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道路運送法等関係法令と 地域公共交通会議について 平成 30 年 4 月 26 日中部運輸局三重運輸支局 三重運輸支局 Ministry of Land,Infrastructure,Transport and Tourism,Chubu District Transport Bureau,Mie

運転者 項目 使用車両及び権原 損害賠償措置 運行管理の責任者の選任 整備管理の責任者の選任 安全運転管理者の選任 要件 第二種運転免許を受けている者 第一種運転免許を受けており 国土交通大臣が認定する講習を修了している者 運行主体が使用権原 ( 使用できる権利 ) を有するもの 車両は原則として貨

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新案 旧 国自旅第 号 国自旅第 号 平成 18 年 9 月 15 日 平成 18 年 9 月 15 日 一部改正 国自旅第 号 一部改正 国自旅第 号 平成 21 年 12 月 18 日 平成 21 年 12 月 18 日 一部改正 国自旅第 6 3

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高齢者の移動手段確保のための 互助 による輸送 ~ 道路運送法上の許可 登録を要しない輸送の制度とモデルについて ~ 平成 30 年 3 月 国土交通省 総合政策局公共交通政策部交通計画課 自動車局旅客課 地域における移動手段の確保にあたっては まずは公共交通機関の確保 充実を基本とし 今後も 高齢

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一般乗合旅客自動車運送事業者 ( 以下 乗合事業者 という ) が一般乗合旅客自動車運送事業 ( 以下 乗合事業 という ) の用に供する事業用自動車 ( 以下 乗合車両 という ) を用いて一般貨物自動車運送事業を行う場合において 350 キログラム以上の貨物を運送する場合における一般貨物自動車運

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自家用有償旅客運送の更新登録について

平成 31 年度自動車取得税の軽減措置について 平成 31 年度の自動車取得税の軽減措置について 次のとおり変更がありました 平成 31 年 4 月岐阜県 エコカー減税 について 環境インセンティブ機能を強化する観点から 軽減割合等の見直しを行いました なお 平成 31 年 4 月 1 日から平成


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日個連東京都営業協同組合浮間事務所

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するときを除き 例外的にこれを行うためには 国土交通大臣の登録又は許可を受けるべきことが定められている これは 自家用自動車による有償運送について許可又は登録が必要とされている趣旨が 自家用自動車については 旅客自動車運送事業のような輸送の安全や利用者の保護のための措置が一般的には行われていないこと

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平成 29 年度自動車取得税の軽減措置について 平成 29 年度の自動車取得税の軽減措置について 次のとおり変更がありました 平成 29 年 4 月岐阜県 エコカー減税 及び 中古車の取得に係る課税標準の特例措置 の対象範囲を平成 32 年度燃費基準の下で見直し 政策インセンティブ機能を強化した上で

一部改正一部改正一部改正一部改正一部改正 国自総第 122 号国自貨第 31 号国自整第 39 号平成 16 年 6 月 30 日平成 17 年 12 月 8 日平成 18 年 5 月 26 日平成 18 年 9 月 15 日平成 19 年 5 月 1 日平成 20 年 3 月 31 日 各地方運輸

自家用自動車有償貸渡(レンタカー事業)のご案内

記 第 1 参議院合同選挙区選挙の執行に関する事項 1 合同選挙区都道府県 ( 法第 5 条の6 第 1 項に規定する合同選挙区都道府県をいう 以下同じ ) の選挙管理委員会は 法第 22 条第 2 項の規定による選挙人名簿の登録が行われた日現在において選挙人名簿に登録されている選挙人の数 ( 参議

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高根沢町デマンドバス業務委託事業仕様書 1. 委託業務の名称 高根沢町デマンドバス業務委託事業 2. 目的 デマンドバスの運行を行うための受託者を選定する公募型プロポーザルを実施するに あたり 運営 運行業務内容の詳細について この仕様書に定めるものとする 3. 全体的事項 (1) 委託契約期間契約

Taro 【バス等事件】緊急時

今後のスケジュールについて 17 年 8 月 ~ 17 年 11 月 ~ 17 年 12 月 ~ NPO 等によるボランティア福祉有償運送を含む STSの普及促進 NPO 等の運行主体に対する実態調査 関係者等からのヒアリング 交通バリアフリー法の見直しの検討 ( 実態調査 ヒアリングを踏まえた )

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総合交通計画 ( 仮称 ) の策定について 背景 人口減少と超高齢化が同時に進行する中 自動車を使えない県民の移動手段を確保しなければ 経済活動の低迷 人口の流出 財政支出の増加などの問題が深刻化し 持続可能なまちづくりが困難になる恐れがある 平成 年度に実施したパーソントリップ調査の結

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地域助け合い型の移動サービス ( 移動 外出支援 ) の種類地域助け合い型の移動サービスを道路運送法に基づいて大別すると 次のような類型になります 1 完全無償利用者が 運送の対価 を金銭的に全く負担しない形態 もしくは 物品や地域通貨 時間預託制度のポイント等のように金銭的な価値の換算が困難な財物

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自動車取得税の 税率の特例 ( 法附則第 12 条の 2 の 2 第 12 条の 2 の 3 第 12 条の 2 の 5) 電気自動車 ( 燃料電池自動車を含む ) 天然ガス自動車 対象車両新車中古車 平成 30 年排出ガス規制適合又は平成 21 年排出ガス規制 NOx10% 以上低減 プラグインハ

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はじめに 都市再生緊急整備地域及び特定都市再生緊急整備地域は 都市再生特別措置法 ( 平成 14 年 4 月 5 日公布 平成 14 年 6 月 1 日施行 以下 法 という ) に基づき 国が政令で指定するものです 1 都市再生緊急整備地域 趣旨 都市機能の高度化及び都市の居住環境の向上を図るため

平成 31 年度 運輸安全マネジメントの取組み WILLER EXPRESS 株式会社 1

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自動車税 納税義務者 ( 法 123) 1 自動車の所有者に課税します ( 所有者課税 ) なお 割賦販売などで売主が自動車の所有権を留保している場合は 買主を自動車の所有者とみなして課税します 2 国または地方公共団体等が所有する自動車の貸与を受けてその自動車を使用する場合は その使用者が納税義務

地域公共交通についての検討の進め方 ( 一例 ) 計画を策定する場合には まずは地域の現状や地域公共交通の状況など 検討の基礎となる情報をしっかりと収集 整理することが必要 こうした基礎的な情報に加え 住民の移動特性 ニーズを把握し 問題点 課題を整理することが重要 新たに計画をつくる場合 これまで

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「犯罪被害者等の安全・安心の確保」への取組状況及び今後の方針

私立幼稚園の新制度への円滑移行について

資料4  道路運送車両法改正後(平成17年1月以降)の処理状況


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自動車税 平成 31 年 10 月の消費税率 10% への引上げ時に 自動車取得税が廃止となり 自動車取得時に新たに自動車税環境性能割が課税されます また 現行の自動車税は 自動車税種別割に名称変更されます 1 自動車税 ( 平成 31 年 10 月 1 日以降は 自動車税種別割 ) この税金は 自

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平成11年度

都留市地域公共交通の経緯 平成 14 年 2 月 道路運送法改正に伴い バス事業 路線の新規参入や休廃止の規制廃 止 路線バス事業自体が営利を目的としたサービスとして成り立たない地 域では 事業の撤退や路線の休廃止が可能となった 平成 15 年 2 月 未来を拓く都留まちづくり会議 にてバス問題につ

織やご近所同士で行っている地域があるだけ 地域たすけあいのNPOは送迎をしておらず 活動が伸び悩んでいる このような地域で 何を糸口にしたら 移動 外出支援を立ち上げられるか 質問 01-4 足腰が不自由な住民が 地域のサロンや体操教室へ行きたくても移動手段がなく 参加できない 近隣のデイサービスの

乗合旅客を運送する一般旅客自動車運送事業 ( 乗合バス事業 ) ロ. 一般貸切旅客自動車運送事業 1 個の契約により乗車定員 11 人以上の自動車を貸し切って旅客を運送する一般旅客自動車運送事業 ( 貸切バス事業 ) ハ. 一般乗用旅客自動車運送事業 1 個の契約により乗車定員 10 人以下の自動車

貨物自動車運送事業法の改正 ( 概要 ) 改正の目的 経済活動 国民生活を支えるトラック運送業の健全な発達を図るため規制の適正化を図るほか その業務について 平成 36 年度から時間外労働の限度時間が設定される (= 働き方改革法施行 ) こと等を踏まえ その担い手である運転者の不足により重要な社会

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本日 その佐々木委員が欠席のため 代わりに運輸支局より近藤さんにご出席いただいた ただ 委員ではないため意見も参考として受け取らせていただき 議決権はないということで ご了承いただきたい 3. 議事録要旨の署名について それでは 議事録要旨の署名について 宗像市市民参画 協働及びコミュニティ活動の推

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Transcription:

資料 1-2 道路運送法との関係 1. 道路運送法との関係 道路運送法の目的は 貨物自動車運送事業法 と合わせて 道路運送 事業の運営を適正かつ合理的なものとすることにより 道路運送の利用 者の利益を保護するとともに 道路運送の総合的な発達を図り 公共の 福祉を増進すること としています すなわち 主に旅客自動車運送で あるバス タクシーなどの事業 また有料道路などの自動車道事業につ いての法律です バスサービスなど 道路上で旅客輸送をする行為は 道路運送法 によ り規定されています 有償で旅客を乗せて運行を行うことは 道路運送 法第 3 条の 旅客自動車運送事業 にあたり 国土交通大臣の許可が必 要となります 使用する車両は 事業用自動車と呼ばれ ナンバープレ ートは緑色 ( 又は 軽自動車は黒 ) となります 無償で自家用車を運行する場合は 道路運送法の対象外となります 道路運送法交通手段運行の形態種類 一般乗合旅客自動車運送事業 ( 第 4 条許可 ) 営業ナンバー 運行は 一般乗合旅客自動車運送事業者 自家用有償旅客運送 ( 第 79 条登録 ) 自家用ナンバー 運行は市町村や非営利法人等 定員 11 人以上の自動車 定員 11 人未満の自動車 定員 11 人以上の自動車 定員 11 人未満の自動車 表道路運送法と運行の形態 路線定期運行 路線不定期運行 区域運行 ( 注 ) 路線定期運行 路線不定期運行 区域運行 市町村運営有償運送 ( 交通空白輸送 ) 過疎地有償運送 市町村運営有償運送 ( 交通空白輸送 市町村福祉輸送 ) 過疎地有償運送 福祉有償運送 路線バス コミュニティバスなど 深夜型シャトルバス 観光型デマンドバスなど コミュニティバス デマンドバスなど 乗合タクシーなど 深夜型シャトルタクシー 観光型デマンドタクシーなど デマンド型乗合タクシーなど コミュニティバス デマンドバスなど ( 注 ) 定員 11 人以上の自動車による 区域運行 は 通達により慎重に取り扱うこととしています 1

2. 法定協議会と地域公共交通会議との関係 地域公共交通会議 とは 地域住民の生活に必要な旅客輸送を確保する目的で 地域の実情に応じた適切な乗合旅客輸送の態様及び運賃 料金等に関する事項等について協議するために地方公共団体が主宰するもので 道路運送法に基づいて設置されます 運営協議会 とは 特定非営利法人等が運行主体となる場合において 過疎地有償運送 及び 福祉有償運送 の必要性 旅客から収受する対価その他の自家用有償旅客運送を実施するにあたり必要となる事項を協議するために地方公共団体が主宰するもので 道路運送法に基づいて設置されます 法定協議会は 連携計画の中で 地域公共交通会議 又は 運営協議会 の特性 ( コミュニティバスの運行 自家用車の有償運送等 ) を活用する場合 各々の会議を網羅する構成員で法定協議会を設立し 各々の会議 協議会を兼ねる会議とすることも考えられます 互いの会議が独立している場合は 一方の会議で決められた内容を別の会議で承認をとることなどは生じませんが 情報の共有など必要に応じて連携を図ります 表法定協議会と地域公共交通会議の比較法定協議会地域公共交通会議運営協議会 主宰者 市町村 地方公共団体 地方公共団体 構成員 市町村 住民代表 利用者代表 公共交通事業者 道路管理者 ( 都道府県を含む ) 公安委員会 学識経験者 その他当該市町村が必要と認める者 地方運輸局 ( 又は運輸支局 ) など 地方公共団体 住民代表 利用者代表 運輸支局 一般旅客自動車運送事業者及びその団体 一般旅客自動車運送事業者の事業用自動車の運転者が組織する団体 地域の実情に応じて以下の構成員を含める 道路管理者 都道府県警察 学識経験者など 地方公共団体 住民代表 利用者代表 運輸支局 一般旅客自動車運送事業者及びその団体 一般旅客自動車運送事業者の事業用自動車の運転者が組織する団体 区域内において 現に過疎地有償運送を行っている特定非営利活動法人など 2

目 的 法定協議会地域公共交通会議運営協議会 地域公共交通活性化 再生法の目的を達成するため 同法を活用し 地域の多様なニーズに 創意工夫ある取組みを行います 地域のニーズに即し乗合運送サービスの運行形態 ( 市町村運営バスの必要性を含む ) サービス水準 運賃等について協議します 必要に応じ 地域の交通計画を策定します 輸送の安全 旅客の利便の確保方策等を検討します 地域住民の生活に必要な旅客輸送を確保するために 過疎地有償運送及び福祉有償運送に関する協議を行います 支援内容等 財政的支援あり 調査事業 連携計画の策定費の定額支援を受けることができます (1 ヵ年 ) 計画事業 連携計画に定める事業に関して実証運行を含め 一括支援を受けることができます ( 最長 3 ヵ年 ) 財政的支援なし 会議に対する財政的な支援はありません コミュニティバス 乗合タクシー等の運行に係る手続きの簡素化 会議での合意が得られれば 規制の緩和 弾力化が適用され 更に申請の標準処理期間が 1 ヶ月 ( 新規許可の場合は 2 ヶ月 ) に短縮されます 自家用車での市町村運営有償運送の運行計画の策定が可能 会議での合意が得られれば 自家用車の有償旅客運送の登録が可能で 交通事業者等に委託が可能となります 財政的支援なし 会議に対する財政的な支援はありません 自家用車での過疎地有償運送及び福祉有償運送の運行実施が可能 会議での合意が得られれば 自家用車の有償旅客運送の登録 運行が可能となります 3

3. 地域公共交通の形態と道路運送法上の手続き 地域において 新しい公共交通サービスの導入について検討する際には 以下のような取組みについて検討されることが多いと考えられますが 乗客が運賃を支払う ( 有償 ) 場合は それぞれについて道路運送法上の手続き等が必要となるので 各県の運輸支局に相談しつつ検討を進める必要があります 旅客自動車運送事業者へ運行を委託する場合 ( 例 1) 市町村が地域 ( あるいは近隣 ) の交通事業者に委託して定時定路線型のコミュニティバスを運行したい 運行条件 委託先の交通事業者は 道路運送法第 4 条 ( 一般乗合旅客自動車運送事業 ) の許可が必要 ( 既存の一般乗合旅客自動車運送事業者に委託する場合は 事業計画変更の認可が必要な場合もある ) 道路運送法施行規則第 9 条の2に規定する地域公共交通会議において協議が調っていることが必須ではないが 協議が調っていない場合は協議運賃としての届出ができない また 道路運送法上の手続きをする際にも許可基準 ( 最低車両数等 ) の緩和 処理期間の短縮等についてのメリットが受けられない 運行ルートについて 既存のバス事業者の路線と重複する場合は バス事業者との調整が必要 ( 例 2) 市町村が交通不便地域において 地域 ( あるいは近隣 ) の交通事業者に委託して 当該エリアをカバーするデマンド型の乗合タクシーを運行したい 運行条件 委託先の交通事業者は 道路運送法第 4 条 ( 一般乗合旅客自動車運送事業 ) の許可が必要 ( 既存の一般乗合旅客自動車運送事業者に委託する場合は 事業計画変更の認可が必要な場合もある ) 道路運送法施行規則第 9 条の 2 に規定する地域公共交通会議において協議が調っていることが必要 ( 既存の路線定期運行と重複する場合は調整が必要 ) 4

( 例 3) 市町村内の交通不便地域において 地域が主体となり 地域 ( あるいは近隣 ) の交通事業者に委託して 当該エリアをカバーするコミュニティバス 或いは乗合タクシーを運行したい 運行条件 委託形態 1 乗客個々が運賃を支払う乗合方式で委託する場合 委託先の交通事業者は 道路運送法第 4 条 ( 一般乗合旅客自動車運送事業 ) の許可が必要 ( 既存の一般乗合旅客自動車運送事業者に委託する場合は 事業計画変更の認可が必要な場合もある ) 路線定期運行の場合は 地域公共交通会議において協議が調っていることが必須ではないが 協議が調っていない場合は協議運賃としての届出ができない また 道路運送法上の手続きをする際にも許可基準 ( 最低車両数等 ) の緩和 処理期間の短縮等についてのメリットが受けられない 区域運行及び路線不定期運行の場合は 地域公共交通会議での協議が調っていることが必要 ( 既存の路線定期運行との調整が必要 ) 委託形態 2 地域主体の組織と交通事業者が貸切契約で委託する場合 委託先の交通事業者は 道路運送法第 4 条 ( 一般貸切旅客自動車運送事業または 一般乗用旅客自動車運送事業 ) の許可が必要 地域主体の組織を交通事業者との貸切契約のため 乗客は無料 地域公共交通会議において協議する必要はないが このような運行形態の場合 委託料の確保が困難であり 市町村の補助等を受けようとする場合 また 将来的に 委託形態 1 に移行する可能性があるのであれば 将来 地域公共交通会議に位置付けできるような市町村を含めた組織において 地域にあった運行形態を協議することが重要 乗合タクシー コミュニティバス 5

参考図 旅客自動車運送事業者へ運行を委託する場合 例 1 例 2 例 3 市町村が地域 ( あるいは近隣 ) の交通事業者に委託して 定時定路線型のコミュニティバスを運行したい 市町村が交通不便地域において 地域 ( あるいは近隣 ) の交通事業者に委託して 当該エリアをカバーするデマンド型の乗合タクシーを運行したい 市町村内の交通不便地域において 地域が主体となり 地域 ( あるいは近隣 ) の交通事業者に委託して 当該エリアをカバーするコミュニティバス あるいは乗合タクシーを運行したい 地域公共交通会議において地域の関係者の合意を得ることが取組み推進の鍵 コミュニティバス 乗合タクシーが導入されるまでの流れ 地域公共交通会議 による協議 地域公共交通会議 による合意 運行主体 が運輸支局に許可 ( 認可 ) 申請 規制の緩和 弾力化 運賃認可の届出化 最低車両数の緩和 道路管理者 警察への意見照会の簡便化等 標準処理期間の短縮 路線変更認可の迅速化等 許可 地域公共交通会議とは? 地域住民の生活に必要な旅客輸送を確保する目的で 地域の実情に応じた適切な乗合旅客輸送の態様及び運賃 料金等に関する事項等について協議するために地方公共団体が主宰するもの 道路運送法に基づいて設置 構成員 地方公共団体 一般旅客自動車運送事業者及び その組織する団体 住民又は旅客 運輸支局 道路管理者 都道府県警察 学識経験者等 6

市町村が自ら運行する場合 ( 事業者によることが困難な場合 ) ( 例 1) 市町村が自ら保有する車両を使用してコミュニティバス ( 乗車定員 10 人 ) 以下の車両含む ) を運行したい 運行条件 市町村は道路運送法第 79 条の自家用有償旅客運送の登録 ( 更新制 ) が必要 道路運送法施行規則第 9 条の2に規定する地域公共交通会議において協議が調っていることが必要 ( 例 2) 市町村が自ら保有する車両を使用してコミュニティバス ( 乗車定員 10 人以下の車両含む ) を運行したいが 運転業務だけを交通事業者 又はNPO 等に委託したい 運行条件 市町村は道路運送法第 79 条の自家用有償旅客運送の登録 ( 更新制 ) が必要 道路運送法施行規則第 9 条の2に規定する地域公共交通会議において協議が調っていることが必要 参考図 市町村が自ら運行する場合 ( 事業者によることが困難な場合 ) 例 1 市町村が自ら保有する車両を使用してコミュニティバス ( 乗車 定員 10 人以下の車両含む ) を運行したい 例 2 市町村が自ら保有する車両を使用してコミュニティバス ( 乗車 定員 10 人以下の車両含む ) を運行したいが 運転業務だけを交 通事業者 又は NPO 等に委託したい 地域公共交通会議による合意を得た上で 道路運送法第 79 条の自家用有償 旅客運送の登録 ( 更新制 ) が必要 7

NPO 等が自ら運行を行う場合 NPO 等が交通不便地域において NPO 等が保有する車両を使用し コミュニティバス ( 乗客定員 10 人以下の車両含む ) を運行したい 運行条件 NPO 等は道路運送法第 79 条の自家用有償旅客運送の登録 ( 更新制 ) が必要 道路運送法施行規則第 51 条の7に規定する運営協議会の協議が調っていないと登録できない 参考図 NPO 等が自ら運行を行う場合 例 1 NPO 等が交通不便地域において NPO 等が保有する車両を使用し コミュニティバス ( 乗車定員 10 人以下の車両含む ) を運行したい 運営協議会による合意を得た上で 道路運送法 79 条の自家用有償旅客の 登録 ( 更新制 ) が必要 運営協議会とは? 過疎地有償運送の必要性 旅客から収受する対価その他の自家用有償旅客運送を実施するにあたり必要となる事項を協議するために地方公共団体が主宰するもの 道路運送法に基づいて設置 構成員 地方公共団体 一般旅客自動車運送事業者及びその組織する団体 住民又は旅客 運輸支局 一般旅客自動車運送事業者の事業用自動車の運転者が組織する団体等 区域内において 現に過疎地有償運送を行っている特定非営利活動法人等 8