CHEMOTHERAPY 218 5. NFLXの 血 清お よび胆 汁中 濃度の 測定 NFLXの50mg/kgを1回 後,経 coli NIHJ JC-2を 定 した な お,血 た 度 をE. 検 定 菌 とす る 薄 層 デ ィ ス ク法 で 測 (2) NFLX治 E. 療群 coli接 種6時 50mg/kg経 間 後 の 家 兎 にNFLXを25お 液 は 耳 静 脈 よ り,胆 村 は 投 与 に 先 だ した NFLX25mg/kg投 時 間 後 に105CFU/mlと 時 以 外 は カ ニ ュー レ 先 端 を縛 り閉 塞 状 態 を維 持 した mlに II. 実 (1) 結 果 比 べ,胆 投 与48時 な り,非 治 療 群 の108CFU/ 汁 中 で の 増 殖 が 有 意 に 抑 制 され て い た 間 後 に は 生 菌 数 は102CFU/mlま 与群 で は24時 coli NIHJ mlま JC2を103 4CFU な る よ う接 種 し た 場 合,胆 汁 重 生 菌 数 は,感 染6 時 間 後 に104 5CFU/ml,24時 与 群 の 胆 汁 中 生 菌 数 は,24 強 い 殺 菌 効 果 が み られ た.一 非治療群 家 兎 の 総 胆 管 内 にE. /mlと 験 細 菌 学 的 検 討(Fig.1) ま で 増 加 し,そ れ 以 後 この レベ ル を維 持 した 感 染24 時 間 後 に は 血 液 培 養 陽 性 の個 体 が み られ,48時 間後 ま で 減 少 し, 方, NFLX50mg/kg投 間 後 ま で に 胆 汁 中 生真菌 数 は103CFU/ で 減 少 し,48時 間 後 に は さ らに 生 菌 数 の 減 少 が み られ た 2. 間 後 に は108 9CFU/ml よび 口投 与 し.そ の 後 の 胆 汁 中 生 菌 数 を 測 定 っ て総 胆 管 に 挿 入 した カ ニ ュ ー レに よ り採 取 し,採 取 1. 1991 で に 全例 が 陽 性 と な っ た 経 口 投 与(n=5)し 時 的 に 血 液 と胆 汁 を採 取 し,NFLX濃 MAR. 白 血球 数 の 変 動 非 治 療 家 兎 の 白 血 球 数 は,感 mm3か ら,24お よ び48時 染 前 の7.900±300/ 間 後 に は そ れ ぞ れ8.200± 2,800お よ び18,200±7,600/mm5と な り,経 時 的 な 白血 球 数 の 増 加 が み ら れ た 一 方,NFLX50mg/kg投 与 群 の 白 血球 数 は,感 染 前 の9,800±3,100/mm2か ち投 与 24お よ び48時 間 後 に は そ れ ぞ れ9,500±1,400お 11,800±2,000/mm3と よび な り,非 治 療 群 の 白血 球 数 と比 べ る と,増 加 の 程 度 は 軽 度 で あ っ た 3. 胆 汁の 色調 の変化 正 常 家 兎 の 胆 汁 は 透 明 な緑 色 を し て い た の に 対 し, 感 染 家 兎 の 胆 汁 は 濃 い 緑 色,黄 緑 色 あ る い は 白濁 して お り,明 らか に 色 調 の 変 化 が 観 察 され た NFLX治 群 の 胆 汁 は 比 較 的 透 明 な 緑 色 で,正 Fig.1. Effect Escherichia of norfloxacin coli NIHJ on JC-2 in viability bile of *Significantly different from control by T 病 理 組 織 学 的 所 見(Figs.2 4) 感 染48時 間 後 の 胆 嚢 お よ び 胆 管 壁 を観 察 し た結 果, 非 治 療 群 で は,胆 test 常 家兎 の胆汁に近 い 色 調 を 呈 して い た 4. (Mean } SD) 療 嚢,胆 管 と も粘 膜 上 皮 が 剥 離 し,筋 (p<0.01). 層 ま で壊 死 が お よ ん で お り,高 度 な炎 症 性 の 変 化 を呈 Fig.2. Gallbladder (1-a) and common bile duct (1-b) of normal rabbits (HE stain)

VOL.39 実 験的 胆道 感染症 にお け るNFLXの NO.3 効果 219 a Fig.3. Gallbladder (2-a) and common bile duct (2-b) of norfloxacin-treated epithelium) (HE stain) Gallbladder (exfoloation of b a Fig.4. rabbits (3-a) and common した 一 方,NFLX(50mg/kg)治 bile duct (3-b) of infected 療 群 で は,粘 rabbits (necrosis of mucosa) (HE stain) 膜上 皮 の 一 部 に剥 離 が 見 られ た が,非 治療群 に比べ 炎症性 の 変 化 は 軽 度 で あ っ た な お,肝 臓 内の胆 道系 では特 に 異 常 が 認 め ら れ な か っ た が,実 質 では閉塞 性黄 疸 に 特有 の 網 状 壊 死 巣 が 見 られ た 例 もあ っ た 5. NFLXの NFLX 血清 お よび胆 汁 中濃度 50mg/kgを1回 経 口投 与 した と きの 血 清 お よ び総 胆 管 に挿 入 し た カ ニ ュ-レ のNFLXの 濃 度 をFig.5に よ り採 取 し た胆 汁 中 示 し た 血 清 中 濃 度 は,投 与 後3 24時 間 に わ た っ て0.54 0,68μg/mlの を示 し,48時 間後 にわず か に濃 度 の減 少が 見 られた ま た,胆 汁 で は 投 与3,6,24お よ び48時 ぞれ0.21±0.21,0.63±0.35,1.0±0.72お μg/mlの た 濃度 間後 にそれ よ び2.4±3.1 濃 度 を示 し,経 時 的 な 濃 度 の 上 昇 が み ら れ Fig.5. Serum and bile levels of norfloxacin after a single oral administration of 50 mg/kg in rabbits with common bile duct ligation (n=5)

THERAPEUTIC EFFECT OF NORFLOXACIN ON EXPERIMENTAL BILIARY TRACTINFECTION IN RABBITS Yasushi Niwata, Ayumi Murakami, Hiroshi Aijima and KeijiHirai Central Research Laboratories, Kyorin Pharmaceutical Co., Ltd., 2399-1 Mitarai,Nogi-machi, Shimotsuga-gun, Tochigi :i'21-01, Japan Nagao Shinagawa and Jiro Yura First Department of Surgery, Nagoya City University Medical School An experimental biliary tract infection model in rabbits was produced by injecting E.coli NIHJ JC -2 into the common bile duct after ligation. The number of viable cells in bile reached 108 `9 CFU/ml 24 h after inoculation, and this level was maintained until 48 h. An increase in the number of white blood cells and a change in bile color were observed. Microscopic examination showed that the mucosa was acutely inflamed in the gallbladder and the common bile duct. There was exfoliation of epithelial cells and necrosis had spread to the muscle layer. The therapeutic efficacy of norfloxacin was evaluated using this model. Norfloxacin (25, 50mg/kg, p.o.) significantly reduced the number of viable E.coli cells in bile and its activity was dose-dependent. In addition, norfloxacin suppressed the increase in the number of white blood cells and the change in bile color. The inflammatory changes in the gallbladder and common bile duct in the norfloxacin-treated group were milder than that in the untreated group. This efficacy might be due to the potent activity of norfloxacin and its good penetration into bile.