電 磁 波 とうまく 付 き 合 っていくためにはどうすれば 良 いのか 研 究 者 : 上 沼 可 南 波 中 西 弥 生 橋 本 咲 絵 指 導 教 諭 : 中 島 浩 明 岩 垂 利 夫 動 機 近 年 人 体 への 悪 影 響 が 注 目 視 され 欧 米 では 具 体 的 な 被 害 も 報 告 されている 電 磁 波 だが 世 界 の 研 究 者 たちの 中 でも 未 だ 明 確 な 安 全 性 についての 結 論 は 出 ていない 日 本 ではその 問 題 への 対 処 法 が 明 確 化 されておらず 電 力 会 社 や 家 電 メーカーは 電 磁 波 の 健 康 への 影 響 はまだ 科 学 的 に 解 明 されていない ことを 根 拠 に 有 害 とはいえない としている そんな 電 力 会 社 や 家 電 メーカーの 姿 勢 に 私 たちは 疑 問 をもった 携 帯 電 話 パソコンといった 身 のまわりの 電 化 製 品 のほとんどが 電 磁 波 を 放 出 するもので ある しかし 電 化 製 品 が 無 ければ 私 たちの 便 利 な 生 活 は 成 り 立 たない そこで 私 たちは 消 費 者 の 立 場 から 予 防 原 則 に 基 づき どうすれば 電 磁 波 の 影 響 を 減 らせるか そして どうすれば 電 磁 波 とうまく 付 き 合 っていけるか を 探 求 し これからの 生 活 に 生 かしていき たいと 考 え この 研 究 を 行 った 尚 生 活 にすぐに 生 かせる 結 果 を 得 るため 生 活 に 密 着 した かたちで 研 究 を 進 めた 予 防 原 則 生 活 環 境 自 然 環 境 に 対 して 被 害 をあたえる 脅 威 については 科 学 的 根 拠 が なくても 事 前 回 避 の 措 置 を 定 める という 原 則 HP: 電 磁 波 なび より 概 要 今 回 電 磁 波 と 上 手 く 付 き 合 っていけるのか を 調 べるために まず 電 磁 波 がどのような 物 であるかを 学 び その 上 で 多 量 の 電 磁 波 は 人 体 に 悪 影 響 を 与 えるという 事 を 前 提 とし 遮 蔽 物 によって 多 尐 は 電 磁 波 を 防 ぐ 事 ができるという 仮 定 のもと 次 のような 実 験 を 行 った (1) 身 近 な 電 化 製 品 から 出 る 電 磁 波 の 値 を 測 定 する (2) 電 化 製 品 から 離 れた 時 の 電 磁 波 の 値 を 測 定 する (3) 電 磁 波 の 遮 蔽 にはどのようなものが 効 果 的 かを 実 験 する (4) (3)の 値 から 効 果 的 な 遮 蔽 物 を 調 べ 簡 単 な 遮 蔽 グッズを 考 える (1)~(4)の 結 果 から 電 磁 波 と 上 手 く 付 き 合 っていくためにはどうすれば 良 いのかを 考 える 3-1
研 究 の 方 法 トリフィールドメーター(6Hz 用 ) ( 電 磁 波 検 知 器 )を 使 用 す る 尚 使 用 方 法 については 取 扱 説 明 書 に 従 う 1 身 の 回 りの 家 電 製 品 から 出 る 電 磁 波 の 測 定 実 験 テーマ どの 家 電 製 品 からどれくらい 電 磁 波 がでてい るか? 1 対 象 物 と 電 磁 波 検 知 器 を 密 着 させて 測 定 する 2 何 cm 距 離 をおけば 安 全 な 数 値 になるかを 調 べる 資 料 1 安 全 な 数 値 はこの 研 究 では 4mG として 考 察 を 行 う 4mG とは 私 たちが 調 査 した 複 数 の 文 献 が 国 際 ガイ ドライン( 国 際 電 離 放 射 線 防 護 委 員 会 という 国 際 機 関 が 定 めた 電 磁 波 からの 人 体 防 護 のためのガイドライン )の 甘 さを 指 摘 し 安 全 :4mG 未 満 許 容 :16mG 未 満 と 訴 えているからであるからである 2 距 離 実 験 実 験 テーマ 電 磁 波 の 強 さは 距 離 に 比 例 するか? 1IH 調 理 器 と 検 知 器 の 距 離 をメジャーで 測 り 電 磁 波 の 強 さと 距 離 の 関 係 を 調 べる 3 遮 蔽 実 験 ( 遮 蔽 物 には 誰 もが 手 に 入 れられるような 身 のまわりのものを 使 用 これは 生 活 に 密 着 した 実 験 をするためである ) 実 験 テーマ 何 が 電 磁 波 を 遮 蔽 するか? 1 安 全 機 能 IH 調 理 器 の 仕 組 みから 鍋 がのっていない 状 態 では 電 気 抵 抗 がおこらず 作 動 しないために 全 て 同 じ 鍋 ( 直 径 16cm)で 湯 を 沸 かした 状 態 で 測 定 する 2 検 知 器 と 調 理 器 の 間 は 3cm 4 高 校 生 の 電 磁 波 に 対 する 意 識 調 査 実 験 テーマ 高 校 生 はどれくらい 電 磁 波 について 意 識 しているか? 1 木 曽 青 峰 高 校 1 2 学 年 理 数 科 の 生 徒 7 人 を 対 象 に 行 う 5 考 察 より 電 磁 波 を 遮 蔽 できるエプロン を 考 える 1 市 販 の 電 磁 波 のシールドグッズは 非 常 に 高 価 であるため 考 察 で 最 も 効 果 があっ た 遮 蔽 物 を 使 用 して 誰 でも 簡 単 に 短 時 間 で 安 価 に 作 ることができる 電 磁 波 遮 蔽 エ プロンを 考 える 補 足 電 磁 波 とは 何 か 電 場 ( 電 気 の 影 響 がある 範 囲 )と 磁 場 ( 磁 気 の 影 響 がある 範 囲 )がお 互 いに 影 響 しあ って 作 られる 電 気 と 磁 気 の 両 方 の 性 質 を 持 つ 波 のこと 1 秒 間 に 生 じる 電 磁 波 の 波 の 数 ( 周 波 数 )とひとつの 波 の 長 さ: 谷 から 山 まで( 波 長 ) 3-2
によって 多 くの 種 類 に 分 類 される 波 の 数 が 多 く 波 の 長 さが 短 い ものから 順 に 1. 電 離 放 射 線 (レントゲンなど 医 療 現 場 で 活 躍 ) 2. 紫 外 線 ( 日 焼 けの 主 な 原 因 殺 菌 灯 にも 使 われる ) 3. 可 視 光 線 ( 唯 一 人 間 の 目 に 見 える 電 磁 波 電 磁 波 は 普 通 私 たち 人 間 の 目 には 見 えない ) 4. 赤 外 線 (ストーブや 調 理 用 グリルに 使 われる ) 5. 電 波 (テレビ ラジオ パソコン 携 帯 電 話 から 発 生 してい る 電 磁 波 これを 利 用 せずに 私 たちの 便 利 な 生 活 は 成 り 立 たない ) 上 記 のように 電 磁 波 は 私 たちの 便 利 な 生 活 に 欠 かせない 極 めて 重 要 な 存 在 である さらに 電 波 をより 細 かく 分 類 すると 波 の 数 が 多 く 波 の 長 さが 短 い ものから 順 に 1. マイクロ 波 ( 電 子 レンジ 携 帯 電 話 から 発 生 ) 2. 低 周 波 ( 高 圧 送 電 線 : 発 電 所 で 作 られた 電 力 を 送 る 電 線 のこと から 発 生 ) 資 料 2 資 料 3 3-3
意 図 的 に 電 磁 波 を 発 生 させているもの ( 電 磁 波 を 利 用 して 機 能 するもの ) 電 力 を 使 う た め 仕 方 な く 電 磁 波 が 漏 れ 出 てくるもの 携 帯 電 話 IH 調 理 器 普 通 の 電 気 製 品 ( 家 電 製 品 パソコン) 送 電 線 mg:ミリガウス とは 何 か 資 料 4 電 磁 波 がどのくらい 発 生 しているかを 示 す 単 位 1mG=1G(ガウス) 私 たちは オール 電 化 の 流 行 と 共 に 電 磁 波 を 多 量 に 発 生 させるとして 問 題 視 されている IH 調 理 器 を 実 験 の 対 象 とした IH 調 理 器 とは 何 か IH とは induction heating = 電 磁 誘 導 加 熱 の 略 仕 組 みは 下 図 の 通 りである 磁 力 線 のみを 発 生 させ プレ ート 上 の 金 属 製 鍋 の 電 気 抵 抗 によって 鍋 が 加 熱 する (その た め コ イ ル は 熱 く な ら な い )その 点 で ニクロム 線 の 熱 が 鍋 に 伝 わり 加 熱 するニク ロム 線 電 熱 器 とは 大 きく 違 う 資 料 5 IH 調 理 器 普 及 の 様 子 ( 万 台 ) IH 調 理 器 出 荷 台 数 推 移 8 7 69.5 6 5 48 5.7 59.9 4 3 32.3 2 18 1 2 年 度 21 年 度 22 年 度 23 年 度 24 年 度 25 年 度 資 料 6 3-4
測 定 値 (mg) 1 身 の 回 りの 家 電 製 品 から 発 生 する 電 磁 波 の 測 定 対 象 測 定 値 (mg) 安 全 性 4mG 未 満 になるまでの 距 離 (cm) 電 波 時 計.6 離 れて 使 用 のため 安 全 パソコン(テ ィスフ レイ) 1.5 15 蛍 光 灯 1.5 離 れて 使 用 のため 安 全 冷 蔵 庫 1.5 2 テレビ(52インチ) 12 5(1m 離 れて 見 れば 安 全 ) テレビ(2 インチ) 17 8(1m 離 れて 見 れば 安 全 ) パソコン( 本 体 ) 2 7 IH 調 理 器 1 14 電 子 レンジ 1 14 12 1 8 6 4 2 IH 調 理 器 NAIS 29E B1 蛍 光 灯 TOSHIBA メロウホワイト 4 形 36w テレビ( 大 ) panasonic TH-5pz7 593w テレビ( 小 ) panasonic TH-2LX7 69w 電 波 時 計 CASIO wave ceptor PC ディスプレイ:hp 239-p 15W 本 体 :NEC 55-211-A 冷 蔵 庫 三 菱 冷 凍 冷 蔵 庫 MR-S46D-W 159w 電 子 レンジ リンナイ RMC-12E 11w ( 傍 線 部 は 定 格 消 費 電 力 ) 尚 携 帯 電 話 については マイクロ 波 である ため 単 位 が 上 記 の 家 電 製 品 と 異 なり ここ には 記 さなかった しかし 測 定 結 果 では 呼 び 出 し 時 に 時 々 強 いマイクロ 波 が 出 ており 頭 部 に 近 づけて 使 用 するには 非 常 に 危 険 な 数 値 であった しかも 1m 以 上 離 してもマイクロ 波 は 無 くならず このことは 非 常 に 問 題 である 電 波 時 計 電 化 製 品 から 発 生 する 電 磁 波 の 量.6 1.5 1.5 1.5 パソコン(テ ィスフ レイ) 蛍 光 灯 冷 蔵 庫 テレビ( 大 ) 12 17 2 テレビ( 小 ) パソコン( 本 体 ) IH 1 1 電 子 レンジ 2 距 離 実 験 対 象 :IH 調 理 器 ( 対 象 を IH 調 理 器 にした 理 由 は P.3-4 波 線 部 に 記 載 ) 距 離 (cm) 測 定 値 (mg) cm 時 との 差 (mg) 1 1 36 64 2 22 78 3 15 85 4 11 89 5 6.5 93.5 6 4.9 95.1 7 3.7 96.3 8 2.6 97.4 9 2.9 97.1 1 2.2 97.8 11 1.5 98.5 3-5
12 1.1 98.9 13.9 99.1 14.2 99.8 15.1 99.9 距 離 と 電 磁 波 の 値 の 関 係 12 1 8 6 4 2 2 4 6 8 1 12 14 3 遮 蔽 実 験 予 備 実 験 どのような 形 状 のものが IH 調 理 器 の 遮 蔽 に 効 果 があるか ( 遮 光 ネットを 用 いる ) 検 知 器 と IH 調 理 器 と の 間 に 挿 入 する 検 知 器 を 覆 う 仮 説 遮 蔽 できる 挿 入 するより 遮 蔽 で きる 結 果 効 果 なし -28mG 考 察 :IH 調 理 器 の 電 磁 波 が 立 体 的 同 心 円 状 の 出 かたをしているため 板 状 のもので1 面 だけ を 平 面 的 に 遮 蔽 してもほとんど 効 果 が 得 られないことがわかった よって IH 調 理 器 の 遮 蔽 に は 板 状 で 形 状 がかえられないものより 検 知 器 を 完 全 に 覆 うことができるよう 形 を 自 由 に 変 え られるものや 球 形 に 近 いもの(ボウル)が 適 していることがわかった しかし 他 の 電 化 製 品 は 電 磁 波 の 出 かたに 違 いがある 可 能 性 があるため それらには 板 状 のほうが 遮 蔽 に 適 しているかもしれないと 考 える 私 たちは IH 調 理 器 の 使 用 者 が 女 性 である 場 合 が 多 いことから 女 性 の 子 宮 と 調 理 器 の 高 さ がちょうど 同 じになることに 気 づいた そのため 子 宮 への 影 響 を 考 慮 し 調 理 器 と 検 知 器 を 密 着 させた 状 態 ( 使 用 者 が 調 理 中 とほぼ 同 じ 状 態 )で その 間 に 遮 蔽 物 を 挿 入 して 遮 蔽 を 試 みた しかし 予 備 実 験 より 単 に IH と 測 定 器 の 間 に 遮 蔽 物 を 挿 入 するだけでは 全 く 効 果 が 得 られ ないことがわかった その 原 因 は 電 磁 波 の 出 かた と 波 の 回 折 にあるとした そのため 私 たちは 板 状 の 遮 蔽 物 より 自 由 に 形 を 変 えて 覆 うことができる 材 質 のものがより 効 果 が 高 い と 考 え 遮 蔽 物 で 検 知 器 を 覆 うように 実 験 を 進 めた 3-6
仮 説 遮 蔽 物 亜 鉛 製 網 ( 網 目.3 mm 25 45 mm) アルミホイル(25 45 mm) プラスチック 製 ボウル ほうろう 製 ボウル アルミ 製 ボウル ステンレス 製 ボウル 発 泡 スチロール (25 45 1 mm) 変 成 ポリエチレン ( 板.5 mm 3 45 mm) ステンレス 製 ざる 水 (1L ペットボトル 2 本 ) 農 業 用 遮 光 ネット(25 18 mm ) 仮 説 網 の 目 から 波 が 透 過 してしまうため 遮 蔽 できない 導 電 性 があるため 遮 蔽 できる 導 電 性 がないため 遮 蔽 できない ほうろうの 材 質 から 考 えて 遮 蔽 できる 導 電 性 があるため 遮 蔽 できる 導 電 性 があるため 遮 蔽 できる 98%が 空 気 で 孔 が 多 い 断 面 構 造 から 考 えて 波 を 完 全 に 通 してしまうため 遮 蔽 できない 導 電 性 がないため 遮 蔽 できない 網 の 目 から 波 が 透 過 してしまうため 遮 蔽 できない 導 電 性 があるため 遮 蔽 できる 網 の 目 から 波 が 透 過 してしまうため 遮 蔽 できない 尚 ざるとボウルは 全 て 直 径 約 34cm 結 果 遮 蔽 物 測 定 値 (mg) 遮 蔽 無 しとの 差 (mg) 仮 説 の 合 否 遮 蔽 無 し 5 亜 鉛 製 網 4-1 アルミホイル 4-1 ほうろう 製 ボウル 4-1 アルミ 製 ボウル 38-12 ステンレス 製 ボウル 35-15 発 泡 スチロール 35-15 変 成 ホ リエチレン( 板 ).5 mm 35-15 ステンレス 製 ざる 3-2 水 注 1(9 ページ 上 ) 農 業 用 遮 光 ネット 22-28 遮 蔽 無 しとの 差 (mg) -5-1 -15-2 亜 鉛 製 網 アルミホイル ほうろう 製 ボウル アルミ 製 ボウル ステンレス 製 ボウル 発 泡 スチロール 変 成 ホ リエチレン( 板 ).5mm ステンレス 製 ざる 水 農 業 用 遮 光 ネット -25-3 上 グラフより 農 業 用 遮 光 ネットが 最 も 効 果 があった 3-7
農 業 用 遮 光 ネットの 考 察 薄 く ビニル 素 材 であるため 効 果 はないと 仮 説 をたてたが 最 も 大 きな 効 果 がでた 光 も 電 磁 波 であるため 波 長 こそ 違 う ものの 何 らかの 関 係 があったと 考 えら れる また 柔 軟 性 のある 素 材 である ため 完 全 に 検 知 器 を 覆 うことができた のも 原 因 であると 考 えられる 網 とざるの 考 察 なぜ 孔 が 開 いているのに 電 磁 波 を 遮 蔽 することが 出 来 たのか? 電 磁 波 とは 波 の 形 をしていると 今 回 の 研 究 で 学 んだ そこで 私 たちはこの 波 の 大 き さとざるの 網 目 の 大 きさが 遮 蔽 に 関 係 して いると 考 えた 例 えばトンネルの 中 を 想 像 してほしい ト ンネルの 中 ではラジオが 流 れない 事 が 多 くある これはラジオ 放 送 の 波 長 が 大 きくトンネルの 中 を 通 り 抜 けることが 出 来 ないためだと 考 えられる 同 様 にざるの 網 目 部 分 をトンネル ラジオ 放 送 に 使 われる 波 長 を IH 調 理 器 から 発 生 する 電 磁 波 の 波 長 (1km)と 置 き 換 え X 線 などの 極 めて 小 さい 波 に 比 べ IH 調 理 器 などから 発 生 する 波 長 の 大 きな 電 磁 波 であるとざるのような 小 さな 隙 間 を 通 ることが 困 難 になるのではないか?と 私 たちは 考 える 金 属 の 考 察 今 回 電 磁 波 を 調 査 していく 中 で 文 献 等 により 木 材 は 遮 蔽 に 効 果 がないことがわかった ではなぜ 同 じ 板 という 形 状 にも 関 わらず 金 属 は 電 磁 波 を 遮 蔽 することが 出 来 たのか? 私 たちは 金 属 に 有 り 木 材 に 無 い 特 徴 に 注 目 した それは 導 電 性 である 何 らかの 原 因 により 金 属 内 に 電 流 が 発 生 し それによって 電 磁 波 の 軌 道 が 変 わる あるいは 電 磁 波 を 跳 ね 返 すことで 遮 蔽 を 可 能 にしたのではないだろうか さらに 金 属 の 間 では 大 きくても 5mG ほどしか 差 が 無 いことから 金 属 の 種 類 によってはそれほど 遮 蔽 の 能 力 に 差 は 無 いと 考 えられる 発 泡 スチロールの 考 察 発 泡 スチロールとは 何 か 原 料 ビーズ(ポリスチレン 樹 脂 :プラスチックの 一 種 )に 蒸 気 をかけ 膨 張 させたもの 98% 空 気 2% 原 料 そのため 非 常 に 密 度 が 小 さい 材 質 である 顕 微 鏡 で1 倍 した 発 泡 スチロールの 断 面 資 料 7 前 記 の 材 質 から 断 面 構 造 から 考 えて 波 を 完 全 に 通 してしまうため 遮 蔽 できない と 仮 説 をたてた が 結 果 では ある 程 度 遮 蔽 できることがわかった その 理 由 は 電 磁 波 を 透 過 すると 考 えられた 無 数 の 孔 が 逆 に 網 やざると 同 じ 原 理 で 3-8
IH 調 理 器 から 出 る 電 磁 波 の 波 長 の 長 さ(1km)が 長 いために 発 泡 スチロールの 非 常 に 小 さな 孔 を 通 れず 遮 蔽 できたと 考 える 注 1: 水 については 2 本 の 1lペットボトルに 入 れ 検 知 器 を 覆 うよう 試 みたが 覆 うことはできず 測 定 値 は 出 なかった 4 高 校 生 の 電 磁 波 に 対 する 意 識 調 査 設 問 1 電 磁 波 とはどのようなものか 知 っていますか 電 磁 波 とはどのようなものか 知 っていますか 4 35 3 25 2 15 女 子 男 子 1 5 よく 知 っている 知 っている 知 らない 全 く 知 らない 設 問 2 電 磁 波 が 危 険 であると 聞 いたことがありますか 女 子 男 子 ない ない ある ある 設 問 3 日 常 生 活 の 中 で 電 磁 波 を 意 識 した 事 はありますか 女 子 男 子 ある ある ない ない 3-9
アンケートの 考 察 電 磁 波 が 危 険 であると 耳 にしながらも 実 際 生 活 のなかで 意 識 する 人 はほとんどいないこと が 明 らかになった これは 電 磁 波 が 目 に 見 えないものであるためだと 考 えられる 日 本 が 欧 米 に 比 べ 電 磁 波 の 対 策 がはるかに 遅 れていることの 表 れでもあると 考 えられる また 若 干 ではあるが 女 子 の 方 が 電 磁 波 の 危 険 性 について 聞 いたことがあり 意 識 した 経 験 も 多 いことがわかった 5 考 察 より 電 磁 波 を 遮 蔽 できるエプロン を 考 える 最 も 遮 蔽 に 効 果 があったのは 農 業 用 遮 光 ネットであったため これを 使 う 市 販 のエプロンを 着 用 した 状 態 で 農 業 用 遮 光 ネット( 柔 軟 な 材 質 のもの)をなるべく 複 数 回 重 ね エプロンに 縫 い 付 けるようにすると ある 程 度 効 果 が 期 待 できると 考 えた 考 察 より 私 達 が 考 える 電 磁 波 とうまく 付 き 合 っていく 方 法 1 電 磁 波 について 意 識 し 何 なのかを 調 べる ( 意 識 のし 過 ぎは 良 くない ) 2 使 用 時 は 可 能 な 限 り 距 離 をおく 3 自 分 の 身 の 回 りの 電 化 製 品 からどれくらいの 量 の 電 磁 波 がでているか 測 定 し 把 握 して おく 尚 検 知 器 はインターネットで 簡 単 に 入 手 できる 4 3の 結 果 から 電 化 製 品 の 配 置 を 可 能 な 限 り 検 討 する 5 携 帯 電 話 の 場 合 はイヤホンを 使 用 して 頭 部 から 離 すのも 良 い 現 在 の 論 戦 の 様 子 ( 参 考 ) 多 くの 電 磁 波 危 険 論 の 中 で 以 下 のような 新 たな 研 究 結 果 も 報 告 され 論 戦 はさらに 続 く 携 帯 電 話 が 人 間 の 脳 に 悪 影 響 を 与 える 可 能 性 については 何 年 も 前 から 議 論 されてきた しか し その 携 帯 電 話 がアルツハイマー 病 の 進 行 を 抑 える 可 能 性 があるとする 研 究 が 発 表 された 何 かの 間 違 いではない 遺 伝 子 操 作 を 施 したマウスを 利 用 した 今 回 の 研 究 によって 携 帯 電 話 から 放 射 されるマイクロ 波 が アルツハイマーの 予 防 に 効 果 があるばかりか アルツハイマ ー 病 の 症 状 を 改 善 する 可 能 性 さえあることが 明 らかになったのだ 実 に 驚 くべき 結 果 で 当 初 は 信 じられなかったと 研 究 の 共 著 者 で 南 フロリダ 大 学 の 神 経 科 学 者 ホアン サンチェス ラモス 氏 は 言 う この 効 果 は 実 に 画 期 的 で にわかには 受 け 入 れがた かった マウスを 取 り 違 えたにちがいないとか ( 携 帯 電 話 の) 電 源 を 入 れ 忘 れたと 冗 談 を 言 っ たほどだ 携 帯 電 話 の 電 磁 波 が 人 体 に 影 響 を 与 えているなら それはどのような 影 響 なのかという 点 に ついては 現 在 はげしい 論 議 が 起 こっている 最 中 だ 一 部 の 科 学 者 は 携 帯 電 話 によって 脳 腫 瘍 にかかるリスクが 高 まる 可 能 性 があると 主 張 して いる このような 懸 念 から たとえば 米 国 のメイン 州 では 携 帯 電 話 に 警 告 ラベルを 貼 付 するこ とが 義 務 付 けられている 3-1
しかし 今 回 の 新 しい 研 究 によって 携 帯 電 話 の 電 磁 波 はさまざまな 影 響 があり 議 論 にあた ってはその 点 を 考 慮 することが 必 要 になった とペリー 氏 (テキサス 大 学 サンアントニオ 校 の 教 授 でアルツハイマーが 専 門 のジョージ ペリー 氏 )は 語 っている ナショナルジオグラフィック 公 式 日 本 語 サイト より 抜 粋 まとめ 電 磁 波 が 人 体 に 悪 影 響 を 及 ぼすかどうかは 電 磁 波 が 身 近 な 存 在 である 私 たちにとって 大 き な 問 題 である しかしながら 世 界 ( 主 に 欧 米 )でのさまざまな 研 究 で 恐 ろしい 悪 影 響 が 指 摘 されているなかで 新 たに 電 磁 波 がアルツハイマー 病 の 進 行 を 抑 えるのに 有 効 である とす る 今 までの 研 究 結 果 を 覆 すような 研 究 結 果 も 発 表 されており その 論 戦 には 未 だ 終 止 符 が 打 た れていない だからこそ 電 磁 波 が 私 たちにとって 身 近 でありながらも 未 知 の 存 在 であり 不 信 感 をかきたてるのである しかし 私 たちはただ 不 信 感 を 持 つだけではなく 電 磁 波 と 向 き 合 い 予 防 原 則 に 基 づき 電 磁 波 とうまく 付 き 合 っていく 方 法 を 考 える 必 要 がある そこで これからの 生 活 の 中 で 私 たちの 考 えた 電 磁 波 とうまく 付 き 合 っていく 方 法 をきっ かけとして 電 磁 波 について 興 味 をもち 付 き 合 い 方 を 考 えていただきたい 課 題 電 磁 波 を 測 定 するにあたって その 測 定 値 に 関 し 検 知 器 の 性 質 とその 場 の 周 波 数 の 関 係 で 実 際 より 大 きな 値 になっている 可 能 性 がある そのため 絶 対 的 な 数 値 ではない その 場 の 周 波 数 を 予 備 的 に 測 定 することでより 正 確 な 数 値 が 得 られると 考 える また 今 回 は 距 離 と 電 磁 波 の 関 係 について 調 査 したが 時 間 との 関 係 についても 調 査 してみたい また 水 での 遮 蔽 に ついては 実 験 方 法 を 改 善 する 必 要 がある 備 長 炭 が 電 磁 波 を 吸 収 する 性 質 があることを 文 献 に より 知 ったため それについても 実 験 をしてみたい 感 想 電 磁 波 について 不 安 をもって 生 活 していたが 今 回 の 研 究 で 電 磁 波 と 向 き 合 った ことによって 電 磁 波 に 対 するあてのない 不 安 が 正 しい 危 機 感 に 変 化 したことが とても 良 かった 生 活 に 密 着 し すぐに 生 活 に 生 かせる 研 究 ができ 良 かった この 研 究 結 果 を 皆 さんの 生 活 の 参 考 に 尐 しでもしていただければ 幸 いである 参 考 文 献 参 考 URL IH 調 理 器 を 買 う 前 に 必 ず 読 む 本 植 田 武 智 近 代 映 画 社 資 料 34 マックコーポレーション http://denjiha.macco.co.jp/ 資 料 12 電 磁 波 なび http://www.denjiha-navi.com/ オール 電 化 スタイル http://www.alldenka-style.com/about/post_3.html 資 料 5 http:www.center.spec.ed.jp/c/cc/kawahaku/big_d1.htm 資 料 7 謝 辞 この 研 究 に 関 し アドバイスをくださった 先 生 方 アンケートに 協 力 してくださった 皆 さん ありがとうございました 3-11