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Transcription:

Autodesk Inventor Skill Builders Autodesk Inventor 2010 構造解析の精度改良 メッシュリファインメントによる収束計算 予想作業時間:15 分 対象のバージョン:Inventor 2010 もしくはそれ以降のバージョン シミュレーションを設定する際に 収束判定に関するデフォルトの設定をそのまま使うか 修正をします 応力解析ソルバーでは計算の終了を判断するときにこの設定を使います この反復リファインメントの結果は収束グラフとして表示することができます この Skill Builder では収束計算と Inventor 応力解析がどのように関係するかを説明します イメージ図やアニメーションで以下のトピックスを紹介します 収束と結果収束設定収束プロット 概要 Inventor 構造解析で有限要素法解析 (FEA) を実行するためには 物理的なモデルを有限要素法のメッシュに分割する必要があります 弾性学を基礎とした方程式が境界条件で指定された構造の挙動を決定するために計算されます

メッシュ分割された FE モデルは近似誤差を含んだ実モデルを連続体で表現します 適切なメッシュリファインメントはこれらの近似誤差を減らす助けになり 数学モデルの近似が改善されます 収束計算プロセスは FEA 解析結果を評価し メッシュを再分割し 方程式を作り直して計算するという一連の反復処理になります Inventor の応力解析では一連の反復計算において アダプティブ p-h 法により速く 正確に結果を計算します アダプティブ h 法では局所的にメッシュのサイズを変化させ 一般的にはより細かいメッシュを作成します アダプティブ p 法では選ばれた要素の変位関数の次数を上昇させます アダプティブ p-h 法はそれらの処理を繰り返し実行します 途中の計算からの情報を基に計算結果を改善するために局所的にメッシュを修正していきます Inventor 構造解析ではそれらのリファインメント処理が完全に自動で行われます

収束と結果最初に計算を終了する収束判定値 ( 例えば結果の誤差が 10% 以下など ) を設定し h リファインメントの最大数 ( 例えば 5) を設定してから収束計算プロセスをスタートします 解析が収束した場合 つまり収束計算で収束条件が満たされた場合 計算が終了します 収束判定値は誤差判定に使われます オリジナルメッシュ h リファインメント後のメッシュ 一方 途中の計算結果の誤差が収束判定値に届かなかった場合 解析は収束していません 収束計算は h リファインメントの最大数に達した時に終了します 収束しないケースは通常 形状が 180 度以上の角度をもったくぼんだ部分や FE モデルの定義に依存した境界条件のところが原因となります 応

力の特異点や点荷重や点拘束で理論的に応力が無限大になるところも収束しない原因となります 結果を評価する際に FE モデルの解析結果が解析前に実部品で予想した挙動と同じになることが重要です 実際の拘束条件 荷重条件 接触条件 材料物性などをチェックします これらが適切に入力されていないと通常収束しない 誤った解析結果となります 間違ったモデルで収束計算をした場合 間違ったまま収束することがあります FE モデルの解析では計算が大規模なので桁落ちや丸めによる誤差が発生しやすくなります Inventor 構造解析では桁落ちや丸めの誤差を少なくするために進んだ数値計算手法を使用していますが モデルによってはこれらの小さい誤差が増幅して大きな影響を与えることはありえます 収束設定次の絵は応力解析での収束設定ダイアログボックスを表示しています このダイアログボックスでは計算が収束したとソルバーが判断するための設定を行います h リファインメントの最大数 : メッシュリファインメントサイクルの最大数を入力します この最大数に達する前に解析が収束した場合 h リファインメントの反復は終了します 収束判定値 (%) : 収束のゴールを入力します もし選択した結果に対して 連続した 2 回の解析の間でその差が与えられた % よりも小さくなった場合 h リファインメントは終了し最後の結果を表示します

h リファインメントのしきい値 (0~1) : h リファインメントの範囲をコントロールします ここが 0 のときは 全ての要素が再分割の対象となります 1 のときは逆に全ての要素が再分割の対象になりません 一般的に応力が高いモデルの一部を再分割するために大きめの値を入力します モデルに高めの応力が分散している場合は 小さめな値を入力することで全体的に高い応力を見つけることができます 収束結果 : 解析の収束をモニターする結果のタイプを選択します ジオメトリ選択 : 結果の収束判定するジオメトリのセットを定義します 収束グラフはここで選択されたジオメトリを含めた あるいは除いた近くの位置の値を表示しますので モデルの最大結果はこの収束グラフの最大値とは違う値になります 収束プロット : h リファインメントの最大数に 0 以上の値が入力された場合 収束の XY プロットを表示することができます 例えば次の図は部品 アセンブリの典型的な収束の傾向を表しています この例ではフォンミーゼス応力が収束結果として設定された場合で 解析ステップに対してプロットされています 最終的な収束値はプロットの上部に表示されます

Autodesk Inventor 2010 < 構造解解析の精度改改良 > 部品解析析に関しては解析ステップ 1 2 3 は変位関数の次次数がそれぞれ p1 p2 p3 と上昇したときの結果が表表示され 解析析ステップ 4 5 n は h リファインメントの h=1 2 (n-3) での結果がそれぞれ表示されます アセンブリ解析では解解析ステップ 1 と 2 は変位位関数の次数数がそれぞれれ p1 p2 と上昇したときの結果で 解析ステップ 3 4 n は h リファインメントの h=1 2 (n-2) での結果がそれぞれ表示されます 収束計算算のアニメーションこのドキュメントを掲載載している Web ページで 動画を使用用して Inventor 構造解析析の収束の使い方をご紹介しています どのように使うかを見ることができます http://www.autodesk.co.jp/inv_skillbuilder >> シミュレーーション まとめ収束設定定と収束プロットを適切に使うことで応応力解析の結結果の精度を改善することができます 常に予想結果と解析結果を比較して必要要に応じて FE モデル変更更します FEA 解析析には様々な誤差が存在在していることを忘れないでください 実モデルは連続続体ですが FE モデルは有限個の要素素に分割されるため離散散化の誤差がある FE モデルが実実モデルの挙動と違う場合合 収束判定とは関係なくその問題が正しくない結結果を出している可能性がある 数値値誤差が計算算結果から来来る時もある これらの誤差差は非常に小小さいが FE モデルはこれらを増幅することもある メッシュのリファインメントにより FE モデルの数学的近似表現をより良良いものにし より精度の良良い結果を得ることができます Inventor 構造解析では自動 p-h アダプティブ法の技術が搭搭載されており 最小の反復計計算で速くて精精度の良い解解析結果を得得ることができます Autodesk Inventor は 米国 Autodesk, Inc. の米国およびその他の国における商標または登録商標です その他記載の会社名 ブランド名および商品名は 各社の商標標または登録商標です 記載事項は 予告告なく変更することがございます 予めご了了承ください 2009 Autodesk, Inc. All rights reserved.