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(1) 業 務 の 内 容 (a) 業 務 題 目 特 定 利 用 者 向 け 公 衆 移 動 通 信 を 活 用 した 緊 急 地 震 速 報 の 通 信 システムの 研 究 開 発 (b) 担 当 者 リアルタイム 地 震 情 報 利 用 協 議 会 研 究 部 リアルタイム 地 震 情 報 利 用 協 議 会 研 究 部 六 郷 義 典 水 井 良 暢 (c) 業 務 の 目 的 本 システム 開 発 では 様 々なユーザーに 配 信 される 緊 急 地 震 速 報 を 回 線 の 重 複 化 な らびに 低 遅 延 化 で 確 実 かつ 的 確 にユーザーに 伝 達 出 来 るシステムの 確 立 を 目 的 とする 緊 急 地 震 速 報 の 伝 達 における 必 要 条 件 は 情 報 を 即 時 確 実 低 コストでユーザに 配 信 することである 緊 急 地 震 情 報 の 配 信 には 信 頼 性 という 観 点 から 一 般 的 には 有 線 のデ ジタル 専 用 線 が 考 えられる しかしながら 専 用 線 はコストの 面 から 割 高 で 代 替 案 が 望 まれる また 災 害 時 には 地 震 動 および 地 盤 の 液 状 化 などによる 建 物 被 害 や 延 焼 火 災 により 一 般 の 通 信 が 利 用 出 来 ないケースも 考 えられる 一 方 代 替 案 である 無 線 や 衛 星 においてもアンテナの 転 倒 バックボーン 有 線 が 切 断 されるなどのハード 部 分 の 障 害 と 共 に 輻 輳 や 通 信 規 制 などが 発 生 することもあり 信 頼 性 に 問 題 が 無 いわけではない このような 事 情 から 緊 急 地 震 速 報 の 伝 達 において 災 害 時 の 情 報 配 信 にも 対 応 出 来 る 新 たな 伝 達 方 法 が 必 要 とされている そこで 有 線 無 線 衛 星 通 信 等 を 用 いた 緊 急 地 震 速 報 の 伝 達 手 段 の 研 究 を 行 う (d) 5 ヵ 年 の 年 次 実 施 計 画 5 ヵ 年 それぞれの 年 度 での 実 施 項 目 実 施 計 画 項 目 を 以 下 に 示 す 1) 平 成 15 年 度 緊 急 地 震 速 報 の 伝 送 に 適 した 有 線 パケット 無 線 パケット 衛 星 パケットの 3 種 の 通 信 手 段 を 有 する 通 信 システムを 構 築 した 構 築 したシステムを 稼 働 させ 実 稼 働 状 態 を 想 定 した 負 荷 状 況 で 緊 急 地 震 速 報 の 配 信 を 行 い 通 信 に 要 する 時 間 を 測 定 し 通 信 時 間 のばらつきを 検 証 するために 出 来 るだけ 多 くのデータを 収 集 解 析 した 収 集 し たデータを 整 理 し 災 害 に 強 い 緊 急 地 震 速 報 の 伝 達 の 可 能 性 を 探 り 最 適 な 通 信 方 式 の 調 査 検 証 を 行 った 屋 外 作 業 者 および 屋 外 レジャー 用 防 災 端 末 のプロジェクトと 共 同 で 防 災 端 末 対 応 ワ ーキンググループ( 以 後 WG)を 開 催 し 技 術 課 題 の 抽 出 実 験 システムの 評 価 普 及 促 進 に 向 けての 標 準 化 等 について 検 討 した 2) 平 成 16 年 度 有 線 パケット 網 を 利 用 し 特 定 端 末 に 緊 急 地 震 速 報 を 配 信 する 実 験 システムを 構 築 し システムの 有 効 性 を 評 価 した また 緊 急 地 震 速 報 を 利 活 用 するために 有 効 な 共 通 技 術 としてのデータ 配 信 システム( 安 心 安 全 プラットホーム)の 検 討 を 行 い 特 298

許 を 申 請 した 3) 平 成 17 年 度 将 来 的 には 緊 急 地 震 速 報 を 数 多 く( 数 百 万 以 上 )の 一 般 家 庭 へ 一 斉 配 信 する 為 の ネットワークが 必 要 になる このため 平 成 17 年 度 は 低 遅 延 なマルチキャスト 特 にほとんどアドレス 数 に 制 限 の 無 い IPv6 マルチキャストに 着 目 し 実 用 化 の 為 の 検 討 を 行 った さらに 検 討 結 果 に 基 づき 実 証 実 験 システムを 東 日 本 電 信 電 話 ( 株 ) などと 共 同 開 発 し 東 京 北 海 道 宮 城 新 潟 と 異 なる 地 点 を 結 ぶ 実 証 実 験 網 を 構 築 し 実 験 を 行 った また 仙 台 市 においては 東 日 本 電 信 電 話 ( 株 ) ミサワホーム ( 株 )とモデル 地 区 を 設 定 し 一 戸 建 て 分 譲 住 宅 14 戸 を 目 標 に IPv6 マルチキャス トの 実 験 を 開 始 した また セキュリティポリシーについて 検 討 し マルチキャスト 通 信 における 暗 号 化 方 式 について 検 討 した 特 定 者 に 対 して 緊 急 地 震 速 報 の 配 信 が 実 証 実 験 段 階 から 運 用 段 階 に 移 行 しつつあり 開 発 したシステムの 普 及 課 題 の 解 決 に 向 けて 検 討 を 継 続 的 に 行 った 4) 平 成 18 年 度 平 成 18 年 度 は 有 線 伝 送 路 におけるマルチキャスト 通 信 におけるセキュリティ 及 びコス トを 考 慮 したシステムについて 検 討 並 びに 開 発 し 実 証 実 験 を 行 った 更 に 携 帯 電 話 を 用 いた 準 同 報 通 信 について 調 査 検 討 を 行 った 特 に 地 上 デジタル 放 送 (ワンセグ)を 用 いた 緊 急 地 震 速 報 によるワンセグ 端 末 の 自 動 起 動 システムの 開 発 についてプロトタ イプシステムの 概 念 設 計 を 行 った 5) 平 成 19 年 度 19 年 度 では ワンセグ 端 末 を 緊 急 地 震 速 報 により 自 動 起 動 するシステムの 実 用 化 に 向 けた 検 討 を 行 い 実 証 実 験 による 評 価 を 行 う また 神 奈 川 県 藤 沢 市 において 携 帯 電 話 回 線 用 いた 実 証 実 験 を 継 続 し 実 験 結 果 を 反 映 し 製 品 化 を 目 指 す (e) 平 成 18 年 度 業 務 目 的 平 成 18 年 度 は IPv6 マルチキャストに 関 し 東 北 ミサワホーム NTT Com 及 び REIC で 実 証 実 験 を 継 続 し 緊 急 地 震 速 報 の 配 信 方 式 に 関 する 保 守 運 用 上 の 問 題 を 抽 出 する また 地 上 デジタル 放 送 (ワンセグ)を 用 いた 緊 急 地 震 速 報 によるワンセグ 端 末 の 自 動 起 動 システムの 開 発 についてプロトタイプシステムの 概 念 設 計 を 行 う (2) 平 成 18 年 度 の 成 果 (a) 業 務 の 要 約 一 般 に データの 伝 達 方 法 としては 専 用 線 IP-VPN インターネット 通 信 衛 星 デジタル 放 送 携 帯 電 話 等 が 考 えられる しかし 緊 急 地 震 速 報 はその 性 格 上 即 時 的 かつ 安 全 確 実 に 伝 達 されるべき 情 報 である 上 記 のデータ 伝 達 方 法 では 伝 送 速 度 信 頼 性 安 全 性 同 報 機 能 コスト 等 の 面 で 各 要 素 がトレードオフの 関 係 にあり 全 ての 要 素 が 高 いレベルで 実 現 される 伝 達 方 法 の 確 立 が 望 まれていた( 藤 縄 2005; 299

藤 縄 川 崎 斎 藤 2004) 緊 急 地 震 速 報 の 配 信 においては 緊 急 地 震 速 報 による 余 裕 時 間 との 関 連 で 実 質 的 に 一 斉 同 報 に 近 いマルチキャストという 技 術 が 有 効 である そこで 平 成 17 年 度 実 現 した NTT Com の 保 有 する 閉 域 網 フレッツ ドットネット を 用 いた IPv6 マルチキャスト による 緊 急 地 震 速 報 を 配 信 するシステムを 用 い 東 北 ミサワホームとNTT Com 及 び REIC で 一 戸 建 て 住 宅 団 地 において 実 証 実 験 を 継 続 し 緊 急 地 震 速 報 の 配 信 方 式 に 関 する 保 守 運 用 上 の 問 題 を 抽 出 した 下 り 方 向 はマルチキャストであるが 今 回 の 研 究 の 結 果 保 守 運 用 の 観 点 から 上 り 方 向 はユニキャスト 通 信 を 必 要 とすることを 明 らかにした また 地 上 デジタル 放 送 (ワンセグ)の 伝 送 制 御 信 号 に 含 まれるリザーブビット 用 いて 緊 急 地 震 速 報 により 該 当 する 地 域 のワンセグ 端 末 を 自 動 起 動 し サイン 音 を 流 すと 同 時 にピクトグラムを 立 ち 上 げるシステムについてプロトタイプシステムの 概 念 設 計 を 行 った 1) IPv6 マルチキャストによる 緊 急 地 震 速 報 の 配 信 REIC では NTT コミュニケーションズ 東 北 ミサワホームと 共 同 で 緊 急 地 震 速 報 を 将 来 的 に 多 数 のユーザが 同 時 に 活 用 出 来 るようにする 為 に IPv6 マルチキャスト による 緊 急 地 震 速 報 の 伝 達 についての 実 証 実 験 に 平 成 17 年 度 より 取 組 んでいる フレッツ ドットネットという 閉 域 網 の 上 で 構 築 した IPv6 マルチキャスト 用 いて 緊 急 地 震 速 報 を 配 信 すると IPv6 マルチキャスト 機 能 により 緊 急 地 震 速 報 を 多 数 ユーザに 対 し 一 斉 配 信 できる インターネットを 経 由 しない 閉 域 網 での 通 信 の 為 トラフィックの 集 中 やセキュ リティの 問 題 が 低 減 できる 等 のメリットがある 本 年 度 は 東 北 ミサワホームが 分 譲 した 宮 城 県 仙 台 市 泉 区 の エムズガーデン 南 中 山 の 戸 建 住 宅 (105 戸 )の 中 から14 戸 のモニタ 参 加 を 得 て 実 証 実 験 を 行 い 緊 急 地 震 速 報 の IPv6 マルチキャス 配 信 に 関 する 保 守 運 用 上 の 問 題 を 抽 出 した 2) 緊 急 地 震 速 報 によるワンセグ 端 末 の 自 動 起 動 システムの 検 討 平 成 18 年 4 月 から 携 帯 電 話 など 移 動 体 向 けの 地 上 デジタル 放 送 サービスであるワ ンセグサービスが 開 始 された 現 在 順 次 サービスエリアが 拡 大 されている これまで 携 帯 電 話 に 対 する 緊 急 地 震 速 報 のメール 配 信 について 実 現 を 目 指 してきたが 携 帯 電 話 に 対 して リアルタイムで 緊 急 地 震 速 報 の 配 信 を 実 現 するためには 通 信 事 業 者 に おいて 莫 大 な 設 備 投 資 が 必 要 である 事 が 判 明 している そこで 本 年 度 は 地 上 デジ タル 放 送 のワンセグサービスに 焦 点 を 当 て ワンセグ 信 号 に 含 まれる 伝 送 制 御 信 号 (TMCC)の 中 のリザーブビットを 利 用 して 緊 急 地 震 速 報 により 携 帯 端 末 を 自 動 起 動 さ せる 方 式 について NHK 放 送 技 術 研 究 所 から 情 報 提 供 を 受 けた そして これに 基 づ いてプロトタイプシステムの 概 念 設 計 を 行 った 300

(b) 業 務 の 実 施 方 法 1) IPv6 マルチキャストによる 緊 急 地 震 速 報 の 配 信 システム 17 年 度 末 に 構 築 した 実 証 実 験 システムを 用 い 実 験 を 継 続 した このシステムは フレッツ ドットネットの 上 に IPv6 マルチキャスト 網 を 構 築 し 緊 急 地 震 速 報 を 配 信 するもので 東 北 ミサワホーム NTT Com 及 び REIC の 共 同 研 究 として シ ステムを 構 築 した このシステムは REIC( 四 谷 )の 緊 急 地 震 速 報 配 信 サーバと NTT Com( 飯 田 橋 )を 64kbps の 専 用 線 で 結 び NTT Com( 飯 田 橋 )にマルチキャスト 配 信 サーバを 配 備 した フレッツ ドットネット 上 にマルチキャストルータを 多 段 配 備 されたネットワークを 用 い 東 北 ミサワホームが 分 譲 した 宮 城 県 仙 台 市 泉 区 の エムズガーデン 南 中 山 の 戸 建 住 宅 から14 戸 のモニタ 参 加 を 得 て 緊 急 受 信 速 報 受 信 端 末 を14 戸 に 分 散 配 置 した フレッツ ドットネットのアクセス 回 線 とし ては ADSL を 用 いた そして IP テレビ 電 話 を 端 末 として 接 続 した そして 遠 隔 から 端 末 の 動 作 状 況 を 監 視 した 2) 緊 急 地 震 速 報 によるワンセグ 端 末 の 自 動 起 動 システムの 検 討 本 年 度 は NHK 放 送 技 術 研 究 所 より 緊 急 地 震 速 報 によるワンセグ 端 末 の 自 動 起 動 システムの 企 画 に 必 要 な 情 報 提 供 を 受 けた そして これに 基 づいてプロトタイ プシステムの 概 念 設 計 を 行 った (c) 業 務 の 成 果 IPv6 マルチキャストを 用 いて 実 際 に 端 末 を 稼 働 させながら 緊 急 地 震 速 報 を 配 信 す る 場 合 の 保 守 運 用 上 の 問 題 点 の 洗 い 出 しを 行 った IPv6 マルチキャストの 最 大 の 技 術 的 課 題 は 下 り 方 向 はマルチキャストにすることにより 効 率 的 な 配 信 が 実 現 出 来 るが 上 り 方 向 で 端 末 の 稼 働 状 況 を 確 認 する 機 能 を 付 与 するためには サーバとクライアン トとの 間 で Point-to-Point のユニキャスト 通 信 が 必 要 となってくる 点 である 地 上 デジタル 放 送 では 1チャンネル 当 たり 6MHz の 周 波 数 帯 域 を 13 のセグメント と 呼 ばれる 周 波 数 帯 域 の 単 位 に 分 割 し 12 セグメントを 固 定 受 信 向 けに 1 セグメント を 携 帯 移 動 体 受 信 向 けに 使 用 している ワンセグを 含 む 地 上 デジタル 放 送 の 伝 送 制 御 信 号 (TMCC)のリザーブビットに 緊 急 地 震 速 報 用 の 起 動 フラグを 割 り 当 てて ワンセ グ 端 末 を 自 動 起 動 する 仕 組 みについて 検 討 し プロトタイプの 概 念 設 計 を 行 った 1) IPv6 マルチキャストによる 緊 急 地 震 速 報 の 配 信 本 システムは 気 象 庁 から 提 供 される 電 文 形 式 の 緊 急 地 震 速 報 を REIC で XML フ ォーマットに 変 換 して IPv4 で NTT Com のマルチキャスト 配 信 サーバに 配 信 する マルチキャスト 配 信 サーバでは IPv4 から IPv6 に 変 換 し 予 めグループを 定 義 し グ ループに 登 録 されたユーザのみに 緊 急 地 震 速 報 を 配 信 する このグループへの 参 加 離 脱 はマルチキャスト 配 信 サーバで 管 理 する システム 構 成 を 図 1に 示 す IPv6 マルチキャストにおいては マルチキャスト 配 信 サーバでは 一 つのパケットを 生 成 し ネットワークの 中 の 必 要 な 箇 所 で 必 要 な 数 だけのパケットを 複 製 して 配 信 す る 301

IPv6 マルチキャストにおいては UDP/IP を 用 いることにより 送 信 ノードは 送 信 先 の 情 報 を 知 る 必 要 は 無 く マルチキャストグループという 特 定 のアドレスにパケットを 送 信 するだけで 良 い 送 信 元 からのパケットがマルチキャストルータで 必 要 な 数 だけの パケットが 複 製 され 受 信 ノードに 配 送 される このようにして マルチキャストグルー プの 参 加 している 端 末 だけが マルチキャストパケットを 受 信 する 気 象 庁 配 信 サーバ 専 用 線 NTT Com ( 飯 田 橋 ファーストビル) フレッツ 網 IPv4ユニキャスト IPv6マルチキャスト IPv6ユニキャスト 緊 急 地 震 速 報 配 信 サーバ 専 用 線 マルチキャスト 配 信 サーバ 地 震 速 報 POI 時 刻 合 わせ ヘルスチェック REIC 図 1 IPv6 マルチキャストによる 緊 急 地 震 速 報 配 信 システムの 構 成 a) フレッツ ドットネットにおける 認 証 と 問 題 フレッツ ドットネットは NTT Com が 提 供 しているインターネットを 経 由 しな い 閉 域 網 で IPv6 による 通 信 を 実 現 する フレッツ ドットネットを 利 用 してのグローバルアドレス 取 得 は 端 末 をフレッツ ドットネット 網 に 接 続 することで 自 動 的 に 行 われる 端 末 は フレッツ ドットネッ ト 網 のルータより 送 られてくる RA( Router Advertisement)によりプレフィックス 情 報 を 取 得 し これを 端 末 自 体 のネットワークカードの MAC アドレスと 組 み 合 わせて グローバルアドレスを 生 成 する 従 って 図 2に 示 す 通 り 生 成 されるアドレスは 契 約 者 の 持 つ 回 線 に 対 して 固 有 で かつ 端 末 に 対 しても 固 有 のものとなる フレッツ ドットネットではこのアドレスを 基 に 認 証 を 行 っているため 図 3のよ うに A のユーザになりすまして 他 の 端 末 からアクセスしようとしても ネットワーク 側 で 通 信 をブロックする 機 能 をもっていることから IPv6 アドレスの 詐 称 (なりすま し)は 起 こりえない 従 来 の IPv4 では クライアント/サーバモデルを 基 本 としており IP アドレスの 詐 称 の 危 険 性 を 有 している これに 対 して IPv6 は peer-to-peer モデルとなっている このため IPv4 に 比 べると IPv6 は 高 いセキュリティが 確 保 されている また MAC アドレスを 用 いた 認 証 は 端 末 を 特 定 出 来 るという 特 徴 を 有 する しか 302

しながら 将 来 的 に IPv6 が 普 及 し IPv6 もオープンなネットワークとなった 場 合 閉 域 網 の 特 徴 を 活 かした 認 証 となりすまし 防 止 方 式 では 網 間 を 跨 いだ 場 合 の 互 換 性 の 確 保 において 問 題 を 残 す 可 能 性 がないか 懸 念 される 1 IPv6ネットワーク IPアドレスの 上 位 64bitを 付 与 2 IPv6ネットワーク フレッツ 回 線 64 bit フレッツ 回 線 64 bit 64 bit MACアドレスから 下 位 64bitを 生 成 図 2. IPv6 アドレスの 生 成 について IPv6ネットワーク ネットワークで 通 信 をブロック プレフィックスAの 回 線 プレフィックスBの 回 線 プレフィックスAを 詐 称 図 3. プレフィックスによるセキュリティ 対 策 b) マルチキャスト 配 信 サーバと 受 信 クライアントのユニキャスト 通 信 実 際 に 設 置 した14 戸 のうち1 戸 で 端 末 が IP テレビ 電 話 であるため IP テレビ 電 話 用 に 設 定 変 更 が 行 われた 事 が 原 因 で 地 震 時 に 緊 急 地 震 速 報 が 受 信 出 来 なかったこと があった 緊 急 地 震 速 報 は 必 ず 受 信 されなければ 意 味 がなくなる 情 報 であるため 緊 急 地 震 速 報 受 信 端 末 の 動 作 状 況 は 常 時 把 握 しておく 必 要 があることがあらためて 浮 き 彫 りになった ここで マルチキャスト 配 信 サーバと 受 信 端 末 の 機 能 を 整 理 すると 緊 急 地 震 速 報 を 配 信 するマルチキャスト 配 信 サーバには 加 入 者 端 末 のグループへの 参 加 離 脱 を 管 理 するグループ 管 理 機 能 を 備 える そして 端 末 の 時 刻 合 わせに 必 要 な 時 刻 情 報 も 合 わせ て 配 信 する また 各 端 末 に 対 して keep alive 信 号 を 定 期 的 に 同 報 し 端 末 の 生 存 確 認 を 行 う 受 信 端 末 においては マルチキャスト 配 信 サーバから 定 期 的 に 送 信 されて 来 る keep alive 信 号 に 対 して 生 存 確 認 情 報 を 返 信 する 緊 急 地 震 速 報 受 信 端 末 の 動 作 状 況 を 常 時 把 握 するためには 生 存 確 認 情 報 の 返 信 が 必 303

要 で このためには 上 り 回 線 はマルチキャスト 配 信 サーバと 受 信 端 末 との 間 で Point-to-Point のユニキャスト 通 信 を 必 要 とする また マルチキャスト 配 信 サーバで は 接 続 されている 端 末 の 数 だけの 生 存 確 認 情 報 を 処 理 する 能 力 が 要 求 される 更 に ネ ットワークも 上 り 方 向 は Point-to-Point 接 続 となる ところで 一 斉 に 生 存 確 認 情 報 が 発 信 されると ノードの 各 所 で 輻 輳 を 発 生 させる 可 能 性 がある 時 にアグリゲートノ ード(マルチキャスト 配 信 サーバの 点 )では パケットの 集 中 が 予 測 される このため 回 避 策 として 端 末 毎 に 生 存 確 認 情 報 を 返 信 するタイミングを 変 えるなどの 対 策 を 講 じる 必 要 がある 結 論 として 同 報 性 を 要 求 される 緊 急 地 震 速 報 では 加 入 者 数 が 増 大 するにつれて 下 り 方 向 の 通 信 としては TCP/IP ユニキャスト 通 信 よりも UDP/IP マ ルチキャスト 通 信 の 方 が 有 利 であるといえる c) 回 線 の 二 重 投 資 既 に CATV 網 に 加 入 しているユーザが フレッツドットネットによる IPv6 マルチ キャストに 加 入 する 事 は ADSL 回 線 もしくは 光 回 線 への 加 入 が 必 要 となる このため 現 状 では IPv6 マルチキャストの 利 用 は CATV ユーザにとっては 二 重 投 資 となる そこで 既 存 ネットワークを 保 有 しているユーザに 対 しては ユーザが 保 有 しているア クセス 回 線 を 有 効 に 活 用 出 来 るよう 多 様 なアクセス 回 線 に 対 応 した 緊 急 地 震 速 報 の 配 信 方 法 の 提 供 が 要 求 される 2) 緊 急 地 震 速 報 によるワンセグ 端 末 の 自 動 起 動 システムの 検 討 平 成 18 年 4 月 より 地 上 デジタル 放 送 の 移 動 体 ( 携 帯 端 末 など) 向 けサービスで あるワンセグのサービスが 開 始 された 現 在 順 次 サービスエリアが 拡 大 されている 本 年 度 は NHK 放 送 技 術 研 究 所 から ワンセグを 用 いた 緊 急 地 震 速 報 による 携 帯 端 末 の 自 動 起 動 の 可 能 性 について 情 報 提 供 を 受 けた それに 基 づき 伝 送 制 御 信 号 (TMCC: Transmission and Multiplexing Configuration Control)を 用 いて 伝 送 された 緊 急 地 震 速 報 用 の 起 動 フラグにより 自 動 起 動 する 携 帯 端 末 のプロトタイプの 開 発 を 企 画 した まず 本 年 度 実 施 したワンセグの 技 術 調 査 結 果 を 述 べ 次 に 来 年 度 開 発 を 予 定 しているプロトタイプの 概 要 について 説 明 する a) 地 上 デジタル 放 送 の 動 向 とワンセグ 地 上 デジタル 放 送 は 平 成 15 年 12 月 1 日 に 東 京 名 古 屋 及 び 大 阪 の 3 大 都 市 圏 で 放 送 が 開 始 され 平 成 18 年 12 月 1 日 には 全 ての 県 庁 所 在 地 を 含 む 地 域 で 放 送 が 開 始 された 現 在 行 われている 地 上 アナログテレビジョン 放 送 は 平 成 23 年 7 月 24 日 に 終 了 し 地 上 デジタル 放 送 に 移 行 される 予 定 である 地 上 デジタル 放 送 では 1チャンネルに 6MHz の 周 波 数 帯 域 が 割 り 当 てられ この 中 が 更 に 13 のセグメントと 呼 ばれる 周 波 数 帯 域 の 単 位 に 分 割 されている この 13 セグメントのうち ハイビジョン 放 送 (HDTV)などの 固 定 受 信 向 けとして 12 セグメ ントを 使 用 している また 携 帯 端 末 ( 主 に 携 帯 電 話 )などの 移 動 体 向 けに1セグメ 304

ントを 使 用 して 低 解 像 度 の 映 像 や 音 声 などをサービス(サイマル)している この 様 子 を 図 4に 示 す ワンセグサービスはセグメント No.0 のセグメントが 使 用 される また 現 在 使 用 されている 伝 送 パラメータ(モード 3)では 1 セグメント 内 に 4 本 の TMCC キャリアが 存 在 する また 図 5に 固 定 受 信 (ハイビジョン 放 送 ) 向 け の12セグメントのサービスのビットレートの 配 分 例 と 携 帯 端 末 向 けのワンセグサ ービスのビットレートの 配 分 例 を 示 す この 時 ワンセグは ハイビジョンと 同 じ 番 組 を 低 ビットレートでサービスしている 地 上 デジタル 放 送 ( 帯 域 幅 6MHz) No.11 No.9 No.7 No.5 No.3 No.1 No.0 No.2 No.4 No.6 No.8 No.10 No.12 ワンセグ 帯 域 ( 約 429kHz) #101 #131 #225 #286 #349 周 波 数 TMCC (DBPSK 変 調 ) TMCC (DBPSK 変 調 ) Δf=246.031746[kHz] 周 波 数 f IF -Δf/2 f IF f IF +Δf/2 図 4. 地 上 デジタル 放 送 のセグメント 構 成 固 定 受 信 向 け12セグサービス (16.8Mbps) ハイビジョン 映 像 14Mbps 音 EPG 声 ほか テ ータ 0.5M 0.8M 1.5M 携 帯 映 像 244Kbps 音 声 55Kbps テ ータ 55Kbps 字 幕 3K EPG 20K その 他 37Kbps 携 帯 端 末 向 け1セグサービス(416Kbps) 図 5. 地 上 デジタル 放 送 における1チャンネルの 伝 送 容 量 の 配 分 例 305

また それぞれの 諸 元 を 表 1に 示 す ここで AAC (Advanced Audio Coding)は ISO/IEC JTC 1 の Moving Picture Experts Group(MPEG)において 規 格 化 された 音 声 圧 縮 方 式 である また SBR (Spectral band replication)は 低 ビットレート 用 の 音 声 圧 縮 技 術 である CCI(Copy Control Information)はコピー 制 御 情 報 でコンテンツのコピ ー 制 限 を 行 うための 情 報 である b) 緊 急 警 報 放 送 について 緊 急 警 報 放 送 とは 緊 急 警 報 放 送 に 対 応 しているラジオ テレビを 遠 隔 起 動 し 災 害 表 1. 地 上 デジタルの 諸 元 ( 例 ) 固 定 受 信 向 け 携 帯 端 末 向 け 使 用 セグメント 数 12 1 変 調 方 式 64QAM ( 安 定 受 信 向 け 高 効 率 ) QPSK ( 移 動 受 信 向 け 低 効 率 ) ビットレート 16.9Mbps 0.416Mbps 映 像 MPEG2(30フレーム/ 秒 ) H.264(15フレーム/ 秒 ) 音 声 MPEG2 AAC MPEG2 AAC+SBR データ 放 送 字 幕 コンテンツ 保 護 可 能 ( 暗 号 化 +CCI) 可 能 (CCIのみ) 情 報 を 伝 える 放 送 システムであり 1985 年 9 月 から 運 用 が 開 始 されている 緊 急 警 報 放 送 の 運 用 実 施 条 件 は 以 下 の 通 りである 1( 大 規 模 地 震 対 策 特 別 措 置 法 ) 大 規 模 地 震 の 警 戒 宣 言 2( 災 害 対 策 基 本 法 ) 自 治 体 からの 放 送 要 請 3( 気 象 業 務 法 ) 津 波 警 報 ワンセグでは TMCC の 中 に 緊 急 警 報 放 送 起 動 フラグが 割 り 当 てられており ワン セグ 端 末 で 緊 急 警 報 放 送 が 受 信 できると いつでもどこでも 災 害 情 報 が 得 られるように なる ( 図 6) 306

受 信 機 の 自 動 起 動 気 象 庁 警 報 発 令 緊 急 警 報 信 号 放 送 局 送 信 所 受 信 エリア 図 6. 緊 急 警 報 放 送 また TMCC の 中 には 未 だ 使 用 方 法 が 未 定 義 のリザーブビットが 存 在 する TMCC 内 のビット 割 り 当 てを 図 7に 示 す Seg #0 bit0 bit0 伝 送 制 御 信 号 (TMCC) 周 波 数 携 帯 端 末 向 けサービス bit26 Bit110-121 ヘッダ ヘッダ ヘッダ ヘッダ 緊 急 警 報 信 号 bit203 伝 送 伝 制 送 御 制 信 御 号 信 号 伝 送 制 御 信 号 リザーブ 時 間 緊 急 地 震 速 報 に 割 当 て #11 #9 #7 #5 #3 #1 #0 #2 #4 #6 #8 #10 #12 地 上 デジタル 放 送 ( 帯 域 幅 6MHz) 周 波 数 図 7. 伝 送 制 御 信 号 (TMCC)におけるビット 割 り 当 て c) 緊 急 地 震 速 報 によるワンセグ 端 末 の 自 動 起 動 に 関 する 検 討 緊 急 地 震 速 報 についても 緊 急 警 報 放 送 と 同 様 に あるエリアを 決 めて そのエリアを 対 象 に して 地 震 の 規 模 が 規 定 の 震 度 を 超 えると 判 断 した 場 合 に ワンセグ 端 末 を 自 動 起 動 する 事 が 307

考 えられる また 詳 細 情 報 はそのまま 映 像 で 流 すことも 可 能 である ⅰ)ワンセグ 端 末 を 自 動 起 動 する 方 法 緊 急 地 震 速 報 による ワンセグ 端 末 の 自 動 起 動 を 実 現 する 方 法 として 1TMCC の 中 の 緊 急 警 報 放 送 起 動 フラグを 用 いる 方 法 2TMCC の 中 のリザーブビットを 用 いる 方 法 の 二 つの 案 が 考 えられる 緊 急 警 報 放 送 起 動 フラグは デジタル 放 送 に 使 用 する 番 組 配 列 情 報 標 準 規 格 によっ て 規 定 されているので このビットを 用 いて 緊 急 地 震 速 報 によるワンセグ 端 末 の 自 動 起 動 を 実 現 するためには この 規 定 を 変 更 する 必 要 があり 実 質 的 には 困 難 であると 思 われ る これに 対 して リザーブビットを 用 いる 方 法 は これから 使 用 方 法 を 規 定 すればよく ARIB( 社 団 法 人 電 波 産 業 会 )への 働 きかけで 実 現 する 可 能 性 がある ここでは これらの 案 について 対 応 するワンセグ 端 末 のプロトタイプの 開 発 を 検 討 する ⅱ) 緊 急 地 震 速 報 によるワンセグ 端 末 の 自 動 起 動 の 検 討 緊 急 警 報 放 送 起 動 フラグまたはリザーブビットを 使 用 し 緊 急 地 震 速 報 によるワ ンセグ 端 末 の 自 動 起 動 を 行 う 場 合 について 検 討 した まず 受 信 エリアを 規 定 す る 放 送 局 では 緊 急 地 震 速 報 から 規 定 した 受 信 エリアで 地 震 が 事 前 に 規 定 した 震 度 を 超 えると 推 定 された 場 合 緊 急 警 報 放 送 起 動 フラグまたはリザーブビット に 割 り 当 てられた 緊 急 地 震 速 報 用 の 起 動 フラグを ON にする 待 機 状 態 のワンセ グ 端 末 は この 起 動 フラグが ON になったことを 検 知 して サイン 音 をならすと 同 時 に ピクトグラムを 立 ち 上 げる この 時 のプロトタイプ(ワンセグ 端 末 )の イメージを 図 8に 示 す 緊 急 地 震 速 報 配 信 緊 急 地 震 速 報 受 信 アダプタ 緊 急 放 送 緊 急 送 TMCC 間 欠 受 信 部 単 3 電 池 2 制 御 部 SP 緊 急 地 震 速 報 受 信 図 8.ワンセグ 端 末 用 アダプタ 緊 急 地 震 速 報 受 信 着 信 音 鳴 動 バイブレータ プロトタイプでは 緊 急 地 震 速 報 受 信 アダプタを 携 帯 端 末 に 接 続 して 使 用 するこ 308

とを 想 定 している ⅲ) 緊 急 地 震 速 報 によるワンセグ 端 末 の 自 動 起 動 の 実 現 に 向 けての 課 題 緊 急 警 報 放 送 と 同 様 緊 急 地 震 速 報 によって ワンセグ 端 末 を 自 動 起 動 させる ためには 次 の 課 題 を 解 決 する 必 要 がある 1 待 機 時 の 省 電 力 化 (ワンセグ 端 末 ) 2アンテナ 収 納 状 態 での 受 信 を 実 現 するための 高 感 度 化 (ワンセグ 端 末 ) 3 受 信 可 能 エリアの 拡 大 ( 地 下 街 等 放 送 局 の 電 波 が 直 接 とどかない 場 所 への 対 策 ) また 緊 急 地 震 速 報 によるワンセグ 端 末 の 自 動 起 動 を 実 用 化 するためには 4 標 準 規 格 の 策 定 の 必 要 がある 1 2については NHK 放 送 技 術 研 究 所 の 調 査 研 究 により 技 術 的 には 可 能 で あることが 確 認 されている 今 後 実 証 実 験 を 行 う 中 で 性 能 評 価 を 行 っていく 予 定 である 3については 一 般 的 方 法 として ギャップフィラーを 設 置 して 物 理 的 に 再 送 信 を 行 う 方 法 が 考 えられる また 4については プロトタイプの 特 性 を 評 価 する 過 程 で 規 格 を 検 討 し ARIB に 提 案 して 国 内 標 準 規 格 を 策 定 する 手 順 を 考 えている (d) 結 論 ならびに 今 後 の 課 題 1) IPv6 マルチキャストによる 緊 急 地 震 速 報 の 配 信 おける 保 守 運 用 上 の 課 題 NTT com の 提 供 するフレッツ ドットネット 上 に IPv6 マルチキャスト 網 を 構 築 し 東 北 ミサワホームが 分 譲 した 宮 城 県 仙 台 市 泉 区 の エムズガーデン 南 中 山 で14 戸 に 緊 急 地 震 速 報 を 配 信 し 実 証 実 験 を 実 施 した IPv6 マルチキャストでは 安 全 で 低 遅 延 低 コストで 100 万 加 入 単 位 に 対 応 出 来 る 緊 急 地 震 速 報 の 一 斉 同 報 システムが 実 現 できる 本 年 度 は 主 に IPv6 マルチキャストの 保 守 運 用 上 の 課 題 を 抽 出 した 以 下 に 抽 出 した 結 果 を 要 約 する a) 認 証 ここで 利 用 したフレッツ ドットネットは 閉 域 網 であるため ネットワークアドレ スと 端 末 に 割 り 振 られる MAC アドレスからグローバル IP アドレスが 生 成 される こ のため 端 末 固 有 のアドレスが 生 成 される 従 って このアドレスにより 認 証 並 びに なりすまし 防 止 が 実 現 される しかしながら IPv6 も 将 来 的 にはオープンなネットワー クになる このため 網 間 を 跨 いだ 場 合 の 互 換 性 の 確 保 が 必 要 となる 従 って 将 来 的 に 互 換 性 のある 認 証 方 式 の 確 立 が 望 まれる b) 上 り 回 線 のユニキャスト 通 信 の 必 要 性 及 び 輻 輳 対 策 緊 急 地 震 速 報 は 必 ず 受 信 されなければ 意 味 がなくなる 情 報 であるため 緊 急 地 震 速 報 309

受 信 端 末 の 動 作 状 況 は 常 時 把 握 しておく 必 要 がある このため マルチキャスト 配 信 サーバから 各 端 末 に 対 して keep alive 信 号 を 定 期 的 に 同 報 し 端 末 の 生 存 確 認 を 行 い 受 信 端 末 においては 送 信 されて 来 る keep alive 信 号 に 対 して 生 存 確 認 情 報 を 返 信 する 事 が 必 須 となる このためには 上 り 回 線 はマルチキャスト 配 信 サーバと 受 信 端 末 との 間 で Point-to-Point のユニキャスト 通 信 を 必 要 とする ところで 端 末 から 一 斉 に 生 存 確 認 情 報 が 発 信 されると ノードの 各 所 で 輻 輳 を 発 生 させる 可 能 性 がある 時 にアグリゲートノード(マルチキャスト 配 信 サーバの 点 ) では パケットの 集 中 が 予 測 される この 回 避 策 として 端 末 毎 に 生 存 確 認 情 報 を 返 信 するタイミングを 変 えるなどの 対 策 を 講 じる 必 要 があると 言 える 実 運 用 に 当 たって は 端 末 の 常 時 監 視 機 能 を 充 実 させるという 対 応 が 必 要 である c) 回 線 の 二 重 投 資 防 止 既 に CATV 網 に 加 入 しているユーザが IPv6 マルチキャストに 加 入 するためには ADSL 回 線 もしくは 光 回 線 への 加 入 が 必 要 となる このため CATV 利 用 者 にとっては CATV をアクセス 回 線 としてインターネットサービスを 受 けているため IPv6 マルチ キャストの 利 用 は 新 たなアクセス 回 線 の 導 入 が 必 要 となり 二 重 投 資 となる そこで 既 存 ネットワークを 保 有 しているユーザに 対 しては ユーザが 保 有 しているアクセス 回 線 を 有 効 に 活 用 出 来 る 様 多 様 なアクセス 回 線 に 対 応 した 緊 急 地 震 速 報 の 配 信 方 法 の 提 供 が 要 求 される 2) IPv6 マルチキャストによる 緊 急 地 震 速 報 の 配 信 おける 今 後 の 課 題 IPv6 マルチキャストによる 緊 急 地 震 速 報 の 配 信 については 以 下 の 課 題 がある a) フレッツ ドットネットという 閉 域 網 現 状 では IPv6 マルチキャストを 利 用 して 緊 急 地 震 速 報 を 配 信 するためには NTT Com の 提 供 するフレッツ ドットネットを 利 用 する 必 要 がある ネットワークは 理 想 的 にはオープンであることが 望 ましく 他 の 通 信 事 業 者 の 参 入 が 望 まれる b) セキュリティ 対 策 IPv6 マルチキャストが 将 来 的 に CATV 網 等 オープンなネットワーク 上 で 提 供 される 事 を 前 提 に 議 論 すると 認 証 方 式 の 見 直 しに 加 え データの 暗 号 化 等 のセキュリティ 対 策 について 見 直 しを 行 う 必 要 があると 考 えられる c) 多 様 なアクセス 回 線 への 対 応 既 に 既 存 のアクセス 回 線 として CATV が 存 在 する 将 来 的 には CATV 網 をアク セス 回 線 とした IPv6 マルチキャストの 実 現 が 望 まれる 3) 緊 急 地 震 速 報 によるワンセグ 端 末 の 自 動 起 動 システムの 検 討 昨 年 度 まで 携 帯 電 話 による 緊 急 地 震 速 報 の 準 同 報 について 実 現 性 を 検 討 してきた しかしながら 携 帯 電 話 による 準 同 報 の 実 現 については 通 信 事 業 者 による 莫 大 な 設 備 投 資 が 必 要 となることが 判 明 している そこで 本 年 度 は 2006 年 4 月 にサービスが 開 始 され 現 在 順 次 サービスエリアが 拡 大 されている 地 上 デジタル 放 送 のワンセグ サービスに 着 目 し 緊 急 地 震 速 報 によるワンセグ 端 末 の 自 動 起 動 システムについてプロ 310

トタイプシステムの 概 念 設 計 を 行 った 実 用 化 に 当 たっては ワンセグ 端 末 の 待 機 電 力 を 削 減 する 必 要 がある 事 が 判 明 した 19 年 度 はプロトタイプを 開 発 し 実 証 実 験 を 実 施 して システムの 評 価 を 行 う 予 定 である (e) 引 用 文 献 阿 部 IPv6 マルチキャストによる 緊 急 地 震 速 報 の 一 斉 配 信 について, 緊 急 地 震 速 報 展 講 演 会 ( 名 古 屋 ) (f) 成 果 の 論 文 発 表 口 頭 発 表 等 なし (g) 特 許 出 願 ソフトウエア 開 発 仕 様 標 準 等 の 策 定 なし (3) 平 成 19 年 度 業 務 計 画 案 平 成 18 年 度 地 上 デジタル 放 送 (ワンセグ)を 用 いた 緊 急 地 震 速 報 によるワンセグ 端 末 の 自 動 起 動 システムのプロトタイプの 概 念 設 計 をNHK 放 送 技 術 研 究 所 からの 情 報 提 供 に 基 づいて 行 った 19 年 度 は ワンセグ 端 末 を 緊 急 地 震 速 報 により 自 動 起 動 するシステムを 開 発 して 実 証 実 験 による 評 価 を 行 う 311