHA 術後 4 週を経過した女性 9 名である 年齢は44.0±9.0 歳 (29~53 歳 ), 身長は154.3±3.6 cm, 体重は46.9±5.8 kgである 手術は全例前外側アプローチで行い, 術後のリハビリテーションプログラム 1 も同様 であった 日本リハビリテーション医学会が定める関節可動域の測定法により, 術側の股関節伸展の可動域は10 ~15, 非術側は15~20 であった また, 術側の股関節周囲筋は徒手筋力テストにて2~3, 非術側は4~5レベルであった また, 対照群として整形外科的及び神経学的疾患を有しない健常女性 11 名の歩行分析を行った 年齢は44.7± 10.7 歳 (26~58 歳 ), 身長は155.8±4.3 cm, 体重は49.3± 5.1 kgである 左右の股関節伸展の可動域は15~20, 左右の股関節周囲筋は徒手筋力テストにて5レベルであった 対象者には本実験の趣旨および目的を詳細に説明し, 研究への参加に対する同意を得た 2. 測定装置と歩行条件測定には2 基の床反力計 (Bertec 社製,9090S 型 ) と4 台のCCDカメラで構成される3 次元動作解析装置 ( 住友金属社製,GATAL-ITS-60 型 ) を用いた サンプリング周波数は床反力データが240 Hz,3 次元解析データが60 Hzである 対象者に両側肩峰, 上前腸骨棘, 大腿骨大転子, 膝関節外側上顆, 足関節外果中央に反射マーカーを貼り付け, 自由速度での独歩 ( ここでの独歩は杖等の歩行補助具を用いない場合 ) を行わせた また, 棘果長を測定し, 脚長差が1 cm 以内で対象者が最も快適となるよう補高板にて調節した 測定前に数回練習を行わせ, 歩行に慣れてから測定を開始した 3. 測定項目と算出方法測定項目は歩行速度, 重複歩距離, 歩行率, 一歩行周期における股および膝関節運動の屈曲 - 伸展の経時的変化と股関節最大伸展角度, 術側の踵接地 ( 以下,HC) 後の両脚支持期ならびに非術側 HC 後の両脚支持期における正の仕事量, 術側と非術側の立脚中期における垂直方向の重心の高さ ( 一歩行周期の重心の最低位に対する高さ ) である また, 重心移動の円滑性を表すパラメータとして,Iidaら 1 の方法を用いて, 一歩行周期及び体重 1 kg 進行距離 1 m 当りの重心の仕事量 ( 以下,Wt/kg/m) を求めた 歩行中の股関節の屈曲 - 伸展運動角度は, 矢状面上における大腿骨大転子と膝関節外側上顆を結ぶ線と, 床面に対する垂線とでなす角度から算出した 両脚支持期における正の仕事量は, 総エネルギーを微分して得られる power 曲線から算出した 1 歩行中の垂直 左右方向への重心移動幅に関しては, 左右の床反力の和 ( 総床反力 ) を2 回積分して求めた 1 さらに床反力計とフットスイッチを用いて, 一歩行周期における術側と非術側の片脚支
術後早期における人工股関節置換術患者の歩行分析 123 図 1 一歩行周期における股 膝関節の屈曲 - 伸展の経時的変化 持期の時間比率を求めた 4. 統計処理床反力計への接地とマーカー追跡が良好であった3 データを分析対象とした 統計処理には,THA 群と健常群の比較およびTHA 群内における術側と非術側の比較には対応のないt 検定を用いた また,THA 群の術側と非術側および健常群の3 群間の比較には一元配置分散分析と Tukey 法による多重比較を行った 統計学的有意水準はすべて5% 未満とした III. 結果歩行の速度因子の結果を表 1に示す THA 群は健常群と比較して歩行速度, 重複歩距離, 歩行率の速度因子すべてにおいて有意に低い値を示した THA 代表例と健常人の一歩行周期における股 膝関節の屈曲 - 伸展運動の経時的変化を図 1に示す 術側下肢では立脚後期の股関節伸展が健常者と比較して少なく, 同時期の膝関節屈曲角度は逆に大きいパターンを示した また,THA 群では非術側は健常群と同様のパターンを示したが, 術側では立脚初期から踵離地に至る膝の屈曲 - 伸展運動が認められなかった THA 群の術側の股関節最大伸展角度は, 非術側は平均 10.2±3.4, 術側は平均 4.6 ±3.7 であり, 術側は非術側と比べて有意に低値を示した (p<0.005) また, 健常群の左右の平均は11.2±3.9 であり,THA 群の術側と比較すると有意に大きい値を示したが (p<0.00, 非術側との間で有意な差は認められなかった ( 図 THA 群と健常群の平均のpower 曲線を図 3に示す 健常群では左右のHC 後の両脚支持期における正の仕事量は対称性を示した 一方,THA 群は術側 HC 後の両脚支持期 図 2 一歩行周期における股関節最大伸展角度図 3 一歩行周期におけるTHA 群と健常群のpower 曲線における正の仕事量は平均 11.7±3.0ジュール, 非術側 HC 後は平均 3.8±1.9ジュールであり, 非術側 HC 後の正の仕事量が有意に低い値を示した (p<0.00 一歩行周期の垂直方向ならびに前額面上への重心移動の投影図を図 3に示す 健常群では左右の立脚中期における重心の高さは同等で, 垂直方向の重心移動は対称的な
124 理学療法科学第 20 巻 2 号 図 4 一歩行周期における重心移動の投影図左 : 垂直方向の重心移動右 : 前額面上での重心移動の投影図 ( 上 : 健常群, 下 :THA 群 ) 表 1 速度因子と重心移動の円滑さの比較 THA group Control group (n=9) (n=1 Velocity (m/min) 48.67± 8.15 68.92± 6.00 p<0.001 Stride (m) 1.01± 0.12 1.23± 0.10 p<0.001 Cadence (step/min) 100.0 ± 8.4 112.2 ± 4.4 p<0.001 Wt/Kg/m 0.85± 0.16 0.66± 0.12 p<0.01 正弦曲線を示した しかし,THA 群では, 立脚中期の重心の高さが術側で平均 3.51±0.57 cm, 非術側で平均 1.99 ±0.71 cmと, 術側の立脚中期の重心位置が有意に高い値を示した (p<0.00 一歩行周期における術側と非術側の片脚支持期の時間比率はそれぞれ平均 34.3±3.8% 及び37.5±2.0% であり, 術側の片脚支持期が有意に短縮していた (p<0.05) 重心移動の円滑性を表すWt/kg/mに関しては,THA 群が平均 0.85±0.16(Wt/kg/m) で, 健常群の0.66±0.12(Wt/ kg/m) と比較して有意に大きな値を示し, 重心移動が効率良く行われていないことを示した ( 表 IV. 考察本研究において,THA 術後患者の歩行の特徴として, 歩行の速度因子の低下, 術側の立脚後期での股関節伸展角度の減少がみられた THA 術後 6ヶ月以上経過した症例や高齢者では, 歩行中の股関節伸展角度の減少が重複歩距離の低下を招き, 歩行速度低下の原因となることが多くの研究者たちにより報告されている 6-1 本研究においても歩行中の股関節伸展角度の減少が歩行の速度因子を 低下させる一因となったと考えられる 歩行中における股関節伸展角度の減少の原因としては, 関節拘縮 9) などの構造上の問題とともに下肢の筋力低下やバランス機能の低下 1 などが挙げられる Elaineら 15) はTHA 術後 1 年以上経過した症例に対して片脚立位での重心動揺を測定し, 術側下肢のバランス機能が回復していないことを指摘している また,THA 術後においては, 股関節周囲筋の筋力が十分に回復しない状態での退院となる 本研究においても, 疼痛が全例において認められなかったにもかかわらず, 術側の片脚支持期の短縮がみられたことは, 術側下肢の支持性の低下や筋力を含めたバランス機能の低下が原因として考えられた 術後早期で股関節周囲筋の筋力回復が不十分であることに加えて, 手術によるアライメント変化とそれに伴う股関節周囲筋群の協調性が確立していないことにより術側下肢の支持性が低下し, そのことが歩行中の股関節伸展角度減少をもたらした要因と推察される しかし, 術前の関節可動域や筋力さらに歩行パターンの影響も関与すると推察されるため, 今後のさらなる検討が必要であると思われる 歩行中の重心移動に注目すると,THA 群では非術側より術側の立脚期の重心位置が高く, 非対称であることがわかった また,Wt/kg/mの値が健常者と比較して約 22.4 % 高かったことは, 身体の前進にそれだけ多くの仕事を要したという意味で, 効率的な重心移動での歩行が行われていないことを示している これらの要因として, 歩行中の股関節伸展角度の減少に伴い, 術側での蹴り出し期に産出される推進力の減少と, 後述するように術側の二重膝作用の欠如が考えられた 一般に歩行の推進力には足部の機能等が関与するが, 今回は股 膝関節を中心
術後早期における人工股関節置換術患者の歩行分析 125 に検討した 蹴り出しによる推進力の減少に関しては, 非術側 HC 後の両脚支持期における正の仕事量が術側 HC 後のそれよりも低値を示した 蹴り出しは垂直方向には身体重心を重力に抗して上方へ持ち上げるように作用する また, 歩行中の股関節伸展角度の増加は立脚後期での推進力の増加につながると指摘されている 5) これらのことから歩行中の股関節伸展角度の減少は, 術側での蹴り出しによる仕事量を低下させ, 上方への推進力が十分に得られなかったと推察される 術側の膝関節運動に関しては, 他の研究同様 9, 1 に術側の立脚後期で膝の屈曲角度が増し, 立脚期での膝の屈曲 - 伸展運動が認められなかった Perronら 9) は, 歩行中の股関節伸展角度の減少による立脚後期での膝伸展筋の余分な筋活動は, 次のHCからの膝伸展筋による膝関節の制御を阻害すると報告している 歩行中の二重膝作用は垂直方向の重心移動を減少させる役割をもつ 16) が, 本研究の結果から, 歩行中の股関節伸展角度の減少による立脚後期の余分な膝伸展筋の筋活動が次のHCからの筋活動パターンに影響を与えて, 術側の二重膝作用の欠如につながり, その結果術側立脚期の重心位置が高くなったと考えられる これらのことからTHA 術後患者の歩行中における股関節伸展角度の減少は, 蹴り出しによる上方への推進力を低下させるとともに, 術側の二重膝作用を阻害し, 円滑な重心移動での歩行ができなくなる一因となることが示唆された THA 術後の歩行中における股関節伸展の回復については,Mikiら 10) は片側 THA 術後患者では術後 1 年で股関節最大伸展角度が術側と非術側で有意差が無くなったと報告している さらに経過とともに改善していく症例がいることも報告されている 7) また,THA 術後の歩行中における重心移動の変化については,Iidaら 1 がTHA 術後 18ヶ月で重心移動は健常人とほぼ同様パターンになり,Wt/kg/m についても有意差がなくなったと報告している これらのことがどのような過程を経て改善されるのかを理解し, また理学療法介入の必要性を検討するためには, 運動学的データと運動力学的データを合わせた長期的な評価の継続が必要であると考える 変形性股関節症患者に対するclosed kinetic chainでのトレーニングの必要性が述べられている 17) 当院においては, 主に前額面上での体幹の動揺やトレンデンブルグ歩行に対して重錘を用いた歩行練習や鏡を使用したバイオフィードバック訓練は取り入れているが, 矢状面に注目したトレーニングは十分に行えていない 本研究の結果より, 特に術側の立脚後期での重心移動を伴うclosed kinetic chainでの協調性のトレーニングが必要であることが示唆され, 股関節疾患患者の歩行中における股関節伸 展角度の減少に対する運動療法の立案の一助となることが期待された 引用文献 Rao R, Sharkey F, Hozack J, et al.: Immediate weightbearing after uncemented total hip arthroplasty. Clin Orthop, 1998, 349: 156-162. Kushida Y, Sugano N, Sakai T, et al.: Full weight-bearing after cementless total hip arthroplasty. Int Orthop, 2001, 25: 25-28. 森田定男, 窪田浩平, 神野哲也 他 : セメントレス人工股関節置換術 3 週間入院リハビリテーションプログラムの検討. 総合リハ,2003, 31: 379-382. 内田賢一, 斉藤幸広, 友井貴子 他 : 変形性関節症術後の早期理学療法 - 人工股関節置換術を中心に-.PTジャーナル, 2003, 32: 767-772. 5) 遠藤祐介, 三谷茂, 川井章 他 : 寛骨臼回転骨切り術前後の三次元動作解析による歩行解析. 関節外科,2003, 153: 31-40. 6) Long T, Dorr L, Healy B, et al.: Functional recovery of noncemented total hip arthroplasty. Clin Orthop, 1993, 288: 73-77. 7) Tanaka Y: Gait analysis of patients with osteoarthritis of the hip and those with total hip arthroplasty. J Jpn Orthop Assoc, 1993, 67: 1001-1013. 8) Dujardin F, Aucouturier G, Bocquet F, et al.: Kinematics of the hip joint during gait in normal subjects and osteoarthritic patients. Rev Chir Orthop Reparatrice Appar Mot, 1998, 84: 689-699. 9) Perron M, Malouin F, Moffet H, et al.: Three-dimensional gait analysis in women with a total hip arthroplasty. Clin Biomech, 2000, 15: 504-515. 10) Miki H, Sugano N, Hagio K, et al.: Recovery of walking speed and symmetrical movement of the pelvis and lower extremity joints after unilateral THA. J Biomech, 2004, 30: 443-455. 1 田中義孝, 井村慎一, 大森弘則 他 : 歩行における股関節伸展可動域の重要性 -THA 施行例の歩行分析 -. 日整会誌, 1995, 69: 426. 1 Kerrigan D, Lee L, Collins J, et al.: Reduced hip extension during walking: health elderly and fallers versus young adult. Arch Phys Med Rehabil, 2001, 80: 26-30. 1 川那辺圭一, 田村冶郎, 清水基行 他 : 人工関節手術 - 股関節 -. 総合リハ,2003, 31: 912-915. 1 Iida H, Yamamuro Y: Kinetic analysis of the center of gravity of the human body in normal and pathological gait. J Biomech, 1987, 20: 987-995. 15) Elaine J, Roger E, Sue S, et al.: Outcomes of total hip arthroplasty: A study of patients one year postsurgery. J Orthop Sports Phys Ther, 2002, 32: 260-267. 16) Inman T: Human Walking. Williams & Wilkins, Baltimore, 1981, pp1-117. 17) Elaine J, Sue S: Effects of a late-phase exercise program after total hip arthroplasty: a randomized controlled trial. Arch Phys Med Rehabil, 2004, 85: 1056-1062.