ICH 日 本 シンポジウム2015 E14 Discussion Group: 非 抗 不 整 脈 薬 におけるQT/QTc 間 隔 の 延 長 と 催 不 整 脈 作 用 の 潜 在 的 可 能 性 に 関 する 臨 床 的 評 価 E14 トピックリーダー 医 薬 品 医 療 機 器 総 合 機 構 品 川 香 07. 23. 2015
E14 DG: これまでの 経 緯 (1) 2005 年 5 月 ICH BrusselsにてE14ガイドラインStep4 合 意 ー Q&A 対 応 のためImplementation Working Group (IWG) 設 立 2008 年 6 月 ICH PortlandにてQ&A 合 意 2009 年 10 月 日 本 においてE14ガイドライン 及 びQ&A Step5 2009 年 10 月 ICH St.Louisにてガイドライン 改 訂 の 必 要 性 を 検 討 ー 結 論 :ガイドラインの 改 訂 は 行 わず 新 たにQ&Aを 作 成 ー Phase1: 現 在 のガイドラインの 内 容 をより 明 確 化 するた めのQ&Aを 作 成 ー Phase2:さらなるデータに 基 づき E14 及 びS7Bの 改 訂 に 繋 がる 可 能 性 のある 問 題 点 に 関 する 検 討 を 行 う 2
E14 DG: これまでの 経 緯 (2) 2012 年 4 月 4つのQ&AについてStep4 合 意 2012 年 7 月 日 本 でQ&Aを 通 知 (Step5) 2013 年 11 月 残 りの4つのQ&Aについて 合 意 (2014 年 3 月 step4 2015 年 7 月 10 日 日 本 で 通 知 Step5) ー Phase1 完 了 E14/S7B Discussion Group (DG) に 移 行 ー 薬 物 濃 度 ー 反 応 モデル (Concentration- Response modeling: CR モデリング) の 利 用 に 関 連 した 研 究 の 進 歩 について 情 報 共 有 ー Comprehensive in vitro Proarrhythmia Assay (CiPA) の 進 捗 状 況 について 情 報 共 有 ー 適 切 な 時 期 に 新 たな 情 報 に 基 づいて 追 加 Q&Aの 作 成 あるいはE14の 改 訂 を 検 討 3
CR モデリングに 関 する 研 究 の 進 歩 (1) 第 Ⅰ 相 試 験 でのCR 解 析 により 薬 剤 のQTc 間 隔 に 及 ぼす 影 響 に 関 する 情 報 が 十 分 に 得 られ QT/QTc 評 価 試 験 (TQT)を 別 途 実 施 する 必 要 がないとみなされる 場 合 があるか? CR モデリングに 関 するQ&Aについての 議 論 中 に 第 Ⅰ 相 試 験 でのCR 解 析 についての 前 向 きなデータは 上 記 の 点 の 検 討 に 役 立 つ 可 能 性 が 指 摘 された IQ-CSRC studyは 第 Ⅰ 相 試 験 に 準 じた 環 境 におけるCRモ デリングの 利 用 が QTc 延 長 の 可 能 性 をどの 程 度 正 確 に 評 価 できるのかを 前 向 きに 検 討 するために 計 画 された 2014 年 1 月 IQ-CSRC study のデザインに 関 する 論 文 の 発 行 Darpo B, et al. Ann Noninvasive Electrocardiol 2014;19:70-81 4
CR モデリングに 関 する 研 究 の 進 歩 (2) 2014 年 9 月 IQ-CSRC study の 結 果 がE14 DGに 発 表 された 2015 年 4 月 IQ-CSRC study の 結 果 に 関 する 論 文 の 発 行 Darpo B, et al. Clin Pharmacol Ther 2015; 97:326-35 E14 DG において IQ-CSRC study の 結 果 及 びそのE14 ガイドラインへの 適 用 について 広 範 な 議 論 が 行 われた ー 電 話 会 議 8 回 ー CSRC による2 日 間 の 公 開 会 合 及 び 両 日 のE14 DG メンバーによる 非 公 式 な 会 合 (2014 年 12 月 ) E14 DGの 電 話 会 議 において CRモデリングに 関 する 研 究 が 著 明 に 進 歩 し それを 踏 まえてQ&Aの 作 成 あるいはE14の 改 訂 を 考 慮 するのが 適 切 とのことで 合 意 された 5
ICH 福 岡 会 合 での 議 論 E14 DG の 電 話 会 議 でConcept paperが 作 成 議 論 され 福 岡 会 合 に 先 立 ちほぼ 最 終 版 に 近 い ものとなっていた 残 された 論 点 :CRモデリングをガイドラインに 取 り 入 れるにあたり Q&Aの 作 成 E14の 改 訂 のいずれが 適 切 か? ICH 福 岡 会 合 の 初 日 に E14 DGは Q&Aの 作 成 ( 改 訂 )の 方 針 で 合 意 し Concept paper を Steering Committeeに 提 出 した 6
Q&A 改 訂 の 理 論 的 根 拠 (1) E14 DG の 多 くのメンバーは 既 存 のQ&AとCR モデリングに 関 する 新 しい 情 報 を 取 り 入 れて いずれかの 時 点 でE14ガイドラインを 改 訂 する ことが 有 益 と 考 えている E14ガイドライン 改 訂 の 範 囲 については 各 パー ティーの 意 見 が 異 なっていた ー 完 全 なE14ガイドラインの 改 訂 ー 合 意 したQ&A に 基 づく 限 定 的 な 改 訂 そのため E14 ガイドライン 改 訂 の 場 合 の 展 望 は 不 明 確 7
Q&A 改 訂 の 理 論 的 根 拠 (2) E14ガイドラインの CRモデリングの 規 制 への 利 用 に 関 する 部 分 の 改 訂 は 比 較 的 短 期 間 で 行 え る 可 能 性 がある 改 訂 Q&A は 新 薬 のQTcへの 影 響 を 評 価 するた めの 試 験 のデザインや 実 施 に 即 座 に 影 響 する 可 能 性 がある 規 制 当 局 の 意 思 決 定 の 方 法 が 各 局 間 で 調 和 して いることが 非 常 に 重 要 E14 DGは 別 途 Q&Aを 作 成 するよりも 既 存 の Q&Aを 改 訂 するほうが 良 いとのことで 合 意 した 8
ICH 福 岡 会 合 における 議 論 の 進 捗 状 況 CRモデリングに 関 する 改 訂 Q&A のドラフトが 作 成 され E14 DG 内 で 内 容 が 検 討 された ー ドラフトQ&Aの 構 成 について 合 意 された ー ドラフトには 主 要 なコンセプトが 全 て 含 ま れているとのことで 合 意 された 9
さらに 議 論 が 必 要 な 事 項 CRモデリングによるQTc 延 長 リスク 評 価 が 困 難 な 場 合 について どのように 議 論 するか 陽 性 対 照 は 必 ずしも 必 要 ではないとのことで 合 意 したが どのような 条 件 下 で 受 け 入 れられる のか グループ 内 でコンセンサスの 形 成 が 必 要 Health Canadaは CRモデリングを 用 いたQTc 延 長 リスク 評 価 における 陽 性 の 基 準 値 として 10msを 設 定 することに 関 して エビデンスに 基 づいた 根 拠 の 提 示 を 要 求 した 10
今 後 の 活 動 について E14DGは IWGに 移 行 して 定 期 的 (1 回 / 月 )な 電 話 会 議 を 継 続 する 予 定 E14 IWGは 改 訂 Q&Aは 今 後 数 ヶ 月 で 最 終 版 に 近 い 状 態 に 到 達 するものと 考 えている E14 IWGは 次 回 のICH Jacksonville 会 合 におけ る 対 面 会 合 の 実 施 を 希 望 する 予 定 ー Q&Aを 最 終 化 し 次 のステップに 進 める ー E14ガイドライン 改 訂 の 展 望 や 改 訂 範 囲 を 評 価 E14 改 訂 及 びそのたのためのExpert Working Group の 形 成 を 要 望 するか 否 かを SCに 提 示 CiPAの 活 動 の 進 行 について 議 論 する 11
E14/S7B Discussion Group CiPA initiativeは 現 行 の 新 薬 の 催 不 整 脈 作 用 の 潜 在 的 可 能 性 に 関 する 標 準 的 な 評 価 (S7A&B E14)の 感 度 と 効 率 を 高 めることを 目 的 としている E14/S7B Discussion Groupとしては CiPAに 関 連 した 研 究 の 進 展 に 関 する 議 論 を 今 後 もグル ープとして 継 続 していくことを 確 認 した 12
メンバー(2015 年 6 月 10 日 ) *:Rapporteur PhRMA FDA EFPIA EU JPMA MHLW/PMDA Swissmedic Health Canada Daniel Bloomfield*, James Keirns, Derek Leishman Norman Stockbridge, John E. Koerner, Christine E. Garnett, Yi Tsong Charles Benson, Corina Dota Krishna Prasad*, Jan Regnstroem Maki Ito, Yasuhiro Itano, Koichiro Ogata, Yoshiko Okai Kaori Shinagawa, Kinue Nishioka, Yuki Ando, Kana Watanabe Hans Kemmler, Joerg Putzke Colette Strnadova 13
おわりに CRモデリングに 関 するQ&Aの 改 訂 作 業 が 開 始 され 将 来 的 にはTQTを 他 の 臨 床 試 験 におけるQTc 延 長 リスクの 評 価 に 置 き 換 えることが 許 容 される 場 合 も 生 じると 想 定 される S7B 及 びE14ガイドラインに 基 づく 評 価 に 比 べて より 効 率 や 精 度 の 良 い 非 臨 床 試 験 及 び 臨 床 試 験 における 催 不 整 脈 リ スクの 評 価 方 法 の 確 立 を 目 指 した 研 究 が 盛 んに 行 われてお り 今 後 E14 及 びS7Bガイドラインを 改 訂 しようという 議 論 はさらに 活 発 化 することが 予 想 される 国 内 の 新 たな 評 価 方 法 に 関 する 研 究 や 国 内 TQT 成 績 等 を 考 慮 すると 共 に IWGにおいて 情 報 収 集 情 報 交 換 を 進 め 将 来 の 国 内 での 改 訂 Q&Aの 適 用 及 びガイドライン 改 訂 等 が 考 えられる 場 合 のために 準 備 する 必 要 があると 考 える 14