1 対象児童 省略 2 児童の実態 省略 発達障害 情緒障害通級指導教室自立活動学習指導案 コミュニケーションに課題のある児童の指導 平成 30 年 11 月 6 日 ( 火 ) 第 5 校時 3 指導観これまでに通級指導教室では 落ち着いた環境の中で 精神的安定を図り 本来持っている能力を発揮し

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案3                            ⑤なかまの誘い方(小学校低学年)

6 年 No.22 my summer vacation. 1/8 単元の目標 主な言語材料 過去の表し方に気付く 夏休みの思い出について, 楽しかったことなどを伝え合う 夏休みの思い出について, 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり, 他者に伝えるなどの目的

3 情緒障害 選択性かん黙等のある児童生徒については 情緒障害の状態になった時期や その要因などに応じて中心となる指導内容が異なります 例えば カウンセリング等を中心とする時期 緊張を和らげるための指導を行う時期 学習空白による遅れなどを補いながら心理的な不安定さに応じた指導を行って自信を回復する時

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いろいろな衣装を知ろう

群教セ I01-08 平 集 特 情緒障害 中学校自閉症 情緒障害特別支援学級における人と関わる意識を高める支援の工夫 自己肯定感を高めるための振り返りと ソーシャルスキルトレーニングを通して 特別研修員田子賢一 Ⅰ 研究テーマ設定の理由 自閉症 情緒障害特別支援学級の生徒は 社会生活

平成 26 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中 高等学校教育相談研究委員会 2 研究の実際 > (2) トラブルについての実態調査 ウトラブルの場面とトラブル未然防止のスキルとの関連 研究委員会において 実態調査の項目となっているそれぞれのトラブルの場面と 12のソーシャルスキル との関連

ことばの教室 自立活動学習指導案

≪障がい者雇用について≫

自己紹介をしよう

お断りゲーム 隣の人と 2 人 1 組で, ジャンケンをし, 勝った方が隣の人にいろんな 頼みや誘い をする される方はそれを断る 2 度行う 1 度目は, いや! むり! などポイントをはずして断る 教師の合図で30 秒間繰り返す 2 度目は,1 度目に出たお願いや誘いを断り方のポイント 4. 全

単元の目標 カレーライスを作ることに興味 関心をもち, 進んで活動する カレーライスの作り方を調べ, 作り方, 材料, 用具を発表することができる カレーライス作りの活動を通して, 食材を知ったり, 道具を使う仕事にふれたりして, 生活経験を豊かにする 人との関わりを通してコミュニケーション能力を身

6 年 No.12 英語劇をしよう (2/7) 英語での 桃太郎 のお話を理解し 音読する 導 あいさつをす 挨拶の後 Rows and Columns を交え 天気や時 入 候の確認 既習事項の確認をす (T1,T2) ペンマンシップ ペンマンシップ教材を用いて アルファベットの ジングル絵カー

う来なかった 翌々日の月曜日 あきらは じゅんに いいよ と返事をもらったのに どうしてこなかったのか と詰め寄った それに対して じゅんからは いいよ って 断ったじゃないか という返事が返ってきた という内容である ここでは 文字だけで思いを伝える難しさと 相手の立場をよく考えて情報を発信する大

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

いきたいと考える 第二に ビデオに撮ったインタビューの様子を繰り返し見て振り返ることで パターンに沿った質問だけでなく 自分なりの質問を考える活動に発展させていきたい そのために ビデオ視聴による振り返りを3 回行う また 自己評価だけでなく 他者評価により互いの良さを確認することで 話すことへの自

解答類型

2年生学級活動(性に関する指導)指導案

5. 評価規準評価の観点コミュニケーションへの関心 意欲 態度外国語への慣れ 親しみ言語や文化に関する気づき 主な評価規準 積極的に表情やジェスチャーを加えて 自分の思いを表現している 言葉だけでなく表情やジェスチャーを加えて コミュニケーションすることの大切さを知る 様々な感情や様子を表す表現に慣

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

5 児童の実態と主題に迫るための手だて (1) 児童の実態本学級の児童は明るく 男女の仲もよい いろいろな場面で声を掛け合ったり 仕事を手伝ったりできる児童も多い 話し合い活動では 友達の意見のいいところを取り上げて考えをまとめることができたり 人の意見を聞いて自分の考えを変えることができたりする児

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平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

3 第 3 学年及び第 4 学年の評価規準 集団活動や生活への関心 意欲態度 集団の一員としての思考 判断 実践 学級の生活上の問題に関心 楽しい学級をつくるために を持ち 他の児童と協力して意 話し合い 自己の役割や集団と 欲的に集団活動に取り組もう してよりよい方法について考 としている え 判

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難聴児童の伝える力を 高めるための指導の工夫 -iPadを活用した取り組みを通して-

自立活動学習指導案 難聴通級指導教室 ( たいよう教室 )1 人 (6 年男子 1 人 ) 指導者清藤大嗣 1 活動名場に合わせた言い方 ( 人間関係の形成 : コミュニケーション ) 2 活動の目標 言葉には, 相手の立場や周りの状況に合わせた使い方があることを理解し, 大切なポイント ( 言葉の

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新潟市立亀田西中学校

上に食に関する指導の充実が求められている 食環境の乱れが社会的課題とっている今日 中学生が食生活の自立を目指した学習をすることは大切なことであるので 本時は 自分や家族の食生活の中で見付けた問題点の改善に自主的に取り組むことができるように 指導を進めることにした 指導に当たっては これまでの学習を踏

6 年 No.8 You can see Daibutsu! 1/7 単元の目標 主な言語材料 本時の目標 できることを紹介する表現や感情を表す表現が分かる 修学旅行でできることについて具体物などを見せながら伝え合う 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり でき


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生徒用プリント ( 裏 ) なぜ 2 人はケンカになってしまったのだろう? ( 詳細編 ) ユウコは アツコが学校を休んだので心配している 具合の確認と明日一緒に登校しようという誘いであった そのため ユウコはアツコからの いいよ を 明日は登校できるものと判断した 一方 アツコはユウコに対して 心

(3) 資料について本資料は混雑したお店で孫が積んである段ボールを崩してしまい困っているおばあさんの代わりに わたし とその友達の友子が 整理していると 事情の知らない店員に叱られてしまう その後 おばあさんにお礼を言われたが わたし と友子はすっきりしないで帰る 数日後 店員からお詫びの手紙が来た

英語科学習指導案 1 平成 16 年 10 月 26 日 ( 火 ) 第 6 校時 2 年 2 組 D( 男子 6 名 女子 7 名計 13 名 ) 指導者黛ゆかり Andy Fosset 第 1 時間目 (1) 本時のねらい ~ すること と目的語として使われる動名詞の表現に慣れる 英字新聞を話題

主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう 学年 小学校 2 年生 教科 ( 授業内容 ) 国語 ( 主語と述語 ) 情報提供者 品川区立台場小学校 学習活動の分類 B. 学習指導要領に例示されてはいないが 学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの 教材タイプ ビジ

4. 題材の評価規準 題材の評価規準 については, B 日常の食事と調理の基礎 (2),(3), D 身近な消費生活 と環境 (1) の 評価規準に盛り込むべき事項 及び 評価規準の設定例 を参考に設定して いる 家庭生活への関心 意欲 態度 お弁当作りに関心をもち, おか 生活を創意工夫する能力

6 年 No.8 You can see Daibutsu! 1/7 単元の目標 主な言語材料 できることを紹介する表現や感情を表す表現が分かる 修学旅行でできることについて具体物などを見せながら伝え合う 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり できることについ

<小学校 生活科>

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

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5. 単元について本単元は,2 年生 1 学期に学習した ともこさんはどこかな から引き続いての 話す 聞く の学習である ともこさんはどこかな では, 大事なことを落とさずに話したり聞いたりできるようにすることをねらいとして学習してきた 本単元では, これに加えて互いの話をしっかり聞いてやり取りを

งานนำเสนอ PowerPoint

3. ➀ 1 1 ➁ 2 ➀ ➁ /

高等部3年 社会学習指導案

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

高校初級 ソーシャル・スキル・トレーニング(SST)

はっきした声であいさつ は高学年では少ないね < 資料 2 より > よい感想だけでなく 問題点も挙げている感想も多いね めあてを達成したとは言えないかもしれないね < 資料 3 より > あいさつ運動への意見が出されているね 4 つの意見が出されているね < 資料 1 2,3 より > 資料 2

内容 児童 経験したことや調べたことから選んで話す 内容 ( 考え ) を分かりやすく話す はっきりした発音で声の大きさを考えて話す 丁寧な言葉を使って話す 相手の顔を見ながら話す 大事なこと

5. 単元指導目標単元の目標 ( 子どもに事前に知らせる ) 小数 整数の意味を考えよう 小数 整数の計算の仕方を見つけ 計算できるようになろう 子どもに事前に知らせる どうまとめるのか 何を ( どこを ) どうするのか ( 作業 教える 考えさせる ) 何についてまとめるのか 1. 小数 整数の

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H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

(2) 計画学習課題 学習内容 時間 連立方程式とその解 二元一次方程式とその解の意味 2 連立方程式とその解の意味 ( 本時 1/2) 連立方程式の解き方 文字の消去の意味 加減法による連立方程式の解き方 5 代入法による連立方程式の解き方 連立方程式の利用 問題を解決するために 2つの文字を使っ

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2 単元の目標 廿日市市 についての魅力を目的意識や相手意識を明確にして地域内外に発信することができる 自分たちの住む 廿日市市 に愛着をもつことができる 3 単元の評価規準 学習方法 自分自身 他者や社会 課題発見力 思考力 判断力 表現力 主体性 自らへの自信 対象と積極的にかかわる中で, 課題

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自立活動学習指導案 授業者 1 単元名 のチャレンジ大作戦! 2 単元の目標 (1) 正しい口形や発音, 声の大きさを意識して話すことができる [6コミュニケーション(2)(3)][4 環境の把握 (3)] (2) 自分の障害を理解し, 自分の成長を確認することができる [1 健康の保持 (2)][

回数テーマ学習内容学びのポイント 2 過去に行われた自閉症児の教育 2 感覚統合法によるアプローチ 認知発達を重視したアプローチ 感覚統合法における指導段階について学ぶ 自閉症児に対する感覚統合法の実際を学ぶ 感覚統合法の問題点について学ぶ 言語 認知障害説について学ぶ 自閉症児における認知障害につ

生活単元学習指導案 日時 : 平成 27 年 11 月 17 日 ( 火 ) 授業者 : 谷麻紗美 1. 単元名 校内販売を成功させよう 2. 単元について本学級は平成 27 年度より設置された特別支援学級 ( 知的 ) である 現在 1 年生の男子 3 名が在籍しており 障害の程度はさまざまである

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人的環境の整備 教師 友達 分かりやすい説明の手本となるように, 話す速さや声の大きさを意識して簡潔に話したり, 話すポイントを視覚的に示したりする 道案内の手順を知ることや説明原稿の作成に時間が掛かった場合は, 教師間で役割分担しながらアドバイスする グループ内での自分の役割が明確になるように,

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

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( 生活単元学習 ) 学習指導案 日時 :2016 年 10 月 14 日 ( 金 ) 場所 : 多目的教室 2 階児童 :5 学年 3 名 6 学年 3 名計 7 名指導者 : 山田由加里介助者 : 遠藤千尋横田真弓 1. 題材名 テレビ局を紹介しよう (STV テレビ局 UHB テレビ局 レスト

ことが大切である 本単元では, 児童にとってもっとも身近な存在である父親や児童が選んだ相手に手紙や暑中見舞いを出すことで, 気持ちを伝える学習ができるように工夫する この学習を通し, 障害児学級の児童の感情表現を豊かにし, 人とのかかわりを広げることにつながっていくと考える (4) 個に応じた支援に

平成 29 年 10 月 23 日 ( 月 ) 第 2 校時尾道市立日比崎小学校第 6 学年 1 組外国語科指導者 HRT 遠崎且典 JTE 片山奈弥津 単元名 台湾の友達との交流を深めよう ~Welcome to Japan.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 異文化理

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資料5 親の会が主体となって構築した発達障害児のための教材・教具データベース

うな活動を工夫して設定していく そして様々なバリエーションを体験させる中で何度も want との出会いを児童が繰り返し 自然と want への理解を深めたり want を使 って思いを伝えたりできるようにしたい 単元の目標 積極的にアルファベットの大文字を読んだり I want. の表現を使って 進

4 研究主題との関連 自分を見つめ 友達の思いを大切にする子供の育成 道徳授業の充実を通して 研究主題に迫るために 4 年生では子供たちの目指すべき児童像を 自分の思いを見つめる子 友達の思いに気付く子とした また 目指すべき具体的な児童像を 資料の世界観に浸り 登場人物に自分を重ねながら登場人物の

あったらいいな ! こんなあそび場 (わたしの町大好き)

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3. 単元目標 自の育てている野菜の変化の様子を観察したり 地域の人に話しかけたりしながら すすんで課題を解決することができる ( 関心 意欲 態度 ) 野菜の生長の様子や 地域のお店の様子について気付いたことを絵や文章などにかき 伝えることができる ( 思考 表現 ) お店の人にインタビューしたり

環境 体制整備 4 チェック項目意見 事業所評価 生活空間は 清潔で 心地よく過ごせる環境になっているか また 子ども達の活動に合わせた空間となっているか クーラーの設定温度がもう少し下がればなおよいと思いました 蒸し暑く感じました お迎え時に見学させて頂きますが とても清潔だと思

3 時限目日本にあるブラジル生まれの食べ物を知る 4 時限目なぜピラルクがへっているのかを考えて, 自分たちに何ができるのか考える 一部が隠れた写真を使い, 日本にあるブラジルのものを考える活動を行う 感想を交流する ピラルクがへっているのかを考えて, 自分たちに何ができるのか考える活動を行う 感想

第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

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る どうぞゲーム 隣の人と 2 人 1 組になり, 席を立ってジャンケンをする 1 回目は 負けた人が勝った人に 座れば? と冷たく言って椅子に座るよう勧める 勝った人は ありがとう と言って座る 1 分間続ける 2 回目は 負けた人は 立っていると大変でしょう どうぞ と言って 勝った人に椅子に座

通常の学級における個別の指導計画の作成に当たって 1 通常の学級における個別の指導計画平成 24 年に文部科学省が公表した 通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果 によると 知的発達に遅れはないものの学習面又は行動面で著しい困難を示すとされた児

必要性 学習指導要領の改訂により総則において情報モラルを身に付けるよう指導することを明示 背 景 ひぼう インターネット上での誹謗中傷やいじめ, 犯罪や違法 有害情報などの問題が発生している現状 情報社会に積極的に参画する態度を育てることは今後ますます重要 目 情報モラル教育とは 標 情報手段をいか

Ⅰ 研究主題 合理的配慮の視点に立った教科指導 小 中学校特別支援教育研究部 Ⅱ 主題設定の理由今年度は児童生徒の実態に即した合理的配慮と国語科の指導について研究を深めてみたいと考え この研究主題を設定することとした 現在 特別支援教育では障害 能力を問わないすべての児童生徒を対象とするユニバーサル

4. タブレット端末の利用状況 ( 利用機材の内容と利用のねらい ) ハードウェア機材名 :ipad ねらい : 水が流れる様子や地形が変化した様子を確認できるよう 動画で撮影し記録する 上流 中流 下流それぞれの様子が撮影できるよう ipadは3 台準備する 機材名 :ENVY110( 複合印刷機

(2) 指導の実際 1 話すこと 聞くこと の実践ア協働による教材研究の柱 モデルの提示について対話のためのスキルの定着や対話の深まりを目指し, 教師や代表グループによる対話のモデルを提示し, 気付いたことや発見したことを基に自分たちの対話や話合いの様子を振り返らせ, 学びの充実を図るようにする 共

41 仲間との学び合い を通した クラス全員が学習に参加できる 授業づくり自分の考えを伝え 友達の考えを聞くことができる子どもの育成 42 ~ペア グループ学習を通して~ 体育における 主体的 対話的で深い学び を実現する授業づくり 43 ~ 子どもたちが意欲をもって取り組める場の設定の工夫 ~ 4

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体験! シューカツ面接官 高校生と保護者を対象としたある調査では 子どもへの進路選択のアドバイスが難しい と感じる保護者は約 7 割ありました 理由は 社会がどのようになっていくか予想がつかない からだといいます しかし どのように社会環境が変わろうとも 親から子への普遍的なアドバイスもあると思いま

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4 指導の工夫 (1) 教材 実態から 心が脳にあることを 実験 を通して理解させ ビーバーの巣作りから人間の脳と動物の脳の違いについて理解させる (2) 仮説 導入 展開 終末での資料や教材を工夫していけば 健康な心と体に対 する意識が高まり よりよい生活を営むことにつながっていくだろう 資料 1

の 問を提示して定着度を確認していく 1 分けて計算するやり方 70 = =216 2 =6 2 筆算で計算する方法 題材の指導計画 ( 全 10 時間扱い ) ⑴ ⑵ ⑶ 何十 何百 1 位数の計算 1 時間 2 位数 1 位数

た 様々な意見を出しながら, より広い視野で課題について考えられるようにしたい 最終的には過去の友達との関わりを振り返り, 友達との関わりに大切なことは何か考えさせたい 4 研究主題との関連 (1) 保健安全との関連 保健安全 心身の発育, 発達, 病気や異常など自の健康状態を把握し, 健康を保持増

特別な支援を必要とする 子どもの受け入れと対応

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上体おこし長座体前屈反復横跳持久走三年女子 上体おこし長座体前屈反復横跳持久走三年男子 力ンド力ンド幅跳び幅跳び保健体育科学習指導案 指導者三和中学校小浦麻美日時平成 23 年 9 月 30 日 ( 金 ) 第 5 校時 ( 三良坂中学校体育館 ) 学年三和中学校第 3 学年 23 名 ( 男子 9

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

Transcription:

1 対象児童 省略 2 児童の実態 省略 発達障害 情緒障害通級指導教室自立活動学習指導案 コミュニケーションに課題のある児童の指導 平成 30 年 11 月 6 日 ( 火 ) 第 5 校時 3 指導観これまでに通級指導教室では 落ち着いた環境の中で 精神的安定を図り 本来持っている能力を発揮し 自信をもつことができるように指導の改善 工夫に努めてきた そして 何より個のニーズに応じた指導を行うため 学級担任 保護者との連携を深め 個別の指導計画を作成し 本児の抱えるコミュニケーションの苦手さの改善 を目指し 指導を行っている 本児については SST( ソーシャルスキルトレーニング ) を中心とした指導を重ねている 総合教育センターで作成された SST に関する指導プログラムの開発 ( 平成 17 年度総合教育センター研究報告書第 300 号 ) の中の SST の 12 の基本スキル あいさつ 自己紹介 上手な聴き方 質問 仲間の誘い方 仲間の入り方 あたたかい言葉かけ 共感 ( 気持ちをわかって働きかける方法 ) トラブルの解決策 やさしい頼み方 上手な断り方 自分を大切にする方法 のスキルを獲得するために指導を重ねている 中略 また SST の分類 ( 図 1) の中から本時で獲得を目指す SST は図 1 に 印で示している 図 1 SST の分類 ( 本時で習得を目指す SST に 印 ) 領域 学習態勢 コミュニケーション 仲間関係 情緒 自己 生活 スキル 着席する 見る 聞く 発言する 待つ 並ぶ 移動する 指示やルールを理解する 指示やルールに沿うあいさつ 返事 お礼 謝罪 依頼などやりとり 気持ちや考えを表現する 相互性のあるやりとり 報告 連絡 相談する 上手に話し合う 会話 視線やジェスチャーなどの理解と活用仲間意識 所属感 仲間にかかわる 協調的に遊ぶ 相手に注目する 他者に配慮する 友人関係の形成と維持感情の認識 感情のコントロール 情緒の安定 信頼関係の構築 自尊感情を高める 得意 不得意の自己理解 課題の自己理解身だしなみ 衛生管理 持ち物管理 整理整頓 時間 スケジュールの管理 家庭の手伝い 1

図 2 ソーシャルスキル尺度 省略 図 3 配慮 主張 のバランスとSST 配慮と主張のバランス 初級 ~ 上級 SST 配慮 = 主張 1 段階 2 段階 3 段階 あいさつ トラブルの解決策 配慮 > 主張配慮が優位のスキル 1 段階 2 段階 3 段階 上手な聴き方 あたたかい言葉かけ 仲間の誘い方 共感( 気持ちをわかって働きかける方法 ) 主張 > 配慮主張が優位のスキル 1 段階 2 段階 3 段階 図 4 配慮 主張 と SST の関係 ( イメージ図 ) 主張 自己紹介 質問本時 やさしい頼み方 仲間の入り方 上手な断り方 自分を大切にする方法 高 自分を大切 にする方法 トラブルの 解決策 上手な 聴き方 やさしい 頼み方 共感 質問 自己紹介 仲間の 入り方 本時 あたたかい 言葉かけ 仲間の 誘い方 低 あいさつ 上手な 聴き方 低 高 配慮 SST に関する指導プログラムの開発 ( 平成 17 年度総合教育センター研究報告書第 300 号 ) より引用 2

4 指導の経過 省略 5 指導計画通級の個別の支援計画 ( 平成 30 年度 ) 1 健康の保持 通級の連絡帳等を通して 起床時間 食事の有無等の把握を通して健康の保持に努める 2 心理的な安定 リラクゼーションを通して心理的な安定を図る ゲーム的活動を通しての勝ち負け体験により 気持ちのコントロールの仕方を身に付ける 3 人間関係の形成 SST でその場の状況に応じた適切な行動の仕方を身に付ける 4 環境の把握 聞き取りのドリル等を使用し 聞く力を高めるトレーニングをする 視覚記憶トレーニングで 集中力を身に付ける 5 身体の動き ひも通し ペグボード 折り紙等の微細運動を行い手指の操作性を高める ストラックアウト ボウリング 風船バレーなどの粗大運動を行い 運動に対する苦手意識を軽減させる 6 コミュニケーション SST を通して 教室でも適応できるようにする 通級担当者との対話を通して 適切な会話を身に付ける 6 本時の計画 (1) 指導の目標 集中して学習活動に取り組むことができる 状況や場面に応じたあいさつや 自分の気持ちを言葉にして相手に伝えることができる 安定した気持ちで授業を受けることができる SST 仲間の入り方 の指導のねらい 仲間に入れてもらえたときの心地よさを味わうことを通して どうしたら気持ちよく仲間に入れるのかを体験させる そして 自分が仲間に入りたいときの具体的な方法を知り 自分から仲間に働きかけるスキルを身に付けさせたい 獲得目標とするスキル 笑顔で近付く そして 相手の目を見て 相手に聞こえる声で 話しかける 入れて などの言葉をかける (2) 展開時間 学習活動 学習内容 指導の工夫と留意点 2 分 1 始めのあいさつ 自分で号令をかけ 相手を意識してあいさつをする 正しい姿勢で相手を意識してあいさつをさせる 教師の姿勢を見て 自ら姿勢を整え指導者と正対できるよ うにする 3

5 分 2 予定表記入 見る 聴く 5 分 3 わたしのこと 見る 考える 表現する 15 分 4 SST( ソーシャルスキルトレーニング ) 仲間の入り方 のワークシートを使い 自分の気持ちを整理し 相手にどんな言葉をかけたらよいかを考え 身に付ける 10 分 5 質問カード 見る 考える 話す 学習の予定を聞き 見通しをもつ 本時の学習内容の確認をする 学習カードに予定を書く 学校生活 家庭生活で印象に残ったことについて話し 短作文を書く 課題学習 仲間の入り方 問題の理解 自分の気持ちの確認 自分の気持ちの伝え方 時間を決め カードの質問に順番に答えていく 5 分 6 運動 ストラックアウトを行い 勝ち負け体験を通して 気持ちのコントロールの仕方を身に付ける 何をどのような順番で行うのか見通しがもてるように話をする 黒板に今日やることを示し 授業の見通しがもてるようにする 誤字脱字等がないか確認し 一つ一つの文字を丁寧に書くように意識させる いつ どこで だれが なにをした どう思ったか を意識して話をし 短作文にも書けるように働きかける どう思った のところで感情語が浮かばない場合には 表情カードを使用し気持ちを表現させる 教師の質問に相手の目を見て答えることができるように意識させる 相手の気持ちを考えながら 適切な言葉をかけられるようにする 本人の言葉を大切にしながら必要に応じてヒントを与える 評 笑顔で近付く そして 相 手の目を見て 相手に聞こえる声で 話しかけることができたか やり方やルール 時間等を確認する 評質問に対する答えを 自分の 考えを整理し伝えることができたか やり方やルール 時間等を確認する 評集中して指示を聞き 運動を 楽しむことができたか 4

3 分 7 学習の振り返り 今日の学習の振り返りをする ( 連絡帳の記入 ) 終わりのあいさつをする 学習したことを振り返り努力したことやがんばったことに気付かせ 自信をもたせる 元気にあいさつをさせる (2) 評価 集中して学習活動に取り組むことができたか 状況や場面に応じたあいさつや 自分の気持ちを言葉にして相手に伝えることができたか 安定した気持ちで授業を受けることができたか SST 仲間の入り方 の指導の評価 笑顔で近付く そして 相手の目を見て 相手に聞こえる声で 話しかけることができたか 5

仲間の入り方ワークシート 年組氏名 めあて どうしたら気持ちよく仲間に入れてもらえるのかを考えよう 1 場面 遠足にきています 友だちと楽しそうにお弁当を食べようとしている子どもたちと 一人でぽつんとしている子どもがいます この一人ぼっちの子どもは仲間に入りたいと思っています 仲間に入りたいこの一人ぼっちの子どもは どうしたらいいと思いますか 仲間に入るタイミング 1 遊びの切れ目やちょっと間があいた時 2 相手が自分に気付いてこちらを見た時 3 話しかける相手が周りの様子を気にしている時 仲間に入ることをことわられた時は 1 もう一度たのんでみる 2 どうしてだめなのかという理由を聞く 3 理由によって 平気そうならもう一度たのんでみる 4 理由がよくわからない場合でもむりやり仲間に入ろうとしない 5 入れてもらえそうなら他のグループをさがしてみる 今日の授業で感じたことや学んだことを書きましょう 6