幼 児 教 育 のあり 方 と 適 正 配 置 についての 基 本 方 針 平 成 21 年 9 月 橿 原 市 橿 原 市 教 育 委 員 会
はじめに 2 1. 公 立 幼 稚 園 保 育 所 の 現 状 課 題 3 2. 幼 児 教 育 のあり 方 についての 基 本 的 な 考 え 方 3 (1) 幼 稚 園 保 育 所 の 役 割 1 幼 稚 園 の 役 割 2 保 育 所 の 役 割 (2) 今 後 の 幼 児 教 育 のあり 方 について 1 子 どもを 取 り 巻 く 環 境 の 変 化 2 多 様 な 保 育 ニーズ 3 幼 保 一 体 化 の 取 組 (3) 就 学 前 教 育 の 構 築 1 就 学 前 教 育 の 構 築 2 統 一 保 育 カリキュラムの 策 定 3. 公 立 幼 稚 園 保 育 所 の 適 正 配 置 計 画 策 定 の 基 本 的 な 考 え 方 6 (1) 公 立 幼 稚 園 保 育 所 のあり 方 (2) 特 色 づくり (3) 公 立 施 設 の 再 編 整 備 と 幼 保 一 体 化 への 取 組 (4) 適 正 規 模 の 基 本 的 な 考 え 方 について 1クラス 編 制 教 員 配 置 の 基 準 について 2クラス 構 成 数 について (5) 適 正 配 置 の 基 本 的 な 考 え 方 について 1 通 園 区 について 2 通 園 支 援 について 3その 他 の 留 意 事 項 について 4. 公 私 の 協 調 連 携 8 1
はじめに 橿 原 市 の 将 来 を 担 う 子 どもたちが 個 性 や 能 力 を 伸 ばし 健 やかに 成 長 することができるようにす るため 家 庭 や 地 域 でゆとりを 持 って 楽 しく 安 心 して 子 育 てができる 環 境 づくりを 支 援 するとともに 子 どもの 成 長 に 応 じた 教 育 を 提 供 していくことが 本 市 のまちづくりの 指 針 のひとつであります 昨 今 の 社 会 の 変 化 は 人 々の 子 育 て 子 育 ちに 関 する 意 識 にも 様 々な 変 化 をもたらしました 例 を 挙 げると 女 性 の 社 会 進 出 や 子 どもを 生 むことに 慎 重 な 人 々の 増 加 子 どもを 生 み 育 てることと 自 己 実 現 とを 両 立 させようとする 人 々の 増 加 などがあります それとともに 急 速 な 少 子 化 の 進 行 核 家 族 化 の 進 展 地 域 コミュニティーの 希 薄 化 は 子 どもが 子 ども 同 士 の 交 わりの 中 で 育 ちあう 環 境 を 減 少 させ 子 育 ての 様 々な 知 恵 の 伝 承 が 途 絶 えて 子 育 て 子 育 ちに 悩 む 保 護 者 も 多 くなって います しかしながら 子 どもを 取 り 巻 く 社 会 がいかに 変 化 しても また 子 どもに 障 がいなどがあっても 無 くても 子 どもの 本 質 に 変 わりはなく どの 子 も 一 個 の 人 格 を 持 ち 等 しく 保 育 を 受 ける 権 利 を 有 しています 一 人 一 人 の 子 どもが 心 身 ともに 健 やかに 成 長 発 達 し 生 き 生 きと 乳 幼 児 期 を 暮 ら すためには 豊 かな 愛 情 の 中 で 育 まれ 安 心 して 過 ごせる 場 所 が 必 要 です その 中 で 多 くの 人 と 関 わり 様 々なことを 学 び 自 己 を 発 揮 して 生 活 できる 能 力 を 引 き 出 しながら 守 り 育 てることは 保 護 者 地 域 と 行 政 の 責 務 であります 本 市 の 幼 稚 園 保 育 所 の 状 況 をみると いくつかの 幼 稚 園 では 各 学 年 単 学 級 で 1 クラス10 人 に 満 たない 園 が 生 じている 一 方 で 保 育 所 では 入 所 希 望 者 の 増 加 により 待 機 児 童 が 増 加 していま す そして 給 食 3 歳 児 保 育 の 実 施 の 希 望 保 育 時 間 のさらなる 延 長 などの 幼 稚 園 におけるニー ズや 一 時 保 育 病 児 病 後 児 保 育 などに 対 するニーズも 多 くなっています このような 状 況 にあって 多 様 化 した 子 育 てニーズに 対 しできる 限 り 対 応 するとともに 子 どもが 安 全 で 安 心 して 過 ごせる 環 境 を 再 構 築 することは 本 市 が 早 急 に 取 り 組 むべき 課 題 であります そのような 中 で 本 年 2 月 に 橿 原 市 幼 稚 園 適 正 配 置 検 討 委 員 会 から 答 申 いただきました (1) 市 立 幼 稚 園 の 適 正 配 置 計 画 の 策 定 に 関 する 基 本 的 な 考 え 方 について と (2) 市 立 幼 稚 園 にお ける 幼 児 教 育 のあり 方 について( 幼 保 一 体 化 認 定 こども 園 等 の 検 討 を 含 む) について 市 の 就 学 前 教 育 全 体 の 中 であり 方 を 検 討 されました 社 会 情 勢 の 変 化 による 保 護 者 のニーズの 変 化 にど のように 対 応 していくか 幼 保 一 体 化 認 定 こども 園 についての 検 討 も 視 野 に 入 れ 議 論 されてきま した 橿 原 市 の 公 立 幼 稚 園 保 育 所 のみならず 私 立 幼 稚 園 保 育 園 すべてを 含 んだ 就 学 前 の 子 ども たちの 育 ちと 教 育 を どのように 提 供 することが 橿 原 市 の 将 来 を 担 う 子 どもたちにとってふさわしい のかという 観 点 と 子 育 てをする 家 庭 の 保 護 者 の 期 待 に 応 えるためにはどうあるべきかという 観 点 で 答 申 いただきました 本 市 では この 検 討 委 員 会 の 答 申 を 踏 まえ 市 としての 方 針 である 幼 児 教 育 のあり 方 と 適 正 配 置 についての 基 本 方 針 を 策 定 しました 今 後 この 基 本 方 針 に 基 づき 地 域 ごとの 具 体 的 な 実 施 計 画 を 策 定 してまいりたいと 考 えています 2
1. 公 立 幼 稚 園 保 育 所 の 現 状 課 題 (1) 幼 稚 園 の 現 状 と 課 題 幼 稚 園 は 少 子 化 が 進 み 総 園 児 数 がピーク 時 の28.6%( 昭 和 53 年 度 3,092 人 平 成 21 年 度 884 人 )に 減 少 し 現 在 では 市 内 全 15 園 のうち10 園 が30% 以 下 に 4 園 が20% 以 下 となり 園 児 数 の 減 少 傾 向 は 著 しい 状 況 です また クラス 数 も 減 少 し( 昭 和 52 年 度 94クラス 平 成 21 年 度 41クラス) 年 長 年 少 が 各 1クラスの 園 が15 園 中 8 園 に 1クラスの 園 児 数 においても16 人 以 下 の 少 人 数 のクラスが6 園 7クラスあります 園 児 数 が 少 ない 園 では 集 団 生 活 の 中 で 子 ども 同 士 が 切 磋 琢 磨 する 機 会 の 減 少 人 間 関 係 の 固 定 化 また 良 い 意 味 での 競 争 心 の 希 薄 化 という 教 育 の 質 の 低 下 につながる 懸 念 が 生 じて います さらに 市 民 の 幼 稚 園 に 対 するニーズも 多 様 化 してくる 中 で ニーズに 対 応 するため 積 極 的 に 預 かり 保 育 や 子 育 て 相 談 そして 未 就 園 児 の 親 子 登 園 などの 子 育 て 支 援 活 動 に 取 り 組 まれてき ましたが それにも 増 して 近 年 の 少 子 化 現 象 から 推 測 すると 園 児 数 の 減 少 傾 向 は 一 層 進 むも のと 考 えられます また モデルケースとして 白 橿 南 北 幼 稚 園 の 統 廃 合 を 取 り 組 んだ 後 の 検 証 により 適 正 な 規 模 での 運 営 をすることで 集 中 して 子 どもたちのためになる 教 育 環 境 を 整 え 保 護 者 のニーズに 応 える 方 策 を 地 域 の 方 々や 関 係 者 が 協 力 して 取 り 組 んでいくことが 必 要 であ るとの 認 識 に 立 っています (2) 保 育 所 の 現 状 と 課 題 一 方 保 育 所 は 昭 和 51 年 までは 0 歳 児 から3 歳 児 までを 保 育 し 4 歳 になれば 当 然 のよう に 幼 稚 園 に 入 園 していました 社 会 での 就 労 が 母 親 ( 女 性 )にとって 大 きく 影 響 し それに 関 連 して 保 育 所 保 育 の 重 要 性 が 求 められるようになったため 全 保 育 所 において0 歳 児 から5 歳 児 までの 保 育 が 開 始 されました その 後 も 年 々 保 育 所 に 求 められるニーズが 高 まり 入 所 児 童 数 も 定 数 を 超 え ますます 保 育 の 専 門 性 が 問 われるようになってきました 近 年 の 少 子 化 現 象 にもかかわらず 保 育 所 への 入 所 希 望 は 増 加 しているのが 現 状 です 多 様 化 する 時 代 のニーズの 質 量 も 大 きくふくらみ 核 家 族 の 中 で 親 だけに 子 育 ての 負 担 と 責 任 がかかる 現 代 社 会 では その 孤 独 感 不 安 感 などから 派 生 する 子 育 て 問 題 に 対 する 支 援 と 養 育 力 の 低 下 や 児 童 虐 待 などについての 保 護 者 に 対 する 支 援 のあり 方 が 求 められています 地 域 における 子 育 て 支 援 も 今 まで 以 上 に 創 意 工 夫 が 求 められ 保 育 所 をめぐる 環 境 も 様 々に 変 化 しています そのような 中 今 ある 施 設 設 備 など 限 られた 資 源 の 中 でどのように 対 応 していくかが 課 題 とな っています 2. 幼 児 教 育 のあり 方 についての 基 本 的 な 考 え 方 (1) 幼 稚 園 保 育 所 の 役 割 1 幼 稚 園 の 役 割 幼 稚 園 は 満 4 歳 から 小 学 校 就 学 の 始 期 に 達 するまでの 幼 児 を 保 育 し 適 切 な 環 境 を 与 え 3
て その 心 身 の 発 達 を 助 長 することを 目 的 としています 幼 児 期 は 大 人 への 依 存 を 基 盤 として 自 立 に 向 かう 時 期 であり その 過 程 で 幼 児 は 生 活 や 遊 びの 中 で 具 体 的 な 体 験 を 通 して 生 涯 にわたる 人 間 としての 健 全 な 発 達 や 社 会 の 変 化 に 主 体 的 に 対 応 しうる 能 力 など 世 の 中 で 生 きるための 最 も 基 本 となることを 獲 得 していきます このため 幼 稚 園 では 幼 児 の 主 体 的 な 遊 びを 十 分 確 保 し 小 学 校 段 階 以 降 の 生 活 や 学 習 の 基 盤 の 育 成 につながることにも 配 慮 しながら 基 本 的 生 活 習 慣 の 形 成 定 着 人 とかかわる 力 や 道 徳 性 規 範 意 識 の 芽 生 え 創 造 的 な 思 考 や 主 体 的 な 生 活 態 度 の 基 礎 などを 育 てることが 大 切 です 幼 児 は 家 庭 地 域 社 会 幼 稚 園 という 一 連 の 流 れの 中 で 生 活 しており 幼 児 が 望 ましい 発 達 を 遂 げていくためには それぞれにおける 幼 児 の 生 活 が 充 実 し 全 体 として 豊 かなものになって いかなければなりません そのため 幼 稚 園 は 家 庭 や 地 域 社 会 との 連 携 を 深 め 保 護 者 の 要 請 や 地 域 の 実 態 などを 踏 まえ 地 域 の 幼 児 教 育 のセンターとしてその 施 設 や 機 能 を 開 放 し 積 極 的 に 子 育 てを 支 援 して いくことが 求 められています 2 保 育 所 の 役 割 保 育 所 は 児 童 福 祉 法 に 基 づき 保 育 に 欠 ける 乳 幼 児 を 保 育 することを 目 的 とする 児 童 福 祉 施 設 です したがって 保 育 所 における 保 育 は 入 所 する 乳 幼 児 の 最 善 の 利 益 を 考 慮 し その 福 祉 を 積 極 的 に 増 進 することに 最 もふさわしいものでなければなりません 保 育 所 は 乳 幼 児 が 生 涯 にわたる 人 間 形 成 の 基 礎 を 培 う 極 めて 重 要 な 時 期 に その 生 活 時 間 の 大 半 を 過 ごすところです 保 育 所 における 保 育 の 基 本 は 家 庭 や 地 域 社 会 と 連 携 を 図 り 保 護 者 の 協 力 のもとに 家 庭 養 育 の 補 完 を 行 い 子 どもが 健 康 かつ 安 全 で 情 緒 の 安 定 した 生 活 ができる 環 境 を 用 意 し 自 己 を 十 分 に 発 揮 しながら 活 動 できるようにすることにより 健 全 な 心 身 の 発 達 を 図 るところにあります そのために 養 護 と 教 育 が 一 体 となって 豊 かな 人 間 性 を 持 った 子 どもを 育 成 するところに 保 育 所 における 保 育 の 特 性 があります また 子 どもを 取 り 巻 く 環 境 の 変 化 に 対 応 して 保 育 所 には 地 域 における 子 育 て 支 援 のために 乳 幼 児 などの 保 育 に 関 する 相 談 に 応 じ 助 言 するなどの 社 会 的 役 割 もますます 必 要 となってき ています (2) 今 後 の 幼 児 教 育 のあり 方 について 1 子 どもを 取 り 巻 く 環 境 の 変 化 幼 児 教 育 は これまで 幼 稚 園 保 育 所 という 別 々の 制 度 の 中 で 教 育 保 育 の 環 境 を 提 供 して きました しかし 近 年 の 少 子 化 や 核 家 族 化 傾 向 女 性 の 社 会 進 出 など 子 育 て 環 境 も 変 化 し 幼 児 教 育 に 求 められることがらにも 変 化 が 見 られます これまでの 幼 稚 園 は 教 育 保 育 所 は 保 育 という 概 念 は 双 方 の 施 設 ともその 基 本 は 根 底 に 置 くものの 同 じような 教 育 保 育 が 受 けられる ように 変 化 しつつあり 教 育 活 動 保 育 活 動 を 併 せて 保 育 と 呼 ばれています また 一 般 的 に は 地 域 の 人 とのかかわりや 他 の 家 庭 との 結 びつきが 弱 い 親 が 子 育 ての 不 安 を 周 囲 に 相 談 4
することができない 近 隣 同 士 のかかわりで 子 育 てを 支 えていく 地 域 の 教 育 力 が 弱 くなった な どと 言 われていますが 本 市 においてもその 傾 向 が 見 受 けられます 2 多 様 な 保 育 ニーズ 社 会 情 勢 の 変 化 もあって 長 時 間 保 育 や 質 の 高 い 教 育 の 提 供 を 求 める 保 護 者 3 歳 児 保 育 給 食 の 実 施 などの 願 いを 持 つ 保 護 者 が 多 くなっています また 保 育 所 の 入 所 条 件 である 保 育 に 欠 ける という 解 釈 が 今 幅 広 く 捉 えられてきており 子 どもの 数 は 減 少 するものの 保 育 に 対 する 需 要 はこれからますます 増 えることが 見 込 まれます 3 幼 保 一 体 化 の 取 組 先 に 述 べたような 幼 児 を 取 り 巻 く 状 況 の 中 で 幼 稚 園 保 育 所 の 果 たす 役 割 は ますます 大 き くなってきています 上 記 の 幼 稚 園 保 育 所 のそれぞれの 役 割 を 踏 まえた 上 で 就 学 前 の 幼 稚 園 児 保 育 所 児 (4 5 歳 児 )を 共 に 生 涯 にわたる 人 間 形 成 の 基 礎 を 培 う 極 めて 重 要 な 時 期 であるという 認 識 のもと 就 学 前 教 育 として 一 体 的 に 行 えないだろうかと その 方 向 性 を 探 っています 幼 稚 園 保 育 所 は それぞれ 異 なる 目 的 機 能 を 持 った 施 設 ではありますが 他 方 において 両 施 設 とも 就 学 前 の 年 齢 の 者 を 対 象 としていること 等 から 実 態 としてはかなり 類 似 した 機 能 が 求 められています 子 どもたちが 心 身 ともに 健 やかに 成 長 発 達 し 生 き 生 きと 乳 幼 児 期 を 暮 らし 心 豊 かな 生 活 を 営 む 基 礎 となる 力 を 身 につけていくためには 本 市 の 幼 稚 園 と 保 育 所 がこれまでの 長 い 歴 史 の 中 で 培 ってきた 実 績 を 生 かし 今 日 的 なニーズに 即 してそれぞれの 特 徴 を 発 揮 していき 幼 稚 園 保 育 所 の 連 携 を 強 化 し 総 合 的 な 子 育 て 施 策 の 展 開 と 体 制 の 構 築 を 図 っていくことが 必 要 だと 考 えます 幼 保 一 体 化 の 実 施 によって 幼 稚 園 児 保 育 所 児 の 活 動 内 容 がより 豊 かになる 上 幼 稚 園 児 にとっては0 歳 児 から3 歳 児 の 生 活 を 身 近 に 感 じたりふれあったりすることで 体 験 の 幅 が 拡 大 し 集 団 社 会 での 人 格 形 成 の 基 礎 をより 深 く 学 ぶことができます さらに 発 達 段 階 をおさえた 指 導 ができ 職 員 の 研 修 も 深 まり 保 育 内 容 の 指 導 の 多 様 化 質 的 向 上 が 期 待 できます 幼 保 一 体 化 の 取 組 は 将 来 的 には 保 育 所 のニーズの 高 まりや 幼 稚 園 の 状 況 に 柔 軟 に 対 応 できるものと 考 えています (3) 就 学 前 教 育 の 構 築 1 就 学 前 教 育 の 構 築 0 歳 児 から5 歳 児 までの 就 学 前 の 子 どもたちにとって 何 が 最 も 大 切 であるのかという 視 点 で 就 学 前 教 育 のあり 方 について 考 えていく 必 要 があると 考 えます 子 育 ては 幼 稚 園 保 育 所 の 中 で の 教 育 保 育 という 視 点 のみならず 地 域 全 体 で 子 育 て 世 帯 を 捉 え 子 育 ての 見 通 しが 見 える 支 援 を 広 げていくことを 考 えていかなくてはなりません 子 育 て 子 育 ちに 関 する 多 様 な 課 題 に 応 えるためには 次 代 を 担 うすべての 子 どもたちが 安 心 して 暮 らし 健 やかに 育 つ 環 境 づくりと 施 策 の 展 開 が 求 められます 子 どもの 豊 かな 育 ちを 保 障 するため 共 に 学 び 共 に 育 ち 合 う 関 係 づくりをめざして とりわけ 公 5
立 の 施 設 については 親 の 願 いとして 保 育 所 機 能 を 充 実 させ 子 育 て 支 援 機 能 をさらに 充 実 する ことで 子 どもたちが 生 まれる 前 から 家 庭 生 活 就 学 前 教 育 の 一 貫 した 子 育 て 理 念 環 境 づくり を 構 築 します 2 統 一 保 育 カリキュラムの 策 定 幼 稚 園 と 保 育 所 での 教 育 保 育 の 違 いにより 小 学 校 就 学 時 に 影 響 が 出 ないよう 幼 稚 園 と 保 育 所 双 方 の 子 ども 観 保 育 観 の 共 通 認 識 が 必 要 です 幼 稚 園 教 育 要 領 や 保 育 所 保 育 指 針 はそ れぞれの 保 育 内 容 の 上 限 を 示 すものではなく 基 準 を 示 したものであることから 各 施 設 が 積 極 的 に 特 色 を 出 し 切 磋 琢 磨 していくことが 求 められます そのためには 幼 稚 園 教 育 要 領 と 保 育 所 保 育 指 針 を 基 本 として 橿 原 市 の 子 どもたちにとっ て 真 に 必 要 とされる 幼 児 教 育 の 理 念 幼 保 の 共 通 した 教 育 保 育 の 指 針 の 策 定 をします 3. 公 立 幼 稚 園 保 育 所 の 適 正 配 置 計 画 策 定 の 基 本 的 な 考 え 方 (1) 公 立 幼 稚 園 保 育 所 のあり 方 子 どもたちの 豊 かな 育 ちの 保 障 と 保 護 者 のニーズに 応 えるため 幼 稚 園 保 育 所 では 双 方 固 有 の 保 育 機 能 を 可 能 な 限 り 融 合 させ 保 育 サービスの 充 実 を 図 る 取 組 をします 幼 稚 園 は 教 育 保 育 所 は 保 育 という 従 前 の 殻 を 破 り 市 民 サービス 精 神 の 更 なる 高 揚 を 図 り 保 育 サービスに 当 たるよう 努 めます そのため 各 園 所 では 保 育 課 題 勤 務 のあり 方 などについて 自 己 点 検 評 価 による 改 革 改 善 に 努 めるとともに 園 所 の 教 育 交 流 などにより 更 なる 進 展 を 図 ります また 保 育 機 能 の 融 合 のために 市 の 就 学 前 教 育 の 指 針 の 策 定 をします (2) 特 色 づくり 行 政 サービスの 任 を 負 う 公 立 の 幼 稚 園 保 育 所 は 所 在 する 地 域 住 民 のニーズに 応 えるため 地 域 に 根 ざした 特 色 づくりを 目 指 します これまでは 同 一 保 育 機 関 は 同 一 形 態 であるのが 原 則 でしたが 現 在 は 地 域 のニーズに 即 した 園 所 の 経 営 が 望 まれています 各 園 所 は 地 域 の 文 化 就 労 状 況 家 庭 状 況 保 護 者 のニー ズなどを 踏 まえ 地 域 の 実 情 にあった 特 色 ある 保 育 活 動 を 展 開 し 魅 力 ある 地 域 の 保 育 施 設 とし て 努 力 します 今 民 間 保 育 施 設 では 財 政 保 障 が 限 定 された 中 で 常 に 危 機 感 をもって 点 検 し 民 意 に 応 える 施 策 を 図 るなど 経 営 努 力 が 重 ねられています 公 立 においても 各 園 所 ごとに 市 民 の 負 託 に 応 えるべくさらに 改 善 に 努 める 必 要 があり 市 民 ニーズに 応 えられず 入 園 入 所 者 が 少 ない 園 所 については 統 廃 合 を 進 めます (3) 公 立 施 設 の 再 編 整 備 と 幼 保 一 体 化 への 取 組 幼 稚 園 保 育 所 の 施 設 及 び 人 材 の 有 効 活 用 を 図 るとともに 各 々の 特 徴 ある 機 能 を 生 かしな がら 教 育 保 育 サービスの 拡 充 を 図 った 幼 保 一 体 化 施 設 の 設 置 による 特 色 づくりなどにより 幼 保 施 設 を 含 めた 再 編 整 備 をします 再 編 整 備 については 5 保 育 所 と15 幼 稚 園 の20 施 設 について 考 えます 再 編 整 備 後 に 空 い 6
た 施 設 については 市 としての 有 効 活 用 を 図 っていきます ただし この 子 育 ての 施 策 を 進 めるに 当 たっては 限 りあるお 金 を 使 うときバラバラに 使 う よりも 集 中 して 子 どもたちのためになる 教 育 環 境 を 整 え 保 護 者 のニーズに 応 えるよ うに かつ 資 産 を 有 効 活 用 して 市 民 とともに 着 実 に 実 現 化 する 必 要 があります また 今 後 は 幼 稚 園 小 学 校 の 一 貫 校 認 定 こども 園 指 定 管 理 者 制 度 などの 民 間 活 力 の 導 入 についても 検 討 します 特 に 認 定 こども 園 については 現 在 法 制 上 抱 える 諸 課 題 の 改 善 状 況 をみながら モデルケースとして 取 り 組 むなど 段 階 的 に 進 めます なお これらの 実 施 に 当 たっては 0 歳 児 から3 歳 児 の 保 育 について 充 分 な 配 慮 検 討 をしま す (4) 適 正 規 模 の 基 本 的 な 考 え 方 について 次 の2つの 適 正 規 模 についての 基 本 的 な 考 え 方 に 基 づき 適 正 配 置 を 図 ります 1 クラス 編 制 教 員 配 置 の 基 準 について 幼 稚 園 については 1クラス34 名 を 維 持 し それに 伴 った 教 員 を 配 置 し 特 別 な 支 援 を 要 す る 幼 児 の 入 園 に 際 しては 教 職 員 の 加 配 に 配 慮 します 幼 保 一 体 化 施 設 (こども 園 )については 長 時 間 部 ( 保 育 所 部 分 )と 短 時 間 部 ( 幼 稚 園 部 分 ) は 保 育 所 の4 歳 5 歳 児 の 基 準 幼 稚 園 の 基 準 とします 2 クラス 構 成 数 について 幼 稚 園 については 各 学 年 複 数 クラスの 編 制 とし また これに 加 えて 多 目 的 室 が2 室 程 度 必 要 なことから 現 有 施 設 を 考 慮 すると 最 大 で7クラスを 上 限 とした 構 成 とします 各 学 年 が 複 数 クラスであることで クラスごとの 良 さを 認 め 合 い 競 い 合 い そしてクラス 替 え の 効 果 などもあって 集 団 生 活 の 中 で 園 児 同 士 が 刺 激 し 合 う 教 育 環 境 が 確 保 できることから 各 学 年 複 数 クラスを 設 けることが 必 要 と 考 えます クラスの 上 限 は その 施 設 における 保 育 可 能 な 保 育 室 の 許 容 量 が 上 限 となりますが 未 就 園 児 の 登 園 子 育 て 相 談 預 かり 保 育 など 子 育 て 支 援 の 充 実 のための 部 屋 や 絵 本 が 自 由 に 読 めるような 教 育 活 動 のために 必 要 な 部 屋 などの 多 目 的 室 を2 部 屋 程 度 確 保 します 幼 保 一 体 化 施 設 (こども 園 )については 施 設 の 収 容 数 に 応 じて 長 時 間 部 ( 保 育 所 部 分 )と 短 時 間 部 ( 幼 稚 園 部 分 )の 定 員 を 設 け かつ 幼 稚 園 同 様 教 育 活 動 のために 必 要 な 部 屋 など の 多 目 的 室 を2 部 屋 程 度 確 保 します (5) 適 正 配 置 の 基 本 的 な 考 え 方 について 上 記 1 2の 条 件 を 確 保 することにより 教 育 効 果 をより 高 めます そのためには この 基 準 に 合 わない 施 設 は 統 廃 合 や 幼 保 一 体 化 による 再 編 を 進 めます 教 育 的 効 果 を 考 えるとき 適 正 規 模 が 満 たされない 幼 稚 園 は 一 定 規 模 の 園 児 数 を 満 たす クラス 編 制 ができるよう 適 正 化 を 図 ることが 必 要 です 一 定 規 模 の 園 児 数 を 確 保 するためには 本 市 の 現 状 では 統 廃 合 を 進 めることは 止 むを 得 ないと 考 えます ただし 統 廃 合 を 進 めるに 際 しては 地 理 的 条 件 や 通 園 の 安 全 などを 考 慮 した 上 で 検 討 を 進 めることが 必 要 と 考 えます 7
更 に 限 りある 資 金 資 産 を 有 効 活 用 するという 主 旨 から 原 則 的 には 施 設 の 増 築 はせず 現 在 の 幼 稚 園 施 設 を 利 用 していくことが 必 要 です ただし 幼 保 一 体 化 施 設 については 給 食 の 提 供 を 含 め 増 築 の 必 要 がある 場 合 も 考 えられます 1 通 園 区 について 幼 稚 園 としては 適 正 規 模 適 正 配 置 の 観 点 から 幼 稚 園 区 は 中 学 校 区 内 を 原 則 とし クラス 数 の 適 正 規 模 が 確 保 できない 場 合 に 限 り 隣 接 園 区 も 対 象 とすることが 必 要 です しかし 適 正 配 置 計 画 を 実 行 する 際 には 卒 園 後 進 学 する 小 学 校 中 学 校 は 同 じであるこ とが 望 ましいですが 私 立 幼 稚 園 保 育 園 への 通 園 希 望 者 もあり 少 子 化 社 会 が 進 行 する 中 にあっては 園 の 適 正 規 模 の 確 保 が 難 しいことも 想 定 され 通 園 区 を 外 すことも 必 要 かと 考 え ます 2 通 園 支 援 について 通 園 区 の 変 更 により 通 園 が 著 しく 困 難 となるケースには 支 援 の 方 策 その 要 支 援 距 離 の 目 安 についても 検 討 します 3その 他 の 留 意 事 項 について 公 立 施 設 の 再 編 については 教 育 的 にも 財 政 的 にも 早 急 に 取 り 組 まなければならない 課 題 ではありますが 段 階 的 に 実 施 することが 望 ましいと 考 えます また 適 正 規 模 及 び 適 正 配 置 については 一 時 的 な 検 討 に 終 わることなく 継 続 的 に 各 園 の 状 況 をみながら 取 り 組 む 必 要 があります 特 に クラス 編 制 基 準 については 社 会 情 勢 の 変 化 に 応 じて 必 要 とされる 場 合 には 再 検 討 します 4. 公 私 の 協 調 連 携 公 立 私 立 の 幼 稚 園 保 育 所 はそれぞれの 役 割 を 分 担 しながら お 互 いに 切 磋 琢 磨 して 全 体 として 市 民 のニーズに 応 えるものでなければなりません その 際 市 の 就 学 前 教 育 を 支 えること を 共 通 の 理 念 とし 公 私 の 枠 を 超 えて お 互 いに 補 い 合 い 協 調 し 合 って 取 り 組 むことが 求 めら れます したがって そのためのコーディネート 機 能 としての 協 議 会 の 設 置 を 進 めます 公 私 幼 保 の 枠 を 超 えた 協 議 会 や 研 究 会 などを 設 けることにより お 互 いのノウハウを 提 供 することや 学 び 合 う 姿 勢 で 研 修 するなどして 市 の 就 学 前 教 育 の 向 上 推 進 を 図 ることに 努 めま す とりわけ 公 私 とも 欠 けている 部 分 は 補 い 合 い 理 解 し 合 って 将 来 を 担 う 橿 原 市 民 の 育 成 に 尽 力 していきたいと 考 えます 市 内 の 各 保 育 機 関 はそれぞれに 課 題 を 克 服 し 単 独 で 又 は 連 携 して 経 営 努 力 し 互 いにそ の 良 さを 認 め 合 い 補 い 合 って 総 体 として 市 民 の 期 待 に 応 えることが 公 私 協 調 であると 考 えま す 8