多 変 量 解 析 目 次. 回 帰 分 析. 単 回 帰 分 析. 重 回 帰 分 析 3.3 標 準 偏 回 帰 係 数 6.4 相 関 係 数 と 決 定 係 数 6.5 回 帰 式 の 信 頼 性 0.6 標 準 誤 差 (Stadard Error) 4.7 偏 回 帰 係 数 の 検 定 5.8 多 重 共 線 性 について 8.9 良 い 重 回 帰 式 を 作 成 する 9. 残 差 εについて. 重 回 帰 分 析 例 題 5 3. 判 別 分 析 39 3. 線 形 判 別 式 を 使 用 する 方 法 39 3. ボックスM 検 定 45 3.3 マハラノビスの 距 離 による 判 別 46 3.4 多 変 量 における 群 の 母 平 均 の 差 に 関 する 検 定 49 3.5 判 別 分 析 の 的 中 率 50 3.6 誤 判 別 の 確 率 50 3.7 説 明 変 量 の 寄 与 5 3.8 よい 判 別 式 を 作 成 する 5 4. 判 別 分 析 例 題 55 5. 主 成 分 分 析 69 5. 主 成 分 を 求 める 69 5. 例 題 について 74 5.3 寄 与 率 76 5.4 主 成 分 負 荷 量 77 5.5 採 用 する 主 成 分 の 数 について 78 6. 主 成 分 分 析 例 題 79 7. 正 準 相 関 分 析 89 7. 正 準 相 関 係 数 を 求 める 89 7. 正 準 相 関 係 数 の 検 定 9 8. 正 準 相 関 分 析 例 題 93 9. 数 量 化 Ⅰ 類 00 9. 予 測 線 形 式 を 求 める 00 9. カテゴリ 数 量 の 基 準 化 05 9.3 重 相 関 係 数 と 偏 相 関 係 数 06
0. 数 量 化 Ⅰ 類 例 題 08. 数 量 化 Ⅱ 類 4. 判 別 式 を 求 める 4. 行 列 を 使 用 して 判 別 式 を 求 める 6.3 カテゴリ 数 量 の 基 準 化 9.4 外 的 基 準 に 与 えるアイテムの 影 響 力 について 9. 数 量 化 Ⅱ 類 例 題 3. 数 量 化 Ⅲ 類 6 3. サンプルスコア カテゴリスコアを 求 める 6 3. 行 列 を 使 用 して サンプルスコア カテゴリスコアを 求 める 30 3.3 アイテム カテゴリ 方 式 3 4. 数 量 化 Ⅲ 類 例 題 36 5. EXCEL での 行 列 演 算 4 5. 関 数 ウィザードを 使 用 する 4 5. 逆 行 列 を 求 める 43 5.3 もとの 行 列 が 対 角 行 列 である 時 の 逆 行 列 を 求 める 45 5.4. 行 列 式 を 求 める 46 5.5. 行 列 の 積 を 求 める 46 5.6 行 列 を 使 用 して 連 立 方 程 式 を 解 く 47 5.7 固 有 値 を 求 める 47
. 回 帰 分 析 何 名 かの 体 重 と 身 長 の 値 が 分 かっているとき 体 重 の 値 は 分 かっているが 身 長 が 不 明 の 人 が いるとする このようなとき すでに 得 ているデータから 身 長 と 体 重 の 関 係 を 調 べ その 相 関 を 求 め 身 長 不 明 の 人 の 身 長 を 予 測 する この 様 な 分 析 方 法 を 回 帰 分 析 という 求 めるものは 身 長 であり これを 目 的 変 量 と 呼 ぶ 身 長 の 値 を 予 測 するのは 体 重 からであるの で この 体 重 のことを 説 明 変 量 と 呼 ぶ 説 明 変 量 がつの 時 を 単 回 帰 分 析 といい 説 明 変 量 が つ 以 上 の 時 を 多 重 回 帰 分 析 という 回 帰 分 析 では 説 明 変 量 は 量 的 データであり また 目 的 変 量 も 量 的 データである なお 回 帰 式 で 予 測 をするときには 説 明 変 量 の 範 囲 内 で 予 測 することが 望 ましい 説 明 変 量 の 範 囲 を 大 きく 越 えたところで 予 測 すると 誤 差 が 大 きくなり 実 用 に 適 さなくなる. 単 回 帰 分 析 正 規 母 集 団 から 抽 出 して 得 られた 標 本 データx yが 下 表 のようにあり x y 間 にある 関 係 があるものとする 標 本 説 明 変 量 x 目 的 変 量 y x x x y y y 以 上 の 標 本 データをXYグラフで 描 くいて 下 のようになったとする Y 単 回 帰 直 線 X 標 本 データx yの 間 には 右 上 がりの 関 係 がありそうなので xとyの 関 係 を 表 す 適 当 な 直 線 を 考 える 目 的 変 量 yと 説 明 変 量 xとの 間 に 相 関 があるとき Y=b x+b0 なる 直 線 を 本 考 え 実 データとこの 直 線 上 の 値 との 差 をεとする Y 残 差 εi 実 テ ータ(xi,yi) Y=b x+b0 (xi,yi) X Y=b x+b0 なる 直 線 は 全 ての 標 本 データについて その 残 差 が 最 小 になるようにひく 必
要 がある この 直 線 から 各 標 本 データとのズレ 具 合 いを 計 るために 各 残 差 の 平 方 和 をとり こ の 平 方 和 を 最 小 にするようにする このような 方 法 を 最 小 乗 法 という 標 本 データは 直 線 Y=b x+b0 から 残 差 (ε) 分 ずれているので 標 本 データは y=b x+b0 +εと 表 す このことから 線 形 回 帰 モデルを yi=β xi+β0+εi (i=,)とすると 残 差 εについて εiとεjはお 互 いに 独 立 であり 正 規 分 布 N(0,σ )に 従 う εiの 平 均 値 ( 期 待 値 )は0である 3εiの 分 散 は 一 定 である このような 仮 定 下 で 単 回 帰 式 を Y=b x+b0 とする いま 残 差 εに 注 目 すると εi=yi-yi εi=yi-b xi-b0 である この 残 差 を 全 ての 標 本 データについて 合 計 し その 合 計 値 を 最 小 にするようなb0 b を 求 め この 単 回 帰 式 を 得 る εi = (yi-b xi-b0) であるから f= (yi-b xi-b0) とすると この 式 をb 0,bで 偏 微 分 して 0とおくことにより 正 規 方 程 式 を 得 て 式 fを 最 小 にする b0 bを 得 ることができる f b = -Σxi (yi-b xi-b0) = 0 f b0 = -Σ(yi-b xi-b0) = 0 これから b = Σxi yi - Σxi Σyi Σxi -(Σxi) また b0 = Σxi Σyi --Σxi yi Σxi Σxi -(Σxi) b = Σxi yi - Σxi Σyi Σxi -(Σxi) = Σxi yi - Σxi yi Σxi - (Σxi) = Σ(xi-x ) (yi -y) Σ(xi - x ) = ただし xi yi の 偏 差 平 方 和 積 和 をそれぞれSxx Sxy とすると Sxy Sxx Sxx= (xi-x ) = (yi-y ) Sxy= (xi-x ) (yi-y )である 以 上 から 単 回 帰 式 は Y-y =b(x-x ) Y= Sxy Sxx (x-x )+y と 表 される
またxとyの 相 関 係 数 をRxyとすると Sxy Rxy= であるから Sxx 相 関 係 数 を 使 用 して 単 回 帰 式 を 表 すと Y=R Sxx (x-x )+y と 書 くことができる. 重 回 帰 分 析 それでは 次 に 説 明 変 量 がx xの 変 量 になったときの 回 帰 式 を 求 める 標 本 説 明 変 量 x 説 明 変 量 x 目 的 変 量 y x x x x x x 説 明 変 量 が 変 量 あるので 単 純 に 説 明 変 量 (xとx)の 平 均 値 をとって その 値 と 目 的 変 量 (y)との 相 関 を 求 めても 平 均 値 をとる 段 階 で 失 う 情 報 量 が 大 きいので 正 しい 回 帰 式 を 得 る ことができない このように 説 明 変 量 がつ 以 上 ある 時 の 回 帰 分 析 を 重 回 帰 分 析 という.. 重 回 帰 式 を 求 める 説 明 変 量 が 次 のようになっているときの 重 回 帰 直 線 を 求 める y y y 標 本 説 明 変 量 x 説 明 変 量 x 目 的 変 量 y x x x x x x y y y 平 均 x x y この 関 係 を 図 で 表 すと Y 残 差 標 本 テ ータ(xi,xi,yi) εi 予 測 値 X X 3
説 明 変 量 (x,x)と 目 的 変 量 (y)との 間 に 相 関 関 係 があるとき Y=b x+b x+b0 なる 平 面 を 考 え 実 際 の 標 本 データからこのこの 平 面 上 への 残 差 をεとすると 説 明 変 量 がつある 時 の 重 回 帰 式 は yi=b xi+b xi+b0+εi と 表 される 残 差 εに 注 目 すると εi=yi-yi εi=yi-(b xi+b xi+b0)であるから この 残 差 平 方 和 を 求 め 残 差 平 方 和 が 最 小 にするようなb0 b b を 求 めると 重 回 帰 式 を 得 ることができる 一 般 に 説 明 変 量 がp 個 ある 時 の 線 形 重 回 帰 モデルは yi=β xi+β xi++βp xpi+β0+εi (i=, ) と 表 される この 時 単 回 帰 分 析 と 同 様 に 残 差 εについて εiとεjはお 互 いに 独 立 であり 正 規 分 布 N(0,σ )に 従 う εiの 平 均 値 ( 期 待 値 )は0である 3εiの 分 散 は 一 定 である との 仮 定 下 で 重 回 帰 予 測 式 を Yi=b xi+b xi++bp xpi+b0 とする b bbpを 偏 回 帰 係 数 といい β ββp を 母 偏 回 帰 係 数 という [ 残 差 平 方 和 (εi) を 最 小 にするようなb0 b b を 求 める ] (εi) = {yi-(b xi+b xi+b0)} を 最 小 にするb0 b b を 求 める f= (yi-b xi-b xi-b0) とし この 式 をb0 b bで 偏 微 分 する f = - Σxi (yi-b xi-b xi-b0) = 0 b f = - Σxi (yi-b xi-b xi-b0) = 0 b f = - Σ(yi-b xi-b xi-b0) = 0 b これより xi (yi-b xi-b xi-b0)=0 xi (yi-b xi-b xi-b0)=0 (yi-b xi-b xi-b0)=0 3 上 の 式 を 正 規 方 程 式 という 3から yi-b xi-b xi- b0=0 b0= b0であるから Σyi - b Σxi - b Σxi b0 = = y - b x -b x これをに 代 入 して b ( xi - x )+b ( xi xi- x x )= xi yi- x y b ( xixi- x x )+b ( xi - x )= xi yi- x y これよりb0 b b を 求 めると 重 回 帰 式 の 係 数 を 得 ることができる 4
.. 偏 差 平 方 和 積 和 から 重 回 帰 式 を 求 める () 説 明 変 量 が 個 の 時 説 明 変 量 x x の 偏 差 平 方 和 それぞれS S 偏 差 積 和 をSとすると S = (xi- x ) = xi - x S = (xi- x ) = xi - x S = (xi- x ) (xi- x )= xi xi- x x また 目 的 変 量 yと 説 明 変 量 xとの 偏 差 積 和 をSyとすると Sy= (xi- x ) (yi-y )= xi yi- x y 目 的 変 量 yと 説 明 変 量 xとの 偏 差 積 和 をSyとすると Sy= (xi- x ) (yi-y )= xi yi- x y 以 上 から 前 の 式 は S b+s b=sy S b+s b=sy となるので これから 係 数 b0 b bを 求 める またb0=y -(b x +b x )である () 説 明 変 量 がp 個 ある 時 平 方 和 積 和 行 列 を S S Sp S= S S Sp Sp Sp Spp とする 求 める 重 回 帰 式 を Yi=b xi+b xi++bp xpi+b0 とする この 回 帰 式 の 係 数 b0 bbp は 下 の 連 立 方 程 式 の 解 として 与 えられる S b+s b++sp bp=sy S b+s b++sp bp=sy Sp b+sp b++spp bp=syp 係 数 b0は b0=y -(b x +b x ++bp x xp )である また 行 列 では y x x xp b0 y= y x= x x xp b= b y x x xp b とすると 係 数 bは b=(x x) - x y で 求 めることができる 5
.3 標 準 偏 回 帰 係 数 説 明 変 量 がどれくらい 目 的 変 量 に 影 響 を 与 えているか( 寄 与 しているか)を 見 るには 求 めた 重 回 帰 式 の 偏 回 帰 係 数 を 見 ればよい 通 常 偏 回 帰 係 数 が 大 きいほど 目 的 変 量 に 与 える 影 響 が 大 きいので 多 く 寄 与 しているといえる しかし 説 明 変 量 間 で 単 位 が 異 なるときには 単 位 の 影 響 を 受 けるので 単 純 に 偏 回 帰 係 数 の 大 小 比 較 して 決 めることはできない 単 位 の 影 響 を 除 くには 標 本 データを 標 準 化 する データを 標 準 化 することにより 平 均 =0 分 散 =となり 単 位 の 影 響 を 受 けなくなるので 標 準 化 したデータから 偏 回 帰 係 数 を 求 めるようにする このように 標 準 化 したデータから 得 られた 偏 回 帰 係 数 を 標 準 偏 回 帰 係 数 という 標 準 偏 回 帰 係 数 の 大 きいほど 目 的 変 量 に 与 える 影 響 が 大 きく 寄 与 の 大 きい 変 量 である といえる 通 常 説 明 変 量 がつの 時 の 重 回 帰 式 は Y-y =b(x- x )+b(x- x )と 書 ける いま 目 的 変 量 の 標 準 偏 差 を 説 明 変 量 xの 標 準 偏 差 を S 説 明 変 量 xの 標 準 偏 差 を S とすると データの 標 準 化 は Y Y-y x x-x S x x-x S を 行 うことである Y-y x-x = b x-x + b = b S x-x S + b S x-x S データを 標 準 化 して 得 られる 重 回 帰 式 の 係 数 b b は b =b S b =b S と 表 すことができる.4 相 関 係 数 と 決 定 係 数.4. 単 回 帰 式 における 相 関 係 数 と 決 定 係 数 標 本 説 明 変 量 x 目 的 変 量 y x x x y y y 平 均 x y 6
説 明 変 量 xの 変 化 に 従 って 目 的 変 量 yが 変 化 する( 相 関 関 係 にある)ときxとyの 間 の 相 関 係 数 をR とすると R = Σ(xi-x ) (yi-y) Σ(xi-x) Σ(yi-y ) = Sxy Sxx 相 関 係 数 R は - R の 値 をとり R>0 正 の 相 関 がある R= 無 相 関 R<0 負 の 相 関 がある いま 説 明 変 量 xと 実 測 値 yとの 関 係 がrである 時 これから 求 めた 単 回 帰 式 を Y=b x+b0 とすると y( 実 測 値 ) SE ST SR Y( 予 測 値 ) y ( 平 均 値 ) 実 測 値 yは 単 回 帰 直 線 の 付 近 にばらついて 散 在 している このばらつきの 小 さいほど 単 回 帰 式 のあてはまりがよい( 精 度 が 高 い) 直 線 といえる また 説 明 変 量 xの 目 的 変 量 に 与 える 影 響 が 大 きいといえる つまり 決 定 力 が 大 きいといえる 分 散 状 況 を 見 ると 全 分 散 (ST)は 実 測 値 yi が 平 均 値 yからどれ 位 分 散 しているかである ので (yi-y ) 回 帰 で 説 明 可 能 な 部 分 の 分 散 (SR) つまり 予 測 値 が 平 均 値 からどれ 位 分 散 しているかは (Yi-y ) 回 帰 で 説 明 できない 残 差 部 分 の 分 散 (SE)つまり 実 測 値 が 予 測 値 からどれ 位 分 散 しているかは (yi-yi) である これらの 変 動 の 間 には ST=SR+SE つまり (yi-y ) = (Yi-y ) + (yi-yi) なる 関 係 がある この 両 辺 を (yi-y ) で 割 ると = Σ(Yi-y ) Σ(yi-y ) + Σ(yi-Yi) Σ(yi-y) - Σ(yi-Yi) Σ(yi-y) = Σ(Yi-y ) Σ(yi-y ) = SR ST このR のことを 決 定 係 数 という この 決 定 係 数 は 0 R の 値 をとる また この 決 定 係 数 R は 相 関 係 数 R の 乗 に 等 しい = R 7
.4. 重 回 帰 式 における 相 関 係 数 と 決 定 係 数 () 重 相 関 係 数 と 決 定 係 数 標 本 No 説 明 変 量 x x xp x x xp x x xp x x xp 実 測 値 y y y y 予 測 値 Y 平 均 x x xp y Y Y Y Y 重 相 関 係 数 R は 実 測 値 データyと 重 回 帰 式 から 求 めた 予 測 値 データYとの 相 関 係 数 である R = Σ(yi-y ) (Yi-y ) Σ(yi-y ) Σ(Yi-y ) = Σ(Yi-y ) Σ(yi-y) また 単 回 帰 のときと 同 様 に 相 関 係 数 の 乗 を 決 定 係 数 と 呼 び やはり0 R の 値 をと る R がに 近 いほど 重 回 帰 式 の 精 度 が 高 いといえる R = - Σ(yi-Yi) Σ(yi-y) = Σ(Yi-y ) Σ(yi-y ) [ 重 相 関 係 数 の 検 定 ] 標 本 から 得 られた 重 相 関 係 数 について その 母 重 相 関 係 数 (ρ)が 無 相 関 かどうかの 検 定 を 行 う 標 本 から 得 られた 重 相 関 係 数 をR とする 時 その 母 相 関 係 数 (ρ)についてρ=0の 仮 説 につき 検 定 統 計 量 をFとすると R F = /p (-R ただし p: 説 明 変 量 の 個 数 : 標 本 数 R: 重 相 関 係 数 )/(-p-) は 自 由 度 p,-p-のf 分 布 に 従 うことを 利 用 して 検 定 を 行 う 検 定 をおこなう () 仮 説 をたてる 仮 説 H0:ρ=0 ( 母 重 相 関 係 数 は 無 相 関 である) 対 立 仮 説 H:ρ 0 ( 母 重 相 関 係 数 は 無 相 関 ではない) () 検 定 統 計 量 Fは 自 由 度 p,-p-のf 分 布 に 従 う (3) 有 為 水 準 αで 検 定 を 実 行 する Fp,-p- 分 布 Fp,-p-(α) 8
F Fp,-p-(α)であれば 仮 説 を 棄 却 する つまり 母 重 相 関 係 数 は 有 効 であり 実 測 値 と 予 測 値 の 間 には 相 関 があるといえる 重 相 関 係 数 は 実 測 値 yと 予 測 値 Yとの 相 関 係 数 である これに 対 して 単 純 に 変 量 間 の 相 関 係 数 を 単 相 関 係 数 という 多 変 量 データにおいて 変 量 間 の 相 関 係 数 が 本 当 に 正 しい 相 関 を 示 す とは 限 らない 多 変 量 においては 変 量 間 の 相 関 係 数 を 求 めても その 変 量 以 外 の 変 量 がこの 変 量 に 影 響 を 与 えるからである よって 多 変 量 間 における 変 量 の 正 しい 相 関 係 数 を 求 める には 相 関 係 数 を 求 める 変 量 以 外 の 変 量 の 影 響 を 取 り 除 いて( 一 定 にして) 相 関 係 数 を 求 める 必 要 がある このようにして 求 めた 相 関 係 数 を 偏 相 関 係 数 という () 偏 相 関 係 数 多 変 量 データにおいて 任 意 の 変 量 間 の 単 純 な 相 関 係 数 を 単 相 関 係 数 というが これは 相 関 を とる 変 量 以 外 の 変 量 が その 変 量 に 影 響 を 与 えている 相 関 係 数 である これに 対 し 相 関 を 求 める 変 量 以 外 の 他 の 変 量 の 影 響 を 取 り 除 いた 変 量 間 の 相 関 係 数 を 偏 相 関 係 数 という いまP 変 量 の 任 意 の 変 量 間 の 単 相 関 係 数 をrijとする x x xp x x xp r r rp r r rp rp rp rpp 単 相 関 行 列 をRとすると r r rp 逆 行 列 R - を R= r r rp rp rp rpp R - = r r r p r r r p r p r p r pp 成 分 ij 以 外 の 変 量 を 一 定 にした 成 分 i j 間 の 偏 相 関 係 数 をrij p q とする rij p q = -r ij r ii r jj (3) 自 由 度 調 整 済 み 決 定 係 数 決 定 係 数 や 重 相 関 係 数 は 説 明 変 量 の 数 を 増 やすと 単 純 に 増 加 する 傾 向 がある そこで 単 純 に 説 明 変 量 の 数 を 増 やしても 決 定 係 数 が 単 純 に 増 加 しないように 調 整 した 自 由 度 調 整 済 み 決 定 係 数 という 通 常 標 本 数 が 個 説 明 変 量 が- 個 のものは 分 析 すること ができない 必 ず 説 明 変 量 が- 個 以 下 にする 必 要 がある 自 由 度 調 整 済 み 決 定 係 数 をR とすると 9
R = - SE -p- ST - : 標 本 数 P: 説 明 変 量 の 個 数 (P=-の 時 には 分 母 が0になってしまう) また 書 き 換 えると - R = - -p- (-R ) 自 由 度 調 整 済 み 重 相 関 係 数 をR とすると R = R' である.5 回 帰 式 の 信 頼 性 回 帰 式 を 使 用 して 説 明 変 量 から 目 的 変 量 の 値 を 予 測 する 時 その 予 測 値 がどのくらい 信 頼 性 があるのかを 検 定 する 方 法 に 分 散 分 析 を 用 いる 方 法 と 相 関 係 数 を 用 いる 方 法 がある.5. 分 散 分 析 を 用 いる 場 合 () 単 回 帰 のとき 説 明 変 量 xと 実 測 値 yと 単 回 帰 式 から 求 めた 予 測 値 Yが 下 表 のようである 時 標 本 説 明 変 量 x 実 測 値 y 予 測 値 Y x x x y y y Y Y Y 予 測 値 Yi は Y=b x+b0の 回 帰 式 から 求 めた 値 以 上 のデータをもとに 分 散 分 析 表 を 作 成 し 回 帰 式 の 信 頼 性 を 検 定 する 全 体 の 変 動 (ST)を 回 帰 による 変 動 (SR)と 残 差 による 変 動 (SE)とに 分 け 回 帰 による 変 動 が 残 差 による 変 動 よりも 小 さいようであれば 回 帰 直 線 で 求 めた 予 測 値 は 残 差 による 影 響 の 方 が 大 きいので 予 測 には 役 立 たないと 考 える 実 測 値 の 変 動 (ST)= 回 帰 による 変 動 (SR)+ 残 差 による 変 動 (SE) 残 差 が 小 さいほど 実 測 値 の 変 動 回 帰 による 変 動 となり よい 予 測 値 を 得 られる y( 実 測 値 ) SE ST Y( 予 測 値 ) SR y ( 平 均 値 ) () 変 動 を 求 める 実 測 値 の 全 変 動 (ST) 実 測 値 の 各 値 yi が 実 測 値 の 平 均 y からどれ 位 ばらついている かである ST= (yi-y ) 0
回 帰 による 変 動 (SR) 回 帰 直 線 によって 求 めた 予 測 値 Yi が 実 測 値 の 平 均 yからどれ 位 ばらついているか である SR= (Yi-y ) 3 残 差 による 変 動 (SE) SE= (yi-yi) () 自 由 度 を 求 める 回 帰 による 変 動 の 自 由 度 (fr) fr=-= 残 差 による 変 動 の 自 由 度 (fe) fe=- 3 全 変 動 の 自 由 度 (ft) ft=fr-fe=- (3) 不 偏 分 散 を 求 める 回 帰 による 変 動 の 不 偏 分 散 (VR) VR= SR FR = SR 残 差 による 変 動 の 不 偏 分 散 (VE) VE= SE FE = SE 3 全 変 動 の 不 偏 分 散 (VT) (4) 分 散 比 Fを 求 める F= VR VR = SR SE /(-) FE VT= ST FT = ST FT は 自 由 度,-のF 分 布 に 従 う 右 片 側 検 定 を 行 い VR がVE より 大 きいかどうか 検 定 する VR>VE であれば 回 帰 による 変 動 が 残 差 による 変 動 よりも 全 変 動 に 与 える 影 響 が 大 きいので 回 帰 直 線 は 予 測 に 役 立 つといえる (5) 検 定 を 行 う () 仮 説 をたてる 仮 説 H0: 回 帰 直 線 は 予 測 に 役 立 たない(VR VE) 対 立 仮 説 H: 回 帰 直 線 は 予 測 に 役 立 つ(VR>VE) () 検 定 統 計 量 Fを 求 める F= VR VR (3) 有 為 水 準 αで 右 片 側 検 定 を 行 う は 自 由 度,-のF 分 布 に 従 う F,- 分 布 F,- (α) F F,- (α)であれば 仮 説 H 0 を 棄 却 し 対 立 仮 説 H : 回 帰 直 線 は 予 測 に 役 立 つを 採 択 する つまり この 回 帰 直 線 は 予 測 に 役 立 つとする