を 大 変 好 ましく 感 じました 日 本 人 はよく 働 き 1 分 1 秒 も 無 駄 にしません また ほとんどの 高 齢 者 が 仕 事 を 引 退 した 後 もボランティアとして 活 動 し 自 分 の 知 識 や 経 験 を 他 の 人 や 集 まりのため に 使 っていることに 感



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診療行為コード

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各論_1章〜7章.indd

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公 営 企 業 職 員 の 状 況 1 水 道 事 業 1 職 員 給 与 費 の 状 況 ア 決 算 区 分 総 費 用 純 利 益 職 員 給 与 費 総 費 用 に 占 める ( 参 考 ) 職 員 給 与 費 比 率 22 年 度 の 総 費 用 に 占 A B B/A める 職 員 給 与

監 修 北 辰 会 有 澤 総 合 病 院 内 科 大 八 木 秀 和 1 時 間 目 子 宮 内 膜 症 名 古 屋 大 学 大 学 院 医 学 系 研 究 科 産 婦 人 科 中 原 辰 夫 NAKAHARA Tatsuo 月 経 困 腎 難 不 を 全 訴 とはどのような えて 来 院 される

17 外 国 人 看 護 師 候 補 者 就 労 研 修 支 援 18 看 護 職 員 の 就 労 環 境 改 善 運 動 推 進 特 別 20 歯 科 医 療 安 全 管 理 体 制 推 進 特 別 21 在 宅 歯 科 医 療 連 携 室 整 備 22 地 域 災 害 拠 点 病

頸 がん 予 防 措 置 の 実 施 の 推 進 のために 講 ずる 具 体 的 な 施 策 等 について 定 めることにより 子 宮 頸 がんの 確 実 な 予 防 を 図 ることを 目 的 とする ( 定 義 ) 第 二 条 この 法 律 において 子 宮 頸 がん 予 防 措 置 とは 子 宮

接 支 払 制 度 を 活 用 するか 意 思 を 確 認 する 確 認 に 当 たっては 次 の 各 号 に 掲 げる 事 項 について 書 面 により 世 帯 主 の 合 意 を 得 て 代 理 契 約 を 締 結 するものとする (1) 医 療 機 関 等 が 本 市 に 対 し 世 帯 主

母 子 医 療 対 策 費 462 (313,289) 国 4,479 1 不 妊 治 療 助 成 事 業 8,600 不 妊 治 療 費 用 の 一 部 を 助 成 し 経 済 的 負 担 の 軽 減 を 図 る 230, ,608 不 妊 治 療 費 の 増 加 による 増 額 分

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

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次 世 代 育 成 支 援

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- 1 - 総 控 負 傷 疾 病 療 養 産 産 女 性 責 帰 べ 由 試 ~ 8 契 約 契 約 完 了 ほ 契 約 超 締 結 専 門 的 知 識 技 術 験 専 門 的 知 識 高 大 臣 専 門 的 知 識 高 専 門 的 知 識 締 結 契 約 満 歳 締 結 契 約 契 約 係 始

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①表紙

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●幼児教育振興法案

Q5 育 児 休 業 を 請 求 する 際 の 事 務 手 続 は? A5 育 児 休 業 を 請 求 しようとする 職 員 は, 育 児 休 業 承 認 請 求 書 ( 様 式 第 1 号 )に 子 の 氏 名 や 請 求 する 期 間 等 を 記 入 し, 育 児 休 業 を 始 めようとする1

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平成17年度の人事行政等の状況

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平成16年度

05_現状把握指標一覧(H28.1.1時点)【 確定版】

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75 歳 以 上 の 方 の 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 75 歳 になると 全 ての 方 が 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 に 加 入 して 医 療 を 受 けます 後 期 高 齢 者 医 療 制 度 は 東 京 都 後 期 高 齢 者 医 療 広 域 連 合 が 主 体 となり 区

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 1 号 給 の 給 料 月 額 最 高 号 給 の 給 料 月 額 135,600 円 185,800 円 222,900 円 261,900 円

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2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 24 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 ( 単 位 : ) 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 185,8 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

( 別 紙 ) 以 下 法 とあるのは 改 正 法 第 5 条 の 規 定 による 改 正 後 の 健 康 保 険 法 を 指 す ( 施 行 期 日 は 平 成 28 年 4 月 1 日 ) 1. 標 準 報 酬 月 額 の 等 級 区 分 の 追 加 について 問 1 法 改 正 により 追 加

第 2 問 問 4 問 5 1ロ 2チ 3ヲ 4ホ ⅰ)Aさんは 今 年 の 誕 生 日 で 40 歳 となるので 公 的 介 護 保 険 の(1 第 2 号 ) 被 保 険 者 資 格 を 取 得 し 介 護 保 険 料 を 負 担 することになる 40 歳 以 上 65 歳 未 満 の 医 療

障害福祉制度あらまし目次

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らの 内 容 について 規 定 することとしております 今 回 お 示 しする 整 理 は 現 時 点 の 案 ですので あらかじめご 承 知 おき 下 さい 同 令 等 の 改 正 規 定 が 確 定 し 次 第 改 めてご 連 絡 をさせていただきます 記 1 軽 減 措 置 の 具 体 的 な

別 添 1 女 性 国 家 公 務 員 の 登 用 状 況 資 料 1 指 定 職 に 占 める 女 性 の 割 合 は3.0%( 平 成 27 年 11 月 1 日 現 在 ) ( 前 年 9 月 1 日 現 在 から0.2ポイント 増 ) 本 省 課 室 長 相 当 職 以 上 に 占 める 女

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する ( 評 定 の 時 期 ) 第 条 成 績 評 定 の 時 期 は 第 3 次 評 定 者 にあっては 完 成 検 査 及 び 部 分 引 渡 しに 伴 う 検 査 の 時 とし 第 次 評 定 者 及 び 第 次 評 定 者 にあっては 工 事 の 完 成 の 時 とする ( 成 績 評 定

別紙3

2 一 般 行 政 職 給 料 表 の 状 況 ( 平 成 23 年 4 月 1 日 現 在 ) ( 単 位 : ) 1 級 2 級 3 級 4 級 5 級 6 級 7 級 8 級 1 号 給 の 給 料 月 額 135,6 161,7 222,9 261,9 289,2 32,6 366,2 41

職 員 の 等 に 関 する 条 例 第 24 条 の 承 認 は 正 規 の 勤 務 時 間 の 始 め 又 は 終 わりにおいて 30 分 を 単 位 として 行 う ものとする 2 育 児 を 原 因 とする 特 別 休 暇 を 承 認 されている 職 員 に 対 する の 承 認 については

目 次 休 暇 関 係 Q1 妊 娠 中 健 康 診 査 を 受 けるための 休 暇 が 取 れるのですか? Q2 出 産 予 定 日 の 何 日 前 から 休 暇 が 取 れるのですか? Q3 出 産 後 何 日 まで 休 暇 が 取 れるのですか? Q4 妻 が 出 産 するのですが 休 暇 が

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[ 組 合 員 期 間 等 の 特 例 ] 組 合 員 期 間 等 については 年 齢 職 種 などにより 過 去 の 制 度 からの 経 過 措 置 が 設 けられ ており 被 用 者 年 制 度 の 加 入 期 間 ( 各 共 済 組 合 の 組 合 員 期 間 など)については 生 年 月 日

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も く じ 1 税 源 移 譲 1 2 何 が 変 わったのか 改 正 の 3 つ の ポイント ポイント1 国 から 地 方 へ 3 兆 円 規 模 の 税 源 が 移 譲 される 2 ポイント2 個 人 住 民 税 の 税 率 構 造 が 一 律 10%に 変 わる 3 ポイント3 個 々の 納

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○00表紙

2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

Transcription:

研 修 最 終 レポート シャーミラ シャルマ(ネパール) ( 原 文 は 英 語 ) 謝 辞 まず 初 めに 日 本 に 来 て 産 科 学 と 婦 人 科 学 の 医 療 管 理 と 不 妊 治 療 技 術 について 素 晴 らしい 研 修 の 機 会 を 与 えてくださった 岡 山 県 庁 に 心 から 感 謝 申 し 上 げます また AMDA ジャパンの 本 部 AMDA ネパール そして 私 の 国 の 病 院 の 管 理 委 員 会 シッダールタ 母 子 専 門 病 院 の 皆 様 にもお 礼 申 し 上 げます 受 入 機 関 の 岡 山 済 生 会 総 合 病 院 の 大 原 院 長 先 生 浜 家 先 生 坂 口 先 生 平 野 先 生 三 枝 先 生 根 津 先 生 の 皆 様 方 には 私 の 産 婦 人 科 医 療 管 理 の 研 修 にご 指 導 と 励 ましを いただき 心 から 一 生 忘 れられない 御 恩 を 感 じております また 岡 山 二 人 クリニックの 林 院 長 先 生 をはじめ 羽 原 先 生 吉 岡 奈 々 子 先 生 寺 田 先 生 そしてその 他 の 職 員 の 皆 様 には 不 妊 治 療 について 多 くの 知 識 を 教 えていた だき 感 謝 の 気 持 ちでいっぱいです 同 様 に 私 は 県 国 際 課 副 参 事 の 門 口 毅 士 さんと 岡 山 県 国 際 交 流 協 会 の 野 本 恭 子 さ んにもお 礼 申 し 上 げます 二 人 ともいつも 私 を 助 けてくれ 岡 山 での 各 場 面 場 面 で 支 援 してくれました また よい 通 訳 でした AMDA ジャパン AMDA ネパール シッダールタ 母 子 専 門 病 院 そして 私 と 良 い 協 力 関 係 を 築 き 連 携 している Rameshwor Pokhrel 先 生 にもお 礼 申 し 上 げます 小 林 麻 衣 子 さんには 日 本 滞 在 中 いつも 助 けていただいたり 手 伝 ったりしていただ きました 心 から 感 謝 の 意 をささげます 来 日 ( 岡 山 県 ) 私 にとって 初 めての 来 日 です 日 本 に 来 て 教 育 を 受 け 知 識 を 得 ることになるとは 夢 にも 思 いませんでした 医 療 臨 床 分 野 及 び 行 動 管 理 分 野 の 重 要 な 管 理 技 術 の 研 修 によ り 多 くのことを 学 べ 貴 重 な 経 験 ができたことを 大 変 うれしく 思 います 私 は 8 月 27 日 に 岡 山 に 着 きました まるで 天 国 に 着 たみたいに 思 えてなりません でした 岡 山 はとても 美 しい 街 で 涼 しく 清 潔 な 街 です 日 本 の 社 会 やシステムの あり 方 が 素 晴 らしいと 思 います 日 本 人 は 皆 規 則 や 規 律 を 守 り 正 しく 実 行 してい ます 私 は 岡 山 滞 在 中 に 岡 山 の 人 が 皆 勤 勉 で 時 間 を 守 り 礼 儀 正 しく 人 にやさし く 親 切 なことに 気 がつきました 規 律 を 守 り 時 間 に 正 確 で 清 潔 さを 保 つことは 岡 山 の 人 を 際 立 たせています いつも 丁 寧 で 他 人 を 助 け お 互 いを 尊 重 し 合 う 様 子 1

を 大 変 好 ましく 感 じました 日 本 人 はよく 働 き 1 分 1 秒 も 無 駄 にしません また ほとんどの 高 齢 者 が 仕 事 を 引 退 した 後 もボランティアとして 活 動 し 自 分 の 知 識 や 経 験 を 他 の 人 や 集 まりのため に 使 っていることに 感 銘 を 受 けました そのような 活 動 を 通 じて 人 はいつまでも 元 気 にすごせ 国 にとっても 良 い 効 果 を 与 えるはずです もう 一 つ 私 が 素 晴 らしいと 思 うのは ゴミ 回 収 の 適 切 なシステムと その 処 理 方 法 やリサイクルの 技 術 はもちろんのこと 焼 却 によって 環 境 汚 染 を 全 く 起 こすことなく 日 常 生 活 で 使 える 電 力 を 産 出 しているということなどです 岡 山 市 内 に 滞 在 しただけでなく 私 は 岡 山 城 後 楽 園 ( 夜 間 特 別 開 園 ) 蒜 山 高 原 湯 原 温 泉 などを 視 察 に 訪 れる 機 会 がありました どこもとても 素 晴 らしく 大 変 楽 しい 経 験 でした また 私 は 東 京 と 京 都 にも 行 きました 岡 山 済 生 会 総 合 病 院 での 産 婦 人 科 研 修 2013 年 9 月 9 日 から 10 月 11 日 まで 岡 山 済 生 会 総 合 病 院 の 産 婦 人 科 で 研 修 を 受 けました ほとんどの 時 間 私 は 産 婦 人 科 の 外 来 病 棟 (OPD)と 手 術 室 で 過 ごしました 外 来 病 棟 はとても 清 潔 で 静 かで 患 者 は 医 師 やその 他 の 職 員 から 敬 意 をもって 応 対 され ていました すべての 必 要 な 設 備 と 新 しい 高 度 な 技 術 が 整 っていて どれも 十 分 にあ りました 産 婦 人 科 の 医 師 は 皆 患 者 の 診 察 に 超 音 波 検 査 (USG)や 経 腟 的 超 音 波 検 査 (TVS)を 利 用 できます また 子 宮 頚 部 及 び 子 宮 内 膜 に 異 常 があるハイリスクの 患 者 の 診 察 には 細 胞 診 やバイオプシー( 生 検 )を 行 って 悪 性 腫 瘍 を 除 去 します 外 来 病 棟 :プライバシーが 保 たれている 診 察 室 ( 左 )と 設 備 の 整 った 検 査 室 ( 右 ) 2

外 来 病 棟 での 膣 鏡 検 査 による 画 像 外 来 病 棟 で 勤 務 する 看 護 婦 患 者 のほとんどが 高 齢 者 で 慢 性 疾 患 や 腫 瘍 を 持 っていました 中 には 化 学 療 法 の 治 療 後 の 患 者 や 両 側 卵 巣 切 除 術 (BSO)や 経 皮 的 腎 切 石 術 (PNL)を 伴 う 腹 式 子 宮 全 摘 術 (TAH)の 術 後 患 者 もいました 患 者 はお 客 様 として 扱 われ 治 療 法 も 患 者 が 選 びます 岡 山 の 人 は 皆 教 育 を 受 けていて 字 が 読 めるので 岡 山 済 生 会 総 合 病 院 には 患 者 が 自 分 の 病 気 と 治 療 法 を 調 べることができる 図 書 室 もあります 病 棟 で 私 は 残 念 ながら 普 通 分 娩 に 立 ち 会 うことはできませんでした なぜならほ とんどの 分 娩 は 早 朝 夕 方 夜 間 に 起 こることが 多 かったからです 全 分 娩 の 内 約 20%が 帝 王 切 開 による 出 産 でした 手 術 室 はとても 清 潔 で 静 かで 明 るくできています 異 なる 科 で 使 えるよう 多 くの 手 術 室 がありました 手 術 で 使 ったものは 1 回 使 用 したら 廃 棄 します 手 術 のほと んどは 両 側 卵 巣 切 除 術 (BSO)を 伴 う 腹 式 子 宮 全 摘 (TAH)のための 腹 腔 鏡 下 切 除 術 や 卵 巣 嚢 腫 核 出 術 腺 摘 出 術 でした 開 腹 手 術 は 悪 性 腫 瘍 の 根 治 手 術 か 広 範 囲 の 子 宮 筋 腫 摘 出 術 の 時 だけでした 腹 腔 鏡 手 術 を 行 う 手 術 スタッフ 手 術 用 具 の 全 部 が 使 い 捨 て 医 師 と 職 員 の 方 々は 皆 とても 親 切 で 私 にたくさんのことを 教 えてくれました そ れほど 英 語 に 堪 能 でないような 先 生 も 英 語 で 話 しかけてくれました 説 明 も 通 訳 も とても 分 かりやすかったです 研 修 期 間 中 複 雑 な 症 例 とそうでないものの 両 方 の 管 理 高 度 な 検 査 方 法 手 術 の 3

新 しい 技 法 など 学 びました どれも 私 の 勤 務 する 病 院 では 体 験 したことのない 者 ばか りでした 今 私 は 子 宮 頸 管 部 の 形 成 異 常 の 重 症 度 を 判 別 するための 膣 鏡 検 査 や 子 宮 頚 部 の 円 錐 切 除 重 症 な 形 成 異 常 の 際 の 冷 凍 外 科 手 術 などを 行 うことができるようになりま した 私 は 産 婦 人 科 検 査 が 行 われるような 場 所 ではすべての 場 所 に 超 音 波 検 査 の 機 械 が 整 備 され すべての 産 婦 人 科 医 が 超 音 波 検 査 の 技 術 が 持 てるようになるべきだと 考 えています 私 にはまだ 腹 腔 鏡 手 術 の 知 識 がありませんが いろいろ 考 えている 計 画 があります 研 修 期 間 中 私 の 勤 務 先 の 病 院 と 岡 山 済 生 会 総 合 病 院 を 比 べて いろいろな 違 いが あることに 気 がつきました ネパールは 日 本 や 他 の 国 に 比 べて 何 年 も 遅 れています ネパールの 外 来 病 棟 では 通 常 問 診 と 触 診 で 診 察 します そこで 何 か 異 常 を 発 見 して 初 めて USG( 超 音 波 検 査 )や 血 液 検 査 尿 検 査 などの 検 査 を 行 います 私 の 病 院 には USG 機 械 が 1 台 しかありませんし 膣 鏡 や 子 宮 鏡 検 査 機 子 宮 卵 管 造 影 機 等 の 設 備 もありません ババニコロウ 塗 沫 検 査 (PAP smear)で 異 常 が 見 つかった 場 合 も 私 たちは 膣 鏡 なしで 子 宮 頚 部 の 生 検 をやみくもに 行 うしかないのです 患 者 が どんどんやってくるのに 対 し 医 師 やスタッフが 不 足 しています 患 者 に 治 療 や 検 査 看 護 の 方 法 などの 選 択 を 許 すことができません ほとんどの 患 者 は 遠 くの 場 所 から 緊 急 手 術 のための 救 急 患 者 として 運 ばれてきますが 夜 間 は 研 究 室 や 超 音 波 検 査 機 を 使 えないので 検 査 をすることができません 手 術 室 では 新 しい 物 を 1 回 使 っただけで 廃 棄 するのはお 金 がかかり 患 者 の 負 担 が 重 くなるので 器 具 や 用 品 は 何 度 も 繰 り 返 して 使 います 何 でも 古 い 物 ばかりです が 私 たちはそれで 患 者 の 命 を 救 わなければなりません 平 均 して 毎 日 5 6 件 の 帝 王 切 開 手 術 やその 他 の 婦 人 科 系 の 手 術 を 行 っています 手 術 と 同 様 患 者 に 対 して 適 切 な 入 院 看 護 を 必 ずしもいつも 提 供 できているわけでもありません どうして 私 の 病 院 で 質 の 良 いサービスを 提 供 できないのか 常 に 考 えています そし て とても 暗 澹 とした 気 持 ちになります サービスの 質 が 低 下 している 要 因 として 次 のようなことが 考 えられます 1. 医 師 スタッフ 総 務 部 門 の 人 事 管 理 システムの 機 能 不 全 及 び 三 者 間 の 連 携 不 足 と 責 任 者 の 不 在 2. すべてが 古 いやり 方 で 古 い 技 術 の 機 械 が 少 しあるだけ 3. 患 者 数 に 比 べて 医 師 とスタッフの 人 数 不 足 4. 保 健 衛 生 教 育 が 不 十 分 5. ネパール 政 府 の 経 済 的 政 治 的 体 制 的 な 脆 弱 性 これらの 問 題 を 解 決 できれば 人 々の 生 活 の 質 が 改 善 され より 良 い 未 来 を 手 にす ることができるでしょう 私 はこれまでにいろいろの 産 婦 人 科 管 理 の 方 法 を 見 て 学 4

びました 岡 山 と 病 院 で 見 学 して 体 験 したことを 生 かして 知 識 を 他 の 人 と 分 かち 合 うために 私 は 最 善 を 尽 くしたいと 思 います もし 私 の 病 院 が 理 解 を 示 して 協 力 してくれるのであれば 私 は 外 来 病 棟 管 理 のシス テムを 変 えたいと 思 います 外 来 病 棟 のプライバシーがもっと 保 てるようにし 各 医 師 が 個 室 で 診 察 できるようにしたいです そうすれば 患 者 はもっと 安 心 して 心 配 な ことを 医 師 に 相 談 できるようになるでしょう 外 来 病 棟 と 手 術 室 で 産 婦 人 科 の 医 師 が 超 音 波 検 査 ができるようにしたいです そ うすれば 患 者 は 長 時 間 検 査 を 待 つ 必 要 がなくなり 緊 急 患 者 にも 24 時 間 体 制 で 超 音 波 検 査 をすることができます 外 来 病 棟 で 膣 鏡 検 査 ができるようにしたいです そうすれば 子 宮 頚 部 の 状 態 を 確 認 して 治 療 法 だけでなく 更 なる 検 査 が 必 要 かどうかすぐ 決 めることができます また 子 宮 造 影 や 子 宮 卵 管 造 影 ができるようにもしたいです そうすれば 子 宮 腫 瘤 や 卵 管 閉 塞 などがすぐ 診 断 できて 治 療 できます 入 院 病 棟 と 外 来 病 棟 で 医 師 全 員 に 共 通 のユニフォームやエプロンを 身 に 着 けても らいたいです そして 病 院 の 清 潔 さと 静 かな 環 境 も 保 ちたいと 思 います 私 はネパールのような 貧 しい 国 に 生 まれましたが 貧 しい 人 々の 治 療 をして 彼 女 たちの 命 を 救 うことができること そして 多 くの 人 から 感 謝 されることを 誇 りに 思 い ます でもそれにとどまる 気 持 ちはありません 私 は 彼 女 たちに 将 来 より 質 の 高 いサービスを 提 供 したいのです そして その 時 まで 歩 みを 続 けていきたいです THANK YOU. 岡 山 二 人 クリニックでの 不 妊 治 療 研 修 二 人 というのは 夫 婦 を 対 象 にした 唯 一 のクリニックという 意 味 で このクリニ ックは 私 立 の 不 妊 治 療 センターです ここでは 夫 婦 から 採 取 された 精 子 と 卵 子 だけ 使 って 治 療 を 行 い 他 人 からの 提 供 を 受 けないので この 名 前 になったそうです 二 人 クリニックでの 私 の 研 修 は 10 月 15 日 から 11 月 22 日 まででした この 病 院 の 環 境 を 見 学 し 職 員 の 方 々にお 会 いしたとき 大 変 感 銘 を 受 けました 治 療 内 容 も 器 具 類 も すべてが 私 には 初 めてのことばかりでした 院 長 で 病 院 理 事 長 の 林 伸 旨 (はやし のぶよし) 先 生 は とても 親 切 で 温 かく また 理 知 的 な 方 です 私 は 林 先 生 や 他 の 親 切 な 医 師 の 先 生 方 にご 指 導 いただけて とても 幸 運 です 職 員 も 皆 さん とても 親 切 で 私 を 助 けてくれました 研 修 期 間 中 私 は 精 子 の 分 析 IUI( 子 宮 内 受 精 )と IVF( 体 外 受 精 )のための 精 5

子 洗 浄 技 術 を 見 学 しました 不 妊 治 療 のための IUI と IVF の 適 応 症 状 とその 管 理 技 術 について 学 びました IUI と IVF の 治 療 方 法 を 見 学 しました そのほかに 私 は 卵 子 の 摘 出 と 凍 結 保 存 や 受 精 受 精 卵 の 凍 結 保 存 と 胚 移 植 について 学 びました 不 妊 の 定 義 : 不 妊 とは ( 避 妊 をしないのに)1 年 間 ( 女 性 が 35 歳 以 上 の 場 合 は 6 か 月 間 ) 妊 娠 できないことを 指 します また 妊 娠 状 態 が 続 かず 途 中 で 流 産 してしま う 場 合 ( 不 育 症 )も 不 妊 といえます もし 夫 婦 が 正 常 であるのに 1 年 間 ( 女 性 が 35 歳 以 上 の 場 合 は 6 か 月 間 ) 妊 娠 で きない 場 合 は 医 師 に 相 談 するべきです 正 常 な 女 性 でも 35 歳 以 上 になると 女 性 の 年 齢 が 関 係 する 2 つの 問 題 に 直 面 します 即 ち 加 齢 とともに 自 然 妊 娠 の 確 率 がか なり 下 がってしまい 流 産 や 胎 児 の 先 天 性 異 常 の 危 険 性 が 高 くなるのです 日 本 の 不 妊 率 は 増 加 傾 向 にあります なぜなら 高 等 教 育 と 仕 事 のためにほとんどの 人 の 結 婚 年 齢 が 35 歳 以 上 になっているからです 妊 娠 に 至 るまでには 多 くの 段 階 を 経 なければなりません 妊 娠 するためには: 女 性 はどちらかの 卵 巣 から 排 卵 しなければならない 排 出 された 卵 子 は 卵 管 を 通 って 子 宮 に 向 かって 進 まなければならない 男 性 の 精 子 が 卵 管 内 を 移 動 中 の 卵 子 と 結 合 ( 受 精 )しなければならない 受 精 卵 は 子 宮 内 膜 に 着 床 しなければならない 不 妊 は 女 性 だけに 原 因 があるとは 限 りません 男 性 も 女 性 も 不 妊 の 原 因 になる 問 題 を 持 っていることがあります 不 妊 のおよそ 3 分 の 1 が 女 性 側 の 原 因 によるものです が 3 分 の 1 は 男 性 側 の 原 因 によるものです その 他 のケースは 男 性 女 性 両 方 に 起 因 するか 原 因 不 明 によるものです 男 性 側 の 不 妊 の 原 因 は 主 に 次 のようなものがあります 男 性 の 睾 丸 の 静 脈 が 太 すぎる 場 合 精 索 静 脈 瘤 が 原 因 になる 即 ち 静 脈 肥 大 に より 精 索 が 圧 迫 され 睾 丸 の 温 度 が 上 がり 精 子 の 数 や 形 状 に 影 響 を 及 ぼす その 他 の 原 因 として 男 性 の 精 子 はその 人 物 の 健 康 状 態 やライフスタイルによって 変 化 することがあ る 精 子 の 運 動 能 力 や 数 を 減 退 させるものとして 次 の 原 因 がある ホルモン 異 常 輸 精 管 の 損 傷 病 気 感 染 男 性 側 の 不 妊 の 危 険 因 子 大 量 の 習 慣 的 飲 酒 6

ドラッグ 農 薬 鉛 ( 原 文 では lid)などの 環 境 汚 染 喫 煙 癌 の 放 射 線 治 療 や 化 学 療 法. 女 性 側 の 不 妊 の 原 因 卵 巣 異 常 (しばしば 多 嚢 胞 性 卵 巣 症 候 群 (PCOS)に 起 因 PCOS は 正 常 な 排 卵 を 妨 げるホルモン 不 均 衡 により 起 こる 原 発 性 卵 巣 機 能 不 全 も 排 卵 異 常 の 原 因 である ) 卵 管 閉 塞 子 宮 内 膜 症 及 び 子 宮 内 膜 嚢 胞 子 宮 筋 腫 慢 性 骨 盤 内 炎 症 疾 患 子 宮 の 解 剖 学 的 異 常 高 齢 出 産. 女 性 側 の 不 妊 の 危 険 因 子 加 齢 (35 歳 以 上 は 自 然 妊 娠 の 確 率 が 下 がり 胎 児 の 先 天 性 異 常 の 確 率 が 上 がる) 肥 満 及 びやせすぎ(BMI=18.5 ~30 が 正 常 範 囲 ) ストレス 貧 弱 な 食 生 活 ( 過 度 の) 陸 上 競 技 練 習 喫 煙 性 感 染 症 検 査 ( 夫 婦 の 両 性 に 対 する 身 体 的 及 び 臨 床 的 検 査 ) 総 合 的 所 見 : 肥 満 度 指 数 (BMI) HIV 抗 体 B C 型 肝 炎 抗 体 ヘモグロビン(%) 排 卵 : 基 礎 体 温 表 (2~6 日 周 期 ) 黄 体 形 成 ホルモン 血 清 FHS(FSH(Follicle Stimulating Hormone) 卵 胞 刺 激 ホルモン?) エストラジオール E2 プロラクチン プロゲステロン(prolactin day -21 progesterone) 卵 巣 の 連 続 超 音 波 スキャン Ovarian reserve ; cycle day 2-6 serum FHS エストラジオール (E2) 卵 巣 の 容 積 を 超 音 波 で 測 定 精 子 : 精 液 分 析 (2~3 標 本 ) 卵 管 及 び 卵 管 周 囲 の 因 子 : 子 宮 卵 管 造 影 図 及 び 腹 腔 鏡 検 査 子 宮 : 子 宮 卵 管 造 影 図 超 音 波 子 宮 鏡 検 査 子 宮 内 膜 組 織 由 来 の 人 工 妊 娠 中 絶 術 7

子 宮 動 脈 のドップラー 走 査 総 ての 検 査 は 夫 婦 の 年 齢 に 応 じて 男 性 女 性 両 方 の 不 妊 治 療 の 各 段 階 に 必 要 不 妊 の 各 治 療 法 : 検 査 結 果 : 検 査 の 結 果 男 女 どちらに 不 妊 の 原 因 があるか 判 明 し その 原 因 に 応 じ て 治 療 方 針 ( 妻 または 両 性 を 対 象 に)を 決 定 する 妊 娠 を 希 望 しながら 成 功 しなかった 期 間 の 長 さ 夫 婦 それぞれの 年 齢 夫 婦 それぞれの 健 康 状 態 通 常 の 不 妊 治 療 経 過 観 察 排 卵 誘 発 子 宮 内 受 精 (IUI) 体 外 受 精 (IVF) 卵 細 胞 質 内 精 子 注 入 法 (ICSI ) を 用 いた 体 外 受 精 患 者 に 緊 急 性 がなく 臨 床 的 所 見 による 外 科 的 異 常 も 見 当 たらない 場 合 は 数 か 月 間 ビタミン 剤 や 葉 酸 を 処 方 して 経 過 を 観 察 します 不 妊 治 療 は 次 の3 種 類 に 大 別 されます 1. 妊 娠 確 率 を 上 げるための 薬 品 投 与 2. 外 科 的 治 療 ( 女 性 側 に 原 因 がある 場 合 ): 卵 管 形 成 術 腹 腔 鏡 検 査 開 腹 手 術 ポ リープ 切 除 術 子 宮 内 膜 掻 把 など 同 上 ( 男 性 側 に 原 因 がある 場 合 ): 精 巣 上 体 ( 副 睾 丸 ) 異 常 により 精 子 の 活 動 が 妨 げられている 場 合 は 精 巣 内 精 子 採 取 又 は 顕 微 手 術 による 精 子 吸 引 など 3. 生 殖 補 助 医 療 : 子 宮 内 受 精 や 体 外 受 精 卵 細 胞 質 内 精 子 注 入 など 自 然 妊 娠 や 医 学 的 治 療 が 成 功 しなかった 場 合 生 殖 補 助 医 療 を 行 い 妊 娠 させます 子 宮 内 受 精 (IUI): IUI は 人 工 授 精 と 通 常 呼 ばれる 不 妊 治 療 です 用 意 された 精 子 が 排 卵 期 間 内 に 子 宮 内 空 洞 に 注 入 されます IUI は 通 常 下 記 の 場 合 に 行 います 1. 男 性 側 の 原 因 が 軽 度 である 場 合 2. 女 性 側 に 子 宮 頚 部 粘 液 異 常 がみられる 場 合 3. 男 女 両 方 とも 不 妊 原 因 がわからない 場 合 8

IUI の 手 順 : 1. 卵 巣 刺 激 ( 排 卵 誘 発 ) 2. 卵 胞 の 発 育 と 子 宮 内 膜 の 発 達 の 観 察 3. 受 精 時 期 の 確 認 4. 精 子 の 準 備 5. 用 意 された 精 子 により IUI 卵 巣 刺 激 自 然 周 期 的 排 卵 または 人 工 的 排 卵 誘 発 によって IUI を 実 行 することができます 月 経 周 期 第 2 日 からクエン 酸 クロミフェンを1 日 当 たり 50~100mg5 日 間 投 与 しま す 排 卵 が 活 発 でない 場 合 は ゴナドトロピン( 性 腺 刺 激 ホルモン)の 皮 下 注 射 を 月 経 周 期 初 日 に 行 います 投 与 量 は 治 療 方 針 に 応 じて 決 めますが ゴナドトロピンの 通 常 投 与 量 は 75~150IU です 卵 胞 の 発 育 と 子 宮 内 膜 の 発 達 の 観 察 卵 胞 の 発 育 観 察 は 骨 盤 の 超 音 波 連 続 検 査 と 血 漿 エストラジオール 黄 体 形 成 ホル モン プロゲステロン( 黄 体 ホルモン)の 測 定 により 可 能 です 超 音 波 検 査 を 月 経 第 2 第 3 日 に 行 い 卵 巣 嚢 腫 や 子 宮 内 膜 に 病 理 が 無 いことを 確 認 します 卵 胞 が 成 長 して 18~20mm に 達 し 内 膜 厚 が 8mm 以 上 になったら HCG(ヒト 絨 毛 性 ゴナド トロピン)を 注 射 します 先 導 する 濾 胞 の 破 裂 が HCG 接 種 後 36~38 時 間 で 見 られ たら この 時 が 子 宮 内 受 精 に 最 も 適 したタイミングになります 精 子 の 準 備 と 受 精 の 手 順 IUI と IVF で 使 われる 精 子 の 準 備 のため 精 子 洗 浄 が 行 われます 洗 浄 により 男 性 精 液 から 死 んでいたり 運 動 能 力 の 劣 る 精 子 や 受 精 に 悪 影 響 を 及 ぼす 化 学 物 質 を 取 り 除 き 優 良 な 精 子 だけ 残 します 精 子 洗 浄 により 死 亡 精 子 や 動 きの 悪 い 精 子 は 白 血 球 やプロスタグランジンから 分 離 されます この 精 液 を 直 接 女 性 の 子 宮 内 に 入 れる ことはできません 精 液 中 にプロスタグランジンという 化 学 物 質 が 含 まれているから です この 物 質 は 筋 肉 の 収 縮 作 用 があり 月 経 痛 や 妊 娠 中 の 子 宮 収 縮 を 起 こす 原 因 です 精 子 洗 浄 には 次 の 3 つの 一 般 的 な 方 法 があります 1. 単 純 洗 浄 法 2. Swim up 法. 3. 密 度 勾 配 法 単 純 洗 浄 法 では 動 きの 良 い 精 子 が 試 験 管 に 集 められます Swim-up 法 では いろいろな 培 基 の 中 を 通 って 泳 ぐ 精 子 の 中 で 最 も 運 動 能 力 のある 精 子 が 集 められ ます 最 後 の 密 度 勾 配 法 では 精 液 中 の 感 染 した 精 子 が 取 り 除 かれます これら 9

の 処 理 に 使 われる 精 液 はすべてマスターベーションにより 採 取 されます 精 子 洗 浄 に 使 われる 器 具 IUI のための 精 子 洗 浄 洗 浄 前 の 精 子 観 察 IUI の 使 用 器 具 準 備 された 精 子 はできるだけ 早 く 受 精 に 使 用 し 温 度 は 37 に 保 たれねばなりま せん 子 宮 内 受 精 は 患 者 が 仰 向 けになった 状 態 で 行 われます 子 宮 頚 部 を bivalve speculum 鏡 により 露 出 し 消 毒 水 で 洗 浄 します 準 備 された 精 子 は IUI カテーテル に 付 属 しているツベルクリン 用 注 射 器 に 吸 入 され 子 宮 の 位 置 を 確 認 しながら 子 宮 腔 にゆっくり 注 入 されます 精 子 の 子 宮 腔 注 入 が 終 了 後 患 者 は 5 分 間 休 み 14 日 分 のプロゲステロン 剤 を 処 方 されて 帰 宅 を 許 されます 患 者 は 妊 娠 が 成 功 したかどうか 確 認 するための HCG 検 査 を 14 日 後 に 受 けます 妊 娠 の 成 功 率 に 影 響 を 及 ぼす 要 因 1. 不 妊 の 原 因 2. 夫 婦 それぞれの 年 齢 及 び 不 妊 期 間 3. 治 療 のサイクルと 分 類 10

4. 精 子 指 標 女 性 の 加 齢 と 自 然 妊 娠 の 確 率 低 下 は 関 連 しています その 主 な 原 因 は 卵 母 細 胞 の 品 質 低 下 及 び 子 宮 内 膜 の 受 容 力 の 低 下 です 岡 山 二 人 クリニックにおける 年 齢 別 の IUI 成 功 率 (2008-2010) 患 者 年 齢 妊 娠 成 功 率 分 娩 成 功 率. 29 歳 以 下 15.5% 13.2% 30 34 歳 11.3% 10.2% 35 37 歳 11.2% 8.2% 38 40 歳 6.4% 5.0% 41 歳 以 上 2.1% 0.6% 岡 山 二 人 クリニックにおける 体 内 授 精 回 数 別 の 妊 娠 成 功 率 及 び 分 娩 成 功 率 (2008-2010) IUI 実 施 回 数 妊 娠 成 功 率 分 娩 成 功 率 1 回 12.0% 10.1% 2 回 9.7% 7.7% 3 回 11.4% 9.2% 4 回 9.6% 7.8% 5 回 8.4% 6.7% 6 回 7.3% 6.0% 7 回 以 上 7.2% 6.3%. 結 論 として 子 宮 内 受 精 (IUI)は ある 条 件 下 の 不 妊 夫 婦 にとって 比 較 的 簡 単 で 効 果 的 な 治 療 法 です IUI は 他 の 病 気 を 引 き 起 こす 確 率 が 少 なく 体 外 受 精 よりも 費 用 が 安 くてすみます 人 工 授 精 により 夫 婦 が 妊 娠 や 子 供 の 出 産 を 体 験 し 子 育 ての 喜 びを 知 ることができます ネパールの 地 域 総 合 病 院 (District General Hospital) ならば より 多 くの 不 妊 カップルが 気 軽 に 治 療 を 受 けることができるでしょう 体 外 受 精 (IVF) IVF とは 身 体 の 外 で 受 精 が 行 われる 方 法 です 女 性 の 卵 管 (ファロピアン 管 )が 閉 塞 している 場 合 や 男 性 の 精 子 が 少 ない 場 合 及 び 不 妊 の 原 因 がわからない 場 合 に 用 いられます IVF の 手 順 (IVF). 1. 卵 巣 刺 激 ( 排 卵 誘 発 ) 11

2. 卵 母 細 胞 の 摘 出 ((TVS( 経 膣 的 超 音 波 検 査 )による 卵 子 吸 引 ) 3. 胚 形 成 ( 卵 母 細 胞 と 洗 浄 精 子 の 受 精 ) 4. 実 験 室 での 受 精 卵 培 養 5. 胚 移 植 排 卵 誘 発 排 卵 誘 発 は ゴナドトロピン( 性 腺 刺 激 ホルモン)とヒト 閉 経 期 ゴナドトロ ピン(HMG)を 組 み 合 わせて 起 こしま す 排 卵 は ヒト 絨 毛 性 ゴナドトロピンに より 誘 発 されます 少 なくとも 3 つの 卵 胞 が 直 径 18mm 以 上 になり エスト ラジオール 濃 縮 血 清 が 最 低 1000ng/l (mg/l?)あることが 必 要 です 黄 体 期 に 微 細 プロゲステロンの 膣 内 投 与 が 行 われます 卵 胞 の 摘 出 は 膣 超 音 波 を 用 いて 行 われます HCG(ヒト 絨 毛 性 ゴナドトロピン) を 投 与 後 36 時 間 経 過 した 卵 胞 に 受 精 針 を 刺 します 卵 胞 は 実 験 室 内 の 容 器 に 出 され 男 性 から 採 取 し 洗 浄 された 精 子 を 注 入 されて 受 精 するのです 卵 割 期 3~6 日 経 過 後 の 胚 盤 胞 を 女 性 の 子 宮 に 戻 します 卵 巣 からの 卵 胞 摘 出 IVF (ICSI)における 細 胞 質 内 での 受 精 卵 細 胞 質 内 精 子 注 入 法 (ICSI) 12

男 性 の 精 子 に 深 刻 な 問 題 がある 配 偶 者 間 で 通 常 行 われる 治 療 です 高 齢 者 カップルや 子 宮 内 妊 娠 がう まくいかないカップルにも 応 用 しま す ICSI では 成 熟 した 卵 細 胞 1 つ に 対 して 精 子 1 つが 注 入 されます その 後 胚 細 胞 が 子 宮 内 に 移 植 されま す 卵 割 期 に 子 宮 腔 に 移 植 される 前 の 胚 盤 胞 主 に 35 歳 から 50 歳 の 夫 婦 が 不 妊 治 療 のためにこのクリニックを 訪 れます 毎 日 平 均 して 子 宮 内 受 精 が 3~4 回 体 外 受 精 が 5~6 回 実 施 されます 不 妊 治 療 に 訪 れる 新 規 の 患 者 は 1 か 月 に 約 90~100 組 にのぼります 岡 山 二 人 クリニックにおける 年 齢 別 の 体 外 受 精 による 妊 娠 成 功 率 ( 胎 嚢 の 形 成 が 確 認 されたもの)と 分 娩 成 功 率 (2007 年 ~2010 年 )は 次 のとおりでした 女 性 年 齢 妊 娠 成 功 率 分 娩 成 功 率 37 歳 以 下 62.4% 54.9% 38~39 歳 42.3% 30.2% 40~41 歳 23% 17.0% 42~43 歳 17% 4.3% 43 歳 以 上 2.8% 0.0% 2011 年 から 2012 年 にかけて 44 歳 以 降 の 女 性 の 分 娩 成 功 例 が 3 件 ありました 44 歳 女 性 の 分 娩 が 2 件 と 48 歳 女 性 の 分 娩 1 件 が 記 録 されたのです 結 論 体 外 受 精 (IVF)は 非 常 に 費 用 がかかり 知 識 と 経 験 だけでなく 多 くのスタッフが 必 要 です しかし 特 に 高 齢 の 夫 婦 間 や 卵 管 閉 塞 (B/ll tubal blockage) 原 因 不 明 の 不 妊 患 者 においては この 方 法 により 妊 娠 と 分 娩 の 成 功 率 が 高 くなりました 子 宮 内 受 精 (IUI)の 方 が 費 用 がかからず 地 方 病 院 のレベルで 医 療 サービスが 提 供 でき 人 手 もそれほど 必 要 ではありません 私 の 考 えでは 不 妊 は 世 界 でも 最 大 の 課 題 です 人 類 は 高 血 圧 糖 尿 病 その 他 13

の 慢 性 疾 患 の 不 安 を 抱 えていますが 私 は 不 妊 ほど 深 刻 な 病 気 はないと 考 えていま す なぜなら 不 妊 は 一 人 だけの 問 題 ではなくて 結 婚 後 夫 と 妻 の 両 方 が 生 涯 にわ たって 悩 み 続 けなければならない 問 題 だからです ( 子 どもを 通 じて) 人 生 に 満 足 し たり 喜 んだり 活 力 をもらったりすることができないので 二 人 は 一 生 悩 みを 抱 え て 生 きていきます 検 査 のとき 患 者 夫 婦 が 泣 きながら 私 に 悩 みを 訴 えるので 私 には 彼 らの 苦 しみが よく 理 解 できます しかし 知 識 や 検 査 能 力 が 不 十 分 なため 私 は 彼 らを 治 療 して 満 足 させてあげることができませんでした 私 の 国 では 男 性 に 女 性 問 題 が 起 こったとき (その 原 因 となった) 子 どもができ ない 理 由 を 妻 のせいにして 責 めます そして 妻 を 別 れさせ 男 性 は 次 の 女 性 と 結 婚 す るのですが それでは 問 題 は 解 決 しません 不 妊 についてあまり 知 らない 人 々に 対 して 不 妊 も 病 気 の 一 つとして 治 療 できるこ とを 知 らせたいと 思 います そして すべてのカップルが 子 供 を 得 て 喜 びを 知 り 家 族 を 持 つ 日 を 実 現 させたいと 考 えています 私 にとって このことはとても 興 味 があるテーマです 私 の 病 院 には 多 くの 不 妊 に 悩 む 患 者 が 来 ます 日 本 の 病 院 で 研 修 を 受 けて 特 に IUI( 子 宮 内 受 精 )とその 他 の 検 査 方 法 について 知 識 と 技 術 の 理 解 を 深 めることができました 私 は 私 の 病 院 でも IUI の 治 療 をしたいと 考 えています 最 後 になりましたが このような 知 識 を 体 得 する 来 日 の 機 会 を 与 えてくれた 岡 山 県 に 心 からお 礼 申 し 上 げるとともに 日 本 とネパールの 友 好 を 心 から 祈 ります また 再 び 日 本 に 来 られる 機 会 があるならば 言 うまでもなく また 岡 山 に 来 て 勉 強 させてい ただきたいと 心 から 願 っています ありがとうございました 補 足 意 見 : 私 の 視 察 研 修 は 時 間 的 にとても 十 分 で 大 変 満 足 していますが 強 いて 言 うならば 研 修 期 間 は 1 か 月 又 は 1 か 月 半 であればなお 良 かったと 思 います もし 実 習 を 伴 う 研 修 であれば 長 期 間 の 研 修 が 必 要 になると 思 います 14