劣 化 アスファルト 舗 装 の 再 生 利 用 に 関 する 研 究 (2) 研 究 予 算 : 運 営 交 付 金 研 究 期 間 : 平 18~ 平 21 担 当 チーム: 材 料 地 盤 研 究 グループ( 新 材 料 ) 研 究 担 当 者 : 西 崎 到 新 田 弘 之 佐 々 木 厳 要 旨 近 年 繰 り 返 し 再 生 されたアスファルトやポリマーを 含 むアスファルトの 増 加 などの 理 由 により 舗 装 発 生 材 に 含 まれる アスファルトの 針 入 度 が 低 下 傾 向 にあり このままでは 再 生 アスファルト 混 合 物 に 使 用 できる 舗 装 発 生 材 が 減 尐 するお それがある 本 研 究 では 針 入 度 の 低 い 舗 装 発 生 材 をより 高 度 に 利 用 するために 品 質 規 定 の 見 直 しなども 含 む 技 術 開 発 を 行 うことを 目 的 として 実 施 している 舗 装 発 生 材 の 品 質 評 価 方 法 の 検 討 として アスファルトモルタルによる 評 価 方 法 の 可 能 性 を 見 いだし 特 に 再 生 ポーラ スアスファルトの 配 合 設 計 で 有 効 であることを 確 認 した また 圧 裂 試 験 により 再 生 骨 材 中 のアスファルトの 劣 化 度 を 評 価 できることがわかり 繰 返 し 劣 化 再 生 された 促 進 試 験 材 料 全 国 の 現 場 にて 採 取 した 試 料 改 質 材 を 含 む 劣 化 アスファル トの 品 質 評 価 と 利 用 方 法 に 関 する 試 験 評 価 を 行 った その 結 果 繰 返 し 再 生 されたストレートアスファルトと 同 様 に 再 生 骨 材 中 の 改 質 アスファルトの 劣 化 度 を 圧 裂 試 験 により 評 価 できることがわかった 再 生 用 添 加 剤 では 混 合 物 試 験 の 結 果 などから 繰 返 し 再 生 を 考 慮 した 評 価 の 必 要 性 を 指 摘 し 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 と 配 合 の 検 討 および 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 と 舗 装 の 性 能 の 関 連 を 試 験 した その 結 果 密 度 をはじめとした 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 を 明 らかにするとともに 再 生 アスファルト 舗 装 材 料 の 性 状 を 実 験 評 価 し 配 合 上 の 留 意 点 を 整 理 した キーワード:リサイクル 繰 返 し 再 生 再 生 アスファルト 再 生 アスファルト 混 合 物 再 生 用 添 加 剤 1.はじめに 昭 和 60 年 頃 に 本 格 化 した 舗 装 のリサイクルは 現 在 では 広 く 浸 透 し アスファルト 舗 装 発 生 材 の99% 以 上 が 再 利 用 (H 14 年 以 降 )されている このため 修 繕 工 事 等 で 発 生 する アスファルト 塊 や 路 面 切 削 材 等 の 舗 装 発 生 材 は 繰 返 し 再 生 されて 劣 化 が 進 んでいることが 懸 念 されている また 舗 装 の 高 耐 久 化 多 機 能 化 が 求 められる 場 面 が 増 え 重 交 通 対 策 や 排 水 性 舗 装 用 等 として 熱 可 塑 性 エラス トマ 等 のポリマーを 添 加 することにより 改 質 されたポリマー 改 質 アスファルト( 以 下 ポリマー 改 質 アス)を 使 用 する 場 面 が 増 えている これに 伴 い このポリマーを 含 む 舗 装 発 生 材 も 増 加 しつつある 改 質 アスファルトは 改 質 材 として 添 加 されるポリマーの 特 性 から ストレートアスファルトに 比 べ て 針 入 度 が 低 い 現 在 舗 装 発 生 材 からの 再 生 加 熱 アスファルト 混 合 物 ( 以 下 再 生 アスコン)の 製 造 においては 発 生 材 に 含 まれる アスファルトの 針 入 度 が20 未 満 のものは 劣 化 が 著 しく 進 行 しているとされ 原 則 として 使 用 できないこととなっている しかし 上 記 のように 繰 り 返 し 再 生 されたアスファルトやポ リマーを 含 むアスファルトが 増 加 したことなどの 理 由 により この 針 入 度 が 低 下 傾 向 にある このままでは 再 生 アスファ ルト 混 合 物 に 使 用 できる 舗 装 発 生 材 が 減 尐 し 再 生 利 用 率 も 低 下 するおそれがある そこで 本 課 題 では 針 入 度 が 低 下 したアスファルト 舗 装 発 生 材 のより 高 度 な 利 用 のために 品 質 規 定 の 見 直 しなど も 含 む 技 術 開 発 を 行 うことを 目 的 として 平 成 18 年 度 から 21 年 度 にわたり アスファルト 舗 装 発 生 材 の 品 質 評 価 方 法 の 検 討 および 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 評 価 方 法 の 検 討 を 行 った 実 験 調 査 の 着 目 点 および 実 施 項 目 は 以 下 の 通 りで ある アスファルトモルタルによる 舗 装 発 生 材 の 評 価 方 法 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 評 価 方 法 の 検 討 再 生 骨 材 中 の 劣 化 アスファルトの 品 質 評 価 方 法 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 と 繰 返 し 再 生 への 適 用 性 改 質 材 を 含 む 劣 化 アスファルトの 再 生 利 用 方 法 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 と 配 合 設 計 方 法
アスファルトモルタルのG*/sinδ (kpa) アスファルトモルタルのS 値 (MPa) 2.アスファルトモルタルによるポーラスアスファルト 舗 装 発 生 材 の 品 質 評 価 方 法 の 検 討 2.1 アスファルトモルタル 評 価 の 適 用 性 2.1.1 検 討 の 概 要 アスファルト 舗 装 発 生 材 の 品 質 は 溶 媒 で 抽 出 したアスフ ァルトの 針 入 度 により 評 価 しており この 針 入 度 により アス ファルトの 品 質 改 善 のための 再 生 用 添 加 剤 等 の 添 加 量 を 決 定 している しかし ポリマー 改 質 アスでは 抽 出 後 の 針 入 度 評 価 による 添 加 量 決 定 が 困 難 抽 出 に 使 用 する 有 機 溶 剤 の 使 用 量 削 減 の 必 要 性 などから 新 しい 品 質 評 価 方 法 が 求 められている 本 検 討 では アスファルトを 抽 出 せずに 再 生 用 添 加 剤 等 の 添 加 量 を 求 める 方 法 として アスファルトモルタルの 性 状 により 添 加 量 を 決 定 する 方 法 を 検 討 することとした 平 成 18 年 度 は 新 アスファルト( 改 質 Ⅱ 型 3 種 改 質 H 型 3 種 )を 用 いてアスファルトモルタルを 作 製 し 性 状 測 定 を 行 った アスファルトモルタルの 性 状 試 験 として 一 般 的 に 行 われる ものはないため 今 回 は アスファルトで 行 われる 試 験 (ダ イナミックシアレオメータ 試 験 (DSR) ベンディングビーム レオメータ 試 験 (BBR))を 用 いてアスファルトモルタルの 試 験 を 行 った 2.1.2 予 備 検 討 結 果 DSRの 結 果 を 図 -1に 示 す ここでG*/sinδは 弾 性 率 の 一 種 で 耐 わだち 掘 れ 性 の 評 価 に 用 いられるものである ア スファルトモルタルは DSR でも 試 験 が 行 え 図 のように アスファルトの 性 状 と 関 係 が 深 いことが 分 かった BBRの 結 果 を 図 -2に 示 す ここでSは 曲 げスティフネスで あり 低 温 ひび 割 れの 評 価 に 用 いられるものである やは り アスファルトモルタルは BBR でも 試 験 が 行 え アスファ ルトの 性 状 と 関 係 が 深 いことが 分 かった これらの 結 果 より アスファルトの 抽 出 に 代 わり アスファ ルトモルタルでの 評 価 試 験 によりアスファルトの 再 生 の 設 計 ができる 可 能 性 が 見 いだされた 00 0 改 質 Ⅱ 型 改 質 H 型 1 0 アスファルトのG*/sinδ (kpa) 図 -1 アスファルトとアスファルトモルタルの 性 状 比 較 (DSR) 2.2 ポーラスアスファルト 混 合 物 の 配 合 設 計 アスファルトモルタル( 以 下 アスモル)による 試 験 方 法 を 検 討 した 結 果 舗 装 発 生 材 の 評 価 方 法 としての 適 用 可 能 性 が 認 められたため 平 成 19 年 度 も 引 き 続 きアスモルによる 評 価 の 検 討 を 行 った 特 に 再 生 ポーラスアスファルト 混 合 物 ( 以 下 再 生 ポラアス 混 )の 配 合 設 計 時 にアスモルの 試 験 を 適 用 することが 有 効 と 考 えられたため 再 生 ポラアス 混 の 再 生 アスモルを 作 製 し 検 討 を 進 めた 2.2.1 方 法 アスモルの 検 討 を 行 うのに 先 立 ち 従 来 までの 知 見 で 再 生 ポラアス 混 を 配 合 することにした 従 来 までの 知 見 での 配 合 設 計 方 法 としては 舗 装 再 生 便 覧 (( 社 ) 日 本 道 路 協 会 ) に 参 考 として 紹 介 されているカンタブロ 試 験 を 用 いて 行 う 配 合 設 計 法 があり これを 行 った 配 合 設 計 のフローを 図 -3に 示 す 新 規 ポラアス 混 も 再 生 ポラアス 混 も 目 標 空 隙 率 は 20%とし 再 生 ポラアス 混 は 使 用 する 再 生 骨 材 をポラアス 混 由 来 の 再 生 骨 材 ( 以 下 ポラアス 再 生 骨 材 )とストレートアスファル ト 混 合 物 来 再 生 骨 材 ( 以 下 ストアス 再 生 骨 材 )の2 種 類 を 使 用 した 新 規 アスファルトはいずれも 共 通 で ポリマー 改 質 アスファルト H 型 を 使 用 した 再 生 用 添 加 剤 改 質 剤 はいずれも 市 販 のものを 用 い 改 質 剤 はポリマー 改 質 アスファルトH 型 用 として 市 販 されてい るものを 用 いた ポラアス 再 生 骨 材 もストアス 再 生 骨 材 も 13 ~5mm に 粒 度 調 整 したものを 用 いた 決 定 した 配 合 については 各 種 混 合 物 性 状 (マーシャル 試 験 カンタブロ 試 験 圧 裂 試 験 ホイールトラッキング 試 験 )を 実 施 するとともに ポーラスアスファルト 混 合 物 の 場 合 供 用 時 の 骨 材 飛 散 が 問 題 になる 場 合 もあるので 舗 装 性 能 評 価 法 別 冊 (( 社 ) 日 本 道 路 協 会 )に 掲 載 されている ね じり 骨 材 飛 散 抵 抗 値 の 測 定 方 法 により ねじり 骨 材 飛 散 値 も 計 測 した 000 00 改 質 Ⅱ 型 改 質 H 型 0 0 00 アスファルトのS 値 (MPa) 図 -2 アスファルトとアスファルトモルタルの 性 状 比 較 (BBR)
ねじり 骨 材 飛 散 率 (%) 2.2.2 結 果 図 -3 再 生 ポラアス 混 の 配 合 設 計 のフロー 上 記 の 配 合 および 新 規 の 配 合 の 混 合 物 性 状 を 表 -1に 示 す この 配 合 設 計 法 では カンタブロ 損 失 率 を 新 規 混 合 物 に 合 わせるように 配 合 をしているが 再 生 ポラアス 混 の 決 定 配 合 では 新 規 ポラアス 混 の 値 より 小 さくなり 良 好 な 結 果 を 得 た またその 他 の 試 験 結 果 も 各 種 目 標 値 を 満 足 して いる 目 標 空 隙 率 の 設 定 使 用 材 料 の 設 定 暫 定 配 合 の 設 定 マーシャル 供 試 体 作 製 ( 試 突 き) 目 標 空 隙 率 を 満 足 するか 骨 材 配 合 の 決 定 再 生 用 添 加 剤 量 および 改 質 剤 量 の 設 定 カンタブロ 試 験 の 実 施 - 目 標 損 失 率 を 満 足 する か 再 生 用 添 加 剤 量 および 改 質 剤 量 の 決 定 付 着 試 験 の 実 施 最 適 アスファルト 量 の 設 定 混 合 物 性 状 の 確 認 配 合 の 決 定 ねじり 骨 材 飛 散 試 験 の 結 果 を 図 -4に 示 す ポラアス 再 生 骨 材 を 使 用 したものと 新 規 ポラアスはほぼ 同 じ 曲 線 を 描 き 同 等 の 性 能 を 有 するものと 思 われる また ストアス 再 生 骨 材 を 用 いたものは 骨 材 飛 散 が 小 さく 新 規 のものよりもよい 性 状 を 示 した これは 決 定 配 合 ではストアス 再 生 骨 材 の 改 質 剤 の 添 加 量 がポラアス 再 生 骨 材 の2 倍 となったためと 考 えられる しかし この 混 合 物 は 粘 性 が 高 く 施 工 性 が 劣 る ものと 予 想 された 目 標 空 隙 率 は20%と 設 定 再 生 骨 材 は ポーラスアスファルト 再 生 骨 材 とストレートアスファルト 再 生 骨 材 の2 種 類 再 生 骨 材 配 合 率 は30%と 設 定 再 生 用 添 加 剤 と 改 質 剤 を 添 加 新 規 アスファルトはポリマー 改 質 アスファルトH 型 を 使 用 暫 定 3 粒 度 は 2.36mm 通 過 分 15.5% を 基 準 として ±3% 暫 定 アスファルト 量 は 新 アス 旧 アス 再 生 用 添 加 剤 および 改 質 剤 を 合 わせて5.0% 骨 材 配 合 は 空 隙 率 と2.36mm 通 過 分 の 関 係 から 目 標 空 隙 率 となる 骨 材 配 合 とした まず 再 生 用 添 加 剤 量 を 変 えて(0 ~30%)カンタブロ 試 験 (20 )を 実 施 して 新 規 混 合 物 と 同 じ 損 失 率 となる 添 加 量 を 設 定 続 いて 改 質 剤 量 を 変 えて(0~ 12%)カンタブロ 試 験 を 実 施 して 新 規 混 合 物 と 同 じ 損 失 率 となる 添 加 量 を 設 定 付 着 試 験 は 5.0%を 基 準 とし 0.5% きざみで5 点 実 施 付 着 試 験 から 得 られた 変 曲 点 を 最 適 アスファルト 量 とした マーシャル 安 定 度 ( 標 準 水 浸 ) カンタブロ 試 験 ( 標 準 ) ホイールトラッキング 試 験 ここで 得 られた 決 定 配 合 をもとにアスモルの 配 合 を 求 め アスモルによる 評 価 法 の 検 討 を 行 った 表 -1 新 規 および 再 生 ポラアス 混 の 混 合 物 性 状 一 覧 25 20 15 5 0 0 50 0 試 験 時 間 (min) 新 規 ホ ラアス 再 生 骨 材 ストアス 再 生 骨 材 図 -4 ねじり 骨 材 飛 散 試 験 の 結 果 2.3 アスファルトモルタルによる 評 価 法 の 検 討 2.3.1 方 法 2.2 で 得 られたポラアス 混 の 配 合 を 基 にアスモルの 配 合 を 求 め アスモル 部 分 だけを 作 製 し 各 種 性 状 を 測 定 した 再 生 用 添 加 剤 や 改 質 剤 の 添 加 量 は 図 -3で 求 めた 決 定 配 合 だけでなく 再 生 用 添 加 剤 量 2 改 質 剤 量 3の6 種 類 ず つ 作 製 した アスモル 部 分 の 配 合 設 定 は ポラアス 混 の 配 合 の 1.18mm 通 過 分 の 骨 材 およびアスファルトをアスモルと して 行 った なお 再 生 骨 材 は 13-5mm に 調 整 したもので あるから 普 通 にふるっただけでは 1.18mm 通 過 分 は 得 ら れない そこで 再 生 骨 材 の 表 面 に 付 着 しているアスモル 分 を 粗 骨 材 を 磨 耗 させないようにふるい 目 に 擦 って 剥 ぎ 取 り 1.18mm 通 過 分 を 得 ている ここで 得 た 1.18mm 通 過 分 の 再 生 骨 材 は 全 てがアスモル 分 となるが 全 体 のアスファル ト 量 と 異 なるので アスファルト 量 を 別 途 計 測 した このようにして 求 めたアスモルの 配 合 を 表 -2に 示 す 1 ~12が 再 生 アスモルで 13が 新 材 のアスモルである 2.2 の 決 定 配 合 と 同 じ 成 分 のアスモルは2と11となっている 2と11の 混 合 物 性 状 は 表 -1でも 分 かるように どの 項 目 でも 新 材 による 試 験 結 果 と 比 べて 同 等 かそれ 以 上 の 性 状 を 示 したものである 新 規 ホ ーラスアス ファルト 混 合 物 ホ ラアス 再 生 骨 材 使 用 した 再 生 ホ ラアス 混 ストアス 再 生 骨 材 使 用 した 再 生 ホ ラアス 混 基 準 値 および 目 標 値 アスファルト 量 (%) 4.90 5.30 5.20 - 理 論 密 度 (g/cm 3 ) 2.49 2.49 2.47 - 密 度 (g/cm 3 ) 2.00 2.00 2.01 - 空 隙 率 (%) 19.80 19. 19.40 20±1 安 定 度 (kn) 5.41 5.81 5.80 5kN 以 上 フロー (1/0cm) 36.50 28.30 31.70 20~40 残 留 安 定 度 (%) - 98.60 94.50 75 以 上 カンタブロ 損 失 率 (%) 11.40 8.40. 15 以 下 強 度 (MPa) 0.63 0.85 0.73 - 圧 裂 試 験 変 位 量 (cm) 0.25 0.18 0.20 (20 ) - 強 度 / 変 位 量 (MPa/cm) 2.64 4.66 3.65 - 動 的 安 定 度 ( 回 /mm) - 6,517 7,269 3,000 以 上
G*/sinδ(kPa) G*/sinδ(kPa) アスモルの 試 験 は DSR(Dynamic Shear Rheometer) 試 験 や 二 重 円 筒 回 転 粘 度 計 による 高 温 粘 度 の 測 定 など アスファルト 用 の 試 験 を 行 った 2.3.2 結 果 アスモルの DSR 試 験 の 結 果 を 図 -5に 示 す アスモルでの 試 験 値 の 目 標 値 はないため 全 て 新 規 材 料 の13と 比 較 した 今 回 の 再 生 骨 材 では 特 に 改 質 剤 を 添 加 していない147が 13と 同 じような 挙 動 を 示 しているため 改 質 剤 を 添 加 しなくても 目 標 の 性 状 になる 可 能 性 が 見 ら れた また カンタブロ 試 験 での 決 定 配 合 とな った2と11は13より 高 い 値 を 示 し 60 での 性 状 は 新 規 材 料 以 上 である 可 能 性 がみられた 一 方 カンタブロ 試 験 による 配 合 では これま での 経 験 で 現 場 施 工 において 施 工 性 に 劣 るも のもあった そこで 施 工 性 をアス モルで 評 価 できるか 試 みた アス モルを 回 転 粘 度 計 で 計 測 した 結 果 を 図 -6に 示 す 2においては13の 1.2 倍 程 度 の 値 を 示 し 施 工 性 には 問 題 ないと 考 えられた しかし 11 は13の2 倍 近 い 値 を 示 しており 実 施 工 ではかなりの 注 意 が 必 要 であ ることが 予 測 された 以 上 より 再 生 アスモルはアスフ ァルト 用 の 試 験 で 適 用 できるものが あり 60 の 性 状 などが 把 握 できた また 現 在 の 混 合 物 のみで 配 合 す る 方 法 では 特 に 施 工 性 を 考 慮 す ることができないことが 確 認 できた アスモルによる 粘 度 判 定 を 組 み 合 わせることにより よりよい 配 合 がで きる 可 能 性 があることが 分 かった 3. 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 評 価 方 法 の 検 討 3.1 バインダ 試 験 3.1.1 試 験 の 概 要 粘 度 (mpa s) 000 00 0 本 課 題 では 針 入 度 が 低 下 したアスファルト 舗 装 発 生 材 のより 高 度 な 利 用 のために 品 質 規 定 の 見 直 しなども 含 む 技 術 開 発 を 行 うことを 目 的 として 実 施 している 現 在 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 は 舗 装 設 計 施 工 指 針 1 1.4E+05 1.2E+05 1.0E+05 8.0E+04 6.0E+04 4.0E+04 2.0E+04 表 -2 アスモルの 配 合 骨 材 添 加 剤 等 再 生 骨 材 新 As 再 生 用 細 目 砂 種 類 配 合 割 合 (アス 含 有 ) ( 改 質 H 型 ) 添 加 剤 改 質 剤 1 再 生 用 添 加 剤 %, 改 質 剤 0% 63.98 14.16 21.16 0.71 0 2 再 生 用 添 加 剤 %, 改 質 剤 3% 設 定 63.98 14.16 20.29 0.71 0.87 再 生 用 添 加 剤 %, 3 ポーラスア 63.98 14.16 19.42 0.71 1.74 改 質 剤 6% 設 定 スファルト 再 生 用 添 加 剤 5%, 4 発 生 材 由 来 63.98 14.16 21.54 0.33 0 改 質 剤 0% 設 定 5 再 生 用 添 加 剤 5%, 改 質 剤 3% 設 定 63.98 14.16 20.67 0.33 0.87 6 再 生 用 添 加 剤 5%, 改 質 剤 6% 設 定 63.98 14.16 19.8 0.33 1.74 7 再 生 用 添 加 剤 %, 改 質 剤 0% 56.05 22.07 21.36 0.53 0 8 再 生 用 添 加 剤 %, 改 質 剤 6% 設 定 56.05 22.07 19.72 0.53 1.63 9 通 常 発 生 材 再 生 用 添 加 剤 %, 由 来 (スト 改 質 剤 12% 設 定 56.05 22.07 18.09 0.53 3.27 レートアス 再 生 用 添 加 剤 5%, ファルト) 改 質 剤 0% 設 定 56.05 22.07 21.62 0.26 0 11 再 生 用 添 加 剤 5%, 改 質 剤 6% 設 定 56.05 22.07 19.99 0.26 1.63 12 再 生 用 添 加 剤 5%, 改 質 剤 12% 設 定 56.05 22.07 18.35 0.26 3.27 13 新 規 49.26 - - 材 料 + 石 粉 25.0 25.74 - - 0.1 1 0 角 速 度 ω (rad/s) 1rpm 0.0E+00 160 165 170 175 180 温 度 ( ) 1 2 3 4 5 6 13 000 00 0 図 -5 再 生 アスモルの DSR 試 験 結 果 1 2 3 4 5 6 13 粘 度 (mpa s) (( 社 ) 日 本 道 路 協 会 )に 示 されているが 規 格 値 が 定 められ ている 項 目 は 尐 ない 再 生 舗 装 が 主 流 になっており 繰 返 し 再 生 も 行 われていることから これを 考 慮 して 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 を 定 める 必 要 がある 1 0.1 1 0 角 速 度 ω (rad/s) 5.0E+05 4.5E+05 4.0E+05 3.5E+05 3.0E+05 2.5E+05 2.0E+05 1.5E+05 1.0E+05 5.0E+04 1rpm 0.0E+00 160 165 170 175 180 図 -6 再 生 アスモルの 高 温 粘 度 測 定 結 果 温 度 ( ) そこで 現 在 流 通 している 再 生 用 添 加 剤 について 繰 返 7 8 9 11 12 13 11 12 13
TFOT,PAV 後 針 入 度 (1/mm) TFOT,PAV 後 軟 化 点 ( ) し 再 生 を 行 った 場 合 のアスファルトの 性 状 を 平 成 18 年 度 に 把 握 するとともに 混 合 物 劣 化 試 験 による 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 評 価 方 法 の 検 討 を 平 成 19 年 度 に 行 った 繰 返 し 再 生 試 験 は 図 -7に 示 す 手 順 で 劣 化 と 再 生 を 繰 り 返 し 針 入 度 や 軟 化 点 といった 基 本 的 な 性 状 を 測 定 した ここ で 劣 化 では 薄 膜 加 熱 試 験 (TFOT) 後 に 加 圧 劣 化 試 験 (PAV)を 行 い 再 生 では 再 生 用 添 加 剤 を 針 入 度 70 にな るように 添 加 した 後 新 アスファルト( 以 下 新 アス)を 40%に なるように 添 加 した 新 アスにはストレートアスファルト 60/80( 以 下 StAs)を1 種 類 用 い 再 生 用 添 加 剤 は9 種 類 用 いた なお 原 アスファルト( 原 アス)とは 未 劣 化 のものは 新 アスのことをいい 劣 化 後 のものは 再 生 アスファルト( 再 生 アス)のことをいう 70.0 65.0 60.0 55.0 50.0 45.0 再 生 1 回 目 PAV 分 布 中 再 生 2 回 目 PAV 分 布 大 再 生 1 回 目 分 布 中 再 生 2 回 目 分 布 大 TFOT( 新 アス) PAV( 新 アス) TFOT-1 回 目 PAV-1 回 目 TFOT-2 回 目 PAV-2 回 目 40.0 45.0 47.0 49.0 51.0 53.0 55.0 原 アス 軟 化 点 ( ) 図 -9 劣 化 と 再 生 を 繰 り 返 したアスファルトの 軟 化 点 1 原 アス 2 劣 化 3 再 生 * [TFOT] + [PAV] < 針 入 度 70 < 標 準 条 件 > < 試 験 時 間 65h> 新 アス 40%> * 3の 後 のものを 原 アスとして23を2 回 繰 り 返 す 図 -7 アスファルトの 繰 返 し 再 生 試 験 方 法 3.1.2 バインダ 試 験 の 結 果 針 入 度 は 図 -8のように 針 入 度 が 70 になるように 再 生 し ているので 原 アスは 70 付 近 になっている 薄 膜 加 熱 (TFOT) 後 加 圧 劣 化 (PAV) 後 も 再 生 添 加 剤 の 種 類 の 影 響 も 尐 なく ほぼ 同 じような 値 となっている 一 方 軟 化 点 は 図 -9のように 原 アスでも 比 較 的 広 い 範 囲 に 分 布 しており 特 に 再 生 2 回 目 の 分 布 が 広 がっている これらの 結 果 より 再 生 用 添 加 剤 種 類 によって 再 生 アスフ ァルトの 性 状 は 異 なり 特 に 劣 化 後 の 軟 化 点 は 大 きく 異 なる ことが 分 かった 60.0 50.0 40.0 30.0 TFOT 後 分 布 小 TFOT( 新 アス) PAV( 新 アス) TFOT-1 回 目 PAV-1 回 目 TFOT-2 回 目 PAV-2 回 目 3.2 混 合 物 試 験 3.2.1 試 験 の 概 要 現 在 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 は 舗 装 設 計 施 工 指 針 (( 社 ) 日 本 道 路 協 会 )に 示 されているが 規 格 値 が 定 められ ている 項 目 は 尐 ない 現 在 再 生 舗 装 が 主 流 になっており 繰 返 し 再 生 も 行 われていることから これを 考 慮 して 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 を 定 める 必 要 がある アスファルトバインダにおける 検 討 で 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 は 繰 返 し 再 生 を 考 慮 する 必 要 があると 考 えられたため 混 合 物 を 繰 返 し 再 生 した 場 合 の 性 状 への 影 響 を 平 成 19 年 度 に 調 べた 3.2.2 混 合 物 試 験 方 法 試 験 は 図 -に 示 す 手 順 で 劣 化 と 再 生 を 繰 り 返 した 劣 化 1は 施 工 までに 受 ける 劣 化 を 再 現 する 操 作 であり 劣 化 2 は 供 用 中 に 受 ける 劣 化 を 再 現 するものである 劣 化 2の 試 験 条 件 は 事 前 に 劣 化 時 間 を 変 えて 試 験 を 行 い 得 られた 劣 化 - 時 間 の 関 係 から アスファルトの 針 入 度 が 20 になる 試 験 条 件 として 劣 化 時 間 を 51h とした アスファルトはスト レートアスファルト 60/80 で 再 生 用 添 加 剤 は2 種 類 使 用 し た また 再 生 する 場 合 の 再 生 骨 材 の 配 合 率 は 60%とした 評 価 試 験 は 圧 裂 試 験 と 水 浸 圧 裂 試 験 抽 出 アスファルトの 試 験 など 行 った 20.0.0 PAV 後 分 布 小 原 アス 分 布 小 0.0 65.0 67.0 69.0 71.0 73.0 75.0 原 アス 針 入 度 (1/mm) 図 -8 劣 化 と 再 生 を 繰 り 返 したアスファルトの 針 入 度 1 混 合 物 作 製 2 劣 化 1 3 劣 化 2 * < 再 生 骨 材 60%, 針 入 度 70> <130,1h+165,1h> <1,51h> * 3の 後 のものを 再 生 骨 材 として23をもう 一 度 繰 り 返 す 図 - アスファルト 混 合 物 の 繰 返 し 再 生 試 験 方 法
再 生 劣 化 再 生 (2 回 目 ) 圧 裂 強 度 (MPa) 圧 裂 変 位 量 (mm) 3.2.3 混 合 物 試 験 の 結 果 図 -11に 繰 り 返 し 再 生 した 混 合 物 の 圧 裂 試 験 結 果 を 示 す ここで 新 規 とは 全 ての 材 料 が 新 材 のもの 劣 化 は 図 -11の2と 3の 劣 化 を 施 したもの 再 生 1 回 目 2 回 目 は 劣 化 後 に 再 生 したものである 圧 裂 強 度 は 再 生 のものも 新 規 と 大 きな 違 いがな いが 破 壊 時 の 変 位 量 ( 圧 裂 変 位 量 )は 新 規 のものより 小 さくなる 傾 向 が 見 られる そ の 傾 向 は 再 生 用 添 加 剤 の 種 類 や 回 数 によ って 異 なっており 再 生 1 回 目 よりも 再 生 2 回 目 AよりもBが 小 さい これは 再 生 の 場 合 変 位 に 対 して 追 従 できなくなっていく 傾 向 を 示 しているものと 考 えられ 再 生 性 状 の 評 価 としてこれに 関 する 項 目 が 今 後 必 要 と 考 えられた 図 -12に 繰 り 返 し 再 生 した 混 合 物 から 抽 出 回 収 したアスファルトの 性 状 を 示 す 針 入 度 は 新 規 アスファルトが 61 であったの に 対 し 再 生 時 は70(60/80 等 級 の 中 央 値 )を 目 標 に 配 合 し たので 新 規 と 再 生 で 異 なっている 軟 化 点 をみると 針 入 度 が 再 生 時 に 高 くなったにもかかわらず 軟 化 点 も 高 くな っている 針 入 度 が 上 がると 軟 化 点 は 下 がる 傾 向 が 見 られ るのが 一 般 的 であることから 図 のような 変 動 は 再 生 され たアスファルトの 質 が 変 化 していることを 示 している さらに 劣 化 すると 軟 化 点 は 上 昇 するが 劣 化 前 後 で 新 規 のもので は 変 化 が 大 きいのに 対 し 再 生 では 新 規 のものほど 変 化 し ていない 再 生 ではこのように 元 のアスファルトとは 異 なる 傾 向 がみられた 以 上 より アスファルト 混 合 物 は 繰 り 返 し 再 生 を 行 うことで アスファルトの 性 質 が 変 化 しており その 変 化 には 再 生 用 添 加 剤 の 種 類 の 影 響 も 見 られるため 今 後 再 生 を 考 慮 した 評 価 が 必 要 と 考 えられた 針 入 度 (1/mm) 3 2.5 2 1.5 1 80 70 60 50 40 30 20 0 再 再 生 生 1 回 目 劣 化 再 生 再 2 回 生 目 及 び 新 規 (2 回 目 ) 1.8 1.7 1.6 1.5 1.4 1.3 1.2 再 再 生 生 1 回 目 劣 化 再 生 2 回 生 目 及 び 新 規 (2 回 目 ) 図 -11 繰 り 返 し 再 生 した 混 合 物 の 圧 裂 試 験 結 果 再 生 1 回 目 劣 化 再 生 2 回 目 及 び 新 規 軟 化 点 ( ) 65.0 60.0 55.0 50.0 45.0 40.0 再 生 劣 化 再 生 加 剤 の 適 用 限 界 の 試 験 評 価 を 平 成 20 年 度 に 行 った 図 -13 アスファルト 混 合 物 の 圧 裂 試 験 再 生 用 添 加 剤 A 再 生 用 添 加 剤 B 新 規 再 生 用 添 加 剤 A 再 生 用 添 加 剤 B 新 規 再 生 1 回 目 劣 化 再 生 2 回 目 (2 回 目 ) 及 び 新 規 図 -12 繰 り 返 し 再 生 した 混 合 物 から 抽 出 したアスファルトの 性 状 4. 再 生 骨 材 中 の 劣 化 アスファルトの 品 質 評 価 方 法 本 研 究 では 針 入 度 が 低 下 したアスファルト 舗 装 発 生 材 をより 高 度 に 利 用 するために 品 質 規 定 の 見 直 しなども 含 めた 技 術 開 発 を 行 うことを 目 標 に 再 生 材 料 の 評 価 法 およ び 利 用 法 の 実 験 検 討 を 行 った 劣 化 アスファルトを 再 生 利 用 する 場 合 に 懸 念 される 疲 労 破 壊 性 状 を 簡 便 に 評 価 できる 新 たな 品 質 評 価 試 験 方 法 と 配 合 設 計 手 法 の 設 定 を 目 的 に 中 間 処 理 施 設 で 製 造 され る 劣 化 アスファルトを 含 む 再 生 骨 材 への 新 しい 評 価 方 法 の 適 用 性 の 検 討 および 繰 返 し 再 生 利 用 における 再 生 用 添 4.1 検 討 の 概 要 低 針 入 度 化 したアスファルトを 再 生 しても 疲 労 性 状 に 劣 る ことが 多 く 早 期 にひび 割 れが 発 生 し 損 傷 する 可 能 性 が 高 い このため 前 述 の 通 り 現 時 点 では 原 則 として 混 入 量 等 にかかわらず 再 生 骨 材 の 使 用 可 否 を 定 めるための 針 入 度 20の 下 限 値 が 規 定 されている アスファルト 舗 装 発 生 材 の 再 生 利 用 にあたっては 溶 剤 によりアスファルトバインダを 回 収 し 針 入 度 により 評 価 して いるが 煩 雑 で 手 間 がかかるほか ポリマーを 含 む 場 合 に は 正 確 な 品 質 評 価 が 困 難 な 場 合 がある そこで これに 代
圧 裂 スティフネス 20 (MPa/mm) 圧 裂 スティフネス 20 (MPa/mm) わる 簡 易 に 評 価 法 として 圧 裂 試 験 が 期 待 されている 本 研 究 では 日 本 アスファルト 合 材 協 会 との 共 同 研 究 により 圧 裂 試 験 の 適 用 性 について 実 験 検 討 を 実 施 し 配 合 設 計 に おける 目 標 値 や 再 生 用 添 加 剤 の 添 加 量 決 定 方 法 を 見 いだ した 再 生 骨 材 中 の 劣 化 アスファルトの 評 価 として 針 入 度 にかわる 品 質 指 標 としての 圧 裂 試 験 の 適 用 性 を 検 討 し た 4.2 試 験 方 法 再 生 資 材 の 品 質 基 準 を 有 効 に 運 用 するためには 品 質 指 標 として 用 いる 評 価 法 が 再 生 骨 材 の 粒 度 やアスファル ト 量 あるいはアスファルトの 種 類 にかかわらず アスファ ルトの 劣 化 度 を 推 定 できるものである 必 要 がある このため 実 験 室 で 促 進 劣 化 させた 試 料 の 圧 裂 試 験 ( 図 -13)を 実 施 し 針 入 度 と 圧 裂 性 状 との 関 係 を 把 握 した さらに 実 際 の 現 場 抜 き 取 り 試 料 によりその 適 用 性 を 確 認 した 4.2.1 室 内 促 進 劣 化 試 料 アスファルト 混 合 物 を 実 験 室 内 でオーブン 劣 化 させること により 針 入 度 の 異 なる 劣 化 アスファルト 混 合 物 を 調 整 した アスファルトの 種 類 はストレートアスファルト( 以 下 ストアス) 60/80 および 改 質 アスファルトⅡ 型 の2 種 類 とし 混 合 物 は 密 粒 度 アスファルト 混 合 物 (13)とし アスファルト 量 を 4.0%か ら6.0%まで0.5%きざみで5 段 階 変 化 させたものを 使 用 した アスファルト 量 ごとに3 水 準 の 促 進 劣 化 試 料 を 調 整 し 各 劣 化 水 準 につき3 個 の 圧 裂 試 験 供 試 体 から 得 られた 試 験 結 果 から 図 -14のように 針 入 度 (20,15,)ごとの 圧 裂 スティフ ネス 値 を 内 外 挿 により 求 めた 4.2.2 プラント 再 生 材 試 料 実 際 の 供 用 環 境 で 自 然 劣 化 した 再 生 材 への 適 用 性 の 確 認 として プラントからの 抜 き 取 り 試 料 について 同 様 に 試 験 した 日 本 アスファルト 合 材 協 会 の 全 国 各 地 の 再 生 プラントから 劣 化 アスファルトを 含 む 再 生 骨 材 を42 試 料 採 取 して 試 験 に 用 いた 評 価 対 象 となる 劣 化 したアスファルト 混 合 物 は 採 取 した 再 生 骨 材 を 165 で 両 面 75 回 突 き 固 めてマーシャル 供 試 体 を 作 製 し 20 で 圧 裂 試 験 を 行 った あわせて この 再 生 骨 材 か ら 劣 化 アスファルトを 溶 剤 抽 出 し 針 入 度 とアス ファルト 量 を 測 定 した 2.0 1.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 果 から 求 めた 各 針 入 度 の 値 )の 関 係 を アスファルト 種 およ び 針 入 度 ごとにプロットしたものが 図 -15である この 図 か ら アスファルトが 劣 化 し 針 入 度 が 低 下 するほど 圧 裂 スティ フネスが 大 きくなり その 関 係 はアスファルト 量 には 大 きな 影 響 を 受 けないことがわかる また 改 質 アスファルトはスト アスに 比 べると 圧 裂 スティフネスが 同 程 度 でも 針 入 度 は 小 さいが これは 改 質 アスファルトは 針 入 度 が 小 さくても ポリマーの 効 果 により 性 能 は 保 たれているという これまで の 知 見 と 整 合 している 1.73 15 20 25 30 針 入 度 (1/mm) ストアス 5.0% 図 -14 針 入 度 と 圧 裂 係 数 の 関 係 の 一 例 (ストアス5%の 場 合 ) ストアスの 針 入 度 20に 相 当 する 再 生 骨 材 の 品 質 基 準 を 圧 裂 ス テ ィ フ ネ ス で 設 定 し よ う と す る 場 合 た と え ば 1.6MPa/mm 付 近 にしきい 値 があるものと 見 られる この 場 合 改 質 アスファルトでは 針 入 度 ~15 になるとみられ 室 内 劣 化 再 生 骨 材 ストアス60/80 - - 針 入 度 20 - - 針 入 度 15 改 質 Ⅱ 型 アスファルト - - 針 入 度 20 - - 針 入 度 15 - - 針 入 度 15 ストアス 針 入 度 20 針 入 度, 15, 20 における 値 を 内 外 挿 して 求 める 改 質 Ⅱ 型 針 入 度 針 入 度 15 針 入 度 20 4.3 試 験 結 果 4.3.1 室 内 促 進 劣 化 試 料 アスファルト 量 と 圧 裂 スティフネス( 図 -14の 結 1.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0 6.5 アスファルト 量 (%) 図 -15 アスファルトの 劣 化 レベルと 圧 裂 係 数 ( 圧 裂 スティフネス)
圧 裂 スティフネス 20 (MPa/mm) 昨 年 度 実 施 した 疲 労 試 験 等 による 改 質 アス ファルトの 耐 久 性 の 目 安 とも 一 致 する ただ し 試 験 条 件 や 配 合 条 件 等 による 変 動 も 予 想 されるので これらを 勘 案 した 試 験 を 継 続 し て より 多 くのデータをもとに 慎 重 に 設 定 する 必 要 がある 4.3.2 プラント 再 生 材 試 料 実 道 の 供 用 環 境 で 自 然 劣 化 した 再 生 材 の 劣 化 レベルと 圧 裂 試 験 性 状 との 関 連 を 室 内 劣 化 試 験 結 果 ( 近 似 線 )とともに 図 -16に 示 す アスファルト 塊 から 中 間 処 理 施 設 で 再 生 さ れた 材 料 は アスファルト 量 は 一 様 でなく その 劣 化 度 により 圧 裂 スティフネスの 値 も 幅 をもっている 針 入 度 と 圧 裂 スティフネスの 関 係 をみると 劣 化 が 進 み 針 入 度 が20 未 満 に 低 下 したもの( 赤 丸 )は 圧 裂 スティフネスの 値 が 母 集 団 の 分 布 のうち 大 きい 側 に 集 中 して 測 定 されること がわかる さらに 試 料 によるばらつきはあるものの 室 内 劣 化 のストアス 針 入 度 20の 線 が プラント 再 生 材 の 針 入 度 20 未 満 の 分 布 付 近 を 通 ることがわかる したがって 針 入 度 20 基 準 に 相 当 する 資 材 評 価 を 圧 裂 スティフネスによっ て 規 定 できそうなことがわかった 今 後 試 験 の 有 効 性 試 験 条 件 誤 判 定 の 率 などを 考 慮 した 検 討 を 進 め 実 用 的 な 品 質 規 格 の 提 案 につなげる 必 要 がある 5. 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 と 繰 返 し 再 生 への 適 用 性 5.1 検 討 の 概 要 劣 化 の 進 んだアスファルトには 通 常 軟 化 剤 ( 若 返 り 材 ) を 混 入 して 再 生 アスファルト 混 合 物 を 製 造 する これらの 軟 化 剤 のうち 軽 質 オイル 等 の 再 生 用 添 加 剤 は 劣 化 硬 化 した アスファルトを 見 かけ 上 軟 化 させる 効 果 はあるものの その 品 質 や 添 加 量 が 舗 装 の 耐 久 性 等 に 与 える 影 響 については 不 明 な 点 が 多 い 過 度 に 劣 化 したアスファルトに 再 生 用 添 加 剤 を 多 量 に 添 加 し 針 入 度 の 値 のみを 確 保 することは 舗 装 用 アスファルトとしての 品 質 のバランスを 欠 き 十 分 な 性 能 と 耐 久 性 を 確 保 できなくなることが 懸 念 される 一 方 オイル 等 の 再 生 用 添 加 剤 ではなく 新 アスファルト を 添 加 することにより 再 生 する 手 法 がある 軟 質 なアスファ ルトの 添 加 は 再 生 アスファルトの 品 質 や 成 分 バランスを 著 しく 乱 すことはなく バインダ 性 能 や 耐 久 性 繰 返 し 再 生 へ の 適 用 性 に 優 れるものと 考 えられる そこで これらの 軟 化 剤 の 添 加 が 舗 装 用 バインダとしての 品 質 の 変 化 特 に 繰 返 し 再 生 における 再 生 利 用 限 界 に 与 2.0 1.5 (15) 針 入 度 (20) プラント 再 生 骨 材 針 入 度 20 針 入 度 <20 室 内 劣 化 再 生 骨 材 ストアス60/80 ( 針 入 度 20, 15) ( 近 似 線 ) - - 改 質 Ⅱ 型 アス ( 針 入 度 20, 15, ) 1.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0 6.5 える 影 響 を 把 握 して 適 用 性 の 基 準 を 提 案 するための 資 料 と すべく 材 料 試 験 を 行 った 5.2 試 験 方 法 促 進 劣 化 と 再 生 ( 軟 化 剤 の 添 加 混 合 )を 繰 り 返 してバイン ダ 性 状 ならびに 混 合 物 性 状 の 品 質 変 化 を 試 験 した この 繰 返 し 再 生 試 験 は アスファルトバインダのみの 劣 化 試 験 とア スファルト 混 合 物 を 用 いた 劣 化 試 験 を 実 施 した バインダのみによる 劣 化 試 験 は アスファルト 試 料 を 薄 膜 加 熱 および 加 圧 劣 化 (PAV) 試 験 により 劣 化 させ 針 入 度 と 軟 化 点 の 変 化 を 測 定 した これに 軟 化 剤 を 添 加 して 再 生 し 促 進 劣 化 および 性 状 測 定 を 繰 り 返 した 混 合 物 試 験 は アスファルト 混 合 物 を 加 熱 オーブンにて 促 進 劣 化 させ これを 再 生 する 操 作 を 繰 り 返 した 各 段 階 で 圧 裂 試 験 と 抽 出 回 収 したアスファルトの 針 入 度 と 軟 化 点 を 測 定 した 再 生 アスファルトの 調 整 に 使 用 した 軟 化 剤 は オイル 系 再 生 用 添 加 剤 軟 質 アスファルトである バインダ 試 験 混 合 物 試 験 には 同 じアスファルトおよび 軟 化 剤 を 使 用 した 再 生 における 劣 化 アスファルトの 混 入 率 は いずれの 試 験 も60%として 行 った 配 合 条 件 は3 種 類 とし 試 料 Aは 再 生 用 添 加 剤 のみを 用 いて 再 生 試 料 Bは 再 生 用 添 加 剤 と 軟 質 アスファルト( 針 入 度 150/200)を 併 用 試 料 Cは 軟 質 ア スファルト( 針 入 度 400 程 度 )のみを 添 加 して 再 生 したもので ある 混 合 物 試 験 はBとCについて 実 施 した 5.3 試 験 結 果 アスファルト 量 (%) () 針 入 度 図 -16 アスファルトの 劣 化 レベルと 圧 裂 係 数 ( 圧 裂 スティフネス) 図 -17に 繰 り 返 し 再 生 したアスファルト 混 合 物 から 抽 出 (15) (20)
圧 裂 スティフネス, 強 度 (MPa/mm, MPa) 軟 化 点 ( ) 軟 化 点 ( ) 針 入 度 (1/mm) 回 収 したアスファルトの 性 状 を 示 す バインダ 試 験 と 混 合 物 試 験 の 劣 化 条 件 が 異 なることから 劣 化 後 の 針 入 度 は バインダ 試 験 で15~20 混 合 物 試 験 では20~30となった 再 生 アスファルトの 針 入 度 は それぞれ40~50 50~60 程 度 であ った 再 生 アスファルトの 調 整 は 針 入 度 を 指 標 に するため 軟 化 剤 配 合 による 再 生 後 の 針 入 度 に は 変 化 は 生 じないが 劣 化 後 の 針 入 度 は 僅 かに 上 昇 傾 向 にあるともいえる バインダ 試 験 での 軟 化 点 の 変 化 ( 図 -18)をみる と 再 生 時 に 針 入 度 が 高 くなったにもかかわらず 軟 化 点 も 高 めに 変 化 してゆく 傾 向 が 見 られる 針 入 度 が 上 がると 軟 化 点 は 下 がるのが 一 般 的 であ ることから このような 変 動 は 過 度 に 劣 化 した 成 分 の 蓄 積 等 により 再 生 されたアスファルトの 質 が 変 化 し 脆 くなっているものと 考 えられる 特 に オイル 系 軟 化 剤 のみを 使 用 した 試 料 Aでは 繰 返 し 再 生 に 伴 う 軟 化 点 の 上 昇 が 顕 著 である ストア スの 試 験 値 として80 を 超 える 軟 化 点 は 著 しく 異 常 であり 繰 返 し 再 生 によりアスファルトがかなり 硬 く 変 質 していることが 伺 える 混 合 物 試 験 での 軟 化 点 の 変 化 ( 図 -19)では バインダ 試 験 ほどの 軟 化 点 の 上 昇 はみられない ものの オイル 系 添 加 剤 を 使 用 した 試 料 Bでは 繰 返 し 回 数 が3 回 を 超 えると 軟 化 点 が 上 昇 の 傾 向 を 示 している これは 混 合 物 の 劣 化 条 件 が 比 較 的 緩 やか( 劣 化 後 針 入 度 が25~30)であったこと が 影 響 しており 針 入 度 が20を 下 回 るような 繰 返 し 劣 化 を 行 った 場 合 には 軟 化 点 の 上 昇 はより 顕 著 になるものと 考 えられる 図 -20に 繰 り 返 し 再 生 した 混 合 物 の 圧 裂 試 験 結 果 を 示 す 繰 返 し 回 数 が 尐 ない 場 合 は 軟 化 剤 の 種 類 による 差 異 は 見 られないが オイル 系 の 軟 化 剤 を 使 用 すると 再 生 後 の 圧 裂 スティフネスの 値 が 漸 増 することがわかる 前 述 の 通 り 圧 裂 ス ティフネスの 基 準 値 は 1.6MPa/mm 程 度 にあるも のとみられ 繰 返 しによる 使 用 限 界 を 考 慮 する 必 要 がある このように 繰 返 し 再 生 により 元 のアスファルトと は 異 なる 性 状 に 変 化 する 傾 向 がみられ アスファ ルトに 比 べてかなり 軽 質 で 成 分 構 成 も 異 なる 再 生 用 添 加 材 を 使 用 すると その 影 響 が 特 に 顕 著 で あることがわかった 70 60 50 40 30 20 0 0 90 80 70 60 50 40 80 75 70 65 60 55 50 45 40 3 2.5 2 1.5 1 0.5 0 新 規 劣 化 再 生 劣 化 再 生 劣 化 再 生 劣 化 再 生 * 1 回 2 回 3 回 4 回 図 -17 繰 返 し 再 生 による 針 入 度 の 変 化 新 規 劣 化 再 生 劣 化 再 生 劣 化 再 生 劣 化 再 生 * 1 回 2 回 3 回 4 回 添 加 油 のみ:A 油 + 軟 アス 併 用 :B 軟 質 アスのみ:C 油 + 軟 アス 併 用 :MixB 軟 質 アスのみ:MixC *) 新 規 とは 製 造 劣 化 後 (TFO or 練 落 し) 添 加 油 のみ:A 油 + 軟 アス 併 用 :B 軟 質 アスのみ:C *) 新 規 とは 製 造 劣 化 後 (TFO) 図 -18 繰 返 し 再 生 による 軟 化 点 の 変 化 (バインダ 劣 化 ) 新 規 劣 化 再 生 劣 化 再 生 劣 化 再 生 劣 化 再 生 * 1 回 2 回 3 回 4 回 油 + 軟 アス 併 用 :MixB 軟 質 アスのみ:MixC *) 新 規 とは 製 造 劣 化 後 ( 練 落 し) 図 -19 繰 返 し 再 生 による 軟 化 点 の 変 化 ( 混 合 物 劣 化 ) 新 規 劣 化 再 生 劣 化 再 生 劣 化 再 生 劣 化 再 生 1 回 2 回 3 回 4 回 油 + 軟 アス 併 用 : 強 度 軟 質 アスのみ: 強 度 油 + 軟 アス 併 用 :Stiff. 軟 質 アスのみ:Stiff. 図 -20 繰 返 し 再 生 による 圧 裂 係 数 ( 圧 裂 スティフネス)の 変 化
6. 改 質 材 を 含 む 劣 化 アスファルトの 再 生 利 用 方 法 6.1 検 討 の 背 景 本 研 究 では ポリマー 改 質 アスファルトの 混 入 により 針 入 度 が 低 いアスファルト 舗 装 発 生 材 を 有 効 に 再 生 利 用 するた めの 技 術 を 確 立 することを 目 標 に 再 生 材 料 の 評 価 法 およ び 利 用 法 の 実 験 検 討 を 実 施 している 改 質 材 を 含 む 劣 化 アスファルトの 品 質 評 価 と 利 用 方 法 に 関 する 試 験 評 価 を 平 成 21 年 度 に 行 った 低 針 入 度 化 したアスファルトはアスファルト 舗 装 に 再 生 し ても 針 入 度 が 低 くても 疲 労 性 状 に 劣 ることが 多 く 早 期 にひ び 割 れが 発 生 し 損 傷 する 可 能 性 が 高 いと 言 われている こ のため 使 用 可 否 の 判 断 基 準 として 針 入 度 20の 下 限 値 が 規 定 されている 旧 アスファルトの 針 入 度 が20 未 満 の 場 合 再 生 骨 材 はアスファルト 混 合 物 へ 利 用 することは 現 時 点 で は 原 則 としてできない しかしながら 改 質 アスファルト 混 合 物 の 発 生 材 を 使 用 し た 再 生 混 合 物 は 耐 流 動 性 が 向 上 することなどが 知 られて おり 舗 装 再 生 便 覧 では 旧 アスファルトの 針 入 度 の 規 格 値 (20 以 上 )は,ストレートアスファルト 混 合 物 の 発 生 材 を 対 象 としたものであり, 改 質 アスファルト 混 合 物 の 発 生 材 への 適 用 の 可 否 は 確 認 されていない ( 中 略 ) 改 質 アスファルト 混 合 物 の 発 生 材 は, 旧 アスファルトの 針 入 度 だけで 劣 化 の 程 度 を 評 価 することは 難 しく, 旧 アスファルトの 針 入 度 が 20 未 満 のものでもアスファルトコンクリート 再 生 骨 材 として 利 用 することができるものもある と 記 述 されている このように 改 質 アスファルトはその 改 質 材 の 効 果 により 針 入 度 では 評 価 できない 性 能 を 有 する こ のため 改 質 アスファルトの 性 能 を 適 切 に 評 価 するための 評 価 試 験 方 法 の 研 究 が 別 途 進 められている 再 生 利 用 においては 発 生 材 が 改 質 アスファルト 由 来 であるかどうか 目 視 により 使 用 アスファルトの 種 類 を 判 別 でき ないことから 有 効 利 用 の 支 障 となっている また 改 質 アスファルト 由 来 であることがわか っても 旧 アスファルトの 回 収 が 困 難 な 場 合 があるなど 劣 化 度 を 正 しく 評 価 できない こ のため 再 生 骨 材 の 利 用 の 可 否 について 針 入 度 に 代 わる 判 断 手 法 の 確 立 が 望 まれて いる いて 実 験 検 討 を 実 施 し 配 合 設 計 における 目 標 値 や 再 生 用 添 加 剤 の 添 加 量 決 定 方 法 を 見 いだした この 検 討 の 継 続 として 圧 裂 試 験 による 改 質 アスファルト 由 来 の 再 生 骨 材 中 の 劣 化 アスファルトの 簡 易 な 評 価 方 法 について 検 討 し た 6.2.1 試 験 方 法 再 生 資 材 の 品 質 基 準 を 有 効 に 運 用 するためには 品 質 指 標 として 用 いる 評 価 試 験 基 準 が 粒 度 やアスファルト 量 あるいはアスファルトの 種 類 にかかわらず 劣 化 度 を 適 切 に 推 定 できる 必 要 がある ポリマー 改 質 アスファルトの 混 入 によるに 判 定 結 果 への 影 響 の 評 価 として 様 々な 試 料 の 圧 裂 試 験 を 実 施 し 針 入 度 と 圧 裂 性 状 との 関 係 を 把 握 した さ らに 長 期 間 の 屋 外 暴 露 により 劣 化 した 試 料 によりその 適 用 性 を 確 認 した 6.2.2 暴 露 試 験 材 料 実 環 境 にて 劣 化 した 改 質 アスファルト 試 料 は 舗 装 走 行 実 験 場 において 走 行 試 験 されていた 舗 装 工 区 かららの 再 取 材 ならびに 土 木 研 究 所 構 内 暴 露 場 に 長 期 間 暴 露 され ていた 密 粒 度 アスファルト 混 合 物 (13) 試 験 体 である アスフ ァルトの 種 類 は 製 造 メーカの 異 なる 改 質 アスファルトⅡ 型 である 6.2.3 実 験 操 作 および 評 価 指 標 暴 露 試 験 後 の 供 試 体 を 破 砕 し 再 生 骨 材 に 調 整 したのち 圧 裂 試 験 供 試 体 を3 個 ずつ 作 製 し その 試 験 結 果 から 圧 裂 係 数 を 求 めた 圧 裂 係 数 は 繰 返 し 再 生 されたストレートア スファルトの 劣 化 度 の 指 標 であり 室 内 促 進 劣 化 試 験 を 主 体 とした 過 年 度 の 研 究 から 1.7 以 下 という 許 容 値 を 提 案 して 6.2 試 験 の 概 要 本 研 究 では 日 本 アスファルト 合 材 協 会 と の 共 同 研 究 1) により 圧 裂 試 験 の 適 用 性 につ 図 -21 針 入 度 と 圧 裂 係 数 ( 圧 裂 スティフネス) 試 験 結 果 の 関 係
いる さらに 残 りの 再 生 骨 材 から 溶 剤 を 用 いて 劣 化 アスフ ァルトを 回 収 し 針 入 度 試 験 を 行 った 6.3 試 験 結 果 再 生 骨 材 を 加 熱 転 圧 して 作 製 した 試 料 の 圧 裂 係 数 と 劣 化 アスファルトの 針 入 度 の 関 係 を 図 -21に 示 す 改 質 アス ファルト 由 来 の 材 料 は 針 入 度 が20 未 満 であっても 圧 裂 係 数 が 許 容 値 である 1.7 を 大 きく 超 えることはない しかしな がら 針 入 度 が 未 満 になると 圧 裂 指 数 は2.0を 超 えるこ とがわかる 昨 年 度 までの 研 究 により 疲 労 抵 抗 性 が 急 激 に 低 下 する 劣 化 レベルは ストレートアスファルトの 場 合 は 現 行 基 準 と 同 じく 針 入 度 20 程 度 であるが 改 質 アスファルトの 場 合 は 針 入 度 程 度 であることがわかっている 今 回 の 実 験 結 果 は 室 内 促 進 試 験 によるこの 知 見 と 整 合 しており 実 環 境 に おいて 長 期 間 にわたり 劣 化 した 材 料 についても 圧 裂 試 験 により 適 切 に 劣 化 評 価 でき さらにこの 方 法 は アスファル トの 種 類 にかかわらず 同 じ 基 準 値 により 運 用 できることがわ かった 7. 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 と 配 合 設 計 方 法 7.1 検 討 の 概 要 現 在 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 は 舗 装 設 計 施 工 指 針 ( 社 ) 日 本 道 路 協 会 )に 示 されているが アスファルト 混 合 物 およ び 舗 装 の 性 能 との 関 連 性 が 十 分 に 確 認 できているとは 言 えず 規 格 値 が 定 められている 項 目 も 尐 ない 今 後 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 はますます 重 要 になることから まず 添 加 剤 の 品 質 が 舗 装 の 性 能 に 与 える 影 響 についてよく 把 握 する 必 要 がある 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 と 配 合 の 検 討 ならびに 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 と 舗 装 の 性 能 の 県 連 について 平 成 21 年 度 に 行 っ た 現 在 市 場 で 調 達 できる 再 生 用 添 加 剤 や 軟 質 アスファル トについて 劣 化 アスファルトとの 混 合 性 ならびに 再 生 用 添 加 剤 の 違 いによる 再 生 アスコンの 性 状 を 比 較 検 討 した 7.2 再 生 用 添 加 剤 の 混 合 性 評 価 再 生 用 添 加 剤 の 混 合 性 の 評 価 試 験 として 促 進 劣 化 させ たアスファルトに 再 生 用 添 加 剤 を 加 え 撹 拌 混 合 し 上 部 と 下 部 の 品 質 の 相 違 を 試 験 した 7.2.1 実 験 方 法 および 試 験 材 料 表 -3に 示 す 試 験 材 料 を 用 いて 図 -22に 示 す 手 順 により 実 験 を 行 った 7.2.2 実 験 結 果 表 -3 混 合 性 評 価 の 試 験 材 料 材 料 アスファルト 60~80 再 生 用 添 加 剤 :N 再 生 用 添 加 剤 :L 製 造 時 期 2003 2009 2009 動 粘 度 60 89.2 84.4 mm 2 /s 引 火 点 364 232 264 密 度 g/cm 3 1.038 0.966 0.914 飽 和 分 % 63.6 77.6 芳 香 族 分 % 32.4 17.1 レジン 分 % 4.0 5.3 各 層 の 針 入 度 を 測 定 した 結 果 を 図 -23に 示 す 低 密 度 の 再 生 用 添 加 剤 Lは 再 生 アスファルト 試 料 の 上 部 あるいは 表 面 の 針 入 度 が 高 く 旧 アス 中 で 均 質 に 混 合 せず 表 面 付 近 に 浮 きやすいことがわかる なお 軟 化 点 も 同 様 な( 試 料 下 部 の 方 がやや 高 い 軟 化 点 温 度 となる) 結 果 であった 今 回 の 実 験 条 件 の 設 定 は 再 生 アスファルトの 規 格 級 の 上 限 および 下 限 付 近 であるが アスファルトの 上 部 あるい は 表 面 に 再 生 用 添 加 剤 が 集 まってしまう 現 象 に 変 わりはな アスファルトと 再 生 用 添 加 剤 を 投 入 し 電 動 回 転 撹 拌 羽 根 00rpm により30 分 加 熱 混 合 放 冷 後 上 部 と 163 にて5hr 保 持 各 層 をよく 混 合 図 -22 再 生 用 添 加 下 剤 部 の を 分 混 割 合 性 の 試 験 手 順 表 面 の 針 入 度 試 験 各 層 の 針 入 度 他 試 験
針 入 度 (1/mm) 1 115 120 125 130 表 面 針 入 度 (1/mm) 30 35 40 45 50 上 部 上 部 下 部 N (0.97) L (0.91) 下 部 N (0.97) L (0.91) PAV 短 時 間 劣 化 : 劣 化 アス 針 入 度 28.1 添 加 剤 : 13wt%( 内 割 混 入 密 度 補 正 無 し) PAV 長 時 間 劣 化 : 劣 化 アス 針 入 度 11.5 添 加 剤 : 12wt%( 内 割 混 入 密 度 補 正 無 し) 図 -23 再 生 用 添 加 剤 の 混 合 均 質 性 試 験 結 果 いことから 目 標 針 入 度 が 50や70でも 傾 向 は 同 様 とみられ る 7.2.3 考 察 本 試 験 の 結 果 から 以 下 のことが 考 察 できる (1) 再 生 用 添 加 剤 の 混 合 均 質 性 再 生 アスコン 中 での 挙 動 は 配 合 率 混 合 状 態 保 持 時 間 膜 厚 フィラーの 介 在 などの 点 で 本 試 験 とは 異 なるが アスファルトモルタル 被 膜 の 内 部 では 本 試 験 と 同 様 に 分 離 が 生 じている 可 能 性 が 懸 念 される 再 生 アスファルトにつ いては 混 合 能 力 や 劣 化 の 状 態 により 旧 アスファルト 中 へ の 添 加 剤 の 溶 け 混 みが 浅 くなり 混 合 物 の 物 性 に 影 響 する 問 題 が 指 摘 されているように 新 アスファルトおよび 添 加 剤 の 旧 アスファルトへの 均 質 な 混 合 性 が 求 められる 素 材 分 離 に 関 しては 例 えば 中 温 化 剤 は 皮 膜 の 表 面 にあえて 浮 かせて 粗 骨 材 接 点 の 滑 動 を 良 くする 意 図 をもつ 用 途 もある が 再 生 用 添 加 剤 の 場 合 は 劣 化 アスの 回 復 を 意 図 している ため 均 質 な 混 合 が 望 まれる 添 加 剤 の 偏 在 は 再 生 アスコ ン 中 での 長 期 間 の 劣 化 アスの 再 生 ( 熟 成 )も 期 待 しにくくな り 偏 在 の 影 響 は 重 要 である (2) 再 生 アスファルトの 密 度 舗 装 設 計 施 工 指 針 および 再 生 便 覧 では 旧 アスファルト に 再 生 用 添 加 剤 等 を 混 入 した 再 生 アスファルトの 品 質 が 定 められている( 指 針 付 表 -9.2.14) その 品 質 項 目 と 規 定 値 は 新 アスファルトと 同 一 であり 密 度 は 1.0000 以 上 と 規 定 さ れている これは わが 国 では 再 生 アスコンの 性 能 が 新 材 と 同 等 であるとして 構 造 や 路 面 を 設 計 しているためである アスファルトの 密 度 は 薄 膜 加 熱 質 量 変 化 率 等 が 示 され ているものの 現 在 のアスファルトは 劣 化 が 進 んでも 密 度 はほとんど 増 加 しない 旧 アスファルトに 低 密 度 の 添 加 剤 を 混 入 すると 再 生 アスファルトの 密 度 は 低 下 する この 影 響 は 低 針 入 度 化 に 伴 う 添 加 量 の 増 加 や 繰 返 し 再 生 利 用 された 際 に より 顕 著 になる わが 国 のアスファルト 舗 装 材 の 再 生 利 用 は 尐 なくとも 既 に2 巡 目 に 入 っているとみられ 再 生 アスファルトの 品 質 確 保 はより 重 要 になっている 過 劣 化 材 に 対 して 添 加 剤 を 多 量 に 混 入 したり 繰 返 し 再 生 利 用 を 続 けた 場 合 アスファルトが 低 密 度 化 することが 懸 念 される 実 際 再 生 加 熱 アスファルトの 配 合 設 計 時 に 針 入 度 試 験 時 に 試 料 カップが 浮 いてしまうこともあり 密 度 が 小 さな 再 生 用 添 加 剤 の 影 響 について 検 討 を 続 ける 必 要 が ある 低 密 度 の 添 加 剤 を 加 える 場 合 には 配 合 時 に 密 度 補 正 な どを 行 わないとアスファルト 量 のずれを 生 じる 原 因 にもなる とくに 圧 裂 試 験 による 混 合 物 評 価 が 導 入 されると 特 別 に 抽 出 回 収 しなければ 再 生 アスファルトの 密 度 は 測 定 できず 再 生 アスファルト 品 質 の 確 認 は 困 難 となる (3) 配 合 設 計 における 針 入 度 試 験 の 精 度 再 生 アスコンの 配 合 設 計 においては 再 生 骨 材 の 劣 化 度 に 応 じた 添 加 材 料 を 決 めるために 針 入 度 試 験 を 行 う この 針 入 度 調 整 のためのバインダ 試 験 でも 今 回 の 実 験 と 同 様 のことが 起 きているとみられる その 結 果 再 生 アスファルト の 針 入 度 は 高 めに 計 測 されることとなり 添 加 剤 の 不 足 や 混 合 不 良 など 再 生 アスの 品 質 の 安 定 性 への 影 響 が 心 配 さ れる これらのことから 再 生 用 添 加 剤 の 密 度 には 一 定 の 下 限 値 を 設 けることが 望 ましい 7.3 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 と 舗 装 材 の 性 状 再 生 用 添 加 剤 の 相 違 による 再 生 アスコンの 性 状 を 比 較 評 価 するため 再 生 用 添 加 剤 をかえて 再 生 アスコンを 作 製 し それらの 性 状 を 評 価 するとともに 溶 剤 を 用 いて 抽 出 回 収
圧 裂 係 数 (MPa/mm) 圧 裂 係 数 (MPa/mm) した 再 生 アスファルトの 性 状 を 試 験 した 7.3.1 実 験 方 法 再 生 アスコンの 性 状 評 価 は 圧 裂 試 験 を 行 って 疲 労 性 状 を 評 価 できることが 過 年 度 の 成 果 からわか っている 圧 裂 係 数 を 求 めた また わだち 掘 れ 抵 抗 性 としての 耐 流 動 性 評 価 であるホイールトラッキング 試 験 を 行 った 試 験 目 的 から 旧 アスファルトの 劣 化 がかなり 進 ん だ 再 生 骨 材 を 使 用 し 添 加 剤 量 をやや 多 めに 設 定 した 再 生 骨 材 は 土 木 研 究 所 構 内 から 採 取 し 製 造 したものを 用 いた 再 生 骨 材 配 合 率 を 60% 目 標 針 入 度 を 50 として 針 入 度 調 整 を 行 い 添 加 剤 ごとに 配 合 を 設 定 した 混 合 物 粒 度 は 密 粒 度 (13) アスファ ルト 量 は 5.8%である また 比 較 のため 再 生 骨 材 のみで 作 製 した 混 合 物 と 新 規 アスファルト 混 合 物 もあわせて 試 験 した 7.3.2 試 験 材 料 再 生 用 添 加 剤 の 性 状 を 表 -4に 再 生 骨 材 の 性 状 を 表 -5に 示 す 再 生 用 添 加 剤 を 使 用 する 場 合 には 新 ア スファルトとしてストレートアスファルト 60~80 を 使 用 した また 低 密 度 で 軟 質 なオイルである 再 生 用 添 加 剤 の 影 響 を 評 価 するため 針 入 度 の 大 きな 軟 質 アスファルトのみを 新 アスファルトとして 使 用 した 試 料 を 用 いて 比 較 評 価 を 行 った 新 アスファルトの 性 状 を 表 -6に 示 す 2.50 2.00 1.50 1.00 0.50 0.00 再 生 骨 材 のみ 軟 質 アス 0 20 40 60 針 入 度 (1/0mm) 図 -24 圧 裂 係 数 と 再 生 アスファルト 針 入 度 再 生 骨 材 のみ 再 生 用 添 加 剤, 新 規 材 料 軟 質 アス 再 生 用 添 加 剤 新 規 材 料 2.50 2.00 1.50 1.00 0.50 0.00 0.1 1 0 伸 度 (cm) 図 -25 圧 裂 係 数 と 再 生 アスファルトの 伸 度 7.3.3 実 験 結 果 (1) 圧 裂 試 験 性 状 表 -4 再 生 用 添 加 剤 性 状 再 生 用 添 加 剤 60 粘 度 mm 2 /s 薄 膜 加 熱 後 粘 度 比 引 火 点 密 度 g/cm 3 A 523 1.75 328 0.9496 B 89.2 1.23 232 0.9658 C 98.0 1.12 240 0.9480 D 84.4 1.09 264 0.9141 表 -5 再 生 骨 材 の 性 状 旧 アスファルト 針 入 度 2.36mm ふるい 旧 アスファルト 量 25,1/mm (みかけ) 通 過 率 4.63% 41.8% 表 -6 アスファルト 性 状 種 類 針 入 度 軟 化 点 伸 度 密 度 25,1/mm 15, cm g/cm 3 60/80 70 47.0 0+ 1.038 軟 質 388 32.0 0+ 1.000 以 上 再 生 アスコンの 圧 裂 係 数 と 再 生 アスファルトの 針 入 度 の 関 係 を 図 -24に 示 す 再 生 用 添 加 剤 が 異 なっても 圧 裂 係 数 は 一 様 に 0.5~0.7 程 度 の 値 を 示 した これは 針 入 度 40/60 のアスファルト 混 合 物 に 相 当 する 1) 一 方 再 生 骨 材 のみ の 場 合 は 2.0 以 上 の 大 きな 値 を 示 す 軟 質 アスファルトに よる 再 生 は 旧 アスファルトの 劣 化 が 進 んでいることもあり 針 入 度 は 十 分 に 回 復 していないものの 圧 裂 係 数 は 添 加 剤 と 同 程 度 の 値 を 示 していることがわかる 圧 裂 係 数 と 再 生 アスファルトの 伸 度 の 関 係 は 図 -25に 示 すとおり 針 入 度 と 同 様 な 傾 向 であるが 新 規 アスコンの 挙 動 が 異 なる 軟 質 アスファルトによる 再 生 では 伸 度 はかなり 回 復 しており 針 入 度 が 多 尐 小 さくても 再 生 アスコンの 疲 労 性 状 はある 程 度 確 保 できるものとみられる
動 的 安 定 度 DS ( 回 /mm) 動 的 安 定 度 DS ( 回 /mm) (2) 動 的 安 定 度 再 生 アスコンの 動 的 安 定 度 と 再 生 アスファルトの 針 入 度 の 関 係 を 図 -26に 示 す 再 生 用 添 加 剤 で 再 生 した 再 生 アス コンは 針 入 度 がほぼ 同 程 度 であるにもかかわらず 動 的 安 定 度 は 数 百 ( 新 規 アスコン)から3 千 まで 分 布 している 一 方 軟 化 点 との 対 応 は 図 -27に 示 すように 軟 化 点 上 昇 にしたがって 動 的 安 定 度 も 上 昇 する 傾 向 で その 相 関 関 係 も 非 常 によかった これらから 再 生 アスファルトの 針 入 度 級 が 同 一 であって も 軟 化 点 は 大 きく 異 なり 再 生 アスコンの 耐 流 動 性 は 一 様 でないことがわかった アスファルトの 再 生 利 用 において は 特 に 再 生 骨 材 の 配 合 率 が 高 い 場 合 など 再 生 用 添 加 剤 の 影 響 が 大 きい 条 件 においては 耐 流 動 性 を 良 く 確 認 する ことが 必 要 である 用 添 加 剤 を 多 量 に 使 用 せざるを 得 ないことが 想 定 されるこ とから 添 加 剤 の 品 質 および 添 加 量 の 上 限 値 などに 関 する 許 容 値 を 検 討 する 必 要 がある 4500 3000 1500 4500 0 0 20 40 60 針 入 度 (1/mm) 図 -26 再 生 アスコンの 耐 流 動 性 と 針 入 度 3000 1500 0 50 55 60 65 70 軟 化 点 ( ) 図 -27 再 生 アスコンの 耐 流 動 性 と 軟 化 点 (3) 再 生 アスファルトの 品 質 と 繰 返 し 再 生 今 回 の 試 験 は 一 回 のみの 再 生 であるが その 軟 化 点 は 再 生 用 添 加 剤 の 品 質 により 異 なり 舗 装 の 耐 流 動 性 にも 影 響 しうることがわかった 過 年 度 の 研 究 では 繰 返 し 再 生 により 軟 化 点 が 上 昇 し 品 質 基 準 値 を 満 足 しなくなる 2) 実 験 ケースが 多 く これは 繰 返 し 再 生 に 関 する 既 往 の 報 文 とも 一 致 している この 様 な 劣 化 材 をさらに 再 生 利 用 しようとする 場 合 より 低 粘 度 の 再 生
8.まとめ 本 研 究 の 成 果 として 以 下 のことが 分 かった アスファルトモルタルでの 性 状 評 価 が 可 能 で 特 にポーラ スアスファルトの 配 合 設 計 においては 様 々な 温 度 域 での 評 価 が 可 能 であることから 混 合 物 試 験 だけによるものより も 施 工 性 の 評 価 が 可 能 になるなど 有 効 であることが 確 認 された バインダの 繰 り 返 し 再 生 試 験 ではアスファルトの 性 質 が 変 化 し 再 生 用 添 加 剤 の 種 類 の 影 響 も 見 られるため 繰 返 し 再 生 を 考 慮 した 再 生 用 添 加 剤 の 評 価 の 必 要 性 が 示 され た 混 合 物 での 繰 り 返 し 再 生 試 験 を 行 ったところ 繰 返 し 再 生 により 変 位 への 追 従 性 が 低 下 する 可 能 性 がみられ 繰 返 し 再 生 を 考 慮 した 再 生 用 添 加 剤 の 評 価 の 必 要 性 が 示 され た 圧 裂 試 験 により 再 生 骨 材 中 のアスファルトの 劣 化 度 を 混 合 物 試 験 で 簡 易 に 評 価 できる 可 能 性 があることがわかっ た ポリマー 改 質 アスファルトを 含 む 屋 外 暴 露 材 の 使 用 可 否 の 目 安 は 圧 裂 係 数 1.7 程 度 針 入 度 程 度 である 圧 裂 試 験 から 求 められる 圧 裂 係 数 により 劣 化 材 を 品 質 評 価 をアスファルトの 種 類 にかかわらず 同 じ 基 準 値 により 運 用 できることがわかった 低 密 度 の 再 生 用 添 加 剤 は 劣 化 アスファルトの 表 面 に 浮 く など 混 合 不 良 となる 場 合 がある このため 再 生 用 添 加 剤 の 密 度 には 一 定 の 下 限 値 を 設 けることが 望 ましい 針 入 度 調 整 により 配 合 設 計 を 行 った 再 生 アスコンは いず れも 適 切 とされる 圧 裂 係 数 を 示 す 再 生 アスファルトの 針 入 度 が 同 程 度 であっても 軟 化 点 の 値 に 差 があることから 再 生 アスコンの 耐 流 動 性 は 大 きく 異 なることがある 今 後 これらの 知 見 を 踏 まえた 具 体 的 な 評 価 方 法 運 用 可 能 な 利 用 基 準 等 の 整 備 と 現 場 への 普 及 が 必 要 となる 参 考 文 献 1) ( 独 ) 土 木 研 究 所,( 社 ) 日 本 アスファルト 合 材 協 会 :アスファ ルト 舗 装 の 再 生 利 用 に 関 する 共 同 研 究 中 間 報 告 書, 平 成 20 年 12 月 2) 加 納 孝 志, 新 田 弘 之, 佐 々 木 厳, 西 崎 到, 久 保 和 幸 : 繰 返 し 再 生 を 考 慮 したアスファルト 混 合 物 の 再 生 方 法 に 関 す る 研 究, 土 木 学 会 舗 装 工 学 論 文 集 第 14 巻 2009 年 12 月