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医薬品の添付文書等を調べる場合 最後に 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 特定の文書 ( 添付文書以外の文書 ) の記載内容から調べる場合 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 最後に 調べたい医薬品の名称を入力 ( 名称の一部のみの入力でも検索可能

なお,PMDA メディナビでパスワードを設定済の方は, 共通のパスワードとなります (4) 登録完了 ( 図 2 ステップ 3) なお, 登録後, ログイン時は (1) で表示される画面で, ログイン画面へ をクリックし, メー ルアドレス及びパスワードを入力してください 図 1 PMDA メディナ

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タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年

用法 用量 発作性夜間ヘモグロビン尿症における溶血抑制 mg mg mg mg kg 30kg 40kg 20kg 30kg 10kg 20kg 5kg 10kg 1900mg mg mg mg

査を実施し 必要に応じ適切な措置を講ずること (2) 本品の警告 効能 効果 性能 用法 用量及び使用方法は以下のとお りであるので 特段の留意をお願いすること なお その他の使用上の注意については 添付文書を参照されたいこと 警告 1 本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること 及び本品

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から (3) までの具体的な予定については添付 2 の図のとおりですので申し添 えます

Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本

審査結果 平成 23 年 4 月 11 日 [ 販 売 名 ] ミオ MIBG-I123 注射液 [ 一 般 名 ] 3-ヨードベンジルグアニジン ( 123 I) 注射液 [ 申請者名 ] 富士フイルム RI ファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 11 月 11 日 [ 審査結果

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モビコール 配合内用剤に係る 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 モビコール 配合内用剤 有効成分 マクロゴール4000 塩化ナトリウム 炭酸水素ナトリウム 塩化カリウム 製造販売業者 EA ファーマ株式会社 薬効分類 提出年月 平成 30 年 10 月 1.1. 安全

改訂後 ⑴ 依存性連用により薬物依存を生じることがあるので 観察を十分に行い 用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること また 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により 痙攣発作 せん妄 振戦 不眠 不安 幻覚 妄想等の離脱症状があらわれることがあるので 投与を中止する場合には 徐々に

本日の内容 添付文書の改訂医薬品の添付文書がどのように作成され 改訂されるかを知る リスクコミュニケーション医療現場 行政 企業とのリスクコミュニケーションツールとその活用方法を知る 2

医薬品の基礎研究から承認審査 市販後までの主なプロセス 基礎研究 非臨床試験 動物試験等 品質の評価安全性の評価有効性の評価 候補物質の合成方法等を確立 最適な剤型の設計 一定の品質を確保するための規格及び試験方法などの確立 有効期間等の設定 ( 長期安定性試験など ) 医薬品候補物質のスクリーニン

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社

審査結果 平成 25 年 9 月 27 日 [ 販売名 ] アナフラニール錠 10 mg 同錠 25 mg [ 一般名 ] クロミプラミン塩酸塩 [ 申請者名 ] アルフレッサファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 5 月 17 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 4 月 26 日開


< 追補 > ココデル虎の巻 平成 27 年度版 過去問題集 解説 2016 年 3 月 試験問題作成に関する手引き 正誤表対応 ここでは 2016 年 3 月に発表された正誤表による 手引き 修正で 影響のある過去問の 解説をまとめています 手引き 正誤表で影響のある( あるいは関連する ) 問題

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JAPhMed th Annual Meeting 一般財団法人日本製薬医学会 COI 開示発表者名 : 堀明子 演題発表に関連し 開示すべき COI 関係にある企業などはありません

る品目の場合は製造販売開始まで ( ただし 製造販売開始の前に医療機関等へ情報提供を開始する場合は 事前に届出することが望ましい ) 添付文書等記載事項を変更する場合は当該変更の情報提供を開始する日または当該添付文書を添付した製品の製造販売を開始する日のいずれか早い日までであることが示された また

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未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類

目次 2 調査の概要 3 回答薬局の概要 4 1. 安全性情報の入手 伝達 5 2. リスクコミュニケーションツールの活用 薬局内でのインターネット活用等 27 望まれる方向 34 参考 1 PMDA 医療安全情報について 37 参考 2 医薬品リスク管理計画について 38 参考 3 リ

た 18 歳以上の AD/HD 患者を対象に 日本人を含むアジア人によるプラセボ対照二重盲検比較試験及びその長期継続投与試験が現在実施されており 本剤の製造販売者によれば これらの試験成績に基づき 本剤の成人期 AD/HD 患者への追加適応に関する承認事項一部変更承認申請が行われる予定とされている

使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) 1 2X X 重要な基本的注意 1TNF 2TNF TNF 3 X - CT X 4TNFB HBsHBcHBs B B B B 5 6TNF 7 8dsDNA d

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301226更新 (薬局)平成29 年度に実施した個別指導指摘事項(溶け込み)

1)~ 2) 3) 近位筋脱力 CK(CPK) 高値 炎症を伴わない筋線維の壊死 抗 HMG-CoA 還元酵素 (HMGCR) 抗体陽性等を特徴とする免疫性壊死性ミオパチーがあらわれ 投与中止後も持続する例が報告されているので 患者の状態を十分に観察すること なお 免疫抑制剤投与により改善がみられた

審査報告 (1) 別紙 平成 29 年 4 月 3 日 本申請において 申請者が提出した資料及び医薬品医療機器総合機構における審査の概略等は 以下 のとおりである 申請品目 [ 販売名 ] ジャドニュ顆粒分包 90 mg 同顆粒分包 360 mg [ 一般名 ] デフェラシロクス [ 申請者 ] ノ

2 適用の範囲本記載要領は 医療用医薬品の添付文書等に適用すること ただし 体外診断用医薬品 ワクチン 抗毒素又は検査に用いる生物学的製剤についてはこの限りでない 生物由来製品及び特定生物由来製品については 本通知に基づく記載の他 平成 15 年 5 月 15 日付け医薬発第 号厚生

審査結果 平成 26 年 2 月 7 日 [ 販売名 ] 1 ヘプタバックス-Ⅱ 2 ビームゲン 同注 0.25mL 同注 0.5mL [ 一般名 ] 組換え沈降 B 型肝炎ワクチン ( 酵母由来 ) [ 申請者名 ] 1 MSD 株式会社 2 一般財団法人化学及血清療法研究所 [ 申請年月日 ]

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資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号

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ともに 申請者が承認審査のスケジュールに沿って法令上求められる製造体制を整備することや承認後円滑に医療現場に提供するための対応が十分になされることで 更なる迅速な実用化を促すものである この制度では 原則として新規原理 新規作用機序等により 生命に重大な影響がある重篤な疾患等に対して 極めて高い有効

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別添 治験副作用等症例の定期報告に関する質疑応答集 (Q&A) について < 半年ごとの定期報告の受け付け> Q1 平成 26 年 6 月 30 日までの間は 治験依頼者 ( 自ら治験を実施する者を除く ) が提出する副作用等症例の定期報告は なお従前の例によることができる とあるが 平成 26 年

薬機安一発第 号 薬機安二発第 号平成 26 年 10 月 31 日 ( 別記 ) 殿 独立行政法人医薬品医療機器総合機構安全第一部長 独立行政法人医薬品医療機器総合機構安全第二部長 添付文書等記載事項の改訂等に伴う相談に関する留意点等について 薬事法等の一部を改正す

を追加する (2) 実施要領通知の報告様式別紙 1 医薬品安全性情報報告書 及び同報告様式別紙 2 医療機器安全性情報報告書 を別添のとおり変更する

12_モニタリングの実施に関する手順書 

要望番号 ;Ⅱ-286 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 特定非営利活動法人日本臨床腫瘍学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 33 位 ( 全 33 要望

これまでの検討経緯 2014 年 6 月 E17 EWG 設立 2014 年 11 月第 1 回対面会合 ( リスボン ) 2015 年 6 月第 2 回対面会合 ( 福岡 ) 2015 年 12 月第 3 回対面会合 ( ジャクソンビル ) 2016 年 5 月 -6 月 エクスパートによるサイン

レクタブル 2 mg 注腸フォーム 14 回に係る医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 レクタブル 2 mg 注腸フ 有効成分 ブデソニド ォーム14 回 製造販売業者 EA ファーマ株式会社 薬効分類 提出年月 平成 29 年 10 月 1.1. 安全性検討事項 重要な特

要望番号 ;Ⅱ 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1) 1. 要望内容に関連する事項 要望 者 ( 該当するものにチェックする ) 優先順位 学会 ( 学会名 ; 日本ペインクリニック学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 2 位 ( 全 4 要望中 )

日本医薬品安全性学会 COI 開示 筆頭発表者 : 加藤祐太 演題発表に関連し 開示すべき COI 関連の企業などはありません

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本日の内容 1. 未承認対照薬等の取り扱い別添の 4.(3) ウ.( ア ) 2. 対象疾患の悪化等を評価項目にする試験別添の 7.(3) イ.( ア ) 3. 承認取得者以外の治験国内管理人が治験 依頼者となる場合別添の7.(3) オ. 4. 医師主導治験との情報共有別添の7.(3) カ. 5.

目次

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未承認薬・適応外薬解消のためのご意見募集

シダキュアスギ舌下錠 2,000JAU 5,000JAU に係る医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 シダキュアスギ舌下錠 2,000JAU,5,000JAU 有効成分 スギ花粉エキス原末 承認取得者名 鳥居薬品株式会社 薬効分類 提出年月 平成 30 年 8 月 1.1.

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要望番号 ;Ⅱ-183 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者学会 ( 該当する ( 学会名 ; 日本感染症学会 ) ものにチェックする ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 1 位 ( 全 8 要望中 ) 要望する医薬品

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審査結果 平成 26 年 1 月 6 日 [ 販 売 名 ] ダラシン S 注射液 300mg 同注射液 600mg [ 一 般 名 ] クリンダマイシンリン酸エステル [ 申請者名 ] ファイザー株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 8 月 21 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 7

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2. 検討 ~ 医療に関する事故の特殊性など (1) 医師等による医療行為における事故 医師等が患者に対してどのような医療行為を施すべきかという判断は 医師等の医学的な専門知識 技能に加え 医師等の経験 患者の体質 その時の患者の容態 使用可能な医療機器等の設備等に基づきなされるものである ( 個別

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(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

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販売名 製造販売業者 ジャクスタピッドカプセル 5mg 10mg 20mg に係る医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 ジャクスタピッドカプセル 5mg 10mg 20mg AEGERION PHARMACEUTICALS 株式会社提出年月 有効成分 ロミタピドメシル酸塩 薬効分類 87218

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Agenda PMDA の業務 医薬品情報 医療 医薬品の添付 書 添付 書の届出制度 添付 書の記載事項 添付 書策定 改訂の流れ 添付 書における 児 より適切な 児薬物療法にむけて

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PMDA の業務 http://www.pmda.go.jp/aboutpmda/outline/0004.htm

Agenda PMDA の業務 医薬品情報 医療 医薬品の添付 書 添付 書の届出制度 添付 書の記載事項 添付 書策定 改訂の流れ 添付 書における 児 より適切な 児薬物療法にむけて

医薬品情報 医療従事者向け 添付 書 審査報告書 緊急安全性情報 ( ドクターレター ) 安全性速報 ( ブルーレター ) 使 上の注意の改訂情報 DSU( 医薬品安全対策情報 ) 重篤副作 疾患別対応マニュアル 副作 が疑われる症例報告に関する情報 お薬相談 医薬品 医療機器等安全性情報医薬品安全対策通知 患者向け 患者向医薬品ガイド おくすりQ&A 重篤副作 疾患別対応マニュアル お薬相談

Agenda PMDA の業務 医薬品情報 医療 医薬品の添付 書 添付 書の届出制度 添付 書の記載事項 添付 書策定 改訂の流れ 添付 書における 児 より適切な 児薬物療法にむけて

医薬品の添付 書 患者さんの安全を確保し 医薬品の適正使 を図る上で 最も基本的で重要な公的 書

添付 書にかかる法律上の規定 医薬品の製造販売業者が作成 医薬品は これに添付する 書 はその容器若しくは被包に 当該医薬品に関する最新の論 その他により得られた知 に基づき 次にあげる事項が記載されていなければならない ( 以下略 ) 法 量その他使 および取扱い上の必要な注意 ( 以下略 ) 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 平成 25 年 11 27 公布 )

Agenda PMDA の業務 医薬品情報 医療 医薬品の添付 書 添付 書の届出制度 添付 書の記載事項 添付 書策定 改訂の流れ 添付 書における 児 より適切な 児薬物療法にむけて

添付 書の届出法制化 届け出が必要とされる事項 医薬品の名称 使 及び取扱い上の必要な注意 変更時も届け出が必要 ただし 薬物動態 臨床成績 薬理作 包装 等のみ変更する際には届け出不要 (PMDA ウェブサイトに掲載情報は適時更新 )

届出が必要な事項 販売名 警告 禁忌 ( 原則禁忌を含む ) 効能 は効果に関連する使 上の注意 法及び 量に関連する使 上の注意 慎重投与 重要な基本的注意 相互作 副作 齢者への投与 妊婦 産婦 授乳婦等への投与 児等への投与 臨床検査結果に及ぼす影響 過量投与 適 上の注意 その他の注意 取扱い上の注意

届出制度導 による変化? 法制度による 続き 法の明 化 (PMDAへの事前相談が必要) 従前より 承認時 改訂時とも PMDA が内容について確認した上で記載内容を確定

Agenda PMDA の業務 医薬品情報 医療 医薬品の添付 書 添付 書の届出制度 添付 書の記載事項 添付 書策定 改訂の流れ 添付 書における 児 より適切な 児薬物療法にむけて

医療 医薬品添付 書の記載要領 1997( 平成 9) 年 4 25 厚 省薬務局 通知 原則,A4 版 4ページ以内 警告 禁忌 慎重投与, 基本的な注意, 併 禁忌 と重要度の い情報から記載 効能 効果, 法 量に続けて関連する使 上の注意を併記 副作 の頻度は可能な限り数値化して記載

記載項 と記載順 1. 作成または改訂年 2. 本標準商品分類番号等 3. 薬効分類名 4. 規制区分 5. 名称 6. 警告 7. 禁忌 8. 組成 性状 9. 効能 は効果 10. 法及び 量 11. 使 上の注意 12. 薬物動態 13. 臨床成績 14. 薬効薬理 15. 有効成分に関する理化学的知 16. 取扱い上の注意 17. 承認条件 18. 包装 19. 主要 献及び 献請求先 20. 製造業者 は輸 販売業者の 名 は名称及び住所

添付 書記載要領 ( 平成 9 年 4 25 薬発第 606 号 ) 安全を確保し適正使 を図るために 医師 科医師及び薬剤師に対して必要な情報を提供する 的 記載すべき内容は 原則として当該医薬品が承認された範囲で いられる場合に必要とされる事項 既に記載している内容の削除 は変更は 分な根拠に基づいて実施

使 上の注意 1. 警告 2. 禁忌 ( 次の患者には投与しないこと ) 3. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) 4. 重要な基本的注意 5. 相互作 1) 併 禁忌 ( 併 しないこと ) 2) 併 注意 ( 併 に注意すること ) 6. 副作 1) 重 な副作 2) その他の副作 7. 齢者への投与 8. 妊婦 産婦 授乳婦等への投与 9. 児等への投与 10. 臨床検査結果に及ぼす影響 11. 過量投与 12. 適 上の注意 13. その他の注意

警告 致死的 は極めて重篤かつ 可逆的な副作 が発現する場合 副作 発現の結果 極めて重 な事故につながる可能性があって 特に注意を喚起する必要がある場合

禁忌 投与すべきでない患者を記載 本来 投与禁忌とすべきだが 診断 治療上当該医薬品を特に必要とする場合には 原則禁忌 として記載 使 に際しての特別の注意 応急対処 法があれば併記

慎重投与 他の患者よりも副作 による危険性が い場合に記載 原疾患 合併症 既往歴 家族歴 体質 併 薬剤等

重要な基本的注意 重 な副作 は事故を防 する上で 重要な基本的注意事項 法及び 量 効能 は効果 投与期間 投与すべき患者の選択 検査の実施等

禁忌 次の患者には投与しないこと 1. 本剤 は本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 2. 妊産婦 ( 妊婦 産婦 授乳婦等への投与 の項参照) 3. 児 ( 集中治療における 呼吸中の鎮静 )( 児等への投与 の項参照 )

7. 児等への投与 1. 低出 体重児 新 児 乳児 幼児 は 児に対する安全性は確 していない ( 使 経験がない ) 2. 集中治療における 呼吸中の鎮静においては 児等には投与しないこと [ 因果関係は不明であるが 外国において集中治療中の鎮静に使 し 児等で死亡例が報告されている ] 2) 主要 献 2) Parke, T.J., et al.:br. Med. J., 305(6854), 613, 1992

Agenda PMDA の業務 医薬品情報 医療 医薬品の添付 書 添付 書の届出制度 添付 書の記載事項 添付 書策定 改訂の流れ 添付 書における 児 より適切な 児薬物療法にむけて

医薬品の添付 書 ( 承認時 ) 開発時の臨床試験 臨床試験 類薬の添付 書など 当該成分の海外添付 書 ( 海外既承認の場合 ) 製薬企業による医薬品添付 書 ( 案 ) の作成 PMDAによる検討医師 薬剤師等の意 聴取医薬品添付 書の確定

医薬品の添付 書 ( 改訂時 ) 承認後に収集された国内外情報例 ) 副作 報告 公表論 製造販売後調査結果 海外規制当局による措置情報など 医薬品添付 書改訂要否の検討 要添付 書 ( 案 ) を作成 否動向注視 必要に応じ 医師 薬剤師等の意 聴取医薬品添付 書の確定

添付 書策定 ( 改訂 ) に際して ベネフィット リスクバランス評価 ある集団を禁忌に設定? 副作 リスク回避にはなるかもしれない 治療機会を奪うことにならないか? 根拠情報 改訂のタイミング

添付 書検討時の参照情報 臨床試験成績 海外の添付 書 Justification Document 海外における安全対策措置情報 国内類薬添付 書 国内外市販後の試験 調査結果及び副作 情報 公表論 等

Agenda PMDA の業務 医薬品情報 医療 医薬品の添付 書 添付 書の届出制度 添付 書の記載事項 添付 書策定 改訂の流れ 添付 書における 児 より適切な 児薬物療法にむけて

添付文書への小児の記載状況 1600 1400 1200 小児有り 小児なし 1000 800 600 400 200 0 2015.4.12 現在

添付 書における 児 低出 体重児 新 児 乳児 幼児 児 体重 2500g 未満 4 週齢未満 1 歳未満 7 歳未満 15 歳未満

添付 書 : 児等への投与 児等に対する安全性は確 されていない ( 使 経験がない ) 低出 体重児 新 児 乳児 幼児 児に対する安全性は確 されていない ( 使 経験がない ) 低出 体重児 新 児に対する安全性は確 されていない 4 歳未満の 児に対する安全性は確 されていない など

添付 書において 児は?

添付 書において 児は?

Agenda PMDA の業務 医薬品情報 医療 医薬品の添付 書 添付 書の届出制度 添付 書の記載事項 添付 書策定 改訂の流れ 添付 書における 児 より適切な 児薬物療法にむけて

より適切な 児薬物療法のために エビデンスの効果的な集積 児開発を成 の開発着 時から計画 使 の実態に関する情報を集積することも重要 医療従事者 研究者 製薬企業 政等 児薬物療法に関わる者の間で 問題点の共有のみならず 指すべき 向 その達成に必要な要件を共有し 実現に向けたロードマップを!

エビデンスを積み上げるには? 医薬品開発にむけた臨床試験 ( 治験 ) 承認後の臨床試験 臨床研究 製造販売後調査 レジストリ

より適切な 児薬物療法に向けた 取り組み 児の 法 量設定等のために臨床試験が計画された医薬品に対する再審査期間の延 児薬物療法根拠情報収集事業 医療上の必要性の い未承認薬 適応外薬検討会議 PMDA 領域横断的な 児担当チームの設 国内のみならず 国際的な活動も視野に Risk Management Plan の導 不 情報としての 児情報収集の明

PMDA 児ワーキンググループ 平成 23 年 11 にPMDA 内に設 様々な新薬審査部や安全部等に所属する医師 ( 児科等 ) 薬学 毒性等を専 とする 19 名により構成 より良い 児薬物療法を 指し これまでの 児医薬品開発について解析や関係者との意 交換等を実施 海外規制当局とも 1 回の電話会議を実施し 個別品 や 般的事項等について議論

児医薬品開発の国際化 国際共同試験の活 成 の医薬品開発においては増加 未だ 海外に べ開発着 が遅れている品 も多い 欧 では 成 開発の第 Ⅱ 相試験開始前 / 終了後に 児臨床試験計画を要求 新規有効成分の開発開始時はもちろん 児の開発開始においても harmonization を!

PMDA メディナビ http://www.pmda.go.jp/safety/info services/medi navi/0007.html 医薬品の安全性等に関する重要な情報をタイムリーに得ることが出来ます

添付文書は PMDA の HP に

Better Drug Therapy for Children PMDA website:http://www.pmda.go.jp/ E mail:sato junko@pmda.go.jp