法科学技術,22(2),123 132(2017) 123 技術報告 イオントラップ型質量分析計を用いた 3 カルボニル N ( フルオロペンチル ) インドール骨格を有する危険ドラッグの位置異性体識別 春田祐輔 1, 森田敦 1, 大槻光彦 1, 中園陽子 2, 中山秀幸 2, 八ヶ代一郎 2, 内川貴志 1 1 佐賀県警察本部刑事部科学捜査研究所 840 8540 佐賀県佐賀市松原 1 1 16 2 佐賀県衛生薬業センター 849 0925 佐賀県佐賀市八丁畷町 1 20 Positional isomer dišerentiation of designer drugs with 3 carbonyl N uoropentylindole using ion trap mass spectrometry Yusuke Haruta 1, Atsushi Morita 1, Mitsuhiko Ohtsuki 1, Yoko Nakazono 2, Hideyuki Nakayama 2,IchiroYakashiro 2 and Takashi Uchikawa 1 1 Forensic Science Laboratory, Saga Prefectural Police H.Q. 1 1 16, Matsubara, Saga 840 8540, Japan 2 Saga Prefectural Institute of Public Health and Pharmaceutical Research 1 20, Hatchonawate-machi, Saga 840 0925, Japan (Received 14 October 2016; accepted 16 December 2016 Published online 14 February 2017 in J STAGE DOI: 10.3408/jafst.724) Several synthetic cannabinoids such as AM 2201 contain the 3 carbonyl N uoropentylindole structure. This structure has uorine positional isomers on the alkyl chain. In most cases, legal controls are placed only on the 5 uoro analogue. Thus, dišerentiation of isomers is a signiˆcant issue in forensic science. In this study, we developed a method for the dišerentiation of positional isomers of 3 carbonyl N uoropentylindole derivatives utilizing multiple-stage mass spectrometry using an ion trap tandem mass spectrometer. In addition, the analogues whose uorine atom was replaced with a chlorine atom or hydroxyl group were also examined. With respect to each positional isomer of uorine and chlorine, the ion at m/z 232 or m/z 248, obtained by MS 2 analysis of [M+H] +, were selected as the precursorionsforms 3 analysis. The ion at m/z 232 and m/z 248 corresponded to the 3 carbonyl N uoropentylindole and 3 carbonyl N chloropentylindole structures. Furthermore, the ion at m/z 212, corresponding to the de-halogenated fragments of the 3 carbonyl N uoropentylindole and 3 carbonyl N chloropentylindolestructures, was selected as the precursor ion for MS 4 analysis. Consequently, combination of these MS n analysis achieved dišerentiation of all the positional isomers.
124 春田祐輔ほか With respect to positional isomers with the hydroxyl group, however, the fragment ion at m/z 212 was not observed from the MS 3 analysis of m/z 230, which corresponds to the 3 carbonyl N uoropentylindole structure. Therefore, dišerentiation of each positional isomer was not achieved by MS n analysis. This method is useful for the dišerentiation of positional isomers of 3 carbonyl N uoropentylindole and 3 carbonyl N chloropentylindole derivatives. Key words: 3 carbonyl N uoropentylindole, Positional isomer, Designer drug, Ion trap mass spectrometer 緒言近年, 様々な種類のデザイナードラッグの国内での蔓延が社会問題となっており, これらの薬物が 医薬品, 医療機器等の品質, 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 旧薬事法 ) や 麻薬及び向精神薬取締法 において次々に規制されている 1 3). このような薬物は, 各種法律により規制される構造が厳密に規定されているため, 位置異性体のような構造のわずかな違いにより規制する法律が異なることもあれば, 全く規制を受けないこともある. そのため違法薬物を分析する上で, 異性体識別を行うことは法科学上大変重要である 4 6). 一般に位置異性体を識別するためには, 核磁気共 鳴分光法 (NMR) や赤外分光分析 (IR), ガスクロマトグラフィー (GC) による保持時間の差違により判断を行うなどの手法が考えられる. しかしながら,NMR や IR を行うためには物質の単離 精製が必要であり, 微量分析も困難である. また IR や GC では各異性体の標準品を入手し分析する必要があるが, そのすべてを入手することは大変困難である. 質量分析を用いたデザイナードラッグの位置異性体識別に関する研究はいくつか報告があるが 4 10), シングルステージの質量分析計では, 異性体によっては質量スペクトルに差違が認められないか, あってもわずかであり 4,5,7,8),GC による保持時間情報と併せて判断することで識別を可能としている. トリプル四重極型のタンデム質量分析計を用いたものでは,MS 2 分析を行うことで位置異性体識別の向上が認められていることから 6,9,10),MS 3 以上の多段分析が可能なイオントラップ型の質量分析計を用いることでさらなる識別能力の向上が期待 されるが, そのような報告は見当たらない. 乱用されている薬物の中には [1 (5 Fluoropentyl ) 1H indol 3 yl ] 1 naphthalenylmethanone (AM 2201) のような 3 カルボニル N (5 フルオロペンチル ) インドール骨格を持つ合成カンナビノイド系薬物がみられる 3,11,12).3 カルボニル N (5 フルオロペンチル ) インドール骨格にはペンチル基上のフッ素の位置異性が存在するが, この位置異性体の識別に関する報告は見当たらない. 本研究では,3 カルボニル N ( フルオロペンチル ) インドール骨格を持つ麻薬であるAM 2201, [ 1 ( 5 Fluoropentyl ) 1H indol 3 yl ] (4 methyl 1 naphthalenyl) methanone (MAM 2201), [1 (5 Fluoropentyl) 1H indol 3 yl] (2,2,3,3 tetramethylcyclopropyl) methanone (XLR 11) および 1 (5 Fluoropentyl) 1H indole 3 carboxylic acid 8 quinolinyl ester (5F QUPIC)(Fig. 1a d) について, 多段階の MS n 分析が可能なイオントラップ型質量分析計を用い,3 カルボニル N ( フルオロペンチル ) インドール骨格のペンチル基上のフッ素位置異性体の識別について検討を行った. また, これらの化合物以外に,3 カルボニル N ( フルオロペンチル ) インドール骨格のフッ素原子が塩素原子に置換した骨格を持つ [1 (5 Chloropentyl) 1H indol 3 yl] (2,2,3,3 tetramethylcyclopropyl) methanone (UR 144 5Cl analog)(fig. 1e) や, 水酸基に置換した骨格を持つ [1 (5 Hydroxypentyl) 1H indol 3 yl] 1 naphthalenylmethanone (JWH 018 5OH metabolite)(fig. 1f) についても併せて検討した.
イオントラップ型質量分析計による位置異性体識別 125 を行った. イオン化法 エレクトロスプレーイオン化 (ESI) ポジティブ, キャピラリー温度 275 C, キャピラリー電圧 29 V, ソース電圧 5.0 kv, チューブレンズ電圧 105 V,MS n 分析の際の Isolation width 2, Normalized Collision Energy 35, Wideband Activation oš, 試料導入 液体クロマトグラフ ( 島津製作所製 UFLC Prominence) を用い, カラムは化学物質評価研究機構製 L column 2 ODS( 内径 1.5 mm 150 mm, 粒子径 5 mm) を, 移動相は 5 メタノール-10 mm 酢酸アンモニウム溶液と95 メタノール-10 mm 酢酸アンモニウム溶液のリニアグラジエント, 流速 0.2 ml/min, 注入量 2 ml とした. なお, 本研究では質量スペクトルのみを検討対象とし, ピークの保持時間は検討の対象としなかった. Fig. 1 Chemical structures of (a) AM 2201, (b) MAM 2201, (c) XLR 11, (d) 5F QUPIC, (e) UR 144 5Cl analog, (f) JWH 018 5OH metabolite.. 試薬 材料および方法 AM 2201, MAM 2201, XLR 11, 5F QUPIC, UR 144 5Cl analog および JWH 018 5OH metabolite ならびにこれらの化合物のペンチル基上のフッ 素, 塩素または水酸基の 2~4 位の位置異性体の各 標準試薬はいずれも Cayman Chemical 社より購入 した. メタノールは和光純薬工業製の LC/MS グ レードのものを,1mol/L 酢酸アンモニウム溶液は 和光純薬工業製の HPLC グレードのものを用い た. 各標準試薬はいずれもメタノール溶液とし,2 ppm に調製した.. 質量分析 装置は Thermo Fisher 製リニアイオントラップ型 LXQ 質量分析計を用いて, 以下の測定条件で分析 結果および考察. フッ素異性体の位置異性識別 AM 2201, MAM 2201, XLR 11, 5F QUPIC およびこれらのフッ素位置異性体について, 各化合物のプロトン付加分子をプリカーサーイオンとした MS 2 分析を行ったところ, いずれの化合物からも 3 カルボニル N ( フルオロペンチル ) インドール骨格に由来する m/z 232が共通して観察されたため, これをプリカーサーイオンとしてさらに MS 3 分析を行った. その結果, ペンチル基の 5 位にフッ素があるAM 2201, MAM 2201, XLR 11 および5F QUPIC では強く観察されたフラグメントイオンは m/z 144のみであったが, 他の異性体については m/z 144のほかに m/z 212が強く観察された. このとき 4 位または 3 位にフッ素がある場合,m/z 212, m/z 144の順に,2 位にフッ素がある場合,m/z 144, m/z 212の順に強度が強く, 異性体によってその比が異なっていることから, 各位置異性体識別の判断の一助となると考えられた. ここで観察された m/z 212は 3 カルボニル N ( フルオロペンチル ) インドールから HF 分子が脱離したものと考えられたため, さらにこれをターゲットとして MS 4 分析を行ったところ, ペンチル基の 5 位にフッ素がある場合には m/z 144 以上に m/z 158が強く観察され, 4 位にフッ素がある場合には m/z 144と m/z 158が共に強く観察されたが, ペンチル基の 3 位または 2 位にフッ素がある場合では強く観察されたフラグメントイオンは m/z 144のみであった (Fig. 2). これら MS 3 および MS 4 分析の結果を合わせて判断する
126 春田祐輔ほか
イオントラップ型質量分析計による位置異性体識別 127 Fig. 2 Product ion spectra of (a) AM 2201, (b) MAM 2201, (c) XLR 11, (d) 5F QUPIC and their positional isomers obtained by the ion trap mass spectrometer.
128 春田祐輔ほか ことにより, 各位置異性体の識別が可能と考えられた.MS 2 分析の結果のみでは各位置異性体を識別することは極めて困難であるが, イオントラップ型質量分析計を用いた MS 3 分析さらには MS 4 分析を行うことで, 位置異性体識別能力の向上が可能となった. なお,MS 3 分析における差異は, フッ素の結合位置によって HF 分子の脱離の起こりやすさに違いがあると考えられた. また MS 3 分析で HF 分子の脱離により生じたペンテニル基は異性体間で二重結合の位置が異なるが,MS 4 分析における差異は, この二重結合の位置の違いにより生じたと考えられた. すなわち,HF 分子が 4 ペンテニルの形に脱離した場合に m/z 158のフラグメントが生成しやす く, それ以外の場合では m/z 144のフラグメントが生成しやすいと考えられた (Fig. 3). 本分析手法は, いわゆるハーブといわれる危険ドラッグのような夾雑が多い資料であっても, 液体クロマトグラフ (LC) での分離に加え MS n 分析時の質量分離により異性体識別は可能であるが, 同じ化合物の位置異性体が混在している場合は MS n 分析時の質量分離が出来ないため,LC で十分な分離を行うことで本手法の適用が可能と考えられる. また, 本分析手法では, 対象化合物のインドール骨格のカルボニル基にどのような置換基が結合していても, プロトン付加分子をプリカーサーイオンとした MS 2 分析により 3 カルボニル N ( フルオロペンチル ) インドール骨格に由来するフラグメントイ Fig. 3 Probable fragmentation pathway of 3 carbonyl N uoropentyl-indole type of synthetic cannabinoids.
イオントラップ型質量分析計による位置異性体識別 129 オンである m/z 232が確認されれば, これをターゲットとして MS 3 および MS 4 分析をすることによって, 各種位置異性体を識別することが可能である. これにより, カルボニル基に結合した置換基を変化させたような新規のデザイナードラッグであっても, そのフッ素位置異性体の各標準品の入手や分析を必要とせずに, 位置異性体を識別することが可能となると考えられる.. 塩素異性体の位置異性識別 UR 144 5Cl analog およびその塩素位置異性体について, 各化合物のプロトン付加分子をプリカーサーイオンとした MS 2 分析を行ったところ, いずれの化合物からも 3 カルボニル N ( クロロペンチル ) インドール骨格に由来する m/z 248が観察されたため, これをプリカーサ イオンとしてさらに MS 3 分析を行った. その結果, ペンチル基の 5 位 および 2 位に塩素がある場合は m/z 144, m/z 212の順に強く観察され,4 位に塩素がある場合は m/z 212, m/z 144の順に強く観察された. また,3 位に塩素がある場合は,m/z 212のみが強く観察され m/z 144はわずかに観察されるのみであった. ここで観察された m/z 212は 3 カルボニル N ( クロロペンチル ) インドールから HCl 分子が脱離したものと考えられたため, さらにこれをターゲットとして MS 4 分析を行ったところ, ペンチル基の 5 位または 4 位に塩素がある場合には m/z 144の他に m/z 158が強く観察された. 一方, ペンチル基の 3 位または 2 位に塩素がある場合では m/z 144のみが強く観察された (Fig. 4). これら MS 3 および MS 4 分析の結果を合わせて判断することにより, 各位置異性体の識別が可能と考えられた. この結果を AM 2201などのフッ素位置異性体と Fig. 4 Product ion spectra of UR 144 5Cl analog and its positional isomers obtained by the ion trap mass spectrometer.
130 春田祐輔ほか 比較すると,HF 分子と HCl 分子の脱離のしやすさに多少の違いがあると考えられるが,MS 3 分析では類似した傾向の質量スペクトルを, また MS 4 分析では極めて類似した質量スペクトルを示した.. 水酸基異性体の位置異性識別 JWH 018 5OH metabolite およびその水酸基位置異性体について, 各化合物のプロトン付加分子をプリカーサーイオンとしたMS 2 分析を行ったところ,3 カルボニル N ( ヒドロキシペンチル ) インドール骨格に由来する m/z 230が強度は弱いながらも観察されたため, これをプリカーサ イオンとして MS 3 分析を行った. その結果, ペンチル基の 3 位に水酸基がある場合は m/z 158が, 他の異性体では m/z 144が強く観察されるのみであり, フッ素異性体および塩素異性体で MS 4 分析のターゲットとした m/z 212は観察されなかったため, 水酸基異性 体では MS 4 分析を行うことができなかった (Fig. 5). このとき,2 ml の注入量を10 ml まで増やしても結果に差異は認められなかった.MS 2 分析と MS 3 分析の結果を合わせて判断することにより各位置異性体の識別は可能と考えられたが, 対象骨格に由来するフラグメントイオンをターゲットとした MS 3 および MS 4 分析による異性体識別は困難であった. 結語 3 カルボニル N ペンチルインドール骨格を有する化合物において, ペンチル基の 2~5 位の水素のいずれか一つが, フッ素, 塩素または水酸基に置換した各種位置異性体をイオントラップ型質量分析計で分析し, その識別の検討を行った. その結果, フッ素もしくは塩素の位置異性体については, プロト Fig. 5 Product ion spectra of JWH 018 5OH metabolite and its positional isomers obtained by the ion trap mass spectrometer.
イオントラップ型質量分析計による位置異性体識別 131 ン付加分子に対する MS 2 分析により当該骨格に由来するフラグメントイオン ( フッ素異性体の場合 m/z 232, 塩素異性体の場合 m/z 248) が確認されれば, これをターゲットとして MS 3 および MS 4 分析をすることによって, 各位置異性体を識別することが可能であった. しかしながら, 水酸基の位置異性体については, 当該骨格に由来するフラグメントイオン (m/z 230) をターゲットとしても MS 3 分析までしか出来ず, その結果から異性体識別を行うことは困難であった. 本手法は, インドール骨格のカルボニル基に結合する置換基にかかわらず, ペンチル基上のフッ素および塩素の位置異性を識別できることから, 構造の一部を変化させた新規のデザイナードラッグに対しても, 各異性体の標準品を用いることなく位置異性体識別が可能と考えられ,3 カルボニル N ペンチルインドール骨格のペンチル基上のフッ素および塩素の位置異性体の識別法として, 大変有用であると考えられる. 文献 1) 厚生労働省医薬食品局監視指導 麻薬対策課, 薬物乱用の現状と対策. 厚生労働省, 東 京,2014. 2) 警察庁刑事局組織犯罪対策部薬物銃器対策課, 平成 26 年上半期の危険ドラッグに係る検挙状況について ( 暫定値 ). 警察庁, 東京,2014. 3) 花尻 ( 木倉 ) 瑠理, 内山奈穂子, 河村麻衣子, 緒方潤, 合田幸広, 違法ドラッグを取り巻く国内外における現状と規制について.Yakugaku Zasshi, 133, 31 40, 2013. 4) 根岸祥子, 中園裕紀子, 神田康司, 辻川健治, 桑山健次, 金森達之, 岩田祐子, 宮元和奈, 糟谷史代, 井上博之,GC/MS によるメチルアンフェタミン類の位置異性体識別. 日本法科学技術学会誌,19, 111 119, 2014. 5) Nakazono Y., Tsujikawa K., Kuwayama K., Kanamori T., Iwata Y., Miyamoto K., Kasuya F. and Inoue H., DiŠerentiation of regioisomeric uoroamphetamine analogs by gas chromatography-mass spectrometry and liquid chromatography-tandem mass spectrometry. Forensic Toxicol., 31, 241 250, 2013. 6) Kusano M., Yamanaka M., Zaitsu K., Nakayama H., Nakajima J., Moriyasu T., Tsuchihashi H. and Ishii A., Regioisomeric dišerentiation of the alkyl-substituted synthetic cannabinoids JWH 122 and JWH 210 by GC EI MS/MS. Forensic Toxicol., 34, 304 315, 2016. 7) Zaitsu K., Katagi M., Kamata H., Kamata T., Shima N. Miki A., Iwamura T. and Tsuchihashi H., Discrimination and identiˆcation of the six aromatic positional isomers of trimethoxyamphetamine (TMA) by gas chromatography-mass spectrometry (GC MS). J. Mass Spectrom., 43, 528 534, 2008. 8) Harris D.N., Hokanson S., Miller V. and Jackson G.P., Fragmentation dišerences in the EI spectra of three synthetic cannabinoid positional isomers: JWH 250, JWH 302, and JWH 201. Int. J. Mass Spectrom., 368, 23 29, 2014. 9) Zaitsu K., Miyagawa H., Sakamoto Y., Matsuta S., Tsuboi K., Nishioka H., Katagi M., Sato T., Tatsuno M., Tsuchihashi H., Suzuki K. and Ishii A., Mass spectrometric dišerentiation of the isomers of mono-methoxyethylamphetamines and mono-methoxydimethylamphetamines by GC EI MS MS. Forensic Toxicol., 31, 292 300, 2013. 10) Kusano M., Zaitsu K., Nakayama H., Nakajima J., Hisatsune K., Moriyasu T., Matsuta S., Katagi M., Tsuchihashi H. and Ishii A., Positional isomer dišerentiation of synthetic cannabinoid JWH 081 by GC MS/MS. J. Mass Spectrom., 50, 586 591, 2015. 11) Kikura-Hanajiri R., Uchiyama N., Kawamura M. and Goda Y., Changes in the prevalence of new psychoactive substances before and after the introduction of the generic scheduling of synthetic cannabinoids in Japan. Drug Test. Anal., 6, 832 839, 2014.
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