216 年 のインド 投 資 展 望 ~ 成 長 見 通 しは 引 き 続 き 強 気 を 維 持 ~ ご 参 考 資 料 216 年 1 月 6 日 世 界 経 済 の 成 長 鈍 化 が 懸 念 され 米 国 が 利 上 げに 踏 み 切 るなかで インドは 依 然 として 魅 力 的 な 投 資 対 象 となっています インドは216 年 も215 年 214 年 の 経 済 成 長 率 を 上 回 り 世 界 で 最 も 高 成 長 が 期 待 される 大 国 で その 後 も 数 年 成 長 の 勢 いが 続 くとみられています また インド 準 備 銀 行 (RBI 中 央 銀 行 )は 米 FRB( 連 邦 準 備 制 度 理 事 会 )の 金 融 政 策 スタンス の 転 換 にもかかわらず 金 融 緩 和 の 方 針 を 維 持 する 構 えです インド 株 式 はこの 数 ヵ 月 多 くの 新 興 国 市 場 が 不 安 定 な 動 きとなるなかで 相 対 的 に 安 定 した 動 きを 見 せ 最 近 の 調 整 局 面 後 では 魅 力 的 な 買 い 場 を 迎 えています インドのマクロ 経 済 が 改 善 している 状 況 や 緩 やかな 低 下 が 見 込 まれる 金 利 動 向 モディ 政 権 の 進 める 政 治 経 済 の 改 革 経 済 成 長 率 と 企 業 利 益 の 伸 びがさらに 上 振 れする 可 能 性 などを 勘 案 すると インド 株 式 は 新 興 国 の 中 で 魅 力 的 な 投 資 対 象 と 考 えています インドの 双 子 の 赤 字 である 財 政 赤 字 と 経 常 赤 字 は この 数 年 で 大 幅 に 改 善 しました まず 財 政 赤 字 の 改 善 には 原 油 安 を 追 い 風 とした 燃 料 改 革 すなわち 燃 料 補 助 金 の 削 減 が 寄 与 しました インドは 継 続 的 な 原 油 安 から 最 も 恩 恵 を 受 ける 国 の ひとつです 一 方 今 年 の 間 接 税 収 入 は 物 品 税 を 中 心 に 大 幅 に 増 加 しています 中 央 政 府 の4~1 月 期 の 合 計 徴 収 税 額 は 新 政 権 下 での 税 逃 れ 対 策 の 法 令 遵 守 強 化 もあって 前 年 同 期 比 23% 増 加 しました このうち 間 接 税 の 徴 収 額 は 同 38% 増 と 予 算 目 標 の16% 増 の 倍 以 上 に 達 しました 原 油 安 に 加 えて 金 輸 入 の 削 減 や 国 内 需 要 の 減 速 が 重 なり 経 常 赤 字 も 穏 当 なレベルまで 圧 縮 されました (%) 7. 6. 5 5. 4. 3. ( 図 表 1) インドの 双 子 の 赤 字 は 改 善 傾 向 6.5 5.7 4.9 4.9 48 4.8 4.5 4.2 4. 3.9 2.8 2.8 3.5 2. 1.7 1.4 1.5 1.8 1.. 29 21 211 212 213 214 215 ( 予 測 ) 216 ( 予 測 ) ( 年 度 ) 財 政 赤 字 (GDP 比 ) 経 常 赤 字 (GDP 比 ) 出 所 :インド 統 計 事 業 実 施 省 のデータに 基 づきイー ーストスプリング インベストメンツ 作 成 インドの 会 計 年 度 は4 月 から 翌 年 3 月 まで 例 えば ば215 年 度 は215 年 4 月 ~216 年 3 月 末 次 に 通 貨 ルピーは215 年 初 来 から11 月 末 までに 対 米 ドルで 約 5.6% 下 落 したものの 新 興 国 通 貨 の 中 では 相 対 的 に 優 れたパフォーマンスを 上 げています 対 照 的 に 主 要 国 通 貨 の 貿 易 加 重 指 数 は 同 期 間 1 対 米 ドルで9.9% 下 落 しました 213 年 には フラジャイル ファイブ( 脆 弱 な5 通 貨 ) の 一 つとされていたルピーですが 2 経 常 赤 字 の 縮 小 とインフレ 抑 制 に よって 汚 名 を 返 上 した 形 です 外 貨 準 備 高 も215 年 11 月 末 現 在 3,5 億 米 ドル 超 と 過 去 最 高 額 に 迫 っており 仮 に 今 後 新 興 国 通 貨 にとって 逆 風 となるようなマーケット 環 境 が 到 来 したとしても 乗 り 切 れるだけの 十 分 な 水 準 に 達 しています 1.ブルームバーグ 215 年 11 月 3 日 現 在 2.ブルームバーグ ニュース 215 年 3 月 17 日 フラジャイル ファイブ は 米 FRBが 景 気 刺 激 策 の 段 階 的 圧 縮 を 発 表 した213 年 モルガンスタンレーが 最 初 に 使 った 言 葉 最 も 脆 弱 な 通 貨 をもつ 主 要 新 興 国 5カ 国 (ブラジル インド インドネシア トルコ 南 アフリカ) を 挙 げた 英 国 プルーデンシャル 社 は の 最 終 親 会 社 です 最 終 親 会 社 およびそのグループ 会 社 は 主 に 米 国 で 事 業 を 展 開 しているプルデンシャル ファイナンシャル 社 とは 関 係 がありません 1616(2) 1 / 5
以 上 の 通 り ファンダメンタルズの 改 善 を 背 景 にインド 経 済 の 成 長 見 通 しは 引 き 続 き 有 望 です 215 年 7~9 月 期 のGDP ( 国 内 総 生 産 ) 成 長 率 は+7.4%と 引 き 続 き 旺 盛 な 需 要 や 政 府 支 出 の 伸 び 商 品 価 格 の 低 位 安 定 利 下 げ 効 果 が 徐 々に 浸 透 してくることなどを 背 景 に 景 気 回 復 が 進 んでいることを 示 しています OECD( 経 済 協 力 開 発 機 構 )は インドの215/6 年 度 (215 年 4月 ~216 年 3 月 )の 実 質 GDP 成 長 率 を7.3% 216/7 年 度 を7.4%と 対 象 44カ 国 の 中 で 最 も 高 い 成 長 率 を 予 測 しています 他 の 機 関 も 同 程 度 か それ 以 上 の 成 長 率 を 予 想 して います ( 図 表 2) 各 機 関 によるインドの 実 質 GDP 成 長 率 予 想 215/6 年 度 (215 年 4 月 -216 年 3 月 ) 216/7 年 度 (216 年 4 月 -217 年 3 月 ) インド 準 備 銀 行 (RBI) 7.4% N.A. フィッチ 7.5% 8.% 経 済 協 力 開 発 機 構 (OECD) 7.3% 7.4% 国 際 通 貨 基 金 (IMF) 7.3% 7.5% コンセンサス エコノミックス 7.5% 7.8% 出 所 :RBI フィッチ OECD IMF 世 界 経 済 見 通 しデータベース( (215 年 1 月 ) コンセンサス エコノミックスのデータに 基 づき イーストスプリング インベストメンツ イ 作 成 もちろん インド 経 済 に 課 題 がないわけではありません 世 界 的 な 需 要 の 減 退 によって 輸 出 が 圧 迫 され 1 月 には11カ 月 連 続 の 輸 出 減 を 記 録 しました 政 府 支 出 は 回 復 していますが 外 部 環 境 の 不 振 が 企 業 心 理 の 重 石 となり 設 備 稼 働 率 の 低 さを 理 由 に 企 業 は 投 資 を 手 控 えている 状 況 です しかしイー ーストスプリングでは 景 気 回 復 の 進 行 や 金 融 緩 和 策 の 継 続 構 造 改 革 の 進 展 などの 状 況 からみて こうした 逆 風 は 一 時 的 なものに 終 わるのではないかとみています インフレ 抑 制 と 金 利 低 下 がマクロ 面 の 支 援 要 因 です インドの 金 融 緩 和 策 の 継 続 は 企 業 利 益 と 需 要 を 刺 激 すると 予 想 しています 消 費 者 物 価 指 数 (CPI) 上 昇 率 が 史 上 最 低 水 準 まで 低 下 したため RBIは215 年 に 主 要 政 策 金 利 (レポ 金 利 )を4 回 合 計 1.25%も 引 き 下 げました また 実 質 金 利 が 十 分 に 高 い 水 準 で 推 移 していたことも 利 下 げを 後 押 ししたと 考 えられます 9 9 月 末 の4 回 目 の 利 下 げでレポ 金 利 は 約 4 年 ぶりの 低 水 準 になってはいますが それにも 増 してインフレ 率 が 低 いため 更 なる 利 下 げの 余 地 が 生 じる 可 能 性 がありま す 215 年 7~9 期 に 企 業 の 利 益 率 が 縮 小 した 主 な 要 因 は 金 利 コストの 増 加 だったことが 判 明 しています 低 金 利 が 浸 透 す ればそれが 緩 和 され 利 益 率 の 回 復 にいっそう 拍 車 がかかると 考 えられます 低 金 利 環 境 は 生 産 設 備 の 稼 働 率 の 低 さを 理 由 に 足 踏 みしていた 企 業 投 資 を 回 復 させる 可 能 性 もあります 政 府 は 民 間 部 門 が 追 随 することを 期 待 し 率 先 して 公 共 投 資 を 増 やしています 実 施 中 の 政 府 による 公 共 プロジェクトは215 年 7~9 月 期 に16.6% 増 加 しました 3 また 同 四 半 期 の 新 規 投 資 プロジェクトは 官 民 ともに 増 加 しました また 貸 出 金 利 の 低 下 は 消 費 者 の 借 入 コストを 減 らすため 消 費 者 の 信 用 需 要 を 押 し 上 げるとみられます 3. インド 経 済 監 視 センター(CMIE) モルガンスタンレー リサーチ 215 年 11 月 当 資 料 はイーストスプリング インベストメンツ(シンガポール)リミテッドが 作 成 した資 料 をもとに がご 参 考 資 料 として 抄 訳 2 / 5
消 費 はすでに 回 復 に 転 じています 都 市 部 の 消 費 者 心 理 の 回 復 は 今 年 度 に 入 って 上 向 いてきた 乗 用 車 販 売 に 表 れて います 乗 用 車 販 売 は 今 年 4~1 月 に 前 年 同 期 比 で12% 増 加 し 昨 年 同 期 の3%の 低 成 長 一 昨 年 の 同 5%の 減 少 から は 格 段 の 回 復 と 言 えます 消 費 面 ではもう1 点 拡 大 効 果 を 期 待 できる 要 因 があります 第 7 次 給 与 委 員 会 が216 年 から 公 務 員 給 与 等 の 引 き 上 げ を 勧 告 しており それがインドの 約 3, 万 世 帯 の 所 得 に 直 接 間 接 の 効 果 をもたらす 可 能 性 があります 勧 告 が 実 施 され れば 中 央 政 府 の 公 務 員 及 び 年 金 受 給 者 約 1, 万 人 の 給 与 年 金 が23.5% 引 き 上 げられます インドの 推 定 2 億 6, 万 世 帯 のうち 所 得 が 最 低 政 府 給 与 を 上 回 っているのは8,5 万 世 帯 にとどまるため 公 務 員 の 給 与 改 定 は 該 当 世 帯 全 体 の25~3%に 効 果 を 及 ぼすことになります 前 回 の 給 与 引 き 上 げの 実 施 は28 年 1 月 で その 効 果 により 翌 年 の 乗 用 車 販 売 などは 最 大 6% 増 加 しました 鉱 工 業 生 産 指 数 は 不 安 定 な 動 きが 続 いていますが 特 定 の 領 域 では 明 るい 兆 しがみられます インドの 石 油 製 品 需 要 と 石 炭 取 引 量 の 伸 び 率 はここ 数 ヵ 月 数 年 ぶりの 高 水 準 を 記 録 しています 利 下 げによる 低 金 利 環 境 設 備 稼 働 率 の 上 昇 需 要 回 復 の 見 通 しなどが 企 業 の 営 業 利 益 率 の 改 善 と 増 益 率 の 上 昇 に 追 い 風 になるとみられます 実 際 この 数 年 間 伸 び 悩 みを 見 せていた 企 業 利 益 には 底 打 ち感 が 出 ています 1 株 当 たり 利 益 (EPS)の 対 前 年 の 増 益 率 は 直 近 の4 会 計 年 度 に 毎 年 +1%を 割 り 込 み 215 年 3 月 期 は+4%まで 減 速 しました 需 要 減 退 による 売 り 上 げの 低 迷 低 稼 働 率 支 払 利 息 の 増 加 などがこの 数 年 の 企 業 利 益 に 悪 影 響 を 及 ぼしていました 特 に 影 響 が 大 きかったのは 企 業 利 益 が 世 界 の 商 品 市 場 と 連 動 している 企 業 群 でした 今 後 は 利 下 げ 効 果 と 投 資 回 復 をめざす 改 革 の 後 押 しによって 需 要 が 徐 々に 高 まれば 最 終 的 に 非 稼 働 の 設 備 も 稼 働 す るようになり 設 備 投 資 が 回 復 する 可 能 性 があります これは 収 益 見 通 しにもプラスです 企 業 全 体 の 収 益 の 増 益 率 は 216 年 3 月 期 末 に8.2%に 回 復 し その 後 2 年 度 も 着 実 な 伸 びが 見 込 まれています コンセンサス 予 想 に 基 づくMSCIインド 指 数 の216/7 年 度 217/8 年 度 の 増 益 率 は それぞ れ19.4% 17.2%となっています 現 在 の 増 益 率 のコンセンサス 予 想 は+1% 台 後 半 とやや 高 めに 感 じるかもしれませんが 重 要 なのは 一 桁 台 の 増 益 率 が 過 去 5 年 も 続 いた 後 状 況 が 上 向 いているという 点 です (%) ( 図 表 3) インド 株 式 市 場 の 増 益 率 と 株 価 収 益 率 (PER R) ( 倍 ) 4 25 MSCIインド 指 数 増 益 率 ( 対 前 年 比 左 軸 ) 3 2 1-1 -2 2 15 1 5 ( 年 度 ) MSCIインド 指 数 予 想 PER( 右 軸 ) 平 均 PER( 直 近 1 年 平 均 右 軸 ) 出 所 :MSCI データストリームのデータに タに 基 づきイースト スプリング インベストメンツ 作 成 直 近 1 年 間 は25 年 11 月 ~215 年 11 月 215-217 年 度 の 収 益 伸 び 率 は 予 測 値 MSCI 指 数 はMSCI Inc.が 算 出 している 指 数 です 同 指 数 に 関 する 著 作 権 知 的 財 産 権 その 他 一 切 の 権 利 は MSCI Inc.に 帰 属 します またMSCI Inc.は 同 指 数 の 内 容 を 変 更 する 権 利 および 公 表 を 停 止 する 権 利 を 有 してい ます 当 資 料 はイーストスプリング インベストメンツ(シンガポール)リミテッドが 作 成 した資 料 をもとに がご 参 考 資 料 として 抄 訳 3 / 5
重 要 な 点 として イーストスプリングでは インドの 経 済 成 長 は 政 府 の 改 革 と 密 接 に 関 わっていくと 考 えて います もちろん 改 革 の 効 果 は 徐 々に 薄 れていくと 思 われますが これはさらに 将 来 の 話 です モディ 首 相 率 いる 与 党 連 合 国 民 民 主 連 合 (NDA)は 上 院 では 議 席 が 過 半 数 に 満 たないため 土 地 収 用 法 案 や 物 品 サービス 税 (GST)の 導 入 など 革 新 的 な 改 革 法 案 が 計 画 通 りに 進 んでいません( 主 要 法 案 は 上 下 両 院 での 成 立 が 必 須 ) そのため 政 府 を 厳 しく 批 判 する 報 道 が 目 立 ちますが これはインドの 混 沌 状 態 にあった 民 主 主 義 が 急 速 に 改 善 されるのではないかという 期 待 が 外 れた という 反 動 かもしれません モディ 政 権 は 目 先 の 州 選 挙 で 勝 利 したとしても 219 年 の 任 期 満 了 までに 上 院 の 過 半 数 の 議 席 を 確 保 することはな いと 認 識 しています そのため 政 府 は 改 革 に 対 して 下 からのアプローチ すなわち 各 州 の 立 法 権 限 を 活 用 するアプ ローチを 採 っています モディ 首 相 は グジャラート 州 首 相 だった 自 らの 経 験 を 踏 まえ 州 レベルでの 開 発 政 策 を 奨 励 しています 首 相 が 実 施 し た 州 政 府 への 税 収 の 配 分 比 率 の 引 き 上 げや 財 政 自 治 の 拡 大 は 投 資 の 配 分 を 得 ようと 争 う 州 政 府 間 の 競 争 心 の 育 成 に 寄 与 しています 土 地 収 用 や 労 働 政 策 などの 重 要 改 革 は 州 レベルでの 取 り 組 みが 進 んでいます 競 争 的 連 邦 主 義 (competitive federalism) の 導 入 は 最 終 的 にインドにおける大 規 模 な 構 造 改 革 になるかもしれません これは 大 きな 転 換 です 法 律 改 正 案 の 成 立 が 困 難 な 状 況 のなかで 幸 先 がいいことに 主 要 な 行 政 改 革 には 早 くも 進 展 の 兆 しがみられています 例 えば 214 年 9 月 に 初 めて 発 表 された 国 内 製 造 業 の 発 展 と 雇 用 確 保 をめざす メイク イン インディア(インドでものづ くりを) キャンペーンは 一 定 の 弾 みがついているようです 台 湾 の 電 子 機 器 受 託 生 産 大 手 のフォックスコンや 自 動 車 メーカーのGM フォードなど 大 手 企 業 数 社 がインドに 生 産 拠 点 を 設 置 または 増 強 すると 表 明 しています また 鉄 道 や 国 防 保 険 などの 主 要 産 業 にFDI( 海 外 直 接 投 資 )を 呼 び 込 むための 改 革 も 一 定 の 成 果 を 上 げています これに 伴 ってFDIの 純 流 入 額 が 改 善 し 214/5 年 度 (214 年 4 月 ~215 年 3 月 )は33 億 米 ドルの 過 去 最 高 を 記 録 しま した 215 暦 年 上 期 には インドはFDIのグリーンフィールド* 投 資 先 として 約 31 億 米 ドルを 呼 び 込 み 中 国 米 国 を 押 さえて 首 位 に 躍 り 出 ました 4 さらに メイク イン インディア の取 り 組 みのカギとなるビジネス 環 境 の 整 備 も 進 み 投 資 対 象 国 としての 最 新 のランキングは 上 昇 しています *グリーンフィールド: 投 資 先 の 国 に 新 たに 法 人 や 生 産 設 備 を 設 立 する 投 資 の 方 式 ( 図 表 4) インドへの 海 外 直 接 投 資 (グロス) ( 億 米 ドル) 6 ( 億 米 ドル) 5 5 4 45 3 4 2 1 35 212 年 8 月 213 年 8 月 214 年 8 月 3 215 年 8 月 月 額 ( 左 軸 ) 12ヵ 月 累 積 額 ( 右 軸 ) 出 所 :インド 経 済 監 視 センター(CMIE) モルガンスタンレー リサーチ(215 年 8 月 )のデータに 基 づきイーストスプリング インベストメンツ 作 成 4. fdi Markets FT 215 年 9 月 29 日 当 資 料 はイーストスプリング インベストメンツ(シンガポール)リミテッドが 作 成 した資 料 をもとに がご 参 考 資 料 として 抄 訳 4 / 5
他 にも 重 要 な 改 革 領 域 であるインフラに 進 展 が 見 られます 政 府 は215/6 年 度 の 道 路 鉄 道 整 備 予 算 を214/5 年 度 実 績 の5% 増 しとし 財 源 は 燃 料 税 の 税 収 増 と 市 場 からの 調 達 で 賄 う 意 向 を 示 しています インド 国 道 庁 (NHAI)は 215/6 年 度 上 半 期 (215 年 4~9 月 )に 前 年 同 期 (852km)の 倍 以 上 となる2,km 弱 のプロジェクトを 発 注 しました ひとつ 言 えることは 現 政 権 はインフラ 開 発 の 政 策 課 題 から 外 れることはないだろうと 思 われる 点 です 215 年 11 月 にイ ンド 人 民 党 (BJP)がビハール 州 選 挙 で 敗 北 した 後 政 府 は 大 衆 に 迎 合 する 政 策 に 向 かわざるを 得 ないのではないかとの 懸 念 が 台 頭 しました この 選 挙 ではBJPが 宗 教 やカーストの 色 を 強 く 打 ち 出 したことが 裏 目 に 出 たと 考 えられ 結 果 的 にこ の 選 挙 での 敗 北 は 同 党 への 警 鐘 になったとみられます ビハール 州 の 選 挙 の 開 票 からわずか1 日 後 政 府 は 国 防 単 一 ブランド 小 売 放 送 銀 行 建 設 など15 業 種 の 対 内 直 接 投 資 規 制 をさらに 緩 和 すると 発 表 しました インドの 改 革 はいまだ 道 半 ばではありますが 投 資 家 の 信 頼 を 高 め より 多 くの 投 資 を 呼 び 込 むと 考 えられます 現 状 は2 年 代 初 頭 を 思 わせる? 現 在 の 低 インフレ 商 品 価 格 の 低 位 安 定 企 業 投 資 の 伸 び 悩 み 政 府 の 開 発 志 向 などの 状 況 は 2 年 代 初 頭 の 状 況 に 通 じます 当 時 インドはBJP 主 導 の 連 立 政 権 下 で 着 実 な 経 済 成 長 を 遂 げ 穀 物 の 最 低 買 取 価 格 を 低 く 抑 えるなど 市 場 寄 りの 政 策 がその 後 数 年 間 の 成 長 に 寄 与 しました 24 年 に 国 民 会 議 派 が 政 権 を 掌 握 してからGDP 成 長 率 は 高 水 準 を 維 持 し 28 年 の 世 界 的 な 金 融 危 機 まで 続 きました その 間 株 価 指 数 も 企 業 利 益 も 大 幅 に 上 昇 しました ( 図 表 5) 23-27 年 にかけ インド 株 式 指 数 は1 株 当 たり 利 益 の 上 昇 とリンク 45 4 35 3 25 2 15 1 212 年 12 月 末 を1として 指 数 化 5 23 24 25 26 27 ( 年 ) 1 株 当 たり 利 益 MSCIインド 指 数 出 所 :MSCI データストリームのデータに 基 づきイーストスプリング インベストメンツ 作 成 MSCI 指 数 はMSCI Inc.が が算 出 している 指 数 です 同 指 数 に 関 する 著 作 権 知 的 財 産 権 その 他 一 切 の 権 利 はMSCI Inc.に 帰 属 します またMSCI Inc.は 同 指 数 の 内 容 を 変 更 する 権 利 および 公 表 を 停 止 する 権 利 を 有 しています 当 資 料 はイーストスプリング インベストメンツ(シンガポール)リミテッドが 作 成 した資 料 をもとに がご 参 考 資 料 として 抄 訳 5 / 5