7 対 1 10 対 1 入院基本料の対応について 2(ⅲ) 7 対 1 10 対 1 入院基本料の課題 将来の入院医療ニーズは 人口構造の変化に伴う疾病構成の変化等により より高い医療資源の投入が必要となる医療ニーズは横ばいから減少 中程度の医療資源の投入が必要となる医療ニーズは増加から横ばいにな

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2018 年 3 月 15 日 株式会社千早ティー スリー 代表取締役谷口仁志 平成 30 年度診療報酬改定における重症度 医療 看護必要度関連の変更について 拝啓時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます さて 平成 30 年度診療報酬改定における施設基準等が 3 月 5 日に公開され 重症度

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医師等の確保対策に関する行政評価・監視結果報告書 第4-1

体制強化加算の施設基準にて 社会福祉士については 退院調整に関する 3 年以上の経験を有する者 であること とあるが この経験は 一般病棟等での退院調整の経験でもよいのか ( 疑義解釈その 1 問 49: 平成 26 年 3 月 31 日 ) ( 答 ) よい 体制強化加算の施設基準にて 当該病棟に

平成 24 年度診療報酬説明会リハビリテーション関連 平成 24 年 4 月 21 日 公益社団法人 高知県理学療法士協会 医療部

地域包括ケア病棟入院料等の主な算定要件 施設基準 地域包括ケア病棟入院料 1 地域包括ケア入院医療管理料 1 地域包括ケア病棟入院料 2 地域包括ケア入院医療管理料 2 点数 ( 日 ) 2,558 点 2,558 点 2,058 点 2,058 点 算定上限 60 日 看護配置 13 対 1 その

入院医療 ( その 9) 1. 療養病棟入院基本料 1-1) 療養病棟入院基本料の評価体系 1-2) 医療区分 1-3) 在宅復帰機能強化加算 2. 入退院支援 ( その 2) MC-42 2

リハビリテーションを受けること 以下 リハビリ 理想 病院でも自宅でも 自分が納得できる 期間や時間のリハビリを受けたい 現実: 現実: リ ビリが受けられる期間や時間は制度で リハビリが受けられる期間や時間は制度で 決 決められています いつ どこで どのように いつ どこで どのように リハビリ

3 成人保健

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平成30 年度診療報酬改定において経過措置を設けた施設基準の取扱いについて(保険局医療課:H )

MC-2 3

Microsoft PowerPoint - ④-2【資料2 松田先生】

基本料金明細 金額 基本利用料 ( 利用者負担金 ) 訪問看護基本療養費 (Ⅰ) 週 3 日まで (1 日 1 回につき ) 週 4 日目以降緩和 褥瘡ケアの専門看護師 ( 同一日に共同の訪問看護 ) 1 割負担 2 割負担 3 割負担 5, ,110 1,665 6,

一般会計負担の考え方

h29c04

81 平均寿命 女 単位 : 年 全 国 長野県 島根県 沖縄県 熊本県 新潟県 三重県 岩手県 茨城県 和歌山県 栃木県

届出上の注意 1 届出前 1 ヶ月の各病棟の勤務計画表 ( 勤務実績 ) 及び 2 つの勤務帯が重複する各勤務帯の申し送りの時間が分かる書類を添付すること 2 7 対 1 特別入院基本料及び 10 対 1 特別入院基本料を算定する場合には 看護職員の採用活動状況等に関する書類を添付すること

概要

平成29年版高齢社会白書(全体版)

(2) 高齢者の福祉 ア 要支援 要介護認定者数の推移 介護保険制度が始まった平成 12 年度と平成 24 年度と比較すると 65 歳以上の第 1 号被保険者のうち 要介護者又は要支援者と認定された人は 平成 12 年度末では約 247 万 1 千人であったのが 平成 24 年度末には約 545 万

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第1章評価にあたって

1) 疾患別死亡数 死亡率 ( 七尾市 ) 死亡数 ( 総数 ) 資料 : 衛生統計報 死亡率 ( 総数 ) 人口 10 万対

目 次 1 平成 29 年愛知県生命表について 1 2 主な年齢の平均余命 2 3 寿命中位数等生命表上の生存状況 5 4 死因分析 5 (1) 死因別死亡確率 5 (2) 特定死因を除去した場合の平均余命の延び 7 平成 29 年愛知県生命表 9

取材時における留意事項 1 撮影は 参加者の個人が特定されることのないよう撮影願います ( 参加者の顔については撮影不可 声についても収録後消去もしくは編集すること ) 2 参加者のプライバシーに配慮願います 3 その他 (1) 撮影時のカメラ位置等については 職員の指示に従ってください (2) 参

対象疾患名及び ICD-10 コード等 対象疾患名 ( 診療行為 ) ICD-10 等 1 糖尿病 2 脳血管障害 3 虚血性心疾患 4 動脈閉塞 5 高血圧症 6 高尿酸血症 7 高脂血症 8 肝機能障害 9 高血圧性腎臓障害 10 人工透析 E11~E14 I61 I639 I64 I209 I

スライド 1

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社会保障給付の規模 伸びと経済との関係 (2) 年金 平成 16 年年金制度改革において 少子化 高齢化の進展や平均寿命の伸び等に応じて給付水準を調整する マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びはの伸びとほぼ同程度に収まる ( ) マクロ経済スライド の導入により年金給付額の伸びは 1.6

平成 28 年度診療報酬改定情報リハビリテーション ここでは全病理に直接関連する項目を記載します Ⅰ. 疾患別リハビリ料の点数改定及び 維持期リハビリテーション (13 単位 ) の見直し 脳血管疾患等リハビリテーション料 1. 脳血管疾患等リハビリテーション料 (Ⅰ)(1 単位 ) 245 点 2

H まで経過措置注意喚起

第 3 節心筋梗塞等の心血管疾患 , % % % %

資料 4 明石市の人口動向のポイント 平成 27 年中の人口の動きと近年の推移 参考資料 1: 人口の動き ( 平成 27 年中の人口動態 ) 参照 ⑴ 総人口 ( 参考資料 1:P.1 P.12~13) 明石市の総人口は平成 27 年 10 月 1 日現在で 293,509 人 POINT 総人口

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1 人口動態の概況 ( 平成 24 年 1 月 ~12 月 ) (1) 出生数 < 減少 > 出生数は56,943 人で前年に比べ1,116 人減少し 出生率は人口千人に対し8.0で 前年と比べ0.2ポイント低下した (2) 死亡数 < 増加 > 死亡数は59,137 人で前年に比べ1,467 人増

複数名訪問看護加算 (1 人以上の看護職員等と同 2 人以上による訪問看護を行う場合 行 ) 看護師等と訪問 看護師等と訪問 4,500 円 30 分未満 254 単位 准看護師と訪問 3,800 円 30 分以上 402 単位 看護補助者と訪問 ( 別に厚生労働省が定める場合 看護補助者と訪問 を

第 2 章 西東京市の現状 第 2 章 東京市の現状 1 人口等の動向 (1) 東京市の 年次推移西東京市の人口は 平成 7(1995) 年以降 一貫して増加の傾向にあり 平成 27(2015) 年の国勢調査では 20 万人を超えています 図表 2-1 西東京市人口の年次推移と伸び率 ( 人 ) 2

平成 2 9 年名古屋市民の平均余命 平成 30 年 12 月 25 日 名古屋市健康福祉局

脳卒中に関する留意事項 以下は 脳卒中等の脳血管疾患に罹患した労働者に対して治療と職業生活の両立支援を行うにあ たって ガイドラインの内容に加えて 特に留意すべき事項をまとめたものである 1. 脳卒中に関する基礎情報 (1) 脳卒中の発症状況と回復状況脳卒中とは脳の血管に障害がおきることで生じる疾患

平成27年版高齢社会白書(全体版)

人口推計 における人口の算出方法 Ⅰ 概要 1 人口推計の範囲人口推計の範囲は, 我が国に常住している * 全人口 ( 外国人を含む ) である ただし, 外国人のうち, 外国政府の外交使節団 領事機関の構成員 ( 随員及び家族を含む ) 及び外国軍隊の軍人 軍属 ( 家族を含む ) は除いている

第2次JMARI報告書

平成17年

第2期データヘルス計画について

平成 28 年 10 月 17 日 平成 28 年度の認定看護師教育基準カリキュラムから排尿自立指導料の所定の研修として認めら れることとなりました 平成 28 年度研修生から 排泄自立指導料 算定要件 施設基準を満たすことができます 下部尿路機能障害を有する患者に対して 病棟でのケアや多職種チーム

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4 年齢階級別の死因山形県の平成 28 年の死因順位は 20 歳から 34 歳までの各階級において自殺が1 位となっているほか 64 歳までの各階級においても死因順位の上位にあり おおむね全国と同様の傾向が見られます < 表 7> 年齢階級別の死因順位 死亡者数 ( 山形県 ) 年齢階級 総死亡者数

平成28年版高齢社会白書(概要版)

5. 死亡 (1) 死因順位の推移 ( 人口 10 万対 ) 順位年次 佐世保市長崎県全国 死因率死因率死因率 24 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 位 26 悪性新生物 350

医科診療報酬点数表関係 別添 1 在宅患者支援療養病床初期加算 在宅患者支援病床初期加算 問 1 療養病棟入院基本料の注 6の在宅患者支援療養病床初期加算及び地域包括ケア病棟入院料の注 5の在宅患者支援病床初期加算の算定要件に 人生の最終段階における医療 ケアの決定プロセスに関するガイドライン 等の

1 届出 施設基準に 病院の一般病棟又は療養病棟の病棟 ( 病室 ) 単位で行うもの とあるが 一般病棟入院基本料や療養病棟入院基本料からの移行のみでなく障害可能である 者施設等入院基本料や亜急性期入院医療管理料 回復期リハビリテーション病棟入院料からの移行は可能か? 2 届出 当院は一般 10 対

【最終版】医療経営学会議配付資料 pptx

脳血管疾患による長期入院者の受診状況~レセプトデータによる入院前から退院後5年間の受診の分析

第 7 回大阪市人口移動要因調査報告書 平成 27 年 3 月 大阪市都市計画局

図表 リハビリテーション評価 患 者 年 齢 性 別 病 名 A 9 消化管出血 B C 9 脳梗塞 D D' E 外傷性くも幕下出血 E' 外傷性くも幕下出血 F 左中大脳動脈基始部閉塞 排尿 昼夜 コミュニ ケーション 会話困難 自立 自立 理解困難 理解困難 階段昇降 廊下歩行 トイレ歩行 病

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市原市国民健康保険 データヘルス計画書

1. がん重点パック の発売について < 開発の背景 > がん は日本人の死亡原因のトップ 表 1 であり 非常に怖い病気であることに今も変わりありません また がんによる死亡者数は40 代以降から急速に増加している 表 2 ことも考えると 若いうちから がんに対して備えておく必要があるといえます

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Q: 療養病棟が 2 病棟 (60 床 +60 床 ) あり 人員配置が共に施設基準をクリアしている場合には 2 病棟合計の 120 床に対して医療区分 2 3 の割合が 8 割以上となればよいのでしょうか 1 病棟 (60 床 ) 毎に 8 割以上でなければならないのでしょうか A: 療養病棟入院

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Microsoft Word - (厚生局医療課長事務連絡)平成30年度診療報酬改定において経過措置を設けた施設基準の取扱いについて

改定事項 基本報酬 1 入居者の医療ニーズへの対応 2 生活機能向上連携加算の創設 3 機能訓練指導員の確保の促進 4 若年性認知症入居者受入加算の創設 5 口腔衛生管理の充実 6 栄養改善の取組の推進 7 短期利用特定施設入居者生活介護の利用者数の上限の見直し 8 身体的拘束等の適正化 9 運営推

施設の種類別に年次推移をみると 入院では 病院は 8 年からほぼ横ばいであったが 20 年は減少しており 一般診療所は昭和 59 年から減少傾向にある 外来では 病院 一般診療所ともに 20 年は減少しており 歯科診療所は 14 年から増加傾向にある ( 図 1 統計表 1 2) 年齢階級別にみると

7 時間以上 8 時間未満 922 単位 / 回 介護予防通所リハビリテーション 変更前 変更後 要支援 Ⅰ 1812 単位 / 月 1712 単位 / 月 要支援 Ⅱ 3715 単位 / 月 3615 単位 / 月 リハビリテーションマネジメント加算 (Ⅰ) の見直し リハビリテーションマネジメン

09 NCD の負担軽減 現状世界保健機関 (WHO) によると 2008 年の世界の死亡数 5,700 万人のうち 63% にあたる3,600 万人がNCD (Noncommunicable Diseases) によるものと推計している 1 具体的な疾患として WHOは糖尿病 慢性閉塞性肺疾患など

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事務連絡 平成 26 年 9 月 5 日 地方厚生 ( 支 ) 局医療課都道府県民生主管部 ( 局 ) 国民健康保険主管課 ( 部 ) 都道府県後期高齢者医療主管部 ( 局 ) 後期高齢者医療主管課 ( 部 ) 御中 厚生労働省保険局医療課 疑義解釈資料の送付について ( その 9) 診療報酬の算定

まえがき 平成 24 年福島県簡易生命表 は 平成 24 年の福島県日本人人口 ( 推計 ) と平成 22~25 年の人口動態統計 ( 確定数 ) を基にして 本県の死亡状況が今後変化しないと仮定したとき 各年齢の者が1 年以内に死亡する確率や平均的にみて今後何年生きられるかという期待値などを 死亡

1 保健事業実施計画策定の背景 北海道の後期高齢者医療は 被保険者数が増加し 医療費についても増大している 全国的にも少子高齢化の進展 社会保障費の増大が見込まれる このような現状から 一層 被保険者の健康増進に資する保健事業の実施が重要となっており 国においても 保健事業実施計画 ( データヘルス

(2) 傷病分類別ア入院患者入院患者を傷病分類別にみると 多い順に Ⅴ 精神及び行動の障害 千人 Ⅸ 循環器系の疾患 千人 Ⅱ 新生物 千人となっている 病院では Ⅴ 精神及び行動の障害 千人 Ⅸ 循環器系の疾患 千人 Ⅱ 新生物 147.

Ⅰ 障害福祉計画の策定にあたって

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2 経口移行加算の充実 経口移行加算については 経管栄養により食事を摂取している入所者の摂食 嚥 下機能を踏まえた経口移行支援を充実させる 経口移行加算 (1 日につき ) 28 単位 (1 日につき ) 28 単位 算定要件等 ( 変更点のみ ) 経口移行計画に従い 医師の指示を受けた管理栄養士又

クリニカルパスの 普及・体制の現状と課題

人口 世帯に関する項目 (1) 人口増加率 0.07% 指標の説明 人口増加率 とは ある期間の始めの時点の人口総数に対する 期間中の人口増加数 ( 自然増減 + 社会増減 ) の割合で 人口の変化量を総合的に表す指標として用いられる 指標の算出根拠 基礎データの資料 人口増加率 = 期間中の人口増

Microsoft PowerPoint  税-1(平成28年度補てん状況把握)

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2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

起 案 書

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PowerPoint プレゼンテーション

医療機関群の具体的な設定について (1) 診調組 D 基礎係数に係る医療機関群の設定方針 ( 平成 23 年 9 月 7 日中医協総会承認 ) 平成 23 年 9 月 7 日の中医協総会において DPC/PDPS 調整係数の見直し 基礎係数の導入に伴い設定する医

また リハビリテーションの種類別では 理学療法はいずれの医療圏でも 60% 以上が実施したが 作業療法 言語療法は実施状況に医療圏による差があった 病型別では 脳梗塞の合計(59.9%) 脳内出血 (51.7%) が3 日以内にリハビリテーションを開始した (6) 発症時の合併症や生活習慣 高血圧を

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平成30年版高齢社会白書(概要版)

1.2 回答者の属性回答病院の設置主体は医療法人が 81.7% 社会福祉法人が 7.4% 社会医療法人が 5.7% であった ( 図表 1) ( 図表 1) 設置主体 5.7% 4.6% 0.6% n=175 医療法人 7.4% 社会福祉法人 ( 図表 3) 療養病床割合 ( 対総病床数 ) n=1

別紙

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看護職員が看護補助者との同行訪問により訪問看護を実施する場合 利用者の身体的理由においても算定可能になりました 算定対象 1 別表第七に掲げる者 ( 厚生労働大臣が定める疾病等 2 表第八に掲げる者 ( 特別管理加算の対象者 ) 3 特別訪問看護指示書による訪問看護を受けている者 4 暴力行為 著し

本来目指すべき療養病棟の転換の方向性 ( イメージ ) 一般病床 医療療養病床 (5:) 介護療養病床 H9 年度末で廃止 (6 年間の経過期間 ) 地域医療構想の推進と療養病床の再編 現行の介護療養病床は平成 9 年度末で廃止 ( 経過措置あり ) となり 新たな類型として介護医療院が設置され こ

図表 1 人口と高齢化率の推移と見通し ( 億人 ) 歳以上人口 推計 高齢化率 ( 右目盛 ) ~64 歳人口 ~14 歳人口 212 年推計 217 年推計

Q3 回復期リハ病棟の施設基準とは? A3 標榜科名リハビリテーション科を標榜していること 医師病棟ごとに常勤の専任医を 1 名以上配置すること PT OT 看護職員 看護補助者 夜勤看護職員 夜勤看護補助者 リハ施設基準 病室床面積 廊下幅 その他の構造設備 リハ実施体制 日常生活機能評価 地方社


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7 対 1 10 対 1 入院基本料の対応について 2(ⅲ) 7 対 1 10 対 1 入院基本料の課題 将来の入院医療ニーズは 人口構造の変化に伴う疾病構成の変化等により より高い医療資源の投入が必要となる医療ニーズは横ばいから減少 中程度の医療資源の投入が必要となる医療ニーズは増加から横ばいになると予想される 医療ニーズに応じて適切に医療資源を投入することが 効果的 効率的な入院医療の提供にとって重要 7 対 1 10 対 1 の一般病棟入院基本料について より適切な医療提供を進める上では 診療実績に応じた段階的な評価との組み合わせで評価することが 医療ニーズと資源投入とのバランスをとる上で望ましいと考えられる 改定の方向性 < 一般病棟入院基本料 (7 対 1 10 対 1) の評価体系 ( 案 )> 7 対 1 10 対 1 入院基本料について 例えば以下の点から評価の在り方を検討 将来の入院医療ニーズの変化に対応する病棟への弾力的で円滑な選択 変更を推進するため 基本部分と実績に応じた段階的な評価部分との組み合わせによる評価体系を導入してはどうか 現行の7 対 1 一般病棟と10 対 1 一般病棟との間に中間的な水準の評価を設けてはどうか など 8

一般病棟入院基本料の主な報酬 施設基準について 2(ⅲ) 7 対 1 10 対 1 13 対 1 15 対 1 入院基本料 1,591 点 1,332 点 1,121 点 960 点 14 日以内 450 点 15 日以上 30 日以内 192 点 主な加算 看護職員配置 平均在院日数 重症度 医療 看護必要度 医師の員数 在宅復帰率 急性期看護補助体制加算 (14 日まで ) 25 対 1(5 割以上 ) 160 点 25 対 1(5 割未満 ) 140 点 50 対 1 120 点 75 対 1 80 点 常時 当該病棟の入院患者の数が 7 又はその端数を増すごとに 1 以上 看護必要度加算 1 55 点看護必要度加算 2 45 点看護必要度加算 3 25 点 常時 当該病棟の入院患者の数が 10 又はその端数を増すごとに 1 以上 最小必要数の 7 割以上が看護師 常時 当該病棟の入院患者の数が 13 又はその端数を増すごとに 1 以上 看護補助加算 1 109 点 看護補助加算 2 84 点 看護補助加算 3 56 点 常時 当該病棟の入院患者の数が 15 又はその端数を増すごとに 1 以上 最小必要数の 4 割以上が看護師 18 日以内 21 日以内 24 日以内 60 日以内 基準を満たす患者割合が 2 割 5 分以上 ( 許可病床数が 200 床未満で病棟群単位による届出を行わない場合は 平成 30 年 3 月 31 日までに限り 2 割 3 分以上 ) 常勤の医師の員数が 当該病棟の入院患者数の 10 分の 1 以上 8 割以上 継続的に測定を行い その結果に基づき評価を行っていること 9

一般病棟入院基本料 7 対 1 の届出病床数の推移 診調 2(ⅲ) 組入 - 1 2 9. 6. 2 1 届出病床数 ( 千床 ) 400.0 350.0 300.0 250.0 200.0 150.0 100.0 50.0 0.0 7 対 1 入院基本料の届出病床数は平成 18 年に創設されて以降増加 平成 20 年以降 7 対 1 入院基本料の増加は緩やかになり 平成 26 年度以降は横ばいからやや減少の傾向となっている 44.8 162.7 243.9 287.9 328.5 352.8 357.6 379.4 380.4 366.2 363.9 369.7 366.0 362.0 354.1 H18.5 H19.7 H20.7 H21.7 H22.7 H23.7 H24.7 H25.7 H26.3 H26.10 H27.4 H27.10 H28.4 H28.10 H29.4 [H18.4] 7 対 1 入院基本料創設 [H20.4] 重症度 看護必要度の導入 平成 26 年 4 月以降は速報値であり 集計方法が異なることと 病床数の増減が微小なため届出を要しない場合等 誤差がありうることに留意が必要 [H24.4] 重症度 看護必要度該当患者割合基準の見直し (10% 15%) 平均在院日数要件の見直し (19 日 18 日 ) [H26.4] 重症度 医療 看護必要度 A 項目の見直し在宅復帰率要件の導入 [H28.4] 重症度 医療 看護必要度 A B 項目の見直し /C 項目の追加該当患者割合基準の見直し (15% 25%) 在宅復帰率の見直し (75% 80%) 出典 : 保険局医療課調べ 10

参考 一般病棟 (7 対 1 10 対 1) 入院患者の年齢階級別分布 2(ⅲ) 診調組入 -1 2 9. 6. 7 一般病棟 (7 対 1) の入院患者の年齢分布をみると 他の区分と比較して 74 歳以下の患者の占める割合が多い 0~4 歳 5~9 歳 10~14 歳 15~19 歳 20~24 歳 25~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~49 歳 50~54 歳 55~59 歳 60~64 歳 65~69 歳 70~74 歳 75~79 歳 80~84 歳 85~89 歳 90~94 歳 95~99 歳 100 歳以上 一般 (7 対 1) 一般 (10 対 1) 地域包括ケア病棟 病室 療養病棟 (n=12496) (n=2,952) (n=1,350) (n=4,850) 0% 5% 10% 15% 20% 1.0% 0.2% 0.6% 0.8% 1.6% 2.0% 2.1% 2.4% 2.8% 3.4% 4.0% 6.7% 4.9% 1.5% 0.3% 53.0% 12.7% 12.5% 14.1% 14.9% 11.3% 0~4 歳 5~9 歳 10~14 歳 15~19 歳 20~24 歳 25~29 歳 30~34 歳 35~39 歳 40~44 歳 45~49 歳 50~54 歳 55~59 歳 60~64 歳 65~69 歳 70~74 歳 75~79 歳 80~84 歳 85~89 歳 90~94 歳 95~99 歳 100 歳以上 0% 5% 10% 15% 20% 1.5% 0.2% 0.2% 0.6% 0.4% 1.3% 2.0% 1.4% 1.0% 1.7% 2.0% 3.4% 4.5% 3.5% 0.3% 8.7% 10.2% 13.4% 17.2% 17.0% 9.4% 40~44 歳 45~49 歳 50~54 歳 55~59 歳 60~64 歳 65~69 歳 70~74 歳 75~79 歳 80~84 歳 85~89 歳 90~94 歳 95~99 歳 100 歳以上 0~4 歳 5~9 歳 10~14 歳 15~19 歳 20~24 歳 25~29 歳 0~4 歳 5~9 歳 10~14 歳 15~19 歳 20~24 歳 25~29 歳 0.0% 0.0% 0.2% 39.1% 30~34 歳 30~34 歳 0.4% 35~39 歳 28.4% 35~39 歳 22.4% 0.0% 0.0% 0.0% 0.3% 0.4% 0.3% 0.7% 0.9% 1.1% 2.4% 4.1% 7.4% 10.5% 13.7% 2 20.7% 12.8% 3.6% 0.7% 40~44 歳 45~49 歳 50~54 歳 55~59 歳 60~64 歳 65~69 歳 70~74 歳 75~79 歳 80~84 歳 85~89 歳 90~94 歳 95~99 歳 100 歳以上 0.4% 0.4% 0.8% 1.2% 1.9% 3.5% 6.0% 7.3% 12.1% 18.9% 21.7% 16.8% 6.5% 1.5% 出典 : 平成 28 年度入院医療等の調査 ( 患者票 ) 11

入院医療ニーズの将来予測 1 ~ 年齢構成 ~ 2(ⅲ) 中医協総 - 6 2 9. 3. 1 5 年齢階層別の日本の人口の推移をみると 今後 65 歳未満の人口は減少していくことが想定される 1.4 ( 参考 ) 年齢階層別の日本の人口の推移 65 歳以上 1.2 1 0.8 0.6 0.4 15~64 歳 14 歳以下 14 歳以下 15~64 歳 65 歳以上 0.2 0 2010 2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 2055 2060 各年齢層毎の 2010 年時点の人口を 1 とした場合の推計値 ( 出所 ) 総務省 国勢調査 国立社会保障 人口問題研究所 日本の将来推計人口 ( 平成 24 年 1 月推計 ): 出生中位 死亡中位推計 ( 各年 10 月 1 日現在人口 ) 厚生労働省 人口動態統計 ( 平成 22 年国勢調査においては 人口 12,806 万人 生産年齢人口割合 63.8% 高齢化率 23.0%) 12

参考 一般病棟 (7 対 1 10 対 1) 入院患者の疾患 2(ⅲ) 診調組入 -1 2 9. 6. 7 一般病棟 (7 対 1 10 対 1) 入院患者の疾患をみると 一般病棟 (7 対 1) では 悪性腫瘍の患者が最も多く 一般病棟 (10 対 1) では 肺炎と骨折 外傷の患者の割合が最も多い パーキンソン病関連疾患 骨折 外傷 ( 脊髄損傷以外 ) 片麻痺 一般 (7 対 1) 一般 (10 対 1) 地域包括ケア病棟 病室 療養病棟 (n=12,748) (n=3,004) (n=1,395) (n=4,904) 1.1% 2.3% 9.6% パーキンソン病関連疾患 骨折 外傷 ( 脊髄損傷以外 ) 片麻痺 1.9% 2.9% 13.9% パーキンソン病関連疾患 骨折 外傷 ( 脊髄損傷以外 ) 片麻痺 2.6% 3.2% パーキンソン病関連疾患 25.8% 骨折 外傷 ( 脊髄損傷以外 ) 片麻痺 5.1% 8.5% 11.0% 四肢麻痺 0.6% 四肢麻痺 1.5% 四肢麻痺 0.9% 四肢麻痺 8.4% 脳梗塞 6.4% 脳梗塞 9.3% 脳梗塞 8.7% 脳梗塞 25.9% 脳出血 2.6% 脳出血 2.8% 脳出血 1.9% 脳出血 12.5% 悪性腫瘍 23.5% 悪性腫瘍 11.9% 悪性腫瘍 9.2% 悪性腫瘍 5.1% 心不全 ( 高度非代償性 ) 慢性閉塞性肺疾患 (COPD) 1.8% 6.8% 心不全 ( 高度非代償性 ) 慢性閉塞性肺疾患 (COPD) 5.5% 2.6% 心不全 ( 高度非代償性 ) 慢性閉塞性肺疾患 (COPD) 2.3% 6.7% 心不全 ( 高度非代償性 ) 慢性閉塞性肺疾患 (COPD) 5.2% 9.0% 肺炎 9.6% 肺炎 14.0% 肺炎 11.7% 肺炎 9.4% 出典 : 平成 28 年度入院医療等の調査 ( 患者票 ) 主要なものを事務局で抜粋 13

入院医療ニーズの将来予測 2 ~ 疾患構成 ~ 中医協 2(ⅲ) 総 - 2 29.11.24 ( 参考 ) 入院患者の将来推計 2015 年を 1 とした場合の増加率 肺炎 1.5 心疾患 脳血管疾患 骨折 1 1 1.09 1.09 1.08 悪性新生物 1.02 肺炎心疾患 ( 高血圧性のものを除く ) 脳血管疾患骨折 神経系の疾患 その他 0.5 消化器系の疾患悪性新生物 国立社会保障 人口問題研究所の将来人口推計及び患者調査から作成 14

入院医療ニーズの将来予測 3 ~ 変化のイメージ ~ 中医協 2(ⅲ) 総 - 2 29.11.24 予防医療の普及や高齢化の進展などで 将来の入院患者の疾患構成と年齢構成は大きく変化すると考えられる このため 入院医療ニーズは より高い医療資源の投入が必要な医療ニーズは減少し 中程度の医療資源の投入が必要な医療ニーズが増加すると考えられる 在院患者数 入院医療ニーズのピークがシフトする 医療ニーズ医療資源の投入 15

二つの評価手法を組み合わせた評価体系 ( イメージ ) 将来の入院医療ニーズの変化に対応する医療の提供体制確保を推進する観点から 弾力的で円滑な選択 変更が可能となるよう 基本部分と段階的な評価部分との組み合わせによる評価手法を導入することが望ましいのではないか 診療実績に応じた段階的な評価 中医協 2(ⅲ) 総 - 2 29.11.24 実績に応じた評価 実績に応じた評価 実績に応じた評価 + + + 看護職員配置等に応じた評価 ( 基本部分 ) 看護職員配置等に応じた評価 ( 基本部分 ) 看護職員配置等に応じた評価 ( 基本部分 ) 看護職員配置等に応じた評価 ( 基本部分 ) 診療報酬の管理単位 診療報酬の管理単位 診療報酬の管理単位 16

一般病棟入院基本料 (7 対 1 10 対 1) の評価体系 ( 案 ) 将来の入院医療ニーズの変化に対応する病棟への弾力的で円滑な選択 変更を推進するため 7 対 1 一般病棟と 10 対 1 一般病棟の現行の評価を参考にしつつ 急性期の入院医療の評価体系について 基本部分と実績に応じた段階的な評価部分との組み合わせによる評価体系を導入してはどうか なお 実績に応じた評価の最も高い部分には 現行の 7 対 1 一般病棟との整合性に配慮し 7 対 1 看護職員の配置基準をそのまま適用してはどうか また 現行の 7 対 1 一般病棟と 10 対 1 一般病棟との間に中間的な水準の評価を設けてはどうか 診療実績に応じた段階的な評価 中医協 2(ⅲ) 総 - 2 29.11.24 該当患者割合に応じた段階的な評価 24% 18% 12% 重症度 医療 看護必要度の該当患者割合 25% ( 必須基準 ) 整理 % % % 現行の 7 対 1 看護職員配置をそのまま適用 入院基本料 ( 基礎的部分基本部分 ) 入院基本料 ( 基本部分 ) 基本部分 基本部分 基本部分 看護職員配置等に応じた評価 ( 基本部分 ) 10 対 1 一般病棟 7 対 1 一般病棟 診療報酬の管理単位 診療報酬の管理単位 診療報酬の管理単位 17